• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 査定不服 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 取り消して特許、登録 A63F
審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 A63F
管理番号 1325532
審判番号 不服2016-8296  
総通号数 208 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2017-04-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2016-06-06 
確定日 2017-03-17 
事件の表示 特願2011-223596「ゲームシステム、ゲーム処理方法、ゲームプログラム、およびゲーム装置」拒絶査定不服審判事件〔平成25年 5月 9日出願公開、特開2013- 81620、請求項の数(26)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 第1 手続の経緯
本願は平成23年10月11日に出願され、平成27年7月8日付けで拒絶理由が通知され、同年9月1日付けで意見書及び手続補正書が提出され、平成28年3月3日付けで拒絶査定(謄本送達(発送)日同年同月7日)がなされ、これに対して同年6月6日付けで審判請求書が提出され、平成29年1月17日付けで拒絶理由(以下「当審拒絶理由」という。)が通知され、同年1月31日付けで意見書及び手続補正書が提出されたものである。

第2 本願発明
本願の請求項1ないし26に係る発明(以下それぞれ「本願発明1」ないし「本願発明26」という。)は、平成29年1月31日付けの手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし26に記載された事項により特定されるものであって、以下のとおりのものである。

「【請求項1】
第1操作データを出力する少なくとも1つの操作装置と、第2操作データを出力する可搬型表示装置と、ゲーム装置とを含み、
前記第1操作データと、前記第2操作データとを取得する操作データ取得手段と、
前記少なくとも1つの操作装置に対応する少なくとも1つの第1操作対象、および、前記可搬型表示装置に対応する第2操作対象を仮想世界に設定する操作対象設定手段と、
前記第1操作データに基づいて、前記第1操作対象の位置および/または向きを制御する第1操作対象制御手段と、
前記第2操作データに基づいて、前記仮想世界における前記第2操作対象の位置および/または向きを制御する第2操作対象制御手段と、
少なくとも前記第1操作対象に1つずつ対応する少なくとも1つの第1仮想カメラを前記仮想世界に設定する第1カメラ設定手段と、
前記少なくとも1つの第1仮想カメラに基づいて得られる少なくとも1つの画像を含む第1ゲーム画像を生成する第1画像生成手段と、
前記第2操作対象の動作に応じた第2ゲーム画像を生成する第2画像生成手段と、
前記第1ゲーム画像を前記可搬型表示装置とは別体の表示装置に表示させる第1表示制御手段と、
前記第2ゲーム画像を前記可搬型表示装置に表示させる第2表示制御手段とを備え、
前記第1操作対象制御手段は、前記第1操作対象を前記仮想世界における所定の範囲で移動させ、
前記第2操作対象制御手段は、前記第1操作対象とは独立して前記第2操作対象の位置を制御することが可能であり、前記第2操作データに基づいて、前記第2操作対象を、前記所定の範囲を含み、かつ、前記所定の範囲よりも広い範囲で移動させる、ゲームシステム。
【請求項2】
前記操作対象制御手段は、前記仮想世界に設定された所定の経路に基づいて前記第1操作対象を移動させ、かつ、少なくとも2次元の平面上で前記第2操作データに基づく方向に前記第2操作対象を移動させる、請求項1に記載のゲームシステム。
【請求項3】
前記仮想世界には、所定のオブジェクトが配置され、
前記操作対象制御手段は、前記所定の経路と前記所定のオブジェクトの位置とに基づいて、前記第1操作対象を移動させる、請求項2に記載のゲームシステム。
【請求項4】
前記第1操作対象と前記所定のオブジェクトとの距離が所定値以下か否かを判定する判定手段をさらに備え、
前記操作対象制御手段は、前記第1操作対象と前記所定のオブジェクトとの距離が前記所定値以下である場合は、前記第1操作対象を前記所定のオブジェクトに近づけるように移動させ、当該距離が前記所定値を超える場合は、前記第1操作対象を前記所定の経路に沿って移動させる、請求項3に記載のゲームシステム。
【請求項5】
前記所定のオブジェクトは、前記仮想世界に複数配置され、
前記第1操作データに基づいて、前記複数の所定のオブジェクトの何れかを選択する選択手段をさらに備え、
前記操作対象制御手段は、前記選択手段によって選択された所定のオブジェクトに近づくように前記第1操作対象を移動させる、請求項3または4に記載のゲームシステム。
【請求項6】
前記操作対象制御手段は、前記第1操作対象の移動を制御するための誘導オブジェクトを前記所定の経路に沿って移動させ、当該誘導オブジェクトの移動に応じて前記第1操作対象を移動させる、請求項2から5の何れかに記載のゲームシステム。
【請求項7】
前記第2操作対象に対応する第2仮想カメラおよび第3仮想カメラを前記仮想世界に設定する第2カメラ設定手段をさらに備え、
前記第1画像生成手段は、前記第2仮想カメラに基づいて得られる画像を含む前記第1ゲーム画像を生成し、
前記第2画像生成手段は、前記第3仮想カメラに基づいて得られる画像を含む前記第2ゲーム画像を生成する、請求項1から6の何れかに記載のゲームシステム。
【請求項8】
前記第1操作データに基づいて、前記第1操作対象に攻撃動作を行わせ、前記第2操作データに基づいて、前記第2操作対象に攻撃動作を行わせる攻撃制御手段をさらに備え、
前記第2操作対象は前記第1操作対象よりも広範囲の攻撃が可能である、請求項1から7の何れかに記載のゲームシステム。
【請求項9】
前記可搬型表示装置は、少なくとも方向入力部と慣性センサとを含み、
前記第2操作データには、前記方向入力部への入力に応じた方向データおよび前記慣性センサが検出した検出データが含まれる、請求項1から8の何れかに記載のゲームシステム。
【請求項10】
前記方向入力部は、アナログスティックであり、
前記操作対象制御手段は、前記アナログスティックに対する入力に応じて、前記第2操作対象の位置および/または向きを制御する、請求項9に記載のゲームシステム。
【請求項11】
前記慣性センサが検出した検出データに基づいて、前記可搬型表示装置の姿勢を検出する姿勢検出手段を備え、
前記操作対象制御手段は、前記可搬型表示装置の姿勢に基づいて、前記第2操作対象の向きを制御する、請求項9または10に記載のゲームシステム。
【請求項12】
前記可搬型表示装置は、前記操作装置よりも多くの操作部を有する、請求項1から11の何れかに記載のゲームシステム。
【請求項13】
ゲームシステムに含まれる少なくとも1つのプロセッサにより実行されるゲーム処理方法であって、
前記ゲームシステムは、第1操作データを出力する少なくとも1つの操作装置と、第2操作データを出力する可搬型表示装置と、ゲーム装置とを含み、
前記第1操作データと、前記第2操作データとを取得する操作データ取得ステップと、
前記少なくとも1つの操作装置に対応する少なくとも1つの第1操作対象、および、前記可搬型表示装置に対応する第2操作対象を仮想世界に設定する操作対象設定ステップと、
前記第1操作データに基づいて、前記第1操作対象の位置および/または向きを制御する第1操作対象制御ステップと、
