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審決分類 審判 訂正 ただし書き2号誤記又は誤訳の訂正 訂正する H04W
審判 訂正 (特120条の4,3項)(平成8年1月1日以降) 訂正する H04W
審判 訂正 4項(134条6項)独立特許用件 訂正する H04W
審判 訂正 ただし書き1号特許請求の範囲の減縮 訂正する H04W
管理番号 1318325
審判番号 訂正2016-390070  
総通号数 202 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2016-10-28 
種別 訂正の審決 
審判請求日 2016-05-20 
確定日 2016-07-07 
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第4667696号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 特許第4667696号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1、4-16〕、〔2-3〕について訂正することを認める。 
理由 第1 手続の経緯

本件訂正審判の請求に係る特許第4667696号(以下、「本件特許」という。)は、平成12年12月7日(パリ条約による優先権主張:平成11年12月28日、アメリカ合衆国)を国際出願日とする特願2001-549034号の請求項1?23に係る発明について、平成23年1月21日に特許権の設定登録がされ、その後、平成28年5月20日に本件訂正審判が請求されたものである。

第2 審判請求の趣旨、訂正の内容及び引用関係の解消の求め

本件訂正審判の請求の趣旨は、特許第4667696号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項1?16について訂正することを認める、との審決を求めることであり、その請求に係る訂正の内容は、次のとおりである。

1 訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1に「上記選択されたネットワークベースのカレンダー項目及び上記選択された移動ベースのカレンダー項目の指示を受け取るように接続され、上記選択されたネットワークベースのカレンダー項目と上記選択された移動ベースのカレンダー項目とを、人間が知覚できる形態で、同時にかつ一緒に表示するための表示要素と、」と記載されているのを、「上記選択されたネットワークベースのカレンダー項目及び上記選択された移動ベースのカレンダー項目の指示を受け取るように接続され、上記選択されたネットワークベースのカレンダー項目と上記選択された移動ベースのカレンダー項目とを、人間が知覚できる形態で、同時にかつ一緒に表示し、選択されているカテゴリに属するネットワークベースのカレンダー項目を表示するための表示要素と、」に訂正する(請求項1の記載を直接または間接的に引用する請求項4?16も同様に訂正する)。

2 訂正事項2
特許請求の範囲の請求項2を、請求項1の従属を解消して、独立形式に改めた上で、「上記移動ベースの情報ソース」を「上記移動ベースのカレンダー情報ソース」に訂正する(請求項2の記載を引用する請求項3も同様に訂正する)。

3 引用関係の解消の求め
訂正後の請求項2?3については、請求項1との引用関係の解消を目的とする訂正を含み、当該請求項についての訂正が認められる場合には請求項2及び3は、請求項1、4?16とは分離して訂正の可否の判断がなされることを求めるものである。

第3 当審の判断

1 一群の請求項ごとに訂正を請求することについて

訂正事項1は、訂正前の請求項1の記載を訂正しようとするものであるところ、訂正前の請求項2?16は、訂正前の請求項1を直接的又は間接的に引用したものであるから、請求項1?16は、特許法施行規則第45条の4に規定する関係を有する一群の請求項を構成する。

したがって、本件訂正審判の請求は特許法第126条第3項の規定に適合する。

2 訂正の目的の適否、新規事項の有無、及び拡張・変更の存否について

(1)訂正事項1について

ア 訂正事項1は、特許請求の範囲の請求項1に記載された「表示要素」について、「選択されているカテゴリに属するネットワークベースのカレンダー項目を表示する」ことを限定したものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

また、請求項1を引用する請求項4?16についても、同様に特許請求の範囲を減縮するものである。

イ そして、本件特許の願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下、「本件特許明細書等」という。)には、訂正事項1に関し、図面とともに以下の記載がある(なお、下線は当審において付したものである。)。

(ア)「1つの実施形態では、LCD要素に表示されるカレンダー表示は、シートの形態で表示される。1つのシート形式は、記憶要素42から検索されるか又はキーパッドアクチュエータ34の操作により入力されたカレンダー項目を含むローカルシートである。このようなローカルシートは、ローカルシートを形成するカレンダー情報を含むSMSメッセージ又はGPRSメッセージのようなメッセージの送信によりネットワークカレンダーデータベース66へエクスポートすることができる。別のシート形式は、上述したようにネットワークカレンダーデータベース66から検索されて記憶要素42に記憶されるカレンダー項目を含むプッシュド(pushed)シートである。カレンダー項目は、記憶要素にいったん記憶されると、その後は、無線リンクによる移動ターミナルとサーバー64とのその後の接続に関わりなく、検索することができる。もう1つのシート形式は、ネットワークシートである。ネットワークシートに表示できるカレンダー項目は、上述したようにネットワークカレンダーデータベース66から検索され、そしてカレンダー項目の更新は、ネットワークカレンダーデータベースに記憶された既存のカレンダー項目の上に書き込むか、さもなくば、それを更新するのに使用されるメッセージの適当な送信により行われる。」 (段落19)

(イ)「図2は、本発明の実施形態の動作中に発生されるカレンダー表示の一例を参照番号76で一般的に示している。このカレンダー表示76は、移動ステーション12のLCD要素36に表示される。表示76は、ここでは、最も左側(図で見て)のカラム78に次々の時刻のリストで指示された時刻インデックスに対して示されたスケジュールされた事象を示す毎日のカレンダーを形成する。
カレンダー表示76は、第1スクリーン本体部分82と、第2スクリーン本体部分84とを含む。第1スクリーン本体部分82は、最初に、個人のカレンダー項目、即ち記憶要素42(図1)から検索されたカレンダー項目をリストする。10時にスケジュールされたカレンダー項目「meeting with Carl(カールとのミーティング)」は、ローカルカレンダー項目である。第2スクリーン本体部分84に表示されたカレンダー項目は、最初、ネットワーク記憶されたカレンダー項目、即ちネットワークカレンダーデータベース66(図1に示す)から検索されたカレンダー項目である。カレンダー項目「Tampere basketball star」及び「Ilves-Tampere. Hakamesta」は、このようなネットワークベースのカレンダー項目である。」(段落20)

