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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) G06Q
管理番号 1317925
審判番号 不服2013-21671  
総通号数 201 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2016-09-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2013-11-05 
確定日 2016-08-10 
事件の表示 特願2009-551815「購入者と販売者との間の購入を促進させる方法およびシステム」拒絶査定不服審判事件〔平成20年 9月 4日国際公開、WO2008/106498、平成22年 6月 3日国内公表、特表2010-519661〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、2008年(平成20年)2月27日(パリ条約による優先権主張外国受理2007年2月27日、米国)を国際出願日とする出願であって、平成23年2月28日付けで審査請求がなされるとともに、同日付で手続補正がなされ、平成24年9月21日付けで拒絶理由通知がなされ、平成25年3月25日付けで意見書が提出されるとともに、同日付で手続補正がなされたが、同年6月28日付けで拒絶査定がなされたものである。
これに対して、平成25年11月5日付けで拒絶査定不服審判が請求されるとともに、同日付で手続補正がなされ、平成26年1月29日付けの審尋に対して同年8月4日に回答書が提出されたものである。
そして、当審にて平成27年5月21日付けで拒絶理由通知がなされ、同年11月26日付けで意見書が提出されるとともに、同日付で手続補正がなされたものである。

第2 本願発明について
本願の請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、平成27年11月26日付けの手続補正書によって補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される次のとおりのものである。

「少なくとも1つのネットワークを通して、少なくとも1人の購入者と少なくとも1人の販売者との間の少なくとも1つの購入を、少なくとも1人の中間者によって促進させるコンピュータ化された方法において、
前記少なくとも1人の中間者の少なくとも1つのコンピュータが、前記少なくとも1人の購入者からの個人情報を表しているデータを記憶することと、
前記少なくとも1人の中間者の前記少なくとも1つのコンピュータが、前記個人情報を利用して、少なくとも1つのアカウント識別子とエリアス情報とを、前記少なくとも1人の購入者の少なくとも1つのアカウントに割り当てることと、
前記少なくとも1人の中間者の少なくとも1つのコンピュータが、前記少なくとも1人の販売者が前記少なくとも1人の購入者の前記個人情報を取得しないように、前記少なくとも1人の購入者が、前記少なくとも1人の販売者からの前記少なくとも1つの購入に対して、前記少なくとも1つのネットワークを通して、前記少なくとも1つのアカウント識別子と前記エリアス情報とを使用して、信号を用いる支払いを処理できるようにすることと、
前記少なくとも1人の中間者の前記少なくとも1つのコンピュータは、前記少なくとも1つの購入に対して、前記少なくとも1人の購入者が現金またはクレジットを使用することを選択することを可能にすることと、
前記少なくとも1人の購入者が前記少なくとも1つのアカウント識別子を利用して、前記少なくとも1つの購入を行う場合、前記少なくとも1人の中間者の前記少なくとも1つのコンピュータが、前記少なくとも1つのアカウント識別子を使用することに対する少なくとも1つの報酬を前記少なくとも1人の購入者にクレジットすることとを含み、
前記エリアス情報は、少なくとも1つのエリアス名前および/または少なくとも1つのエリアスアドレスを含み、
前記少なくとも1つのアカウント識別子および前記エリアス情報は、前記少なくとも1人の購入者の前記個人情報を含まず、
前記少なくとも1つのアカウント識別子は、前記少なくとも1人の販売者が、前記少なくとも1つの販売者の既存の支払いプロセスを使用して、前記少なくとも1つの購入を完了することを可能にし、
前記少なくとも1人の購入者がクレジットを利用して前記少なくとも1つの購入を行う場合、現金を利用することに対する少なくとも1つの報酬とは異なる少なくとも1つの報酬が、前記少なくとも1つのコンピュータによってクレジットされ、
前記少なくとも1つのコンピュータが、少なくとも1つの中間クリアリングハウスのアドレスに対して、何らかの物質的購入に関連付けられた情報を送る、および/または、利用可能にし、
前記少なくとも1つのコンピュータが、少なくとも1人の購入者の実の名前およびアドレスとともに何らかの物質的購入に再びラベルを付けて、何らかの物質的購入を少なくとも1つの配送エンティティに転送し、前記少なくとも1つの配送エンティティが何らかの物質的購入を前記少なくとも1人の購入者に配送可能にし、
前記少なくとも1人の購入者は、前記少なくとも1つのアカウント識別子を使用し、少なくとも第1の通信チャネルを用いて、前記少なくとも1人の販売者から前記少なくとも1つの購入を行い、
前記少なくとも1つの購入に対する前記少なくとも1人の購入者からの認証が、前記第1の通信チャネルと異なる少なくとも第2の通信チャネルを用いて要求される、方法。」

第3 当審の判断
1.引用例について
(1)引用例1の記載について
平成27年5月21日付けの拒絶理由通知で引用された特開2002-123633号公報(以下,「引用例1」という。)には、図面とともに、以下のことが記載されている。(なお、下線は、当審において付与した。以下、同じ。)

(ア)「【0036】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、個人情報保護システムの全体の概略を示す構成図である。インターネットIを通じて、サプライア群1,コンビニエンスストア群2,顧客群3,クレジットカード発行会社4,加盟店契約会社(金融機関)5,加盟店群6,金融機関7,ライフ支援センター8等が接続されている。サプライア群1とは、商品メーカー等であり、商品や情報を提供する機関のことである。クレジットカード発行会社4とは、たとえばSET(Secure Electronic Transaction)により決済を行なう場合のイシュアとしての機能を発揮するカード発行会社である。加盟店契約会社5は、電子モール等を構成する加盟店群6が契約している金融機関等からなる会社であり、SETにおけるアクワイアラとして機能する機関である。」

(イ)「【0039】データベース15に記憶されている情報は、仮想人物としてのバーチャルパーソン(以下単に「VP」という)の氏名に対応付けて、そのVPの個人情報とプライバシーポリシーと、両情報をライフ支援センターの秘密鍵KS1で復号化したライフ支援センターの署名と、両情報をVPの秘密鍵KSで復号化したVPの署名とを有している。
【0040】ここに、VPとは、現実世界には実在しないネットワーク上で行動する仮想の人物のことであり、現実世界での実在人物であるリアルパーソン(以下単に「RP」という)がネットワーク上で行動する際に、VPになりすましてそのVPとして行動できるようにするために誕生させた仮想人物のことである。
【0041】このVPを管理するためのVP管理サーバ9が金融機関7に設置されている。VP管理サーバ9は、後に詳しく説明するように、RPからVPの出生依頼があれば、VPの氏名や住所等の所定情報を決定してVPを誕生させ、そのVPのデータをデータベース12に記憶させておく機能を有している。また、このVP管理サーバ9は、VP用の電子証明書を作成して発行する機能も有している。」

(ウ)「【0042】金融機関7に設置されている認証用サーバ11は、RP用の電子証明書を作成して発行する機能を有するものである。金融機関7に設置されている決済サーバ10は、RPによる電子マネーやデビットカードを使用しての決済ばかりでなく、VPとして電子マネーやデビットカードを使用しての決済を行なうための処理を行なう機能も有している。」

