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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 A63F
管理番号 1320661
審判番号 不服2015-20510  
総通号数 204 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2016-12-22 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2015-11-17 
確定日 2016-10-20 
事件の表示 特願2011-232226号「遊技機」拒絶査定不服審判事件〔平成25年 5月13日出願公開、特開2013- 85907号〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1 手続の経緯
本願は、平成23年10月21日の出願であって、平成27年5月28日付けで拒絶理由通知がなされ、平成27年7月14日付けで手続補正がなされたが、平成27年8月19日付けで拒絶査定がなされ、これに対し平成27年11月17日付けで拒絶査定不服審判の請求がなされたものである。

2 本願発明
本願の請求項1、2に係る発明は、平成27年7月14日付け手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1、2に記載された事項により特定されるところ、その請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、次のとおりのものである。

「遊技者の操作によって所定の操作方向に回転可能に設けられた操作手段と、
前記操作手段が前記操作方向に所定角度回転するごとに当該操作手段の操作を検出する検出手段と、
演出表示部に複数の選択表示部を整列して表示する選択表示部制御手段と、
前記複数の選択表示部の中から遊技者が選択している選択表示部を他の選択表示部と判別可能に識別表示するとともに、前記検出手段によって前記操作手段の一の操作方向への操作が予め設定された回数検出された場合に、識別表示中の選択表示部から前記一の操作方向に応じた、該識別表示中の選択表示部とは異なる次の選択表示部を前記識別表示に切り換える識別表示制御手段と、
前記演出表示部に識別表示されている選択表示部に基づいて演出を実行する演出実行手段と、を備え、
前記演出表示部に表示される選択表示部の表示パターンは複数あり、前記複数の表示パターンは、前記演出表示部において同一の配列方向に複数の選択表示部が表示されるとともに当該表示される選択表示部の数を互いに異にし、
前記識別表示制御手段は、
前記演出表示部に表示される選択表示部の数が相対的に多い場合には、前記選択表示部の数が相対的に少ない場合よりも、前記検出手段による前記操作手段の操作検出回数が少ない回数で、前記識別表示の切り換えを行うことを特徴とする遊技機。」

3 刊行物に記載された発明
原査定の拒絶理由において提示された、本願の出願前に頒布された刊行物である特開2008-154617号公報(以下「刊行物1」という。)には、図面と共に次の事項が記載されている(下線は審決で付与した。以下同じ。)。

ア 「【0001】
本発明は、パチンコ遊技機、コイン遊技機、スロットマシン等で代表される遊技機に関する。詳しくは、遊技媒体を用いて遊技者が所定の遊技を行なうことが可能である遊技機に関する。
・・・
【0005】
本発明は、かかる事情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、複数の操作手段を設置するための領域を省スペース化することができる遊技機を提供することである。」

イ 「【0025】
遊技領域7の中央付近には、それぞれが演出用の飾り図柄を変動表示する複数の変動表示部を含む変動表示装置(画像表示装置)9が設けられている。変動表示装置9には、たとえば「左」、「中」、「右」の3つの変動表示部(図柄表示エリア)がある。変動表示装置9は、特別図柄表示器8による特別図柄の変動表示期間中に、装飾用(演出用)の図柄としての飾り図柄の変動表示を行なう。飾り図柄の変動表示を行なう変動表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。このような変動表示装置9は、以下に示すような所定の演出を行なう演出表示装置としてパチンコ遊技機1に設けられている。」

ウ 「【0036】
また、回転操作部812は、左周りに回転する左回転操作と、右周りに回転させる右回転操作とを遊技者が任意に行なうことが可能である。」

エ 「【0143】
演出モード選択受付画像が所定期間表示された後、(c)のように、選択可能な演出モードA?演出モードCの3つの演出モードを示す画像が表示される。このような画像が表示されているときに、回転操作部812を回転操作すると、その回転操作に応じて選択する演出モードの項目を変更することができる。たとえば、(c)のように選択可能な演出モードはそれぞれの演出モードに対応するアイコン画像904?906で表示され、現在選択されている演出モードに対応するアイコン画像((c)の場合は904、(d)の場合は905)が、特定の色(以下、選択色という)で表示されることにより、選択されていない演出モードに対応するアイコン画像との関係で識別可能となるように表示される。これにより、選択されている演出モードが特定される。このように、選択されている演出モードを特定する画像を演出モード選択画像という。このように回転操作部812が回転操作されると、(d)のように、その回転操作に応じて、選択色となるアイコン画像が順次変化し、選択する演出モードの項目を変更することができる。(c)の表示が行なわれる初期の段階では、現在選択されているアイコン画像が選択色とされ、その後、回転操作に応じて、選択色とされるアイコン画像が変更される。
・・・
【0145】
そして、押圧操作部811の中央部を押圧操作すると、その押圧操作に応じて、選択されている演出モードが、これから選択する演出モードとして決定され、(d)のように、選択されている演出モードが決定された旨を示すメッセージを表示する演出モード決定画像が表示される。その後、(e)のように、決定された演出モードに対応する、背景画像が表示される。また、演出モードが決定される前の段階で変動表示を開始する条件が成立したときには、演出モードが変更されずに、演出モード受付画像が表示される前に選択されていた演出モードが継続される。なお、また、演出モードが決定される前の段階で変動表示を開始する条件が成立したときには、そのときに演出モード選択画像で選択されている演出モードを新たな演出モードとして選択することを決定するようにしてもよい。」

