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審決分類 審判 査定不服 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 取り消して特許、登録 H04W
審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 H04W
管理番号 1322882
審判番号 不服2015-17909  
総通号数 206 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2017-02-24 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2015-10-01 
確定日 2017-01-10 
事件の表示 特願2012-549054「無線通信においてバンドルされた周波数分割多重構造」拒絶査定不服審判事件〔平成23年 7月21日国際公開、WO2011/088146、平成25年 5月16日国内公表、特表2013-517692、請求項の数(25)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 第1 手続の経緯

本件特許出願は、平成23年1月12日(パリ条約に基づく優先権主張 平成22年1月12日 米国、平成23年1月11日 米国)を国際出願日としたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。

平成25年 9月 4日付け:拒絶理由の通知
平成26年 3月 6日 :意見書、手続補正書の提出
平成26年10月 8日付け:拒絶理由の通知
平成27年 1月14日 :意見書、手続補正書の提出
平成27年 5月28日付け:補正の却下の決定、拒絶査定
平成27年10月 1日 :審判請求書、手続補正書の提出
平成27年12月17日 :前置報告
平成28年 3月 8日 :上申書
平成28年 7月25日付け:当審による拒絶理由の通知
平成28年 9月26日 :意見書、手続補正書の提出


第2 本件発明

本件特許出願の請求項1-25に係る発明は、平成28年9月26日付けの手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1-25に記載された以下のとおりのものである。

「【請求項1】
割り当てられたリソースで通信するための方法であって、
複数のバンドルされた送信時間インタバル(TTI)において、1つのリソース・ブロックにおける1または複数のサブキャリアを備えるリソース割当を受信することと、
前記リソース割当にしたがって、前記複数のバンドルされたTTIにおいて、前記1または複数のサブキャリアで信号を送信することと、
を備え、前記1または複数のサブキャリアは、前記複数のバンドルされたTTI内に、サブキャリアのサブセットを備え、前記リソース割当を受信するデバイスの送信帯域幅は、前記1つのリソース・ブロックの全帯域幅未満に制限される、方法。

【請求項2】
前記リソース割当は、送信ダイバーシティを提供するために、TTI間ホッピングのためにバンドルされたTTIのうちの別の1つにおけるものとは異なる1または複数のバンドルされたTTIのうちの1つにおける、リソース・ブロックの異なる部分、または、異なるリソース・ブロックの別の部分の選択を含む、請求項1に記載の方法。

【請求項3】
前記リソース割当は、さらなる周波数ダイバーシティまたは別の周波数ダイバーシティのため、TTI内ホッピングを提供するために、リソース・ブロックの別の部分の選択、あるいは、TTIのうちの少なくとも1つ内の別のリソース・ブロックの他の部分の選択を含む、請求項1に記載の方法。

【請求項4】
前記リソース割当は、1または複数のラジオ・フレームにおいて、リソース・ブロックの別の部分の選択、あるいは、別のリソース・ブロックの一部の選択を含む、請求項1に記載の方法。

【請求項5】
前記複数のバンドルされたTTIにおいて、前記1または複数のサブキャリアで送信された信号に関連するフィードバックを受信するためのリソースを示すインジケーションを受信することと、
前記リソースでフィードバックを受信することと、
をさらに備える請求項1に記載の方法。

【請求項6】
割り当てられたリソースで通信する装置であって、
複数のバンドルされた送信時間インタバル(TTI)において、1つのリソース・ブロックにおける1または複数のサブキャリアを備えるリソース割当を取得し、
前記リソース割当にしたがって、前記複数のバンドルされたTTIにおいて、前記1または複数のサブキャリアで信号を送信し、前記1または複数のサブキャリアは、前記複数のバンドルされたTTI内に、サブキャリアのサブセットを備え、前記装置の送信帯域幅は、前記1つのリソース・ブロックの全帯域幅未満に制限されるように構成された少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに接続されたメモリと、
を備える、装置。

【請求項7】
前記リソース割当は、送信ダイバーシティを提供するために、TTI間ホッピングのためにバンドルされたTTIのうちの別の1つにおけるものとは異なる1または複数のバンドルされたTTIのうちの1つにおける、リソース・ブロックの異なる部分、または、異なるリソース・ブロックの別の部分の選択を含む、請求項6に記載の装置。