(ウ)「カレンダー表示の上部(図で見て)には、ツールバー部分がある。このツールバー部分は、カレンダー表示が「自分のカレンダー」であることを示す識別部分86と、特定の要求を伴わずに移動ステーションにダウンロードされるカレンダー項目の形式を指示するプッシュ情報指示子88と、「会社」のカレンダー項目が移動ステーションにプッシュされるべきであることを指示する第2のプッシュ部分92と、「スポーツ」情報が移動ステーションにプッシュされることを指示する第3のプッシュ部分94と、「MTV3」情報が移動ステーションにプッシュされるべきであることを指示する第4のプッシュ部分96と、カレンダー表示装置に表示できる使用可能なカレンダービューのリンクリストを識別する指示子98とを含む。従って、カレンダー表示76は、ローカルに記憶されたカレンダー項目及びネットワークに記憶されたカレンダー項目の両方について移動ステーションのユーザに便利な表示を与える。他のカレンダー表示も、同様に、LCD要素36(図1に示す)に表示することができる。」(段落21)

上記記載(ア)?(ウ)によれば、図2の第2スクリーン本体部分84には、「最初、ネットワーク記憶されたカレンダー項目」であって、「ネットワークカレンダーデータベースから検索」された「スポーツ」に関するカレンダー項目が表示されていることが明らかである。
また、本件出願時の技術常識に照らしてみれば、上記「スポーツ」に関するカレンダー項目に代えて「会社」や「MTV3」に関するカレンダー項目を表示し得ることも、上記記載から自明といえるから、本件特許明細書等には、「選択されているカテゴリに属するネットワークベースのカレンダー項目を表示する」ことについて記載があるといえる。

よって、訂正事項1は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正である。

ウ さらに、訂正事項1は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。

エ 上記ア?ウより、訂正事項1は、特許法第126条第1項ただし書き第1号に掲げる事項を目的とし、同条第5項及び第6項の規定に適合するものである。

(2)訂正事項2について

ア 訂正事項2は、特許請求の範囲の請求項2を、請求項1の従属を解消して、独立形式に改めるための訂正であるから、訂正事項2に係る訂正は、「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること」を目的としている。

イ さらに、訂正事項2は、訂正前の請求項2の「上記移動ベースの情報ソース」を「上記移動ベースのカレンダー情報ソース」に訂正するものであるところ、本件特許明細書等には、訂正事項2に関し、以下の記載がある(なお、下線は当審において付したものである。)。

(ア)「それ故、これら及び他の特徴において、カレンダー情報を表示するための移動ターミナル用のカレンダー表示装置及び関連方法が提供される。移動ターミナルは、無線リンクにより移動ターミナルと通信するネットワークインフラストラクチャーを有する無線通信システム内で動作することができる。ネットワークインフラストラクチャーは、少なくとも1つのネットワークベースのカレンダー項目を含むネットワークベースのカレンダー情報ソースに接続される。移動ターミナルには、移動ベースのカレンダー情報ソースが配置される。移動ベースのカレンダー情報ソースは、少なくとも1つの移動ベースのカレンダー項目を含む。移動ターミナルには、検索装置が配置される。この検索装置は、ネットワークベースのカレンダー情報ソースに記憶された少なくとも1つの選択されたネットワークベースのカレンダー項目を検索する。更に、検索装置は、移動ベースのカレンダー情報ソースに記憶された少なくとも1つの選択された移動ベースのカレンダー項目を検索する。上記選択されたネットワークベースのカレンダー項目及び上記選択された移動ベースのカレンダー項目の指示を受け取るように表示要素が接続される。この表示要素は、上記選択されたネットワークベースのカレンダー項目及び上記選択された移動ベースのカレンダー項目を、人間が知覚できる形態で、一緒に表示する。」(段落12)

(イ)「移動ステーションは、更に、移動ステーションのユーザが選択的に操作できるキーパッド入力アクチュエータ34を含むユーザインターフェイス32を備えている。ユーザインターフェイスは、ディスプレイ装置、ここでは、LCD(液晶ディスプレイ)要素36も含む。入力アクチュエータ34及びLCD要素36はコントローラ38に接続される。コントローラ38は、とりわけ、例えば、キーパッド入力アクチュエータ34のユーザ操作に応答して、受信回路24及び送信回路26の動作を制御するように動作できる。又、コントローラは、本発明の実施形態の動作に基づいてLCD要素36に表示を発生するように動作することもできる。
移動ステーションは、更に、カレンダー項目及びシートテンプレートを記憶するように動作できる記憶要素42も備えている。このメモリ42は、どこかから検索されたカレンダー項目又はキーパッドアクチュエータ34の選択された操作キーの操作により発生されたカレンダー項目を適宜に記憶及び更新することのできる読み取り/書き込みメモリである。」(段落15)

(ウ)「図4は、本発明の実施形態の方法のフローチャートを参照番号132で一般的に示す。この方法132は、無線通信システム内で動作できる移動ターミナルにカレンダー情報を表示させるように動作する。
先ず、ブロック134で示すように、少なくとも1つのネットワークベースのカレンダー項目がネットワークベースのカレンダー情報ソースに記憶される。次いで、ブロック136で示すように、少なくとも1つの移動ベースのカレンダー項目が、移動ターミナルに配置された移動ベースのカレンダー情報ソースに記憶される。」(段落23)

(エ)「その後、ネットワークベースのカレンダー情報ソースに記憶された少なくとも1つの選択されたネットワークベースのカレンダー項目と、少なくとも1つの選択された移動ベースのカレンダー項目とが検索される。次いで、ブロック142で示すように、選択されたネットワークベースのカレンダー項目及び選択された移動ベースのカレンダー項目が移動ターミナルの表示要素に一緒に表示される。」(段落24)