オ 「【0157】
図24は、キャラクタ選択リーチと呼ばれる所定種類のリーチとすることが決定されたときに、変動表示装置9に表示される画像を示す表示画面図である。
・・・
【0159】
リーチ時方向選択操作要求画像においては、選択可能なキャラクタA?キャラクタDの4つのキャラクタを示す画像が表示される。このような画像が表示されているときに、押圧操作部811により方向選択操作をすると、その方向選択操作に応じて、選択するキャラクタの項目を変更することができる。たとえば、(b)のように選択可能なキャラクタはそれぞれのキャラクタに対応するアイコン画像910?913で表示され、現在選択されているキャラクタに対応するアイコン画像((b)の場合は910、(c)の場合は913)が、特定の色(以下、選択色という)で表示されることにより、選択されていない演出モードに対応するアイコン画像との関係で識別可能となるように表示される。これにより、選択されているキャラクタが特定される。このように、選択されているキャラクタを特定する画像をキャラクタ選択画像という。」

カ 「【0289】
S675では、回転操作部812の回転操作に関する判定を行なう回転操作判定処理を実行し、処理を終了する。回転操作判定処理の処理内容については、図47を用いて後述する。
【0290】
図47は、回転操作判定処理(S675)を示すフローチャートである。回転操作判定処理において、演出制御用CPU101は、以下のような処理を行なう。まず、RAMの所定の格納領域に格納された第1回転検出器81eおよび第2回転検出器81fのそれぞれの検出データを今回の判定データ(以下、今回判定データという)として読出す(S711)。さらに、前回の判定データ(以下、前回判定データという)として用いられ、RAMの予め定められた前回判定データ格納領域に格納された前回判定データを読出す(S712)。
【0291】
次に、読出した前回判定データと今回判定データとを比較し、これらのデータが異なるか否かを判断する(S713)。具体的には、前回判定データと今回判定データとで第1回転検出器81eおよび第2回転検出器81fの検出信号のレベルのうち少なくとも一方の検出信号のレベルが異なるときに、これらのデータが異なると判断する。前回判定データと今回判定データとが異ならないと判断したときには、後述するS718に進む。一方、前回判定データと今回判定データとが異なると判断したときには、図20に示した回転判定テーブルを参照し、前回判定データと今回判定データとに基づいて、前回判定データと今回判定データとの判定データの組合せと、回転方向と回転量との関係から、回転操作部812の回転方向と回転量とを判定(決定)する。たとえば、前回判定データが「H,H」で今回判定データが「L,H」であるときのように、右回転操作によりカバープレート815の突起8151がダイヤルベース816における凸部の頂点を通過したときの信号レベルの変化があったときには、前述した理由により、回転方向が右回転であり、回転量が15度分回転したと判定する。
【0292】
次に、1クリック分の回転量(15度の回転量)に該当する回転が検出されたか否かを判断する(S715)。1クリック分の回転量に該当する回転が検出されていないと判断したとき、すなわち、図20の回転判定テーブルにおいて該当する判定データの組合せが設定されていないときは(たとえば、前回判定データが「H,L」で今回判定データが「H,H」であるときのように、カバープレート815の突起8151がダイヤルベース816における各凹部の底部に入ったときの信号レベルの変化があったときには、前述した理由により、回転はしているが1クリック分の回転は検出されていないので、回転方向および回転量を判定しない)、後述するS718に進む。一方、1クリック分の回転量に該当する回転が検出されていると判断したときに、すなわち、図20の回転判定テーブルにおいて該当する判定データの組合せが設定されているときは、S714により判定した回転方向のデータおよび回転量のデータをRAMにおいて予め定められた領域に設けられた回転検出データ記憶領域に記憶させる(S716)。そして、回転操作が検出されたことを示す回転操作検出フラグをセットし、S718に進む。」

