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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 C03C 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 C03C |
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管理番号 | 1317601 |
審判番号 | 不服2015-8620 |
総通号数 | 201 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2016-09-30 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2015-05-08 |
確定日 | 2016-07-28 |
事件の表示 | 特願2010-284248「合わせガラス及び合わせガラスの取り付け方法」拒絶査定不服審判事件〔平成24年 7月12日出願公開、特開2012-131659〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
第1 手続の経緯 本願は、平成22年12月21日の出願であって、平成26年6月25日付けで拒絶の理由が通知され、これに対して、同年8月26日に意見書及び手続補正書が提出されたが、平成27年2月5日付けで拒絶査定がなされ、これに対して、同年5月8日に拒絶査定不服審判の請求がなされ、同時に手続補正がなされたものである。 第2 平成27年5月8日にされた手続補正についての補正の却下の決定 [補正の却下の決定の結論] 平成27年5月8日にされた手続補正(以下、「本件補正」という。)を却下する。 [理由] 1 本件補正について (1)請求項1の補正 本件補正は、請求項1を下記のとおりに補正するものである。なお、補正部分に下線を付した。 ア (補正前) 「中間膜と、 前記中間膜の第1の表面側に配置された第1の合わせガラス構成部材と、 前記中間膜の第1の表面側とは反対の第2の表面側に配置された第2の合わせガラス構成部材とを備え、 前記中間膜が、熱可塑性樹脂と酸化タングステン粒子と酸化防止剤とを含み、 前記酸化タングステン粒子が、セシウムドープ酸化タングステン粒子であり、 前記中間膜100重量%中、前記酸化防止剤の含有量は0.01重量%以上、2重量%以下であり、 前記第1の合わせガラス構成部材が、熱線吸収板ガラスである、合わせガラス。」 イ (補正後) 「中間膜と、 前記中間膜の第1の表面側に配置された第1の合わせガラス構成部材と、 前記中間膜の第1の表面側とは反対の第2の表面側に配置された第2の合わせガラス構成部材とを備え、 前記中間膜が、熱可塑性樹脂と酸化タングステン粒子と酸化防止剤とを含み、 前記酸化タングステン粒子が、セシウムドープ酸化タングステン粒子であり、 前記中間膜100重量%中、前記酸化防止剤の含有量は0.01重量%以上、2重量%以下であり、 前記中間膜は、前記酸化タングステン粒子と前記酸化防止剤とを重量比で、10:1?1:100で含み、 前記第1の合わせガラス構成部材が、熱線吸収板ガラスである、合わせガラス。」 (2)補正の目的 上記補正事項は、補正前に中間膜に含まれることが特定された酸化タングステン粒子と酸化防止剤とに対し、重量比が10:1?1:100であるという限定を付加するものであって、発明の属する技術分野、解決しようとする課題を変更するものでないから、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 2 本件補正発明の独立特許要件についての検討 上記補正後の本願請求項1に係る発明(以下、「本願補正発明1」という。)が、特許出願の際独立して特許を受けることができるものかを以下に検討する。 刊行物1:国際公開第2005/087680号(以下、「引用刊行物1」という。) 刊行物2:特開2009-256173号公報(以下、「周知技術を示す刊行物2」という。) 刊行物3:特開2009-203152号公報(以下、「周知技術を示す刊行物3」という。) 