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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 H04L |
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管理番号 | 1325196 |
審判番号 | 不服2016-3250 |
総通号数 | 208 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2017-04-28 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2016-03-02 |
確定日 | 2017-03-13 |
事件の表示 | 特願2013-201415「加入者装置を収容する通信装置の制御装置及びプログラム」拒絶査定不服審判事件〔平成27年 4月13日出願公開、特開2015- 70376、請求項の数(11)〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 |
理由 |
第1 手続の経緯 本願は、平成25年9月27日の出願であって、平成27年7月28日付けで拒絶理由が通知され、同年10月1日付けで手続補正されたが、同年12月22日付けで拒絶査定がされ、これに対し、平成28年3月2日に拒絶査定不服審判が請求されたものである。 第2 本願発明 本願の請求項1ないし11に係る発明は、平成27年10月1日付けの手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1ないし11に記載された事項により特定されるものと認められるところ、本願の請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は以下のとおりである。 「【請求項1】 複数の通信装置と複数の制御装置と、を含み、前記複数の通信装置のそれぞれは、1つ以上のユーザの加入者装置を収容し、かつ、前記複数の制御装置の1つと関連付けられているネットワークであって、ユーザと前記ネットワークの事業者とで予め決めた所定帯域を、当該ユーザの複数の加入者装置のそれぞれと前記通信装置との間の伝送速度の上限値として配分する前記ネットワークにおける前記制御装置であって、 関連付けられている1つ以上の通信装置それぞれについて、それぞれが収容する第1ユーザの加入者装置との間のトラヒック量を収集する収集手段と、 関連付けられていない通信装置それぞれについて、それぞれが収容する前記第1ユーザの加入者装置との間のトラヒック量を他の制御装置から取得する取得手段と、 前記収集手段が収集した第1ユーザのトラヒック量と、前記取得手段が取得した第1ユーザのトラヒック量に基づき、前記関連付けられている1つ以上の通信装置それぞれについて、前記第1ユーザの加入者装置との間の伝送速度の上限値を算出する算出手段と、 を備えていることを特徴とする制御装置。」 第3 原査定の理由の概要 [拒絶理由の概要] この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 記 刊行物1:安田 武、小松 秀司、片岡 陽一、岩田 敏行、前田 洋一,Etherネットワークにおけるマルチ拠点間QoS制御方式の提案,電子情報通信学会技術研究報告 Vol.105 No.512,社団法人電子情報通信学会,2006年 1月 9日,pp.13-18 刊行物2:国際公開第2012/073429号 刊行物3:嶋村 昌義、飯田 勝吉、古閑 宏幸、門林 雄基、山口 英,動的重み配分アルゴリズムによるVPNホース帯域割当手法の提案とその性能評価,電子情報通信学会技術研究報告 Vol.104 No.514,社団法人電子情報通信学会,2004年12月10日,pp.1-6 刊行物4:特開2005-072679号公報 刊行物5:特開2007-129778号公報 ●理由1(進歩性)について ・請求項 1,11 ・刊行物 1-3 ・備考 刊行物1(特に第1-3節)には、複数の拠点をもつ企業に係るネットワーク通信システムにおいて、複数の制御装置(制御サーバ(第2節「・・分散・・」)、もしくは、図5のサーバ(第3.1節[提案4]))それぞれは、担当する加入者装置(NT)に関するトラヒック量を収集し、また、他のサーバからのトラヒック量情報を取得して、担当の加入者装置に係る速度制御を行う技術が開示されている。 刊行物1ではL2SWのような通信装置が示されているところ、当該技術分野において、複数のユーザが収容される通信装置から、加入者装置のトラヒック量を収集すること、速度制御として上限値を利用する技術もよく知られた技術である(例えば、刊行物2(特に段落3-6,14-17,37-40、図1,3)、刊行物3(特に第1-3節、図5)参照)から、刊行物1に記載された発明において、制御装置と通信装置を関連付け、トラヒック量の収集を行うようにすること、速度制御として上限値を利用した制御を行うようにすることは、刊行物2,3等の記載に基づいて、当業者が容易に想到し得たものであって、当該請求項に係る発明に格別な点は認められない。 ・請求項 2-10 ・刊行物 1-5 ・備考 上記に加えて、刊行物1(特に第15頁左欄第2段落、第4節第2段落;「・・比例・・」)には、トラヒック量に比例した速度制御を行う技術が開示されており、ここで、何に対する比であるかは明確でないものの、全体に対する比を利用することはよく知られている(例えば、刊行物4(特に段落28,31,55、図1,2,5)、刊行物5(特に請求項1-4)参照。)。 また、上りや下りを別々に制御することや、最低保証帯域を設けること、また、アプリケーション毎の制御は、いずれも当該技術分野によく知られたものであるから、当該請求項に係る発明に格別な点は認められない。 [拒絶査定の概要] 理由1(特許法第29条第2項)について 刊行物1:安田 武、小松 秀司、片岡 陽一、岩田 敏行、前田 洋一,Etherネットワークにおけるマルチ拠点間QoS制御方式の提案,電子情報通信学会技術研究報告 Vol.105 No.512,社団法人電子情報通信学会,2006年 1月 9日,pp.13-18 刊行物2:国際公開第2012/073429号 刊行物3:嶋村 昌義、飯田 勝吉、古閑 宏幸、門林 雄基、山口 英,動的重み配分アルゴリズムによるVPNホース帯域割当手法の提案とその性能評価,電子情報通信学会技術研究報告 Vol.104 No.514,社団法人電子情報通信学会,2004年12月10日,pp.1-6 刊行物4:特開2005-072679号公報 刊行物5:特開2007-129778号公報 刊行物6:特開2006-054722号公報 ・請求項 1-11 ・刊行物 1-6 本願出願人は意見書中で、本願発明が「ユーザとネットワークの事業者とで予め決めた所定帯域を、当該ユーザの複数の加入者装置のそれぞれと通信装置との間の伝送速度の上限値として配分する」のに対し、上記拒絶理由通知書で提示した刊行物1-5には、その記載が無い点で、両者が差異を有しており、本願発明は、上記刊行物1乃至5に基づいて容易に想到し得たものでない旨主張している。 しかしながら、刊行物1では、帯域保証についてや、「所定帯域」と対応するものとしてABWだけでなくNBWが記載されており、また、マルチ拠点間の通信システムにおいて、ユーザ単位利用帯域(「上限」に対応)の契約を交わすこと自体は、例えば、刊行物2(特に段落4,29)や、刊行物6(特に段落21,31)に示されるように周知のものであり、複数のユーザが共用するネットワークにおいて、各ユーザが帯域について契約し、該帯域を全体としての伝送速度の上限とすることは、刊行物1-6の記載に基づいて、当業者が容易に想到し得たものである。ここで、刊行物1等で示されるトラヒック量に比例した速度制御は、本願発明における「配分」に対応するということができる。 よって、本願請求項1-11に係る発明は、刊行物1-6に記載された発明と比較して格別なものでない。 第4 当審の判断 1.刊行物の記載事項 A 原査定の拒絶の理由に引用された、安田 武、小松 秀司、片岡 陽一、岩田 敏行、前田 洋一,Etherネットワークにおけるマルチ拠点間QoS制御方式の提案,電子情報通信学会技術研究報告 Vol.105 No.512,社団法人電子情報通信学会,2006年 1月 9日,pp.13-18(以下、「刊行物1」という。)には、図面とともに以下の事項が記載されている。 イ.「1.まえがき 近年,ブロードバンドアクセスサービスにおいて,マスユーザ向けベストエフォートサービスであるFTTHサービスの加入数が,料金の低廉化により大幅に増加している[1].一方,企業ユーザは,これまでSTM専用線で専用ネットワークを構築するのが一般的であったが,ここ数年STM専用サービスは減少傾向にあり,代わって広帯域を経済的に提供できるElhernet網上でネットワークを構築する傾向にある[2],[3].しかしながら,広域Ethernetサービスは,STM専用線のような無瞬断切替や保守運用機能を実装しておらず,信頼性や運用性の面では劣っていることから,現在それらを向上するためのEtherOAM機能の標準化[4],[5]が進められている. 今回我々はEthernet網における信頼性向上の一つであるトラフィックの品質保証について検討を行った.一般的に企業ユーザ向けサービスの場合,マスユーザ向けのベストエフォートサービスとは異なり,ネットワークに割り当てられる帯域を保証することが基本となる. 通常,広域Ethernetサービスにおける企業ユーザ向けのネットワークは,図1のように複数の拠点がマルチ接続されるため,複数拠点から送信されるトラフィックがネットワークの合流ポイントで競合した場合には輻輳によるフレームロスや遅延増大が懸念される.」