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審決分類 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 H05K
審判 査定不服 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 特許、登録しない。 H05K
審判 査定不服 4号2号請求項の限定的減縮 特許、登録しない。 H05K
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 H05K
管理番号 1314887
審判番号 不服2015-14296  
総通号数 199 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2016-07-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2015-07-30 
確定日 2016-05-19 
事件の表示 特願2011-118639「フレキシブルプリント基板および照明装置」拒絶査定不服審判事件〔平成24年12月13日出願公開、特開2012-248646〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1.手続の経緯
本願は、平成23年5月27日の出願であって、平成26年10月10日付けで拒絶理由が通知され、同年12月9日付けで意見書が提出されたが、平成27年5月13日付け(発送日:同年5月19日)で拒絶査定がなされ、これに対し、同年7月30日に拒絶査定に対する審判請求がなされると同時に、明細書及び特許請求の範囲を補正する手続補正がなされたものである。

第2.平成27年7月30日付けの手続補正についての補正却下の決定

[補正却下の決定の結論]
平成27年7月30日付けの手続補正を却下する。

[理由]
1.本件補正の内容
平成27年7月30日付けの手続補正(以下、「本件補正」という。)は、特許請求の範囲に関して、本件補正により補正される前の(すなわち、願書に最初に添付された)下記Aに示す記載を、下記Bに示す記載へと補正するものを含むものである。

A 本件補正前の特許請求の範囲
「【請求項1】
ベース材と、このベース材の表面に形成された導体回路と、この導体回路の上側に当該導体回路を覆うように積層されたカバー材とを含む基板本体を有するフレキシブルプリント基板であって、
前記基板本体の表面に、厚さ1?10μmのメタリックコーティング層が積層されていることを特徴とするフレキシブルプリント基板。
【請求項2】
前記メタリックコーティング層は、合成樹脂にアルミニウム粒子が添加されたものであることを特徴とする請求項1に記載のフレキシブルプリント基板。
【請求項3】
前記メタリックコーティング層は、前記基板本体の発光素子取付部を避けて設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のフレキシブルプリント基板。
【請求項4】
前記基板本体の裏面には、ヒートシンク層が積層されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のフレキシブルプリント基板。
【請求項5】
前記ヒートシンク層は、銅製であることを特徴とする請求項4に記載のフレキシブルプリント基板。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載のフレキシブルプリント基板の前記発光素子取付部に発光素子が取り付けられていることを特徴とする照明装置。
【請求項7】
前記発光素子から出射する光の光軸上にリフレクターが設置されていることを特徴とする請求項6に記載の照明装置。
【請求項8】
前記フレキシブルプリント基板が曲げられることにより、前記発光素子から出射する光が前記メタリックコーティング層の表面に反射して特定の方向に集光されるように構成されていることを特徴とする請求項6または7に記載の照明装置。
【請求項9】
前記フレキシブルプリント基板が前記メタリックコーティング層を内面側として凹面状に形成され、このフレキシブルプリント基板の内面側に前記発光素子が配置されていることを特徴とする請求項8に記載の照明装置。
【請求項10】
前記発光素子は、発光ダイオードであることを特徴とする請求項6乃至9のいずれかに記載の照明装置。」