前記第2操作データに基づいて、前記仮想世界における前記第2操作対象の位置および/または向きを制御する第2操作対象制御ステップと、
少なくとも前記第1操作対象に1つずつ対応する少なくとも1つの第1仮想カメラを前記仮想世界に設定する第1カメラ設定ステップと、
前記少なくとも1つの第1仮想カメラに基づいて得られる少なくとも1つの画像を含む第1ゲーム画像を生成する第1画像生成ステップと、
前記第2操作対象の動作に応じた第2ゲーム画像を生成する第2画像生成ステップと、
前記第1ゲーム画像を前記可搬型表示装置とは別体の表示装置に表示させる第1表示制御ステップと、
前記第2ゲーム画像を前記可搬型表示装置に表示させる第2表示制御ステップとを含み、
前記第1操作対象制御ステップでは、前記第1操作対象を前記仮想世界における所定の範囲で移動させ、
前記第2操作対象制御ステップでは、前記第1操作対象とは独立して前記第2操作対象の位置を制御することが可能であり、前記第2操作データに基づいて、前記第2操作対象を、前記所定の範囲を含み、かつ、前記所定の範囲よりも広い範囲で移動させる、ゲーム処理方法。
【請求項14】
前記操作対象制御ステップでは、前記仮想世界に設定された所定の経路に基づいて前記第1操作対象を移動させ、かつ、少なくとも2次元の平面上で前記第2操作データに基づく方向に前記第2操作対象を移動させる、請求項13に記載のゲーム処理方法。
【請求項15】
前記仮想世界には、所定のオブジェクトが配置され、
前記操作対象制御ステップでは、前記所定の経路と前記所定のオブジェクトの位置とに基づいて、前記第1操作対象を移動させる、請求項14に記載のゲーム処理方法。
【請求項16】
前記第1操作対象と前記所定のオブジェクトとの距離が所定値以下か否かを判定する判定ステップをさらに含み、
前記操作対象制御ステップでは、前記第1操作対象と前記所定のオブジェクトとの距離が前記所定値以下である場合は、前記第1操作対象を前記所定のオブジェクトに近づけるように移動させ、当該距離が前記所定値を超える場合は、前記第1操作対象を前記所定の経路に沿って移動させる、請求項15に記載のゲーム処理方法。
【請求項17】
前記所定のオブジェクトは、前記仮想世界に複数配置され、
前記第1操作データに基づいて、前記複数の所定のオブジェクトの何れかを選択する選択ステップをさらに含み、
前記操作対象制御ステップでは、前記選択ステップで選択された所定のオブジェクトに近づくように前記第1操作対象を移動させる、請求項15または16に記載のゲーム処理方法。
【請求項18】
前記操作対象制御ステップでは、前記第1操作対象の移動を制御するための誘導オブジェクトを前記所定の経路に沿って移動させ、当該誘導オブジェクトの移動に応じて前記第1操作対象を移動させる、請求項14から17の何れかに記載のゲーム処理方法。
【請求項19】
前記第2操作対象に対応する第2仮想カメラおよび第3仮想カメラを前記仮想世界に設定する第2カメラ設定ステップをさらに含み、
前記第1画像生成ステップでは、前記第2仮想カメラに基づいて得られる画像を含む前記第1ゲーム画像を生成し、
前記第2画像生成ステップでは、前記第3仮想カメラに基づいて得られる画像を含む前記第2ゲーム画像を生成する、請求項13から18の何れかに記載のゲーム処理方法。
【請求項20】
前記第1操作データに基づいて、前記第1操作対象に攻撃動作を行わせ、前記第2操作データに基づいて、前記第2操作対象に攻撃動作を行わせる攻撃制御ステップをさらに含み、
前記第2操作対象は前記第1操作対象よりも広範囲の攻撃が可能である、請求項13から19の何れかに記載のゲーム処理方法。
【請求項21】
前記可搬型表示装置は、少なくとも方向入力部と慣性センサとを含み、
前記第2操作データには、前記方向入力部への入力に応じた方向データおよび前記慣性センサが検出した検出データが含まれる、請求項13から20の何れかに記載のゲーム処理方法。
【請求項22】
前記方向入力部は、アナログスティックであり、
前記操作対象制御ステップは、前記アナログスティックに対する入力に応じて、前記第2操作対象の位置および/または向きを制御する、請求項21に記載のゲーム処理方法。
【請求項23】
前記慣性センサが検出した検出データに基づいて、前記可搬型表示装置の姿勢を検出する姿勢検出ステップを備え、
前記操作対象制御ステップは、前記可搬型表示装置の姿勢に基づいて、前記第2操作対象の向きを制御する、請求項21または22に記載のゲーム処理方法。
【請求項24】
前記可搬型表示装置は、前記操作装置よりも多くの操作部を有する、請求項13から23の何れかに記載のゲーム処理方法。
【請求項25】
ゲーム装置のコンピュータにおいて実行されるゲームプログラムであって、
少なくとも1つの操作装置からの第1操作データと、可搬型表示装置からの第2操作データとを取得する操作データ取得手段と、
前記少なくとも1つの操作装置に対応する少なくとも1つの第1操作対象、および、前記可搬型表示装置に対応する第2操作対象を仮想世界に設定する操作対象設定手段と、
前記第1操作データに基づいて、前記第1操作対象の位置および/または向きを制御する第1操作対象制御手段と、
前記第2操作データに基づいて、前記仮想世界における前記第2操作対象の位置および/または向きを制御する第2操作対象制御手段と、
少なくとも前記第1操作対象に1つずつ対応する少なくとも1つの第1仮想カメラを前記仮想世界に設定する第1カメラ設定手段と、
前記少なくとも1つの第1仮想カメラに基づいて得られる少なくとも1つの画像を含む第1ゲーム画像を生成する第1画像生成手段と、
前記第2操作対象の動作に応じた第2ゲーム画像を生成する第2画像生成手段と、
前記第1ゲーム画像を前記可搬型表示装置とは別体の表示装置に出力する第1画像出力手段と、
前記第2ゲーム画像を前記可搬型表示装置に送信する第2画像出力手段として、前記コンピュータを機能させ、
前記第1操作対象制御手段は、前記第1操作対象を前記仮想世界における所定の範囲で移動させ、
前記第2操作対象制御手段は、前記第1操作対象とは独立して前記第2操作対象の位置を制御することが可能であり、前記第2操作データに基づいて、前記第2操作対象を、前記所定の範囲を含み、かつ、前記所定の範囲よりも広い範囲で移動させる、ゲームプログラム。
【請求項26】
少なくとも1つの操作装置からの第1操作データと、可搬型表示装置からの第2操作データとを取得する操作データ取得手段と、
前記少なくとも1つの操作装置に対応する少なくとも1つの第1操作対象、および、前記可搬型表示装置に対応する第2操作対象を仮想世界に設定する操作対象設定手段と、
前記第1操作データに基づいて、前記第1操作対象の位置および/または向きを制御する第1操作対象制御手段と、
前記第2操作データに基づいて、前記仮想世界における前記第2操作対象の位置および/または向きを制御する第2操作対象制御手段と、
少なくとも前記第1操作対象に1つずつ対応する少なくとも1つの第1仮想カメラを前記仮想世界に設定する第1カメラ設定手段と、
前記少なくとも1つの第1仮想カメラに基づいて得られる少なくとも1つの画像を含む第1ゲーム画像を生成する第1画像生成手段と、
前記第2操作対象の動作に応じた第2ゲーム画像を生成する第2画像生成手段と、
前記第1ゲーム画像を前記可搬型表示装置とは別体の表示装置に出力する第1画像出力手段と、
前記第2ゲーム画像を前記可搬型表示装置に送信する第2画像出力手段とを備え、
前記第1操作対象制御手段は、前記第1操作対象を前記仮想世界における所定の範囲で移動させ、
前記第2操作対象制御手段は、前記第1操作対象とは独立して前記第2操作対象の位置を制御することが可能であり、前記第2操作データに基づいて、前記第2操作対象を、前記所定の範囲を含み、かつ、前記所定の範囲よりも広い範囲で移動させる、ゲーム装置。」