上記記載(ア)?(エ)によれば、「カレンダー情報ソース」とは、カレンダー項目を記憶した「情報ソース」を意味し、それが「移動ベース」の場合には「移動ベースのカレンダー情報ソース」、「ネットワークベース」の場合には「ネットワークベースのカレンダー情報ソース」と使い分けていることが認められる。

そして、訂正前の特許請求の範囲の記載からみて、訂正前の請求項2の「上記移動ベースの情報ソース」が、訂正前の請求項1の「移動ターミナルに配置され、少なくとも1つの移動ベースのカレンダー項目を含む移動ベースのカレンダー情報ソース」を指し、訂正前の請求項2の「上記移動ベースのカレンダー情報ソース」と同義で用いていることが明らかであるから、訂正事項2に係る訂正は、誤記の訂正を目的とするものも含むと認めることができる。

ウ 上記イのとおりであるから、訂正事項2に係る訂正は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてするものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでないことも明らかである。

エ 上記ア?ウより、訂正事項2は、特許法第126条第1項ただし書き第2号及び第4号に掲げる事項を目的とし、同条第5項及び第6項の規定に適合するものである。

3 訂正後の請求項1、4?16に係る発明の独立特許要件について

(1)訂正後の請求項1に係る発明について
まず、訂正後の特許請求の範囲の請求項1に係る発明(以下、「本件訂正発明1」という。)が、特許出願の際独立して特許を受けることができるものか否かについて検討する。

ア 本件訂正発明1
本件訂正発明1は、以下のとおりである。

「無線リンクにより移動ターミナルと通信するネットワークインフラストラクチャーを有する無線通信システム内で動作できる移動ターミナルにおいて、上記ネットワークインフラストラクチャーは、少なくとも1つのネットワークベースのカレンダー項目を含むネットワークベースのカレンダー情報ソースに接続され、移動ターミナルにカレンダー情報を表示するための移動ターミナルのカレンダー表示装置が、
移動ターミナルに配置され、少なくとも1つの移動ベースのカレンダー項目を含む移動ベースのカレンダー情報ソースと、
移動ターミナルに配置され、上記ネットワークベースのカレンダー情報ソースに記憶された少なくとも1つの選択されたネットワークベースのカレンダー項目を検索すると共に、上記移動ベースのカレンダー情報ソースに記憶された少なくとも1つの選択された移動ベースのカレンダー項目を検索する検索装置と、
上記選択されたネットワークベースのカレンダー項目及び上記選択された移動ベースのカレンダー項目の指示を受け取るように接続され、上記選択されたネットワークベースのカレンダー項目と上記選択された移動ベースのカレンダー項目とを、人間が知覚できる形態で、同時にかつ一緒に表示し、選択されているカテゴリに属するネットワークベースのカレンダー項目を表示するための表示要素と、
を備えたことを特徴とする装置。」

イ 刊行物の記載事項

請求人が審判請求書において提示した刊行物(米国特許第5519606号明細書)には、以下の事項が記載されている(なお、下線は当審判体が付したものである。)。

(ア)「With ever increasing emphasis on miniaturization and portability, several of the features of scheduling packages may now be found in handheld information processing devices, such as the Sharp Wizard^(TM) or the Casio BOSS^(TM). Being roughly the size of a handheld calculator, these electronic organizers are often carried when one is away from the office. As a tradeoff for portability, however, these devices typically forego several of the more desirable features found on desktop personal computers (e.g.,full color graphics display). As a result, it is common for a professional to employ a personal computer to manage his or her time, yet carry a portable organizer when he or she is away from the office. Upon returning to the office, the information in the personal computer is then updated with the new information in the portable organizer.」(第1欄第36行?第51行)
(当審訳:「小型化及び携帯性がより重視され、現在は、スケジューリングパッケージの特徴のいくつかがSharp Wizard^(TM)やCasio BOSS^(TM)のようなハンドヘルド情報処理デバイスに見られる。だいたいハンドヘルド計算機の大きさなので、これらの電子オーガナイザはしばしばオフィスから外出する時に持ち運ばれる。しかしながら、携帯性のトレードオフのために、これらのデバイスは、典型的には、デスクトップパーソナルコンピュータに見られるいくつかのより望まれる特徴(例えば、フルカラーグラフィックディスプレイ)を持っていない。その結果として、プロフェッショナルにとって、時間を管理するためにパーソナルコンピュータを使用し、さらに、オフィスから外出する際には、ポータブルオーガナイザを持ち運ぶことが一般化している。オフィスに戻ると、パーソナルコンピュータの情報は、ポータブルオーガナイザの新しい情報でアップデートされる。」)

(イ)「What is needed is a system which allows a user of an information processing device to readily reconcile two or more schedules, or other time-based lists.」(第1欄第64行?第66行)
(当審訳:「情報処理デバイスのユーザーが2つ以上のスケジュール又は他の時間ベースのリストを容易に調和することができるシステムが求められる。」)

(ウ)「The present invention may be embodied on an information processing system such as the system 100 of FIG.1 which comprises a central processor 101, a main memory 102, an I/O controller 103, a keyboard 104, a pointing device 105 (e.g.,mouse), a screen or display device 106, a mass storage 107, (e.g.,hard disk), a printing device 108, and an interface 109. (中略) Devices which will be commonly connected to the interface 109 include a network 151 (e.g.,LANS), a laptop computer 152, an organizer 154 (e.g.,Sharp Wizard^(TM)), a modem 153, and the like. 」(第3欄第6行?第20行)
(当審訳:「本発明は、図1のシステム100のような情報処理システムとして実施してよく、中央プロセッサ101、主メモリ102、I/Oコントローラ103、キーボード104、ポインティングデバイス105(例えば、マウス)、スクリーン又は表示デバイス106、大容量記憶装置107、(例えば、ハードディスク)、印刷デバイス108、インターフェイス109を含む。(中略)インターフェイス109に共通に接続されるデバイスは、ネットワーク151(例えば、LANS)、ラップトップコンピュータ152、オーガナイザ154(例えば、Sharp Wizard^(TM))、モデム153等を含む。」)