(エ)「【0043】図2は、金融機関7に設置されているデータベース12に記憶されているデータを説明するための図である。データベース12には、RP用のデータとVP用のデータとが記憶されている。RP用のデータは、RPの氏名、住所、認証鍵KN、公開鍵KP、口座番号等から構成されている。このRPに対応させてVPの氏名、住所、公開鍵KP、口座番号、Eメールアドレス等のデータが記憶されている。

(オ)「【0044】この図2の場合には、太郎という氏名のRPのVPは、B13Pという氏名である。したがって、RPとしての太郎がネットワーク上でVPになりすまして行動する場合には、B13Pという氏名のVPになりすますこととなる。また、VP用の公開鍵、銀行口座番号、Eメールアドレス(電子メールアドレス)が決定されてデータベース12に記憶される。よって、RPがVPとしてネットワーク上で行動する場合には、このVPの氏名,住所,公開鍵,口座番号,Eメールアドレスを利用して行動することとなる。
【0045】その結果、ネットワーク上でVPとして行動した場合には、VPに関する情報が収集されることはあっても、RPに関する情報が意に反して収集されてプライバシーが侵害されることが防止できながらも、VPとしての口座番号を利用してVPとして決済を行なうことができる。さらに、VPの住所は、後述するように、RPの希望するまたはRPの住所に近いコンビニエンスストアの住所であるために、VPとして電子ショッピングをした場合の商品の配達先も確定でき、配達された商品をRPがVPになりすましてコンビニエンスストアにまで出向いて商品を引取ることが可能となる。」

(カ)「【0068】ユーザが金融機関7へ出向き、VPの銀行口座の開設依頼を行なってVPの銀行口座番号の作成依頼要求が入力されれば、S42へ進み、VPの住所,氏名等,RPの住所,氏名等の入力要求がなされる。ユーザは、これら情報を手動でキーボードから入力するか、または、決済サーバ10にRP用IC端末19RやVP用IC端末19Vを接続してこれらデータを自動入力する。データが入力されれば、制御がS44へ進み、RPとVPの対応が適正であるか否かが、データベース12を検索することにより確認される。
【0069】RPとVPの対応が適正でない場合にはS51へ進み、対応が不適正である旨を報知してS35へ戻る。一方、RPとVPとの対応が適正な場合にはS45へ進み、VPの銀行口座を作成して、データベース12に記憶するとともに、VPに対応するRPにその銀行口座を郵送する処理がなされた後S35へ戻る。」

(キ)「【0073】図8は、図7に示したS50の決済処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。決済要求には、銀行口座内の資金を一部RP用IC端末19RまたはVP用IC端末19Vに引落す引落し要求と、デビットカードを使用しての決済要求と、クレジットカードを使用して決済を行なった場合のクレジットカード発行会社からのクレジット使用金額の引落し要求とがある。まずS55よりIC端末19Rまたは19Vへの引落し要求があったか否かの判断がなされ、ない場合にはS57へ進み、デビットカードを使用しての決済要求があったか否かの判断がなされ、ない場合にはS58へ進み、クレジットカード発行会社からの引落し要求があったか否かの判断がなされ、ない場合にはS59によりその他の処理がなされてこのサブルーチンプログラムが終了する。」

(ク)「【0081】ユーザが後述するようにクレジットカードによるSETを用いた決済を行なった場合には、クレジットカード発行会社4(図1,図15参照)からクレジット支払金額の引落し要求が決済サーバ10へ送信される。その引落し要求が送信されてくればS58によりYESの判断がなされてS56の正当機関証明処理がなされた後S75へ進み、ユーザの氏名,口座番号の入力を待つ。クレジットカード発行会社4からユーザの氏名と口座番号とが送信されてくれば制御がS76へ進み、その入力されたデータが適正であるか否かをデータベース12を検索して判別する。不適正の場合にはS79へ進むが、適正な場合にはS77へ進み、引落し額Gの入力を待機する。クレジットカード発行会社4から引落し額Gすなわちクレジット支払額と手数料との合計金額が送信されてくれば制御がS78へ進み、口座からGを減算してクレジットカード発行会社の口座Gに加算する処理すなわち資金の移動処理がなされる。」

(ケ)「【0115】図15は、ユーザ(RPとVPが存在する)がクレジットカードの支払を行なってSETに従った決済が行なわれる場合の全体概略システムを示す図である。まず、カード会員がクレジットカードの発行手続を行なえば、クレジットカード発行会社4に設置されているサーバが、クレジット発行の申込みがあったことを判別して、当該カード会員に対しクレジットカード番号を発行する。その際に、カード会員がVP用のクレジットカードの発行を要求した場合には、クレジットカード発行会社4のサーバは、そのVPの氏名や住所等のデータを入力してもらい、そのデータに基づいて金融機関などに登録されているVPか否かを金融機関7に問合せる。そして、金融機関7のデータベース12に記憶されている正規のVPであることが確認されたことを条件として、クレジットカード発行会社4のサーバは、そのVPに対しクレジット番号を発行する処理を行なう。」

