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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 A63F
管理番号 1321669
審判番号 不服2015-20530  
総通号数 205 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2017-01-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2015-11-17 
確定日 2016-11-10 
事件の表示 特願2013-120125号「遊技機」拒絶査定不服審判事件〔平成26年12月18日出願公開、特開2014-236812号〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は,平成25年6月6日の出願であって,平成26年12月25日付けで拒絶理由通知がなされ,平成27年3月5日付けで手続補正がなされたが,平成27年8月20日付けで拒絶査定がなされ,これに対し平成27年11月17日付けで拒絶査定不服審判の請求がなされるとともに,これと同時に手続補正(以下,「本件補正」という。)がなされたものである。

第2 本件補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
本件補正を却下する。

[理由]
1.本件補正の概要
本件補正は特許請求の範囲の請求項1の記載についての補正であり,平成27年3月5日付けの手続補正と本件補正の特許請求の範囲の請求項1の記載はそれぞれ,以下のとおりである(下線部は,補正箇所を示す。)。

(補正前:平成27年3月5日付け手続補正)
「【請求項1】
遊技領域に設けられる始動領域を遊技球が通過することにより,遊技情報を取得する取得手段と,
前記取得手段により取得された遊技情報に基づいて,特別遊技を行うか否かを判定する特別遊技判定手段と,
演出表示手段に装飾図柄を変動表示させてから停止表示させることにより前記特別遊技判定手段による判定結果を報知する変動演出を実行する変動演出制御手段と,
前記変動演出制御手段により前記変動演出が実行されているときに前記取得手段により取得された遊技情報を,保留遊技情報として所定上限数まで保留して記憶可能な保留記憶手段と,
前記保留記憶手段により記憶される前記保留遊技情報に基づいて,前記特別遊技を行うか否かを,前記特別遊技判定手段による判定に先立って事前判定する事前判定手段と,
前記保留記憶手段により記憶されている前記保留遊技情報のそれぞれに対応する保留画像を,前記演出表示手段の保留画像表示領域に表示する保留表示制御手段と,
前記変動演出が行われていることを示す変動権利画像を,前記演出表示手段の変動権利画像表示領域に表示する変動権利表示制御手段と,
前記変動演出の開始に伴い,前記保留画像表示領域に表示されている前記保留画像を前記変動権利画像として表示すると共に,当該変動権利画像を前記変動権利画像表示領域まで移動させる移動表示制御手段と,
前記保留画像の表示態様を変化させるために用いられる特定の予告補助画像を前記演出表示手段に表示する予告補助画像表示制御手段とを備え,
前記予告補助画像表示制御手段は,
前記事前判定手段による事前判定に基づいて,前記保留画像表示領域に表示される前記保留画像毎に表示態様を変化させるか否かを判定する保留変化判定手段と,
前記保留変化判定手段により表示態様を変化させると判定された場合,当該判定にかかる保留画像を,前記特定の予告補助画像と連携させて,前記特別遊技判定手段により特別遊技を行うと判定される可能性を示唆する表示態様に変化させる保留変化制御手段と,
前記事前判定手段による事前判定又は前記特別遊技判定手段による判定に基づいて,前記変動権利画像表示領域に表示される所定の画像の表示態様を変化させるか否かを判定する変動権利領域変化判定手段と,
前記変動権利領域変化判定手段により表示態様を変化させると判定された場合,当該判定にかかる前記所定の画像を,前記特定の予告補助画像と連携させて,前記特別遊技判定手段により特別遊技を行うと判定される可能性を示唆する表示態様に変化させる変動権利領域変化制御手段とを有する,遊技機。」

(補正後:本件補正である平成27年11月17日付け手続補正)
「【請求項1】
遊技領域に設けられる始動領域を遊技球が通過することにより,遊技情報を取得する取得手段と,
前記取得手段により取得された遊技情報に基づいて,特別遊技を行うか否かを判定する特別遊技判定手段と,
演出表示手段に装飾図柄を変動表示させてから停止表示させることにより前記特別遊技判定手段による判定結果を報知する変動演出を実行する変動演出制御手段と,
前記変動演出制御手段により前記変動演出が実行されているときに前記取得手段により取得された遊技情報を,保留遊技情報として所定上限数まで保留して記憶可能な保留記憶手段と,
前記保留記憶手段により記憶される前記保留遊技情報に基づいて,前記特別遊技を行うか否かを,前記特別遊技判定手段による判定に先立って事前判定する事前判定手段と,
前記保留記憶手段により記憶されている前記保留遊技情報のそれぞれに対応する保留画像を,前記演出表示手段の保留画像表示領域に表示する保留表示制御手段と,
前記変動演出が行われていることを示す変動権利画像を,前記演出表示手段の変動権利画像表示領域に表示する変動権利表示制御手段と,
前記変動演出の開始に伴い,前記保留画像表示領域に表示されている前記保留画像を前記変動権利画像として表示すると共に,当該変動権利画像を前記変動権利画像表示領域まで移動させる移動表示制御手段と,
前記保留画像の表示態様を変化させるために用いられる特定の予告補助画像を前記演出表示手段に表示する予告補助画像表示制御手段とを備え,
前記予告補助画像表示制御手段は,
前記事前判定手段による事前判定に基づいて,前記保留画像表示領域に表示される前記保留画像毎に表示態様を変化させるか否かを判定する保留変化判定手段と,
前記保留変化判定手段により表示態様を変化させると判定された場合,当該判定にかかる保留画像を,前記特定の予告補助画像と連携させて,前記特別遊技判定手段により特別遊技を行うと判定される可能性を示唆する表示態様に変化させる保留変化制御手段と,
前記事前判定手段による事前判定又は前記特別遊技判定手段による判定に基づいて,前記変動権利画像表示領域に表示される所定の画像の表示態様を変化させるか否かを判定する変動権利領域変化判定手段と,
前記変動権利領域変化判定手段により表示態様を変化させると判定された場合,当該判定にかかる前記所定の画像を,前記保留変化制御手段により保留画像の表示態様を変化させる際に連携させる前記特定の予告補助画像と連携させて,前記特別遊技判定手段により特別遊技を行うと判定される可能性を示唆する表示態様に変化させる変動権利領域変化制御手段とを有する,遊技機。」

2.補正の適否
補正後の請求項1は,補正前の請求項1に記載された発明特定事項である変動権利領域変化制御手段により所定の画像と連携される「特定の予告補助画像」について,「前記保留変化制御手段により保留画像の表示態様を変化させる際に連携させる」ことを特定することにより,請求項1の記載を限定するものである。
そして,補正後の請求項1に記載された発明は,補正前の請求項1に記載された発明と,産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるので,本件補正は,特許法第17条の2第5項第2号の規定する「特許請求の範囲の減縮」を目的とする補正に該当する。
そして,本件補正は新規事項を追加するものではない。

3.独立特許要件
そこで,本件補正後の請求項1に記載された発明が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか否か,すなわち,特許法第17条の2第6項において準用する同様第126条第7項の規定に適合するか否か,について以下に検討する。

(1)本件補正後の請求項1に係る発明
補正の請求項1に係る発明(以下,「本願補正発明」という。)は,上記1.の本件補正の概要において示した次のとおりのものである(A?Mは本願補正発明を分説するため当審で付与した。)。

「A.遊技領域に設けられる始動領域を遊技球が通過することにより,遊技情報を取得する取得手段と,
B.前記取得手段により取得された遊技情報に基づいて,特別遊技を行うか否かを判定する特別遊技判定手段と,
C.演出表示手段に装飾図柄を変動表示させてから停止表示させることにより前記特別遊技判定手段による判定結果を報知する変動演出を実行する変動演出制御手段と,
D.前記変動演出制御手段により前記変動演出が実行されているときに前記取得手段により取得された遊技情報を,保留遊技情報として所定上限数まで保留して記憶可能な保留記憶手段と,
E.前記保留記憶手段により記憶される前記保留遊技情報に基づいて,前記特別遊技を行うか否かを,前記特別遊技判定手段による判定に先立って事前判定する事前判定手段と,
F.前記保留記憶手段により記憶されている前記保留遊技情報のそれぞれに対応する保留画像を,前記演出表示手段の保留画像表示領域に表示する保留表示制御手段と,
G.前記変動演出が行われていることを示す変動権利画像を,前記演出表示手段の変動権利画像表示領域に表示する変動権利表示制御手段と,
H.前記変動演出の開始に伴い,前記保留画像表示領域に表示されている前記保留画像を前記変動権利画像として表示すると共に,当該変動権利画像を前記変動権利画像表示領域まで移動させる移動表示制御手段と,
I.前記保留画像の表示態様を変化させるために用いられる特定の予告補助画像を前記演出表示手段に表示する予告補助画像表示制御手段とを備え,
J.前記予告補助画像表示制御手段は,
前記事前判定手段による事前判定に基づいて,前記保留画像表示領域に表示される前記保留画像毎に表示態様を変化させるか否かを判定する保留変化判定手段と,
K.前記保留変化判定手段により表示態様を変化させると判定された場合,当該判定にかかる保留画像を,前記特定の予告補助画像と連携させて,前記特別遊技判定手段により特別遊技を行うと判定される可能性を示唆する表示態様に変化させる保留変化制御手段と,
L.前記事前判定手段による事前判定又は前記特別遊技判定手段による判定に基づいて,前記変動権利画像表示領域に表示される所定の画像の表示態様を変化させるか否かを判定する変動権利領域変化判定手段と,
M.前記変動権利領域変化判定手段により表示態様を変化させると判定された場合,当該判定にかかる前記所定の画像を,前記保留変化制御手段により保留画像の表示態様を変化させる際に連携させる前記特定の予告補助画像と連携させて,前記特別遊技判定手段により特別遊技を行うと判定される可能性を示唆する表示態様に変化させる変動権利領域変化制御手段とを有する,遊技機。」