(エ)「In this interactive computer system, the user enters scheduling and other time information with the keyboard 104 and/or pointing device 105. Alternative sources of information are available through the interface 109. Once entered, the information is stored in the memory 102 where it may be analyzed by processor 101. After appropriate formatting, the information is conveyed to the user by the display device 106 and/or printing device 108. The information may be saved for future use by storing it in the mass storage 107.」(第3欄第34行?第42行)
(当審訳:「このインタラクティブなコンピュータシステムにおいて、ユーザーは、キーボード104及び/又はポインティングデバイス105でスケジュール及び他の時間情報を入力する。代替的な情報ソースがインターフェイス109を通じて利用可能である。入力されると、情報はメモリ102に格納され、プロセッサ101によって解析される。適切なフォーマティングの後、情報は表示デバイス106及び/又は印刷デバイス108によってユーザーに伝えられる。情報は、大容量記憶装置107に格納することにより、将来の使用のために保存されてもよい。」)

(オ)「Referring now to FIGS.3A-F, the reconciliation of information in accordance with the present invention is illustrated. With particular reference to FIGS.3A-B, a first set of information 301 is to be reconciled with a second set of information 302. Information 301 will typically be accumulated independent (i.e., separate) from the information 302. For example, information 301 may represent scheduling information which has been entered on a portable device, such as a laptop computer 152 or a handheld organizer 154. Alternatively, each set of information may be accumulated and stored on a network 151, but at separate nodes (e.g.,set 301 being a secretary#s copy of a schedule, and set 302 being an executive#s corresponding copy). Regardless of origin, the sets will share a common format (or be translatable into a common format) but, typically, will differ as to the exact information content shared between them. 」(第4欄第16行?第31行)
(当審訳:「図3A-Fを参照すると、本発明による情報の調和が図示されている。特に図3A-Bには、第1の情報セット301が第2の情報のセット302と調和される。情報301は、典型的には、情報302から独立して(例えば、分けて)蓄積される。例えば、情報301は、ラップトップコンピュータ152又はハンドヘルドオーガナイザ154のようなポータブルデバイス上で入力されたスケジュール情報であってよい。代替的には、各情報セットは、ネットワーク151上に、しかし独立したノードに、蓄積され保存されていてもよい(例えば、セット301は秘書のスケジュールのコピー、セット302は管理者の対応するコピー)。出所にかかわらず、それらのセットは共通のフォーマットを共有する(又は共通のフォーマットに変換可能である)が、典型的にはそれらの間でシェアされる正確な情報の内容は異なる。」)

(カ)「The actual reconciliation is accomplished as follows. The user requests reconciliation, for example, by selecting the "reconcile" option from the submenu 230 (of FIG.1). As shown in FIG. 3C, the two tables 301, 302 are loaded into a reconciliation window 300, which is displayed on the screen 106. In particular, table 301 is displayed in client area 301', while table 302 is displayed in client area 302'. As illustrated, the two tables have been synchronized to facilitate reconciliation by the user. In this case, table 302 (which originally had a granularity of sixty minutes) is now displayed with the same granularity as table 301.」(第5欄第3行?第13行)
(当審訳:「実際の調和は次のように行われる。ユーザーは、例えば、(図1の)サブメニュー230から“reconcile”オプションを選択することにより、調和をリクエストする。図3Cに示すように、2つのテーブル301及び302が調和ウインドウ300にロードされ、スクリーン106上に表示される。特に、テーブル301は、クライアント領域301’に表示され、テーブル302は、クライアント領域302’に表示される。図示されるように、2つのテーブルはユーザーによる調和を促進するように同期されている。この場合、(当初は60分の粒度であった)テーブル302は、テーブル301と同じ粒度で表示される。」)

(キ)「Referring now to FIGS.4A-B, a method according to the present invention for reconciling two or more sets of information is illustrated. The steps for the reconcile method 400 are as follows. In step 401, the two tables or sets of information to be reconciled (T1 and T2) are loaded into the system (e.g.,from mass storage 107, organizer 154, network 151, or the like). (中略)
At step 403, the "current" date is retrieved. The current date is not necessarily the same as the system date, which is automatically tracked by the system 100. Instead, the current date is the date of interest to the user. In particular, the user may toggle through various days, both past and present. As an example, FIG.2 includes a current date of Wednesday, October 23. In step 404, a derivative or child table is built for tables T1 and T2. Moreover, in step 405 the newly created child tables or lists are synchronized (e.g.,according to time slots). 」(第6欄第13行?第35行)
(当審訳:「図4A-Bを参照すると、2つ以上の情報セットを調和するための本発明による方法が示されている。調和方法400のステップは次のとおりである。ステップ401において、調和される2つのテーブル又は情報セット(T1及びT2)が(例えば、大容量記憶装置107、オーガナイザ154、ネットワーク151等から)システムにロードされる。(中略)
ステップ403で、“current”日が検索される。current日は、システム100によって自動的に追跡されるシステムの日と同じである必要はない。代わりに、current日はユーザーの関心のある日である。特に、ユーザーは、現在及び過去の様々な日にトグルしてもよい。例えば、図2は10月23日水曜日であるcurrent日を含む。ステップ404において、テーブルT1及びT2のために派生的な又は子供のテーブルが作られる。さらに、ステップ405において、新たに作られた子供のテーブル又はリストが(例えば、タイムスロットに従って)同期される。」)

(ク)「After completion of step 454, the method returns to step 406 to display the synchronized lists.」(第6欄第64行?第65行)
(当審訳:「ステップ454が完了した後、方法は、ステップ406に戻り、同期したリストを表示する。」)













上記記載(ア)?(ク)、図1、図3A?C及び図5によれば、オフィスに置かれたデスクトップパーソナルコンピュータと、外出時に携帯するポータブルオーガナイザ等のポータブルデバイスとにそれぞれ格納されている2つ以上のスケジュール又は他の時間ベースのリストを容易に調和するシステムを提供することをその課題として、システム100と当該システム100に接続されたラップトップコンピュータ152との間で、スケジュール情報の調和を行っているから、システム100に格納されたスケジュール情報は、デスクトップ側の第2の情報セット302、テーブル302及びテーブルT2に対応し、ラップトップコンピュータ152上で入力されたスケジュール情報は、ラップトップ側の第1の情報セット301、テーブル301及びテーブルT1に対応するものと考えられ、上記刊行物には、次の発明(以下、「刊行物発明」という。)が記載されていると認められる。