刊行物4:特許第2703471号公報(以下、「周知技術を示す刊行物4」という。) 刊行物5:特表2005-519791号公報(以下、「周知技術を示す刊行物5」という。) 刊行物6:特開2007-39300号公報(以下、「周知技術を示す刊行物6」という。) (1)刊行物1?6の記載事項 ア 原査定の拒絶の理由に引用された、本願の出願日前に頒布された引用刊行物1には、以下の事項が記載されている。 (ア) [0108] 「尚、ビニル系樹脂組成物をシート状に成形する際には、必要に応じて、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線遮蔽材等を配合し、また、シートの貫通性制御のために接着力調整剤(例えば金属塩)を配合してもよい。」 (イ) [0127] 「[実施例1] H_(2)WO_(4)50gを入れた石英ボートを石英管状炉にセットし、N_(2)ガスをキャリアーとした5%H_(2)ガスを供給しながら加熱し、600℃の温度で1時間の還元処理を行った後、N_(2)ガス雰囲気下、800℃で30分焼成して微粒子aを得た。この微粒子aの粉体色は、L^(*)が36.9288、a^(*)が1.2573、b^(*)が-9.1526であり、粉末X線回折による結晶相の同定の結果、W_(18)O_(49)単相であった。 次に、当該微粒子a5重量%、高分子系分散剤5重量%、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル90重量%を秤量し、0.3mmφZrO_(2)ビーズを入れたペイントシェーカーで6時間粉砕・分散処理することによって日射遮蔽体形成用分散液(A液)を調製した。ここで、日射遮蔽体形成用分散液(A液)内におけるタングステン酸化物の微粒子の分散粒子径を測定したところ、80nmであった。 次に、得られた分散液(A液)をポリビニルブチラールに添加し、そこへ可塑剤としてトリエチレングリコール-ジ-2-エチルブチレートを加え、微粒子aの濃度が0.0366重量%、ポリビニルブチラール濃度が71.1重量%となるように中間膜用組成物を調製した。調製された当該組成物をロールで混練して、0.76mm厚のシート状に成形し中間膜を作製した。作製された中間膜を、100mm×100mm×約2mm厚のグリーンガラス基板2枚の間に挟み込み、80℃に加熱して仮接着した後、140℃、14kg/cm^(2)のオートクレーブにより本接着を行い、合わせ構造体Aを作製した。」 (ウ) [0139] 「[実施例16] 水16.5gにCs_(2)CO_(3)10.8gを溶解し、当該溶液をH_(2)WO_(4)50gに添加して十分攪拌した後、乾燥した。当該乾燥物へN_(2)ガスをキャリアーとした2%H_(2)ガスを供給しながら加熱し、800℃の温度で30分間焼成した後、N_(2)ガス雰囲気下800℃で90分間焼成して微粒子eを得た。微粒子eの粉体色は、L^(*)が37.4562、a^(*)が-0.3485、b^(*)が-4.6939であり、粉末X線回折による結晶相の同定の結果、Cs_(0)._(33)WO_(3)単相であった。 次に、当該微粒子e8重量%、トルエン84重量%、高分子系分散剤8重量%を秤量し、0.3mmφZrO_(2)ビーズを入れたペイントシェーカーで6時間粉砕・分散処理することによって日射遮蔽体形成用分散液(J液)を調製した。ここで、日射遮蔽体形成用分散液(J液)内におけるタングステン酸化物の微粒子の分散粒子径を測定したところ、62nmであった。以上のようにして得られた分散液(J液)を用いた以外は、実施例1と同様にして実施例16に係る合わせ構造体Pを得た。」 イ 原査定で周知技術を示すために用いられた、周知技術を示す刊行物2には、以下の事項が記載されている。 (ア) 【0026】 「本発明の合わせガラス用中間膜は、酸化防止剤を含有してもよい。上記酸化防止剤は、上記熱可塑性樹脂の耐熱性及び耐候性を向上させる。上記酸化防止剤の含有量は特に限定されないが、上記熱可塑性樹脂100重量部に対する上記酸化防止剤の含有量の好ましい下限は0.01重量部、好ましい上限は5重量部である。