(コ)「【0122】図16は、S103に示したVP用決済処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。まずS195により、適正な暗証番号である旨のチェックが終了しているか否かの判断がなされ、終了していなければこのサブルーチンプログラムが終了し、適正な暗証番号のチェック済の場合にはS196へ進む。
【0123】このVP用決済処理は、金融機関7のユーザの銀行口座内の資金の一部を引落してVP用IC端末19Vへリロードする処理と、デビットカードを使用して決済を行なう処理と、クレジットカードを使用して決済を行なう処理と、VP用IC端末19Vへリロードされているリロード金額を使用して決済を行なう場合とを有している。
【0124】ユーザが自己の銀行口座内の資金を一部引落してVP用IC端末へリロードする操作を行なえば、S197により、その引落し要求が金融機関7の決済サーバ10へ送信される。次にS198へ進み、正当機関チェック処理(図13(a)参照)が行なわれる。
・・・< 中 略 >・・・
【0128】S196により、NOの判断がなされた場合には、図17(b)のS220へ進み、デビットカードの使用操作があったか否かの判断がなされる。デビットカードの使用操作があった場合には、S235へ進み、デビットカード使用要求を決済サーバ10へ送信する処理がなされる。次にS221へ進み、正当機関チェック処理(図13(a)参照)がなされる。そしてS222へ進み、R=DKP(L)であるか否かの判断がなされる。正当機関でない場合には、NOの判断がなされてS223へ進み、正当機関でない旨の警告表示がなされる。一方、正当機関である場合には制御がS224へ進み、デビットカードの暗証番号とカード情報の入力要求があったか否かの判断がなされ、あるまで待機する。決済サーバ10は、デビットカードの使用要求があった場合には、暗証番号とカード情報の入力要求をパーソナルコンピュータ30へ送信する(S70参照)。その送信を受信すれば、制御がS225へ進み、暗証番号の入力指示がパーソナルコンピュータ30のディスプレイに表示される。ユーザがデビットカードの暗証番号をキーボードから入力すれば、S226によりYESの判断がなされてS227へ進み、VP用ICカード19Vからカード情報を読出し暗証番号とともに決済サーバ10へ送信する処理がなされる。
・・・< 中 略 >・・・
【0132】S220によりNOの判断がなされた場合には、制御がS238へ進む。S238では、クレジットカードの使用操作があったか否かの判断がなされる。ユーザがパーソナルコンピュータ30のキーボードを操作してクレジットカードの使用を入力すれば、制御がS237へ進み、クレジットカードによる決済要求を加盟店6へ送信する処理がなされる。この加盟店は、ユーザが商品やサービスを購入しようとしている商店である。次に制御がS239へ進み、正当機関チェック処理がなされる。この正当機関チェック処理は、図13(a)に示したものである。この正当機関チェック処理に合せて、加盟店6は、当該加盟店の電子証明書を顧客のパーソナルコンピュータ30へ送信し、次に乱数Rを受信すれば、その乱数を自己の秘密鍵KSを用いて暗号化し、その暗号結果Lを顧客のパーソナルコンピュータ30へ送信する。
【0133】制御がS240へ進み、R=DKP(L)であるか否かの判断がなされる。正当な販売店(加盟店)でない場合には、S240によりNOの判断がなされて、S241へ進み、正当な販売店でない旨の警告表示がなされる。一方、正当な販売店(加盟店)である場合には、S242へ進み、オーダ情報OIと支払指示PIとが作成される。オーダ情報OIとは、商品やサービス等の購入対象物や購入個数等を特定するための情報である。支払指示PIは、たとえばクレジット番号何々のクレジットカードを利用してクレジットの支払を行なう旨の指示等である。
【0134】次にS243へ進み、オーダ情報OIと支払指示PIのメッセージダイジェストを連結した二重ダイジェストMDを算出する処理がなされる。次にS244へ進み、二重ダイジェストMDをVP用IC端末19Vへ伝送して署名指示を出すとともに、VP用電子証明書の出力要求を行なう。すると、パーソナルコンピュータ30に接続されているVP用IC端末19Vが、後述するように、入力されたMDを秘密鍵KSを用いて復号化していわゆる二重署名を生成してパーソナルコンピュータ30に出力するとともに、記憶しているVP用の電子証明書をパーソナルコンピュータ30に出力する。それら出力があれば、S245によりYESの判断がなされてS246へ進み、オーダ情報OIと支払指示PIと出力されてきた署名としてのDKS(MD)とVP用電子証明書とを加盟店6へ送信する処理がなされる。加盟店6では、それら情報を確認した上で、ユーザの購入要求を受理する購入受理の回答をユーザのパーソナルコンピュータ30へ送信する。すると、S247によりYESの判断がなされてS248へ進み、取引が完了した旨の表示が行なわれる。」
【0135】S238によりNOの判断がなされた場合にS249へ進み、リロード金額の使用操作があったか否かの判断がなされる。ユーザが、VP用IC端末19Vに蓄えられているリロード金額を使用する旨のキーボード操作を行なえば、制御がS250へ進み、使用金額の入力指示がパーソナルコンピュータ30のディスプレイに表示される。ユーザが使用金額をキーボードから入力すれば、S251によりYESの判断がなされてS252へ進み、入力された使用金額Gの引落し要求をVP用IC端末19Vへ伝送する処理がなされる。」

上記(ア)?(コ)の記載を参照すると、次のことがいえる。

(あ)上記(ア)の記載から、インターネットを通じて、コンビニエンスストア群、顧客群、クレジットカード発行会社、加盟店群、金融機関が接続されていることがわかる。

(い)上記(イ)の記載から、仮想人物としてのバーチャルパーソン(以下単に「VP」という)は、現実世界には実在しないネットワーク上で行動する仮想の人物のことであり、現実世界での実在人物であるリアルパーソン(以下単に「RP」という)がネットワーク上で行動する際に、VPになりすましてそのVPとして行動できるようにするために誕生させた仮想人物のことであり、また、このVPを管理するためのVP管理サーバが金融機関に設置されていることがわかる。

(う)上記(ウ)の記載から、金融機関に設置されている決済サーバは、RPによる電子マネーやデビットカードを使用しての決済ばかりでなく、VPとして電子マネーやデビットカードを使用しての決済を行なうための処理を行なう機能も有している。

(え)上記(エ)の記載から、金融機関に設置されているデータベースには、RP用のデータとして、RPの氏名、住所、認証鍵KN、公開鍵KP、口座番号等が記憶され、このRPに対応させて、VP用のデータとして、VPの氏名、住所、公開鍵KP、口座番号、Eメールアドレス等が記憶されていることがわかる。

(お)上記(オ)の記載から、ネットワーク上でVPとして行動した場合には、VPに関する情報が収集されることはあっても、RPに関する情報が意に反して収集されてプライバシーが侵害されることが防止できながらも、VPとしての口座番号を利用してVPとして決済を行なうことができ、また、VPの住所は、コンビニエンスストアの住所であるために、VPとして電子ショッピングをした場合の商品の配達先も確定でき、配達された商品をRPがVPになりすましてコンビニエンスストアにまで出向いて商品を引取ることが可能となっていることがわかる。

(か)上記(カ)の記載から、ユーザが金融機関へ出向き、VPの銀行口座の開設依頼を行なってVPの銀行口座番号の作成依頼要求が入力されれば、VPの住所,氏名等,RPの住所,氏名等の入力要求がなされ、ユーザはこれら情報を入力し、RPとVPの対応が適正であるVPの銀行口座を作成して、データベースに記憶することがわかる。

(き)上記(キ)の記載から、決済要求には、銀行口座内の資金を一部RP用IC端末またはVP用IC端末に引落す引落し要求と、デビットカードを使用しての決済要求と、クレジットカードを使用して決済を行なった場合のクレジットカード発行会社からのクレジット使用金額の引落し要求とがあることがわかる。

(く)上記(ク)の記載から、ユーザがクレジットカードによるSETを用いた決済を行なった場合には、クレジットカード発行会社からクレジット支払金額の引落し要求が決済サーバへ送信した後、ユーザの氏名と口座番号とが送信され、その後、クレジット支払額と手数料との合計金額が送信され、口座からその金額を減算してクレジットカード発行会社の口座に加算する処理すなわち資金の移動処理がなされることがわかる。

(け)上記(ケ)の記載から、VPがクレジットカードの支払を行なってSETに従った決済が行なわれる場合、カード会員がVP用のクレジットカードの発行を要求し、クレジットカード発行会社は、そのVPの氏名や住所等のデータを入力してもらい、そのデータに基づいて金融機関などに登録されているVPか否かを金融機関に問合せ、金融機関のデータベースに記憶されている正規のVPであることが確認されたことを条件として、VPのクレジット番号を発行することがわかる。

