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審決分類 |
審判 査定不服 発明同一 取り消して特許、登録 G06F 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 G06F |
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管理番号 | 1315088 |
審判番号 | 不服2015-17055 |
総通号数 | 199 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2016-07-29 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2015-09-16 |
確定日 | 2016-06-14 |
事件の表示 | 特願2014- 10461「携帯端末装置」拒絶査定不服審判事件〔平成26年 5月 1日出願公開、特開2014- 79016、請求項の数(2)〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 |
理由 |
第1 手続の経緯 本願は、平成12年3月29日の出願である特願2000-90363号の一部を平成23年11月21日に新たな特許出願とした特願2011-254033号の一部を、さらに平成26年1月23日に新たな特許出願としたものであって、平成26年11月6日付けで拒絶理由が通知され、平成27年1月8日付けで手続補正がされ、平成27年6月16日付けで拒絶査定がされ、これに対して、平成27年9月16日に拒絶査定不服審判の請求がされたものである。 第2 本願発明 本願の請求項1および2に係る発明は、平成27年1月8日付けの手続補正書で補正された特許請求の範囲の請求項1および2に記載された事項により特定されるものと認められるところ、本願の請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は以下のとおりである。 「 【請求項1】 物体の接触した位置を検出する接触位置検出手段と、 前記接触位置検出手段上に設けられ、固有の文字または記号が割り当てられた複数のキー領域と、 前記キー領域に対応した固有の文字または記号を出力するキー入力制御手段と、 文字または記号の選択対象文字を生成する選択対象文字生成手段と、 前記選択対象文字生成手段により生成された選択対象文字を表示する表示手段と、 前記表示手段に表示されている選択対象文字から一つの文字または記号を選択する選択位置生成手段と、 前記選択位置生成手段により選択された一つの文字または記号を確定して、確定された文字または記号を出力する選択文字確定手段と、を具備し、 前記接触位置検出手段の出力に基づいて、前記物体が前記キー領域に接触していることが検出されれば、前記キー入力制御手段が、この前記キー領域に対応した固有の文字または記号を出力する一方で、前記接触位置検出手段の出力に基づいて、前記物体が前記キー領域に接触しながらこの前記キー領域から別の領域に移動したことが検出されれば、前記選択位置生成手段が、前記表示手段に表示されている選択対象文字から文字または記号の一つが選択されていることを示す表示を前記表示手段に行わせる携帯端末装置。」 第3 原査定の理由の概要 1.特許法第29条の2に係る査定の理由の概要 平成27年1月8日付け手続補正書による補正後の請求項1に係る発明と、引用文献1に記載された発明とを対比すると、引用文献1には、表示手段に表示されている選択対象文字から文字または記号の一つが選択されていることを示す表示を行わせることが明記されていない点で一応異なる。 上記相違点について検討すると、凡そ表示画面を用いて何らかの情報の入力を行う場合には、当該入力に係る情報を表示することが一般的であり、特に引用文献1に記載された発明では、同様な箇所、即ちキー領域たる文字入力キー3に対してタップを行うかドラッグを行うかで異なる入力がなされる(例えば「あ」行の入力にあっては、「あ」(タップ)、「い」?「お」(ドラッグ)の入力がなされる。)ものであることに鑑みれば、その入力の際に当該入力に係る表示を行う程度のことは、当業者であれば普通に採用する程度の周知技術に過ぎず、上記相違点につき引用文献1に明記が無かったとしても実質的には開示があったものと認められる。 したがって、補正後の請求項1に係る発明は引用文献1に記載された発明であるから、依然として、特許法第29条の2の規定により特許を受けることができない。 2.特許法第29条第2項に係る査定の理由の概要 引用文献2乃至5には概ね、接触位置検出手段の出力に基づいて、物体がキー領域に接触していることが検出されれば、キー入力制御手段が、この前記キー領域に対応した固有の文字または記号を出力する点(相違点1)、及び表示手段に表示されている選択対象文字から文字または記号の一つが選択されていることを示す表示を前記表示手段に行わせる点(相違点2)以外の構成が開示されているといえ、この点に関し平成27年1月8日付け意見書にて出願人も自認するところである。 