第3 原査定の理由にいついて
1 原査定の理由の概要
この出願の下記の請求項に係る発明は、本願の出願前に日本国内又は外国において頒布された下記の刊行物に記載された発明に基づいて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができない。


(1)請求項1、2、13、14、25、26
・米国特許出願公開第2011/0190061号明細書(以下「刊行物1」という。)

(2)請求項3ないし6、15ないし18
・刊行物1
・特開2002-239226号公報(以下「刊行物2」という。)
・特開2002-306839号公報(以下「刊行物3」という。)

(3)請求項7ないし12、19ないし24
・刊行物1
・刊行物2
・刊行物3
・特開2001-34247号公報(以下「刊行物4」という。)


2 原査定の理由の判断
(1)刊行物の記載事項
ア 刊行物1
刊行物1には以下の記載がある。なお、原文の訳文は、当審によるものである。

(ア) 「1. General Configuration of Example Game System

[0072] An example game system 1 will now be described with reference to the drawings. FIG. 1 is an external view of the game system 1. In FIG. 1, the game system 1 includes a non-portable display device (hereinafter referred to as a "television") 2 such as a television receiver, a home-console type game device 3, an optical disc 4, a controller 5, a marker device 6, and a terminal device 7. In the game system 1, the game device 3 performs game processes based on game operations performed using the controller 5, and game images obtained through the game processes are displayed on the television 2 and/or the terminal device 7. 」

(1.ゲームシステムの全体構成

[0072] 以下、図面を参照して、本発明の一実施形態に係るゲームシステム1について説明する。図1は、ゲームシステム1の外観図である。図1において、ゲームシステム1は、テレビジョン受像器等に代表される据置型のディスプレイ装置(以下、「テレビ」と記載する)2、据置型のゲーム装置3、光ディスク4、コントローラ5、マーカ装置6、および、端末装置7を含む。ゲームシステム1は、コントローラ5を用いたゲーム操作に基づいてゲーム装置3においてゲーム処理を実行し、ゲーム処理によって得られるゲーム画像をテレビ2および/または端末装置7に表示するものである。)

(イ) 「[0076] The controller 5 provides the game device 3 with operation data representing the content of operations performed on the controller itself. The controller 5 and the game device 3 can communicate with each other by wireless communication. In the present example embodiment, the wireless communication between the controller 5 and the game device 3 uses, for example, Bluetooth (Registered Trademark) technology. In other embodiments, the controller 5 and the game device 3 may be connected by a wired connection. While only one controller is included in the game system 1 in the present example embodiment, the game device 3 can communicate with a plurality of controllers, and a game can be played by multiple players by using a predetermined number of controllers (e.g., up to four) at the same time. The detailed configuration of the controller 5 will be described below.
[0077] The terminal device 7 is sized so that it can be held in one or both of the user's hands, and the user can hold and move the terminal device 7, or can use the terminal device 7 placed at an arbitrary position. The terminal device 7, whose detailed configuration will be described below, includes an LCD (Liquid Crystal Display) 51 as a display, input mechanisms (e.g., a touch panel 52), a gyrosensor 64, etc., to be described below. The terminal device 7 and the game device 3 can communicate with each other by a wireless connection (or by a wired connection). The terminal device 7 receives from the game device 3 data of images (e.g., game images) generated by the game device 3, and displays the images on the LCD 51. While an LCD is used as the display device in the present example embodiment, the terminal device 7 may include any other display device such as a display device utilizing EL (Electro Luminescence), for example. The terminal device 7 transmits operation data representing the content of operations performed on the terminal device itself to the game device 3.」

([0076] コントローラ5は、自機に対して行われた操作の内容を表す操作データをゲーム装置3に与えるものである。コントローラ5とゲーム装置3とは無線通信によって通信可能である。本実施形態では、コントローラ5とゲーム装置3との間の無線通信には例えばBluetooth(ブルートゥース)(登録商標)の技術が用いられる。なお、他の実施形態においてはコントローラ5とゲーム装置3とは有線で接続されてもよい。また、本実施形態では、ゲームシステム1に含まれるコントローラ5は1つとするが、ゲーム装置3は複数のコントローラと通信可能であり、所定台数のコントローラを同時に使用することによって複数人でゲームをプレイすることが可能である。コントローラ5の詳細な構成については後述する。
[0077] 端末装置7は、ユーザが把持可能な程度の大きさであり、ユーザは端末装置7を手に持って動かしたり、あるいは、端末装置7を自由な位置に配置したりして使用することが可能である。詳細な構成は後述するが、端末装置7は、表示手段であるLCD(Liquid Crystal Display:液晶表示装置)51、および、入力手段(後述するタッチパネル52やジャイロセンサ64等)を備える。端末装置7とゲーム装置3とは無線(有線であってもよい)によって通信可能である。端末装置7は、ゲーム装置3で生成された画像(例えばゲーム画像)のデータをゲーム装置3から受信し、画像をLCD51に表示する。なお、本実施形態では表示装置としてLCDを用いているが、端末装置7は、例えばEL(Electro Luminescence:電界発光)を利用した表示装置等、他の任意の表示装置を有していてもよい。また、端末装置7は、自機に対して行われた操作の内容を表す操作データをゲーム装置3に送信する。)