(13頁左欄?同頁右欄) ![]() 図1.広域Ethernetサービスにおける複数拠点の接続 ロ.「本稿で我々はQoS制御機能を持たないEthernet網へも適用できるように,ユーザー拠点の直近に設置されるONT(Optical Network Terminatiom)やMC(Media Converter)のようなネットワークの終端装置(以下,NT)の送信帯域を拠点間で調整しシェーピングを行うことで,異なる拠点からのトラフィック間の公平性やフレームロス回避,低遅延化を実現する方式について検討を行う.」(14頁左欄) ハ.「2.ネットワーク構成と技術課題 本章では,検討対象とするネットワーク構成について説明し,その課題について述べる. 2.1.ネットワーク構成 検討対象とするネットワーク構成を図3のように想定した. n個の拠点にあるネットワークの終端装置がそれぞれ直近にあるEthernet網内のL2SWに1本のリンクで接続されており,各拠点は任意の他の拠点とEthernet網内でリング状に接続されたL2SWを介して接続されている. i番目の拠点のNTと直近にあるL2SWとの間の帯域をABWi,i番目の拠点直近にあるL2SWとi+1番目の拠点直近にあるL2SWとの間の帯域をNBWiとし,これらがすべて同一の固定帯域であるものと仮定する. ABWi=ABW2=・・=ABWn=NBWi=NBW2=・・=NBWn i番目の拠点にあるNTは他拠点のNTに対し,ABWi以下の任意の送信帯域でトラフィックを送信することができ,この送信帯域はネットワークに接続された制御用サーバによって制御される.」 ![]() 図3.ネットワーク構成 ![]() 図5.分散・階層型の制御方式イメージ ホ.「3.提案方式 本章では2.2節で述べた課題を解決するために,分散・階層型の帯域制御方式を提案し,その効果について定性的に分析した結果を述べる. 3.1.マルチ拠点QoS制御の提案方式 複数の拠点で構成されるネットワークにおいて,2.2節で述べた課題を解決するために,制御用サーバを分散配置し,帯域制御の処理を階層化することで,制御負荷を効率的に分散化し,トラフィックの急激な変化にも柔軟に対応できる帯域制御方式の提案を行う.提案内容のポイントは以下に示す4点であり,その概要を図5に示す. [提案1] 図5にあるように,ネットワーク上にあるNT全体を,NT問の通信遅延時間が一定値以下の者同士でグループ化し,各グループの中からグループ内のNTの送信帯域を短周期で制御を行うグループ内制御用サーバを選択することで,制御用サーバを分散化する. [提案2] グループ内のNTの送信帯域を制御する制御用サーバの他に,図5に示すグループ間制御用サーバをネットワーク上にあるグループの中から選択し,グループ間でやりとりされるトラフィック量を長周期で予測し,予測した結果を各グループ内制御用サーバに通知することで帯域制御を階層化する. [提案3] グループ間制御用サーバはグループ間の帯域,具体的には1グループ内のNT全体から他グループ内の各NT向けの帯域を予測する. [提案4] グループ内制御用サーバは自グループ内のNTからトラフィック情報を収集し,他グループのNT向けの情報をグループ間制御用サーバに送るとともに,グループ間制御サーバから自グループから他グループのNT向けの予測帯域と他グループから自グループのNT向けの予測帯域を取得する.グループ内制御用サーバは自グループのトラフィック情報とグループ間のトラフィック情報に基づき,短周期で自グループ内NTの送信帯域を制御する.」 上記刊行物1の記載及び図面並びにこの分野における技術常識を考慮すると、上記ハ.における「検討対象とするネットワーク構成を図3のように想定した.n個の拠点にあるネットワークの終端装置がそれぞれ直近にあるEthernet網内のL2SWに1本のリンクで接続されており,各拠点は任意の他の拠点とEthernet網内でリング状に接続されたL2SWを介して接続されている.」との記載、及び図3によれば、刊行物1のネットワークは、複数のL2SWと、終端装置(拠点)とを含んでいる。そして、上記ホ.における「本章では2.2節で述べた課題を解決するために,分散・階層型の帯域制御方式を提案し,その効果について定性的に分析した結果を述べる.3.1.マルチ拠点QoS制御の提案方式 複数の拠点で構成されるネットワークにおいて,2.2節で述べた課題を解決するために,制御用サーバを分散配置し,帯域制御の処理を階層化することで,制御負荷を効率的に分散化し,トラフィックの急激な変化にも柔軟に対応できる帯域制御方式の提案を行う.」と、上記ハ.の記載、及び図5によれば、図5に示されるネットワークは、図3に示されるネットワーク構成を前提としており、終端装置(拠点)がL2SWを介してネットワークに接続されていると解し得る。