(こ)上記(コ)の記載から、VP用決済処理は、金融機関のユーザの銀行口座内の資金の一部を引落してVP用IC端末へリロードする処理と、デビットカードを使用して決済を行なう処理と、クレジットカードを使用して決済を行なう処理と、VP用IC端末へリロードされているリロード金額を使用して決済を行なう場合とを、選択可能であることがわかる。
さらに、ユーザがパーソナルコンピュータのキーボードを操作してクレジットカードの使用を入力すると、商品やサービス等の購入対象物や購入個数等を特定するための情報であるオーダ情報とクレジット番号何々のクレジットカードを利用してクレジットの支払を行なう旨の指示等である支払指示が、ユーザが商品やサービスを購入しようとしている商店である加盟店に送信され、加盟店では、それら情報を確認した上で、ユーザの購入要求を受理する購入受理の回答をユーザのパーソナルコンピュータへ送信し、取引が完了することがわかる。

上記(あ)?(こ)の事項を踏まえると、引用例1には、実質的に次の発明(以下、「引用例1発明」という。)が記載されているものと認められる。

インターネットを通じて、コンビニエンスストア群、顧客群、クレジットカード発行会社、加盟店群、金融機関が接続されており、
仮想人物としてのバーチャルパーソン(以下単に「VP」という)は、現実世界には実在しないネットワーク上で行動する仮想の人物のことであり、現実世界での実在人物であるリアルパーソン(以下単に「RP」という)がネットワーク上で行動する際に、VPになりすましてそのVPとして行動できるようにするために誕生させた仮想人物のことであり、
このVPを管理するためのVP管理サーバが金融機関に設置されており、
RPによる電子マネーやデビットカードを使用しての決済ばかりでなく、VPとして電子マネーやデビットカードを使用しての決済を行なうための処理を行なう機能も有する決済サーバが金融機関に設置されており、
RP用のデータとして、RPの氏名、住所、認証鍵KN、公開鍵KP、口座番号等が記憶され、このRPに対応させて、VP用のデータとして、VPの氏名、住所、公開鍵KP、口座番号、Eメールアドレス等が記憶されているデータベースが金融機関に設置されており、
ネットワーク上でVPとして行動した場合には、VPに関する情報が収集されることはあっても、RPに関する情報が意に反して収集されてプライバシーが侵害されることが防止できながらも、VPとしての口座番号を利用してVPとして決済を行なうことができ、また、VPの住所は、コンビニエンスストアの住所であるために、VPとして電子ショッピングをした場合の商品の配達先も確定でき、配達された商品をRPがVPになりすましてコンビニエンスストアにまで出向いて商品を引取ることが可能となっており、
ユーザが金融機関へ出向き、VPの銀行口座の開設依頼を行なってVPの銀行口座番号の作成依頼要求が入力されれば、VPの住所,氏名等,RPの住所,氏名等の入力要求がなされ、ユーザはこれら情報を入力し、RPとVPの対応が適正であるVPの銀行口座を作成して、データベースに記憶し、
決済要求には、銀行口座内の資金を一部RP用IC端末またはVP用IC端末に引落す引落し要求と、デビットカードを使用しての決済要求と、クレジットカードを使用して決済を行なった場合のクレジットカード発行会社からのクレジット使用金額の引落し要求があり、
ユーザがクレジットカードによるSETを用いた決済を行なった場合には、クレジットカード発行会社からクレジット支払金額の引落し要求が決済サーバへ送信した後、ユーザの氏名と口座番号とが送信され、その後、クレジット支払額と手数料との合計金額が送信され、口座からその金額を減算してクレジットカード発行会社の口座に加算する処理すなわち資金の移動処理がなされ、
VPがクレジットカードの支払を行なってSETに従った決済が行なわれる場合、カード会員がVP用のクレジットカードの発行を要求し、クレジットカード発行会社は、そのVPの氏名や住所等のデータを入力してもらい、そのデータに基づいて金融機関などに登録されているVPか否かを金融機関に問合せ、金融機関のデータベースに記憶されている正規のVPであることが確認されたことを条件として、VPのクレジット番号を発行し、
VP用決済処理は、金融機関のユーザの銀行口座内の資金の一部を引落してVP用IC端末へリロードする処理と、デビットカードを使用して決済を行なう処理と、クレジットカードを使用して決済を行なう処理と、VP用IC端末へリロードされているリロード金額を使用して決済を行なう場合とを、選択可能であり、
ユーザがパーソナルコンピュータのキーボードを操作してクレジットカードの使用を入力すると、商品やサービス等の購入対象物や購入個数等を特定するための情報であるオーダ情報とクレジット番号何々のクレジットカードを利用してクレジットの支払を行なう旨の指示等である支払指示が、ユーザが商品やサービスを購入しようとしている商店である加盟店に送信され、加盟店では、それら情報を確認した上で、ユーザの購入要求を受理する購入受理の回答をユーザのパーソナルコンピュータへ送信し、取引が完了する
方法。


(2)引用例2の記載について
平成27年5月21日付けの拒絶理由通知で引用された特開2002-334285号公報(以下、「引用例2」という。)には、図面とともに、以下のことが記載されている。

(サ)「【0036】次に、以上説明したような複数電子マネー決済代行システムに、ユーザが利用した電子マネーから店舗が指示する電子マネーまたは現金への変換の種類と額に応じてポイントを付加するサービスを追加した場合の例を説明する。
【0037】ここでポイントとは、例えば、購入した商品の金額に応じたポイントが付与され、利用者は次回以降の商品購入の際にこのポイントに応じた割引を受けることができる(いわゆる還元サービス)、というものがある。また例えば、利用者がある一定のポイントを貯めた場合に、そのポイントをそのポイントに応じた賞品と交換することができる(いわゆる賞品交換サービス)、というものがある。また、ポイントはこれらに限られるものではなく、ポイントを付与する者がポイントを付与される者に対してそのポイントにより様々なサービスを行うことが考えられる。」

(シ)「【0075】図13は、支払方法を選択する画面例1300である。この支払方法選択画面1300は、図12の支払方法選択画面1200と同様に、実際のマネーの移動等をする前に、まず支払の確認及び電子マネーの選択を利用者に求める場合の表示画面である。図12の例で示したものと異なる点は、残高と手数料のかわりにポイント残高と、付加ポイントが示されている点である。利用者はその異なる付加ポイントを参考に支払方法を選択すればよい。なお、この例では示していないが、各電子マネーの残高も同時に示されていればよりわかりやすい。また、ここでは各支払種類ごとに異なるポイントを有する場合の例を示しているが、これに限られるものではない。即ち、支払種類とは別個独立してポイントが存在するようにしても勿論よい。また上述の様にポイントには店舗ごと又は地域ごとに複数のポイントを取り扱う場合があり、この場合は、その店舗が取り扱っている種類のポイントを表示する様にし、さらに、各支払種類によって異なる付加ポイントを表示する様にする。」

(ス)【図13】




(さ)上記(サ)?(ス)の記載によれば、引用例2には、次の事項が記載されているといえる。

<引用例2の記載事項>
利用者が次回以降の商品購入の際にポイントに応じた割引を受けることができるポイントを購入した商品の金額に応じて与える際に、クレジットや電子マネー等の支払い方法の違いによって、異なる付加ポイントを与える。

(3)引用例3の記載について
平成27年5月21日付けの拒絶理由通知で引用された特開2003-248780号公報(以下、「引用例3」という。)には、図面とともに、以下のことが記載されている。

