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審決分類 |
審判 査定不服 5項独立特許用件 取り消して特許、登録 H02G 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 H02G |
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管理番号 | 1321177 |
審判番号 | 不服2016-1472 |
総通号数 | 204 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2016-12-22 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2016-02-01 |
確定日 | 2016-11-22 |
事件の表示 | 特願2011-289509「ジャンパ線の振動抑止装置」拒絶査定不服審判事件〔平成25年 7月18日出願公開、特開2013-141332、請求項の数(2)〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 |
理由 |
第1 手続の経緯 本願は、平成23年12月28日の出願であって、平成27年10月26日付けで拒絶査定がされ、これに対し、平成28年2月1日に拒絶査定不服審判が請求され、同時に手続補正がされたものである。 第2 平成28年2月1日付けの手続補正(以下、「本件補正」という。)の適否 1.補正の内容 本件補正は、特許請求の範囲の請求項1を、 「【請求項1】 鉄塔の両側に引留クランプにより懸架された光ファイバ複合架空地線を接続するジャンパ線の振動抑止装置であって、 アルミ覆鋼撚り線と、前記アルミ覆鋼撚り線の両端に圧縮接続されたアルミ覆鋼撚り線端子と、前記アルミ覆鋼撚り線と前記ジャンパ線とを把持する複数のクランプとを有し、 前記アルミ覆鋼撚り線端子は前記引留クランプの引留クランプ連結板に固定され、前記アルミ覆鋼撚り線の中央近傍で前記アルミ覆鋼撚り線と前記ジャンパ線とを把持した前記クランプは、前記鉄塔に固定され、 前記ジャンパ線は、前記複数のクランプに把持されて、前記鉄塔に固定されるジャンパクランプと前記引留クランプ連結板とに固定される剛性を有する前記アルミ覆鋼撚り線に、その形状に沿って固定され、 前記アルミ覆鋼撚り線は、その剛性により形状が維持された状態で、前記ジャンパクランプと前記引留クランプ連結板とに固定され、前記ジャンパ線が固定された際にも、その形状が維持され、 前記引留クランプは、前記ジャンパ線を把持する楔部を有し、 前記アルミ覆鋼撚り線端子は、前記楔部近傍の位置で、前記引留めクランプ連結板に固定されており、 前記複数のクランプは、前記ジャンパ線と前記アルミ覆鋼撚り線とを間隔を保った状態で把持し、 前記間隔は、前記アルミ覆鋼撚り線端子と前記楔部との間隔に等しいことを特徴とするジャンパ線の振動抑止装置。」 とする補正(以下、「補正事項」という。)を含んでいる。(下線は補正事項を示している。) 2.補正の適否 本件補正のうち上記補正事項は、補正前の請求項1に記載された「アルミ覆鋼撚り線」について、「その剛性により形状が維持された状態で、前記ジャンパクランプと前記引留クランプ連結板とに固定され、前記ジャンパ線が固定された際にも、その形状が維持され」との限定を付加し、補正前の請求項1に記載された「引留クランプ」について、「ジャンパ線を把持する楔部を有し」との限定を付加し、補正前の請求項1に記載された「アルミ覆鋼撚り線端子」について、「楔部近傍の位置で、前記引留めクランプ連結板に固定され」るとの限定を付加し、及び、補正前の請求項1に記載された「複数のクランプ」について、「前記ジャンパ線と前記アルミ覆鋼撚り線とを間隔を保った状態で把持し、前記間隔は、前記アルミ覆鋼撚り線端子と前記楔部との間隔に等しい」と限定するものであって、補正前の請求項1に記載された発明と補正後の請求項1に記載された発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 また、特許法第17条の2第3項、第4項に違反するところはない。 そこで、本件補正後の前記請求項1に記載された発明(以下、「補正発明」という。)が特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか(特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか)について以下に検討する。 (1)刊行物の記載事項 原査定の拒絶の理由に引用された実願昭60-106240号(実開昭62-14930号)のマイクロフィルム(以下、「刊行物1」という。)には、「ジヤンパ線補強装置」に関し、次の記載がある。 ア.