そして、上記ハ.における「i番目の拠点のNTと直近にあるL2SWとの間の帯域をABWi,i番目の拠点直近にあるL2SWとi+1番目の拠点直近にあるL2SWとの間の帯域をNBWiとし,これらがすべて同一の固定帯域であるものと仮定する.」、上記ホ.の「[提案4]グループ内制御用サーバは自グループ内のNTからトラフィック情報を収集し,他グループのNT向けの情報をグループ間制御用サーバに送るとともに,グループ間制御サーバから自グループから他グループのNT向けの予測帯域と他グループから自グループのNT向けの予測帯域を取得する.グループ内制御用サーバは自グループのトラフィック情報とグループ間のトラフィック情報に基づき,短周期で自グループ内NTの送信帯域を制御する.」との記載によれば、「拠点とL2SWとの間を固定帯域ABWi以下の任意の送信帯域で制御する」といえる。 また、上記ホ.における「グループ内制御用サーバは自グループ内のNTからトラフィック情報を収集し,他グループのNT向けの情報をグループ間制御用サーバに送るとともに,グループ間制御サーバから自グループから他グループのNT向けの予測帯域と他グループから自グループのNT向けの予測帯域を取得する.」との記載、及び図5によれば、グループ内制御用サーバは、グループ内終端装置のトラフィック情報を収集しているから、グループ内終端装置のトラフィック情報を収集するグループ内制御用サーバといえる。 また、グループ間制御用サーバは、グループ間のトラフィック情報を取得しているから、グループ間のトラフィック情報を取得するグループ間制御用サーバといえる。 また、上記ホ.における「グループ内制御用サーバは自グループのトラフィック情報とグループ間のトラフィック情報に基づき,短周期で自グループ内NTの送信帯域を制御する.」との記載、及び図5によれば、制御用サーバは、グループ内制御用サーバが収集したトラフィック情報と、グループ間制御用サーバが取得したトラフィック情報に基づき、グループ内終端装置の送信帯域を制御している。 したがって、上記刊行物1には、以下の発明(以下、「引用発明1」という。)が記載されているものと認める。 「複数のL2SWと複数の制御用サーバとを含み、前記複数のL2SWのそれぞれは、終端装置と接続され、前記複数の制御用サーバの1つによって送信帯域が制御されているネットワークであって、終端装置とL2SWとの間を固定帯域ABWi以下の任意の送信帯域で制御する前記ネットワークにおける前記制御用サーバであって、 グループ内終端装置のトラフィック情報を収集するグループ内制御用サーバと、 グループ間のトラフィック情報を取得するグループ間制御用サーバと、 前記グループ内制御用サーバが収集したトラフィック情報と、前記グループ間制御用サーバが取得したトラフィック情報に基づき、グループ内終端装置の送信帯域を制御する、 制御用サーバ。」 B 原査定の拒絶の理由に引用された国際公開第2012/073429号(刊行物2)には、図面とともに以下の事項が記載されている。 イ.「[0004] VPNは他のユーザと通信資源を共有するので専用線と比べて通信品質が低下する可能性がある。ただし、複数ユーザ間のトラヒックの統計多重効果を見込んで設計したり、ユーザとの契約でトラヒック量に上限を設定したりすることで通信品質の維持を図ることができる。・・・ [0005] (略) 発明の概要 発明が解決しようとする課題 [0006] しかしながら、ユーザとの契約で帯域に上限を設ける方法では、通信リンクの帯域に空きがある場合でも、ユーザが契約帯域を越えると通信網のトラヒックシェイパによりトラヒックが廃棄されバーストトラヒックを送信できないことになり、通信リンクの利用効率を低下させる。さらに、ユーザ間でのトラヒック統計多重効果を考慮した場合でも、各ユーザが契約したピーク帯域を保証する必要があるため、ほとんどの場合において通信リンクの利用率が非常に低くなる。」(1?2頁) ロ.「[0014] 1.一実施形態 図1に示すように、ユーザグループ内で共有する帯域共有網10が4個の端点(出入口)を有するものとすれば、それぞれに帯域制御装置11.1-11.4が設けられている。複数のユーザ端末から構成されるユーザグループG1-G4は、帯域制御装置11.1-11.4をそれぞれ通して帯域共有網10に接続されている。ユーザグループG1-G4の複数のユーザ端末は帯域共有網10の限られたネットワーク帯域を共有してバーストトラフィックを送信する。この限られたネットワーク帯域は、たとえば帯域共有網10の帯域上限あるいは当該ユーザグループに割り当てられた帯域の総量である。帯域共有網10は、たとえば通信事業者のネットワーク網上に構築された広域通信網(WAN:Wide Area Network)や仮想私設網(VPN:Virtual Private Network)などである。 [0015]、[0016](略) [0017] 上述したように、本実施形態によれば、多地点にある流入箇所のトラフィックだけを制御することでトラフィック総量を帯域共有網10の共有帯域上限近くまで容易に調整することができる。帯域共有網10の端点での簡単な制御により、帯域共有網10内でのパケット廃棄などによる通信品質の劣化を回避できると共にネットワーク利用効率を向上させることが可能となる。」(4?5頁) ハ.[0032] 2.2)共有帯域制御 図6において、まず共有帯域制御装置200のアクティブトラフィック計算部203が帯域制御装置インタフェース部201を通して収集した情報から各ユーザ装置の多地点間の送信トラヒック情報を取得する(ステップ401)。送信トラヒック情報の具体的な取得方法は以下の通りである。 [0033]?[0035](略) [0036] こうして取得した各ユーザ装置の多地点間送信トラヒック量の情報と網構成管理部202で管理されている通信網の構成情報とを用いて、ネットワークスケジューラ204は各ユーザトラヒック量の総量から通信リンクL1-L3の共有帯域の利用状況を計算する(ステップ402)。 [0037] 続いて、ネットワークスケジューラ204は多地点間ユーザトラヒック量の総量が通信リンクL1-L3の帯域を越えるかどうかを検査し(ステップ403)、通信リンクL1-L3の帯域以内であれば(ステップ403;NO)、制御部205はユーザ装置の送信トラヒック情報の取得ステップ401へ戻って上記ステップ401-402を繰り返す。 [0038] ユーザトラヒック量の総量が通信リンクL1-L3の帯域を越えた場合には(ステップ403;YES)、ネットワークスケジューラ204はユーザからの送信優先度に応じて多地点間のトラック送信順序を決定する(ステップ404)。ネットワークスケジューラ204は、決定した送信順序を示すスケジュール信号を帯域制御装置101.1-101.3へ送信し、各帯域制御装置の制御部120がスケジュール信号により指示された送信順序に従って各帯域制御部113-115を制御することで各ユーザの送信トラヒック流量を調整する(ステップ405)。制御部205は、以上のステップ401-405を繰り返す。 [0039](略) [0040] 第一の調整方法は、トラヒックシェイパを使って使用できる帯域に上限を設ける方法である。これにより、ユーザのアプリケーションに実装されているTCPによるフローコントロールが動作し、送信トラヒック量が低下する。ただし、UDPなどの送信コントロールされないトラヒックは帯域上限を超えると帯域制御部113-115で廃棄される。」(8?9頁) 上記刊行物2の記載及び図面並びにこの分野における技術常識を考慮すると、上記イ.の[0004]における「VPNは他のユーザと通信資源を共有するので専用線と比べて通信品質が低下する可能性がある。ただし、複数ユーザ間のトラヒックの統計多重効果を見込んで設計したり、ユーザとの契約でトラヒック量に上限を設定したりすることで通信品質の維持を図ることができる。」との記載によれば、刊行物2のVPNは、ユーザとの契約でトラヒック量に上限を設定している。 したがって、上記刊行物2には、以下の発明(以下、「引用発明2」という。)が記載されているものと認める。 「VPNにおいて、ユーザとの契約でトラヒック量に上限を設定すること。」 C 原査定の拒絶の理由に引用された嶋村 昌義、飯田 勝吉、古閑 宏幸、門林 雄基、山口 英,動的重み配分アルゴリズムによるVPNホース帯域割当手法の提案とその性能評価,電子情報通信学会技術研究報告 Vol.104 No.514,社団法人電子情報通信学会,2004年12月10日,pp.1-6(刊行物3)には、図面とともに以下の事項が記載されている。 イ.「2.2 ホースモデル 従来のVPNモデルであるカスタマーパイプモデルで問題となる規模拡張性や設定や管理の問題を解決する為に,ホースモデル囚が提案された.ホースモデルでは,ある拠点間の契約帯域をカスタマーパイプ,ある拠点から他の全ての拠点に対する契約帯域の総和をホースとして定義している. 図3はホースモデルとカスタマーパイプモデルの違いを表した図である.カスタマーパイプモデルではVPNに繋がる拠点数が増加するにつれて,カスタマーパイプの本数が指数的に増加してしまう.組織の管理者はVPNトポロジを全て把握する必要があり,VPNの規模が大きくなるにつれて設定や管理が複雑となってしまい規模拡張性に乏しい.ホースモデルでは組織内部のカスタマーパイプを全て集約してホース1本として扱う事により,従来のカスタマーパイプと比べて設定や管理が容易となる.ホースとしてカスタマーパイプを集約するため,統計多重効果によってカスタマーパイプモデルより必要な帯域を少なくする事が可能となる.しかしホースの中での公平性については考慮されておらず,VPN内での帯域割り当ての偏りが発生する事によって,ある拠点間で全く通信が行えなくなる可能性も指摘されている[5].」