上記相違点につき検討するに、相違点1については、先の拒絶理由通知で指摘したとおり極めて一般的な技術でしかなく(例えば引用文献6の2ページ左下欄11行?右下欄3行等参照。)、また接触位置検出手段の出力に基づいて、物体が前記キー領域に接触しながらこの前記キー領域から別の領域に移動したことを検出すると共に物体がキー領域に接触していることを検出することも、例えば下記引用文献7の要約、請求項5等、同引用文献8の要約、図2,3、段落18等に散見されるとおり普通の技術に過ぎず、格別なものでは無い。 相違点2については、選択されていることを何らかの表示状態を変えることによって表示する程度のことも、下記引用文献9の図3,7等、同引用文献10の図15等に散見されるとおり周知技術に過ぎない。 出願人は、平成27年1月8日付け意見書において、「引用文献2?5には、「キー領域」の記載が無く、結果として、「キー領域」に接触しながらこのキー領域から別の領域に移動することで、表示されている選択対象文字から選択を行うことは、これらの引用文献から導き出せず、例え引用文献6を含む各引用文献を組み合わせましたところで、上述したような、切換検出領域21といった切換スイッチを設けることで、キー領域に対応する固有の文字を選択する態様と、物体の移動操作により文字を選択する態様を使い分けるといった構成しか想到し得ません。」旨、主張している。 しかしながら、キー領域に対する選択操作によって文字入力を行うことは、上記相違点1に関する判断で示したとおり、極めて一般的な技術、換言するならば周知技術に過ぎず、さらに、選択状態を示す表示を行うことも周知技術に過ぎないこと、上記判断のとおりであるから、出願人の主張は、採用できない。 よって、請求項1に係る発明は、引用文献2乃至6に記載された発明及び引用文献7乃至10に記載された周知技術に基づいて、当業者であれば容易になし得たものであるから、依然として、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 本願請求項2に係る発明も同様である。 <引用文献等一覧> 引用文献1.特願平10-285333号(特開2000-112636号) 引用文献2.特開平11-224161号公報 引用文献3.特開平08-272787号公報 引用文献4.特開2000-029630号公報 引用文献5.国際公開第99/50818号 引用文献6.特開昭62-052622号公報 引用文献7.特開2000-35857号公報 引用文献8.特開平7-200126号公報 引用文献9.特開平8-249122号公報 引用文献10.特開平9-81320号公報 第4 当審の判断 1.特許法第29条の2に係る査定の理由について (1)引用文献1の記載事項と引用発明1 引用文献1には、次の記載がある(下線は、着目箇所を示すために当審で付した。)。 「【請求項1】 タッチパネルへの複数のキーの表示手段と、表示したキーの1個に5個のかな文字を順序づけて対応させるキー定義手段と、操作開始時の操作点の座標と各キーの表示領域とを対比して選択されたキーを認識するキー認識手段と、操作開始点に対する操作点の移動方向とキーに定義された文字の順序とを関連づけた順序定義手段とを備え、操作開始点の座標に基づいて五十音配列の行を選択し、操作開始後の操作点の移動方向に基づいて五十音配列の段を選択することを特徴とする、かな文字入力装置。」 「【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、情報処理装置に日本語のかな文字を入力する装置に関するもので、操作領域が小さく従って小型のパーソナルコンピュータや電子手帳等の携帯端末に好適で、かつ習得が容易なかな文字入力装置に関するものである。」 「 【0011】 【発明の実施の形態】 以下図面に示す実施例を参照してこの発明の実施の形態を説明する。図1ないし4はこの発明の第1実施例を示したものである。図1において、ROM1には制御プログラムが記憶されている。タッチパネル2は透明フィルムに細かいピッチで多数の接点を配置した入力装置で、棒(ペン)の尖った先端部分でパネル面を押下することにより、押下された位置の座標が獲得される。タッチパネル2には、図2に示す10個の文字入力キー3と、1個の文字入力補助キー4と、漢字変換キー5とが表示されている。キートップに「あ」、「か」・・・と表示された文字キーのそれぞれは、図3に示すかな五十音表の各行に対応している。文字入力補助キー4は、入力された文字の濁音、半濁音、拗音への変換や、句読点の入力に用いる。漢字変換キー5は、入力されたかな文字を漢字かな混じり文に変換するのに用いる。 【0012】 タッチパネル2は液晶パネルなどのディスプレイ装置の前面に添設して設け、図2に示した文字キー3はディスプレイの表示機能を用いて、日本語入力モードが選択されたときに表示させるようにする。