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審決分類 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 H04B
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 H04B
管理番号 1319484
審判番号 不服2015-15189  
総通号数 203 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2016-11-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2015-08-13 
確定日 2016-09-16 
事件の表示 特願2013-169574「海底の長距離伝送システムおよびファイバ」拒絶査定不服審判事件〔平成26年 5月 8日出願公開、特開2014- 82753〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯
本願は、平成25年8月19日(パリ条約による優先権主張 2012年8月18日(US)アメリカ合衆国、2013年8月16日(US)アメリカ合衆国)の出願であって、平成26年9月2日付けで拒絶理由が通知さ
れ、平成27年2月27日付けで手続補正がなされ、平成27年4月20日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、同年8月13日に拒絶査定に対する審判請求がなされるとと同時に、手続補正がなされたものである。

2.平成27年8月13日付けの手続補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
平成27年8月13日付けの手続補正を却下する。

[理由]
2-1.補正後の本願発明
本件補正により、特許請求の範囲の請求項1は、
「 【請求項1】
海底の長距離伝送スパンで使用される光ファイバであって、
コア及び、
前記コアを取り囲む複数のクラッド層を備え、
前記コアおよび前記複数のクラッド層は、前記光ファイバが、1550nmの伝送波長で-16から-25ps/nm・kmの範囲の分散係数を有
し、1550nmの伝送波長で0.04から0.02ps/nm2・kmの範囲の分散スロープを有するように構成され、
前記コアが、半径r1と、基準屈折率n0より大きい屈折率n1と、正の屈折率差Δn1=n1-n0とを有し、かつ
前記複数のクラッド層が、
内側半径r1と、外側半径r2と、n0より小さい屈折率n2と、負の屈折率差Δn2=n2-n0とを有する、前記コアを取り囲む環状の内側のトレンチ、
内側半径r2と、外側半径r3、n0より大きい屈折率n3と、正の屈折率差Δn3=n3-n0とを有する、前記内側のトレンチを取り囲む環状のリング、及び、
内側半径r3と外側半径r0とを有する、前記リングを取り囲む第3のクラッド領域を備え、前記第3のクラッド領域の少なくとも一部分が、屈折率n0と屈折率差Δn0=n0-n0=0とを有する領域を含むことを特徴とする光ファイバ。」
と補正された。(この記載の事項により特定される発明を以下、「本願補正発明」という。)
この補正後の特許請求の範囲の請求項1は、「(2)補正の根拠
補正後の独立請求項1は補正前の請求項7及び11の発明特定事項を取り入れました。補正後の請求項1乃至8はそれぞれ、補正前の請求項8,9,10、12,13,14及び15に対応します。補正前の請求項1乃至6及び11は削除致しました。」(審判請求書【請求の理由】)とあるとおりのものであり、補正前の請求項7の発明を特定する事項である「コア」及び
「複数のクラッド層」を限定することにより特許請求の範囲を減縮するものであるから、特許法第17条の2第5項第2号の「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものである。
そこで、本願補正発明が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか)について以下に検討する。