【請求項8】
前記リソース割当は、さらなる周波数ダイバーシティまたは別の周波数ダイバーシティのため、TTI内ホッピングを提供するために、リソース・ブロックの別の部分の選択、あるいは、TTIのうちの少なくとも1つ内の別のリソース・ブロックの他の部分の選択を含む、請求項6に記載の装置。

【請求項9】
前記リソース割当は、1または複数のラジオ・フレームにおいて、リソース・ブロックの別の部分の選択、あるいは、別のリソース・ブロックの一部の選択を含む、請求項6に記載の装置。

【請求項10】
前記少なくとも1つのプロセッサはさらに、前記複数のバンドルされたTTIにおいて、前記1または複数のサブキャリアで送信された信号に関連するフィードバックを受信するためのリソースを示すインジケーションを受信し、前記リソースでフィードバックを受信するように構成された、請求項6に記載の装置。

【請求項11】
割り当てられたリソースで通信するための装置であって、
複数のバンドルされた送信時間インタバル(TTI)において、1つのリソース・ブロックにおける1または複数のサブキャリアを備えるリソース割当を受信する手段と、
前記リソース割当にしたがって、前記複数のバンドルされたTTIにおいて、前記1または複数のサブキャリアで信号を送信する手段と、
を備え、前記1または複数のサブキャリアは、前記複数のバンドルされたTTI内に、サブキャリアのサブセットを備え、前記装置の送信帯域幅は、前記1つのリソース・ブロックの全帯域幅未満に制限される、装置。

【請求項12】
前記リソース割当は、送信ダイバーシティを提供するために、TTI間ホッピングのためにバンドルされたTTIのうちの別の1つにおけるものとは異なる1または複数のバンドルされたTTIのうちの1つにおける、リソース・ブロックの異なる部分、または、異なるリソース・ブロックの別の部分の選択を含む、請求項11に記載の装置。

【請求項13】
前記リソース割当は、さらなる周波数ダイバーシティまたは別の周波数ダイバーシティのため、TTI内ホッピングを提供するために、リソース・ブロックの別の部分の選択、あるいは、TTIのうちの少なくとも1つ内の別のリソース・ブロックの他の部分の選択を含む、請求項11に記載の装置。

【請求項14】
前記リソース割当は、1または複数のラジオ・フレームにおいて、リソース・ブロックの別の部分の選択、あるいは、別のリソース・ブロックの一部の選択を含む、請求項11に記載の装置。

【請求項15】
前記送信された信号に関連するフィードバックを受信する手段をさらに備え、
前記リソース割当を受信する手段はさらに、前記フィードバックが受信されるリソースを示すインジケーションを受信する、請求項11に記載の装置。

【請求項16】
割り当てられたリソースで通信するためのコンピュータ・プログラムを記憶したコンピュータ読取可能な記憶媒体であって、
少なくとも1つのコンピュータに対して、複数のバンドルされた送信時間インタバル(TTI)において、1つのリソース・ブロックにおける1または複数のサブキャリアを備えるリソース割当を取得させるためのコードと、
前記少なくとも1つのコンピュータに対して、前記リソース割当にしたがって、前記複数のバンドルされたTTIにおいて、前記1または複数のサブキャリアで信号を送信させるためのコードと、
を記憶し、前記1または複数のサブキャリアは、前記複数のバンドルされたTTI内に、サブキャリアのサブセットを備え、前記コンピュータの送信帯域幅は、前記1つのリソース・ブロックの全帯域幅未満に制限される、コンピュータ読取可能な記憶媒体。

【請求項17】
前記リソース割当は、送信ダイバーシティを提供するために、TTI間ホッピングのためにバンドルされたTTIのうちの別の1つにおけるものとは異なる1または複数のバンドルされたTTIのうちの1つにおける、リソース・ブロックの異なる部分、または、異なるリソース・ブロックの別の部分の選択を含む、請求項16に記載のコンピュータ読取可能な記憶媒体。

【請求項18】
前記リソース割当は、さらなる周波数ダイバーシティまたは別の周波数ダイバーシティのため、TTI内ホッピングを提供するために、リソース・ブロックの別の部分の選択、あるいは、TTIのうちの少なくとも1つ内の別のリソース・ブロックの他の部分の選択を含む、請求項16に記載のコンピュータ読取可能な記憶媒体。