なお、図2の文字キー群はあくまでも一つの例を示したもので、たとえばや行の3文字と「わ」及び「ん」を1個のキーに割り当てたり、濁音や半濁音の行をそれぞれ1個の文字キーに割り当てたり、句読点やスペースなどを1個の文字キーに割り当てる等の種々の変更が可能である。各文字キーには、最大5個の文字ないし記号が割り当てられる。 【0013】 図1の記憶装置6には、ペン操作開始位置記憶エリア7と、ペン操作終了位置記憶エリア8と、文字選択テーブルの記憶エリア9とが設けられている。表示装置11は前述した液晶パネルなどのディスプレイ装置である。 【0014】 この発明のかな文字入力装置では、操作されたキーと操作時のポインティングデバイス(ペン先)の移動方向とによって文字を選択するようになっており、五十音表の各段のかな文字がその行を表すキーに順序づけて割り当てられている。キーが単にタップされただけの場合、すなわちキーが操作された後ポインティングデバイスがそのまま離されたときには第1段の文字を選択し、ポインティングデバイスを右に移動して離したときには第2段の文字を選択し、下に移動して離したときには第3段の文字を選択し、左に移動して離したときには第4段の文字を選択し、上に移動して離したときには第5段の文字を選択するというように、キー操作中にポインティングデバイスを移動させなかった場合と四方向のそれぞれに移動させた場合とに対応させて、各キーに定義された五つの文字のうちの1個を選択するようにしている。すなわちこの発明のかな文字入力装置では、1個のキーで5種類の文字ないし記号を入力することが可能で、その選択はキー操作中のポインティングデバイスの移動方向によって行われる。」 上記記載事項を引用文献1の関連図面と技術常識に照らせば、次のことがいえる。 ア.図1ないし4により説明されている第1実施形態は、請求項1に係る「かな文字入力装置」を具体化したものであり、段落【0001】に示されるように「携帯端末」において使用されることが想定されているものであるから、上記第1実施形態に係る「かな文字入力装置」が使用される「携帯端末」は、全体として、「携帯端末装置」ともいい得る。 イ.段落【0012】に示される「タッチパネル2」は、図1の符号2が付されたボックス内の説明にも示されるように、「ペンの接触した位置を検出する」機能を有するものである。 ウ.図2に示される10個の「文字入力キー3」は、上記「タッチパネル2」上に設けられ、五十音表の各行の第1段の各文字が割り当てられているものである。そして、上記「携帯端末装置」は、当然に、「文字入力キー3に対応した各文字を選択出力する手段」といい得る手段(以下、「手段A」という。)を有している。 エ.段落【0014】及び図3の記載から明らかなように、上記「携帯端末装置」は、「五十音表の各行の第2?5段の各文字を生成する手段」といい得る手段(以下、「手段B」という。)と、「前記文字入力キー3に割り当てられた文字が属する五十音表における行の第2?5段の各文字から一つの文字を選択する手段」といい得る手段(以下、「手段C」という。)も有している。また、そこで説明されているのは、「かな文字入力装置」であるから、当然に、「前記手段Cにより選択された一つの文字を確定して、確定された文字を出力する手段」といい得る手段(以下、「手段D」という。)も有している。 オ.段落【0014】の記載から明らかなように、上記「携帯端末装置」は、「タッチパネル2の出力に基づいて、ペンが文字入力キー3に接触していることが検出されれば、手段Aが、この前記文字入力キー3に対応した五十音表の第1段の文字を選択出力する一方で、前記タッチパネル2の出力に基づいて、前記ペンが前記文字入力キー3に接触しながら上下左右の何れかの方向に移動したことが検出されれば、手段Cが、五十音表の各行の第2?5段の各文字から文字の一つを選択する」ように動作するものである。 以上を踏まえると、引用文献1には次の発明(以下、「引用発明1」という。)が記載されているといえる。 (引用発明1) 「ペンの接触した位置を検出するタッチパネル2と、 前記タッチパネル2上に設けられ、五十音表の各行の第1段の各文字が割り当てられた10個の文字入力キー3と、 前記文字入力キー3に対応した各文字を選択出力する手段Aと、 五十音表の各行の第2?5段の各文字を生成する手段Bと、 前記文字入力キー3に割り当てられた文字が属する五十音表における行の第2?5段の各文字から一つの文字を選択する手段Cと、 前記手段Cにより選択された一つの文字を確定して、確定された文字を出力する手段Dと、を具備し、 前記タッチパネル2の出力に基づいて、前記ペンが前記文字入力キー3に接触していることが検出されれば、前記手段Aが、この前記文字入力キー3に対応した五十音表の第1段の文字を選択出力する一方で、前記タッチパネル2の出力に基づいて、前記ペンが前記文字入力キー3に接触しながら上下左右の何れかの方向に移動したことが検出されれば、前記手段Cが、前記文字入力キー3に割り当てられた文字が属する五十音表における行の第2?5段の各文字から文字の一つを選択する携帯端末装置。」 (2)対比 本願発明と引用発明1とを対比すると次のことがいえる。 ア.