キ 「【0303】
図50は、図49に示された変動パターンコマンド受信待ち処理における演出モード選択処理(S814)を示すフローチャートである。飾り図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、以下のような処理を行なう。まず、演出モード選択受付中フラグがセットされているか否かを判断する(S721)。演出モード選択受付中フラグは、演出モードの選択操作を受付中であることを示すフラグであり、図21の(b)に示す演出モード選択受付画像が表示されたときにセットされ、図21の(d)に示す演出モード決定画像が表示されたときにリセットされる。
・・・
【0305】
S725では、図21の(b)に示すような演出モード選択受付画像の表示を開始する(S725)。そして、演出モード選択受付画像が所定期間表示された後、前述したように、(c)のように選択可能な演出モードA?演出モードCの3つの演出モードを示す画像が表示される。さらに、第1操作部ランプ82a?第4操作部ランプ82dおよび第6操作部ランプ82f?第9操作部ランプ82iの合計8つのランプを点滅することにより
回転操作部812を操作することを案内するとともに、第5操作部ランプ82eを点滅することにより押圧操作部811の中央部である決定操作部を操作することを案内する操作案内発光動作をさせるためにシリアル設定処理を実行する(S726)。そして、演出モード選択受付中フラグをセットし、処理を終了する。これにより、次回の演出モード選択処理においては、S721からS728に進むこととなる。このように、押圧操作部811により方向選択操作および決定操作のうちのいずれかの操作が行なわれたときには、図21の(b)に示すような演出モード選択受付画像が表示され、演出モードを選択することが可能となる。なお、押圧操作部811の操作に限らず、回転操作部812の回転操作が行なわれたときにも、図21の(b)に示すような演出モード選択受付画像が表示され、演出モードを選択することが可能となるようにしてもよい。
【0306】
演出モード受付フラグがセットされていると判断してS721からS728に進んだ場合は、前述した回転操作検出フラグがセットされているか否かを判断する(S728)。回転操作検出フラグがセットされていないと判断したときは、後述するS732に進む。一方、回転操作検出フラグがセットされていると判断したときは、回転操作にしたがって演出を選択する(S729)。たとえば、このような回転操作は、図21の(c)のように選択可能な演出モードA?演出モードCの3つの演出モードを示す画像が表示されたことに応じて行なわれる。具体的に、S729では、1クリック分の回転量ごとに、選択する演出モードを切替える。たとえば、初期状態においては、演出モードAが選択されており、左回転の回転操作が行なわれるときは、演出モードA→演出モードB→演出モードC→演出モードA・・・の順で回転操作にしたがって演出モードを選択する。また、右回転の回転操作が行なわれるときは、演出モードA→演出モードC→演出モードB→演出モードA・・・の順で回転操作にしたがって演出モードを選択する。そして、S729により選択した演出モードを特定する演出モード選択画像を図21の(c),(d)に示すように表示させる(S730)。次に、回転操作検出フラグをリセットし(S731)、S732に進む。
【0307】
なお、ここでは、1クリック分の回転量ごとに、選択する演出モードを切替える例を示した。しかし、これに限らず、同一回転方向への複数クリック分の回転量ごとに、選択する演出モードを切替える制御を行なうようにしてもよい。図21のように選択する演出モードが3つのときには、たとえば、8クリック分の回転量(120度)ごとに、選択する演出モードを切替える制御を行なうようにしてもよい。
【0308】
S732では、前述した決定操作検出フラグがセットされているか否かを判断する。決定操作検出フラグがセットされていないと判断したときは、処理を終了する。一方、決定操作検出フラグがセットされていると判断したときは、決定操作にしたがって演出を決定する(S733)。たとえば、このような決定操作は、図21の(c)のように選択可能な演出モードA?演出モードCの3つの演出モードを示す画像が表示されたことに応じて行なわれる。具体的に、S733では、その時点で選択されている演出モードを、実行する演出モードとして決定し、その決定した演出モードをRAMの所定領域に設けられた決定演出モード記憶領域に記憶(更新記憶)する処理が行なわれる。そしてS733により決定した演出モードを特定する演出モード決定画像を図21の(d)に示すように表示させる(S734)。次に、演出モード選択受付中フラグをリセットする(S735)とともに、決定操作検出フラグをリセットし(S736)する。そして、S733で選択決定した演出モードでの画像表示を図21の(e)に示すように開始させ(S737)、処理を終了する。」

ク 「【0496】
(5) 前述した実施の形態では、図24に示したキャラクタの選択時において、押圧操作部811の方向選択操作に応じてキャラクタを選択する制御を行なう例を示した。しかし、これに限らず、そのような演出モードの選択時において、回転操作部812の回転操作に応じてキャラクタを選択する制御を行なうようにしてもよい。このように、前述した実施の形態で示した回転操作部812の回転操作に応じて行なう表示動作は、押圧操作部811の方向選択操作に応じて実行させるようにしてもよい。このような方向選択操作を行なう場合には、図24のS769で実行する処理と同様に、方向選択操作に対応するLED、すなわち、操作された方向に対応するランプを点灯させるためにシリアル設定処理を実行すればよい。また、前述した実施の形態で示した押圧操作部811の方向選択操作に応じて行なう表示動作は、回転操作部812の回転操作に応じて実行させるようにしてもよい。」