【請求項19】
前記リソース割当は、1または複数のラジオ・フレームにおいて、リソース・ブロックの別の部分の選択、あるいは、別のリソース・ブロックの一部の選択を含む、請求項16に記載のコンピュータ読取可能な記憶媒体。

【請求項20】
前記少なくとも1つのコンピュータに対して、前記複数のバンドルされたTTIにおいて、前記1または複数のサブキャリアで送信された信号に関連するフィードバックを受信するためのリソースを示すインジケーションを受信させるためのコードと、
前記少なくとも1つのコンピュータに対して、前記リソースでフィードバックを受信させるためのコードと
をさらに記憶した、請求項16に記載のコンピュータ読取可能な記憶媒体。

【請求項21】
割り当てられたリソースで通信するための装置であって、
複数のバンドルされた送信時間インタバル(TTI)において、1つのリソース・ブロックにおける1または複数のサブキャリアを備えるリソース割当を取得するためのリソース割当受信構成要素と、
前記リソース割当にしたがって、前記複数のバンドルされたTTIで、前記1または複数のサブキャリアで信号を送信するための送信構成要素と、
を備え、前記1または複数のサブキャリアは、前記複数のバンドルされたTTI内に、サブキャリアのサブセットを備え、前記装置の送信帯域幅は、前記1つのリソース・ブロックの全帯域幅未満に制限される、装置。

【請求項22】
前記リソース割当は、送信ダイバーシティを提供するために、TTI間ホッピングのためにバンドルされたTTIのうちの別の1つにおけるものとは異なる1または複数のバンドルされたTTIのうちの1つにおける、リソース・ブロックの異なる部分、または、異なるリソース・ブロックの別の部分の選択を含む、請求項21に記載の装置。

【請求項23】
前記リソース割当は、さらなる周波数ダイバーシティまたは別の周波数ダイバーシティのため、TTI内ホッピングを提供するために、リソース・ブロックの別の部分の選択、あるいは、TTIのうちの少なくとも1つ内の別のリソース・ブロックの他の部分の選択を含む、請求項21に記載の装置。

【請求項24】
前記リソース割当は、1または複数のラジオ・フレームにおいて、リソース・ブロックの別の部分の選択、あるいは、別のリソース・ブロックの一部の選択を含む、請求項21に記載の装置。

【請求項25】
前記送信された信号に関連するフィードバックを受信するためのフィードバック受信構成要素をさらに備え、
前記リソース割当受信構成要素はさらに、前記フィードバックが受信されるリソースを示すインジケーションを受信する、請求項21に記載の装置。」


第3 原査定の理由について

1.原査定の理由の概要
(1)拒絶査定

「この出願については、平成26年10月 8日付け拒絶理由通知書に記載した理由によって、拒絶をすべきものです。
なお、意見書の内容を検討しましたが、拒絶理由を覆すに足りる根拠が見いだせません。

備考

なお、平成27年1月14日付けの補正は本拒絶査定と同日付けで却下されている。」

(2)平成26年10月8日付け拒絶理由

「 理 由

この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

記 (引用文献等については引用文献等一覧参照)
・請求項1-55
・引用文献1、3-5、7
・備考
引用文献7(日本語訳に相当する引用文献8の記載箇所及び表現を使う)の段落【0022】-【0026】及び図3には、アップリンクにおけるリソース割り当てについて、バンドルされたTTIにおいて、例えば1つの副搬送波を割り当てることが開示されている。
したがって、引用文献1、3-5、7に開示の事項を用いて当該請求項に記載の構成とすることについても格別な技術的困難性は認められない。

引 用 文 献 等 一 覧
1.国際公開第2008/156414号
2.特表2010-530709号公報
3.国際公開第2009/126902号
4.Ericsson,TTI-Bundling Considerations for TDD,3GPP TSG-RAN WG2 #62 Tdoc R2-082148,2008年 5月 5日
5.国際公開第2008/085000号
6.特表2010-515332号公報
7.国際公開第2009/133490号
8.特表2011-519540号公報 」


2.原査定の理由の判断
(1)引用例7の記載事項
原査定の拒絶の理由に引用された引用例7である国際公開第2009/133490号には、以下の事項が記載されている。(なお、下線部は当審にて付与し、日本語訳は対応する国内出願の公表公報である特表2011-519540号公報を用いた。)