(2)刊行物に記載された事項
(2-1)刊行物1
本願の出願前に頒布された刊行物である「特開2004-321626号公報」(以下,「刊行物1」という。)には,図面と共に次の事項が記載されている(下線は当審で付した。)。

(1-ア)「【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明による遊技機は,各々が識別可能な複数種類の識別情報(例えば特別図柄)を可変表示可能な可変表示手段(例えば可変表示装置9)を備え,あらかじめ定められている可変表示の実行条件(例えば,遊技領域に設けられた始動入賞領域への入賞)が成立した後,可変表示の開始条件(例えば,前回の特別図柄の可変表示および大当り遊技状態の終了)の成立にもとづいて識別情報の可変表示を開始し,可変表示の表示結果が特定の表示結果(例えば左中右図柄が同一の図柄)となったときに遊技者にとって有利な遊技状態である特定遊技状態(例えば大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって,未だ可変表示の開始条件が成立していない可変表示の実行条件の成立数(例えば始動入賞記憶数)のうち所定数(例えば始動入賞記憶数が最大50個であるとした場合に10個までしか表示しないときにはその10個)を所定の実行条件表示態様(例えば始動入賞表示の表示態様)による実行条件表示により個別に表示する実行条件個別表示手段(例えば,演出制御手段における始動記憶表示エリア18に始動入賞表示を表示させる部分:ステップS636,S648)と,可変表示の開始条件が成立した可変表示の実行条件に対応する実行条件表示(例えば,通常始動入賞表示,特別始動入賞表示)を表示する可変表示中実行条件表示手段(例えば,演出制御手段における変動中始動記憶表示エリア19に始動入賞表示を表示させる部分:ステップS884)と,可変表示の実行条件が成立したときに,当該可変表示の実行条件にもとづく識別情報の可変表示の態様がいずれの可変表示パターン(例えば特別図柄の変動パターン)となるかを判定する可変表示パターン事前判定手段(例えば,遊技制御手段におけるS131,S132を実行する部分)と,可変表示パターン事前判定手段により,識別情報の可変表示の態様(特別図柄の可変表示状態)が第1の可変表示態様(例えば通常変動状態またはリーチ状態)から第2の可変表示態様(例えばリーチ状態またはスーパーリーチ状態)に変更する発展可変表示パターン(例えば特別演出パターン)となると判定されたとき,当該判定された識別情報の可変表示に対応する実行条件表示の実行条件表示態様(例えば特別始動入賞表示の表示態様)として,複数の実行条件表示態様から特定実行条件表示態様を選択する実行条件表示態様選択手段(例えば,遊技制御手段におけるステップS133,S134を実行する部分)と,を備え,実行条件個別表示手段は,実行条件表示態様選択手段によって特定実行条件表示態様が選択された実行条件表示を特定実行条件表示態様によって表示する特定実行条件表示手段(例えば,演出制御手段におけるステップS636,S648を実行する部分)を含み,特定実行条件表示態様により表示された実行条件表示が可変表示中実行条件表示手段により表示されているときに,あらかじめ定められた特定演出(例えば特別演出態様)を発展可変表示パターンにもとづく識別情報の可変表示が開始された後の所定のタイミング(例えば可変表示が開始されてから所定時間経過した時点)で実行し,当該特定演出が実行されたことにもとづいて当該識別情報の可変表示の態様を第1の可変表示態様から第2の可変表示態様に変更する制御を実行する表示制御手段(例えば,演出制御手段におけるステップS864を実行する部分)を備えたことを特徴とする。」

(1-イ)「【0022】
また,可変表示装置9には,始動入賞口14に遊技球が入賞したこと,すなわち,可変表示の実行条件が成立したことを示す始動入賞記憶を表示する特別図柄始動記憶表示エリア(始動記憶表示エリア)18が設けられている。始動記憶表示エリア18は,始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち始動入賞記憶数を特定可能に複数の始動入賞記憶を個別に表示する。具体的には,始動記憶表示エリア18は,始動入賞口14への入賞がある毎に左から順番に最大4つの始動入賞記憶を個別に表示する。始動記憶表示エリア18に表示される始動入賞記憶によって特別図柄の可変表示が開始されていない始動入賞記憶数を遊技者に報知する。また,可変表示装置9には,特別図柄の可変表示が開始されて現在可変表示中の始動入賞記憶,すなわち,現在可変表示が行われている可変表示の実行条件としての始動入賞記憶を表示する変動中始動記憶表示エリア19が設けられている。
【0023】
有効始動入賞(始動入賞記憶数が4未満のときの始動入賞)がある毎に,始動記憶表示エリア18に表示される始動入賞記憶数を1増やす。そして,特別図柄の可変表示が開始される毎に,始動記憶表示エリア18に表示される始動入賞記憶数を1減らすとともに,変動中始動記憶表示エリア19に始動入賞記憶を表示させる。そして,特別図柄の可変表示(可変表示の表示結果が大当りとなったときには大当り遊技状態)が終了すると,変動中始動記憶表示エリア19に表示されていた始動入賞記憶を消去する。
【0024】
始動記憶表示エリア18および変動中始動記憶表示エリア19に表示される始動入賞記憶の表示内容を始動入賞表示という。始動入賞表示には,円形の図柄による表示と,星や手榴弾などの特別な図柄による表示とがある(図23参照)。以下,円形の図柄による表示を通常始動入賞表示といい,特別な図柄による表示を特別始動入賞表示という。」

(1-ウ)「【0034】
打球発射装置から発射された遊技球は,打球レールを通って遊技領域7に入り,その後,遊技領域7を下りてくる。打球が始動入賞口14に入り始動口スイッチ14aで検出されると,図柄の可変表示を開始できる状態であれば,可変表示装置9において特別図柄が可変表示(変動)を始める。図柄の可変表示を開始できる状態でなければ,始動入賞記憶数を1増やす。
【0035】
可変表示装置9における特別図柄の可変表示は,一定時間が経過したときに停止する。停止時の特別図柄の組み合わせが大当り図柄(特定表示態様)であると,大当り遊技状態に移行する。すなわち,開閉板20が,一定時間経過するまで,または,所定個数(例えば10個)の打球が入賞するまで開放する。そして,開閉板20の開放中に打球がV入賞領域に入賞しV入賞スイッチ22で検出されると,継続権が発生し開閉板20の開放が再度行われる。継続権の発生は,所定回数(例えば15ラウンド)許容される。
・・・
【0037】
なお,この実施の形態では,左中右の特別図柄は,それぞれ,「0」?「11」の12通りあって,可変表示装置9において「0」から順に特別図柄の表示が変化することによって特別図柄の変動が実現される。なお,特別図柄の変動中において,表示図柄の表示は非連続的に変化してもよい。また,特別図柄の最終停止図柄(確定図柄)が左中右揃った場合に大当りとなり,左右が揃った場合にリーチとなる。そして,大当りとなる場合において,奇数図柄で揃ったときには,大当り遊技終了後に高確率状態に移行する。また,高確率状態において,大当りが発生すると,または,所定回の特別図柄の変動が行われると高確率状態は終了し低確率状態に戻る。」

(1-エ)「【0046】
図4は,演出制御基板80,ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。演出制御基板80において,演出制御用CPU101は,ROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し,主基板31からのストローブ信号(演出制御INT信号)に応じて,入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また,演出制御用CPU101は,出力ポート104およびLCD駆動回路106を介してLCDを用いた可変表示装置9の表示制御を行うとともに,出力ポート104およびランプ駆動回路107を介して普通図柄表示器10の表示制御を行う。」

(1-オ)「【0067】
図7は,各乱数を示す説明図である。各乱数を示す説明図である。各乱数は,以下のように使用される。
(1)ランダム1:大当りを発生させるか否か決定する(大当り判定用)
(2)ランダム2-1?2-3(ランダム2):特別図柄の左中右のはずれ図柄決定用(特別図柄左中右)
(3)ランダム3:大当りを発生させる特別図柄の組合せを決定する(大当り図柄決定用)
(4)ランダム4:特別図柄の変動パターンを決定する(変動パターン決定用)
(5)ランダム5:大当りを発生させない場合にリーチとするか否かを決定する(リーチ判定用)
(6)ランダム6:普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(7)ランダム7:ランダム1の初期値を決定する(ランダム1初期値決定用)
(8)ランダム8:ランダム6の初期値を決定する(ランダム6初期値決定用)」

(1-カ)「【0075】
図8は,CPU56が実行する特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。図8に示す特別図柄プロセス処理は,図6のフローチャートにおけるステップS25の具体的な処理である。CPU56は,特別図柄プロセス処理を行う際に,変動短縮タイマ減算処理(ステップS310)を行い,遊技盤6に設けられている始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための始動口スイッチ14aがオンしていたら,すなわち遊技球が始動入賞口14に入賞する始動入賞が発生していたら(ステップS311),始動口スイッチ通過処理(ステップS312)を行った後に,内部状態に応じて,ステップS300?S308のうちのいずれかの処理を行う。変動短縮タイマは,特別図柄の変動時間が短縮される場合に,変動時間を設定するためのタイマである。」