(ウ) 「[0087] The game device 3 can receive operation data from the controller 5. That is, the input/output processor 11a receives operation data transmitted from the controller 5 via the antenna 23 and the controller communication module 19, and stores (temporarily) it in a buffer area of the internal main memory 11e or the external main memory 12.」

([0087] また、ゲーム装置3は、コントローラ5からの操作データを受信することが可能である。すなわち、入出力プロセッサ11aは、コントローラ5から送信される操作データをアンテナ23およびコントローラ通信モジュール19を介して受信し、内部メインメモリ11eまたは外部メインメモリ12のバッファ領域に記憶(一時記憶)する。)

(エ) 「[0091] The game device 3 can receive various data from the terminal device 7. In the present example embodiment, the terminal device 7 transmits operation data, image data and sound data, the details of which will be described below. Data transmitted from the terminal device 7 are received by the terminal communication module 28 via the antenna 29. The image data and the sound data from the terminal device 7 are subjected to a compression process similar to that on the image data and the sound data from the game device 3 to the terminal device 7. Therefore, these image data and sound data are sent from the terminal communication module 28 to the codec LSI 27, and subjected to an expansion (decompression) process by the codec LSI 27 to be outputted to the input/output processor 11a. On the other hand, the operation data from the terminal device 7 may not be subjected to a compression process since the amount of data is small as compared with images and sounds. It may be encrypted as necessary, or it may not be encrypted. After being received by the terminal communication module 28, the operation data is outputted to the input/output processor 11a via the codec LSI 27. The input/output processor 11a stores (temporarily) data received from the terminal device 7 in a buffer area of the internal main memory 11e or the external main memory 12.」

([0091] また、ゲーム装置3は、端末装置7から各種データを受信可能である。詳細は後述するが、本実施形態では、端末装置7は、操作データ、画像データ、および音声データを送信する。端末装置7から送信される各データはアンテナ29を介して端末通信モジュール28によって受信される。ここで、端末装置7からの画像データおよび音声データは、ゲーム装置3から端末装置7への画像データおよび音声データと同様の圧縮処理が施されている。したがって、これら画像データおよび音声データについては、端末通信モジュール28からコーデックLSI27に送られ、コーデックLSI27によって伸張処理が施されて入出力プロセッサ11aに出力される。一方、端末装置7からの操作データに関しては、画像や音声に比べてデータ量が少ないので、圧縮処理が施されていなくともよい。また、必要に応じて暗号化がされていてもよいし、されていなくともよい。したがって、操作データは、端末通信モジュール28で受信された後、コーデックLSI27を介して入出力プロセッサ11aに出力される。入出力プロセッサ11aは、端末装置7から受信したデータを、内部メインメモリ11eまたは外部メインメモリ12のバッファ領域に記憶(一時記憶)する。)

(オ) 「[0107] FIG. 7 is a block diagram illustrating a configuration of the controller 5. The controller 5 includes an operation section 32 (the operation buttons 32a to 32i), the image capturing/processing section 35, a communication section 36, the acceleration sensor 37, and a gyrosensor 48. The controller 5 transmits to the game device 3, as operation data, data representing the content of operations performed on the controller itself. Hereinafter, for purposes of ease of reference and without limitation, the operation data transmitted by the controller 5 may be referred to as the "controller operation data", and the operation data transmitted by the terminal device 7 may be referred to as the "terminal operation data".」

([0107] 図7は、コントローラ5の構成を示すブロック図である。コントローラ5は、操作部32(各操作ボタン32a?32i)、撮像情報演算部35、通信部36、加速度センサ37、およびジャイロセンサ48を備えている。コントローラ5は、自機に対して行われた操作内容を表すデータを操作データとしてゲーム装置3へ送信するものである。なお、以下では、コントローラ5が送信する操作データを「コントローラ操作データ」と呼び、端末装置7が送信する操作データを「端末操作データ」と呼ぶことがある。)

(カ) 「[0208] The process of step S24 is performed, following step S23. In step S24, the CPU 10 calculates the attitude of the terminal device 7. That is, since the terminal operation data 97 obtained from the terminal device 7 includes the second acceleration data 101, the second angular velocity data 102, and the azimuthal direction data 103, the CPU 10 calculates the attitude of the terminal device 7 based on these data. Here, the CPU 10 can know the amount of rotation per unit time (the amount of change of the attitude) of the terminal device 7 from the second angular velocity data 102. In a state in which the terminal device 7 is substantially stationary, the acceleration acting upon the terminal device 7 means the gravitational acceleration, and it is therefore possible to know, from the second acceleration data 101, the direction of gravity acting upon the terminal device 7 (i.e., the attitude of the terminal device 7 with respect to the direction of gravity). It is possible to know, from the azimuthal direction data 103, a predetermined azimuthal direction with respect to the terminal device 7 (i.e., the attitude of the terminal device 7 with respect to a predetermined azimuthal direction). Even in a case in which there is a magnetic field other than the geomagnetic field, it is possible to know the amount of rotation of the terminal device 7. Therefore, the CPU 10 can calculate the attitude of the terminal device 7 based on the second acceleration data 101, the second angular velocity data 102 and the azimuthal direction data 103. While the attitude of the terminal device 7 is calculated based on the three data in the present example embodiment, the attitude may be calculated based on one or two of the three data in other embodiments.」

([0208] 上記ステップS23の次に、ステップS24の処理が実行される。ステップS24においては、CPU10は、端末装置7の姿勢を算出する。すなわち、端末装置7から取得される端末操作データ97には、第2加速度データ101、第2角速度データ102、および方位データ103が含まれるので、CPU10は、これらのデータに基づいて端末装置7の姿勢を算出する。ここで、CPU10は、第2角速度データ102によって端末装置7の単位時間当たりにおける回転量(姿勢の変化量)を知ることができる。また、端末装置7がほぼ静止している状態では、端末装置7に対して加えられる加速度は重力加速度を意味するので、第2加速度データ101によって端末装置7に加えられる重力方向(すなわち、重力方向を基準とした端末装置7の姿勢)を知ることができる。また、方位データ103によって、端末装置7を基準とした所定の方位(すなわち、所定の方位を基準とした端末装置7の姿勢)を知ることができる。なお、地磁気以外の磁界が発生している場合であっても、端末装置7の回転量を知ることができる。したがって、CPU10は、これら第2加速度データ101、第2角速度データ102、および方位データ103に基づいて端末装置7の姿勢を算出することができる。なお、本実施形態においては、上記3つのデータに基づいて端末装置7の姿勢を算出するが、他の実施形態においては、上記3つのデータのうち1つまたは2つに基づいて姿勢を算出するようにしてもよい。)