(ア)「In accordance with another aspect of the invention, a method is proposed for transmitting data from a secondary station to at least one primary station, comprising, at the primary station, transmitting on a signaling channel to the secondary station a resource allocation message allocating resource blocks for a bundling transmission of data from the secondary station, the number of resource blocks being dependent of the size of a packet to be transmitted.」(第3頁第1行?第6行)

(日本語訳:本発明のもう1つの態様によれば、二次局から少なくとも1つの一次局へデータを送信するための方法が提案され、当該方法は、前記一次局において、前記二次局からのデータのバンドリング送信のためのリソースブロックを割り当てるリソース割り当てメッセージを前記二次局へシグナリングチャネル上で送信し、リソースブロックの数は、送信されるべきパケットのサイズに依存する。)(【0012】)

(イ)「The present invention relates to a system of communication 300 as depicted on Figure 1, comprising a primary station 100, like a base station, and at least one secondary station 200 like a mobile station. 」(第3頁第22行?第24行)

(日本語訳:本発明は、図1に示されるような、基地局のような一次局100及び移動局のような少なくとも1つの二次局200を有する通信システム300に関連する。)(【0016】)

(ウ)「In one embodiment, a system for instance using LTE is provided, where the primary station from time to time transmits PDCCH messages in the downlink granting resources in the uplink. The PDCCH message includes one or more bits which indicate the number of TTIs in a bundle. In a refinement of this embodiment the same PDCCH message size is used for bundled TTIs as for non-bundled TTIs. The bits used to indicate the number of TTIs in a bundle are stolen from the field used to indicate the resource allocation. Preferentially, the remaining bits are used to indicate resource allocations with small numbers of RBs rather than large numbers of RBs. The number of bits used to indicate the bundle size could be configured by higher layer signalling. As a special case, the interpretation of the bits in the PDCCH message, e.g. as indicating bundling or not, could depend on whether bundling is configured by higher layers.
In a further variation, when bundling is configured by higher layers, this could indicate that bundling (with a pre-determined bundling factor) should be applied to small RB allocations only (e.g. 1 RB). This is for instance depicted on figure 3, where only one subcarrier F3 is allocated to the secondary station but over three successive time frames, instead of only one in a normal allocation.
The indication of the number of TTIs in a bundle may comprise an indication of a difference from a default number of TTIs provided by other signalling, for example by broadcast signalling or higher-layer signalling. For instance, the secondary stations receive by higher layer signalling an indication of the number of TTIs usually used in bundle, for instance 2 TTIs, when using the bundling approach. Then, for each secondary station, a control signalling may be sent to indicate a difference with the default number of TTIs allocated. For instance, in the case illustrated in Figure 3 where three TTIs are allocated, the considered secondary station has received with the allocation or in a separate message an indication that the number of TTIs really allocated is +1 compared with the default number of TTIs. This permits the number of bits used in the control signalling to be reduced and thus reduces the overhead. In another embodiment in a system using LTE, the size of the resource allocation in the frequency domain is pre-determined (e.g. 1 RB) and the PDCCH message indicates the bundle size.」(第4頁第30行?第5頁第27行)

