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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 H04W
管理番号 1315086
審判番号 不服2015-17626  
総通号数 199 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2016-07-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2015-09-28 
確定日 2016-06-14 
事件の表示 特願2013- 90359「CELL_PCH状態およびURA_PCH状態におけるHS-DSCH上でのページングをサポートする方法および装置」拒絶査定不服審判事件〔平成25年 8月29日出願公開、特開2013-168992、請求項の数(14)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 第1.手続の経緯
本願は、平成20年8月7日を出願日とする特願2010-521089号(パリ条約による優先権主張 2007年8月10日(US)アメリカ合衆国、2007年9月4日(US)アメリカ合衆国、2007年11月7日(US)アメリカ合衆国)の一部を、平成25年4月23日に新たに特許出願したものである。
そして、本願は、平成26年6月30日付けで拒絶理由が通知され、平成27年1月8日付けで手続補正がされ、平成27年5月19日付けで拒絶査定がされ、これに対し、平成27年9月28日に拒絶査定不服審判が請求されたものである。

第2.本願発明
本願の請求項1に係る発明は、平成27年1月8日付けの手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される、以下のとおりのものである。

「【請求項1】
無線送信/受信ユニット(WTRU)をページングする方法であって、
前記方法は、
ページング要求メッセージを受信するステップであって、前記ページング要求メッセージは、前記WTRUが拡張ページングチャネル(PCH)機能をサポートするかどうかを示し、前記ページング要求メッセージは、拡張PCHインジケータを備え、前記拡張PCHインジケータは、前記WTRUが前記拡張PCH機能をサポートすることを示す、ステップと、
そのインジケーションに基づいて前記WTRUをページングするステップと
を備えることを特徴とする方法。」
(以下、本願の請求項1に係る発明を「本願発明」という。)

第3.原査定の理由の概要
本願発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。



刊行物1.Nokia Siemens Networks, Nokia, Ericsson , Qualcomm, Vodafone, TMO,Text Proposal for Paging in Enhanced CELL_FACH,3GPP TSG-RAN WG2 Meeting #58 R2-072209,2007年 5月

刊行物2.Nokia, NSN,Introduction of HS-DSCH reception in CELL_FACH, URA_PCH and CELL_PCH,3GPP TSG-WG2 Meeting #58 R2-072305,2007年 5月,pages 29-38

刊行物3.国際公開第2007/040201号

第4.当審の判断
1.刊行物1の記載事項
刊行物1には、図面とともに以下の記載がなされている。

(1)「15 HS-DSCH reception in CELL_PCH and URA_PCH states (FDD only)
The HS-DSCH reception in CELL_PCH and URA_PCH state is enabled by the UTRAN by including the parameters for HS-DSCH reception in CELL_PCH and URA_PCH state in the system information broadcast Parameters include PICH, HS-SCCH, HS-DSCH configuration, and the H-RNTI used for PCCH transmission in CELL_PCH and URA_PCH state. The HS-DSCH reception in CELL_PCH and URA_PCH state supports discontinuous reception as when DRX is used the UE needs only to monitor one Page Indicator, PI, in one Paging Occasion per DRX cycle.

When HS-DSCH reception is enabled in the cell, it shall take precedence instead of reception of S-CCPCH and PCH for paging messages in CELL_PCH and URA_PCH states.

UTRAN obtains the knowledge of the UE supporting the reception of HS-DSCH in CELL_PCH and URA_PCH state from the RRC Connection Request/Complete message. Mandatory UE support of HS-DSCH reception in CELL_PCH and URA_PCH state is in Rel-7 is FFS.

When the HS-DSCH reception in CELL_PCH or URA_PCH is enabled, the UTRAN can configure the UEs to store the C-RNTIs and dedicated H-RNTIs when performing reconfiguration to CELL_PCH or URA_PCH state (URA_PCH FFS, pending on RAN WG3)

For UEs with stored C-RNTI and dedicated H-RNTI, the network should use the stored dedicated H-RNTI to transmit DCCH and DTCH to the UE. When UE receives dedicated H-RNTI on HS-SCCH, the UE shall initiate the measurement reporting on RRC as defined in subclause 14.2. When UE has uplink data to transmit, UEs shall initiate the measurement reporting on RRC as defined in subclause 14.2. The UE shall use the stored C-RNTI to transmit DTCH and DCCH without first performing the Cell Update procedure.