(1-キ)「【0090】
図10は始動口スイッチ通過処理(ステップS312)を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において,CPU56は,始動入賞記憶数が最大値である4に達しているかどうか確認する(ステップS111)。始動入賞記憶数が4に達していなければ,始動入賞記憶数を1増やし(ステップS112),大当り判定用乱数等の各乱数の値を抽出し,それらを始動入賞記憶数の値に対応した保存領域(特別図柄判定用バッファ)に格納する(ステップS113)。なお,乱数を抽出するとは,乱数を生成させるためのカウンタからカウント値を読み出して,読み出したカウント値を乱数値とすることである。ステップS113では,図7に示された乱数のうち,ランダム1?ランダム5が抽出される。そして,変動時間を短縮するか否かの判定を行うための変動時間短縮判定時間をセットする(ステップS114)。そして,入賞時始動入賞表示設定処理を実行する(ステップS115)。」
【0091】
図11は,入賞時始動入賞表示設定処理を示すフローチャートである。入賞時始動入賞表示設定処理において,CPU56は,まず,始動入賞があったことを示す始動入賞フラグをセットする(ステップS121)。始動入賞フラグは,特別図柄プロセス処理の終了後に実行される記憶処理(ステップS31)で参照される。次に,CPU56は,ランダム1(大当り判定用乱数)を生成するためのカウンタからランダム1を抽出し(ステップS122),大当り判定モジュールを実行する。すなわち,大当り判定サブルーチンをコールする(ステップS123)。大当り判定モジュールにおいてランダム1の値にもとづいて大当りとなると判定された場合には(ステップS124),大当り時変動パターン種別テーブルを使用することに決定する(ステップS125)。大当り時変動パターン種別テーブルは,大当りとなるときの変動パターンを決定するために用いられるテーブルである。大当り時変動パターン種別テーブルには,大当りとなるときの複数種類の変動パターン(例えば変動パターン番号11?14)が予め設定されるとともに,変動パターン決定用乱数(ランダム4)と比較される比較値が各変動パターンに割り当てられている。」

(1-ク)「【0098】
変動パターンとして特別演出パターンが判定されたときは,当該特別演出パターンに対応する始動入賞表示として特別始動入賞表示を始動記憶表示エリア18および変動中始動記憶表示エリア19に表示させる。また,変動パターンとして特別演出パターン以外の変動パターンが判定されたときには,当該変動パターンに対応する始動入賞表示として通常始動入賞表示を始動記憶表示エリア18および変動中始動記憶表示エリア19に表示させる。従って,遊技者は,特別始動入賞表示が表示されていることによって,当該特別始動入賞表示が行われている始動入賞記憶にもとづいて特別演出パターンが実行されることを予め認識することが可能となる。
・・・
【0100】
CPU56は,変動パターンを判定すると,判定した変動パターンが特別演出パターンであるか否かを判定する(ステップS133)。変動パターンが特別演出パターンであると判定された場合は,CPU56は,特別演出パターンに応じた表示態様の特別始動入賞表示を指定する特別始動入賞表示指定コマンドを示すデータを始動入賞表示指定コマンドとしてRAM55にセットする(ステップS134)。例えば,特別演出パターンがあらかじめ複数種類設けられているので,特別演出パターンの種類に応じた表示態様の特別始動入賞表示を指定する始動入賞表示指定コマンドがRAM55にセットされることになる。また,複数種類の特別演出パターンのそれぞれに対応して特別な演出態様があらかじめ複数種類設けられている場合には,特別な演出態様の種類に応じた表示態様の特別始動入賞表示を指定する始動入賞表示指定コマンドがRAM55にセットされるようにしてもよい。そして,RAM55に始動入賞表示指定コマンドとしてセットされたデータを,RAM55の入賞時演出用バッファとして定められている領域に格納する(ステップS135)。なお,入賞時演出用バッファに格納されたデータは,特別図柄プロセス処理の終了後に実行される記憶処理(ステップS31)で参照される。」

(1-ケ)「【0108】
図13は,大当り判定モジュールを示すフローチャートである。大当り判定処理において,CPU56は,まず,そのときの状態が確変中であるか否か判定し(ステップS141),確変中であれば,図12(A)に示された大当り判定テーブル中の高確率時のテーブルを使用することに決定する(ステップS142)。確変中でなければ,大当り判定テーブル中の低確率時のテーブルを使用することに決定する(ステップS143)。
【0109】
そして,抽出されているランダム1の値に一致する値が大当り判定テーブル中にあるか否か判定し(ステップS144,S145),一致する値があれば大当りとすることにし(ステップS146),一致する値がなければ大当りとしないことに決定する(ステップS147)。
・・・
【0112】
図15は,特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において,CPU56は,特別図柄の変動を開始することができる状態(例えば特別図柄プロセスフラグの値がステップS300を示す値となっている場合)には(ステップS51),始動入賞記憶数の値を確認する(ステップS52)。具体的には,始動入賞カウンタのカウント値を確認する。なお,特別図柄プロセスフラグの値がステップS300を示す値となっている場合とは,可変表示装置9において図柄の変動がなされていず,かつ,大当り遊技中でもない場合である。
・・・
【0114】
次いで,CPU56は,乱数格納バッファから大当り判定用乱数を読み出し(ステップS55),大当り判定モジュールを実行する(ステップS56)。大当りとすることに決定した場合には(ステップS57),CPU56は,大当りフラグをセットする(ステップS58)。そして,特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止図柄設定処理に対応した値に更新する(ステップS59)。」

(1-コ)「【0158】
図26は,特別演出パターンの他の例を示す説明図である。図26に示すように,特別始動入賞表示(図の例では表示態様Bの「手榴弾」)が変動中始動記憶表示エリア19に表示されているときに,高い確率で特別演出パターンが実行される。図26(a)に示すように,可変表示装置9の図柄表示エリアで特別図柄(左中右図柄)の可変表示(変動)が開始される。そして,図26(b)に示すように,左右図柄が同一の図柄(図の例では「7」)で揃って停止し,中図柄だけが変動しているリーチ状態となる。その後,図26(c)に示すように,リーチ状態において所定のタイミングで「手榴弾」が投げられて爆発する。なお,「手榴弾」の画像はスプライト画像やムービー画像で実現される。図26(d)に示すように,「手榴弾」が投げられて爆発すると,背景画像に「炎」が現れ,その状態においてリーチ状態を続行するスーパーリーチ状態に発展する。スーパーリーチ状態では,背景に「炎」が現れるほかに,例えば中図柄がゆっくり変動したり変形したりすることにより,大当りの可能性が高いことを遊技者に報知する。そして,図26(d)に示すように,スーパーリーチ状態に発展すると,変動中始動記憶表示エリア19に表示されている特別始動入賞表示の表示態様が変化する。例えば,特別始動入賞表示の「手榴弾」が爆発する。
【0159】
図26に示した特別演出パターンにおいて,所定のタイミングで「手榴弾」が投げられて爆発する演出態様が,特別始動入賞表示の表示態様(手榴弾)に対応する特別演出態様である。遊技者は,特別始動入賞表示の表示態様(手榴弾)にもとづいて,特別演出パターンにおいて特別始動入賞表示の表示態様に対応する特別演出態様(手榴弾が投げられて爆発する演出態様)が実行されることを期待する。また,図26に示した特別演出パターンにおいては,所定のタイミングで特別演出態様が実行されたことにもとづいて,特別図柄の可変表示状態がリーチ状態からスーパーリーチ状態に変更される。従って,遊技者は,特別演出態様が実行されると,リーチ状態からスーパーリーチ状態に発展することを期待し,さらに大当りが発生することを期待する。また,図26に示した特別演出パターンにおいても,特別演出態様が実行された後に,変動中始動記憶表示エリア19に表示されている特別始動入賞表示の表示態様が変化する。従って,演出効果が向上するとともに,遊技者の大当りに対する期待感が一層高まる。」

(1-サ)「【0169】
具体的には,図25に示した特別演出パターンが,図9に示す変動パターン番号2および変動パターン番号11の変動パターンであるとする。このとき,大当り時変動パターン種別テーブルにおいて,変動パターン番号11の変動パターンに割り当てられる比較値の数を少なくし,はずれ時変動パターン種別テーブルにおいて,変動パターン番号2の変動パターンに割り当てられている比較値の数を多くする。このように設定しておくことにより,図25に示す特別演出パターンが現れたときの大当りの信頼度は相対的に低くなる。また,図26に示す特別演出パターンが,図9に示す変動パターン番号3および変動パターン番号12であるとする。このとき,大当り時変動パターン種別テーブルにおいて,変動パターン番号12の変動パターンに割り当てられる比較値の数を多くし,はずれ時変動パターン種別テーブルにおいて,変動パターン番号3の変動パターンに割り当てられている比較値の数を少なくする。このように設定しておくことにより,図26に示す特別演出パターンが現れたときの大当りの信頼度は相対的に高くなる。これより,大当りとなることが事前に決定されたときは,図26に示す特別演出パターンが図25に示す特別演出パターンと比較して相対的に高い割合で選択されることになる。」