2-2.引用例
原査定の拒絶の理由に引用された特表2006-514316号公報(以下、「引用例」という。)には、図面とともに以下の記載がなされている。

(1)「【技術分野】
【0001】
本発明は、波長分割多重化伝送ネットワーク用の光ファイバの領域に関する。」

(2)「【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
図1は、本発明による波長分散補償光ファイバの3個の区間を有する第一のタイプの屈折率分布の一例を概略的に示している。中央区間と呼ばれる第一の区間は、一定であるクラッドの屈折率との最大屈折率差がΔn1であ
り、外径r1である。最大屈折率差Δn1は正である。好適には、半径ゼロと半径r1との間で、屈折率は一定かつ最大である。埋め込まれた区間と呼ばれる第二の区間は、一定であるクラッドの屈折率との最大屈折率差がΔn2であり、外径r2である。最大屈折率差Δn2は負である。好適には、半径r1と半径r2との間で、屈折率が一定である。環状区間と呼ばれる第三の区間は、一定であるクラッドの屈折率との最大の屈折率差がΔn3であ
り、外径がr3である。最大屈折率差Δn3は正である。好適には、半径r2と半径r3との間で、屈折率が一定である。半径r3を越えるとクラッドの屈折率が一定になる。
【0040】
図2は、本発明による波長分散補償光ファイバのこの第一のタイプの実施の10個の屈折率分布の例に対する、半径の値と屈折率差の値とを含む表である。左欄は、この例に1aから10aまで番号を振ったものである。次の3つの欄は、コアの可変屈折率分布の半径を単位μmで表している。最後の3つの欄は、屈折率差を1000倍にして表している(単位なし)。
【0041】
図3は、図2に示された本発明による波長分散補償光ファイバの屈折率分布の幾つかの特性を含む表である。左欄は、例に1aから10aまで番号を振ったものである。考慮される各例に対して、他の欄は、当該例に対応する光ファイバの特性を示している。次の欄は、1550nmの波長における、波長分散勾配C’(単位ps/nm2・km)を示す。次の欄は、1550nmの波長における、波長分散Cと波長分散勾配C’との比(単位nm)を表している。次の欄は、1550nmの波長における、モード直径2W02(単位μm)を示している。最後の欄は、理論上のカットオフ波長λcth(単位nm)を示している。
……
【0043】
図5は、図2に示された本発明による波長分散補償光ファイバの屈折率分布の他の特性を含む表である。左欄は、前述のように既に番号を振った例を含む。考慮された各例に対して、他の欄は、当該例に対応する光ファイバの特性を示している。次の4つの欄は、それぞれ1460nm、1550n
m、1625nm、1675nmの波長における波長分散C(単位ps/nm・km)を示す。」


(3)「【0051】
図13は、本発明による波長分散補償光ファイバの4つの区間を有する第二、第三、第四のタイプの屈折率分布を概略的に示している。中央区間と呼ばれる第一の区間は、一定であるクラッドの屈折率との最大屈折率差がΔn1であり、外径r1である。最大屈折率差Δn1は正である。好適には、半径ゼロと半径r1との間で、屈折率は一定である。埋め込まれた区間と呼ばれる第二の区間は、一定であるクラッドの屈折率との最大屈折率差がΔn2であり、外径r2である。最大屈折率差Δn2は負である。好適には、半径r1と半径r2との間で、屈折率が一定である。第二および第三のタイプの屈折率分布に対して、環状区間と呼ばれる第三の区間は、一定であるクラッドの屈折率との最大の屈折率差がΔn3であり、外径がr3である。最大屈折率差Δn3は正である。好適には、半径r2と半径r3との間で、屈折率が一定である。第四のタイプの屈折率分布に対して、埋め込まれた区間と呼ばれる第三の区間は、一定であるクラッドの屈折率との最大屈折率差がΔn3であり、外径がr3である。最大屈折率差Δn3は負である。好適には、半径r2と半径r3との間で、屈折率が一定である。第二のタイプの屈折率分布に対して、埋め込まれた区間と呼ばれる第四の区間は、クラッドの一定の屈折率との最大屈折率差がΔn4であり、外径がr4である。最大屈折率差Δn4は負である。好適には、半径r3と半径r4との間で、屈折率が一定である。半径r4を越えるとクラッドの屈折率が一定になる。第三および第四のタイプの屈折率分布に対して、環状区間と呼ばれる第四の区間は、一定であるクラッドの屈折率との最大屈折率差がΔn4であり、外径がr4である。最大屈折率差Δn4は正である。好適には、半径r3と半径r4との間で、屈折率が一定である。半径r4を越えるとクラッドの屈折率が一定になる。
【0052】
図14は、本発明による波長分散補償光ファイバの第二、第三、第四のタイプの屈折率分布の10個の例に対して、半径の値と屈折率差の値とを含む表である。左欄は、この例に1cから10cまで番号を振ったものである。次の4つの欄は、コアの可変屈折率分布の半径をμmの単位で表している。最後の4つの欄は、屈折率差の1000倍を表している(単位なし)。
【0053】
図15は、図14に示された本発明による波長分散補償光ファイバの屈折率分布の幾つかの特性を含む表である。その説明は図3と同様である。
【0054】
図16は、図14に示された本発明による波長分散補償光ファイバの屈折率分布の他の特性を含む表である。その説明は図4と同様である。
【0055】
図17は、図14に示された本発明による波長分散補償光ファイバの屈折率分布の他の特性を含む表である。その説明は図5と同様である。」

