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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 H01L
管理番号 1321951
審判番号 不服2015-15694  
総通号数 205 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2017-01-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2015-08-25 
確定日 2016-11-24 
事件の表示 特願2012- 15539「半導体装置およびその製造方法」拒絶査定不服審判事件〔平成25年 8月15日出願公開、特開2013-157398〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯
本願は、平成24年1月27日に出願したものであって、平成26年9月10日付け拒絶理由通知に対して同年11月10日付けで手続補正がなされたが、平成27年5月15日付けで拒絶査定がなされた。これに対し、同年8月25日付けで拒絶査定不服審判が請求されたものである。

2.本願発明
本願の請求項1ないし3に係る発明は、平成26年11月10日付けの手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし3に記載された事項により特定されるものであるところ、請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、次のとおりのものである。
「【請求項1】
パワー半導体素子をトランスファーモールドにより封入する第1のモールド部と、
制御IC素子をトランスファーモールドにより封入する第2のモールド部と、
前記第1のモールド部と前記第2のモールド部とを接続する中継端子と、
前記第1のモールド部と外部とを接続するための主端子と、
前記第2のモールド部と外部とを接続するための信号端子と、
前記第1のモールド部の冷却面に設置された冷却器と、
を備え、
前記中継端子は、冷却面とは反対方向に直角に折れ曲がっていることを特徴とする半導体装置。」

3.引用例
原査定の拒絶の理由に引用された特開2003-68976号公報(平成15年3月7日公開、以下「引用例」という。)には、「樹脂封止型電力用半導体デバイス」について、図面とともに以下の技術事項が記載されている。なお、下線は、当審で付与した。

ア.「【請求項1】電力用半導体チップと該電力用半導体チップを制御する制御用半導体チップとがリードフレーム上に載置され、各半導体チップとその周辺端子とがアルミワイヤを介して電気的に接続された上で、各半導体チップが樹脂パッケージ内に封止されてなるパッケージ構造を備えた樹脂封止型電力用半導体デバイスにおいて、
上記電力用半導体チップと制御用半導体チップとが互いに別体の樹脂パッケージ内に封止されていることを特徴とする電力用半導体デバイス。
(中略)
【請求項5】上記電力用半導体チップを封止する樹脂パッケージと制御用半導体チップを封止する樹脂パッケージとが互いに所定の間隔をおいて配設され、両パッケージ間に延びるリードフレームの一部が、両パッケージ間に作用する応力を吸収すべく折曲げ加工されていることを特徴とする請求項1?3のいずれか一に記載の樹脂封止型電力用半導体デバイス。」

イ.「【0001】【発明の属する技術分野】本発明は、電力用半導体チップと該電力用半導体チップを制御する制御用半導体チップとが樹脂パッケージ内に封止されてなるパッケージ構造を備えた樹脂封止型電力用半導体デバイスに関する。
(中略)
【0006】【課題を解決するための手段】本願の第1の発明は、電力用半導体チップと該電力用半導体チップを制御する制御用半導体チップとがリードフレーム上に載置され、各半導体チップとその周辺端子とがアルミワイヤを介して電気的に接続された上で、各半導体チップが樹脂パッケージ内に封止されてなるパッケージ構造を備えた樹脂封止型電力用半導体デバイスにおいて、上記電力用半導体チップと制御用半導体チップとが互いに別体の樹脂パッケージ内に封止されていることを特徴としたものである。」

ウ.「【0021】この実施の形態1では、ワイヤボンドされた半導体チップ3,4が、それぞれ、別体の第1及び第2の樹脂パッケージ5,6で封止されている。より詳しくは、第1の樹脂パッケージ5が、電力用半導体チップ3と、その半導体チップ3が載置されるダイパッド2bと、半導体チップ3上に形成された電極と半導体チップ3の周辺端子(外部リード2a及びフレーム領域2c)とを接続するアルミワイヤ7とをまとめて封止している。他方、第2の樹脂パッケージ6は、制御用半導体チップ4と、その半導体チップ4が載置されるダイパッド2dと、半導体チップ4上に形成された電極と半導体チップ4の周辺端子(外部リード2e及びフレーム領域2c)とを接続するアルミワイヤ8とをまとめて封止している。
【0022】図1から分かるように、第1及び第2の樹脂パッケージ5,6は互いに所定の間隔をおいて形成されており、この電力用半導体デバイス10では、リードフレーム2におけるダイパッド2b,2d間のフレーム領域2cが、外部に露出する構造となっている。」