B 本件補正後の特許請求の範囲
「 【請求項1】
発光素子から出射する光の光軸上にリフレクターが設置された照明装置に適用されるフレキシブルプリント基板であって、
ベース材と、このベース材の表面に形成された導体回路と、この導体回路の上側に当該導体回路を覆うように積層されたカバー材とを含む基板本体を有し、
前記基板本体の表面に、前記リフレクターの反射面の表面属性に近似する表面属性を有する厚さ1?10μmのメタリックコーティング層が積層されていることを特徴とするフレキシブルプリント基板。
【請求項2】
前記メタリックコーティング層は、合成樹脂にアルミニウム粒子が添加されたものであることを特徴とする請求項1に記載のフレキシブルプリント基板。
【請求項3】
前記メタリックコーティング層は、前記基板本体の発光素子取付部を避けて設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のフレキシブルプリント基板。
【請求項4】
前記基板本体の裏面には、ヒートシンク層が積層されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のフレキシブルプリント基板。
【請求項5】
前記ヒートシンク層は、銅製であることを特徴とする請求項4に記載のフレキシブルプリント基板。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載のフレキシブルプリント基板の発光素子取付部に前記発光素子が取り付けられていることを特徴とする照明装置。
【請求項7】
前記発光素子から出射する光の光軸上に前記リフレクターが設置されていることを特徴とする請求項6に記載の照明装置。
【請求項8】
前記フレキシブルプリント基板が曲げられることにより、前記発光素子から出射する光が前記メタリックコーティング層の表面に反射して特定の方向に集光されるように構成されていることを特徴とする請求項6または7に記載の照明装置。
【請求項9】
前記フレキシブルプリント基板が前記メタリックコーティング層を内面側として凹面状に形成され、このフレキシブルプリント基板の内面側に前記発光素子が配置されていることを特徴とする請求項8に記載の照明装置。
【請求項10】
前記発光素子は、発光ダイオードであることを特徴とする請求項6乃至9のいずれかに記載の照明装置。」(アンダーラインは補正箇所を示す。)

2.本件補正の適否(本件補正の目的要件について)
請求項1に関する本件補正は、本件補正前の請求項1に、「フレキシブルプリント基板」に関して、「発光素子から出射する光の光軸上にリフレクターが設置された照明装置に適用される」とする点、及び、厚さ1?10μmのメタリックコーティング層に関して、「前記リフレクターの反射面の表面属性に近似する表面属性を有する」点を、それぞれ追加する補正を含むものであるが、これらの補正に含まれる「リフレクター」に関する事項は、本件補正前の請求項1に係る発明に新たな発明特定事項を付加するものであって、本件補正前の請求項1に係る発明の発明特定事項のいずれの限定とも認められない。
また、請求項の削除、明りようでない記載の釈明、誤記の訂正のいずれにも該当しないことは明らかである。
したがって、本件補正は、特許法第17条の2第5項の規定に違反するもの(以下、「目的要件違反」という。)であるから、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 。

3.本件補正の適否(本願補正発明の独立特許要件について)
上記2.で検討したように、請求項1についての本件補正は目的要件違反であるが、仮に本件補正は特許請求の範囲の減縮を目的とする補正であった場合について、本件補正後の請求項1に係る発明(以下、「本願補正発明」という。)が、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるかについて、検討する。

そこで、本願補正発明が明確であるかについて検討するに、補正後の請求項1の記載は以下の各点で明確でない。
(ア)請求項1における「表面属性」とは、どのような技術的事項を示すものであるかが明細書の記載を参照しても明確でない。
すなわち、明細書の段落【0009】における「かかる目的を達成するため、本発明者は、リフレクターの表面属性に合わせてフレキシブルプリント基板の表層部に金属光沢を付与することに着目し、本発明を完成するに至った。」との記載、段落【0020】における「本発明に係るフレキシブルプリント基板および照明装置によれば、フレキシブルプリント基板の表層部にあるメタリックコーティング層が金属光沢を発現するため、フレキシブルプリント基板の反射率を高めることができる。」との記載、段落【0021】における「また、フレキシブルプリント基板の表層部にあるメタリックコーティング層の表面属性がリフレクターの反射面の表面属性に近似するため、フレキシブルプリント基板がリフレクターに映り込んでも目立たないようにすることができる。」との記載及び段落【0030】おける「また、フレキシブルプリント基板1は、その表層部にメタリックコーティング層7、つまり、リフレクター9の反射面9aの表面属性に近似する層が設けられているため、発光ダイオード8が消灯されているときには、フレキシブルプリント基板1がリフレクター9の反射面9aに映り込んでも目立たないようにすることができる。」との記載では、「表面属性」とは、どのような技術的事項を示すものであるかが不明であるから、請求項1における「リフレクターの反射面の表面属性」との記載及び請求項1における「表面属性を有する厚さ1?10μmのメタリックコーティング層」との記載は明確でない。