(4)図14には、「3c」の例の場合の、最大屈折率差Δn1、最大屈折率差Δn2、最大屈折率差Δn3、及び最大屈折率差Δn4が、それぞれ
「17.9」、「-1.4」、「2.9」、及び「0.8」であることが示されている。

(5)図15には、「3c」の例の場合の、波長1550nmにおける波長分散勾配C’(単位ps/nm2・km)が「0.0217」であることが示されている。

(6)図17には、「3c」の例の場合の、波長1550nmにおける波長分散C(単位ps/nm・km)が「-25」であることが示されている。

上記(3)において、「第一の区間」について「好適には、半径ゼロと半径r1との間で、屈折率は一定である。」とする場合には、屈折率差も一定となるので、「最大屈折率差Δn1」は単に「屈折率差Δn1」ということができる。他の区間についても同様である。
したがって、上記(3)でいう「第三のタイプ」の屈折率分布であって、図17の「3c」の例の場合、引用例には次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されているといえる。

中央区間と呼ばれる第一の区間は、一定であるクラッドの屈折率との屈折率差がΔn1であり、外径r1であり、屈折率差Δn1は正である第一の区間と、
埋め込まれた区間と呼ばれる第二の区間は、半径r1と半径r2との間で屈折率が一定であり、一定であるクラッドの屈折率との屈折率差がΔn2であり、外径r2であり、屈折率差Δn2は負である第二の区間と、
環状区間と呼ばれる第三の区間は、半径r2と半径r3との間で屈折率が一定であり、一定であるクラッドの屈折率との屈折率差がΔn3であり、外径がr3であり、屈折率差Δn3は正である第三の区間と、
環状区間と呼ばれる第四の区間は、半径r3と半径r4との間で屈折率が一定であり、一定であるクラッドの屈折率との屈折率差がΔn4であり、外径がr4であり、屈折率差Δn4は正である第四の区間と、
半径r4を越えるとクラッドの屈折率が一定になる光ファイバであって、
波長1550nmにおける波長分散C(単位ps/nm・km)が-25であり、
波長1550nmにおける波長分散勾配C’(単位ps/nm2・km)が0.0217である光ファイバ。

2-3.対比
2-3-1.「基準屈折率n0」
本願補正発明の「基準屈折率n0」は、「内側半径r3と外側半径r0とを有する、前記リングを取り囲む第3のクラッド領域を備え、前記第3のクラッド領域の少なくとも一部分が、屈折率n0と屈折率差Δn0=n0-n0=0とを有する領域を含むこと」と記載されていることから、最も外側のクラッド領域の屈折率を「基準屈折率n0」としていることが理解できる。