ケ 上記カの段落【0289】の「S675では、回転操作部812の回転操作に関する判定を行なう回転操作判定処理を実行し、処理を終了する。」との記載、段落【0290】の「回転操作判定処理において、演出制御用CPU101は、以下のような処理を行なう。まず、RAMの所定の格納領域に格納された第1回転検出器81eおよび第2回転検出器81fのそれぞれの検出データを今回の判定データ(以下、今回判定データという)として読出す(S711)。さらに、前回の判定データ(以下、前回判定データという)として用いられ、RAMの予め定められた前回判定データ格納領域に格納された前回判定データを読出す(S712)。」との記載、段落【0291】の「次に、読出した前回判定データと今回判定データとを比較し、これらのデータが異なるか否かを判断する(S713)。・・・前回判定データと今回判定データとが異なると判断したときには、図20に示した回転判定テーブルを参照し、前回判定データと今回判定データとに基づいて、前回判定データと今回判定データとの判定データの組合せと、回転方向と回転量との関係から、回転操作部812の回転方向と回転量とを判定(決定)する。」との記載、段落【0292】の「次に、1クリック分の回転量(15度の回転量)に該当する回転が検出されたか否かを判断する(S715)。・・・1クリック分の回転量に該当する回転が検出されていると判断したときに、すなわち、図20の回転判定テーブルにおいて該当する判定データの組合せが設定されているときは、S714により判定した回転方向のデータおよび回転量のデータをRAMにおいて予め定められた領域に設けられた回転検出データ記憶領域に記憶させる(S716)。」との記載、及び、図20の第1回転検出器及び第2回転検出器の前回と今回の判定データと回転操作部812の回転方向及び回転量との対応を示した表より、刊行物1には、「演出制御用CPU101は、RAMの所定の格納領域に格納された第1回転検出器81eおよび第2回転検出器81fのそれぞれの検出データを読出し、回転操作部812の回転方向と回転量とを判定し、1クリック分の回転量(15度の回転量)に該当する回転が検出されたか否かを判断する」ことが記載されているといえる。そうすると、回転操作部812の回転方向と1クリック分の回転量(15度の回転量)の回転は、第1回転検出器81eおよび第2回転検出器81fの検出データ、それを格納するRAM、及び、演出制御用CPU101の機能により検出されるので、第1回転検出器81e、第2回転検出器81f、RAM、および演出制御用CPU101は、回転操作部812の回転方向と1クリック分の回転量(15度の回転量)の回転を検出する検出手段であるといえる。
したがって、刊行物1には、「回転操作部812の回転方向と1クリック分の回転量(15度の回転量)の回転を検出する検出手段」が記載されているといえる。

コ 上記イの段落【0025】の「遊技領域7の中央付近には、それぞれが演出用の飾り図柄を変動表示する複数の変動表示部を含む変動表示装置(画像表示装置)9が設けられている。」との記載、上記キの段落【0305】の「図21・・・(c)のように選択可能な演出モードA?演出モードCの3つの演出モードを示す画像が表示される。」との記載、及び、図21(c)の変動表示装置9に「モード選択」と記載された場所の下に「A」?「C」とそれぞれに対応する画像が三角形の頂点位置に整列して表示されていることの図示より、刊行物1には、「変動表示装置9に選択可能な演出モードA?演出モードCの3つの演出モードを示す画像が三角形の頂点位置に整列して表示される」ことが記載されているといえる。
また、上記キの段落【0303】の「図50は、図49に示された変動パターンコマンド受信待ち処理における演出モード選択処理(S814)を示すフローチャートである。飾り図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、以下のような処理を行なう。」との記載、及び、図50の「選択した演出モードを特定する演出モード選択画像表示」(S730)というステップを含む演出モード選択処理を示すフローチャートより、選択可能な演出モードA?演出モードCの3つの演出モードを示す画像を変動表示装置9に表示するのは、「演出制御用CPU101」であるといえる。
したがって、刊行物1には、「変動表示装置9に選択可能な演出モードA?演出モードCの3つの演出モードを示す画像を三角形の頂点位置に整列して表示する演出制御用CPU101」が記載されているといえる。