(3頁左欄) 上記刊行物3の記載及び図面並びにこの分野における技術常識を考慮すると、上記イ.における「ホースモデルでは,ある拠点間の契約帯域をカスタマーパイプ,ある拠点から他の全ての拠点に対する契約帯域の総和をホースとして定義している.」との記載によれば、刊行物3のホースモデルは、ある拠点間の契約帯域をカスタマーパイプ、ある拠点から他の全ての拠点に対する契約帯域の総和をホースとして定義している。 したがって、上記刊行物3には、以下の発明(以下、「引用発明3」という。)が記載されているものと認める。 「ある拠点間の契約帯域をカスタマーパイプ、ある拠点から他の全ての拠点に対する契約帯域の総和をホースとして定義するホースモデル。」 D 原査定の拒絶の理由に引用された特開2005-072679号公報(刊行物4)には、図面とともに以下の事項が記載されている。 イ.「【0054】 図6のS04の返信を受けたQoS管理手段11は、当該返信された端末に関する各種情報を用いて、ユーザごとに、当該ユーザが予め登録し且つ現在通信中である端末について、その通信状況を把握する。具体的にいうと、通信中ユーザの契約者情報、契約帯域情報、通信中端末の端末識別情報と重み付け情報の組、及び通信中端末に関連付けられた重み付けの総和を全て一括して把握する(図5の動作(4)、図6のS05)。 【0055】 次にQoS管理手段11は、通信中の各端末の重み付け情報と、上記重み付けの総和と、契約帯域情報とから、以下の式(1)に基づき、通信中の各端末にて利用可能な通信帯域を算出し、算出結果を、各端末での利用可能帯域情報としてQoS管理手段11内のメモリ領域へ一旦格納する(図5の動作(5)、図6のS06)。 端末での利用可能帯域=契約帯域×(当該端末の重み付け/重み付けの総和)…(1)」(11頁) 上記刊行物4の記載及び図面並びにこの分野における技術常識を考慮すると、上記イ.の【0055】における「端末での利用可能帯域=契約帯域×(当該端末の重み付け/重み付けの総和)」との記載によれば、刊行物4の端末での利用可能帯域は、当該端末の重み付けと、重み付けの総和の比で表現できる。 したがって、上記刊行物4には、以下の発明(以下、「引用発明4」という。)が記載されているものと認める。 「端末での利用可能帯域は、当該端末の重み付けと、重み付けの総和の比で表現できること。」 E 原査定の拒絶の理由に引用された特開2007-129778号公報(刊行物5)には、図面とともに以下の事項が記載されている。 イ.「【特許請求の範囲】 【請求項1】 複数の加入者終端装置と分岐回路を介して接続され、前記加入者終端装置それぞれにデータの送信許可を与え、前記加入者終端装置それぞれから前記送信許可に応じた通信帯域を用いてデータを受信する通信装置であって、 前記加入者終端装置のそれぞれから受信したデータを監視し、前記加入者終端装置それぞれが実際に使用している通信帯域を監視する帯域監視部と、 前記帯域監視部により監視された実際に使用されている通信帯域を用いて、前記複数の加入者終端装置により共用される通信帯域である共用帯域の配分が必要か否かを、複数の前記加入者終端装置毎に決定し、前記共用帯域の配分が必要と決定された前記加入者終端装置にどれだけの前記共用帯域を配分するかを決定し、前記共用帯域の配分を決定した前記加入者終端装置の中であらかじめ割り当てが保証されている基本帯域を設定されているものについて、前記配分を決定した共用帯域と前記設定された基本帯域とを足し合わせた帯域を、次に使用を許可する通信帯域として決定する帯域管理部と を備えた前記通信装置。 【請求項2】、【請求項3】(略) 【請求項4】 請求項3に記載の通信装置であって、 前記帯域管理部は、前記共用帯域の配分を決定した任意の前記加入者終端装置について、 前記共用帯域を配分する複数の加入者終端装置の上限帯域の総和を計算し、 前記任意の加入者終端装置の上限帯域が前記上限帯域の総和に占める割合を計算し、 前記計算した割合に応じた前記共用帯域の一部を前記任意の加入者終端装置に配分する共用帯域として算出することを特徴とする通信装置。」(2頁) 上記刊行物5の記載及び図面並びにこの分野における技術常識を考慮すると、上記イ.の【請求項4】における「請求項3に記載の通信装置であって、前記帯域管理部は、前記共用帯域の配分を決定した任意の前記加入者終端装置について、前記共用帯域を配分する複数の加入者終端装置の上限帯域の総和を計算し、前記任意の加入者終端装置の上限帯域が前記上限帯域の総和に占める割合を計算し、前記計算した割合に応じた前記共用帯域の一部を前記任意の加入者終端装置に配分する共用帯域として算出することを特徴とする通信装置。」との記載によれば、刊行物5の通信装置は、任意の加入者終端装置の上限帯域が上限帯域の総和に占める割合を計算し、計算した割合に応じた共用帯域の一部を任意の加入者終端装置に配分する共用帯域として算出している。 