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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 F26B
管理番号 1324522
審判番号 不服2016-3286  
総通号数 207 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2017-03-31 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2016-03-03 
確定日 2017-02-03 
事件の表示 特願2012- 812号「送風ダクト及び乾燥機」拒絶査定不服審判事件〔平成25年 7月18日出願公開、特開2013-139970号公報〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成24年1月5日の出願であって、平成27年9月24日付けで拒絶理由が通知され、平成27年11月18日に意見書及び補正書が提出され、平成27年12月3日付けで拒絶査定がされた。これに対し、平成28年3月3日に拒絶査定不服審判が請求されると同時に手続補正書が提出されたものである。


第2 平成28年3月3日付けの手続補正の補正却下の決定
[補正の却下の決定の結論]
平成28年3月3日付けの手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。

[理由]
1 本件補正について
本件補正により、特許請求の範囲の請求項1は、平成27年11月18日付けの補正書の特許請求の範囲の請求項1の
「温風発生機で発生され、送風ホースを通じて送られた温風を排出する送風ダクトであって、
前記送風ダクトは、可撓性のある縫製シートで形成された両側面が閉じられた中空で横長の筒状体のダクト本体を有し、
前記ダクト本体は、乗り物に設置された座席上に載置可能な大きさで形成され、
前記ダクト本体の前記座席上に載置される底面は平坦状に形成されており、
前記ダクト本体には、温風を乾燥させる部分に向かって吹き出すことができる複数の吹き出し口が前記ダクト本体の前記筒状体の長手方向に沿って形成されているとともに、上面側に設けられた開口に送風ホースと接続可能な接続部が形成されていることを特徴とする送風ダクト。」を
「温風発生機で発生され、送風ホースを通じて送られた温風を排出する送風ダクトであって、
前記送風ダクトは、可撓性のある縫製シートで形成された両側面が閉じられた中空で横長の筒状体のダクト本体を有し、
前記ダクト本体は、乗り物に設置された座席上に載置可能な大きさで形成され、
前記ダクト本体の前記座席上に載置される底面は平坦状に形成されており、
前記ダクト本体には、温風を乾燥させる部分に向かって吹き出すことができる開口からなる複数の吹き出し口が前記ダクト本体の前記筒状体の長手方向に沿って、かつ、前記ダクト本体を前記座席上に載置させたとき、少なくとも前記座席の座部及び背もたれ部に向かう部分に形成されているとともに、上面側に設けられた開口に送風ホースと接続可能な接続部が形成されていることを特徴とする送風ダクト。」と補正した。(下線は、補正された箇所を示す。)

そして、この補正は、特許請求の範囲に記載した発明を特定するために必要な事項である吹き出し口について、「開口からなる」ものであって、「前記ダクト本体を前記座席上に載置させたとき、少なくとも前記座席の座部及び背もたれ部に向かう部分に形成されている」との限定を付加するものであり、この補正により、発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題を変更するものでもないことは明らかである。

よって、本件補正における請求項1に係る発明の補正は、特許法第17条の2第5項第2号に掲げる事項(特許請求の範囲のいわゆる限定的減縮)を目的とするものである。

2 独立特許要件についての検討
(1)そこで、本件補正後の特許請求の範囲の請求項1に係る発明(以下「本願補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものか(特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反しないか)について検討する。