サ 上記エの段落【0143】の「演出モード選択受付画像が所定期間表示された後、(c)のように、選択可能な演出モードA?演出モードCの3つの演出モードを示す画像が表示される。このような画像が表示されているときに、回転操作部812を回転操作すると、その回転操作に応じて選択する演出モードの項目を変更することができる。・・・現在選択されている演出モードに対応するアイコン画像((c)の場合は904、(d)の場合は905)が、特定の色(以下、選択色という)で表示されることにより、選択されていない演出モードに対応するアイコン画像との関係で識別可能となるように表示される。」との記載より、刊行物1には、「表示された選択可能な演出モードA?演出モードCの3つの演出モードを示す画像のうち、現在選択されている演出モードに対応するアイコン画像が、特定の色で表示されることにより、選択されていない演出モードに対応するアイコン画像との関係で識別可能となるように表示される」ことが記載されているといえる。
また、上記キの段落【0306】の「このような回転操作は、図21の(c)のように選択可能な演出モードA?演出モードCの3つの演出モードを示す画像が表示されたことに応じて行なわれる。具体的に、S729では、1クリック分の回転量ごとに、選択する演出モードを切替える。たとえば、初期状態においては、演出モードAが選択されており、左回転の回転操作が行なわれるときは、演出モードA→演出モードB→演出モードC→演出モードA・・・の順で回転操作にしたがって演出モードを選択する。また、右回転の回転操作が行なわれるときは、演出モードA→演出モードC→演出モードB→演出モードA・・・の順で回転操作にしたがって演出モードを選択する。」との記載、及び、図21(c)の「モード選択」との記載の下に「A」?「C」とそれぞれに対応する画像が三角形の頂点位置に左回りに「A」、「B」、「C」の順に整列して表示されていることの図示より、刊行物1には、「回転操作の方向にしたがって演出モードを選択」することが記載されているといえる。
さらに、段落【0307】の「ここでは、1クリック分の回転量ごとに、選択する演出モードを切替える例を示した。しかし、これに限らず、同一回転方向への複数クリック分の回転量ごとに、選択する演出モードを切替える制御を行なうようにしてもよい。図21のように選択する演出モードが3つのときには、たとえば、8クリック分の回転量(120度)ごとに、選択する演出モードを切替える制御を行なうようにしてもよい。」との記載より、刊行物1には、「同一回転方向への8クリック分の回転量(120度)ごとに、選択する演出モードを切替える制御を行なう」ことが記載されているといえる。
ここで、上記キの段落【0303】の「図50は、図49に示された変動パターンコマンド受信待ち処理における演出モード選択処理(S814)を示すフローチャートである。飾り図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、以下のような処理を行なう。」との記載、図50の「選択した演出モードを特定する演出モード選択画像表示」(S730)というステップ、及び、「回転操作に従って演出モード選択」(S729)というステップを含む演出モード選択処理を示すフローチャートより、3つの演出モードを示す画像のうち、選択されている画像を識別可能となるように表示し、選択されている画像を切替える制御を行うのは、「演出制御用CPU101」であるといえる。
したがって、刊行物1には、「表示された選択可能な演出モードA?演出モードCの3つの演出モードを示す画像のうち、現在選択されている演出モードに対応するアイコン画像が、特定の色で表示されることにより、選択されていない演出モードに対応するアイコン画像との関係で識別可能となるように表示し、回転操作の方向にしたがって演出モードを選択し、同一回転方向への8クリック分の回転量(120度)ごとに、選択する演出モードを切替える制御を行なう演出制御用CPU101」が記載されているといえる。

シ 上記エの段落【0145】の「押圧操作部811の中央部を押圧操作すると、その押圧操作に応じて、選択されている演出モードが、これから選択する演出モードとして決定され、・・・その後、(e)のように、決定された演出モードに対応する、背景画像が表示される。」との記載、上記キの段落【0308】の「S733では、その時点で選択されている演出モードを、実行する演出モードとして決定し、・・・そして、S733で選択決定した演出モードでの画像表示を図21の(e)に示すように開始させ(S737)、処理を終了する。」との記載、図21(e)の変動表示装置9に図21(d)で選択された「Bモード」での背景表示が表示されていることの図示、上記キの段落【0303】の「図50は、図49に示された変動パターンコマンド受信待ち処理における演出モード選択処理(S814)を示すフローチャートである。飾り図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、以下のような処理を行なう。」との記載、及び、図50の「選択決定した演出モードでの画像表示を開始」(S737)というステップを含む演出モード選択処理を示すフローチャートより、決定された演出モードに対応する、画像表示を開始(背景画像を表示)するのは、「演出制御用CPU101」であるといえる。
したがって、刊行物1には、「押圧操作部811の中央部を押圧操作すると、その押圧操作に応じて、選択されている演出モードを、実行する演出モードとして決定し、決定された演出モードに対応する、背景画像を表示する演出制御用CPU101」が記載されているといえる。

上記ア?クの記載事項、及び、ケ?シの認定事項より、刊行物1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されているといえる。

