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審決分類 審判 全部申し立て 1項3号刊行物記載  D06M
審判 全部申し立て 2項進歩性  D06M
管理番号 1325851
異議申立番号 異議2016-700642  
総通号数 208 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2017-04-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 2016-07-27 
確定日 2017-02-03 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第5848856号発明「コーティング織物及びその製造方法」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 
結論 特許第5848856号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1-15〕について訂正することを認める。 特許第5848856号の請求項1ないし3、6ないし15に係る特許を維持する。 特許第5848856号の請求項4、5に係る特許についての特許異議の申立てを却下する。 
理由 1.手続の経緯
特許第5848856号の請求項1ないし15に係る特許についての出願は、平成26年8月13日に国際出願され、平成27年12月4日にその特許権の設定登録がされ、その後、その特許について、特許異議申立人特許業務法人虎ノ門知的財産事務所により特許異議の申立てがされ、平成28年9月20日付けで取消理由が通知され、その指定期間内である平成28年11月21日に意見書の提出及び訂正の請求があり、その訂正の請求に対して特許異議申立人から平成28年12月28日付けで意見書が提出されたものである。

2.訂正の適否についての判断
(1)訂正の内容
本件訂正の請求による訂正の内容は、以下のとおりである。

ア.請求項1に、
「ポリアミド66繊維及びポリエチレンテレフタレート繊維からなる群から選ばれる合成繊維からなり、シリコーン樹脂が配された織物であって、その織物の昇温DSC吸熱曲線において、織物構成糸の昇温DSC吸熱曲線の溶融吸熱極大温度に対して高温度側の吸熱量の全体の吸熱量に対する比率が45%を超えることを特徴とする織物。」とあるのを
「ポリアミド66繊維及びポリエチレンテレフタレート繊維からなる群から選ばれる合成繊維からなり、シリコーン樹脂が配された織物であって、その織物の昇温DSC吸熱曲線において、織物構成糸の昇温DSC吸熱曲線の溶融吸熱極大温度に対して高温度側の吸熱量の全体の吸熱量に対する比率が45%を超え、油付率が0.005から0.15重量%であり、そして織物を構成する経糸と緯糸の扁平度(平面方向の単糸の広がり/厚み方向の単糸の広がり)の差が1.8以下であることを特徴とする織物。」に訂正する。

イ.請求項4を削除する。

ウ.請求項5を削除する。

エ.請求項6に
「請求項1?5のいずれか一項」とあるのを
「請求項1?3のいずれか一項」に訂正する。

オ.請求項7に
「請求項1?6のいずれか一項」とあるのを
「請求項1?3、及び6のいずれか一項」に訂正する。

カ.請求項8に
「請求項1?7のいずれか一項」とあるのを
「請求項1?3、6、及び7のいずれか一項」に訂正する。

キ.請求項9に
「請求項1?8のいずれか一項」とあるのを
「請求項1?3、及び6?8のいずれか一項」に訂正する。

ク.請求項10に
「請求項1?8のいずれか一項」とあるのを
「請求項1?3、及び6?8のいずれか一項」に訂正する。

ケ.請求項11に
「請求項1?8のいずれか一項」とあるのを
「請求項1?3、及び6?8のいずれか一項」に訂正する。

コ.請求項15に
「請求項1?8のいずれか一項」とあるのを
「請求項1?3、及び6?8のいずれか一項」に訂正する。

(2)訂正の目的の適否、一群の請求項、新規事項の有無、及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否
上記アの訂正事項に関連する記載として、特許明細書には、以下の記載がある。

【0025】
本発明の織物は、シクロヘキサンで抽出される油分(油付率)が織物重量に対して0.005重量%?0.2重量%が好ましい。より好ましくは0.005?0.15重量%である。