「インターフェイス109を介して、ネットワーク151、ラップトップコンピュータ152、オーガナイザ154等に接続されたシステム100であって、
スケジュール及び他の時間情報を入力するキーボード104と、
前記スケジュール及び他の時間情報を格納する大容量記憶装置107と、
スクリーン又は表示デバイス106とを備え、
前記大容量記憶装置107に格納されたスケジュール情報であるデスクトップ側の第2の情報セット302と、
前記ラップトップコンピュータ152又はハンドヘルドオーガナイザ154のようなポータブルデバイス上で入力されたスケジュール情報であって、ネットワーク151上に前記第2の情報セット301とは独立したノードに蓄積され保存されていてもよい第1の情報セット301とをロードし、
ユーザーが関心のある日である“current”日について検索して、第1の情報セット301から検索されたテーブル301に対応するテーブルT1及び第2の情報セット302から検索されたテーブル302に対応するテーブルT2を作成し、これらを同期してリスト表示するものであって、
図3Cに示すように、スクリーン106上のクライアント領域301’にラップトップ側のスケジュールとしてテーブル301を表示し、クライアント領域302’にデスクトップ側のスケジュールとしてテーブル302を表示する、システム。」

ウ 対比、一致点及び相違点

本件訂正発明1と刊行物発明とを対比する。

(ア)刊行物発明の「システム100」は、インターフェイス109を介して、ネットワーク151、ラップトップコンピュータ152、オーガナイザ154等に接続されたデスクトップ側のコンピュータであるから、本件訂正発明1と刊行物発明とは、いずれも「ネットワークインフラストラクチャーを有するシステム」であるといえる。

(イ)刊行物発明において、「第1の情報セット301」は、ネットワークを介して接続されたポータブルデバイス上で入力されたスケジュール情報であって、ネットワーク151上に前記第2の情報セット301とは独立したノードに蓄積され保存されていてもよいものであるから、「第1の情報セット301」は、「ネットワークベースのカレンダー項目」に相当し、刊行物発明においても、「ネットワークインフラストラクチャーは、少なくとも1つのネットワークベースのカレンダー項目を含むネットワークベースのカレンダー情報ソースに接続され」ていることが認められる。

(ウ)刊行物発明において、「第2の情報セット302」は、キーボード104によって入力され、大容量記憶装置107に格納されたスケジュール情報であるから、刊行物発明の「第2の情報セット302」及び「大容量記憶装置107」は、それぞれ「システムベースのカレンダー項目」、「システムに配置され、少なくとも1つのシステムベースのカレンダー項目を含むシステムベースのカレンダー情報ソース」といい得るものである。

(エ)刊行物発明では、第1の情報セット301及び第2の情報セット302をシステムにロードし、ユーザーが関心のある日である“current”日について検索しているから、刊行物発明においても、「システムに配置され、上記ネットワークベースのカレンダー情報ソースに記憶された少なくとも1つの選択されたネットワークベースのカレンダー項目を検索すると共に、上記システムのカレンダー情報ソースに記憶された少なくとも1つの選択されたシステムベースのカレンダー項目を検索する検索装置」の存在が認められる。

(オ)刊行物発明において、「スクリーン又は表示デバイス106」上のクライアント領域301’には、ラップトップ側のスケジュールとして、第1の情報セット301から検索されたテーブル301が表示され、クライアント領域302’には、デスクトップ側のスケジュールとして、第2の情報セット302から検索されたテーブル302が表示されるから、刊行物発明の「スクリーン又は表示デバイス106」は、「上記選択されたネットワークベースのカレンダー項目及び上記選択されたシステムベースのカレンダー項目の指示を受け取るように接続され、上記選択されたネットワークベースのカレンダー項目と上記選択されたシステムベースのカレンダー項目とを、人間が知覚できる形態で、同時にかつ一緒に表示するための表示要素」といえ、上記(ウ)の「システムベースのカレンダー情報ソース」、上記(エ)の「検索装置」及び上記「表示要素」は、「システムにカレンダー情報を表示するためのシステムのカレンダー表示装置」を構成しているといえる。

以上より、本件訂正発明1と刊行物発明とは、次の一致点及び相違点を有する。

(一致点)
「ネットワークインフラストラクチャーを有するシステムにおいて、上記ネットワークインフラストラクチャーは、少なくとも1つのネットワークベースのカレンダー項目を含むネットワークベースのカレンダー情報ソースに接続され、システムにカレンダー情報を表示するためのシステムのカレンダー表示装置が、
システムに配置され、少なくとも1つのシステムベースのカレンダー項目を含むシステムベースのカレンダー情報ソースと、
システムに配置され、上記ネットワークベースのカレンダー情報ソースに記憶された少なくとも1つの選択されたネットワークベースのカレンダー項目を検索すると共に、上記システムのカレンダー情報ソースに記憶された少なくとも1つの選択されたシステムのカレンダー項目を検索する検索装置と、
上記選択されたネットワークベースのカレンダー項目及び上記選択されたシステムのカレンダー項目の指示を受け取るように接続され、上記選択されたネットワークベースのカレンダー項目と上記選択されたシステムのカレンダー項目とを、人間が知覚できる形態で、同時にかつ一緒に表示するための表示要素と、
を備えたことを特徴とする装置。」

(相違点1)
本件訂正発明1では、「システム」が、「無線リンクにより」ネットワークインフラストラクチャーに接続され、「無線通信システム内で動作できる移動ターミナル」であり、本件訂正発明1は、「移動ターミナルのカレンダー表示装置」に、ネットワークベースのカレンダー項目とシステムのカレンダー項目とを同時に表示するのに対し、刊行物発明の「システム」は、オフィスに設置されたデスクトップ型のシステムであり、「システムのカレンダー表示装置」にネットワークベースのカレンダー項目とシステムのカレンダー項目とを同時に表示する点。