「左周りに回転する左回転操作と、右周りに回転させる右回転操作とを遊技者が任意に行なうことが可能な回転操作部812と、
回転操作部812の回転方向と1クリック分の回転量(15度の回転量)の回転を検出する検出手段と、
演出制御用CPU101とを備え、
演出制御用CPU101は、
変動表示装置9に選択可能な演出モードA?演出モードCの3つの演出モードを示す画像を三角形の頂点位置に整列して表示し、
表示された選択可能な演出モードA?演出モードCの3つの演出モードを示す画像のうち、現在選択されている演出モードに対応するアイコン画像が、特定の色で表示されることにより、選択されていない演出モードに対応するアイコン画像との関係で識別可能となるように表示し、回転操作の方向にしたがって演出モードを選択し、同一回転方向への8クリック分の回転量(120度)ごとに、選択する演出モードを切替える制御を行ない、
押圧操作部811の中央部を押圧操作すると、その押圧操作に応じて、選択されている演出モードを、実行する演出モードとして決定し、決定された演出モードに対応する、背景画像を表示する
遊技機。」

4 対比
本願発明と引用発明とを対比する。

ア 引用発明の「左周り」及び「右周り」は、本願発明の「所定の操作方向」に相当するので、引用発明の「左周りに回転する左回転操作と、右周りに回転させる右回転操作とを遊技者が任意に行なうことが可能な回転操作部812」は、本願発明の「遊技者の操作によって所定の操作方向に回転可能に設けられた操作手段」に相当する。

イ 引用発明の「検出手段」は、「左周り」又は「右周り」への「1クリック分の回転量(15度の回転量)の回転」を検出するものであり、当該「1クリック分の回転量(15度の回転量)の回転」は、本願発明の「所定角度回転」に相当するので、引用発明の「回転操作部812の回転方向と1クリック分の回転量(15度の回転量)の回転を検出する検出手段」は、本願発明の「前記操作手段が前記操作方向に所定角度回転するごとに当該操作手段の操作を検出する検出手段」に相当する。

ウ 引用発明の「変動表示装置9」、「演出モードA?演出モードCの3つの演出モードを示す画像」は、本願発明の「演出表示部」、「複数の選択表示部」にそれぞれ相当するので、引用発明の「変動表示装置9に選択可能な演出モードA?演出モードCの3つの演出モードを示す画像を三角形の頂点位置に整列して表示する演出制御用CPU101」は、本願発明の「演出表示部に複数の選択表示部を整列して表示する選択表示部制御手段」に相当する。

エ 引用発明の「演出モードA?演出モードCの3つの演出モードを示す画像」、「現在選択されている演出モードに対応するアイコン画像」、「選択されていない演出モードに対応するアイコン画像との関係で識別可能となるように表示」、「同一回転方向」、「回転操作の方向にしたがって演出モードを選択し、・・・選択する演出モードを切替える」は、本願発明の「前記複数の選択表示部」、「遊技者が選択している選択表示部」、「他の選択表示部と判別可能に識別表示」、「一の操作方向」、「前記一の操作方向に応じた、該識別表示中の選択表示部とは異なる次の選択表示部を前記識別表示に切り換える」にそれぞれ相当する。
また、引用発明の「回転操作部812の回転方向と1クリック分の回転量(15度の回転量)の回転を検出する検出手段」との構成より、「8クリック分の回転量」を検出するのに、検出手段によって回転操作が「8回」検出されることは明らかであり、当該「8回」は、本願発明の「予め設定された回数」に相当する。
したがって、引用発明の「表示された選択可能な演出モードA?演出モードCの3つの演出モードを示す画像のうち、現在選択されている演出モードに対応するアイコン画像が、特定の色で表示されることにより、選択されていない演出モードに対応するアイコン画像との関係で識別可能となるように表示し、回転操作の方向にしたがって演出モードを選択し、同一回転方向への8クリック分の回転量(120度)ごとに、選択する演出モードを切替える制御を行なう演出制御用CPU101」は、本願発明の「前記複数の選択表示部の中から遊技者が選択している選択表示部を他の選択表示部と判別可能に識別表示するとともに、前記検出手段によって前記操作手段の一の操作方向への操作が予め設定された回数検出された場合に、識別表示中の選択表示部から前記一の操作方向に応じた、該識別表示中の選択表示部とは異なる次の選択表示部を前記識別表示に切り換える識別表示制御手段」に相当する。