(キ) 「[0215] Referring back to FIG. 12, in step S5, a television game image to be displayed on the television 2 is generated by the CPU 10 and the GPU 11b. That is, the CPU 10 and the GPU 11b read out data representing the results of the game control process of step S4 from the main memory and read out data necessary for generating a game image from the VRAM 11d to generate a game image. The game image may be any image as long as it represents the results of the game control process of step S4, and it may be generated by any method. For example, the game image generation method may be a method in which a virtual camera is provided in the virtual game space, and a three-dimensional CG image is generated by calculating the game space as seen from the virtual camera, or a method in which a two-dimensional image is generated (without using a virtual camera). The generated television game image is stored in the VRAM 11d. The process of step S6 is performed, following step S5.
[0216] In step S6, a terminal game image to be displayed on the terminal device 7 is generated by the CPU 10 and the GPU 11b. As with the television game image, the terminal game image may be any image as long as it represents the results of the game control process of step S4, and it may be generated by any method. The terminal game image may be generated by a method similar to that for the television game image or may be generated by a different method. The generated terminal game image is stored in the VRAM 11d. Depending on the content of the game, the television game image and the terminal game image may be the same, in which case it is not necessary to perform the process of generating a game image in step S6. The process of step S7 is performed, following step S6.」

([0215] 図12の説明に戻り、ステップS5において、テレビ2に表示するためのテレビ用ゲーム画像がCPU10およびGPU11bによって生成される。すなわち、CPU10およびGPU11bは、ステップS4のゲーム制御処理の結果を表すデータをメインメモリから読み出し、また、ゲーム画像を生成するために必要なデータをVRAM11dから読み出し、ゲーム画像を生成する。ゲーム画像は、ステップS4のゲーム制御処理の結果を表すものであればよく、どのような方法で生成されてもよい。例えば、ゲーム画像の生成方法は、仮想のゲーム空間内に仮想カメラを配置して、仮想カメラから見たゲーム空間を計算することによって3次元のCG画像を生成する方法であってもよいし、(仮想カメラを用いずに)2次元の画像を生成する方法であってもよい。生成されたテレビ用ゲーム画像はVRAM11dに記憶される。上記ステップS5の次にステップS6の処理が実行される。
[0216] ステップS6において、端末装置7に表示するための端末用ゲーム画像がCPU10およびGPU11bによって生成される。端末用ゲーム画像も上記テレビ用ゲーム画像と同様、ステップS4のゲーム制御処理の結果を表すものであればよく、どのような方法で生成されてもよい。また、端末用ゲーム画像は、上記テレビ用ゲーム画像と同様の方法で生成されてもよいし、異なる方法で生成されてもよい。生成された端末用ゲーム画像はVRAM11dに記憶される。なお、ゲームの内容によってはテレビ用ゲーム画像と端末用ゲーム画像とは同一であってもよく、この場合、ステップS6においてゲーム画像の生成処理は実行されなくてもよい。上記ステップS6の次にステップS7の処理が実行される。)

(ク) 「[0252] FIG. 18 is a diagram showing an example of a television game image displayed on the television 2 in the fourth game example. FIG. 19 is a diagram showing an example of a terminal game image displayed on the terminal device 7 in the fourth game example. As shown in FIG. 18, an airplane (airplane object) 151 and a target (balloon object) 153 appear in the virtual game space in the fourth game example. The airplane 151 has a cannon (cannon object) 152.
[0253] As shown in FIG. 18, an image of the game space including the airplane 151 is displayed as the television game image. The first virtual camera for generating the television game image is set so as to produce an image of the game space showing the airplane 151 as seen from behind. That is, the first virtual camera is placed behind the airplane 151 at such an attitude that the airplane 151 is included in the image-capturing range (range of viewing field). The first virtual camera is controlled so as to be moved in accordance with the movement of the airplane 151. That is, in the process of step S27, the CPU 10 controls the movement of the airplane 151 based on the controller operation data, and also controls the position and the attitude of the first virtual camera. Thus, the position and the attitude of the first virtual camera are controlled in accordance with the operation of the first player.
[0254] On the other hand, as shown in FIG. 19, an image of the game space as seen from the airplane 151 (more specifically, the cannon 152) is displayed as the terminal game image. Therefore, the second virtual camera for generating the terminal game image is placed at the position of the airplane 151 (more specifically, the position of the cannon 152). In the process of step S27, based on the controller operation data, the CPU 10 controls the movement of the airplane 151 and also controls the position of the second virtual camera. The second virtual camera may be placed at a position around the airplane 151 or the cannon 152 (e.g., a position slightly behind the cannon 152). As described above, the position of the second virtual camera is controlled by the operation of the first player (operating the movement of the airplane 151). Therefore, in the fourth game example, the first virtual camera and the second virtual camera move in cooperation with each other.
[0255] An image of the game space as seen in the firing direction of the cannon 152 is displayed as the terminal game image. Here, the firing direction of the cannon 152 is controlled so as to correspond to the attitude of the terminal device 7. That is, in the present example embodiment, the attitude of the second virtual camera is controlled so that the line-of-sight direction of the second virtual camera coincides with the firing direction of the cannon 152. In the process of step S27, the CPU 10 controls the orientation of the cannon 152 and the attitude of the second virtual camera in accordance with the attitude of the terminal device 7 calculated in step S24. Thus, the attitude of the second virtual camera is controlled by the operation of the second player. The second player can change the firing direction of the cannon 152 by changing the attitude of the terminal device 7.」