(2)引用例
ア 引用例1
原査定の拒絶の理由に引用され、本願の出願前に頒布された刊行物である米国特許第06393724号明細書(以下「引用例1」という。)には、次の事項が記載されている。(なお、日本語訳は当審による。)
(ア)「The present invention relates to an apparatus to facilitate the drying of the interior of vehicles and other confined spaces, wherein the apparatus directs hot air specifically on several different surfaces or areas to be dried.」(1欄3?6行)(本発明は、自動車の室内やその他の限定された空間の乾燥に関するものであって、乾燥させるために、具体的に熱風を幾つかの異なる表面または領域に導く装置である。)
(イ)「Referring first to FIGS. 1 , 2 and 3 , the drying system 100 has a heater 1 with a blower connected to main duct 2 . In certain climates and/or applications it is possible to eliminate the heater and only use blown air, not heated air. The main duct 2 is connected to one or more station ducts 103 . In the preferred embodiment the ducts 2 , 3 are mounted on the ceiling to prevent damage to the ducts and to free up floor space. The station duct 3 is connected to one or more connecting hoses 4 . In the preferred embodiment the connecting hoses 4 are 6-inch diameter hoses. The ducts 2 , 3 , heater 1 , blower (not shown), and connecting hoses 4 are well known in the art.
The connecting hose 4 is connected to a vent box, 5 , 6 . In the preferred embodiment there are two main types of vent boxes. The first type of box is center vent box 5 , shown in FIGS. 1 and 5 .」(2欄下から10行?3欄6行)(まず図1、図2及び図3を参照して、乾燥システム100は、メインダクト2に接続された送風機とヒータ1を有する。ある地域及び/又は用途では、ヒータをなくして、送風空気のみで、加熱された空気を使用しないことができる。メインダクト2は、1以上のステーションダクト103(当審注:「3」の誤記である。)に接続される。好適な実施形態では、ダクト2、3は、ダクトへの損傷を防止し、床面積を自由に使えるように天井に設置する。ステーションダクト3は、1つまたは複数の接続ホース4が接続されている。好適な一実施形態では、接続ホース4は、直径6インチのホースである。ダクト2、3、ヒータ1、送風機(図示せず)及び接続ホース4は、当技術分野で知られている。
接続ホース4は、ベントボックス5、6に接続される。好適な実施形態では、ベントボックスの2つの主なタイプがある。ボックスの第1のタイプは、図1と5に示される中央ベントボックス5である。)
(ウ)「The second type of box is a seat vent box 6 , which dries one area at a time, either the front or the rear, as shown in FIGS. 2 , 4 and 6 . Seat box 6 can be set on either the front passenger seat D or rear passenger seat J. The preferred embodiment is to have seat box 6 designed to sit on the passenger side seats D, J. It is easier to get the seat box 6 in and out of the passenger side without hanging up on the steering wheel.
Seat vent box 6 has five directional hoses 11 , 12 , 13 , 14 , and 15 . Slot 16 , shown in FIG. 6 , is provided in the bottom of the seat vent box 6 to dry the seat D that the seat box 6 is sitting on. Feet 17 raise box 6 off the seat D to allow airflow over the seat D. Hose 14 directs air onto the seat back F of the seat D that seat box 6 is sitting on and hose 15 directs air to the floor area B in front of the seat D as shown in FIG. 4 .
Hoses 11 , 12 , and 13 are on one side of box 6 and direct air to the seat and floor area next to the seat the box 6 is sitting on. In the preferred embodiment hoses 11 , 12 and 13 direct air to the driver's side. Hose 11 directs air to the floor area A of the driver's side. Hose 12 directs air on to the driver's seat C and hose 13 direct air onto the seat back E as shown in FIG. 4 .
The seat vent box 6 only dries the front or rear area, so in most applications two boxes 6 would be used to dry the front and rear area at the same time, as shown in FIG. 3 . It is possible to make a seat box 6 that is adapted to sit on the driver's side seats by placing hoses 11 , 12 , and 13 on the opposite side of the box. 」(3欄17?46行)(ボックスの第2のタイプは、シートベントボックス6である。図2、図4及び図6に示すように、前方または後方のいずれかである、1つの領域を一回で乾燥する。シートボックス6は、助手席D又は後部座席Jのいずれかに設定することができる。好適な実施形態は、乗客側シートD,Jに着座するように設計されれている。それは、ステアリングホイールに垂下することなく乗客側の内外にシートボックス6を得るために容易である。
シートベントボックス6は、5方向のホース11、12、13、14、15を有している。図6に示されるように、スロット16は、シートボックス6が着座されたシートDを乾燥させるために、シートベントボックス6の底部に設けられている。足17は、気流を導くために、シートDからボックス6を持ち上げている。ホース14は、シートボックス6が着座されたシートDのシートバックFに空気を導いており、ホース15は、図4に示すように、シートDの前の床面Bに空気を導いている。この実施例では、ホース11、12と13は、運転手側に空気を導いている。ホース11は、運転手側に床又は領域Aに空気を導いている。
ホース11、12および13は、ボックス6の一側にあり、ボックス6が着座しているシートの隣のシートと床の領域に空気を向ける。好ましい実施例では、ホース11、12および13は、運転席側に空気を向ける。ホース11が運転席側の床領域Aに空気を向ける。図4に示すように、ホース12が運転席Cに空気を導き、ホース13がシートバックE上に空気を導く。
シートベントボックス6は、前方または後方の領域を乾燥のみで、それゆえ、ほとんどの用途において、図3に示すように、2つのボックス6が、同時に、前方および後方を乾燥するために使用されるであろう。ボックスの反対側に、ホース11、12及び13を配置して、運転席上に着座するように変更したシートボックス6とすることが可能である。)
(エ)図4「