2-3-2.「第3のクラッド領域」
本願補正発明の「第3のクラッド領域」が「……少なくとも一部分が、屈折率n0と屈折率差Δn0=n0-n0=0とを有する領域を含むこと」とされているのは、明細書に「【0043】
ファイバ60の設計は、本明細書では、一般に「改良型トリプルクラッド設計」と称され、コアが、トレンチ・クラッド層62、リング・クラッド層63、ならびに複合の第3のクラッド640、すなわち浅い外側のトレンチ64および外側のクラッド65で取り囲まれる。このタイプの設計は、「4部からなるクラッド設計」とも称され得る。例えば、完全に非ドープの石英から第3のクラッド640が製作される設計、すなわちファイバが外側のトレンチ64を含んでいない設計を含む、他のタイプの設計を伴う特許請求された発明を実施することができることが理解されよう。」と記載されているように、「第3のクラッド領域」が複合のクラッドで、外側のトレンチ及び外側のクラッドで取り囲まれる場合と、外側のトレンチを含んでいない場合の両方を含むものと理解でき、「屈折率差Δn0=n0-n0=0」とされていることから、本願補正発明では、外側のクラッドの「屈折率差」は特定されているものの、外側のトレンチについては特定がない。

2-3-3.「一定であるクラッドの屈折率」
上記のように、本願補正発明の「基準屈折率n0」は、最も外側のクラッド領域の屈折率であるから、引用発明の「一定であるクラッドの屈折率」も基準屈折率といえる。

2-3-4.「中央区間と呼ばれる第一の区間」
引用発明の「中央区間と呼ばれる第一の区間」がいわゆるコアであることは明らかであり、「一定であるクラッドの屈折率との屈折率差がΔn1であり、外径r1であり、屈折率差Δn1は正である」ので、「半径r1と、基準屈折率n0より大きい屈折率n1と、正の屈折率差Δn1=n1-n0とを有し」とする本願補正発明の「コア」に対応する。

2-3-5.「埋め込まれた区間と呼ばれる第二の区間」
引用発明の「埋め込まれた区間と呼ばれる第二の区間」は「半径r1と半径r2との間で屈折率が一定であり」とするもので、その内側の「第一の区間」が外径r1であるから、その内径がr1であることは明らかである。
したがって、「第二の区間」の「半径r1と半径r2との間で屈折率が一定であり、一定であるクラッドの屈折率との屈折率差がΔn2であり、外径r2であり、屈折率差Δn2は負である」ことは、本願補正発明の「内側半径r1と、外側半径r2と、n0より小さい屈折率n2と、負の屈折率差Δn2=n2-n0とを有する」ことに対応し、中央の区間であるコアと、最も外側のクラッドとの間の区間をどのように称するかは表現上の問題であるから、引用発明の「埋め込まれた区間と呼ばれる第二の区間」は、本願補正発明の「コアを取り囲む環状の内側のトレンチ」に対応する。

2-3-6.「環状区間と呼ばれる第三の区間」
引用発明の「環状区間と呼ばれる第三の区間」は、「第二の区間」と同様の理由で、その内径がr2であることは明らかである。
したがって、「第三の区間」の「半径r2と半径r3との間で屈折率が一定であり、一定であるクラッドの屈折率との屈折率差がΔn3であり、外径がr3であり、屈折率差Δn3は正である」ことは、本願補正発明の「内側半径r2と、外側半径r3、n0より大きい屈折率n3と、正の屈折率差Δn3=n3-n0とを有する」ことに対応し、本願補正発明の「内側のトレンチを取り囲む環状のリング」に対応する。

2-3-7.「第四の区間」及び「クラッド」
引用発明の「第四の区間」は、「第二の区間」と同様の理由で、その内径がr3であることは明らかで、引用発明の「クラッド」が最も外側のものであることは明らかであり、その屈折率が基準屈折率といえるのは上記のとおりである。そして、上記のように、本願補正発明の「第3のクラッド領域」は、複合のクラッドで、外側のトレンチ及び外側のクラッドで取り囲まれる場合を含むものであり、「少なくとも一部分が、屈折率n0と屈折率差Δn0=n0-n0=0とを有する」とするので、引用発明の「第四の区間」が本願補正発明の「第3のクラッド領域」の外側のトレンチに、引用発明の「クラッド」が本願補正発明の「第3のクラッド領域」の外側のクラッドに、それぞれ対応するので、引用発明の「第四の区間」及び「クラッド」が本願補正発明の「第3のクラッド領域」に対応するといえる。