エ.「【0029】実施の形態4.図4は、本発明の実施の形態4に係る電力用半導体デバイスを概略的に示す縦断面説明図である。電力用半導体デバイス40は、実施の形態1における場合とほぼ同じ構成を有するものであり、この実施の形態4では、第1の樹脂パッケージ5と第2の樹脂パッケージ6との間で、外部に露出するダイパッド2b,2d間のフレーム領域2cが、その途中で所定の角度で折り曲げられてなる曲折部Rを有している。
【0030】かかる電力用半導体デバイス40によれば、曲折部Rにおいて、樹脂硬化時の収縮若しくは熱や湿気等の外的要因の影響に伴い樹脂パッケージ5,6内に発生する応力を吸収することができ、それによって、実装基板1に対するハンダ付け箇所に作用する応力を緩和し、ハンダ付け箇所の破壊を防止することができる。その結果、デバイス10の信頼性を向上させることができる。」

オ.「【0031】実施の形態5.図5は、本発明の実施の形態5に係る電力用半導体デバイスを概略的に示す縦断面説明図である。電力用半導体デバイス50は、実施の形態1における場合とほぼ同じ構成を有するものであり、この実施の形態5では、リードフレーム2が、全体として、断面コ字状に形成されている。より詳しくは、第1の樹脂パッケージ5と第2の樹脂パッケージ6との間で、外部に露出するダイパッド2b,2d間のフレーム領域2cが、その両端部が平行に延びるように、断面コ字状に形成されている。そして、フレーム領域2cの各端部と同一平面をなすように、ダイパッド2b,2d及び外部リード2a,2eが構成されている。すなわち、ダイパッド2b及びそれに隣接する外部リード2aと、ダイパッド2d及びそれに隣接する外部リード2eとが、互いに平行に延びている。
【0032】電力用半導体チップ3及び制御用半導体チップ4は、リードフレーム全体により規定されるコ字状の内側に、つまり、ダイパッド2b,2dに対して、それらが互いに対向する側に固着されている。そして、半導体チップ3,4上に設けられた電極(不図示)とその周辺端子(外部リード2a,2e及びフレーム領域2c)とがアルミワイヤ7,8で接続されている。このように、半導体チップ3,4及びアルミワイヤ7,8を、リードフレーム全体により規定されるコ字状の内側に配設した場合には、電力用半導体デバイスに対する例えば外付けヒートシンク等の外付け素子の取付けを容易に行なうことができ、また、総体的なデバイスの小型化を実現することができる。
【0033】更に、この半導体デバイス50では、第1の樹脂パッケージ5及び第2の樹脂パッケージ6が、それぞれ、電力用半導体チップ3及び制御用半導体チップ4を封止するため、両パッケージ5,6は互いに平行に成形される。この実施の形態5では、樹脂パッケージ5,6が、それらが互いに対向する側で当接し合うように構成され、総体的な小型化が一層図られる。
なお、これに限定されることなく、樹脂パッケージ5,6は、互いに対向する側で、所定の間隔をおいて隔てられてもよい。この場合には、樹脂パッケージ5,6における放熱性を適度に確保することができる。」

・上記ア、イによれば、引用例に記載の電力用半導体デバイスは、電力用半導体チップと制御用半導体チップとが互いに別体の樹脂パッケージ内に封止され、電力用半導体チップを封止する樹脂パッケージと制御用半導体チップを封止する樹脂パッケージとが互いに所定の間隔をおいて配設され、両パッケージ間に延びるリードフレームの一部が、両パッケージ間に作用する応力を吸収すべく折曲げ加工されていることを特徴とするものである。