引用発明1の「ペン」、「タッチパネル2」、「五十音表の第1段の各文字」、「10個の文字入力キー3」、「手段A」は、それぞれ、本願発明の「物体」、「接触位置検出手段」、「固有の文字または記号」、「複数のキー領域」、「キー入力制御手段」に相当する。 イ.引用発明1の「五十音表の各行の第2?5段の各文字」、「手段B」は、それぞれ、本願発明の「文字または記号の選択対象文字」、「選択対象文字生成手段」に相当する。 ウ.引用発明1の「手段C」と本願発明の「選択位置生成手段」とは、「選択対象文字から一つの文字または記号を選択する選択位置生成手段」といい得る手段である点で共通する。 エ.引用発明1の「手段D」は、本願発明の「選択文字確定手段」に相当する。 オ.引用発明の「前記タッチパネル2の出力に基づいて、前記ペンが前記文字入力キー3に接触していることが検出されれば、前記手段Aが、この前記文字入力キー3に対応した五十音表の第1段の文字を選択出力する一方で、前記タッチパネル2の出力に基づいて、前記ペンが前記文字入力キー3に接触しながら上下左右の何れかの方向に移動したことが検出されれば、前記手段Cが、前記文字入力キー3に割り当てられた文字が属する五十音表における行の第2?5段の各文字から文字の一つを選択する」という構成は、本願発明の「前記接触位置検出手段の出力に基づいて、前記物体が前記キー領域に接触していることが検出されれば、前記キー入力制御手段が、この前記キー領域に対応した固有の文字または記号を出力する一方で、前記接触位置検出手段の出力に基づいて、前記物体が前記キー領域に接触しながらこの前記キー領域から別の領域に移動したことが検出されれば、前記選択位置生成手段が、前記表示手段に表示されている選択対象文字から文字または記号の一つが選択されていることを示す表示を前記表示手段に行わせる」という構成と、「前記接触位置検出手段の出力に基づいて、前記物体が前記キー領域に接触していることが検出されれば、前記キー入力制御手段が、この前記キー領域に対応した固有の文字または記号を出力する一方で、前記接触位置検出手段の出力に基づいて、前記物体が前記キー領域に接触しながら移動したことが検出されれば、前記選択位置生成手段が、選択対象文字から文字または記号の一つを選択する」といい得る構成である点で共通する。 以上を踏まえると、本願発明と引用発明1の間には、次の一致点、相違点があるといえる。 (一致点) 「物体の接触した位置を検出する接触位置検出手段と、 前記接触位置検出手段上に設けられ、固有の文字または記号が割り当てられた複数のキー領域と、 前記キー領域に対応した固有の文字または記号を出力するキー入力制御手段と、 文字または記号の選択対象文字を生成する選択対象文字生成手段と、 前記選択対象文字から一つの文字または記号を選択する選択位置生成手段と、 前記選択位置生成手段により選択された一つの文字または記号を確定して、確定された文字または記号を出力する選択文字確定手段と、を具備し、 前記接触位置検出手段の出力に基づいて、前記物体が前記キー領域に接触していることが検出されれば、前記キー入力制御手段が、この前記キー領域に対応した固有の文字または記号を出力する一方で、前記接触位置検出手段の出力に基づいて、前記物体が前記キー領域に接触しながら移動したことが検出されれば、前記選択位置生成手段が、選択対象文字から文字または記号の一つを選択する携帯端末装置。」である点。 (相違点1) 本願発明は、「選択対象文字生成手段により生成された選択対象文字を表示する表示手段」を有し、本願発明の「選択位置生成手段」は、「前記表示手段に表示されている選択対象文字」から一つの文字または記号を選択するものであって、「前記表示手段に表示されている選択対象文字から文字または記号の一つが選択されていることを示す表示を前記表示手段に行わせる」ものであるのに対し、引用発明1は、「選択対象文字生成手段により生成された選択対象文字を表示する表示手段」に相当する手段を有するものではなく、引用発明1の「選択位置生成手段」(手段C)は、「文字入力キー3に割り当てられた文字が属する五十音表における行の第2?5段の各文字」から一つの文字を選択するものであり、「表示手段に表示されている選択対象文字」から一つの文字または記号を選択するものではなく、「前記表示手段に表示されている選択対象文字から文字または記号の一つが選択されていることを示す表示を前記表示手段に行わせる」ものでもない点。 (相違点2) 本願発明は、物体がキー領域に接触しながら「この前記キー領域から別の領域に移動したこと」が検出されれば、選択位置生成手段が、選択対象文字から文字または記号の一つを選択するように動作するものであるのに対し、引用発明1は、物体(ペン)がキー領域(文字入力キー3)に接触しながら「上下左右の何れかの方向に移動したこと」が検出されれば、選択位置生成手段(手段C)が、選択対象文字から文字または記号の一つを選択するように動作するものである点。 (この点、引用文献1には、「前記キー領域から別の領域に移動したこと」を検出する旨の記載はないから、一致点ではなく相違点である。) (3)判断 ア.