上記酸化防止剤の含有量が0.01重量部未満であると、上記熱可塑性樹脂の耐熱性や耐候性が低下することがある。上記酸化防止剤の含有量が5重量部を超えると、合わせガラス用中間膜の可視光線透過率が低下することがある。上記酸化防止剤の含有量のより好ましい下限は0.05重量部であり、より好ましい上限は1重量部である。」 ウ 原査定で周知技術を示すために用いられた、周知技術を示す刊行物3には、以下の事項が記載されている。 (ア) 【0036】 「本発明の合わせガラス用中間膜は、酸化防止剤を含有してもよい。上記酸化防止剤は、上記熱可塑性樹脂の耐熱性及び耐候性を向上させる。上記酸化防止剤の含有量は特に限定されないが、上記熱可塑性樹脂100重量部に対する上記酸化防止剤の含有量の好ましい下限は0.01重量部、好ましい上限は5重量部である。上記酸化防止剤の含有量が0.01重量部未満であると、上記熱可塑性樹脂の耐熱性や耐候性が低下することがある。上記酸化防止剤の含有量が5重量部を超えると、合わせガラス用中間膜の可視光線透過率が低下することがある。上記酸化防止剤の含有量のより好ましい下限は0.05重量部であり、より好ましい上限は1重量部である。」 エ 新たに示す、周知技術を示す刊行物4には、以下の事項が記載されている。 (ア) 【0097】 「紫外線吸収剤の添加量はポリビニルアセタール樹脂100重量部に対し・・・」 (イ) 【0105】 「酸化防止剤は0.05?3重量部添加することが好ましい。酸化防止剤の添加量が0.05重量部未満であると十分な酸化防止能力が得られず、3重量部以上では全光線透過率や中間膜の物性の低下を来たすことがある。酸化防止剤の特に好ましい添加量は0.2?1.5重量部である。」 オ 新たに示す、周知技術を示す刊行物5には、以下の事項が記載されている。 (ア) 【0025】 「酸化防止剤は任意の有効な有限量で含まれ得る。好ましくは、酸化防止剤は、シートの全重量を基準にして、約0.01から約0.6%の量で含まれる。より好ましくは、酸化防止剤は約0.03から約0.3%の量で、最も好ましくは約0.05から約0.25%の量で存在する。」 カ 新たに示す、周知技術を示す刊行物6には、以下の事項が記載されている。 (ア) 【0003】 「この種の可塑化ポリビニルアセタール樹脂からなる中間膜を用いた合わせガラスは、安全性に優れているものの耐候性の点でまだ充分とはいえない。すなわち、自動車等の車両、航空機、建築物などの窓ガラスとして、長期にわたって使用していると日光により中間膜が劣化して徐々に黄変していき、その結果、合わせガラスの可視光線透過率が低下して透明性が悪くなる。」 (イ) 【0004】 「これを改善するために、合わせガラス用中間膜には、通常、紫外線吸収剤や酸化防止剤が配合されている。紫外線吸収剤や酸化防止剤は、その配合量が少なすぎると改善の効果がなく、逆に配合量が多すぎると中間膜の表面に析出してガラスとの接着性や透明性が低下するので、通常、中間膜中に0.14?0.2重量%の範囲で含有されている(例えば、特許第2703471号公報参照)。」 (2)引用刊行物1に記載の発明 上記(1)ア(イ)に記載された事項によれば、引用刊行物1には、実施例1として、W_(18)O_(49)単相のタングステン酸化物微粒子を用いた合わせ構造体Aが記載されている。そして、W_(18)O_(49)単相のタングステン酸化物微粒子が分散した液をポリビニルブチラールに添加し、そこへ可塑剤としてトリエチレングリコール-ジ-2-エチルブチレートを加え、微粒子の濃度が0.0366重量%、ポリビニルブチラール濃度が71.1重量%となるように中間膜用組成物を調製し、調製された当該組成物をロールで混練して、0.76mm厚のシート状に成形し中間膜を作製している。次に、作製された中間膜を、100mm×100mm×約2mm厚のグリーンガラス基板2枚の間に挟み込み、合わせ構造体Aを作製している。 また、上記(1)ア(ウ)に記載された事項によれば、実施例16として、Cs_(0)._(33)WO_(3)単相のタングステン酸化物微粒子を用いた合わせ構造体Pが記載されている。