(オ)図4から、シートボックス6(当審注:図4中の符号「16」は、「6」の誤記である。)が、上面側に接続ホース4と接続可能な接続部を有している点が看取できる。

イ 引用例1に記載された発明
上記アの(ア)?(オ)において、乾燥システム10の「ベントボックス6」に着目すると、引用例1には次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されているといえる。

「送風機とヒータ1が接続されたメインダクト2に1以上のステージョンダクト3が接続され、ステージョンダクト3に1つまたは複数の接続ホース4が接続され、接続ホース4が接続されたベントボックス6であって、
底部に、ベントボックス6が着座された自動車のシートDを乾燥させるためのスロット16、及びシートDのシートバックFに空気を導くホース14を有し、上面側に接続ホース4と接続可能な接続部が形成されているベントボックス6。」


ウ 引用例2
原査定の拒絶の理由に引用され、本願の出願前に頒布された刊行物である特開平5-154027号公報(以下「引用例2」という。)には、次の事項が記載されている。
(ア)「【請求項1】送風機とヒータを内蔵した温風ユニットと、前記温風ユニットからの送風を受け表面に設けられた多数の通気孔より温風を吹き出す送風袋と、前記温風ユニットと前記送風袋とを連通させるダクトとを備え、前記送風袋はその長辺部中央に前記ダクトを接合する温風流入口を有し、ベッド側面に設けられた前記温風ユニットに前記ダクトを介して連通するとともに、前記温風流入口を含む温風流入線に対して対称に前記通気孔を設けてなる電気寝具。」
(イ)「【0011】図3において、7はヒータと送風機を内蔵した温風ユニットであり、ダクト8を介して送風袋9と温風が連通するように構成されている。この送風袋9の下面にはベッドマットレス10を包み込み前記送風袋9を前記ベッドマットレス10に強固に取り付ける送風袋取付カバー11が縫製一体に構成されている。」