相違点1について 引用発明1の「選択位置生成手段」(手段C)は、「文字入力キー3に割り当てられた文字が属する五十音表における行の第2?5段の各文字」から一つの文字を選択するもの、換言すれば、たかだか4つの選択対象文字の中から一つの文字を選択するものであり、その選択前に選択対象文字が表示手段に表示されていることや、選択時に、選択されていることを示す表示が該表示手段において行われることを当然に必要とするものとまではいえず、引用文献1に接した当業者が、上記相違点1に係る本願発明の構成を具備する発明までを引用文献1の記載から当然に把握し得たとまではいえない。 一方、本願発明は、相違点1に係る本願発明の構成を備えることで、選択対象文字が多数あっても、所望の文字を容易に選択可能である、といった効果を奏することができるものといえる。 これらのことを総合すると、上記相違点1を実質的な相違点でないということはできない。 イ.相違点2について 上述したように、引用発明1の「選択位置生成手段」(手段C)は、たかだか4つの選択対象文字の中から一つの文字を選択するものであるから、引用発明1の「携帯端末装置」は、物体(ペン)の上下左右の4つの方向の移動が検知できればそれで足り、「物体(ペン)が接触していることが検出されたキー領域から別の領域に移動したこと」を検出する必要のないものである。 一方、本願発明は、「物体が接触していることが検出されたキー領域から別の領域に移動したこと」が検知されることを要件とするものであり、その要件を具備することにより、本願明細書の段落【0018】でいう「接触位置検出手段3上の特定の文字あるいは記号を割り当てた領域において物体の接触を検出すると割り当てられた文字あるいは記号を入力できる入力形態」と「表示手段2に表示した選択対象文字14の中から任意の位置の文字あるいは記号を選択して入力する形態」の間の切り換えと、後者の形態における多数の選択対象文字からの所望の文字の選択を、確実にすることができる、という効果を奏するものといえる。 これらのことを総合すると、上記相違点2も、実質的な相違点でないということはできない。 (4)小括 以上のとおり、本願発明と引用発明1の間の上記相違点1、2は、いずれも実質的な相違点であるというべきであるから、本願発明を引用発明1と同一の発明であるということは出来ない。 本願の請求項2に係る発明は、本願発明をさらに限定したものであるから、本願発明と同様に、引用発明1と同一の発明であるということは出来ない。 2.特許法第29条第2項に係る査定の理由について (1)引用文献2の記載事項と引用発明2 引用文献2には、以下の記載がある。 「【請求項1】 パネル上から文字を入力する文字入力装置において、 パネル上を複数個の領域に分割した入力ボードと、 上記入力ボード上で押下されてドラッグされたときに最初に押下された領域、ドラッグされた方向、および離された領域のいずれか2つ以上を検出する手段と、 上記検出された領域およびドラッグされた方向をもとに文字コードに変換するテーブルとを備えたことを特徴とする文字入力装置。」 「【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、パネル上から文字を入力する文字入力装置および記録媒体に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、片手で操作する超小型の携帯情報装置は、文字入力を行うことが極めて難しい。そのため、タブレット上に文字を手書きして自動認識させて入力したり、画面上にキーボードを表示して指先やペンをタッチして入力したりすることが行われている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】超小型の携帯情報装置では、上述したようにタブレット上に文字を手書きして入力したのでは、文字認識の確率が低く、また認識速度が遅く、正確かつ迅速に入力できないという問題があった。 【0004】また、画面上にキーボードを表示して指先やペンをタッチして入力したのでは、指先でキーボード上のキーを触ってその感触が得られず、ブラインドタッチ入力が行えなく、習熟しても入力速度を向上させることができないという問題があった。 【0005】本発明は、これらの問題を解決するため、小さい画面上を少ない数の領域に分割し、押下された領域、通過した領域、離された領域、およびドラッグされた方向をもとにテーブル参照して文字コードに変換し、操作が簡単、迅速かつ習熟して入力速度を向上できる超小型の入力装置を実現することを目的としている。 【0006】 【課題を解決するための手段】図1を参照して課題を解決するための手段を説明する。図1において、入力ボード1は、パネル上を複数個の領域に分割したものであって、押下した位置座標を検出するものであり、各領域に入力可能な文字を表示するようにしたものである。 【0007】処理装置2は、プログラムに従い各種処理を行うものであって、ここでは、検出手段3、変換手段4、テーブル5、および表示手段6などから構成されるものである。 