したがって、上記刊行物5には、以下の発明(以下、「引用発明5」という。)が記載されているものと認める。 「任意の加入者終端装置の上限帯域が上限帯域の総和に占める割合を計算し、計算した割合に応じた共用帯域の一部を任意の加入者終端装置に配分する共用帯域として算出する通信装置。」 F 原査定の拒絶の理由に引用された特開2006-054722号公報(刊行物6)には、図面とともに以下の事項が記載されている。 イ.「【0020】 本発明は、前記リソース算出装置が、前記リンクリソース計算手段によって算出されたリソースを、所定のネットワークに割り当てるように制御するリソース割り当て手段を、さらに含めて構成されることを特徴とする。 【0021】 これにより、契約を元に計算した効率的なリソースを、ネットワークの運用に反映させることができる。 【0022】 本発明は、前記リソース算出装置が、前記契約対象者に関するトラヒックが、前記契約によるトラヒック量上限を守っているかどうかを判断し、トラヒック量上限を超えるトラヒックが通信されることを抑制するように前記所定のネットワークを制御する受付制御手段を、さらに含めて構成されることを特徴とする。」(6頁) 上記刊行物6の記載及び図面並びにこの分野における技術常識を考慮すると、上記イ.の【0022】における「本発明は、前記リソース算出装置が、前記契約対象者に関するトラヒックが、前記契約によるトラヒック量上限を守っているかどうかを判断し、トラヒック量上限を超えるトラヒックが通信されることを抑制するように前記所定のネットワークを制御する受付制御手段」との記載によれば、刊行物6のリソース算出装置は、契約対象者に関するトラヒックについて、契約によるトラヒック量上限を守っている。 したがって、上記刊行物6には、以下の発明(以下、「引用発明6」という。)が記載されているものと認める。 「ネットワークのリソース算出装置は、契約対象者に関するトラヒックについて、契約によるトラヒック量の上限を守ること。」 2. 対比 本願発明と引用発明1とを対比する。 a.引用発明1の「L2SW」、「終端装置」及び「制御用サーバ」は、本願発明の「通信装置」、「ユーザーの加入者装置」及び「制御装置」に相当するから、引用発明1の「複数のL2SWと複数の制御用サーバとを含み、前記複数のL2SWのそれぞれは、終端装置と接続され、前記複数の制御用サーバの1つによって送信帯域が制御されているネットワークであって、終端装置とL2SWとの間を固定帯域ABWi以下の任意の送信帯域で制御する前記ネットワークにおける前記制御用サーバ」と、本願発明の「複数の通信装置と複数の制御装置と、を含み、前記複数の通信装置のそれぞれは、1つ以上のユーザの加入者装置を収容し、かつ、前記複数の制御装置の1つと関連付けられているネットワークであって、ユーザと前記ネットワークの事業者とで予め決めた所定帯域を、当該ユーザの複数の加入者装置のそれぞれと前記通信装置との間の伝送速度の上限値として配分する前記ネットワークにおける前記制御装置」とは、後述する相違点を除いて、「複数の通信装置と複数の制御装置と、を含み、前記複数の通信装置のそれぞれは、1つのユーザの加入者装置を収容し、かつ、前記複数の制御装置の1つと関連付けられているネットワークであって、当該ユーザの複数の加入者装置のそれぞれと前記通信装置との伝送速度を制御する前記ネットワークにおける前記制御装置」という点で一致する。 b.引用発明1の「グループ内終端装置のトラフィック情報を収集するグループ内制御用サーバ」は、本願発明の「関連付けられている1つ以上の通信装置それぞれについて、それぞれが収容する第1ユーザの加入者装置との間のトラヒック量を収集する収集手段」に相当する。 c.引用発明1の「グループ間のトラフィック情報を取得するグループ間制御用サーバ」は、本願発明の「関連付けられていない通信装置それぞれについて、それぞれが収容する前記第1ユーザの加入者装置との間のトラヒック量を他の制御装置から取得する取得手段」に相当する。 d.引用発明1の「トラフィック情報」は、本願発明の「第1ユーザのトラヒック量」に相当するから、引用発明1の「前記グループ内制御用サーバが収集したトラフィック情報と、前記グループ間制御用サーバが取得したトラフィック情報に基づき、グループ内終端装置の送信帯域を制御する」と、本願発明の「前記収集手段が収集した第1ユーザのトラヒック量と、前記取得手段が取得した第1ユーザのトラヒック量に基づき、前記関連付けられている1つ以上の通信装置それぞれについて、前記第1ユーザの加入者装置との間の伝送速度の上限値を算出する算出手段」とは、後述する相違点を除いて、「前記収集手段が収集した第1ユーザのトラヒック量と、前記取得手段が取得した第1ユーザのトラヒック量に基づき、前記関連付けられている1つ以上の通信装置それぞれについて、前記第1ユーザの加入者装置の送信帯域を制御する、制御手段」という点で一致する。 