(セ)「【0037】また、顧客が販売店20において商取引を行ない顧客所有のクレジットカードもしくはデビットカードにより支払いを行なう場合には、顧客によって提示されたクレジットカードもしくはデビットカードのデータが販売店端末22で読み取られ、顧客ID等が購買情報として取得される。そして、販売店サーバ21が、通信ネットワーク100を通じて、販売店端末22で取得された顧客IDを含む購買情報を決済サービス提供サーバ31や購買情報匿名化サーバ41に送信する。つまり、販売店端末22が購買情報の取得手段として機能する。」

(ソ)「【0056】このような仕組みによって、クレジット会社30は、顧客の匿名化された購買情報を、プライバシーを保護しつつ大量に蓄積することが可能になる。この情報そのものや、マーケティングリサーチなどのために解析した結果を外部に販売することを可能にする契約を顧客や販売店20と締結しておけば、この情報から利益を生み出すことができる。クレジット会社30は、この利益を、顧客にはキャッシュ,年会費の割引,商品購入の割引等の形で還元し、販売店20にはキャッシュ,手数料の割引などで還元する。匿名化組織40には、そのデータ変換業務(匿名化業務)に対する手数料が支払われる。」

(し)上記(セ)(ソ)の記載によれば、引用例3には,次の事項が記載されているといえる。

<引用例3の記載事項>
顧客所有のクレジットカードもしくはデビットカードにより支払いを行う場合に得られた顧客情報から利益を生み出し、この利益を、顧客にキャッシュ、年会費の割引、商品購入の割引等の形で還元する。


(4)引用例4の記載について
平成27年5月21日付けの拒絶理由通知で引用された特表2005-523505号公報(以下、「引用例4」という。)には、図面とともに、以下のことが記載されている。

(タ)「【0041】
図3は、本発明の一実施形態にしたがって、口座所有者が口座認証システムに登録するプロセスを示している。ステップ1に示されるように、口座所有者は、先ず、発行者である金融機関などの信用者に維持されている登録サーバインターネットウェブサイトを訪れる。口座所有者は、自分の口座番号を登録することによって、口座認証システムに登録する。例えば支払取引の場合は、口座所有者は、自分のクレジットカード、チェックカード、またはデビットカードの口座番号を登録することができる。非支払取引の場合は、口座所有者は、保険会社または仲買会社に管理されている口座番号を登録することができる。口座所有者は、1枚またはそれ以上のカードを登録することができる。」

(チ)「【0052】
図5は、口座所有者がインターネットに接続されたコンピュータを使用する場合に関し、コア口座認証システムを使用して行われる認証された支払取引を説明している。図5のステップ1において、口座所有者は、インターネット上にある商人の電子商取引サイトを訪れる。口座所有者は、カード所有者と称することもできる。なぜなら、支払取引では、口座所有者が保持している最も一般的な口座は、何らかのクレジットカード、デビットカード、またはチェックカードの口座であるからである。カード所有者は、購入したい商品またはサービスを選択した後、チェックアウトプロセスを開始し、チェックアウトフォームに記入し、次いで、「購入」ボタンをクリックする。
【0053】
図5のステップ2に示されるような「購入」ボタンの選択後、商人プラグインソフトウェアモジュールはアクティブ化され、カード所有者に固有な口座が口座認証システムに登録されているか否かを決定する検証プロセスを実施する。商人プラグインソフトウェアモジュールは、カード所有者が口座認証システムに登録されているか否かを様々な方法で決定することができる。例えば、最初にディレクトリサーバがチェックされ、次いでカード所有者に関連付けられたACSがチェックされる二段構えのプロセス、ACSのみがチェックされるプロセス、及びディレクトリサーバに保持されているのと同じ情報を含むキャッシュメモリを商人がチェックできる方法などを使用することができる。
【0054】
以下では、二段構えのプロセスを説明する。この説明は、図2を参照にする。第1のステップにおいて、商人プラグインソフトウェアモジュールは、カードの口座番号を識別し、尚かつ、ディレクトリサーバ128に照会することによって、その口座番号が、口座認証システムの参加者である発行銀行に関連付けられた番号範囲に含まれるか否かを検証する。口座番号が、ディレクトリサーバ128上に定義された口座番号の範囲に含まれない場合は、その発行者ひいてはそのカード所有者は、登録されていない。このとき、商人は、口座番号が登録されていない旨の通知を受け、商人プラグインソフトウェアモジュール134は、取引の制御を商人店舗ソフトウェアに返す。この時点で、商人店舗ソフトウェアは、通常の通りに取引を進めるか、カード所有者に対するこれ以上のサービスの提供を拒否するか、または別の支払方法に移行するかのいずれかの方法を採ることができる。
・・・< 中 略 >・・・
【0058】
カード所有者が口座認証システムの参加者である場合は、ACS114は、カード所有者に対して銀行ブランドのウィンドウを提示する。銀行ブランドのウィンドウは、基本的な支払取引情報を含むウィンドウであり、カード所有者に自分の認証パスワードまたはトークンを入力するように促す。図6を参照せよ。図6は、カード所有者に自分の認証パスワードを入力するように促す代表的なウィンドウ500を示している。カード所有者が自分の認証パスワードを入力すると、ACS114は、その認証パスワードを検証する。ウィンドウ500の大きさ及びレイアウトは、カード所有者が使用するデバイスのパラメータに応じて様々に異なる。今日普通に見られるように、カード所有者は、認証パスワードを正しく入力する機会を一定の回数だけ与えられる。もし認証パスワードを正しく入力できない場合は、カード所有者は、その登録プロセスの際に確立されたヒント付き質問に答えるように促される。カード所有者は、ヒント付き質問に正しい答えを入力する機会を一度のみ与えられることが好ましい。
【0059】
正しい認証パスワードまたはトークンが直ちに入力された場合、または、カード所有者がヒント付き質問に正しい答えを入力した場合は、支払認証は継続する。ACSは、次いで、発行者の署名キーまたはサービスプロバイダのキーを使用して、レシートにデジタル署名する。このレシートは、商人名、カード口座番号、支払額、及び支払期日を含む。いくつかの実施形態では、このレシートは、支払認証応答(PARes)メッセージのコピー、または、PAResメッセージから少なくとも情報フィールドの一部をコピーしたメッセージのコピーである。認証履歴サーバ130は、商人名、商人URL、カード口座番号、有効期限、支払額、支払期日、発行者の支払署名、及びカード所有者認証検証値などの取引データを格納する。ACSは、次いで、カード所有者のブラウザを通じてカード所有者を商人プラグインソフトウェアモジュールにリダイレクトする。このとき、ACSは、デジタル署名されたレシート及びカード所有者が認証されたか否かに関する決定結果も商人に引き渡す。決済者ドメイン106にある検査サーバ136は、商人プラグイン134によって使用され、支払レシートの署名に使用されたデジタル署名を検証する。デジタル署名の検証後、カード所有者は、「認証された」とみなされる。いくつかの実施形態では、カード所有者は、今後のオンライン購入に備え、取引の完了後に自分のカード口座を登録し、新しいパスワードを作成することができる。
【0060】
ステップ3におけるカード所有者の認証後、ステップ4は、カード所有者の特定の口座に与信するプロセスを開始する。与信とは、カード所有者が特定の購入に適した適切な信用及び優良な資産状態を有するか否かを検証するプロセスをいう。ステップ4において、商人は、商人プラグインソフトウェアモジュールを使用して、VisaNetなどの支払ネットワークに与信メッセージを送信する。すると、支払ネットワークは、発行者である金融機関に与信メッセージ及び電子商取引インジケータ(ECI)を転送する。与信メッセージは、当該分野において良く知られたメッセージである。発行者である金融機関は、与信メッセージを受け取って、要求された購入額の支払取引に適した優良な資産状態及び適切な信用枠をその特定の口座が有することを、商人に対して証明することができる。ECIは、インターネットを通じた取引が完了したことを示すと共に、使用されたメッセージセキュリティ(即ち具体的にはチャネル暗号化(SSL))及び認証のレベルを示す。」