【0008】検出手段3は、入力ボード1上で押下されてドラッグされたときに最初に押下された領域、最初にドラッグされた方向、次にドラッグされた方向、離された領域、および通過した領域のいずれか2つ以上を検出するものである。 【0009】変換手段4は、検出された領域およびドラッグされた方向をもとにテーブル5を参照して文字コードに変換するものである。 テーブル5は、検出された領域およびドラッグされた方向に対応づけて文字コードや機能コードを登録したものである。 【0010】表示手段6は、入力ボード1上の各領域に次に入力可能な文字などを表示したりするものである。 次に、動作を説明する。 【0011】検出手段3が入力ボード1上で押下されてドラッグされたときに最初に押下された領域、ドラッグされた方向、および離された領域のいずれか2つ以上を検出し、変換手段4が検出された領域およびドラッグされた方向をもとにテーブル5を参照して文字コードに変換するようにしている。 【0012】また、検出手段3が入力ボード1上で押下されてドラッグされたときに最初に押下された領域、最初にドラッグされた方向、次にドラッグされた方向、および離された領域のいずれか2つ以上を検出し、変換手段4が検出された領域およびドラッグされた方向をもとにテーブル5を参照して文字コードに変換するようにしている。 【0013】これらの際に、検出手段3が最初に押下された領域から離された領域までに通過した領域を検出するようにしている。 また、入力ボード1について、パネル上を中央部分の領域とその周辺を複数の領域とに分割するようにしている。 【0014】また、入力ボード1を矩形としてその4隅を持つ領域に分割するようにしている。 また、表示手段6が検出された領域およびドラッグされた方向毎に次に入力し得る文字を入力ボード1上の各領域に表示するようにしている。 【0015】従って、小さい画面上を少ない数の領域に分割し、押下された領域、通過した領域、離された領域、およびドラッグされた方向をもとにテーブル参照して文字コードに変換することにより、操作が簡単、迅速かつ習熟して入力速度を向上できる超小型の入力装置を実現することが可能となる。 【0016】 【発明の実施の形態】次に、図2から図6を用いて本発明の実施の形態および動作を順次詳細に説明する。 【0017】図2は、本発明の説明図(その1)を示す。図2の(a)は、入力ボードの分割した領域の定義例を示す。ここでは、矩形の入力ボード1の中央部分の領域1と、その周辺の領域2とに分割し、領域2は更に8個に分割し、合計9個に分割している。 【0018】図2の(b)は、図2の(a)で9個に分割した各領域からドラッグするときの方向の定義例を示す。ここでは、水平、垂直と更にその半分の45°毎の8個の方向に分割し、領域2については入力ボードの内部でドラッグ可能な方向のみを定義し、領域と方向の組み合わせて合計32個の組み合わせ(図中の矢印の数)が可能である。 【0019】図2の(c)は、領域2で押下しままた領域1にドラッグして1度だけ方向を変えて指示する場合の様子を示す。この場合には、7個の方向を変えて指示できる組み合わせがある。 【0020】図2の(d)は、領域2から領域1を経由して領域2を指定する場合の様子を示す。図中では、領域2-2、領域1、領域2-3の3つの領域を指定している。 【0021】以上の例に示すように、入力ボード1を複数に分割し、押下した領域、ドラッグした方向について組み合わせて文字コードを予め定義してテーブルにこの定義を設定しておき、検出された領域とドラッグした方向をもとにテーブルを参照して文字コードに変換することが可能となる。 【0022】図3は、本発明の説明図(その2)を示す。 図3の(a)は、ひらがな入力モードの初期画面例を示す。これは、入力ボード1を9個の領域に等分割して各領域に〇を表示し、その〇の中に現在入力可能の文字を表示したひらがな入力モードの初期画面例であって、ここでは、ひらがなの先頭文字の「かさたなはまやら」を表示し、中央の領域2に「〇」(あ行の表示用)を表示する。 【0023】図3の(b)は、図3の(a)のひながな入力モードの初期画面上で中央の〇(空白)を矢印で示すように指で押下したときに、「あ行」(あいうえお)を入力するための文字を図示のように表示した例を示す。 【0024】図3の(c)は、中央の〇(空白)を指で押下した状態で「い」の方向にドラッグした様子を示す。図3の(d)は、図3の(c)の「い」の領域までドラッグした後、指を離し、選択した「い」を確定してその文字コードに変換して表示した例を示す。この際、中央の空白の領域1、領域1から領域2-2の方向にドラッグ、および領域2-2で離すという情報を検出し、このうちの2つあるいは3つの組み合わせにより、テーブルを参照して文字コード「い」に変換する。 【0025】図3の(e)は、図3の(a)のひらがな入力モードの初期画面上で「か」を選択した状態を示す。図3の(f)は、図3の(e)で「か」を選択した状態で中央の「〇」の領域にドラッグし、入力可能な「か行」の文字を図示のように表示した状態を示す。 【0026】図3の(g)は、図3の(f)で「か行」の文字を表示させた状態で、入力したい文字「く」の領域2-3にドラッグした様子を示す。