(日本語訳:一実施例において、例えばLTEを用いるシステムが提供され、一次局は、ダウンリンクにおいてPDCCHメッセージを適宜送信し、アップリンクにおけるリソースを付与する。PDCCHメッセージは、バンドル中のTTIの数を示す1つ以上のビットを含む。
この実施の形態の改良において、バンドルされていないTTI用と同じPDCCHメッセージサイズが、バンドルされたTTIのために用いられる。バンドル中のTTIの数を示すために使用されるビットは、リソース割り当てを示すために使用されるフィールドから流用される。好ましくは、残りのビットは、多数のRBよりむしろ少数のRBを有するリソース割り当てを示すために用いられる。バンドルサイズを示すために使用されるビットの数は、より上位のレイヤ信号によって設定されることができる。特別な場合として、例えばバンドリングを示すか否かについてのPDCCHメッセージ中のビットの解釈は、バンドリングがより上位のレイヤによって設定されるかどうかによって決まることができる。
更なるバリエーションにおいて、バンドリングがより上位のレイヤによって設定される場合、これは、(予め定められたバンドリング係数による)バンドリングが小さいRB割り当て(例えば1RB)のみに適用されなければならないことを示すことができる。これは例えば図3に示されており、ここで、1つの副搬送波F3のみが二次局に割り当てられるが、通常の割り当てにおける1つのみの代わりに、3つの連続するタイムフレームにわたって割り当てられる。
バンドル中のTTIの数の指示は、他の信号によって、例えば放送信号又は上位レイヤ信号によって提供されるTTIのデフォルトの数からの差の指示を含むことができる。例えば、二次局は、より上位のレイヤの信号によって、バンドリングアプローチを用いるときにバンドル中で通常用いられるTTIの数(例えば2つのTTI)の指示を受信する。それから、各々の二次局に対して、割り当てられるTTIのデフォルトの数との差を示すために制御信号が送信されることができる。例えば、3つのTTIが割り当てられる図3に示される場合において、考慮される二次局は、割り当てによって又は別個のメッセージにおいて、実際に割り当てられるTTIの数がTTIのデフォルトの数に比べて+1であるという指示を受信する。これは、制御信号中に使用されるビットの数が低減されることを可能にして、したがってオーバーヘッドを低減する。
LTEを用いるシステムの他の実施の形態において、周波数ドメインにおけるリソース割り当てのサイズは予め定められており(例えば1RB)、そしてPDCCHメッセージはバンドルサイズを示す。)(【0022】?【0026】)


上記(ア)?(ウ)の記載から、引用例7には、以下の発明が記載されていると認められる。

「二次局から少なくとも1つの一次局へデータを送信するための方法であって、当該方法は、前記一次局において、前記二次局からのデータのバンドリング送信のためのリソースブロックを割り当てるリソース割り当てメッセージを前記二次局へシグナリングチャネル上で送信し、基地局のような一次局100及び移動局のような少なくとも1つの二次局200を有し、一次局は、ダウンリンクにおいてPDCCHメッセージを適宜送信し、アップリンクにおけるリソースを付与し、PDCCHメッセージは、バンドル中のTTIの数を示す1つ以上のビットを含み、バンドリングがより上位のレイヤによって設定される場合、例えば、1つの副搬送波F3のみが二次局に割り当てられるが、通常の割り当てにおける1つのみの代わりに、3つの連続するタイムフレームにわたって割り当てられる、方法。」(以下、「引用発明」という。)


(2)対比
本件特許出願の請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)と引用発明とを対比する。

(2-1)引用発明は、移動局のような「二次局から」基地局のような「一次局へデータを送信するための方法」であって、「前記一次局において、前記二次局からのデータのバンドリング送信のためのリソースブロックを割り当てるリソース割り当てメッセージを前記二次局へシグナリングチャネル上で送信」するのであるから、前記リソース割り当てメッセージを受信した二次局は前記リソースブロックを用いて通信することは明らかである。
してみると、引用発明は、本願発明でいうところの『割り当てられたリソースで通信するための方法』であるといえる。

(2-2)引用発明は、「前記一次局において、前記二次局からのデータのバンドリング送信のためのリソースブロックを割り当てるリソース割り当てメッセージを前記二次局へシグナリングチャネル上で送信」するのであるから、二次局は本願発明でいうところの『リソース割当を受信』していることは明らかである。
そして、引用発明は、「一次局は、ダウンリンクにおいてPDCCHメッセージを適宜送信し、アップリンクにおけるリソースを付与し、PDCCHメッセージは、バンドル中のTTIの数を示す1つ以上のビットを含み、バンドリングがより上位のレイヤによって設定される場合、例えば、1つの副搬送波F3のみが二次局に割り当てられるが、通常の割り当てにおける1つのみの代わりに、3つの連続するタイムフレームにわたって割り当てられる」のであるから、前記PDCCHメッセージには、本願発明でいうところの『複数のバンドルされた送信時間インタバル(TTI)』に関する情報が含まれていることは明らかである。

(2-3)引用発明は、「二次局から少なくとも1つの一次局へデータを送信するための方法であって、当該方法は、前記一次局において、前記二次局からのデータのバンドリング送信のためのリソースブロックを割り当てるリソース割り当てメッセージを前記二次局へシグナリングチャネル上で送信し、」ており、そして、上記(2-2)で言及した事項も勘案すると、引用発明にかかる二次局は、本願発明でいうところの『リソース割当にしたがって、複数のバンドルされたTTIにおいて、信号を送信する』ものであるといえる。