そして、この実施例16は、Cs_(0)._(33)WO_(3)単相のタングステン酸化物微粒子が分散した液を用いた以外は、実施例1と同様にして、合わせ構造体Pを作製している。 してみると、実施例16に係る合わせ構造体Pを、本願補正発明1の記載ぶりに則して認定すると、引用刊行物1には、次の発明(以下、「引用発明1」という。)が記載されていると認められる。 「中間膜と、 前記中間膜の第1の表面側に配置された第1の100mm×100mm×約2mm厚のグリーンガラス基板と、 前記中間膜の第1の表面側とは反対の第2の表面側に配置された第2の100mm×100mm×約2mm厚のグリーンガラス基板とを備え、 前記中間膜が、71.1重量%のポリビニルブチラールと0.0366重量%のCs_(0)._(33)WO_(3)微粒子と可塑剤としてトリエチレングリコール-ジ-2-エチルブチレートとを含む 合わせガラス。」 (3)対比・判断 ア 本願補正発明1と引用発明1とを対比すると、引用発明1の第1、2の「100mm×100mm×約2mm厚のグリーンガラス基板」は、本願補正発明1の第1、2の「合わせガラス構成部材」に相当し、「グリーンガラス」が熱線吸収ガラスであることは周知の技術的事項であるから、「第1の合わせガラス構成部材が、熱線吸収板ガラス」に相当するものである。また、引用発明1の「ポリビニルブチラール」は、熱可塑性樹脂であり、引用発明1の「Cs_(0)._(33)WO_(3)」は、本願補正発明1の「セシウムドープ酸化タングステン」に相当するから、両者は、 「中間膜と、 前記中間膜の第1の表面側に配置された第1の合わせガラス構成部材と、 前記中間膜の第1の表面側とは反対の第2の表面側に配置された第2の合わせガラス構成部材とを備え、 前記中間膜が、熱可塑性樹脂と酸化タングステン粒子とを含み、 前記酸化タングステン粒子が、セシウムドープ酸化タングステン粒子であり、 前記第1の合わせガラス構成部材が、熱線吸収板ガラスである、合わせガラス。」である点で一致し、以下の点で相違する。 相違点:本願補正発明1では、中間膜が酸化防止剤を含み、また、酸化防止剤の含有量が、中間膜100重量%中、0.01重量%以上、2重量%以下であり、さらに、中間膜は、酸化タングステン粒子と酸化防止剤とを重量比で、10:1?1:100で含むのに対し、引用発明1では、中間膜が酸化防止剤を含まない点。 イ 上記相違点について検討すると、引用刊行物1の上記(1)ア(ア)には、ビニル系樹脂組成物をシート状に成形する際に、必要に応じて、酸化防止剤を配合することが記載されていると認められる。 ここで、酸化防止剤の含有量を、熱可塑性樹脂100重量部に対し、0.05?1重量部(上記(1)イ(ア)、(1)ウ(ア))、0.2?1.5重量部(上記(1)エ(ア)?(イ))程度とすること、すなわち、熱可塑性樹脂100重量部に対し、0.05?1.5重量部程度含有することは、当該技術分野では、周知技術である。 そうであるから、引用発明1において、酸化防止機能の付与を目的として、ポリビニルブチラール100重量部に対して0.05?1.5重量部、すなわち、中間膜100重量%中、71.1重量%を占めるポリビニルブチラールに対して、約0.0356?1.07重量%程度の量で酸化防止剤を含有させることは、周知技術に基づいて当業者が容易になし得たことである。 なお、要すれば、合わせガラス用中間膜を基準にして、0.05?0.25%(上記(1)オ(ア))、0.14?0.2重量%(上記(1)カ(イ))程度の量で酸化防止剤を含有させることも周知である。 そして、酸化防止剤の含有量を、中間膜100重量%中、約0.0356?1.07重量%とした場合の、0.0366重量%のCs_(0)._(33)WO_(3)微粒子に対する重量比は、約1.03:1?1:29.1となるから、相違点に係る発明特定事項は、周知技術に基づいて当業者が容易になし得たものである。 ウ 相違点に係る効果について検討すると、本願明細書の【0076】には、酸化防止剤の含有量が0.01重量%以上であると、「高い可視光線透過率を長期間に渡りより一層効果的に維持する」ことが記載されている。また、【0078】には、酸化タングステン粒子と酸化防止剤との重量比が所定範囲であると、「遮熱性及び可視光線透過率、並びに合わせガラスの経時後の可視光線透過率をより一層高める」ことが記載されている。 