「〔産業上の利用分野〕 本考案は架空送電線路におけるジヤンパ線の補強材をその中間で懸垂ジヤンパ吊り装置により吊止する形式のジヤンパ線補強装置に関する。 〔従来の技術〕 この種の従来装置としては、例えば実公昭55-8431号公報記載のジヤンパ線補強装置がある。これを第3図及び第4図を用いて説明すると、鉄塔アーム1の前後に張設された導体耐張装置2,2の導体側2連ヨーク6,6に剛性条21の両端を連結すると共に、その中間は剛性条取付点11,11を結ぶ直線12より外側にあつて鉄塔アーム1に垂設された懸垂ジヤンパ吊り装置10に吊止し、この剛性条21にスペーサー9を介してジヤンパ線4を添わせていた。 図示の従来装置では、平面よりみて(第3図)懸垂ジヤンパ吊り装置10は剛性条取付点11,11を結ぶ直線12より距離aだけ外側に位置するから、第5図に示すように横風時懸垂ジヤンパ吊り装置10と剛性条21との連結点22を通る懸垂ジヤンパ吊り装置10の運動の軌跡23と剛性条21の運動の軌跡24は相違する。このため横振れ抑止効果が得られる。」(明細書1頁16-2頁18行) イ.「〔考案が解決しようとする問題点〕 ところで、前記するような従来装置は、懸垂ジヤンパ吊り装置10に剛性条21を取付ける際、剛性状21の剛性が大きいため少し持ち上げた程度で取付けていた。これにより懸垂ジヤンパ吊り装置に張力が生じるが、この張力は、気温、送電容量の変化等により導体3が短縮しそのカテナリ角が小さくなるのに伴い剛性状取付点11及び剛性条21が上方へ変位することになつて零となり、さらにマイナスとなることがある。即ち、懸垂ジヤンパ吊り装置10は圧縮力をうけることがあり、これにより懸垂ジヤンパ吊り装置10は側方へ撓む。かかる状態では連結金具相互間の接触抵抗が不安定となるため無線、ラジオ、テレビジヨン等に対する電波障害の原因となっていた。 本考案は前記の点に鑑みてなされたもので、気温、送電容量の変化等により生じる前記するような懸垂ジヤンパ吊り装置10の撓みによる悪影響をなくすことを目的としている。」(2頁19-3頁17行) ウ.「〔実施例〕 本考案の実施例を図面に基いて説明する。1は鉄塔アーム、2は鉄塔アーム1に取付けられて水平角を有する導体3を張設する単導体2連耐張装置、4は両単導体2連耐張装置2,2の耐張クランプ5,5に連結するジヤンパ線、6は耐張クランプ5を連結する導体側2連ヨーク、7は導体側2連ヨーク6の下面に固着された丁字形の補強装置取付金具、8は両端を補強装置取付金具7,7に取付けた剛性条で、これにスペーサ9でジヤンパ線4を取付ける。10は両補強装置取付金具7,7の剛性条取付点11,11を結ぶ直線12よりも外側にあつて鉄塔アーム1の先端部に垂設された懸垂ジヤンパ吊り装置で、その下端部に設けた把持具13により剛性条8の中間を把持することにより剛性条8及びジヤンパ線4を外側方へ張り出している。」(5頁1-17行。下線は当審で付与。以下、同様。) エ.「前記剛性条8は、第2図に仮想線で示す如く両端を補強装置取付金具7,7に取付けて中間を懸垂ジヤンパ吊り装置10の真下に位置せしめた状態では、懸垂ジヤンパ吊り装置10の下端に設けた把持具13より距離Lだけ下がつた位置にある。この距離Lは、剛性条8を持上げてその中間を把持具13に取付ければ、懸垂ジヤンパ吊り装置10が気温や送電容量の変化等に関係なく常に上下方向に張設されるように選定している。そして、本考案ではかかる取付けが可能となるように剛性条8の両端側に外側へのふくらみをもたせて剛性条を曲げ易くすると共に、さらに剛性条8に適度の弾性をもたせている。」(5頁18-6頁10行) オ.「よって、第2図にて仮想線で示す如くジヤンパ線4を添わせた剛性条8の両端を単導体2連耐張装置2,2の補強装置取付金具7,7に連結し、鉄塔アーム1に取付けたチエーンブロックの如き吊り上げ具(図示せず)により剛性条8を持上げその中間を懸垂ジヤンパ吊り装置10の把持具13で把持して吊り上げ具を外すことにより、上方へ大きく弾性変位した剛性条8の弾発力により懸垂ジヤンパ吊り装置10は気温や送電容量の変化等に関係なく常に上下方向に張設されることになる。このため、懸垂ジヤンパ吊り装置10は弛むことがない。」(6頁11-7頁2行) 上記刊行物1の記載、刊行物1の第2図、及びこの分野の技術常識を考慮すると次のことがいえる。 a.上記ウ.の記載及び刊行物1の第2図の記載によれば、導体3は鉄塔アーム1の両側に耐張クランプ5により懸架されている。 b.上記ウ.の記載及び刊行物1の第2図の記載によれば、補強装置取付金具7は補強装置である剛性条8の両側を接続するためのもので、当該剛性条8にスペーサ9でジヤンパ線4を取り付けることによりジヤンパ線4を補強している。この際、ジヤンパ線4はスペーサ9によって剛性条8から所定の間隔をもって保持されているから、ジヤンパ線4は剛性を有する剛性条8に、その形状に沿って固定されているといえる。 