([0252] 図18は、第4のゲーム例においてテレビ2に表示されるテレビ用ゲーム画像の一例を示す図である。また、図19は、第4のゲーム例において端末装置7に表示される端末用ゲーム画像の一例を示す図である。図18に示すように、第4のゲーム例では、仮想のゲーム空間に飛行機(飛行機オブジェクト)151と標的(風船オブジェクト)153とが登場する。また、飛行機151は大砲(大砲オブジェクト)152を有している。
[0253] 図18に示すように、テレビ用ゲーム画像としては、飛行機151を含むゲーム空間の画像が表示される。テレビ用ゲーム画像を生成するための第1仮想カメラは、飛行機151を後方から見たゲーム空間の画像を生成するように設定される。すなわち、第1仮想カメラは、飛行機151の後方の位置に、飛行機151が撮影範囲(視野範囲)に含まれる姿勢で配置される。また、第1仮想カメラは、飛行機151の移動に伴って移動するように制御される。つまり、CPU10は、上記ステップS27の処理において、コントローラ操作データに基づいて飛行機151の移動を制御するとともに、第1仮想カメラの位置および姿勢を制御する。このように、第1仮想カメラの位置および姿勢は、第1プレイヤの操作に応じて制御される。
[0254] 一方、図19に示すように、端末用ゲーム画像としては、飛行機151(より具体的には大砲152)から見たゲーム空間の画像が表示される。したがって、端末用ゲーム画像を生成するための第2仮想カメラは、飛行機151の位置(より具体的には大砲152の位置)に配置される。CPU10は、上記ステップS27の処理において、コントローラ操作データに基づいて飛行機151の移動を制御するとともに、第2仮想カメラの位置を制御する。なお、第2仮想カメラは、飛行機151あるいは大砲152の周辺の位置(例えば、大砲152のやや後方の位置)に配置されてもよい。以上のように、第2仮想カメラの位置は、(飛行機151の移動を操作する)第1プレイヤの操作によって制御されることになる。したがって、第4のゲーム例においては、第1仮想カメラと第2仮想カメラは連動して移動する。
[0255] また、端末用ゲーム画像としては、大砲152の発射方向の向きに見たゲーム空間の画像が表示される。ここで、大砲152の発射方向は、端末装置7の姿勢に対応するように制御される。つまり、本実施形態においては、第2仮想カメラの姿勢は、第2仮想カメラの視線方向が大砲152の発射方向と一致するように制御される。CPU10は、上記ステップS27の処理において、上記ステップS24で算出される端末装置7の姿勢に応じて、大砲152の向きおよび第2仮想カメラの姿勢を制御する。このように、第2仮想カメラの姿勢は、第2プレイヤの操作によって制御される。また、第2プレイヤは、端末装置7の姿勢を変化させることによって、大砲152の発射方向を変化させることができる。)

(ケ) 上記(ク)の[0252]の「仮想のゲーム空間に飛行機(飛行機オブジェクト)151と標的(風船オブジェクト)153とが登場する。また、飛行機151は大砲(大砲オブジェクト)152を有している。」との記載から、「ゲーム空間」に「大砲」を有する「飛行機」を設定する手段があることは自明である。

(コ) 上記(ク)の[0253]の「コントローラ操作データに基づいて飛行機151の移動を制御する」との記載から、「コントローラ操作データに基づいて飛行機」の位置および/または向きを「制御する」手段があることは自明である。また、[0252]の「仮想のゲーム空間に飛行機(飛行機オブジェクト)151と標的(風船オブジェクト)153とが登場する。」との記載から、「飛行機」は「ゲーム空間」の中にあるものであるから、上記制御する手段は「飛行機」は「ゲーム空間」の所定の範囲で移動させることは自明である。
上記(ク)の[0253]の「テレビ用ゲーム画像を生成するための第1仮想カメラは、飛行機151を後方から見たゲーム空間の画像を生成するように設定される。すなわち、第1仮想カメラは、飛行機151の後方の位置に、飛行機151が撮影範囲(視野範囲)に含まれる姿勢で配置される。また、第1仮想カメラは、飛行機151の移動に伴って移動するように制御される。」との記載から、「飛行機」に対応する「第1仮想カメラ」を「ゲーム空間」に設定する手段、「第1仮想カメラ」に基づいて得られる「ゲーム空間の画像」である「テレビ用ゲーム画像」を「生成する」手段があることは自明である。また、上記(キ)の[0215]にある「テレビ2に表示するためのテレビ用ゲーム画像」との記載を合わせると、「生成」された「テレビ用ゲーム画像」を「テレビ」に表示させる手段があることは自明である。

(サ) 上記(ク)の[0255]の「端末装置7の姿勢に応じて、大砲152の向きおよび第2仮想カメラの姿勢を制御する」との記載、及び上記(カ)の[0208]の「端末装置7から取得される端末操作データ97には、第2加速度データ101、第2角速度データ102、および方位データ103が含まれるので、CPU10は、これらのデータに基づいて端末装置7の姿勢を算出する。」との記載から、「端末操作7の姿勢」は、「端末操作データ」に基づいて算出されているといえ、「端末操作データ」に応じて、「大砲の向きを制御する」手段があることは自明である。
上記(ク)の[0255]の「端末用ゲーム画像としては、大砲152の発射方向の向きに見たゲーム空間の画像が表示される。」の記載から、「大砲の発射方向の向き」に応じた「端末用ゲーム画像」を生成する手段があることは自明である。また、上記(キ)の[0216]の「端末装置7に表示するための端末用ゲーム画像」との記載を合わせれば、生成された「端末用ゲーム画像」を「端末装置」に表示させる手段があることは自明である。

上記(ア)ないし(サ)を総合すると、刊行物1には以下の発明(以下「刊行物1発明」という。)が記載されている。
「ゲームシステムは、テレビ、据置型のゲーム装置、コントローラ、および、端末装置を含み、
コントローラは、自機に対して行われた操作の内容を表すコントローラ操作データをゲーム装置に与えるものであり、
ユーザは端末装置を手に持って動かしたり、あるいは、端末装置を自由な位置に配置したりして使用することが可能であり、端末装置は、表示手段および、入力手段を備え、端末装置は、自機に対して行われた操作の内容を表す端末操作データをゲーム装置に送信し、
ゲーム装置の入出力プロセッサは、コントローラから送信されるコントローラ操作データをアンテナおよびコントローラ通信モジュールを介して受信し、
ゲーム装置は、端末装置から各種データを受信可能であって、端末装置は、端末操作データを送信し、端末操作データは、端末通信モジュールで受信された後、入出力プロセッサに出力され、
ゲーム空間に飛行機は大砲を有する飛行機を設定する手段と、
コントローラ操作データに基づいて飛行機の位置および/または向きを制御し、飛行機をゲーム空間の所定の範囲で移動させる手段と、
飛行機に対応する第1仮想カメラをゲーム空間に設定する手段と、
第1仮想カメラに基づいて得られるゲーム空間の画像であるテレビ用ゲーム画像を生成する手段と、
生成された前記テレビ用ゲーム画像をテレビに表示させる手段と、
端末操作データに応じて、大砲の向きを制御する手段と、
大砲の発射方向の向きに応じた端末用ゲーム画像を生成する手段と、
生成された前記端末用ゲーム画像を端末装置に表示させる手段とを備える、
ゲームシステム。」

イ 刊行物2
刊行物2には、以下の記載がある。
「【0026】まず、この戦闘型のビデオゲームは、主人公となるキャラクタが、スタートからゴールまでの間を所定のルートに沿って移動するのであるが、この移動の間に敵のキャラクタと遭遇する。このため、プレーヤは、コントローラ2を操作すると共に、ヘッドセット3のマイクロホン7を介して表示画面中の主人公となるキャラクタに対して声を掛け、主人公のキャラクタを励まし、或いは戦闘手順を指示しながらこの主人公となるキャラクタと敵のキャラクタを戦わせる。そして、プレーヤは、この戦闘により、敵のキャラクタを倒しながらゴールを目指すゲームとなっている。」
以上より、刊行物2には以下の発明(以下「刊行物2発明」という。)が記載されている。
「主人公となるキャラクタが、スタートからゴールまでの間を所定のルートに沿って移動するのであるが、この移動の間に敵のキャラクタと遭遇し、敵のキャラクタを倒しながらゴールを目指すゲーム。」