【0035】
・・・。織糸の単糸の集束具合として、織物厚み方向の単糸の広がりに対して、織物平面方向の単糸の広がりの比率(平面方向/厚み方向)を、織糸の扁平度とすると、経糸扁平度および緯糸扁平度は同程度で、それらの差は1.8以下であることが好ましい。

上記アの訂正は、特許明細書に記載された事項の範囲内において、織物を限定したものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであって、新規事項の追加に該当せず、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

上記イ、ウの訂正は、請求項を削除するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであって、新規事項の追加に該当せず、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

上記エないしコの訂正は、上記イ、ウの訂正に伴い、引用関係を整理するものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とする訂正であって、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。

そして、これら訂正は一群の請求項に対して請求されたものである。

(3)小括
以上のとおりであるから、本件訂正の請求による訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書き第1号及び第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第4項、及び同条第9項において準用する同法第126条第4項から第6項までの規定に適合するので、訂正後の請求項〔1-15〕について訂正を認める。

3.特許異議の申立てについて
(1)本件発明
本件訂正請求により訂正された訂正請求項1ないし15に係る発明(以下「本件発明1ないし15」という。)は、その特許請求の範囲の請求項1ないし15に記載されたとおりであるところ、本件発明1は以下のとおりである。

ポリアミド66繊維及びポリエチレンテレフタレート繊維からなる群から選ばれる合成繊維からなり、シリコーン樹脂が配された織物であって、その織物の昇温DSC吸熱曲線において、織物構成糸の昇温DSC吸熱曲線の溶融吸熱極大温度に対して高温度側の吸熱量の全体の吸熱量に対する比率が45%を超え、油付率が0.005から0.15重量%であり、そして織物を構成する経糸と緯糸の扁平度(平面方向の単糸の広がり/厚み方向の単糸の広がり)の差が1.8以下であることを特徴とする織物。

(2)取消理由の概要
訂正前の請求項1ないし15に係る特許に対して、特許権者に通知した取消理由の要旨は、次のとおりである。

1)本件特許の下記の請求項に係る発明は、その出願前日本国内または外国において頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。
2)本件特許の請求項1?15に係る発明は、その出願前日本国内または外国において頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

甲1.特開2004-149992号公報
甲2.特開2013-23784号公報
甲3.特開2011-74522号公報
甲4.特開2012-52280号公報
甲5.国際公開第2009/084334号
甲6.特開2012-158850号公報
甲7.国際公開第2012/056954号

(第29条第1項第3号)
請求項1?4、6?8、11?13、15に対し
甲1と同一

(第29条第2項)
請求項1?4、6?8、11?13、15に対し
甲1から容易

請求項3に対し
甲1に、甲2?4、6?7記載事項を組合せて容易

請求項4に対し
甲1に、甲2、4、6記載事項を組合せて容易

請求項5に対し
甲1に、甲5記載事項を組合せて容易

請求項9に対し
甲1に、甲6記載事項を組合せて容易

請求項10に対し
甲1に、甲2、4記載事項を組合せて容易

請求項11に対し
甲1に、甲3、7記載事項を組合せて容易

請求項12に対し
甲1に、甲3記載事項を組合せて容易

請求項14に対し
甲1に、甲2、7記載事項を組合せて容易

(3)甲号証の記載
甲1(特開2004-149992号公報)には、段落0001、0010、0017、0021、0028?0030、0033等の記載からみて、以下の発明(以下「引用発明」という。)が記載されている。

ポリヘキサメチレンアジパミド繊維からなり、
シリコン樹脂が配された織物であって、
油付率が0.5?4.0%である織物。

(4)判断
ア.本件発明1
本件発明1について、特許明細書には、以下の記載がある。

【0008】
本発明は、エアバッグ用織物として樹脂被膜量の少ない軽量な織物で、経日後の高圧通気度を抑制し、縫製加工後の特性安定性に優れ、縫製部のガス漏れ抑制に優れたエアバッグ用織物を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、織物の織糸同士の相互拘束力をいったん緩め、樹脂の浸透を促進するコーティングを施した後、熱収縮にて織糸同士の相互拘束力を再度高めることで、示差走査熱量計による溶融挙動がより高温になるような織物構造にすることにより、高圧通気抑制や縫製部の通気抑制が得られることを見出して本発明をなすに至った。