(イ)請求項1における「前記リフレクターの反射面の表面属性に近似する表面属性を有する」との記載では、「近似する」という不明りょうな語句が用いられている上、「近似」の内容が特定できないから、「メタリックコーティング層」の「表面属性」が明確でない。
すなわち、「表面属性」が明確でない上に、どの程度までの差異が「近似する」という語句の概念に含まれるのかが、明細書の上記段落【0021】及び段落【0030】を参酌しても不明であって、仮に、上記段落【0021】及び段落【0030】における「目立たない」との記載が「近似する」という語句の概念に関連するとしても、「目立たない」という語句自体も明確なものとはいえない。
よって、請求項1における「前記リフレクターの反射面の表面属性に近似する表面属性を有する」との記載は明確でない。

したがって、本願は、上記の点で、特許請求の範囲の記載が特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていないことから、本願補正発明は特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。
よって、本件補正は同法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するものであるから、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下されるべきものである。

第3.本願発明について
1.本願発明
平成27年7月30日付けの手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1ないし10に係る発明は、願書に最初に添付した特許請求の範囲からみて、特許請求の範囲の請求項1ないし10に記載された事項により特定されるとおりのものと認められ、そのうち、請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、前記第2.[理由]1.Aに記載したとおりである。

2.引用刊行物とその記載事項
原査定の拒絶の理由に引用された、本願の出願前に頒布された刊行物である特開2005-136224号公報(以下、「刊行物」という。)には、「発光ダイオード照明モジュール」に関し、図面とともに、次の事項が記載されている。

ア.「【0001】
本発明は、発光ダイオード照明モジュールに関し、より詳細には、携帯カメラやビデオカメラのフラッシュ照明、液晶テレビ、液晶モニターのバックライト、室内外の照明、信号灯、自動車の制動灯、方向指示灯、前照灯、室内灯等の光源として搭載される発光ダイオード照明モジュールに関する。」

イ.「【0034】
フレキシブル基板2上に回路配線3を形成し、さらに、その上にカバーレイ4を形成してフレキシブル配線基板とし、そのフレキシブル配線基板上に直接、発光ダイオードのダイス1をダイボンドし、発光ダイオードのダイス1とフレキシブル配線基板上に形成された回路配線3とを金属線5で接続している。また、発光ダイオードのダイス1と金属線3の保護のために、その上を透明樹脂6で被覆している。
【0035】
カバーレイとは、一般的に表面絶縁層を意味し、フィルム層あるいは可撓性絶縁層をも意味するものである。単なるレジンの硬化物による表面絶縁層がソルダーレジストであるのに対して、カバーレイは、薄いフィルムを接着剤で貼り付けた構造の表面絶縁層である。リジッドなプリント配線基板においては主にソルダーレジストが用いられ、フレキシブルプリント配線基板では主にカバーレイが用いられる。
【0036】
発光時に発光ダイオードのダイス1が発熱するが、この構造では熱の放散が悪く、ダイスの温度が極めて上昇しやすいので、このような実装形態は、表示灯等、高々数10mWのダイスを実装するような出力密度が小さい用途で用いられるに過ぎない。
【0037】
さらに、フレキシブル配線基板の可撓性のために、変位が大きく、ダイスを直接実装しては、ボンディング部の信頼性の確保は難しく、通常は、予めパッケージングされた発光ダイオードを利用することが多い。また、金属配線層が、発光ダイオードが発光する光を反射するに過ぎないので、効率的に光を利用するには至らなかった。」