・上記ウによれば、実施形態1として、第1の樹脂パッケージ5が、電力用半導体チップ3と、その半導体チップ3が載置されるダイパッド2bと、半導体チップ3上に形成された電極と半導体チップ3の周辺端子(外部リード2a及びフレーム領域2c)とを接続するアルミワイヤ7とをまとめて封止し、第2の樹脂パッケージ6は、制御用半導体チップ4と、その半導体チップ4が載置されるダイパッド2dと、半導体チップ4上に形成された電極と半導体チップ4の周辺端子(外部リード2e及びフレーム領域2c)とを接続するアルミワイヤ8とをまとめて封止し、第1及び第2の樹脂パッケージ5,6は互いに所定の間隔をおいて形成され、リードフレーム2におけるダイパッド2b,2d間のフレーム領域2cが、外部に露出する構造となっている。

・上記エによれば、実施形態4として、実施形態1の構成に加えて、第1の樹脂パッケージ5と第2の樹脂パッケージ6との間で、外部に露出するダイパッド2b,2d間のフレーム領域2cが、その途中で所定の角度で折り曲げられてなる曲折部Rを有することで、樹脂硬化時の収縮若しくは熱や湿気等の外的要因の影響に伴い樹脂パッケージ5,6内に発生する応力を吸収することができると記載されている。

・上記オによれば、実施形態5として、実施形態1の構成に加えて、第1の樹脂パッケージ5と第2の樹脂パッケージ6との間で、外部に露出するダイパッド2b,2d間のフレーム領域2cが、その両端部が平行に延びるように、断面コ字状に形成され、電力用半導体チップ3及び制御用半導体チップ4は、リードフレーム全体により規定されるコ字状の内側に固着され、半導体チップ3,4上に設けられた電極(不図示)とその周辺端子(外部リード2a,2e及びフレーム領域2c)とがアルミワイヤ7,8で接続され、電力用半導体デバイスに対する例えば外付けヒートシンク等の外付け素子の取付けを容易に行なうことができると記載されている。
なお、樹脂パッケージ5,6を、互いに対向する側で、所定の間隔をおいて隔てられてた構成とした場合には、樹脂パッケージ5,6における放熱性を適度に確保することができるとも記載されている。

以上の点を踏まえて、上記アないしオに記載された事項及び図面(図1、図4、図5)を総合勘案すると、引用例には次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されているものと認める。

「電力用半導体チップを封止する第1の樹脂パッケージと、
制御用半導体チップを封止する第2の樹脂パッケージと、
第1の樹脂パッケージにまとめて封止され、電力用半導体チップに接続された周辺端子である外部リード2a及びフレーム領域2cと、
第2の樹脂パッケージにまとめて封止され、制御用半導体チップに接続された周辺端子である外部リード2e及びフレーム領域2cと、
第1及び第2の樹脂パッケージは互いに所定の間隔をおいて形成され、両パッケージ間に延びるリードフレームのフレーム領域2cが外部に露出する構造と、
を備え、
第1の樹脂パッケージと第2の樹脂パッケージとの間の外部に露出したフレーム領域が、断面コ字状に形成され、電力用半導体デバイスに対する外付けヒートシンク等の取付けを容易に行うことができる電力用半導体デバイス。」