オ 引用発明の「押圧操作部811の中央部を押圧操作すると、その押圧操作に応じて、選択されている演出モードを、実行する演出モードとして決定」することについて、引用発明は、「現在選択されている演出モードに対応するアイコン画像が、特定の色で表示されることにより、選択されていない演出モードに対応するアイコン画像との関係で識別可能となる」のであるから、実行する演出モードとして決定される「選択されている演出モード」に対応するアイコン画像は、押圧操作部811を押圧操作したときに、識別可能に識別表示されていることは明らかである。
また、引用発明は、当該「選択されている演出モード」を「実行する演出モードとして決定し、決定された演出モードに対応する、背景画像が表示される」ところ、「背景画像」の表示を行うことは、本願発明の「演出」を実行することといえるので、引用発明は、「選択されている演出モード」、すなわち、押圧操作部811を押圧操作したときに、識別表示されている「選択されている演出モード」に対応するアイコン画像にもとづいて、演出を実行するものといえる。
したがって、引用発明の「押圧操作部811の中央部を押圧操作すると、その押圧操作に応じて、選択されている演出モードを、実行する演出モードとして決定し、決定された演出モードに対応する、背景画像を表示する演出制御用CPU101」は、本願発明の「前記演出表示部に識別表示されている選択表示部に基づいて演出を実行する演出実行手段」に相当する。

カ 引用発明の「変動表示装置9に選択可能な演出モードA?演出モードCの3つの演出モードを示す画像を三角形の頂点位置に整列して表示する」ことと、本願発明の「前記演出表示部に表示される選択表示部の表示パターンは複数あり、前記複数の表示パターンは、前記演出表示部において同一の配列方向に複数の選択表示部が表示されるとともに当該表示される選択表示部の数を互いに異に」することとを対比する。
引用発明の「変動表示装置9」、「選択可能な演出モードA?演出モードCの3つの演出モードを示す画像」は、本願発明の「演出表示部」、「選択表示部」にそれぞれ相当する。また、引用発明の「三角形の頂点位置に整列して表示」することは、本願発明の「同一の配列方向に複数の選択表示部を表示」することの一例として含まれる「同一の配列方向に3つの選択表示部を表示」することにあたる。
したがって、引用発明の「変動表示装置9に選択可能な演出モードA?演出モードCの3つの演出モードを示す画像を三角形の頂点位置に整列して表示する」ことは、本願発明の「前記演出表示部に表示される選択表示部の表示パターンは複数あり、前記複数の表示パターンは、前記演出表示部において同一の配列方向に複数の選択表示部が表示されるとともに当該表示される選択表示部の数を互いに異に」することと、「演出表示部において同一の配列方向に3つの選択表示部を表示」する点において共通している。

以上より、本願発明と引用発明とは、次の点で一致している。
「遊技者の操作によって所定の操作方向に回転可能に設けられた操作手段と、
前記操作手段が前記操作方向に所定角度回転するごとに当該操作手段の操作を検出する検出手段と、
演出表示部に複数の選択表示部を整列して表示する選択表示部制御手段と、
前記複数の選択表示部の中から遊技者が選択している選択表示部を他の選択表示部と判別可能に識別表示するとともに、前記検出手段によって前記操作手段の一の操作方向への操作が予め設定された回数検出された場合に、識別表示中の選択表示部から前記一の操作方向に応じた、該識別表示中の選択表示部とは異なる次の選択表示部を前記識別表示に切り換える識別表示制御手段と、
前記演出表示部に識別表示されている選択表示部に基づいて演出を実行する演出実行手段と、を備え、
演出表示部において同一の配列方向に3つの選択表示部が表示する
遊技機。」

そして、本願発明と引用発明は、次の点で相違している。

(相違点1)
本願発明は、前記演出表示部に表示される選択表示部の表示パターンは複数あり、前記複数の表示パターンは、当該表示される選択表示部の数を互いに異にするのに対し、引用発明は、演出表示部に3つの選択表示部を表示する表示パターンを有するが、表示される選択表示部の数を互いに異にする複数の表示パターンを有するか否か不明である点。

(相違点2)
本願発明において、前記識別表示制御手段は、前記演出表示部に表示される選択表示部の数が相対的に多い場合には、前記選択表示部の数が相対的に少ない場合よりも、前記検出手段による前記操作手段の操作検出回数が少ない回数で、前記識別表示の切り換えを行うのに対し、引用発明は、演出表示部に3つの選択表示部を表示するが、3つ以外の選択表示部の数を表示し、表示される前記選択表示部の数が相対的に多い場合には、前記選択表示部の数が相対的に少ない場合よりも、前記検出手段による前記操作手段の操作検出回数が少ない回数で、前記識別表示の切り換えを行うか否か不明である点。