(相違点2)
「表示要素」に表示されるネットワークベースのカレンダー項目が、本件訂正発明1では、「選択されているカテゴリに属するネットワークベースのカレンダー項目」であるのに対し、刊行物発明では、単に「ネットワークベースのカレンダー項目」である点。

エ 判断

(ア)相違点1について
刊行物発明は、オフィスに設置されたデスクトップ型のシステムに関するものであって、上記刊行物には、外出時に携帯するポータブルデバイス側に「カレンダー表示装置」を備えてネットワークベースのカレンダー項目と移動ターミナルベースのカレンダー項目とを同時に表示することについては、記載も示唆もない。
また、上記イ(ア)の記載によれば、刊行物発明は、外出時に携帯するポータブルデバイスの機能は、小型化及び携帯性の観点から、オフィスに設置されるデスクトップ型のシステムに比べて限られていることに鑑み、オフィスに戻った後で、デスクトップ型のシステムにおいて、ポータブルデバイスに格納した新しいスケジュール情報とデスクトップ型のシステムに格納された古いスケジュール情報との調和を行うことを想定したものであるから、上記調和をポータブルデバイス側で行おうとする動機も見出すことはできず、当業者が相違点1に係る技術事項を想到することは困難であるといえる。

(イ)まとめ
上記(ア)のとおりであるから、相違点2について検討するまでもなく、本件訂正発明1は、刊行物に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものではない。

以上より、本件訂正発明1は、刊行物発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではなく、また本件訂正発明1が独立して特許を受けることができないとするその他の理由も見いだせないものである。

(2)訂正後の請求項4?16に係る発明について
訂正事項1に係る訂正後の請求項4?16は、訂正事項1を含む請求項1の記載を請求項4?16がそれぞれ引用しているものである。

そうすると、本件訂正発明1の構成を含み、さらに他の発明特定事項を付したものに相当する訂正後の請求項4?16に係る発明は、本件訂正発明1が前記(1)で述べたとおり、刊行物発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではなく、また本件訂正発明1が独立して特許を受けることができないとするその他の理由も見いだせないものであるから、訂正後の請求項4?16に係る発明も同様に、刊行物発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではなく、また訂正後の請求項4?16に係る発明が独立して特許を受けることができないとするその他の理由も見いだせないものである。

(3)まとめ
したがって、訂正事項1に係る訂正後の請求項4?16は、特許出願の際に独立して特許を受けることができない発明とすることはできないから、訂正事項1は、特許法第126条第7項の規定に適合するものである。

4 訂正後の請求項2?3に係る発明の独立特許要件について

(1)訂正後の特許請求の範囲の請求項2に係る発明について
まず、訂正後の特許請求の範囲の請求項2に係る発明(以下、「本件訂正発明2」という。)が、特許出願の際独立して特許を受けることができるものか否かについて検討する。

ア 本件訂正発明2
本件訂正発明2は、以下のとおりである。

「無線リンクにより移動ターミナルと通信するネットワークインフラストラクチャーを有する無線通信システム内で動作できる移動ターミナルにおいて、上記ネットワークインフラストラクチャーは、少なくとも1つのネットワークベースのカレンダー項目を含むネットワークベースのカレンダー情報ソースに接続され、移動ターミナルにカレンダー情報を表示するための移動ターミナルのカレンダー表示装置が、
移動ターミナルに配置され、少なくとも1つの移動ベースのカレンダー項目を含む移動ベースのカレンダー情報ソースと、
移動ターミナルに配置され、上記ネットワークベースのカレンダー情報ソースに記憶された少なくとも1つの選択されたネットワークベースのカレンダー項目を検索すると共に、上記移動ベースのカレンダー情報ソースに記憶された少なくとも1つの選択された移動ベースのカレンダー項目を検索する検索装置と、
上記選択されたネットワークベースのカレンダー項目及び上記選択された移動ベースのカレンダー項目の指示を受け取るように接続され、上記選択されたネットワークベースのカレンダー項目と上記選択された移動ベースのカレンダー項目とを、人間が知覚できる形態で、同時にかつ一緒に表示するための表示要素と、
を備え、
移動ターミナルに配置されそして上記移動ベースのカレンダー情報ソースに接続されたユーザアクチュエータを更に備え、このユーザアクチュエータは、少なくとも1つの移動ベースのカレンダー項目を上記移動ベースのカレンダー情報ソースに記憶するためにユーザにより選択的に操作できる装置。」

イ 刊行物の記載事項
刊行物の記載事項は、上記3(1)イのとおりである。

ウ 対比、相違点、判断
本件訂正発明2は、訂正前の請求項1に記載された以下の構成を含む装置の発明である。

「無線リンクにより移動ターミナルと通信するネットワークインフラストラクチャーを有する無線通信システム内で動作できる移動ターミナルにおいて、上記ネットワークインフラストラクチャーは、少なくとも1つのネットワークベースのカレンダー項目を含むネットワークベースのカレンダー情報ソースに接続され、移動ターミナルにカレンダー情報を表示するための移動ターミナルのカレンダー表示装置が、
移動ターミナルに配置され、少なくとも1つの移動ベースのカレンダー項目を含む移動ベースのカレンダー情報ソースと、
移動ターミナルに配置され、上記ネットワークベースのカレンダー情報ソースに記憶された少なくとも1つの選択されたネットワークベースのカレンダー項目を検索すると共に、上記移動ベースのカレンダー情報ソースに記憶された少なくとも1つの選択された移動ベースのカレンダー項目を検索する検索装置と、
上記選択されたネットワークベースのカレンダー項目及び上記選択された移動ベースのカレンダー項目の指示を受け取るように接続され、上記選択されたネットワークベースのカレンダー項目と上記選択された移動ベースのカレンダー項目とを、人間が知覚できる形態で、同時にかつ一緒に表示するための表示要素と、を備えた装置」