(3)本願補正発明と引用発明の対比
ア 対比
本願補正発明と引用発明とを対比する。
(ア)引用発明の「送風機とヒータ1」は、その構造及び作用から、本願補正発明の「温風発生器」に相当し、同様に、「接続ホース4」は「送風ホース」に、「ベントボックス6」は「送風ダクト」にそれぞれ相当する。そして、引用発明の「送風機とヒータ1が接続されたメインダクト2に1以上のステージョンダクト3が接続され、ステージョンダクト3に1つまたは複数の接続ホース4が接続され、接続ホース4が接続されたベントボックス6」は、送風機とヒータ1で温風を発生し、メインダクト2、ステーションダクト3、接続ホース4を通じて温風がベントボックス6に送られ、ベントボックス6から排出されるから、本願補正発明の「温風発生機で発生され、送風ホースを通じて送られた温風を排出する送風ダクト」に相当する。
(イ)引用発明の「ベントボックス6」は、「自動車のシートD」に「ベントボックス6が着座され」ることから、自動車のシートD上に載置可能な大きさで形成されているといえる。また、引用発明の「スロット16」と「ホース14」は、その開口から温風を乾燥させる部分に向かって吹き出しているから、それぞれ本願補正発明の「温風を乾燥させる部分に向かって吹き出すことができる開口からなる」「吹き出し口」に相当する。そして、引用発明の「上面側に接続ホース4と接続可能な接続部が形成されているベントボックス6」は、温風が接続ホース4からベントボックス6内に送られるものであるから、接続部に開口を有していることは明らかである。
そうすると、引用発明の「底部に、ベントボックス6が着座された自動車のシートDを乾燥させるためのスロット16、及びシートDのシートバックFに空気を導くホース14を有し、上面側に接続ホース4と接続可能な接続部が形成されているベントボックス6」と、本願補正発明の「前記ダクト本体は、乗り物に設置された座席上に載置可能な大きさで形成され、前記ダクト本体の前記座席上に載置される底面は平坦状に形成されており、前記ダクト本体には、温風を乾燥させる部分に向かって吹き出すことができる開口からなる複数の吹き出し口が前記ダクト本体の前記筒状体の長手方向に沿って、かつ、前記ダクト本体を前記座席上に載置させたとき、少なくとも前記座席の座部及び背もたれ部に向かう部分に形成されているとともに、上面側に設けられた開口に送風ホースと接続可能な接続部が形成されていることを特徴とする送風ダクト」とは、「乗り物に設置された座席上に載置可能な大きさで形成され、温風を乾燥させる部分に向かって吹き出すことができる開口からなる複数の吹き出し口が形成されているとともに、上面側に設けられた開口に送風ホースと接続可能な接続部が形成されている送風ダクト」の限りで一致する。

イ 一致点
したがって、両者は、
「温風発生機で発生され、送風ホースを通じて送られた温風を排出する送風ダクトであって、
乗り物に設置された座席上に載置可能な大きさで形成され、温風を乾燥させる部分に向かって吹き出すことができる開口からなる複数の吹き出し口が形成されているとともに、上面側に設けられた開口に送風ホースと接続可能な接続部が形成されている送風ダクト。」
の点で一致し、以下の点で相違している。

ウ 相違点
送風ダクトについて、本願補正発明は、「可撓性のある縫製シートで形成された両側面が閉じられた中空で横長の筒状体のダクト本体を有し、」「前記ダクト本体の前記座席上に載置される底面は平坦状に形成されており、」「前記ダクト本体には、温風を乾燥させる部分に向かって吹き出すことができる開口からなる複数の吹き出し口が前記ダクト本体の前記筒状体の長手方向に沿って、かつ、前記ダクト本体を前記座席上に載置させたとき、少なくとも前記座席の座部及び背もたれ部に向かう部分に形成されている」のに対し、引用発明は、「スロット16」がシートDを乾燥させるため底部に、「ホース14」がシートバックFに空気を導くようにそれぞれ形成されているものの、そのように特定されていない点。