(ツ)「【0159】
メッセージングチャネルまたは音声チャネルを使用した認証は、カード所有者がショッピング用のチャネルとして自分のパソコンからのインーネット接続を使用している場合でも可能である。(カード所有者の電話及び携帯電話会社の能力によっては、カード所有者がWAPブラウザを使用してショッピングしている場合でも可能である。)このとき、支払人認証要求及び支払人認証応答は、カード所有者のブラウザによるリダイレクトを経てMPIとACSとの間で交換される。発行者が、SMS/USSDまたはIVRのシステムを使用してカード所有者を認証したいと望む場合は、これらは、要求を受信した時点で呼び出しを開始することができる。ACSは、あらかじめ登録されている電話番号を使用しても良いし、あるいは、カード所有者のパソコンにインターネット接続することによってカード所有者に電話番号を要求しても良い。」(なお、「インーネット」との記載があるが、これは「インターネット」の誤記であると認められる。)

(す)上記(タ)?(ツ)の記載によれば、引用例4には,次の事項が記載されているといえる。

<引用例4の記載事項>
口座所有者が自分のクレジットカード、チェックカード、またはデビットカードの口座番号を口座認証システムに登録し、
インターネットに接続されたコンピュータを使用して口座認証システムを使用して支払い取引を行う場合、
購入者は、購入したい商品またはサービスを選択した後、チェックアウトプロセスを開始し、チェックアウトフォームに記入し、次いで、「購入」ボタンをクリックし、
「購入」ボタンの選択後、商人プラグインソフトウェアモジュールはアクティブ化され、
商人プラグインソフトウェアモジュールは、チェックアウトフォームに記入されたカードの口座番号を識別し、その口座番号が、口座認証システムの参加者である発行銀行に関連付けられた番号範囲に含まれるか否かを検証し、
カード所有者が口座認証システムの参加者である場合は、ACS(アクセス制御サーバ)は、カード所有者の認証をSMSによって行い、
カード所有者の認証後、カード所有者の特定の口座に与信する、
口座認証システム。


(5)引用例5の記載について
平成27年5月21日付けの拒絶理由通知で引用された特開2002-7904号公報(以下、「引用例5」という。)には、図面とともに、以下のことが記載されている。

(テ)「【0046】匿名サービス提供者1においては、商品の受付処理完了後、この商品を、上記受付処理を行った場所とは別の、当該匿名サービス提供者1の地区集配センターに受け渡す(ステップS53)。この地区集配センターは、各地から集められる荷物を、送り先の地区毎に分別して発送する部門である。匿名性の確保という点から言って、上記受付処理を行った場所および担当者と、以下の発送処理を行う場所である地区集配センターおよび担当者とは、別々とするのが好ましい。
【0047】次いで、商品に添付されている伝票100あるいは中継用伝票の匿名IDを読み取り、参照手段としての配送管理システム15で、会員DB13のID情報テーブルT2を参照し、この匿名IDに対応付けられた会員番号を取得する。さらに、会員情報テーブルT1を参照し、この会員番号に対応付けられた会員(=購入者3)の住所・氏名・電話番号等の情報を取得し、これらの情報を記載した伝票200を作成する。そして、作成した伝票200を、伝票100あるいは中継用伝票に替えて商品に添付する(ステップS54)。
【0048】そして、伝票200が添付された商品は、当該商品を配送すべき地区、つまり購入者3の所在地を担当する地区集配センターへと仕分けられた後、配送担当者によって購入者3へと配送される(ステップS55)。これにより、購入者3には、加盟店2に発注した商品が配送されることになる。」

(せ)上記(テ)の記載によれば、引用例5には,次の事項が記載されているといえる。

<引用例5の記載事項>
商品を、匿名サービス提供者の地区配送センターに渡し、商品に添附されている中継用伝票の匿名IDを読み取り、購入者の住所・氏名・電話番号等の情報を取得し、これらの情報を記載した伝票を作成し、中継用伝票に替えて商品に添附し、伝票が添付された商品は、当該商品が配送すべき地区の地区集配センターへ仕分けられ、配送担当者によって商品が購入者に配送される。


2.対比
(1)本願発明と引用例1発明とを対比する。

(ア)引用例1発明の、金融機関のデータベースに記憶された「RP用のデータ」、即ち「RPの氏名、住所、認証鍵KN、公開鍵KP、口座番号等」および「VPのクレジットカード(アカウント)」、「VPの氏名、住所、Eメールアドレス」は、それぞれ、本願発明の「少なくとも1人の購入者からの個人情報を表しているデータ」および「少なくとも1人の購入者の少なくとも1つのアカウント」、「エリアス情報」に相当する。また、引用例1発明の「VPの氏名」および「(VPの)住所」は、本願発明の「少なくとも1つのエリアス名」および「少なくとも1つのエリアスアドレス」に相当する。

(イ)引用例1発明は、「ユーザがパーソナルコンピュータのキーボードを操作してクレジットカードの使用を入力すると、商品やサービス等の購入対象物や購入個数等を特定するための情報であるオーダ情報とクレジット番号何々のクレジットカードを利用してクレジットの支払を行なう旨の指示等である支払指示」を送信する処理を行っており、VPにおいても同様の処理が行われていると認められるから、「(VPの)クレジット番号」は、本願発明の「前記少なくとも1つのアカウント識別子と前記エリアス情報とを使用して、信号を用いる支払いを処理できるようにすること」の「アカウント識別子」に相当する。
また、RPもVPも同様の操作でそれぞれの「クレジット番号」を使って、商品やサービス等を購入しているから、引用例1発明は、本願発明の「前記少なくとも1つのアカウント識別子は、前記少なくとも1人の販売者が、前記少なくとも1つの販売者の既存の支払いプロセスを使用して、前記少なくとも1つの購入を完了することを可能にし」ていることと、同様のことを行っていると認められる。
加えて、引用例1発明は、「インターネットを通じて、コンビニエンスストア群、顧客群、クレジットカード発行会社、加盟店群、金融機関が接続されて」ているから、引用例1発明の決済は、本願発明と同様に「少なくとも1つのネットワークを通して、」「信号を用いる支払い処理」として行われていると認められる。
さらに、引用例1発明は、「ネットワーク上でVPとして行動した場合には、VPに関する情報が収集されることはあっても、RPに関する情報が意に反して収集されてプライバシーが侵害されることが防止できながらも、VPとしての口座番号を利用してVPとして決済を行なうことができ」るから、引用例1発明は、本願発明の「販売者が前記少なくとも1人の購入者の前記個人情報を取得しないように、前記少なくとも1人の購入者が、前記少なくとも1人の販売者からの前記少なくとも1つの購入に対して、前記少なくとも1つのネットワークを通して、前記少なくとも1つのアカウント識別子と前記エリアス情報とを使用して、信号を用いる支払いを処理できるようにする」ことと同様の処理を行っていると認められる。
加えて、「(VPの)クレジット番号」および「VP用のデータ」は、本願発明の「アカウント識別子」および「エリアス情報」と同様に、購入者の個人情報は含んでいないと認められる。