(1-シ)「【0193】
始動入賞表示指定コマンドが特別始動入賞表示指定コマンドであれば,表示位置決定用乱数を生成するためのカウンタから表示位置決定用乱数を抽出し(ステップS642),表示位置決定用テーブル(図31)を用いて特別始動入賞表示の表示位置を決定する(ステップS643)。具体的には,演出制御用CPU101は,現在の始動入賞記憶数を確認するとともに,ステップS642において抽出した表示位置決定用乱数の値を確認し,表示位置決定用テーブルにおける現在の始動入賞記憶数と表示位置決定用乱数の値とに対応する表示位置を,特別始動入賞表示の表示位置とすることに決定する。例えば,現在の始動入賞記憶数が3であって,表示位置決定用乱数の値が15であれば,表示位置決定用テーブルにもとづいて始動記憶表示エリア18の2番目を特別始動入賞表示の表示位置とすることに決定する。なお,このように特別始動入賞表示の表示位置が始動記憶表示エリア18の2番目となることは,本来ならば始動入賞記憶数が3のときの始動入賞表示の表示位置は始動記憶表示エリア18の3番目であるので,特別始動入賞表示の表示位置が変更(移動)されたことを意味する。」

(1-ス)「【0197】
図35は,始動入賞記憶数の増加時の始動入賞表示制御処理(ステップS648)を示すフローチャートである。始動入賞表示制御処理において,演出制御用CPU101は,表示タイミング決定用乱数を生成するためのカウンタから表示タイミング決定用乱数を抽出し(ステップS651),表示タイミング決定用テーブルを用いて特別始動入賞表示の表示タイミングを決定する(ステップS652)。具体的には,演出制御用CPU101は,ステップS651において抽出した表示タイミング決定用乱数の値を確認し,表示タイミング決定用テーブルにおいて表示タイミング決定用乱数の値と一致する比較値に対応する表示タイミングを,特別始動入賞表示の表示タイミングとすることに決定する。
【0198】
演出制御用CPU101は,決定した表示タイミングが直ちに表示するタイミング(すなわち始動入賞記憶数の増加時)であるか否かを確認する(ステップS653)。直ちに表示する場合は,ステップS643,S645において決定された特別始動入賞表示の表示位置が始動入賞記憶数の最大番目であるか否かを確認する(ステップS654)。表示位置が始動入賞記憶数の最大番目であるということは,特別始動入賞表示の表示位置が変更されていないことを意味する。表示位置が始動入賞記憶数の最大番目であるときは,始動入賞記憶数の最大番目を所定の表示態様の特別始動入賞表示で表示する(ステップS655)。なお,特別始動入賞表示の所定の表示態様は,始動入賞記憶数の最大番目の始動入賞記憶(例えば始動入賞記憶が3であれば3番目の始動入賞記憶)に対応する保存領域に格納されている表示態様データにもとづいて決定される(ステップS647参照)。
・・・
【0200】
ステップS653において,特別始動入賞表示の表示タイミングが直ちに表示するタイミングでない場合は,演出制御用CPU101は,シフト時(すなわち始動入賞記憶数の減少時)に表示するタイミングであるか否かを確認する(ステップS658)。シフト時に表示する場合は,始動入賞記憶数の最大番目を通常始動入賞表示で表示する(ステップS659)。シフト時に表示しない場合は,特別始動入賞表示の表示タイミングは変動中始動記憶表示エリア19への移動時であるので,演出制御用CPU101は,始動入賞記憶数の最大番目を通常始動入賞表示で表示するとともに(ステップS660),表示タイミングが変動中始動記憶表示エリア19への移動時であることを示す特別始動入賞表示フラグを,表示態様データが格納されている保存領域にセットする(ステップS661)。」

上記記載から以下の記載事項が認められる。
(1-a) 上記段落【0075】より,遊技盤6に設けられている始動入賞口14に遊技球が入賞し始動口スイッチ14aがオンしたら(ステップS311),始動口スイッチ通過処理(ステップS312)を行うことが記載されており,上記段落【0090】より,始動口スイッチ通過処理において,CPU56は,大当り判定用乱数等を抽出すると記載されていることから,段落【0075】,【0090】には,遊技盤6に設けられている始動入賞口14に遊技球が入賞し始動口スイッチ14aがオンしたら(ステップS311),始動口スイッチ通過処理(ステップS312)において,CPU56は,大当り判定用乱数等を抽出することが記載されている。
また,始動入賞口14に遊技球が入賞したとは,遊技領域に設けられた始動入賞領域への入賞が成立したことといえ(段落【0011】),大当り判定用乱数等はランダム1(大当り判定用)とランダム4(変動パターン決定用)とを含んでいるといえる(段落【0067】)。
以上のことから,上記段落【0011】,【0067】,【0075】,【0090】には,遊技領域に設けられた始動入賞領域への入賞が成立したときに,ランダム1(大当り判定用)とランダム4(変動パターン決定用)とを含む大当り判定用乱数等を抽出する始動口スイッチ通過処理(ステップS312)を実行するCPU56が記載されているといえる。

(1-b) 上記段落【0112】?【0114】の記載より,図15が示す特別図柄通常処理のステップS56の大当り判定において大当りモジュールを実行することから,特別図柄通常処理において,CPU56は,大当り判定モジュールを実行する(ステップS56)といえ,上記段落【0108】?【0109】には,大当り判定モジュールにおける大当り判定処理において,CPU56は,抽出されているランダム1の値が大当り判定テーブル中にあるか否か判定(ステップS144,S145)することが記載されている。
以上のことから,段落【0108】?【0109】,【0112】,【0114】には,抽出されたランダム1(大当り判定用)の値が大当り判定テーブル中にあるか判定する(ステップS144,S145)特別図柄通常処理を実行するCPU56が記載されているといえる。

(1-c) 上記段落【0034】?【0035】,【0037】には,可変表示装置9において特別図柄が可変表示(変動)を始め,一定時間が経過したときに停止し,大当りとなる場合に最終停止図柄(確定図柄)が左中右揃うことが記載されている。
そして,上記段落【0046】には,可変表示装置9の表示制御を行う演出制御用CPU101が記載されている。
以上のことから,段落【0034】?【0035】,【0037】,【0046】には,可変表示装置9において特別図柄が可変表示(変動)を始め,一定時間が経過したときに停止し,大当りとなる場合に最終停止図柄(確定図柄)が左中右揃うように表示制御を行う演出制御用CPU101が記載されているといえる。

(1-d) 上記段落【0090】には,始動口スイッチ通過処理において,CPU56は,始動入賞記憶数が4に達していなければ,大当り判定用乱数等を保存領域(特別図柄判定用バッファ)に格納する(ステップS113)ことが記載されている。
そして,上記段落【0067】より,大当り判定用乱数等はランダム1(大当り判定用)とランダム4(変動パターン決定用)とを含んでいるといえる。
以上のことから,段落【0067】,【0090】には,始動口スイッチ通過処理において,始動入賞記憶数が4に達していなければ,ランダム1(大当り判定用)とランダム4(変動パターン決定用)とを含む大当り判定用乱数等を格納する保存領域(特別図柄判定用バッファ)が記載されているといえる。

(1-e) 上記段落【0091】には,入賞時始動入賞表示設定処理において,CPU56は,大当り判定モジュールにおいてランダム1の値にもとづいて大当りとなると判定された場合には(ステップS124),大当り時変動パターン種別テーブルを使用することに決定する(ステップS125)と記載されている。
よって,段落【0091】より,抽出したランダム1(大当り判定用)にもとづいて大当りとなるかの判定を行っているといえる。
また,図11の入賞時始動入賞表示設定処理は,図10における始動口スイッチ通過処理におけるS115であって,2つの処理は1連の処理であることから,図11の入賞時始動入賞表示設定処理のステップS122において抽出される大当り判定乱数は,始動口スイッチ通過処理のステップS113で抽出され,保存領域に格納される各乱数のうちのランダム1(大当り判定用)と同じ値であるといえる。
さらに,入賞時始動入賞表示設定処理(図10ステップS115,図11)は,図8のステップS312で行われる図10の始動口スイッチ通過処理の最後に行われる処理であって,図8のステップS312よりも後に行われるステップS300の特別図柄通常処理(図15)よりも前に行われていることから,入賞時始動入賞表示設定処理(図10ステップS115,図11)は,特別図柄通常処理に先立って実行しているといえる。
以上のことから,上記段落【0091】,図8,11,15には,保存領域に格納される値と同じ値である抽出したランダム1(大当り判定用)にもとづいて大当りとなるかの判定を,特別図柄通常処理に先立って実行する入賞時始動入賞表示設定処理を実行するCPU56が記載されているといえる。

(1-f) 上記段落【0022】には,可変表示装置9には,始動入賞記憶数を特定可能に複数の始動入賞記憶を表示始動記憶表示エリア18に個別に表示することが記載されている。
また,上記段落【0024】には,始動記憶表示エリア18および変動中始動記憶表示エリア19に表示される始動入賞記憶の表示内容を始動入賞表示ということが記載されている。
さらに,上記段落【0046】には,可変表示装置9の表示制御を行う演出制御用CPU101が記載されている。
以上のことより,段落【0022】,【0024】,【0046】には,始動入賞記憶の表示内容の始動入賞表示を,可変表示装置9の始動記憶表示エリア18に個別に表示する演出制御用CPU101が記載されているといえる。