しかし、酸化防止剤の酸化防止機能に通常求められている効果には、上記(1)イ(ア)、(1)ウ(ア)、(1)カ(ア)に記載されるように、熱可塑性樹脂の耐候性を向上させることがあり、また、耐候性の向上には、上記(1)カ(ア)に記載されるように、黄変による可視光線透過率の低下を改善することがあると認められる。 そうとすると、「高い可視光線透過率を長期間に渡り維持できる」との効果を、より一層効果的とすることは、酸化防止剤に通常期待される効果に過ぎず、当業者にとって格別でない。 なお、上記【0076】、【0078】に記載された効果は、本願明細書の【0113】?【0125】に記載された実施例及び比較例のデータにより裏付けられたものではない。すなわち、本願明細書には、酸化防止剤の有無、及び、酸化タングステン粒子と酸化防止剤との重量比による効果を把握できる実施例、比較例は記載されていないから、周知技術から予期し得ない効果を酌むことはできない。 エ 小括 したがって、本願補正発明1は、引用刊行物1に記載された発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるので、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができない。 3 小括 したがって、本件補正は、特許法第17条の2第6項において読み替えて準用する同法第126条第7項の規定に違反するものであり、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 第3 本願発明 上記第2のとおり、平成27年5月8日にされた手続補正は却下されたので、本願請求項1に係る発明(以下、「本願発明1」という。)は、平成26年8月26日にされた手続補正による、上記第2の1の(1)のア(補正前)に記載のとおりのものである。 第4 引用刊行物1 原査定の拒絶の理由に引用された、引用刊行物1には、上記第2の2の(1)のアに記載のとおりの事項が記載されている。 そして、引用刊行物1には、上記第2の2の(2)に記載のとおりの発明が記載されているものと認められる。 第5 対比・判断 本願発明1は、「前記中間膜は、前記酸化タングステン粒子と前記酸化防止剤とを重量比で、10:1?1:100で含み、」なる特定事項を含まない以外は、本願補正発明1と同じ発明特定事項を含むものであり、本願補正発明1を包含するから、上記第2の2の(3)に記載のとおり、本願補正発明1が、引用刊行物1に記載された発明及び周知技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明1についても、引用刊行物1に記載された発明及び周知技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 第6 むすび 以上のとおり、本願発明1は、本願の出願日前に頒布された刊行物である国際公開第2005/087680号(「引用刊行物1」)に記載された発明及び周知技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができない。 したがって、その余の請求項に係る発明について論及するまでもなく、本願は拒絶されるべきものである。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2016-05-25 |
結審通知日 | 2016-05-31 |
審決日 | 2016-06-13 |
出願番号 | 特願2010-284248(P2010-284248) |
審決分類 |
P
1
8・
575-
Z
(C03C)
P 1 8・ 121- Z (C03C) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 立木 林、武重 竜男 |
特許庁審判長 |
大橋 賢一 |
特許庁審判官 |
真々田 忠博 瀧口 博史 |
発明の名称 | 合わせガラス及び合わせガラスの取り付け方法 |
代理人 | 特許業務法人 宮▲崎▼・目次特許事務所 |