【0017】
本発明の織物は、昇温DSC(示差走査熱量計)で計測される溶融吸熱曲線において、高温度側吸熱量の全体の吸熱量に対する比率が45%を超えるものである。より好ましくは50%を超えるものであり、さらに好ましくは55%を超えるものである。一層好ましくは60%を超えるものである。織物試料を室温から5℃/分で昇温し、溶融による吸熱曲線を観測し、この溶融挙動を基準温度の低温度側溶融と高温度側溶融に分け、高温度側溶融の吸熱量の比率を求める。基準温度は、織物を解体して得られた構成糸を同じ昇温条件でDSC観測した際の溶融吸熱極大温度である。この極大吸熱温度は、通常、構成糸の融点として観測されるものである。
【0018】
織物の溶融において、構成糸の融点より高温で織物が溶融する比率が高いことは、織糸同士の拘束が強く、さらには、織糸同士や織糸中の単糸同士がその間に浸透した樹脂で固定された構造であることを示している。両者の固定構造によって、織糸の高分子鎖が配向緩和による吸熱をすることなく結晶溶融するため高温融解しているものと考えられ、織糸拘束や樹脂固定による高温融解ピークが観測される。

【0021】
本発明では、織物に配される樹脂が織物に充分浸透したうえで、最少量で非通気性を保っていることが重要である。織物に配される樹脂が非通気性の皮膜を形成しながらも織物に浸透してゆくためには、織物の精練工程によって高密度織の生機構造を整理して、織糸同士の拘束構造をいったん緩めておくことが好ましい。このとき、織物の昇温DSCによる溶融吸熱曲線は、構成糸の昇温DSCによる溶融吸熱曲線に限りなく近似し、織糸同士の相互拘束が緩んでいることが観測される。この構造のまま、樹脂を織物に配すれば、樹脂が良好に浸透した織物が得られる。このとき、樹脂を織物に配する前には熱セットなどで織物構造を引き締めすぎないことが好ましい。こうした樹脂浸透した織物で、樹脂固定による高温融解構造が得られる。

【0024】
織糸は無撚、無糊で製織に供することが好ましい。無糊で製織すれば、精練工程の温度条件などを強化することなく済む。織糸を撚糸して製織した場合は、織糸の扁平度が2.5未満になるなど単糸群の集束性がよくなりすぎて、織物における経緯糸の相互拘束が強固にならない。また、織糸内での樹脂浸透が低下する。
製織後の精練工程では、製織工程で形成された織糸が十分に噛み合った屈曲形態が、温水中の合成繊維の収縮作用で解消される。一方で、織物加工の最終工程である加硫工程において合成繊維の収縮を十分発現させるためには、製織後の精練工程では合成繊維の収縮を最小限にとどめておきたい。したがって、好ましくは70℃以下、さらに好ましくは60℃以下、一層好ましくは50℃以下の温度で、拡幅状態のままで、揉みなどの機械的変形の刺激を与えない精練方法を用いることが好ましい。
【0025】
本発明の織物は、シクロヘキサンで抽出される油分(油付率)が織物重量に対して0.005重量%?0.2重量%が好ましい。より好ましくは0.005?0.15重量%である。一層好ましくは0.005?0.1重量%である。シクロヘキサン抽出油分が0.005重量%以上であれば、織糸繊維の表面を低摩擦にし、織物の引裂き強力の低下を防止できる。したがって、エアバッグの耐破袋性を高めることが出来る。一方、0.2重量%以下とすることで、樹脂の接着性を高め、織物に負荷が与えられた後も通気抵抗を維持することができる。
【0026】
抽出される油分が0.005重量%以上で0.2重量%以下であるためには、織糸の製造工程に由来する紡糸油分や織糸の経糸整経工程での整経油分を、織物を作るウォータージェット織機工程で脱油させ、さらには、製織後の精練工程での条件を適宜選定することが出来る。
乾燥工程でも製織後に精練工程で織糸同士の相互拘束が緩和された状態を、織物に樹脂を配するコーティング工程まで維持することが必要である。好ましくは120℃以下、さらに好ましくは80℃以下で乾燥処理する。