(1-g) 上記段落【0022】には,可変表示装置9には,現在可変表示が行われている可変表示の実行条件としての始動入賞記憶を表示する変動中始動記憶表示エリア19が設けられていると記載されている。
また,上記段落【0024】には,始動記憶表示エリア18および変動中始動記憶表示エリア19に表示される始動入賞記憶の表示内容を始動入賞表示ということが記載されている。
さらに,上記段落【0046】には,可変表示装置9の表示制御を行う演出制御用CPU101が記載されている。
以上のことより,段落【0022】,【0046】には,現在可変表示が行われている始動入賞表示を,可変表示装置9の変動中始動記憶表示エリア19に表示する演出制御用CPU101が記載されているといえる。

(1-h) 上記段落【0023】には,特別図柄の可変表示が開始される毎に,始動記憶表示エリア18に表示される始動入賞記憶数を1減らすとともに,変動中始動記憶表示エリア19に始動入賞記憶を表示させることが記載されている。
また,上記段落【0046】には,可変表示装置9の表示制御を行う演出制御用CPU101が記載されている。
以上のことより,段落【0023】,【0046】には,特別図柄の可変表示が開始される毎に,始動記憶表示エリア18に表示される始動入賞記憶数を1減らすとともに,変動中始動記憶表示エリア19に始動入賞記憶を表示させるように表示制御を行う演出制御用CPU101が記載されているといえる。

(1-i) 上記段落【0159】には,特別演出態様(手榴弾が投げられて爆発する演出態様)が実行されると,変動中始動記憶表示エリア19に表示されている特別始動入賞表示の表示態様(手榴弾)が変化すると記載されている。
そして,特別演出態様(手榴弾が投げられて爆発する演出態様)が実行された後に,特別始動入賞表示(手榴弾)が変化していることから,特別演出態様(手榴弾が投げられて爆発する演出態様)は,特別始動入賞表示(手榴弾)を変化させるために用いられているといえる。
また,上記段落【0046】には,可変表示装置9の表示制御を行う演出制御用CPU101が記載されている。
以上のことより,上記段落【0046】,【0159】には,特別始動入賞表示(手榴弾)を変化させるために,特別演出態様(手榴弾が投げられて爆発する態様)を実行する表示制御を行う演出制御用CPU101が記載されているといえる。

(1-j) 上記段落【0100】には,変動パターンを判定すると,判定した変動パターンが特別演出パターンであるか否かを判定し(ステップS133),変動パターンが特別演出パターンであると判定された場合は,CPU56は,特別演出パターンに応じた表示態様の特別始動入賞表示を指定する特別始動入賞表示指定コマンドを示すデータを始動入賞表示指定コマンドとしてRAM55にセットすると記載されいる。そして,図11より,ステップS133の変動パターンが特別演出パターンであるか否かの判定は,入賞時始動入賞表示設定処理で行われているといえることから,入賞時始動入賞表示設定処理に基づいて,始動入賞表示指定コマンドをセットしているといえる。
さらに,段落【0193】,【0197】?【0198】,【0200】の記載を参照すると,特別始動入賞表示指定コマンドであれば,演出制御用CPU101は,特別始動入賞表示の表示タイミングを,直ちに表示する(始動入賞記憶数の増加時)か,シフト時(始動入賞記憶数の減少時)に表示するか決定(ステップS652)しているといえる。
以上のことから,上記段落【0100】,【0193】,【0197】?【0198】,【0200】,図11には,入賞時始動入賞表示設定処理に基づいて,特別始動入賞表示(手榴弾)の表示タイミングを,直ちに表示する(始動入賞記憶数の増加時)か,シフト時(始動入賞記憶数の減少時)に表示するか決定する(ステップS652)演出制御用CPU101が記載されているといえる。

(1-k) 上記段落【0098】には,変動パターンとして特別演出パターンが判定されたときは,始動入賞表示として特別始動入賞表示を表示させることが記載されている。
また,上記段落【0169】には,特別始動入賞表示が表示される特別演出パターンの大当りの信頼度は相対的に高いと記載されている。
さらに,上記段落【0046】には,可変表示装置9の表示制御を行う演出制御用CPU101が記載されている。
以上のことから,上記段落【0046】,【0098】,【0169】には,変動パターンとして特別演出パターンが判定されたときは,始動入賞表示として,大当りの信頼度が相対的に高い特別始動入賞表示によって表示制御を行う演出制御用CPU101が記載されているといえる。

(1-l) 上記段落【0100】には,変動パターンを判定すると,判定した変動パターンが特別演出パターンであるか否かを判定し(ステップS133),変動パターンが特別演出パターンであると判定された場合は,CPU56は,特別演出パターンに応じた表示態様の特別始動入賞表示を指定する特別始動入賞表示指定コマンドを示すデータを始動入賞表示指定コマンドとしてRAM55にセットすると記載されている。そして,図11より,ステップS133の変動パターンが特別演出パターンであるか否かの判定は,入賞時始動入賞表示設定処理で行われているといえることから,入賞時始動入賞表示設定処理に基づいて,始動入賞表示指定コマンドをセットしているといえる。
さらに,段落【0193】,【0197】,【0200】の記載を参照すると,特別始動入賞表示指定コマンドであれば,演出制御用CPU101は,特別始動入賞表示の表示タイミングを,変動中始動記憶表示エリア19への移動時であるか決定(ステップS652)しているといえる。
以上のことから,上記段落【0100】,【0193】,【0197】,【0200】,図11には,入賞時始動入賞表示設定処理に基づいて,特別始動入賞表示(手榴弾)の表示タイミングが,変動中始動記憶表示エリア19への移動時であるか決定する(ステップS652)演出制御用CPU101が記載されているといえる。

(1-m) 上記段落【0098】には,変動パターンとして特別演出パターンが判定されたときは,始動入賞表示として特別始動入賞表示を表示させると記載されている。
また,上記段落【0158】の記載を参照すると,特別始動入賞表示(手榴弾)が変動中始動記憶表示エリア19に表示されているときに,「手榴弾」が投げられて爆発すると,背景画像に「炎」が現れ,スーパーリーチ状態に発展し,大当りの可能性が高いことを遊技者に報知し,スーパーリーチ状態に発展すると,変動中始動記憶表示エリア19に表示されている特別始動入賞表示の「手榴弾」が爆発することから,特別始動入賞表示の「手榴弾」が爆発することは,大当りの可能性が高いことを遊技者に報知しているといえる。
さらに,段落【0159】には,所定のタイミングで「手榴弾」が投げられて爆発する演出態様が,特別始動入賞表示の表示態様(手榴弾)に対応する特別演出態様であると記載されている。
そして,上記段落【0046】には,可変表示装置9の表示制御を行う演出制御用CPU101が記載されている。
以上のことから,上記段落【0046】,【0098】,【0158】?【0159】より,変動パターンとして特別演出パターンが判定されたときは,特別始動入賞表示(手榴弾)に対応する特別演出態様(手榴弾が投げられて爆発する演出態様)が実行されると,大当りの可能性が高い,特別始動入賞表示の「手榴弾」を爆発させる表示制御を実行する演出制御用CPU101が記載されているといえる。

したがって,上記記載事項(1-ア)?(1-ス)と認定事項(1-a)?(1-m)を総合すれば,刊行物1には,次の発明(以下,「引用発明1」という。a?mは引用発明1を分説するため当審で付与した。)が記載されている。

「a.遊技領域に設けられた始動入賞領域への入賞が成立したときに,ランダム1(大当り判定用)とランダム4(変動パターン決定用)とを含む大当り判定用乱数等を抽出する始動口スイッチ通過処理(ステップS312)を実行するCPU56と(認定事項(1-a)),

b.抽出されたランダム1(大当り判定用)の値が大当り判定テーブル中にあるか判定する(ステップS144,S145)特別図柄通常処理を実行するCPU56と(認定事項(1-b)),

c.可変表示装置9において特別図柄が可変表示(変動)を始め,一定時間が経過したときに停止し,大当りとなる場合に最終停止図柄(確定図柄)が左中右揃うように表示制御を行う演出制御用CPU101と(認定事項(1-c)),

d.始動口スイッチ通過処理において,始動入賞記憶数が4に達していなければ,ランダム1(大当り判定用)とランダム4(変動パターン決定用)とを含む大当り判定用乱数等を格納する保存領域(特別図柄判定用バッファ)と(認定事項(1-d)),

e.保存領域に格納される値と同じ値である抽出したランダム1(大当り判定用)にもとづいて大当りとなるかの判定を,特別図柄通常処理に先立って実行する入賞時始動入賞表示設定処理を実行するCPU56と(認定事項)1-e)),

f.始動入賞記憶の表示内容の始動入賞表示を,可変表示装置9の始動記憶表示エリア18に個別に表示する演出制御用CPU101と(認定事項(1-f)),

g.現在可変表示が行われている始動入賞表示を,可変表示装置9の変動中始動記憶表示エリア19に表示する演出制御用CPU101と(認定事項(1-g)),

h.特別図柄の可変表示が開始される毎に,始動記憶表示エリア18に表示される始動入賞記憶数を1減らすとともに,変動中始動記憶表示エリア19に始動入賞記憶を表示させるように表示制御を行う演出制御用CPU101と(認定事項(1-h)),