c.上記エ.、オ.の記載及び刊行物1の第2図の記載によれば、剛性条8は、それを大きく弾性変位した状態で固定することにより、気温や送電容量の変化等の外部要因に関わらずその形状が維持されることが意図されたものといえ、当該剛性条8にジヤンパ線4を固定した状態でも形状が維持されるものといえる。 以上を総合すると、刊行物1には、以下の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されている。 〈引用発明〉 「鉄塔アーム1の両側に耐張クランプ5により懸架された導体3を接続するジヤンパ線4を補強するジヤンパ線補強装置であって、 剛性条8と、前記剛性条8の両端に接続された補強装置取付金具7と、前記剛性条8と前記ジヤンパ線4とを把持する複数のスペーサ9とを有し、 前記ジヤンパ線4は、前記複数のスペーサ9に把持されて、剛性を有する剛性条8に、その形状に沿って固定され、 前記剛性条8は、その剛性により形状が維持された状態で、前記ジヤンパ線4が固定された際にも、その形状が維持されるジヤンパ線補強装置」の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されている。 (2)対比 補正発明と引用発明を対比する。 引用発明の「鉄塔アーム」、「ジヤンパ線」は、補正発明の「鉄塔」、「ジャンパ線」に相当する。 引用発明の「耐張クランプ」と補正発明の「引留クランプ」とは、文言上相違するが、いずれも架空線を張力によって支える部材であるから、両者は相当関係にある。 引用発明の「導体」と補正発明の「光ファイバ複合架空地線」とは、いずれも「架空線」といえる点で共通する。 引用発明の「ジヤンパ線補強装置」と補正発明の「ジャンパー線の振動抑止装置」とは、いずれも「ジャンパー線の固定装置」といえる点で共通する。 以上のことから、引用発明の「鉄塔アーム1の両側に耐張クランプ5により懸架された導体3を接続するジヤンパ線4を補強するジヤンパ線補強装置」は、補正発明の「鉄塔の両側に引留クランプにより懸架された光ファイバ複合架空地線を接続するジャンパ線の振動抑止装置」と「鉄塔の両側に引留クランプにより懸架された架空線を接続するジャンパ線の固定装置」である点で共通するといえる。 引用発明の「剛性条」と補正発明の「アルミ覆撚り線」とは、いずれもジャンパー線を補強するための「線状の補強部材」といえる点で共通する。 引用発明の「補強装置取付金具」と補正発明の「アルミ覆撚り線端子」とは、いずれも「線状の補強部材の取付部」といえる点で共通する。 引用発明の「スペーサ」と補正発明の「クランプ」とは、文言上相違するが、いずれもジャンパー線とその線状の補強部材とを所定の間隔をもって固定する部材であるから、両者は相当関係にある。 以上のことから、引用発明の「剛性条8と、前記剛性条8の両端に接続された補強装置取付金具7と、前記剛性条8と前記ジヤンパ線4とを把持する複数のスペーサ9とを有」することは、補正発明の「アルミ覆鋼撚り線と、前記アルミ覆鋼撚り線の両端に圧縮接続されたアルミ覆鋼撚り線端子と、前記アルミ覆鋼撚り線と前記ジャンパ線とを把持する複数のクランプとを有」することと、「線状の補強部材と、前記線状の補強部材の両端に接続された線状の補強部材の取付部と、前記線状の補強部材と前記ジャンパ線とを把持する複数のクランプとを有」する点で共通し、引用発明の「前記ジヤンパ線4は、前記複数のスペーサ9に把持されて、剛性を有する剛性条8に、その形状に沿って固定され」ることは、補正発明の「前記ジャンパ線は、前記複数のクランプに把持されて、前記鉄塔に固定されるジャンパクランプと前記引留クランプ連結板とに固定される剛性を有する前記アルミ覆鋼撚り線に、その形状に沿って固定され」ることと、「ジャンパ線は、複数のクランプに把持されて、剛性を有する前記線状の補強部材に、その形状に沿って固定され」る点で共通するといえる。 また、引用発明の「前記剛性条8は、その剛性により形状が維持された状態で、前記ジヤンパ線4が固定された際にも、その形状が維持される」ことは、補正発明の「前記アルミ覆鋼撚り線は、その剛性により形状が維持された状態で、前記ジャンパクランプと前記引留クランプ連結板とに固定され、前記ジャンパ線が固定された際にも、その形状が維持され」ることと、「線状の補強部材は、その剛性により形状が維持された状態で、ジャンパ線が固定された際にも、その形状が維持される」点で共通するといえる。 そうすると、補正発明と引用発明は、次の点で一致する。 「鉄塔の両側に引留クランプにより懸架された架空線を接続するジャンパ線の固定装置であって、 線状の補強部材と、前記線状の補強部材の両端に接続された線状の補強部材の取付部と、前記線状の補強部材と前記ジャンパ線とを把持する複数のクランプとを有し、 前記ジャンパ線は、前記複数のクランプに把持されて、剛性を有する前記線状の補強部材に、その形状に沿って固定され、 前記線状の補強部材は、その剛性により形状が維持された状態で、前記ジャンパ線が固定された際にも、その形状が維持されるジャンパ線の固定装置。」 