4.対比
本願発明と引用発明とを対比する。
a.引用発明の「電力用半導体チップ」及び「第1の樹脂パッケージ」は、本願発明の「パワー半導体素子」及び「第1のモールド部」にそれぞれ相当し、そして、引用発明の「第1の樹脂パッケージ」は、「電力用半導体チップを封止する」ものであるから、引用発明と本願発明とは、「パワー半導体素子を」「封入する第1のモールド部」を備える点で共通する。

b.引用発明の「制御用半導体チップ」及び「第2の樹脂パッケージ」は、本願発明の「制御IC素子」及び「第2のモールド部」にそれぞれ相当し、そして、引用発明の「第2の樹脂パッケージ」は、「制御用半導体チップを封止する」ものであるから、引用発明と本願発明とは、「制御IC素子を」「封入する第2のモールド部」を備える点で共通する。

c.引用発明の「外部リード2a」は、第1の樹脂パッケージと外部とを接続するものであるから、本願発明の「主端子」に相当し、引用発明と本願発明とは、「第1のモールド部と外部とを接続するための主端子」を備える点で共通する


d.引用発明の「外部リード2e」は、第2の樹脂パッケージと外部とを接続するものであるから、本願発明の「信号端子」に相当し、引用発明と本願発明とは「前記第2のモールド部と外部とを接続するための信号端子」を備える点で共通する。

e.引用発明の「フレーム領域」は、第1の樹脂パッケージと第2の樹脂パッケージとの間の外部に露出した構造であるから、本願発明の「中継端子」に相当し、引用発明と本願発明とは、「第1のモールド部と第2のモールド部とを接続する中継端子」を備える点で共通する。

f.引用発明の「フレーム領域」は、さらに「断面コ字状に形成され」ており、少なくとも直角に折れ曲がっているといえるから、引用発明と本願発明とは、「中継端子」が「直角に折れ曲がっている」点で共通する。

g.引用発明の「電力用半導体デバイス」は、本願発明の「半導体装置」に相当する。

そうすると、引用発明と本願発明とは、

「パワー半導体素子を封入する第1のモールド部と、
制御IC素子を封入する第2のモールド部と、
前記第1のモールド部と前記第2のモールド部とを接続する中継端子と、
前記第1のモールド部と外部とを接続するための主端子と、
前記第2のモールド部と外部とを接続するための信号端子と、
を備え、
前記中継端子は、直角に折れ曲がっていることを特徴とする半導体装置。」
である点で一致し、次の点で相違する。

(相違点1)
素子を封入する「第1のモールド部」及び「第2のモールド部」について、本願発明は「トランスファーモールドにより」封入することを特定しているのに対し、引用発明は特段の限定がなされていない点。

(相違点2)
本願発明は、「第1のモールド部の冷却面に設置された冷却器」を備えているのに対し、引用発明は、「電力用半導体デバイスに対する外付けヒートシンク等の取付けを容易に行うことができる」との示唆はあるものの、その具体的構成は特定されていない点。

(相違点3)
第1のモールド部と第2のモールド部とを接続する「中継端子」について、本願発明は、「冷却面とは反対方向に」折れ曲がっているのに対し、引用発明はそのような特定はされていない点。

5.判断
そこで、上記相違点について検討する。

(相違点1について)
モールド樹脂をトランスファーモールド法により成形することは、例えば、原査定の拒絶の理由に引用された特開2005-332918号公報(特に、段落【0058】参照)、特開2005-150209号公報(特に、段落【0084】参照)および拒絶査定時に周知技術として提示された特開2010-114257号公報(特に、段落【0023】参照)等に記載されているように周知である。
そうすると、引用発明において、前記周知技術を適用して相違点1のよう
に構成することは、当業者が容易になし得たことである。