i.特別始動入賞表示(手榴弾)を変化させるために,特別演出態様(手榴弾が投げられて爆発する態様)を実行する表示制御を行う演出制御用CPU101と(認定事項(1-i)),

j.入賞時始動入賞表示設定処理に基づいて,特別始動入賞表示(手榴弾)の表示タイミングを,直ちに表示する(始動入賞記憶数の増加時)か,シフト時(始動入賞記憶数の減少時)に表示するか決定する(ステップS652)演出制御用CPU101と(認定事項(1-j)),

k.変動パターンとして特別演出パターンが判定されたときは,始動入賞表示として,大当りの信頼度が相対的に高い特別始動入賞表示によって表示制御を行う演出制御用CPU101と(認定事項(1-k)),

l.入賞時始動入賞表示設定処理に基づいて,特別始動入賞表示(手榴弾)の表示タイミングが,変動中始動記憶表示エリア19への移動時であるか決定する(ステップS652)演出制御用CPU101と(認定事項(1-l)),

m.変動パターンとして特別演出パターンが判定されたときは,特別始動入賞表示(手榴弾)に対応する特別演出態様(手榴弾が投げられて爆発する演出態様)が実行されると,大当りの可能性が高い,特別始動入賞表示の「手榴弾」を爆発させる表示制御を実行する演出制御用CPU101とを有する(認定事項(1-m)),遊技機(段落【0011】)」


(2-2)刊行物2
原査定の拒絶の理由に引用された本願の出願前に頒布された特開2010-35769号公報(以下,「刊行物2」という。)には,図面とともに次の事項が記載されている(下線は当審で付した。)。

(2-ア) 「【0095】
図13は,表示領域に表示される特定の予告演出の具体例を表す図である。同図(a)?(c)は,この予告演出の演出過程の一例を表している。
本実施例では,図柄の変動表示に付加的に伴わせる特定の予告演出として,上述したステップアップ予告が表示される。装飾図柄190の変動とともにその予告演出の第1ステップ(SU1)が開始されると,同図(a)に示すように,表示領域194の左上領域に星の形をしたオブジェクト画像206が表示される。このとき,本実施例では装飾図柄190が表示領域194の右上領域に追いやられて小さく変動表示されるが,装飾図柄190を移動させることなく透過表示させるようにしてもよい。この予告演出が第2ステップ(SU2)に発展すると,同図(b)に示すように,オブジェクト画像206が表示領域194の中央に流れるように移動表示され,その移動過程で徐々に拡大される。さらに第3ステップ(SU3)に発展すると,同図(c)に示すように,その拡大されたオブジェクト画像206が分裂して小さな星の集まりになる。この予告演出は第3ステップが最終ステップとなっており,その第3ステップまで到達すると,大当たりが発生する期待度が相対的に大きくなる。
【0096】
図14は,表示領域に表示される画像連携演出の具体例を表す図である。同図(a)?(c)は,一例として予告演出の終了時に画像連携演出が行われる例が示されている。
すなわち,本実施例では,上記予告演出が選択されると,先読み情報に基づき,第1保留手段144および第2保留手段146が保留する抽選値のいずれかに,確変状態であるか否かにかかわらず大当たりとなり(以下,適宜「大当たり確定抽選値」という),「スーパー1」を伴うものがあるか否かが判定され,ある場合には,各保留手段が保留する何番目の抽選値であるかが判定される。その大当たり確定抽選値がある場合,オブジェクト画像206を保留表示に連携表示させる画像連携演出がなされる。また,確変状態であるか否かにかかわらず外れとなるもの(以下,適宜「外れ確定抽選値」という)が保留された場合,つまり大当たりにも小当たりにも該当しない場合にも,「スーパー1」を伴う場合には,オブジェクト画像206をそれとは異なる形で保留表示に連携表示させる画像連携演出がなされる。なお,後者については当否判定の点でガセが表示されるものの,オブジェクト画像206そのものの動作は大当たり確定抽選値がある場合と同様である。このため,以下においては,大当たり確定抽選値がある場合の画像連携演出を中心に説明する。
【0097】
図示の例では,上述したステップアップ予告において第1ステップにて終了する演出内容が決定されている。この予告演出の終了時に画像連携演出を行わない場合,つまり通常のステップアップ予告が表示される場合には,同図(a)および(b)に示すように,オブジェクト画像206は,表示領域194の左上領域から右下領域へ流れ星のように移動表示される。このとき,オブジェクト画像206が第2保留画像204の背後において消滅する演出が行われる。
【0098】
一方,予告演出の開始までに第1保留手段144および第2保留手段146が保留する当否抽選値のいずれかが大当たり確定抽選値であり,かつ「スーパー1」を伴う場合,画像連携演出として,オブジェクト画像206が該当する保留対応画像に重ねて表示される。同図(c)に示す例では,第1保留手段144が保留する3つめの当否抽選値が大当たり確定抽選値であり「スーパー1」の演出を伴うものであったため,オブジェクト画像206が第1保留画像202の左から3番目のランプ画像の位置に移動表示されている。オブジェクト画像206は,ランプ画像に重ねられたときに保留対応画像として一体化する。」

(2-イ)「【0117】
以上に説明したように,本実施例では,保留される抽選値の先読み情報を逐次取得し,大当たり確定抽選値または外れ確定抽選値が含まれ,「スーパー1」を伴うものであれば,予告演出のオブジェクト画像を該当する保留対応画像に一体化させてその図柄変動タイミングを示唆する画像連携演出を行うようにした。これにより,予告演出と保留表示とが連続的な演出になり,保留対応画像の表示が抽選値の保留時のみならず,予告演出の表示タイミングにおいても変化しうるようになる。すなわち,保留対応画像の表示が抽選値の保留時のみならず,予告演出の表示タイミングにおいても変化しうるようになり,斬新な遊技性を創出することができる。
また,予告演出は本来当該変動の抽選結果を予告するものであったが,本実施例によれば,当たりを示唆する一連の演出過程で当該変動以降の変動の期待度を同じ予告演出の表示過程で予告できるようになる。例えば,当該変動の期待度の予告として比較的期待度の低い第1ステップSU1で終了する演出表示を行う一方,画像連携演出により当該変動以降の変動に期待度の高い変動があることを予告することができる。このため,遊技者はステップアップ予告の段階が発展しなくてもその後の大当りを予見することができ,期待感を保つことができる。」

(3)対比
本願補正発明と引用発明1とを対比する。

(a)引用発明1の「始動入賞領域」,「ランダム1(大当り判定用)とランダム4(変動パターン決定用)とを含む大当り判定用乱数等」,「始動口スイッチ通過処理(ステップS312)を実行するCPU56」は,それぞれ,本願補正発明の「始動領域」,「遊技情報」,「取得手段」に相当する。
以上のことより,引用発明1の「遊技領域に設けられた始動入賞領域への入賞が成立したときに,ランダム1(大当り判定用)とランダム4(変動パターン決定用)とを含む大当り判定用乱数等を抽出する始動口スイッチ通過処理(ステップS312)を実行するCPU56」は,本願補正発明の「遊技領域に設けられる始動領域を遊技球が通過することにより,遊技情報を取得する取得手段」に相当する。

(b)引用発明1の「大当り」,「特別図柄通常処理を実行するCPU56」は,それぞれ,本願補正発明の「特別遊技」,「特別遊技判定手段」に相当する。
また,(a)より,引用発明1の「ランダム1(大当り判定用)」は,本願補正発明の「遊技情報」の一部であることから,引用発明1の「ランダム1(大当り判定用)の値が大当り判定テーブル中にあるか判定する」ことは,本願補正発明の「遊技情報に基づいて,特別遊技を行うか否かを判定する」ことに相当する。
以上のことより,引用発明1の「抽出されたランダム1(大当り判定用)の値が大当り判定テーブル中にあるか判定する(ステップS144,S145)特別図柄通常処理を実行するCPU56」は,本願補正発明の「前記取得手段により取得された遊技情報に基づいて,特別遊技を行うか否かを判定する特別遊技判定手段」に相当する。

(c)引用発明1の「可変表示装置9」,「装飾図柄」,「演出制御用CPU101」は,それぞれ,本願補正発明の「演出表示手段」,「装飾図柄」,「変動演出制御手段」に相当し,引用発明1の演出制御用CPU101は,大当りとなる場合に最終停止図柄(確定図柄)が左中右揃うように表示制御を行っていることから,大当りの判定結果を報知する変動演出を実行しているといえる。
以上のことから,引用発明1の「可変表示装置9において特別図柄が可変表示(変動)を始め,一定時間が経過したときに停止し,大当りとなる場合に最終停止図柄(確定図柄)が左中右揃うように表示制御を行う演出制御用CPU101」は,本願補正発明の「演出表示手段に装飾図柄を変動表示させてから停止表示させることにより前記特別遊技判定手段による判定結果を報知する変動演出を実行する変動演出制御手段」に相当する。