(ウ)引用例1発明は、「ユーザが金融機関へ出向き、VPの銀行口座の開設依頼を行なってVPの銀行口座番号の作成依頼要求が入力されれば、VPの住所,氏名等,RPの住所,氏名等の入力要求がなされ、ユーザはこれら情報を入力し、RPとVPの対応が適正であるVPの銀行口座を作成して、データベースに記憶」するとともに、「カード会員がVP用のクレジットカード(本願発明の「アカウント」に相当する。)の発行を要求し、クレジットカード発行会社は、そのVPの氏名や住所等のデータを入力してもらい、そのデータに基づいて金融機関などに登録されているVPか否かを金融機関に問合せ、金融機関のデータベースに記憶されている正規のVPであることが確認されたことを条件として、VPのクレジット番号を発行し」ている。
このことは、RPの住所,氏名等とVPの住所,氏名等の対応が適正であるVPの銀行口座が作成され、データベースには、VPの口座番号とVPの住所,氏名等が記憶されており、また、VPのクレジット番号(本願発明の「アカウント識別子」に相当する。)は、VPの氏名や住所等(本願発明の「エリアス情報」に相当する。)と対応していること、および、引用例1発明のVPのクレジット番号の発行も当然コンピュータにより発行されていることを考慮すると、引用例1発明は、本願発明の「少なくとも1つのコンピュータが、前記個人情報を利用して、少なくとも1つのアカウント識別子とエリアス情報とを、前記少なくとも1人の購入者の少なくとも1つのアカウントに割り当てることと」同様の動作を行っていると認められる。

(エ)引用例1発明は、「VP用決済処理は、金融機関のユーザの銀行口座内の資金の一部を引落してVP用IC端末へリロードする処理と、デビットカードを使用して決済を行なう処理と、クレジットカードを使用して決済を行なう処理と、VP用IC端末へリロードされているリロード金額を使用して決済を行なう場合とを、選択可能であ」るから、このことは、本願発明の「前記少なくとも1つの購入に対して、前記少なくとも1人の購入者が現金またはクレジットを使用することを選択することを可能にすることと」同様の動作を行っていると認められる。

(オ)そして、上記(ア)?(エ)に記載した、本願発明の「少なくとも1人の購入者からの個人情報を表しているデータ」に相当する引用例1発明の「RP用のデータ」、即ち「RPの氏名、住所、認証鍵KN、公開鍵KP、口座番号等」は、「金融機関」のデータベースに記憶されており、また、本願発明の「販売者が前記少なくとも1人の購入者の前記個人情報を取得しないように、前記少なくとも1人の購入者が、前記少なくとも1人の販売者からの前記少なくとも1つの購入に対して、前記少なくとも1つのネットワークを通して、前記少なくとも1つのアカウント識別子と前記エリアス情報とを使用して、信号を用いる支払いを処理できるようにする」ことは、引用例1発明において、「金融機関」がVP管理サーバでVPを管理し、「金融機関」が銀行口座内の資金の一部をVP用IC端末に引落す引落し要求と、デビットカードを使用しての決済要求と、クレジットカードを使用して決済を行なった場合のクレジットカード発行会社からのクレジット使用金額の引落し要求に答えて、VPの口座から引落としを行っていることにより行われているから、引用例1発明の「金融機関」は、本願発明の「少なくとも1人の中間者」に相当する。

(2)以上(ア)?(オ)のことから、本願発明と引用例1発明とは、以下の点で一致し、また、相違する。

[一致点]
少なくとも1つのネットワークを通して、少なくとも1人の購入者と少なくとも1人の販売者との間の少なくとも1つの購入を、少なくとも1人の中間者によって促進させるコンピュータ化された方法において、
前記少なくとも1人の中間者の少なくとも1つのコンピュータが、前記少なくとも1人の購入者からの個人情報を表しているデータを記憶することと、
少なくとも1つのコンピュータが、前記個人情報を利用して、少なくとも1つのアカウント識別子とエリアス情報とを、前記少なくとも1人の購入者の少なくとも1つのアカウントに割り当てることと、
前記少なくとも1人の中間者の少なくとも1つのコンピュータが、前記少なくとも1人の販売者が前記少なくとも1人の購入者の前記個人情報を取得しないように、前記少なくとも1人の購入者が、前記少なくとも1人の販売者からの前記少なくとも1つの購入に対して、前記少なくとも1つのネットワークを通して、前記少なくとも1つのアカウント識別子と前記エリアス情報とを使用して、信号を用いる支払いを処理できるようにすることと、
前記少なくとも1人の中間者の前記少なくとも1つのコンピュータは、前記少なくとも1つの購入に対して、前記少なくとも1人の購入者が現金またはクレジットを使用することを選択することを可能にすることと、

前記エリアス情報は、少なくとも1つのエリアス名前および/または少なくとも1つのエリアスアドレスを含み、
前記少なくとも1つのアカウント識別子および前記エリアス情報は、前記少なくとも1人の購入者の前記個人情報を含まず、
前記少なくとも1つのアカウント識別子は、前記少なくとも1人の販売者が、前記少なくとも1つの販売者の既存の支払いプロセスを使用して、前記少なくとも1つの購入を完了することを可能にする、
方法。

[相違点1]
本願発明は、「前記少なくとも1人の購入者が前記少なくとも1つのアカウント識別子を利用して、前記少なくとも1つの購入を行う場合、前記少なくとも1人の中間者の前記少なくとも1つのコンピュータが、前記少なくとも1つのアカウント識別子を使用することに対する少なくとも1つの報酬を前記少なくとも1人の購入者にクレジットすることとを含み、」また「前記少なくとも1人の購入者がクレジットを利用して前記少なくとも1つの購入を行う場合、現金を利用することに対する少なくとも1つの報酬とは異なる少なくとも1つの報酬が、前記少なくとも1つのコンピュータによってクレジットされ」ているのに対して、引用例1発明は、そのようになっていない点。