5 当審の判断
相違点1と2は関連するので合わせて検討する。
刊行物1の上記3オの段落【0157】には、「図24は、キャラクタ選択リーチと呼ばれる所定種類のリーチとすることが決定されたときに、変動表示装置9に表示される画像を示す表示画面図である。」と記載され、段落【0159】には、「リーチ時方向選択操作要求画像においては、選択可能なキャラクタA?キャラクタDの4つのキャラクタを示す画像が表示される。このような画像が表示されているときに、押圧操作部811により方向選択操作をすると、その方向選択操作に応じて、選択するキャラクタの項目を変更することができる。たとえば、(b)のように選択可能なキャラクタはそれぞれのキャラクタに対応するアイコン画像910?913で表示され、現在選択されているキャラクタに対応するアイコン画像((b)の場合は910、(c)の場合は913)が、特定の色(以下、選択色という)で表示されることにより、選択されていない演出モードに対応するアイコン画像との関係で識別可能となるように表示される。これにより、選択されているキャラクタが特定される。このように、選択されているキャラクタを特定する画像をキャラクタ選択画像という。」と記載され、図24(c)には、変動表示装置9に「A」?「D」とこれらに対応する4つの「キャラクタ」の画像が4角形となるように配列されて表示されていることが図示されている。
また、刊行物1の上記3クの段落【0496】には、「前述した実施の形態では、図24に示したキャラクタの選択時において、押圧操作部811の方向選択操作に応じてキャラクタを選択する制御を行なう例を示した。しかし、これに限らず、そのような演出モードの選択時において、回転操作部812の回転操作に応じてキャラクタを選択する制御を行なうようにしてもよい。」と記載されている。
そうすると、刊行物1には、「回転操作部812の回転操作に応じてキャラクタを選択する演出として、変動表示装置9において4角形となるように配列されて4つのキャラの画像が表示される」ことが記載されているといえる。
また、刊行物1の上記3キの段落【0307】には、「なお、ここでは、1クリック分の回転量ごとに、選択する演出モードを切替える例を示した。しかし、これに限らず、同一回転方向への複数クリック分の回転量ごとに、選択する演出モードを切替える制御を行なうようにしてもよい。図21のように選択する演出モードが3つのときには、たとえば、8クリック分の回転量(120度)ごとに、選択する演出モードを切替える制御を行なうようにしてもよい。」と記載されている。
すなわち、選択する演出モードが3つのときには、円を3分割した120度(8クリック分)の回転量ごとに、選択する演出モードを切替えるという技術事項が記載されており、これを参照すれば、上記した「回転操作部812の回転操作に応じてキャラクタを選択する演出として、変動表示装置9において4角形となるように配列されて4つのキャラの画像が表示される」ときに、選択肢が4つであるから、円を4分割した90度(6クリック分)の回転量ごとに選択肢を切替えるようにすることに、格別な困難性は認められない。
そして、刊行物1の「複数の操作手段を設置するための領域を省スペース化する」(上記3アの段落【0005】)との課題を鑑みれば、回転操作部812により複数の演出を行えるようにするために、引用発明において、演出表示部に表示される選択表示部の表示パターンを3つと4つの複数とし、選択表示部の数を互いに異にし、選択表示部の数が4つの場合には、選択表示部の数が3つの場合よりも、検出手段による操作手段の操作検出回数が少ない回数で、識別表示の切り換えを行うようにして、複数の表示パターンを同一の操作手段により選択可能とし、上記相違点1及び2に係る本願発明の構成とすることは、当業者であれば容易に想到し得たことである。

また、本願発明の効果は、刊行物1に記載された事項から予測される範囲内のものにすぎず、格別なものではない。

6 請求人の主張
請求人は、審判請求書の3.の「(3)本願発明と引用発明との対比」において、「確かに、引用文献1においては、円を三等分した場合の角度120度に対応するクリック数8が、円形状に配置された3つの演出モードを切り替える際に必要なクリック数の別例として記載されているが、そもそもこの別例の設定値としてクリック数8(120度)を採用したことが、円形状に配置された3つの対象(演出モード)の数に合わせて三等分したことによるものであるかは定かではなく、これをもって4つの対象の場合に6クリック分(90度)に設定可能であると認定するのは、いわゆる「後知恵」(「特許実用新案審査基準 第III部 第3節 3.3」)による認定と言わざるを得ず到底承服することはできない。」と主張している。
しかしながら、上記5で検討したとおり、刊行物1(上記引用文献1)には、3つの演出モードを切り替えるのに必要なクリック数として、円を三等分した120度に対応するクリック数を示しており、これより、4つの選択肢の切り替えを行うのに必要なクリック数として、円を四等分した90度に対応するクリック数とすることに格別な困難性は認められず、このことは、当業者であれば容易に想到し得たことである。
よって、請求人の上記主張を採用することはできない。

7 むすび
以上のとおりであるから、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。したがって、その余の請求項については検討するまでもなく、本願は拒絶されるべきものである。

よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2016-08-18 
結審通知日 2016-08-23 
審決日 2016-09-06 
出願番号 特願2011-232226(P2011-232226)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (A63F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 吉田 綾子  
特許庁審判長 長崎 洋一
特許庁審判官 川崎 優
齋藤 智也
発明の名称 遊技機  
代理人 特許業務法人青海特許事務所  

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