2-3-8.波長分散
引用発明は、「波長1550nmにおける波長分散C(単位ps/nm・km)が-25であり」とするものであるから、本願補正発明の「1550nmの伝送波長で-16から-25ps/nm・kmの範囲の分散係数を有し」とする範囲のものである。

2-3-9.波長分散勾配
引用発明は、「波長1550nmにおける波長分散勾配C’(単位ps/nm2・km)が0.0217である」とするものであるから、本願補正発明の「1550nmの伝送波長で0.04から0.02ps/nm2・kmの範囲の分散スロープを有する」とする範囲のものである。

2-3-10.一致点
したがって、本願補正発明と引用発明とを対比すると、次の点で一致す
る。

光ファイバであって、
コア及び、
前記コアを取り囲む複数のクラッド層を備え、
前記コアおよび前記複数のクラッド層は、前記光ファイバが、1550nmの伝送波長で-16から-25ps/nm・kmの範囲の分散係数を有
し、1550nmの伝送波長で0.04から0.02ps/nm2・kmの範囲の分散スロープを有するように構成され、
前記コアが、半径r1と、基準屈折率n0より大きい屈折率n1と、正の屈折率差Δn1=n1-n0とを有し、かつ
前記複数のクラッド層が、
内側半径r1と、外側半径r2と、n0より小さい屈折率n2と、負の屈折率差Δn2=n2-n0とを有する、前記コアを取り囲む環状の内側のトレンチ、
内側半径r2と、外側半径r3、n0より大きい屈折率n3と、正の屈折率差Δn3=n3-n0とを有する、前記内側のトレンチを取り囲む環状のリング、及び、
内側半径r3と外側半径r0とを有する、前記リングを取り囲む第3のクラッド領域を備え、前記第3のクラッド領域の少なくとも一部分が、屈折率n0と屈折率差Δn0=n0-n0=0とを有する領域を含むことを特徴とする光ファイバ。

2-3-11.相違点
また次の点で相違する。

本願補正発明の光ファイバは、海底の長距離伝送スパンで使用されるものであるのに対して、引用発明ではどのようにして使用されるものであるかの特定がない点。

2-4.相違点に対する判断
光ファイバを、海底の長距離伝送スパンで使用することは普通に行われることであり、引用発明の光ファイバをそのような使用に用いることに困難な点はない。
したがって、本願補正発明は、引用発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができない。

2-5.むすび
上記のとおり、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

3.本願発明について
平成27年8月13日付けの手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項7に係る発明(以下、同項記載の発明を「本願発明」という。)は、平成27年2月27日付けの手続補正書の特許請求の範囲の請求項7に記載された事項により特定される、以下のとおりのものである。

「 【請求項7】
海底の長距離伝送スパンで使用される光ファイバであって、
コアと、
前記コアを取り囲む複数のクラッド層とを備え、
前記コアおよび前記複数のクラッド層は、前記光ファイバが、1550nmの伝送波長で-16から-25ps/nm・kmの範囲の分散係数を有
し、1550nmの伝送波長で0.04から0.02ps/nm2・kmの範囲の分散スロープを有するように構成される、光ファイバ。」

原査定の拒絶の理由に引用された特表2006-514316号公報の記載事項は、前記のとおりである。
そして、本願発明は、本願補正発明の「コア」と「複数のクラッド層」についての特定がないものであるから、本願補正発明と同様、引用発明に基づき当業者が容易に発明をすることができたものである。

以上のとおり、本願発明は、引用例に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2016-04-18 
結審通知日 2016-04-19 
審決日 2016-05-09 
出願番号 特願2013-169574(P2013-169574)
審決分類 P 1 8・ 575- Z (H04B)
P 1 8・ 121- Z (H04B)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 高野 洋  
特許庁審判長 水野 恵雄
特許庁審判官 吉田 隆之
加藤 恵一
発明の名称 海底の長距離伝送システムおよびファイバ  
代理人 岡部 讓  
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