[相違点2]
本願発明は、「前記少なくとも1つのコンピュータが、少なくとも1つの中間クリアリングハウスのアドレスに対して、何らかの物質的購入に関連付けられた情報を送る、および/または、利用可能にし、
前記少なくとも1つのコンピュータが、少なくとも1人の購入者の実の名前およびアドレスとともに何らかの物質的購入に再びラベルを付けて、何らかの物質的購入を少なくとも1つの配送エンティティに転送し、前記少なくとも1つの配送エンティティが何らかの物質的購入を前記少なくとも1人の購入者に配送可能にし、」ているのに対して、引用例1発明は、そのようになっていない点。

[相違点3]
本願発明は、「前記少なくとも1人の購入者は、前記少なくとも1つのアカウント識別子を使用し、少なくとも第1の通信チャネルを用いて、前記少なくとも1人の販売者から前記少なくとも1つの購入を行い、
前記少なくとも1つの購入に対する前記少なくとも1人の購入者からの認証が、前記第1の通信チャネルと異なる少なくとも第2の通信チャネルを用いて要求される、」のに対して、引用例1発明は、そのようになっていない点。

[相違点4]
本願発明は、「前記少なくとも1人の中間者の前記少なくとも1つのコンピュータが、前記個人情報を利用して、少なくとも1つのアカウント識別子とエリアス情報とを、前記少なくとも1人の購入者の少なくとも1つのアカウントに割り当てることと、」を行っているのに対して、引用例1発明は「前記個人情報を利用して、少なくとも1つのアカウント識別子とエリアス情報とを、前記少なくとも1人の購入者の少なくとも1つのアカウントに割り当てること」は、クレジットカード発行会社(のコンピュータ)が行っている点。


3.当審の判断
上記相違点について検討する。

(1)[相違点1]について
引用例2や引用例3に記載されているように、クレジット等を使った取引を行った際に、顧客にポイントやキャッシュ、年会費の割引、商品購入の割引等の形で報酬を渡すことは公知の技術である。
また、引用例2に記載されているように、その報酬を支払い方法によって異なるものとすることも公知の技術である。
そして、引用例1発明において「(VPの)クレジット番号」等を用いて購入を行う際に、引用例2及び3に記載された公知技術を適用し、顧客にポイントやキャッシュ、年会費の割引、商品購入の割引等の形で報酬を渡すようにし、請求項1に記載された発明と同様に「前記少なくとも1人の購入者が前記少なくとも1つのアカウント識別子を利用して、前記少なくとも1つの購入を行う場合、前記少なくとも1人の中間者の前記少なくとも1つのコンピュータが、前記少なくとも1つのアカウント識別子を使用することに対する少なくとも1つの報酬を前記少なくとも1人の購入者にクレジットすることとを含」むようにすることに格別の困難性は認められない。
また、その際に、顧客に特定の支払い方法を行わせるために、引用例2記載の公知技術を適用し、支払い方法により報酬に差を持たせるようにし、請求項1に記載された発明と同様の「前記少なくとも1人の購入者がクレジットを利用して前記少なくとも1つの購入を行う場合、現金を利用することに対する少なくとも1つの報酬とは異なる少なくとも1つの報酬が、前記少なくとも1つのコンピュータによってクレジットされ」るようにすることに格別の困難性は認められない。

(2)[相違点2]について
引用例5に記載された事項の「匿名サービス提供者の地区配送センター」、「商品に添附されている中継用伝票の匿名ID」、「購入者の住所・氏名・電話番号等の情報を取得し、これらの情報を記載した伝票を作成し、中継用伝票に替えて商品に添附」すること、「配送」を担当する業者は、本願発明の「中間クリアリングハウス」、「何らかの物質的購入に関連づけられた情報」、「何らかの物質的購入に再びラベル付け」すること、「配送エンティテイ」に相当するから、本願発明の「前記少なくとも1つのコンピュータが、少なくとも1つの中間クリアリングハウスのアドレスに対して、何らかの物質的購入に関連付けられた情報を送る、および/または、利用可能にし、
前記少なくとも1つのコンピュータが、少なくとも1人の購入者の実の名前およびアドレスとともに何らかの物質的購入に再びラベルを付けて、何らかの物質的購入を少なくとも1つの配送エンティティに転送し、前記少なくとも1つの配送エンティティが何らかの物質的購入を前記少なくとも1人の購入者に配送可能に」することは、公知の方法であると認められる。
そして、コンビニエンスストアにまで出向いて商品を引取ることに比べ、商品を購入者の住所に配送される方が、購入者にとって利便性が高いことは明らかであるから、引用例1発明において、引用例5に記載された公知技術を採用し、本願発明と同様の方法とすることに格別の困難性は認められない。

(3)[相違点3]について
引用例4に記載された事項の「インターネット」に使われている通信チャンネル、「SMS」に使われている通信チャンネル、「チェックアウトフォームに記入されたカードの口座番号」は、本願発明の「第1の通信チャネル」「第2の通信チャネル」「アカウント識別子」に相当する。
ネットワークを通じて商品の購入を行う際に、支払認証を得ること、また、その際によりセキュリティを高めるようにすることは考慮すべき事項であり、引用例1発明において、引用例4に記載されている公知技術を採用し、支払認証を得るとともに、よりセキュリティを高め、「前記少なくとも1人の購入者は、前記少なくとも1つのアカウント識別子を使用し、少なくとも第1の通信チャネルを用いて、前記少なくとも1人の販売者から前記少なくとも1つの購入を行い、
前記少なくとも1つの購入に対する前記少なくとも1人の購入者からの認証が、前記第1の通信チャネルと異なる少なくとも第2の通信チャネルを用いて要求される、」ようにすることは、当業者が適宜為し得る事項である。

(4)[相違点4]について
金融機関(「発行銀行」)が、クレジットカードを発行することは、引用例4に記載されているように公知の事項である。
そして、引用例1発明において、金融機関がクレジットカード発行会社のコンピュータに代えて金融機関のサーバがVPのクレジットカードを発行し、本願発明と同様に、「前記少なくとも1人の中間者の前記少なくとも1つのコンピュータが、前記個人情報を利用して、少なくとも1つのアカウント識別子とエリアス情報とを、前記少なくとも1人の購入者の少なくとも1つのアカウントに割り当てる」ようにすることは、当業者が容易に為し得る事項である。


そして、本願発明の作用効果も、引用例1発明および公知の技術から当業者が予測できる範囲のものである。


4.むすび
以上のとおり、本願発明は、引用例1発明および公知の技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることが出来たものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

したがって、本願は他の請求項について検討するまでもなく拒絶されるべきものである。

よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2016-03-08 
結審通知日 2016-03-15 
審決日 2016-03-28 
出願番号 特願2009-551815(P2009-551815)
審決分類 P 1 8・ 121- WZ (G06Q)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 小原 正信  
特許庁審判長 手島 聖治
特許庁審判官 緑川 隆
小田 浩
発明の名称 購入者と販売者との間の購入を促進させる方法およびシステム  
代理人 峰 隆司  
代理人 岡田 貴志  
代理人 野河 信久  
代理人 佐藤 立志  
代理人 福原 淑弘  
代理人 砂川 克  
代理人 堀内 美保子  
代理人 井関 守三  
代理人 河野 直樹  
代理人 蔵田 昌俊  

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