If UTRAN has not configured the UE to store the C-RNTI and H-RNTI in CELL_PCH or URA_PCH state the UTRAN should send paging message on PCCH mapped on HS-DSCH by using H-RNTI HS-PDSCH code and transport block sizes broadcasted in system information. There is one HS-PDCH code and maximum two transport block sizes broadcasted in system information. 」

当審訳
15 CELL PCH及びURA PCH状態(FDDのみ)でのHS-DSCH受信

CELL PCH及びURA PCH状態でのHS-DSCH受信は、ブロードキャストされるシステム情報の、PICH、HS-SCCH、HS-DSCH設定を含むパラメータに、CELL PCH及びURA PCH状態でのHS-DSCH受信のためのパラメータを含むことで、UTRANにより許可され、CELL PCH及びURA PCH状態でのPCCH伝送に用いられる。CELL PCH及びURA PCH状態でのHS-DSCH受信は、DRXが用いられるときにUEが、DRXサイクルごとの一度のページング機会に、一つのページングインジケータ、PIをモニタするだけですむように、不連続受信をサポートする。

セル内で、HS-DSCH受信が許可されるとき、それは、CELL PCH及びURA PCH状態でのページングのために、S-CCPCH及びPCHの受信よりも優先されるべきである。

CELL PCH及びURA PCH状態でのHS-DSCH受信をUEがサポートしていることを、UTRANは、RRC接続要求/完了メッセージから、認識する。UEの、CELL PCH及びURA PCH状態でのHS-DSCH受信の、Rel-7で必須のサポートは、FFSである。

CELL PCH及びURA PCH状態でのHS-DSCH受信が許可されるとき、UTRANは、UEが、CELL PCH及びURA PCH状態(URA PCH FFS、RAN WG3でペンディング中)の再設定を実行するとき、C-RNTI及び専用のH-RNTIを記憶するように設定できる。

C-RNTI及び専用のH-RNTIを記憶したUEに対して、UEへのDCCH及びDTCH送信に、記憶した専用のH-RNTIを、ネットワークは使用すべきである。UEは、HS-SCCHで専用のH-RNTIを受信すると、14.2節で定義されたRRCの測定レポートを初期化しなければならない。UEは、送信するアップリンクデータがあると、14.2節で定義されたRRCの測定レポートを初期化しなければならない。UEは、セル更新処理の最初の実行を行うことなく、DTCH及びDCCH送信のために、記憶したC-RNTIを使用すべきである。

UTRANは、CELL PCHまたはURA PCH状態で、UEがC-RNTI及びH-RNTIを記憶するように設定しなかったときは、ブ
ロードキャストされるシステム情報のHS-PDSCHコード及び伝送ブ
ロックサイズで、HS-DSCHに配置されたPCCHにより、ページングメッセージを送信すべきである。一つのHS-PDSCHコードと、最大2つの伝送ブロックサイズが、システム情報によりブロードキャストされ
る。」

そうすると、刊行物1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されているといえる。

UEをページングする方法であって、
前記方法は、
RRC接続要求/完了メッセージを受信するステップであって、前記メッセージは、前記UEがHS-DSCH受信機能をサポートするかどうかを示す、ステップと、
HS-DSCHで前記UEをページングするステップと
を備えることを特徴とする方法。

2.対比
引用発明の「UE」は、ユーザが使用する無線送信/受信ユニットであ
る。
引用発明の「RRC接続要求/完了メッセージ」と本願発明の「ページング要求メッセージ」とは、メッセージである点で共通する。
引用発明の「UEがHS-DSCH受信機能をサポートするかどうかを示す」こと、及び本願発明の「WTRUが拡張ページングチャネル(PCH)機能をサポートするかどうかを示し」とすることは、無線送信/受信ユニットが特定の機能をサポートするかどうかを示す点で共通する。
そこで、本願発明と引用発明とを対比すると、次の点で一致及び相違している。