ウ.「【0045】
ところで、本発明におけるフレキシブル配線基板は、フレキシブル基板2a,2bのいずれかの少なくとも片面に金属配線層が形成されている配線基板と定義し、プリント配線基板であって、その一部に可撓性を有するものを総称する。具体的な名称で表現するならば、片面フレキシブルプリント配線基板、両面フレキシブルプリント配線基板、多層フレキシブルプリント配線基板、フレックス-リジッドプリント配線基板などを意味する。」

エ.「【0055】
フレキシブルな反射部材は、フレキシブル基板にアルミニウム、銀、金等の高反射率の金属を蒸着、スパッタして金属薄膜を形成したもの、さらに、この金属箔膜の上に弗化マグネシウム等を保護膜として蒸着したもの、フレキシブル基板に酸化チタン、酸化亜鉛等誘電体フィラーを混合した白色塗料を塗布して反射膜を形成したもの、フレキシブル基板に誘電体薄膜を多層に形成したもの、単純に、圧延アルミ箔、銀等をめっきした圧延銅箔等の金属箔、ポリエチレン、ポリプロピレン等の樹脂に酸化チタン、酸化亜鉛等誘電体フィラーを混合し、延伸してサブミクロン以下の細孔を形成した多孔体シート、この多孔体シートをフレキシブル基板で補強したもの等を用いることができる。」

オ.「【0057】
図3は、本発明に係る発光ダイオード照明モジュールの実施例2を説明するための断面構成図で、図1と同じ機能を有する構成要素には同一の符号を付してある。
【0058】
フレキシブル基板2上に回路配線3を形成し、さらに、絶縁性のカバーレイ4を形成する。その上に、アルミニウムなどの金属を蒸着し、金属薄膜を形成して反射層7aとする。もしくは、カバーレイ4に接着性の樹脂を用い、アルミ箔を接着することで反射層7aとすることも可能である。アルミ箔を用いる場合には、粗面を接着面とし、光沢面を反射面とする方が好ましい。」

カ.「【0060】
反射膜付のフレキシブル配線基板にヒートスプレッダ9の挿入部を開口し、アルミニウム等で製作した金属ピンを挿入して、金属ピンをかしめして固定する。また、テープ状の反射膜付のフレキシブル配線基板にヒートスプレッダ9を形成する場合には、開口部にアルミニウム等で製作した金属ピンを挿入して、フレキシブル基板側に配したアルミニウム等の条に圧接して形成することもできる。」

キ.「【0062】
反射膜の面積があまり広く要しない場合には、図3に示すように、フレキシブル配線基板上に、直接、反射層を形成する。また、金属箔膜で形成した反射膜は、その表面の酸化の進行による光沢の低下を防止するために、透明樹脂もしくは弗化マグネシウム等の無機薄膜で被覆することもある。」

ク.上記記載事項イ.の段落【0034】における「フレキシブル基板2上に回路配線3を形成し、さらに、その上にカバーレイ4を形成してフレキシブル配線基板」との記載及び図3によれば、フレキシブル配線基板は、フレキシブル基板2と、このフレキシブル基板2の表面に形成された回路配線3と、この回路配線3の上側に当該回路配線3を覆うように積層されたカバーレイ4とを含むことが分かる。

ケ.上記記載事項オ.の【0058】における「フレキシブル基板2上に回路配線3を形成し、さらに、絶縁性のカバーレイ4を形成する。その上に、アルミニウムなどの金属を蒸着し、金属薄膜を形成して反射層7aとする。」との記載、上記記載事項カ.の【0060】における「反射膜付のフレキシブル配線基板にヒートスプレッダ9の挿入部を開口し、」との記載及び上記記載事項キ.における「フレキシブル配線基板上に、直接、反射層を形成する。」との記載並びに図3によれば、反射膜付のフレキシブル配線基板はフレキシブル配線基板に、金属薄膜からなる反射層7aが積層されたものであることが分かる。

上記記載事項、認定事項及び図示内容を総合して、本願発明に則って整理すると、刊行物には、以下の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されている。