(d)引用発明1の「ランダム1(大当り判定用)とランダム4(変動パターン決定用)とを含む大当り判定用乱数等」,「4」,「保存領域(特別図柄判定用バッファ」は,それぞれ,本願補正発明の「遊技情報」,「所定上限数」,「保留記憶手段」に相当する。
また,ランダム1(大当り判定用)とランダム4(変動パターン決定用)とを含む大当判定用乱数等を保存領域(特別図柄判定用バッファ)に格納していることから,引用発明1の保存領域(特別図柄判定用バッファ)に格納された「ランダム1(大当り判定用)とランダム4(変動パターン決定用)とを含む大当判定用乱数等」は,本願補正発明の「保留遊技情報」に相当する。
さらに,変動演出が実行されているときに始動入賞があった場合には,ランダム1(大当り判定用)とランダム4(変動パターン決定用)とを含む大当り判定用乱数等を抽出し,始動入賞記憶数の値に対応した保存領域(特別図柄判定用バッファ)に格納していることは明らかである。
以上のことから,引用発明1の「始動口スイッチ通過処理において,始動入賞記憶数が4に達していなければ,ランダム1(大当り判定用)とランダム4(変動パターン決定用)とを含む大当り判定用乱数等を格納する保存領域(特別図柄判定用バッファ)」は,本願補正発明の「変動演出制御手段により変動演出が実行されているときに取得手段により取得された遊技情報を,保留遊技情報として所定上限数まで保留して記憶可能な保留記憶手段」に相当する。

(e)引用発明1の「大当り」,「入賞時始動入賞表示設定処理を実行するCPU56」は,それぞれ,本願補正発明の「特別遊技」,「事前判定手段」に相当する。
また,上記(b)より引用発明1の「特別図柄通常処理」は,本願補正発明の「特別遊技判定手段」に相当する。
以上のことから,引用発明1の「保存領域に格納される値と同じ値である抽出したランダム1(大当り判定用)にもとづいて大当りとなるかの判定を,特別図柄通常処理に先立って実行する入賞時始動入賞表示設定処理を実行するCPU56」は,本願補正発明の「特別遊技を行うか否かを,特別遊技判定手段による判定に先立って事前判定する事前判定手段」である点で共通する。

(f)引用発明1の「始動入賞記憶」,「始動入賞表示」,「始動記憶表示エリア18」,「演出制御用CPU101」は,それぞれ,本願補正発明の「保留遊技情報」,「保留画像」,「保留画像表示領域」,「保留表示制御手段」に相当する。
以上のことより,引用発明1の「始動入賞記憶の表示内容の始動入賞表示を,可変表示装置9の始動記憶表示エリア18に個別に表示する演出制御用CPU101」は,本願補正発明の「保留記憶手段により記憶されている保留遊技情報のそれぞれに対応する保留画像を,演出表示手段の保留画像表示領域に表示する保留表示制御手段」に相当する。

(g)引用発明1の「現在可変表示が行われている始動入賞表示」,「変動中始動記憶表示エリア19」,「演出制御用CPU101」は,それぞれ,本願補正発明の「変動演出が行われていることを示す変動権利画像」,「変動権利画像表示領域」,「変動権利表示制御手段」に相当する。
以上のことより,引用発明1の「現在可変表示が行われている始動入賞表示を,可変表示装置9の変動中始動記憶表示エリア19に表示する演出制御用CPU101」は,本願補正発明の「変動演出が行われていることを示す変動権利画像を,演出表示手段の変動権利画像表示領域に表示する変動権利表示制御手段」に相当する。

(h)引用発明1の「特別図柄の可変表示が開始される毎に」,「演出制御用CPU101」は,それぞれ,本願補正発明の「変動演出の開始に伴い」,「移動表示制御手段」に相当する。
また,引用発明1の「始動記憶表示エリア18に表示される始動入賞記憶数を1減らすとともに,変動中始動記憶表示エリア19に始動入賞記憶を表示」することは,本願補正発明の「保留画像表示領域に表示されている保留画像を変動権利画像として表示すると共に,当該変動権利画像を変動権利画像表示領域まで移動」することに相当する。
以上のことより,引用発明1の「特別図柄の可変表示が開始される毎に,始動記憶表示エリア18に表示される始動入賞記憶数を1減らすとともに,変動中始動記憶表示エリア19に始動入賞記憶を表示させるように表示制御を行う演出制御用CPU101」は,本願補正発明の「変動演出の開始に伴い,保留画像表示領域に表示されている保留画像を変動権利画像として表示すると共に,当該変動権利画像を変動権利画像表示領域まで移動させる移動表示制御手段」に相当する。

(i)引用発明1の「特別始動入賞表示(手榴弾)」,「特別演出態様(手榴弾が投げられて爆発する態様)」,「演出制御用CPU101」は,それぞれ,本願補正発明の「保留画像」,「特定の予告補助画像」,「予告補助画像表示制御手段」に相当する。
以上のことより,引用発明1の「特別始動入賞表示(手榴弾)を変化させるために,特別演出態様(手榴弾が投げられて爆発する態様)を実行する表示制御を行う演出制御用CPU101」は,本願補正発明の「保留画像の表示態様を変化させるために用いられる特定の予告補助画像を演出表示手段に表示する予告補助画像表示制御手段」に相当する。

(j)引用発明1の「演出制御用CPU101」は,本願補正発明の「保留変化判定手段」に相当する。
また,上記(e)より,引用発明1の「入賞時始動入賞表示設定処理」は,本願補正発明の「事前判定手段」に相当する。
そして,引用発明1の「特別始動入賞表示(手榴弾)の表示タイミングを,直ちに表示する(始動入賞記憶数の増加時)か,シフト時(始動入賞記憶数の減少時)に表示するか決定する」ことは,保留画像の表示態様を変化させるタイミングを,直ちに表示するか,シフト時に表示するか決定していることから,本願補正発明の「保留画像表示領域に表示される前記保留画像毎に表示態様を変化させるか否かを判定」に相当する。
以上のことより,引用発明1の「入賞時始動入賞表示設定処理に基づいて,特別始動入賞表示(手榴弾)の表示タイミングを,直ちに表示する(始動入賞記憶数の増加時)か,シフト時(始動入賞記憶数の減少時)に表示するか決定する(ステップS652)演出制御用CPU101」は,本願補正発明の「前記事前判定手段による事前判定に基づいて,前記保留画像表示領域に表示される前記保留画像毎に表示態様を変化させるか否かを判定する保留変化判定手段と」に相当する。

(k)引用発明1の「始動入賞表示」,「大当りの信頼度が相対的に高い特別始動入賞表示」,「演出制御用CPU101」は,それぞれ,本願補正発明の「保留画像」,「特別遊技を行うと判定される可能性を示唆する表示態様」,「保留変化制御手段」に相当する。
また,始動入賞表示を特別始動入賞表示によって表示制御を行うのは,上記(j)が行われたときであることから,引用発明1の「変動パターンとして特別演出パターンが判定されたとき」とは,本願補正発明における「保留変化判定手段により表示態様を変化させると判定された場合」に相当する。
以上のことより,引用発明1の「変動パターンとして特別演出パターンが判定されたときは,始動入賞表示として,大当りの信頼度が相対的に高い特別始動入賞表示によって表示制御を行う演出制御用CPU101」は,本願補正発明の「保留変化判定手段により表示態様を変化させると判定された場合,当該判定にかかる保留画像を,前記特別遊技判定手段により特別遊技を行うと判定される可能性を示唆する表示態様に変化させる保留変化制御手段」である点で共通する。

(l)引用発明1の「演出制御用CPU101」は,本願補正発明の「変動権利領域変化判定手段」に相当する。
また,上記(e)より,引用発明1の「入賞時始動入賞表示設定処理」は,本願補正発明の「事前判定手段」に相当する。
そして,引用発明1の「特別始動入賞表示(手榴弾)の表示タイミングが,変動中始動記憶表示エリア19への移動時であるか決定する」ことは,保留画像の表示態様を変化させるタイミングを,変動中始動記憶表示エリア19への移動時であるか決定していることから,本願補正発明の「変動権利画像表示領域に表示される所定の画像の表示態様を変化させるか否かを判定する」に相当する。
以上のことより,引用発明1の「入賞時始動入賞表示設定処理に基づいて,特別始動入賞表示(手榴弾)の表示タイミングが,変動中始動記憶表示エリア19への移動時であるか決定する(ステップS652)演出制御用CPU101」は,本願補正発明の「事前判定手段による事前判定又は特別遊技判定手段による判定に基づいて,前記変動権利画像表示領域に表示される所定の画像の表示態様を変化させるか否かを判定する変動権利領域変化判定手段」に相当する。

(m)引用発明1の「特別演出態様(手榴弾が投げられて爆発する演出態様)」,「演出制御用CPU101」は,それぞれ本願補正発明の「特定の予告補助画像」,「変動権利領域変化制御手段」に相当する。
また,特別演出態様(手榴弾が投げられて爆発する演出態様)が実行されるのは,上記(l)において特別始動入賞表示(手榴弾)を変動中始動記憶表示エリア19に表示させると決定したときであることから,引用発明1の「変動パターンとして特別演出パターンが判定されたとき」とは,本願補正発明の「変動権利領域変化判定手段により表示態様を変化させると判定された場合」に相当する。
そして,引用発明1の「特別始動入賞表示(手榴弾)に対応する特別演出態様が実行された後に,大当りの可能性が高い,特別始動入賞表示の「手榴弾」を爆発させる」は,いずれも手榴弾を用いることで対応した演出を行っていることから,本願補正発明の「当該判定にかかる所定の画像を,特定の予告補助画像と連携させて,表示態様に変化させる」に相当する。
以上のことより,引用発明1の「変動パターンとして特別演出パターンが判定されたときは,特別始動入賞表示(手榴弾)に対応する特別演出態様(手榴弾が投げられて爆発する演出態様)が実行された後に,大当りの可能性が高い,特別始動入賞表示の「手榴弾」を爆発させる表示制御を実行する演出制御用CPU101とを有する,遊技機」は,本願補正発明の「変動権利領域変化判定手段により表示態様を変化させると判定された場合,当該判定にかかる所定の画像を,特定の予告補助画像と連携させて,特別遊技判定手段により特別遊技を行うと判定される可能性を示唆する表示態様に変化させる変動権利領域変化制御手段とを有する,遊技機」である点で共通する。