ウ 刊行物3
刊行物3には以下の記載がある。
(ア) 「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子ゲーム装置に係り、特に、ゲーム画面上で遊戯者に観察し難い特殊処理が施された特殊対象物を、その特殊処理がキャンセルされた形態で表現可能とする電子ゲーム装置に関する。」

(イ) 「【0063】(1)第1設定手段301と第2設定手段302により仮想空間内に定めた移動路上にプレイヤキャラクタ101と案内キャラクタ102を配置する。移動処理手段303において、プレイヤキャラクタ101の位置を検出し、案内キャラクタ102をプレイヤキャラクタ101より先行させる。
【0064】(2)画像処理制御手段200が定めてある分岐地点又はイベント地点に案内キャラクタ102が到達したとき、プレイヤキャラクタ101が案内キャラクタ102より所定間隔外にあれば、待機手段304により案内キャラクタ102を待機させ、到達検知手段305がプレイヤキャラクタ101の到達を検知したことを条件に、移動開始手段306により案内キャラクタ102を移動開始可能とする。
【0065】(3)上述(2)において到達検知手段305がプレイヤキャラクタ101の到達を検知したとき、分岐地点であれば、遊戯者によるルート選択のためにルート選択画面が表示手段16の表示画面に表示され、遊戯者によるルート選択が行なわれる。これによって遊戯者が選択したルートの移動路を案内キャラクタ102が移動開始し、これに後続してプレイヤキャラクタ101も移動していく。」

上記(ア)、(イ)より、刊行物3には以下の発明が記載されている。

「仮想空間内に定めた移動路上にプレイヤキャラクタと案内キャラクタを配置させ、
案内キャラクタをプレイヤキャラクタより先行させ、
画像処理制御手段が定めてある分岐地点に案内キャラクタが到達したとき、遊戯者によるルート選択のためにルート選択画面が表示手段の表示画面に表示され、遊戯者によるルート選択が行なわれ、これによって遊戯者が選択したルートの移動路を案内キャラクタが移動開始し、これに後続してプレイヤキャラクタも移動していく電子ゲーム。」

エ 刊行物4
刊行物4には、以下の記載がある。
(ア) 「【0007】本発明は、ゲームや映像鑑賞をより面白くすることのできる映像表示装置を提供することを目的とする。」

(イ) 「【0022】また、コントローラ3にコントローラ3の向きを検出する検出部を設けて、その向きに応じて主画面6または副画面7の表示画像が視点の異なる視界画像に変化するようにしてもよい。例えば前述の図1に示すように、主画面6には主人公Mが位置するオブジェクト空間を俯瞰する視界画像が表示されている。副画面7には主人公Mに従動する視点位置の該オブジェクト空間の視界画像が表示されている。」

上記(ア)、(イ)より、刊行物4には以下の発明(以下「刊行物4発明」という。)が記載されている。
「コントローラ3にコントローラ3の向きを検出する検出部を設けて、その向きに応じて主画面または副画面の表示画像が視点の異なる視界画像に変化して、ゲームや映像鑑賞をより面白くすることのできる映像表示装置。」

(2)対比
本願発明1と刊行物1発明とを対比すると、刊行物1発明の「コントローラ」は「操作データ」を「送信」するものであるから、本願発明1の「第1操作データを出力する少なくとも1つの操作装置」に相当する。
刊行物1発明の「端末装置」は、「手に持って動かしたり、あるいは、端末装置を自由な位置に配置したりして使用することが可能」であり、「表示手段」を備えていて、「自機に対して行われた操作の内容を表す端末操作データをゲーム装置に送信」するものであるから、本願発明1の「第2操作データを出力する可搬型表示装置」に相当する。
刊行物1発明の「ゲーム装置の入出力プロセッサ」は、「コントローラ操作データ」、「端末操作データ」を取得しているといえるから、本願発明1の「前記第1操作データと、前記第2操作データとを取得する操作データ取得手段」に相当する。
刊行物1発明の「飛行機」は、「コントローラ」からの「コントローラ操作データ」に基づいて「位置および/または向きを制御」されるものであるから、「コントローラ」に対応するといえるものであって、本願発明1の「少なくとも1つの操作装置に対応する少なくとも1つの第1操作対象」に相当する。
刊行物1の「大砲」は、「端末装置」からの「端末装置データ」により「向き」が「制御」されるものであるから、「端末装置」に対応しているといえるものであって、本願発明1の「搬型表示装置に対応する第2操作対象」に相当する。
刊行物1の「ゲーム空間」は、本願発明1の「仮想世界」に相当する。
刊行物1発明の「ゲーム空間に大砲を有する飛行機を設定する手段」は、本願発明1の「前記少なくとも1つの操作装置に対応する少なくとも1つの第1操作対象、および、前記可搬型表示装置に対応する第2操作対象を仮想世界に設定する操作対象設定手段」に相当する。
刊行物1発明の「コントローラ操作データに基づいて飛行機の位置および/または向きを制御し、飛行機をゲーム空間の所定の範囲で移動させる手段」は、本願発明1の「前記第1操作データに基づいて、前記第1操作対象の位置および/または向きを制御する」とともに「前記第1操作対象を前記仮想世界における所定の範囲で移動させ」る「第1操作対象制御手段」に相当する。
刊行物1発明の「端末操作データに応じて、大砲の向きを制御する手段」は、本願発明1の「前記第2操作データに基づいて、前記仮想世界における前記第2操作対象の位置および/または向きを制御する第2操作対象制御手段」に相当する。
刊行物1発明の「飛行機に対応する第1仮想カメラをゲーム空間に設定する手段」は、本願発明1の「少なくとも前記第1操作対象に1つずつ対応する少なくとも1つの第1仮想カメラを前記仮想世界に設定する第1カメラ設定手段」に相当する。
刊行物1発明の「第1仮想カメラに基づいて得られるゲーム空間の画像であるテレビ用ゲーム画像」は、本願発明1の「前記少なくとも1つの第1仮想カメラに基づいて得られる少なくとも1つの画像を含む第1ゲーム画像」に相当する。
刊行物1発明の「テレビ用ゲーム画像を生成する手段」は、本願発明1の「第1ゲーム画像を生成する第1画像生成手段」に相当する。
刊行物1発明の「大砲の発射方向の向きに応じた端末用ゲーム画像」は、本願発明1の「前記第2操作対象の動作に応じた第2ゲーム画像」に相当する。
刊行物1発明の「端末用ゲーム画像を生成する手段」は、本願発明1の「第2ゲーム画像を生成する第2画像生成手段」に相当する。
刊行物1発明の「テレビ」は、本願発明1の「前記可搬型表示装置とは別体の表示装置」に相当する。
刊行物1発明の「生成された前記テレビ用ゲーム画像をテレビに表示させる手段」は、本願発明1の「前記第1ゲーム画像を前記可搬型表示装置とは別体の表示装置に表示させる第1表示制御手段」に相当する。
刊行物1発明の「生成された前記端末用ゲーム画像を端末装置に表示させる手段」は、本願発明1の「前記第2ゲーム画像を前記可搬型表示装置に表示させる第2表示制御手段」に相当する。