「フレキシブル基板2と、このフレキシブル基板2の表面に形成された回路配線3と、この回路配線3の上側に当該回路配線3を覆うように積層されたカバーレイ4とを含むフレキシブル配線基板を有する反射膜付のフレキシブル配線基板であって、
前記フレキシブル配線基板の表面に、金属薄膜からなる反射層7aが積層されている反射膜付のフレキシブル配線基板。」

3.発明の対比
本願発明と引用発明とを対比すると、
引用文献記載の発明における「フレキシブル基板2」は、その技術的意義及び機能からみて、本願発明における「ベース材」に相当し、以下同様に、「回路配線3」は「導体回路」に、「カバーレイ4」は「カバー材」に、「フレキシブル配線基板」は、「基板本体」に、「金属薄膜からなる反射層7a」は「メタリックコーティング層」に、「反射膜付のフレキシブル配線基板」は「フレキシブルプリント基板」に、それぞれ相当する。
したがって、本願発明と引用発明とは、
「ベース材と、このベース材の表面に形成された導体回路と、この導体回路の上側に当該導体回路を覆うように積層されたカバー材とを含む基板本体を有するフレキシブルプリント基板であって、
前記基板本体の表面に、メタリックコーティング層が積層されているフレキシブルプリント基板。」
の点で一致し、以下の点で相違している。

[相違点]
本願発明においては、メタリックコーティング層が、「厚さ1?10μm」であるのに対し、引用発明においては、金属薄膜からなる反射層7a(本願発明における「メタリックコーティング層」に相当。)の厚みが明らかでない点(以下、「相違点」という。)。

4.当審の判断
上記相違点について検討する。
発光素子の好適な反射層を形成するための金属薄膜の厚さを1μmから5μm前後のものとすることは当業者が通常実施する程度の設計的事項である(例えば、特開2004-134699号公報の段落【0013】における「反射層の厚さは発光素子からの光を反射するのに十分な厚さであれば特に限定されず、例えば約0.1?約2.0μmの範囲とする。好ましくは約0.5?約1.0μmの範囲とする。」、特開2009-10360号公報の段落【0040】における「光反射層は4は、Agの薄膜からなり、その厚みJは0.003mm?0.005mmである」、特開2006-156662号公報の段落【0038】における「反射膜15としては、厚さ0.2μm?2μmの誘電体層又は金属層から形成できる。」及び特開2008-198962号公報の段落【0061】における「反射膜104の厚みは、約5μmであり」等参照。以下、「設計例」という。)。
ここで、引用発明の記載事項イ.の段落【0038】における「また、金属配線層が、発光ダイオードが発光する光を反射するに過ぎないので、効率的に光を利用するには至らなかった。」との記載からみて、引用発明は金属薄膜からなる反射層7aを設けることにより、発光ダイオード照明モジュールの光を効率的に反射させるという課題を有することは明らかであって、また、発光素子の好適な反射層を形成するための金属薄膜の厚さを1μmから5μm前後のものとすることが設計的事項であることが上記設計例からも明らかであることを参酌すれば、引用発明において、金属薄膜からなる反射層7aの厚さを1?10μmとして、相違点に係る本願発明の発明特定事項のように構成することは当業者が容易に想到し得た事項である。

そして、本願発明は、全体でみても、引用発明及び設計例から予測できる作用効果以上の顕著な作用効果を奏するとも認められない。

以上から、本願発明は、引用発明及び設計例に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものである。

5.むすび
以上のとおり、本願発明は、引用発明及び設計例に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2016-03-18 
結審通知日 2016-03-22 
審決日 2016-04-06 
出願番号 特願2011-118639(P2011-118639)
審決分類 P 1 8・ 572- Z (H05K)
P 1 8・ 575- Z (H05K)
P 1 8・ 537- Z (H05K)
P 1 8・ 121- Z (H05K)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 小川 悟史井出 和水  
特許庁審判長 小柳 健悟
特許庁審判官 内田 博之
中川 隆司
発明の名称 フレキシブルプリント基板および照明装置  
代理人 佐野 弘  

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