(4)当審の判断
ア 相違点の検討
上記相違点について以下検討する。
引用例2には、送風機とヒータを内蔵した温風ユニットと連通し、前記温風ユニットからの送風を受け温風を吹き出す送風袋において、送風袋9は上生地12と下生地13とをその外周部にて縁布14により袋縫製し、温風を吹き出す表面に設けられた多数の通気孔を有する点が記載さている。
そして、引用例2の「送風袋」は、温風が通り、表面に設けられた通気孔から温風が吹き出すものであるから、本願補正発明の「送風ダクト」又は「ダクト本体」に相当し、同様に、「温風を吹き出す表面に設けられた多数の通気孔」は「温風を乾燥させる部分に向かって吹き出すことができる開口からなる複数の吹き出し口」に相当する。また、引用例2の「送風袋」は、「上生地12と下生地13とをその外周部にて縁布14により袋縫製し」たものであって、その「上生地12と下生地13」は、その使用形態から、本願補正発明の「可撓性のある縫製シート」に相当する。さらに、引用例2の「送風袋」は、「袋縫製」されていることから、本願補正発明の「両側面が閉じられた中空」「の筒状体のダクト本体」に相当する。
そうすると、引用例2には、温風ユニットからの送風を受け温風を吹き出す送風ダクトにおいて、可撓性のある縫製シートで形成された両側面が閉じられた中空の筒状体のダクト本体を有し、前記ダクト本体には、温風を乾燥させる部分に向かって吹き出すことができる開口からなる複数の吹き出し口が形成されている送風ダクトが記載されているといえる。また、そうした送風ダクトは周知のものともいえ、簡易な構造であって、折り畳めるなど収納・保管性に優れたものであることもよく知られている。
そして、引用発明の被乾燥物である自動車のシートと上記周知である縫製シートを用いた送風ダクトが使用されるベッドマットレスは、共に人間の身体を支えるクッション材として共通するものである。そうすると、コストや取り扱いの面から送風ダクトの構造として、より簡易で、収納・保管性の良いものが求められることは当然のことであるから、引用発明のシートボックス6を、より簡易な構造で収納・保管性の優れたものとするために、ホースなどが必要のない上記周知の縫製シートを用いた送風ダクトを適用することは当業者が容易に想到し得たことである。
そして、その際に、引用発明の「スロット16」が、シートボックス6がシートDに着座された際に、シートDの座部に向かう部分に形成されており、「ホース14」がシートDの背もたれ部であるシートバックFに向かう部分に形成されていることを考慮して、縫製シートを用いたダクト本体を座席上に載置させたとき、吹き出し口を、座部及び背もたれ部に向かう部分に形成すること、及び載置する座席の形状や乾燥する空間の形状を考慮して、ダクト本体の形状を横長とし、吹き出し口を筒状体の長手方向に沿う形状とする程度のことは、当業者が設計上適宜なし得たことである。
よって、引用発明の送風ダクトに引用例2に記載された送風袋の構造を適用し、上記相違点に係る本願補正発明のようになすことは、当業者が容易になし得たことである。

イ 本願補正発明の奏する作用効果
本願補正発明により奏される効果は、引用発明、及び引用例2に記載された事項からみて格別なものとはいえない。

ウ まとめ
したがって、本願補正発明は、引用発明、及び引用例2に記載された事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである。

(5)小括
したがって、本願補正発明は、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができない。


3 むすび

以上のとおりであり、本件補正発明は、特許法第17条の2第6項で準用する同法第126条第7項の規定により違反するものであり、同法第159条第1項で読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下されるべきものである。


第3 本願発明について
1 本願発明
平成28年3月3日付けの手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、平成27年11月18日の手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定されるとおりのものである。(上記「第2 平成28年3月3日付けの手続補正の補正却下の決定」の「1 本件補正について」の記載参照。)

2 引用例
原査定の拒絶の理由に引用された引用例1及び2の記載事項及び引用発明については、上記「第2 平成28年3月3日付けの手続補正の補正却下の決定」の「2 独立特許要件違反についての検討」の「(2)引用例」に記載したとおりである。

3 対比・判断
本願発明は、本願補正発明から、吹き出し口について「開口からなる」ものであって、「前記ダクト本体を前記座席上に載置させたとき、少なくとも前記座席の座部及び背もたれ部に向かう部分に形成されている」との限定を省いたものである。
そうすると、本願発明を特定するための事項をすべて含み、更に他の事項を付加したものに相当する本願補正発明が、前記「第2 平成28年3月3日付けの手続補正の補正却下の決定」の「2 独立特許要件違反についての検討」の「(3)本願補正発明と引用発明の対比」及び「(4)当審の判断」に記載したとおりの引用発明、及び引用例2に記載された事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も同様の理由により、引用発明、及び引用例2に記載された事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものである。


第4 まとめ
以上のとおりであるから、本願発明は、特許法第29条第2項の規定より特許を受けることができない。ゆえに、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2016-12-01 
結審通知日 2016-12-02 
審決日 2016-12-19 
出願番号 特願2012-812(P2012-812)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (F26B)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 宮崎 賢司  
特許庁審判長 鳥居 稔
特許庁審判官 大山 広人
佐々木 正章
発明の名称 送風ダクト及び乾燥機  
代理人 能美 知康  
代理人 小田 富士雄  
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