以上より、本願発明1と刊行物1発明とは、「第1操作データを出力する少なくとも1つの操作装置と、第2操作データを出力する可搬型表示装置と、ゲーム装置とを含み、
前記第1操作データと、前記第2操作データとを取得する操作データ取得手段と、
前記少なくとも1つの操作装置に対応する少なくとも1つの第1操作対象、および、前記可搬型表示装置に対応する第2操作対象を仮想世界に設定する操作対象設定手段と、
前記第1操作データに基づいて、前記第1操作対象の位置および/または向きを制御する第1操作対象手段と、
前記第2操作データに基づいて、前記仮想世界における前記第2操作対象の位置および/または向きを制御する第2操作対象制御手段と、
少なくとも前記第1操作対象に1つずつ対応する少なくとも1つの第1仮想カメラを前記仮想世界に設定する第1カメラ設定手段と、
前記少なくとも1つの第1仮想カメラに基づいて得られる少なくとも1つの画像を含む第1ゲーム画像を生成する第1画像生成手段と、
前記第2操作対象の動作に応じた第2ゲーム画像を生成する第2画像生成手段と、
前記第1ゲーム画像を前記可搬型表示装置とは別体の表示装置に表示させる第1表示制御手段と、
前記第2ゲーム画像を前記可搬型表示装置に表示させる第2表示制御手段とを備え、
前記第1操作対象制御手段は、前記第1操作対象を前記仮想世界における所定の範囲で移動させる、ゲームシステム。」である点で一致し、以下の点で相違する。

[相違点]
本願発明1は「第2操作対象制御手段は、第1操作対象とは独立して前記第2操作対象の位置を制御することが可能であり、前記第2操作データに基づいて、前記第2操作対象を、前記所定の範囲を含み、かつ、所定の範囲よりも広い範囲で移動させる」のに対し、刊行物1発明は、「第1操作対象とは独立して第2操作対象の位置を制御することが可能」ではないものであって、「前記第2操作データに基づいて、前記第2操作対象を、前記所定の範囲」で「移動させる」点。

(3)判断
上記相違点に係る本願発明1の「第2操作対象制御手段は、第1操作対象とは独立して前記第2操作対象の位置を制御することが可能であり、前記第2操作データに基づいて、前記第2操作対象を、前記所定の範囲を含み、かつ、所定の範囲よりも広い範囲で移動させる」という発明特定事項が、設計的事項であるとする根拠はない。そして、本願発明1は、上記発明特定事項により、「複数のプレイヤによって行われるゲームの進行を妨げることがない」(本願の発明の詳細な説明【0005】)という格別の効果を奏するものである。
よって、本願発明1は、刊行物1発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。

(4)本願発明2、13、14、25、26
本願発明2は、本願発明1を引用して、さらに限定した発明であるから、本願発明1と同様に、刊行物1発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。
本願発明13、25、26は、本願発明1が「ゲームシステム」の発明であるところ、それぞれ「ゲーム処理方法」、「ゲームプログラム」、「ゲーム装置」の発明としたものであり、実質的には本願発明1と異なるところはないから、本願発明1と同様に、刊行物1発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。
同様に、本願発明14は、実質的に本願発明2と異なるところはないから、刊行物1発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。

(5)本願発明3ないし6、15ないし18
本願発明3ないし6は、本願発明1を引用してさらに限定したものであるが、刊行物2発明及び刊行物3発明においても、上記相違点に係る本願発明1の発明特定事項を備えていない。
したがって、本願発明3ないし6について、刊行物1発明ないし刊行物3発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。
本願発明15ないし18は、本願発明3ないし6が「ゲームシステム」の発明であるところ、「ゲーム処理方法」の発明としたものであり、実質的には異なるところはないから、本願発明3ないし6と同様に、刊行物1発明ないし刊行物3発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。

(6)請求項7ないし12、19ないし24
本願発明7ないし12は、本願発明1を引用してさらに限定したものであるが、刊行物4発明においても、上記相違点に係る本願発明1の発明特定事項を備えていない。
したがって、本願発明7ないし12について、刊行物1発明ないし刊行物4発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。
本願発明19ないし24は、本願発明7ないし12が「ゲームシステム」の発明であるところ、「ゲーム処理方法」の発明としたものであり、実質的には異なるところはないから、本願発明7-12と同様に、刊行物1発明ないし刊行物4発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。

(7)小括
以上のとおり、本願発明1、2、13、14、25、26は、刊行物1発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。
本願発明3ないし6、15ないし18は、刊行物1ないし3発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。
本願発明7ないし12、19ないし24は、刊行物1ないし4発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。
よって、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。

第4 当審拒絶理由
1 当審拒絶理由の概要
本願は特許請求の範囲の記載が以下の点で不備のため、特許法第36条第6項第1号及び第2号に規定する要件を満たしていない。


請求項1ないし26において、「第1操作対象」が移動可能な「仮想世界における所定の範囲」と、「第2操作対象」が移動可能な「前記所定の範囲よりも広い範囲」とが互いに重なっているのか否かが不明確であり、仮にそれぞれの「範囲」が全く重なっておらず、「第1操作対象」と「第2操作対象」とが互いに関わることなくゲームが進行する場合が含まれるとすると、それについては発明の詳細な説明には記載されていない。

2 当審拒絶理由の判断
平成29年1月31日付け手続補正書による補正により、請求項1ないし26において、「第2操作対象」が移動可能な「前記所定の範囲よりも広い範囲」が、「第1操作対象」が移動可能な「仮想世界における所定の範囲」を含む点が明確となった。
よって、当審拒絶理由は解消した。

第5 むすび
以上のとおり、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審決日 2017-03-07 
出願番号 特願2011-223596(P2011-223596)
審決分類 P 1 8・ 537- WY (A63F)
P 1 8・ 121- WY (A63F)
最終処分 成立  
前審関与審査官 宇佐田 健二  
特許庁審判長 吉村 尚
特許庁審判官 植田 高盛
黒瀬 雅一
発明の名称 ゲームシステム、ゲーム処理方法、ゲームプログラム、およびゲーム装置  
代理人 寺本 亮  
代理人 石原 盛規  
代理人 小沢 昌弘  
  • この表をプリントする

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