他方、補正発明と引用発明は次の点で相違する。 <相違点1> 一致点の「架空線」に関し、補正発明は「光ファイバ複合架空地線」であるのに対し、引用発明は「導体」である点。 <相違点2> 一致点の「ジャンパー線の固定装置」に関し、補正発明は「ジャンパ線の振動抑止装置」であるのに対し、引用発明は「ジヤンパ線補強装置」である点。 <相違点3> 一致点の「線状の補強部材」に関し、補正発明は「アルミ覆鋼撚り線」であるのに対し、引用発明は「剛性条」である点。 <相違点4> 一致点の「線状の補強部材の取付部」に関し、補正発明は「アルミ覆鋼撚り線端子」であるのに対し、引用発明は「補強装置取付金具」である点。 <相違点5> 補正発明は、アルミ覆鋼撚り線端子が「アルミ覆鋼撚り線の両端に圧縮接続され」るのに対し、引用発明は、補強装置取付金具を剛性条の両端に圧縮接続するとは特定されていない点。 <相違点6> 補正発明は、「引留クランプ」が「引留クランプ連結板」を有し、「アルミ覆鋼撚り線端子」は「引留クランプ連結板に固定され」ているのに対し、引用発明は、当該構成を有していない点。 <相違点7> 補正発明は、「鉄塔に固定されるジャンパクランプ」を有し、「アルミ覆鋼撚り線」が「ジャンパクランプ」と「引留クランプ連結板」とに固定されるのに対し、引用発明は、当該構成を有していない点。 <相違点8> 補正発明は、「前記引留クランプは、前記ジャンパ線を把持する楔部を有し、 前記アルミ覆鋼撚り線端子は、前記楔部近傍の位置で、前記引留めクランプ連結板に固定されており、 前記複数のクランプは、前記ジャンパ線と前記アルミ覆鋼撚り線とを間隔を保った状態で把持し、 前記間隔は、前記アルミ覆鋼撚り線端子と前記楔部との間隔に等しい」という構成を有するのに対し、引用発明は、当該構成を有していない点。 (3)判断 当審は次のとおり判断する。 下のア.?ウ.に示す理由で、引用発明において上記相違点8に係る補正発明の構成を採用することは、当業者といえども容易に推考し得たこととはいえない。 ア.引用発明を開示する刊行物1には、引用発明において上記相違点8に係る補正発明の構成、特にその前提となる、耐張クランプに楔部及び引留クランプ連結板を設けることについての記載も、それを示唆する記載もない。 イ.仮に引用発明の耐張クランプに楔部を設けることが当業者にとって容易に推考し得たものであったとしても、当該楔部は導体を把持するものでジヤンパ線を把持するものとはならないし、耐張クランプ近傍におけるジヤンパ線と剛性条との間隔と、耐張クランプ近傍以外におけるそれとは、刊行物1の第2図から明らかなように、等しいものとはならない。 また、刊行物1のほかに原査定の拒絶の理由に引用された特開平07-336854号公報及び実願昭63-84025号(実開平2-7723号)のマイクロフィルムにも、上記相違点8に係る補正発明の構成について、記載も示唆もされていない。 ウ.ほかに引用発明において上記相違点8に係る補正発明の構成を採用することが当業者にとって容易であったといえる根拠は見当たらない。 したがって、その他の相違点について判断するまでもなく、補正発明は引用発明に基づいて当業者が容易に発明することができたものとはいえない。 よって、本件補正の補正事項は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合する。 3.むすび 本件補正は、特許法第17条の2第3項ないし第6項の規定に適合する。 第3 本願発明 本件補正は上記のとおり、特許法第17条の2第3項ないし第6項の規定に適合するから、本願の請求項1、2に係る発明は、本件補正により補正された特許請求の範囲の請求項1、2に記載された事項により特定されるとおりのものである。 そして、補正発明を引用する請求項2記載の発明は補正発明をさらに限定した発明であるから、引用発明に基づいて当業者が容易に発明することができたものとはいえない。 したがって、本願については、原査定の拒絶理由を検討してもその理由によって拒絶すべきものとすることはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2016-11-08 |
出願番号 | 特願2011-289509(P2011-289509) |
審決分類 |
P
1
8・
575-
WY
(H02G)
P 1 8・ 121- WY (H02G) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 久保 正典 |
特許庁審判長 |
新川 圭二 |
特許庁審判官 |
土谷 慎吾 山田 正文 |
発明の名称 | ジャンパ線の振動抑止装置 |
代理人 | 萩原 誠 |