したがって、本願発明と引用発明1は、以下の点で一致ないし相違している。 <一致点> 「複数の通信装置と複数の制御装置と、を含み、前記複数の通信装置のそれぞれは、1つのユーザの加入者装置を収容し、かつ、前記複数の制御装置の1つと関連付けられているネットワークであって、当該ユーザの複数の加入者装置のそれぞれと前記通信装置との間の伝送速度を制御する前記ネットワークにおける前記制御装置であって、 関連付けられている1つ以上の通信装置それぞれについて、それぞれが収容する第1ユーザの加入者装置との間のトラヒック量を収集する収集手段と、 関連付けられていない通信装置それぞれについて、それぞれが収容する前記第1ユーザの加入者装置との間のトラヒック量を他の制御装置から取得する取得手段と、 前記収集手段が収集した第1ユーザのトラヒック量と、前記取得手段が取得した第1ユーザのトラヒック量に基づき、前記関連付けられている1つ以上の通信装置それぞれについて、前記第1ユーザの加入者装置の送信帯域を制御する、制御手段と、 を備えている制御装置。」 <相違点> 一致点の「当該ユーザの複数の加入者装置のそれぞれと前記通信装置との伝送速度を制御する」に関し、 本願発明は、「ユーザと前記ネットワークの事業者とで予め決めた所定帯域を、当該ユーザの複数の加入者装置のそれぞれと前記通信装置との間の伝送速度の上限値として配分する」のに対し、引用発明1は、終端装置とL2SWとの間の送信帯域の上限値は固定帯域ABWiであって、「予め決めた所定帯域」に基づいて「配分」するものではない点。 それに伴い、一致点の「前記第1ユーザの加入者装置の送信帯域を制御する、制御手段」に関し、 本願発明は、「前記第1ユーザの加入者装置との間の伝送速度の上限値を算出する算出手段」を備えるのに対し、引用発明1は、終端装置とL2SWとの間の送信帯域の上限値は、固定帯域ABWiという固定値であって、算出して決定するものではない点。 3. 判断 そこで、上記相違点について検討する。 まず、本願発明の「伝送速度の上限」については、「ユーザと前記ネットワークの事業者とで予め決めた所定帯域を、当該ユーザの複数の加入者装置のそれぞれと前記通信装置との間の伝送速度の上限値として配分する」及び「前記収集手段が収集した第1ユーザのトラヒック量と、前記取得手段が取得した第1ユーザのトラヒック量に基づき、前記関連付けられている1つ以上の通信装置それぞれについて、前記第1ユーザの加入者装置との間の伝送速度の上限値を算出する」の2つの発明特定事項で特定されている。他方、引用発明1の「終端装置とL2SWとの間」の送信帯域の上限は、「固定帯域ABWi」という固定値であって、刊行物1には、それを固定帯域としないこと、すなわち可変とすることについては記載も示唆もされていない。 また、引用発明2ないし引用発明6のいずれにも上記2つの発明特定事項に相当する事項は開示されておらず、当業者に自明の事項でもない。 したがって、引用発明1に、引用発明2ないし引用発明6を適用する動機付けがそもそも見当たらず、仮に適用したとしても、当業者が容易に想到し得るものではない。 よって、本願発明は、引用発明1ないし6に基いて、当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。 4. 小括 したがって、本願発明は、引用発明1ないし6に基いて、当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。 請求項2ないし11は、請求項1を引用する従属項であり、本願発明の発明特定事項をすべて含みさらに発明特定事項を追加して限定したものであるから、上記3.と同じ理由により、引用発明1ないし6に基づいて当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。 第3 むすび 以上のとおり、本願の請求項1ないし11に係る発明は、当業者が引用発明1ないし6に基づいて容易に発明をすることができたものではないから、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2017-03-01 |
出願番号 | 特願2013-201415(P2013-201415) |
審決分類 |
P
1
8・
121-
WY
(H04L)
|
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 谷岡 佳彦 |
特許庁審判長 |
大塚 良平 |
特許庁審判官 |
中野 浩昌 萩原 義則 |
発明の名称 | 加入者装置を収容する通信装置の制御装置及びプログラム |
代理人 | 大塚 康徳 |
代理人 | 大塚 康弘 |
代理人 | 前田 浩次 |
代理人 | 木村 秀二 |
代理人 | 永川 行光 |
代理人 | 坂本 隆志 |
代理人 | 下山 治 |
代理人 | 高柳 司郎 |