そうすると、本件訂正発明2と刊行物発明とは、少なくとも、上記3(1)ウに記載した以下の相違点1を有するといえる。

(相違点1)
本件訂正発明2では、「システム」が、「無線リンクにより」ネットワークインフラストラクチャーに接続され、「無線通信システム内で動作できる移動ターミナル」であり、本件訂正発明2は、「移動ターミナルのカレンダー表示装置」に、ネットワークベースのカレンダー項目とシステムのカレンダー項目とを同時に表示するのに対し、刊行物発明の「システム」は、オフィスに設置されたデスクトップ型のシステムであり、「システムのカレンダー表示装置」にネットワークベースのカレンダー項目とシステムのカレンダー項目とを同時に表示する点。

そして、上記3(1)エ(ア)で述べたとおり、当業者が上記相違点1に係る技術事項を想到することは困難であるから、その他の相違点について検討するまでもなく、本件訂正発明2は、刊行物に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものではない。

よって、本件訂正発明2は、刊行物発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではなく、また本件訂正発明2が独立して特許を受けることができないとするその他の理由も見いだせないものである。

(2)訂正後の請求項3に係る発明について

訂正事項2に係る訂正後の請求項3は、訂正事項2を含む請求項2の記載を引用しているものである。

そうすると、本件訂正発明2の構成を含み、さらに他の発明特定事項を付したものに相当する訂正後の請求項3に係る発明は、本件訂正発明2が前記(1)で述べたとおり、刊行物発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではなく、また本件訂正発明2が独立して特許を受けることができないとするその他の理由も見いだせないものであるから、訂正後の請求項3に係る発明も同様に、刊行物発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではなく、また訂正後の請求項3に係る発明が独立して特許を受けることができないとするその他の理由も見いだせないものである。

(3)まとめ
したがって、訂正事項2に係る訂正後の請求項2?3は、特許出願の際に独立して特許を受けることができない発明とすることはできないから、訂正事項2は、特許法第126条第7項の規定に適合するものである。

5.引用関係の解消の求めについて
上記2?4のとおりである。

第4 むすび

以上のとおりであるから、本件訂正審判の請求に係る訂正事項1及び2は、特許法第126条第1項ただし書き第1号、第2号又は第4号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第3項、第5項ないし第7項の規定に適合する。