図3の(h)は、図3の(g)で入力したい文字「く」の領域2-3にドラッグした状態で離し、確定して文字「く」を表示した様子を示す。 【0027】以上の例に示すように、ひながな入力モードの初期画面上で入力しようとする行の文字を選択して中央の領域1にドラッグして入力したい行の全ての文字を各領域に表示させ、中央の領域1から更に入力したい文字の領域にドラッグして離すことにより、希望する文字を入力することが可能となる。」 上記記載事項を引用文献2の関連図面と技術常識に照らせば、次のことがいえる。 ア.図1に示される「本発明のシステム」は、段落【0003】?【0005】に示される課題を解決するものであり、携帯情報装置として実現されることが想定されているものである。 イ.段落【0001】?【0005】の記載を踏まえると、引用文献2に示される「入力ボード」は、「指先やペンの接触した位置を検出する」機能を有するものである。また、その「入力ボード」は、その上に図2に示される9個の領域1、2-1?2-8が設けられ得るものである。 ウ.図2に示される9個の領域のうちの周辺部分の領域2-1?2-8に表示される文字であって、図3(b)(c)(f)(g)の周辺部分に示される各文字は、段落【0014】でいう「次に入力し得る文字」であり、「選択対象文字」ともいい得るものである。そして、その「選択対象文字」ともいい得る各文字は、段落【0023】、【0025】、図3(b)(f)に示されるように、前記9個の領域のうちの中央部分の領域1が前記指先やペンによる押下操作或いはドラッグ操作により選択されると、その操作に応じて生成され、前記周辺部分の領域2-1?2-8に表示されるものである。 エ.上記「選択対象文字」ともいい得る各文字は、段落【0024】?【0027】、図3(c)(d)(g)(h)に示されるように、「入力ボードの出力に基づいて、指先やペンが、前記中央部分の領域1から、前記選択対象文字が表示されている前記周辺部分の領域2-1?2-8の何れかにドラッグされ、離されたことが検出されると、確定され、出力されるものである。 以上を踏まえると、引用文献2には次の発明(以下、「引用発明2」という。)が記載されているといえる。 (引用発明2) 「指先やペンの接触した位置を検出する入力ボードと、 前記入力ボード上に設けられた、中央部分の領域1と周辺部分の領域2-1?2-8からなる合計9個の領域と、 前記9個の領域のうちの中央部分の領域1が前記指先やペンによる押下操作、或いは周辺部分の領域2-1?2-8のいずれかからのドラッグ操作により選択されると、その操作に応じた選択対象文字を生成し、前記周辺部分の領域2-1?2-8に選択対象文字を表示する手段(以下、「手段A」という。)と、 前記入力ボードの出力に基づいて、前記指先やペンが、前記中央部分の領域1から、前記選択対象文字が表示されている前記周辺部分の領域2-1?2-8の何れかにドラッグされ、離されたことが検出されると、その位置に表示されていた選択対象文字を確定して、確定された文字を出力する手段(以下、「手段B」という。)と、を有する、 携帯情報装置。」 (2)対比 本願発明と引用発明2とを対比すると、次のことがいえる。 ア.引用発明2の「指先やペン」、「入力ボード」は、それぞれ、本願発明の「物体」、「接触位置検出手段」に相当する。 イ.引用発明2の「合計9個の領域」と本願発明の「キー領域」とは、「前記接触位置検出手段上に設けられた複数の領域」の点で共通する。 ウ.引用発明2の「手段A」のうちの「選択対象文字を生成」する機能をつかさどる部分は、本願発明の「選択対象文字生成手段」に相当する。 エ.引用発明2の「手段A」のうちの「選択対象文字を表示する」機能をつかさどる部分は、本願発明の「表示手段」に相当する。 オ.引用発明2の「手段B」は、「表示手段に表示されている選択対象文字から一つの文字または記号を選択する選択位置生成手段」といい得る手段を当然に含んでいる。 カ.引用発明2の「手段B」は、本願発明の「選択文字確定手段」に相当する手段を当然に含んでいる。 ク.引用発明2の「携帯情報装置」は、「携帯端末装置」といい得るものを当然に含んでいる。 以上を踏まえると、本願発明と引用発明2の間には、次の一致点、相違点があるといえる。 (一致点) 「物体の接触した位置を検出する接触位置検出手段と、 前記接触位置検出手段上に設けられた複数の領域と、 文字または記号の選択対象文字を生成する選択対象文字生成手段と、 前記選択対象文字生成手段により生成された選択対象文字を表示する表示手段と、 前記表示手段に表示されている選択対象文字から一つの文字または記号を選択する選択位置生成手段と、 前記選択位置生成手段により選択された一つの文字または記号を確定して、確定された文字または記号を出力する選択文字確定手段と、を具備する、 携帯端末装置。」である点。 (相違点1) 本願発明の「接触位置検出手段上に設けられた領域」は、「固有の文字または記号が割り当てられた複数のキー領域」であり、本願発明は、「前記キー領域に対応した固有の文字または記号を出力するキー入力制御手段」であって「前記接触位置検出手段の出力に基づいて、前記物体が前記キー領域に接触していることが検出されれば、この前記キー領域に対応した固有の文字または記号を出力する」ように動作する「キー入力制御手段」を有するのに対し、引用発明2の「接触位置検出手段上に設けられた領域」は、「固有の文字または記号が割り当てられた複数のキー領域」ではなく、引用発明は、本願発明の「キー入力制御手段」に相当する手段を有しない点。 (相違点2) 本願発明の「選択位置生成手段」は、「前記接触位置検出手段の出力に基づいて、前記物体が前記キー領域に接触しながらこの前記キー領域から別の領域に移動したことが検出されれば、前記表示手段に表示されている選択対象文字から文字または記号の一つが選択されていることを示す表示を前記表示手段に行わせる」ものであるのに対し、引用発明の「選択位置生成手段」は、「物体が前記キー領域に接触しながらこの前記キー領域から別の領域に移動したこと」が検出された場合に何らかの動作を行うものではなく、また、「表示手段に表示されている選択対象文字から文字または記号の一つが選択されていることを示す表示を前記表示手段に行わせる」ものでもない点。 (この点、本願発明の「選択位置生成手段」と引用発明の「選択位置生成手段」は「表示手段に表示されている選択対象文字から文字または記号の一つが選択されていることを示す表示を前記表示手段に行わせる」ものか否かという点で相違するのみならず、「物体が前記キー領域に接触しながらこの前記キー領域から別の領域に移動したこと」が検出された場合に何らかの動作を行うものか否か、という点においても相違するものである。) (3)判断 ア.相違点1について 引用発明2は、入力すべき文字の全てが、選択対象文字として表示され、中央部分の領域1からのドラッグ操作により選択され得るものであり、引用発明2の構成を採用することで引用発明2が解決しようとした課題は既に解決されているのであるから、それ自体は、「接触位置検出手段上に設けられた領域」を「固有の文字または記号が割り当てられた複数のキー領域」とし、「前記キー領域に対応した固有の文字または記号を出力するキー入力制御手段」に相当する手段を設けるべき理由を有しないものである。 したがって、他に、引用発明2においてそのようにすべき理由があることを示す証拠がない限り、引用発明2において上記相違点1に係る本願発明の構成を採用することを当業者が容易に推考し得たこととはいえないが、そのような証拠は見当たらない。 (引用文献6?8も、引用発明2において、「接触位置検出手段上に設けられた領域」を「固有の文字または記号が割り当てられた複数のキー領域」とし、「前記キー領域に対応した固有の文字または記号を出力するキー入力制御手段」に相当する手段を設けるべき理由があることを示す証拠とはいえない。) よって、引用発明2において上記相違点1に係る本願発明の構成を採用することを当業者が容易に推考し得たこととはいえない。 イ.相違点2について 引用文献2には、引用発明2において、その「選択位置生成手段」を、「物体が前記キー領域に接触しながらこの前記キー領域から別の領域に移動したこと」が検出された場合に何らかの動作を行うものとすべき理由を示す記載は見当たらない。また、他に、そうすることが容易であったことを示す証拠も見当たらない。 したがって、引用発明2の「選択位置生成手段」を「表示手段に表示されている選択対象文字から文字または記号の一つが選択されていることを示す表示を前記表示手段に行わせる」ものとすることが当業者にとって容易であったか否かを検討するまでもなく、引用発明2において、相違点2に係る本願発明の構成を採用することを、当業者が容易になし得たこととはいえない。 (4)小括 以上のとおりであるから、本願発明は、引用発明2に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 引用文献2に記載される引用発明2以外の発明や、引用文献3?5に記載される発明を主引用発明と見ても、同様に、本願発明は、それらに記載される発明に基づいて当業者が容易に発明することができたものとはいえない。 本願の請求項2に係る発明は、本願発明をさらに限定したものであるので、本願発明と同様に、当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 第5 むすび 以上のとおりであるから、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2016-05-30 |
出願番号 | 特願2014-10461(P2014-10461) |
審決分類 |
P
1
8・
121-
WY
(G06F)
P 1 8・ 161- WY (G06F) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 山崎 慎一 |
特許庁審判長 |
和田 志郎 |
特許庁審判官 |
小曳 満昭 山澤 宏 |
発明の名称 | 携帯端末装置 |
代理人 | 特許業務法人栄光特許事務所 |