したがって、本願発明と引用発明とは、

「割り当てられたリソースで通信するための方法であって、
複数のバンドルされた送信時間インタバル(TTI)において、リソース割当を受信することと、
前記リソース割当にしたがって、前記複数のバンドルされたTTIにおいて、信号を送信することと、
を備えた方法。」

で一致し、以下の点で相違している。

[相違点1]
本願発明においては、リソース割当に関して『1つのリソース・ブロックにおける1または複数のサブキャリアを備える』との事項が特定されているのに対し、引用発明にはその旨特定されていない点。

[相違点2]
本願発明においては、『前記1または複数のサブキャリアは、前記複数のバンドルされたTTI内に、サブキャリアのサブセットを備え、前記リソース割当を受信するデバイスの送信帯域幅は、前記1つのリソース・ブロックの全帯域幅未満に制限される』との事項が特定されているのに対し、引用発明にはその旨特定されていない点。

(3)判断
上記相違点2について検討する。

引用発明には、複数の連続するタイムフレームにわたってバンドリング送信のためのリソースブロックを割り当てることは開示されているが、本願発明のようにリソースブロックが『サブキャリアのサブセットを備え、リソース割当を受信するデバイスの送信帯域幅は、1つのリソース・ブロックの全帯域幅未満に制限される』との事項は、記載も示唆もされておらず、また当業者にとって自明であるとも認められない。
してみると、引用発明において、上記相違点2で特定されるような本願発明に特有の事項を備えるようにする合理的な理由があるとは認められないから、相違点2に係る構成を引用発明に基づいて、当業者が容易に想到し得るとは認められない。

また、その他の引用例1、3-5においても、上記相違点2に関する事項を想起させる記載又は示唆する記載は認められない。

(4)小括
したがって、本願発明は、相違点1を検討するまでもなく、当業者が引用例1、3-5、7に記載された事項に基づいて容易に発明をすることができたとはいえない。
本願の請求項2から25に係る発明についても、上記相違点1及び2に係る構成を全て有しているので、本願発明と同様に、当業者が引用例1、3-5、7に記載された事項に基づいて容易に発明をすることができたとはいえない。


第4 当審拒絶理由について

1.当審拒絶理由の概要

「 理 由

この出願は、特許請求の範囲の記載が下記の点で、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。



(1)平成27年10月1日付け手続補正書により補正された請求項2、請求項3、請求項4の記載は、如何なる事項を特定しようとしているのか不明である。

(即ち、明細書の段落【0033】の記載を参酌するに、請求項2はTTI単位でのホッピングに関する事項を、請求項3はTTI内でのホッピングに関する事項を、請求項4はラジオ・フレーム単位でのホッピングに関する事項を、それぞれ特定しようと推察するが、現在の請求項の記載からはその旨読み取れない。)

(2)請求項7、8、9、12、13、14、17、18、19、22、23、24についても上記(1)と同様に不明である。

よって、請求項2、3、4、7、8、9、12、13、14、17、18、19、22、23、24に係る発明は明確でない。 」

2.当審拒絶理由の判断

平成28年9月26日付け手続補正書により、請求項2にかかる発明はTTI間ホッピングに関するものであること、請求項3にかかる発明はTTI内ホッピングに関するものであること、請求項4にかかる発明はラジオ・フレーム単位でのホッピングに関するものであることが明確になった。そして、請求項2、3、4のそれぞれに対応する各請求項についても同様の補正がなされることによりそれぞれの発明が明確になった。

したがって、当審で通知した拒絶理由は解消した。

第5 むすび

以上のとおり、原査定の理由および当審拒絶理由によっては、本件特許出願を拒絶することはできない。
また、他に本件特許出願を拒絶すべき理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。
 
審決日 2016-12-19 
出願番号 特願2012-549054(P2012-549054)
審決分類 P 1 8・ 537- WY (H04W)
P 1 8・ 121- WY (H04W)
最終処分 成立  
前審関与審査官 石原 由晴野元 久道  
特許庁審判長 近藤 聡
特許庁審判官 佐藤 智康
吉田 隆之
発明の名称 無線通信においてバンドルされた周波数分割多重構造  
代理人 蔵田 昌俊  
代理人 奥村 元宏  
代理人 福原 淑弘  
代理人 井関 守三  
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