(1)一致点
無線送信/受信ユニットをページングする方法であって、
前記方法は、
メッセージを受信するステップであって、前記メッセージは、前記無線送信/受信ユニットが特定の機能をサポートするかどうかを示す、ステップ
と、
前記無線送信/受信ユニットをページングするステップと
を備えることを特徴とする方法。

(2)相違点1
「メッセージを受信するステップであって、前記メッセージは、前記無線送信/受信ユニットが特定の機能をサポートするかどうかを示す、ステッ
プ」が、本願発明ではメッセージが「ページング要求メッセージ」であり、特定の機能が「拡張ページングチャネル(PCH)機能」であるのに対し
て、引用発明は「RRC接続要求/完了メッセージ」及び「HS-DSCH受信機能」である点

(3)相違点2
本願発明は、「ページング要求メッセージは、拡張PCHインジケータを備え、前記拡張PCHインジケータは、前記WTRUが前記拡張PCH機能をサポートすることを示す」とするのに対して、引用発明はインジケータについての特定がない点。

(4)相違点3
「前記無線送信/受信ユニットをページングするステップ」が、本願発明は「そのインジケーションに基づいて前記WTRUをページングするステップ」であるのに対して、引用発明はインジケーションに基づくことの特定がされていない点。

3.相違点の判断
上記相違点1について検討する。
前記「第3.原査定の理由の概要」の刊行物3には、
「[0092] 第44の技術手段は、移動通信システムに使用され、移動局装置への着信があった場合にページング要求を基地局装置に送信する位置管理装置において、該位置管理装置は、該ページング要求に、少なくとも該移動局装置の識別情報と移動局装置の能力周波数帯域幅を示す情報とを含ませることを特徴としたものである。」
等と記載されているように、無線送信/受信ユニットである「移動局装置」の特定の機能といえる能力周波数帯域幅を示す情報を含んだページング要求メッセージを受信することが記載されている。
しかし、引用発明の「RRC接続要求/完了メッセージ」は、明示的な記載はないが、無線送信/受信ユニットである「UE」から送られるメッセージであり、それに対して、ページング要求メッセージは無線送信/受信ユ
ニットから送られるメッセージではなく、刊行物3に記載されている「位置管理装置」のような上位装置等の無線送信/受信ユニット以外のものから送られてくるメッセージである。
したがって、仮に、特定の機能を「拡張ページングチャネル(PCH)機能」とすることが可能であるとしても、メッセージを送信元の異なる他の
メッセージに置き換えることが容易であるとはいえないから、引用発明において、相違点1を本願発明のようにすることは、当業者が容易にできることではない。
したがって、他の相違点について検討するまでもなく、本願発明は、引用発明及び刊行物3に記載された発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたとものとはいえない。
また、前記「第3.原査定の理由の概要」の刊行物2には、UEにおい
て、CELL PCH状態およびURA PCH状態にて送信するセル更新メッセージが、HS-DSCHをサポートしていることを示す能力表示を含むことが記載されているが、引用発明の場合と同様に、本願発明は、刊行物2及び3に記載された発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。
また、本願の請求項2-14に係る発明についても、本願発明と同様に、刊行物1-3に記載された発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。

第5.むすび
以上のとおり、本願の請求項1-14に係る発明は、刊行物1-3に記載された発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものとすることができないから、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審決日 2016-05-30 
出願番号 特願2013-90359(P2013-90359)
審決分類 P 1 8・ 121- WY (H04W)
最終処分 成立  
前審関与審査官 長谷川 篤男石原 由晴  
特許庁審判長 佐藤 智康
特許庁審判官 吉田 隆之
加藤 恵一
発明の名称 CELL_PCH状態およびURA_PCH状態におけるHS-DSCH上でのページングをサポートする方法および装置  
代理人 特許業務法人 谷・阿部特許事務所  
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