よって、結論のとおり審決する。
 
発明の名称 (57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線リンクにより移動ターミナルと通信するネットワークインフラストラクチャーを有する無線通信システム内で動作できる移動ターミナルにおいて、上記ネットワークインフラストラクチャーは、少なくとも1つのネットワークベースのカレンダー項目を含むネットワークベースのカレンダー情報ソースに接続され、移動ターミナルにカレンダー情報を表示するための移動ターミナルのカレンダー表示装置が、
移動ターミナルに配置され、少なくとも1つの移動ベースのカレンダー項目を含む移動ベースのカレンダー情報ソースと、
移動ターミナルに配置され、上記ネットワークベースのカレンダー情報ソースに記憶された少なくとも1つの選択されたネットワークベースのカレンダー項目を検索すると共に、上記移動ベースのカレンダー情報ソースに記憶された少なくとも1つの選択された移動ベースのカレンダー項目を検索する検索装置と、
上記選択されたネットワークベースのカレンダー項目及び上記選択された移動ベースのカレンダー項目の指示を受け取るように接続され、上記選択されたネットワークベースのカレンダー項目と上記選択された移動ベースのカレンダー項目とを、人間が知覚できる形態で、同時にかつ一緒に表示し、選択されているカテゴリに属するネットワークベースのカレンダー項目を表示するための表示要素と、
を備えたことを特徴とする装置。
【請求項2】
無線リンクにより移動ターミナルと通信するネットワークインフラストラクチャーを有する無線通信システム内で動作できる移動ターミナルにおいて、上記ネットワークインフラストラクチャーは、少なくとも1つのネットワークベースのカレンダー項目を含むネットワークベースのカレンダー情報ソースに接続され、移動ターミナルにカレンダー情報を表示するための移動ターミナルのカレンダー表示装置が、
移動ターミナルに配置され、少なくとも1つの移動ベースのカレンダー項目を含む移動ベースのカレンダー情報ソースと、
移動ターミナルに配置され、上記ネットワークベースのカレンダー情報ソースに記憶された少なくとも1つの選択されたネットワークベースのカレンダー項目を検索すると共に、上記移動ベースのカレンダー情報ソースに記憶された少なくとも1つの選択された移動ベースのカレンダー項目を検索する検索装置と、
上記選択されたネットワークベースのカレンダー項目及び上記選択された移動ベースのカレンダー項目の指示を受け取るように接続され、上記選択されたネットワークベースのカレンダー項目と上記選択された移動ベースのカレンダー項目とを、人間が知覚できる形態で、同時にかつ一緒に表示するための表示要素と、
を備え、
移動ターミナルに配置されそして上記移動ベースのカレンダー情報ソースに接続されたユーザアクチュエータを更に備え、このユーザアクチュエータは、少なくとも1つの移動ベースのカレンダー項目を上記移動ベースのカレンダー情報ソースに記憶するためにユーザにより選択的に操作できる装置。
【請求項3】
上記検索装置に接続されたコピー装置を更に備え、このコピー装置は、選択されたネットワークベースのカレンダー項目を上記移動ベースのカレンダー情報ソースにコピーしてそこに記憶するように選択的に動作できる請求項2に記載の装置。
【請求項4】
上記検索装置に接続されたコピー装置を更に備え、このコピー装置は、選択された移動ベースのカレンダー項目を上記ネットワークベースのカレンダー情報ソースにコピーするように選択的に動作できる、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
上記移動ターミナルは送信回路及び受信回路を備え、そして上記検索装置は、送信回路が検索要求を送信するようにさせ、この検索要求は、ネットワークベースのカレンダー情報ソースから選択されたネットワークベースのカレンダー項目の検索を要求するためのものである請求項1に記載の装置。
【請求項6】
上記検索装置は、更に、受信回路で受信が行われるときに、検索要求に応答して検索された上記選択されたネットワークベースのカレンダー項目の指示を受信回路が検出するようにさせる請求項5に記載の装置。
【請求項7】
上記通信システムは、SMS(ショートメッセージサービス)を提供するGSM(移動通信用のグローバルシステム)セルラー通信システムを含み、そして上記検索装置が上記送信回路により送信させる検索要求は、第1のSMSメッセージを含む請求項6に記載の装置。
【請求項8】
上記検索装置が受信回路に検出させる上記選択されたネットワークベースのカレンダー項目の指示は、第2のSMSメッセージを含む請求項7に記載の装置。
【請求項9】
上記通信システムは、GPRS(汎用パケット無線サービス)を提供するGSM(移動通信用のグローバルシステム)セルラー通信システムを含み、そして上記検索装置が上記送信回路により送信させる検索要求は、第1のGPRSメッセージを含む請求項6に記載の装置。
【請求項10】
上記検索装置が受信回路に検出させる上記選択されたネットワークベースのカレンダー項目の指示は、第2のGPRSメッセージを含む請求項9に記載の装置。
【請求項11】
上記表示要素は、上記選択されたネットワークベースのカレンダー項目及び上記選択された移動ベースのカレンダー項目を視覚形態で表示する請求項1に記載の装置。
【請求項12】
上記表示要素は、上記選択されたネットワークベースのカレンダー項目を移動ベースのカレンダー項目の表示と同時に表示する請求項11に記載の装置。
【請求項13】
上記表示要素はビデオスクリーンを備え、このビデオスクリーンは、ディスプレイシートを表示するためのものであり、このディスプレイシートは、選択されたネットワークベースのカレンダー項目及び選択された移動ベースのカレンダー項目を含む請求項1に記載の装置。
【請求項14】
上記ディスプレイシートは、ローカルシートを形成する複数の移動ベースのカレンダー項目を含み、そしてローカルシートは、ネットワークベースのカレンダー情報ソースへエクスポート可能である請求項13に記載の装置。
【請求項15】
上記ディスプレイシートは、移動ターミナルへエクスポートされてそこに記憶されそしてプッシュドシートを形成する複数のネットワークベースのカレンダー項目を含み、そしてプッシュドシートは、ネットワークベースのカレンダー情報ソースへエクスポート可能である請求項13に記載の装置。
【請求項16】
上記ディスプレイシートは、ネットワークシートを形成する複数のネットワークベースのカレンダー項目を含み、そしてネットワークシートは、上記移動ベースのカレンダー情報ソースに記憶されるべくエクスポート可能である請求項13に記載の装置。
【請求項17】
移動ターミナルにカレンダー情報を表示するための方法であって、移動ターミナルは、無線リンクにより移動ターミナルと通信するネットワークインフラストラクチャーを有する無線通信システム内で動作することができ、そして上記ネットワークインフラストラクチャーは、ネットワークベースのカレンダー情報ソースに接続され、上記方法は、
ネットワークベースのカレンダー情報ソースに少なくとも1つのネットワークベースのカレンダー項目を記憶し、
移動ターミナルに配置された移動ベースのカレンダー情報ソースに少なくとも1つの移動ベースのカレンダー項目を記憶し、
ネットワークベースのカレンダー情報ソースに記憶された少なくとも1つの選択されたネットワークベースのカレンダー項目、及び少なくとも1つの選択された移動ベースのカレンダー項目を検索し、そして
上記選択されたネットワークベースのカレンダー項目と選択された移動ベースのカレンダー項目とを移動ターミナルの表示要素に同時にかつ一緒に表示する、
という段階を含むことを特徴とする方法。
【請求項18】
上記移動ターミナルは、ユーザにより選択的に操作できるユーザアクチュエータを含み、そして上記記憶動作中に記憶される少なくとも1つの移動ベースのカレンダー項目は、ユーザアクチュエータの選択されたユーザ操作に応答して記憶される請求項17に記載の方法。
【請求項19】
上記検索動作は、ネットワークベースのカレンダー情報ソースから上記選択されたネットワークベースのカレンダー項目を検索することを要求する検索要求を、移動ターミナルから送信することを含む請求項17に記載の方法。
【請求項20】
上記検索動作は、更に、検索要求に応答して与えられる上記選択されたネットワークベースのカレンダー項目の指示を移動ターミナルにおいて検出することを含む請求項19に記載の方法。
【請求項21】
上記表示動作中に表示される上記選択されたネットワークベースのカレンダー項目及び選択された移動ベースのカレンダー項目は、同時に表示される請求項17に記載の方法。
【請求項22】
上記検索動作中に検索された上記選択されたネットワークベースのカレンダー項目を移動ベースのカレンダー情報ソースに記憶するという付加的な動作を含む請求項17に記載の方法。
【請求項23】
上記検索動作中に検索された上記選択された移動ベースのカレンダー項目をネットワークベースのカレンダー情報ソースに記憶するという付加的な動作を含む請求項17に記載の方法。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
審理終結日 2016-06-15 
結審通知日 2016-06-17 
審決日 2016-06-28 
出願番号 特願2001-549034(P2001-549034)
審決分類 P 1 41・ 856- Y (H04W)
P 1 41・ 851- Y (H04W)
P 1 41・ 852- Y (H04W)
P 1 41・ 841- Y (H04W)
最終処分 成立  
前審関与審査官 望月 章俊  
特許庁審判長 佐藤 智康
特許庁審判官 北岡 浩
古市 徹
登録日 2011-01-21 
登録番号 特許第4667696号(P4667696)
発明の名称 移動ターミナルのカレンダー表示装置及び関連方法  
代理人 大野 聖二  
代理人 小林 英了  
代理人 大谷 寛  
代理人 小林 英了  
代理人 大谷 寛  
代理人 大野 聖二  
代理人 酒谷 誠一  
代理人 酒谷 誠一  
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