(相違点2および3について)
原査定の拒絶の理由に引用され、また、本願明細書中に先行技術文献として開示された特開2004-48084号公報には、半導体パワーモジュールに関し、電力回路(パワー半導体素子)では、放熱構造が採用され、制御回路(制御IC素子)には放熱構造は必要とされないという、熱的特性上要求される構造が相異なる2つの回路が一つの装置の中に同居し、装置のサイズはできるだけ小さいことが求められている状況において(段落【0002】【0003】)、実施の形態9および10として、パワー半導体素子側にだけ高熱伝導樹脂を介してヒートシンクを設けることで、放熱特性の向上と製造コストの低減を図るという技術思想が記載されている(段落【0063】?【0067】、図15、図16)。
また、パワー半導体素子が形成された半導体モジュールに冷却器を設けることは、例えば、原査定の拒絶の理由に引用された特開2011-258764号公報(特に、段落【0046】参照)および拒絶査定時に周知技術として提示された特開2010-114257号公報(特に、段落【0025】参照)等に記載されているように周知である。
ここで、引用例には、上記「3.オ」のように「電力用半導体デバイスに対する外付けヒートシンク等の取付けを容易に行うことができる」との示唆が記載されている。
そうすると、引用例においても、上記「3.オ」の段落【0032】【0033】や図5に記載されているように、電力用半導体チップ3及び制御用半導体チップ4は、リードフレーム全体により規定されるコ字状の内側に固着されており、半導体チップ3,4及びアルミワイヤ7,8を、リードフレーム全体により規定されるコ字状の内側に配設した場合には、コ字状の外側を冷却面として、電力用半導体デバイスに対する例えば外付けヒートシンク等の外付け素子の取付けを容易に行なうことができるとするものであるから、引用発明のパワー半導体素子が封入された第1のモールド部の外側(コ字状の外側)に前記周知技術を適用して相違点2のように構成することは、当業者が容易になし得たことである。
そして、相違点3である第1のモールド部と第2のモールド部とを接続する「中継端子」についても、引用発明のパワー半導体素子が封入された第1のモールド部の外側(コ字状の外側)を冷却面とするものであるから、中継端子(フレーム領域)は、第1の樹脂パッケージの冷却面とは反対方向に折れ曲がっているものと認められるから、引用発明において、相違点3の構成とすることは当業者が適宜なし得ることである。

なお、請求人は、審判請求書において、「いずれの引用例にも、冷却器からの放射熱やモールド樹脂を経由した伝導熱を含む熱干渉という本願の課題の認識はなく、本願発明の特有の構成(パワー半導体素子を封入した第1モールド部に冷却器を設け、中継端子は冷却面とは反対方向に直角に折れ曲がる構成)についての開示もない」旨主張している。
しかしながら、引用例には、実施の形態4において、電力用半導体チップと制御用半導体チップとが互いに別体の樹脂パッケージ内に封止され、第1の樹脂パッケージ5と第2の樹脂パッケージ6との間で、外部に露出するフレーム領域2c(中継端子)が、その途中で所定の角度で折り曲げられてなる曲折部Rを有することで、熱や湿気等の外的要因の影響に伴い樹脂パッケージ5,6内に発生する応力を吸収することができ、デバイス10の信頼性を向上させること(上記エ)、
また、実施の形態5において、フレーム領域2c(中継端子)が、その両端部が平行に延びるように、断面コ字状に形成されることで、第1の樹脂パッケージ5及び第2の樹脂パッケージ6が、それぞれ、電力用半導体チップ3及び制御用半導体チップ4を封止するため、両パッケージ5,6は互いに平行に成形され、樹脂パッケージ5,6を、互いに対向する側で、所定の間隔をおいて隔てられた構成とした場合には、樹脂パッケージ5,6における放熱性を適度に確保することができること(上記オ)、が記載されており、モールド樹脂を経由した伝導熱を含む熱干渉を防止するという本願の課題について認識されていたものと認められる。よって請求人の主張は認められない。

そして、上記相違点を総合的に判断しても、本願発明が奏する効果は引用例及び周知技術から当業者が十分に予測できたものであって格別なものとはいえない。

6.むすび
以上のとおり、本願の請求項1に係る発明は、引用例および周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、本願は、その余の請求項に論及するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2016-09-26 
結審通知日 2016-09-27 
審決日 2016-10-12 
出願番号 特願2012-15539(P2012-15539)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (H01L)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 小山 和俊  
特許庁審判長 井上 信一
特許庁審判官 森川 幸俊
酒井 朋広
発明の名称 半導体装置およびその製造方法  
代理人 稲葉 忠彦  
代理人 村上 加奈子  
代理人 倉谷 泰孝  
代理人 松井 重明  

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