上記(a)?(m)により,本願補正発明と引用発明1とは,

[一致点]
「A.遊技領域に設けられる始動領域を遊技球が通過することにより,遊技情報を取得する取得手段と,
B.前記取得手段により取得された遊技情報に基づいて,特別遊技を行うか否かを判定する特別遊技判定手段と,
C.演出表示手段に装飾図柄を変動表示させてから停止表示させることにより前記特別遊技判定手段による判定結果を報知する変動演出を実行する変動演出制御手段と,
D.前記変動演出制御手段により前記変動演出が実行されているときに前記取得手段により取得された遊技情報を,保留遊技情報として所定上限数まで保留して記憶可能な保留記憶手段と,
E’.前記特別遊技を行うか否かを,前記特別遊技判定手段による判定に先立って事前判定する事前判定手段と,
F.前記保留記憶手段により記憶されている前記保留遊技情報のそれぞれに対応する保留画像を,前記演出表示手段の保留画像表示領域に表示する保留表示制御手段と,
G.前記変動演出が行われていることを示す変動権利画像を,前記演出表示手段の変動権利画像表示領域に表示する変動権利表示制御手段と,
H.前記変動演出の開始に伴い,前記保留画像表示領域に表示されている前記保留画像を前記変動権利画像として表示すると共に,当該変動権利画像を前記変動権利画像表示領域まで移動させる移動表示制御手段と,
I.前記保留画像の表示態様を変化させるために用いられる特定の予告補助画像を前記演出表示手段に表示する予告補助画像表示制御手段とを備え,
J.前記予告補助画像表示制御手段は,
前記事前判定手段による事前判定に基づいて,前記保留画像表示領域に表示される前記保留画像毎に表示態様を変化させるか否かを判定する保留変化判定手段と,
K’.前記保留変化判定手段により表示態様を変化させると判定された場合,当該判定にかかる保留画像を,前記特別遊技判定手段により特別遊技を行うと判定される可能性を示唆する表示態様に変化させる保留変化制御手段と,
L.前記事前判定手段による事前判定又は前記特別遊技判定手段による判定に基づいて,前記変動権利画像表示領域に表示される所定の画像の表示態様を変化させるか否かを判定する変動権利領域変化判定手段と,
M’.前記変動権利領域変化判定手段により表示態様を変化させると判定された場合,当該判定にかかる前記所定の画像を,前記特定の予告補助画像と連携させて,前記特別遊技判定手段により特別遊技を行うと判定される可能性を示唆する表示態様に変化させる変動権利領域変化制御手段とを有する,遊技機。」
である点で一致し,以下の点で相違する。

[相違点1]
特別遊技を行うか否かを,特別遊技判定手段による判定に先立って事前判定する事前判定手段について,本願補正発明は,「保留記憶手段により記憶される前記保留遊技情報に基づいて」事前判定しているのに対して,引用発明1は,そのような構成ではない点。

[相違点2]
保留変化判定手段により表示態様を変化させると判定された場合,当該判定にかかる保留画像を,前記特別遊技判定手段により特別遊技を行うと判定される可能性を示唆する表示態様に変化させる保留変化制御手段について,本願補正発明は,「特定の予告補助画像と連携させて」いるのに対して,引用発明1は,そのような構成ではない点。

[相違点3]
変動権利領域変化制御手段により所定の画像と連携される「特定の予告補助画像」について,本願補正発明では,「前記保留変化制御手段により保留画像の表示態様を変化させる際に連携させる前記特定の予告補助画像」と特定されているのに対して,引用発明1は,そのような構成ではない点。

(4)判断
上記相違点について検討する。

ア 相違点1について
引用発明1における構成eの入賞時始動入賞表示設定処理において抽出されるランダム1(大当り判定用)は,構成dの保存領域に格納された値ではないが,上記認定事項(1-e)に記載のとおり,入賞時始動入賞表示設定処理において抽出されるランダム1(大当り判定用)は,保存領域に格納される値と同じ値であることから,同じ乱数値を2回別々に取得するようにするか,1回取得して記憶し,記憶した乱数値を事前判定決定用にしようするようにするかは,設計的事項にすぎない。
したがって,上記相違点1に係る本願補正発明の構成とすることは,当業者が適宜なし得たことである。

イ 相違点2,3について
相違点2と3は,関連するのでまとめて検討する。
刊行物2において,上記段落【0095】,【0096】,【0098】には,図柄の変動表示の予告演出として,ステップアップ予告が表示され,装飾図柄190の変動とともにその予告演出の第1ステップ(SU1)が開始されると,オブジェクト画像206(予告補助画像)が表示される一方,予告演出の終了時に画像連携演出が行われる場合には,画像連携演出として,オブジェクト画像206(予告補助画像)が第1保留画像202のランプ画像の位置に移動表示され,ランプ画像に重ねられたときに保留対応画像として一体化する画像連携演出がなされている。すなわち,変動中の図柄の予告演出としてのステップアップ予告と,保留画像に対する予告演出としての画像連携演出とが,同一のオブジェクト画像206(予告補助画像)によって行われているといえる。
そして,引用発明1も刊行物2に記載されたものも共に,事前判定によって保留画像の表示態様を変化させる際に,特定の画像と連携させて変化させるという共通の作用,機能を有するものであることから,引用発明1において特別始動入賞表示(手榴弾)に対応する特別演出態様(手榴弾が投げられて爆発する演出態様)が実行された後に,特別始動入賞表示の「手榴弾」を爆発させる構成に加えて,刊行物2に記載された技術事項を適用し,始動入賞表示を特別始動入賞表示に変化させる際にも,同一の予告補助画像を用いて,画像連携演出を行う構成とすることは,当業者が容易に想到し得たことである。
したがって,引用発明1に刊行物2に記載された技術事項を適用して,上記相違点2及び3に係る本願補正発明の構成とすることは,当業者が容易になし得たことである。

ウ 本願補正発明の奏する作用効果について
そして,本願補正発明の作用効果は,引用発明1及び刊行物2に記載された事項からみて,当業者の予測し得ない格別なものではない。

エ 審判請求人の主張について
審判請求書において,請求人は,「本発明は,保留画像表示領域の保留画像と変動権利画像表示領域の所定の画像(典型的には,変動権利画像)の両方が特定の予告補助画像(典型的には,同じキャラ画像)と連携して,大当り可能性示唆態様に変化できるものです」旨主張している。
この主張について検討すると,刊行物2における段落【0117】には,当たりを示唆する一連の演出過程で当該変動以降の変動の期待度を同じ予告演出の表示過程で予告できるようになる」と記載されており,キャラクタ画像206のような同じ予告演出の表示過程で予告することが記載されているといえることから,請求人の主張する概念は記載されている。
よって,請求人の主張は採用できない。

オ まとめ
したがって,本願補正発明は引用発明1及び刊行物2に記載された事項に基づいて,当業者が容易に発明できたものであり,特許法第29条第2項の規定に基づいて特許出願の際独立して特許を受けることができない。

4.むすび
よって,本件補正は,特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので,同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

第3 本願発明
本願補正発明は,上記のとおり却下されたので,本願の請求項1に係る発明(以下,「本願発明」という。)は,平成27年3月5日付けの手続補正書により補正された,上記第2の1.で前述した特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定されるとおりのものである。

1.刊行物
(1-1)刊行物1
原査定の拒絶の理由に引用された刊行物1の記載事項は,上記「第2 3.(2)(2-1)」に記載したとおりである。

(1-2)刊行物2
原査定の拒絶の理由に引用された刊行物2の記載事項は, 上記「第2 3.(2)(2-2)」に記載したとおりである。

2.対比・判断
本願発明は,本願補正発明の発明特定事項から,上記第2の1.の下線部の「前記保留変化制御手段により保留画像の表示態様を変化させる際に連携させる」との限定を付加した部分を削除したものである。
そうすると,本願発明の発明特定事項をすべて含み,さらに,他の発明特定事項を付加したものに相当する本願補正発明が,上記「第2 3(4)」に記載したとおり,引用発明1と刊行物2に記載された事項に基づいて当業者が容易に発明できたものであることから,本願発明も,同様の理由により,当業者が容易に発明をすることができたものである。

3.むすび
以上のとおりであるから,本願発明は,特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
よって,結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2016-09-09 
結審通知日 2016-09-13 
審決日 2016-09-27 
出願番号 特願2013-120125(P2013-120125)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (A63F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 藤脇 昌也  
特許庁審判長 本郷 徹
特許庁審判官 川崎 優
瀬津 太朗
発明の名称 遊技機  
代理人 特許業務法人 小笠原特許事務所  

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