【0035】
本発明の織物は、構成する織糸の経緯が相互に、拘束し合っていることが好ましい。織糸の単糸の集束具合として、織物厚み方向の単糸の広がりに対して、織物平面方向の単糸の広がりの比率(平面方向/厚み方向)を、織糸の扁平度とすると、経糸扁平度および緯糸扁平度は同程度で、それらの差は1.8以下であることが好ましい。さらに好ましくは1.5以下である。経糸扁平度および緯糸扁平度の差が1.8以下であれば、樹脂が織物に浸透している構造が強固な固定構造になりやすい。さらに、ミシン針によって押し広げられる経緯糸の隙間における、コーティング樹脂の接着力が高く維持されやすくなる。

イ.対比
本件発明1と引用発明とを対比すると、以下の点で相違する。
相違点1:油付率について、本件発明1は「0.005から0.15重量%」であるが、引用発明は「0.5?4.0%」である点。
相違点2:本件発明1は「織物を構成する経糸と緯糸の扁平度(平面方向の単糸の広がり/厚み方向の単糸の広がり)の差が1.8以下である」が、引用発明は明らかでない点。
相違点3:本件発明1は「織物の昇温DSC吸熱曲線において、織物構成糸の昇温DSC吸熱曲線の溶融吸熱極大温度に対して高温度側の吸熱量の全体の吸熱量に対する比率が45%を超え」るものであるが、引用発明は明らかでない点。

ウ.相違点の判断
これら相違点は、実質的相違点であるから、本件発明1が引用発明であるとすることはできない。

相違点1について検討する。
油付率について、甲1の段落0028には、以下の記載がある。
「本発明に用いる織物はAJLで織成し、そのまま精練せずに用いるのが好ましい。
通常、織物は、精練及び熱セットにより油剤が除去されるが、無精練で紡糸油剤を繊維表面に残したままコーティングすることにより、シリコン膜が繊維に単糸間に入らず、繊維間(経糸と緯糸等)にわずかに入り、残りは織物の表面に強固なシリコン膜として存在させることができる。コーティング布の油剤分は0.5?4.0%が好ましい。」
すなわち、甲1発明は、油剤を存在せしめることで、シリコン膜が繊維の単糸間に入ることを防止するものであるから、甲1発明において、油剤を減らし、相違点1のものとする動機は見出せない。
よって、相違点1を容易想到とすることはできない。

申立人は、相違点1に係る油付率のものは、甲2、甲4、甲6に記載があり、容易想到と主張する。
しかし、上記のとおり、甲1発明への適用には動機がなく、しかも、甲1発明の課題と甲2、甲4、甲6の課題とは異なる。
申立人の主張は採用できない。

相違点2について検討する。
甲1には、織物を構成する経糸と緯糸の扁平度について、記載も示唆もないから、甲1発明において、扁平度に着目し、相違点2のものとする動機は見出せない。
よって、相違点2を容易想到とすることはできない。

申立人は、扁平度は、甲5を適用することで容易想到と主張する。
甲5は、段落0016?0017、請求項4に見られるように「燃焼速度を低減」させるために「水系エマルジョン状態の樹脂を織物基布に付着させる」ものである。
甲1発明は、段落0009?0010に見られるように、「耐溶融性に優れ、軽量、柔軟で、収納性に優れ」「特に、高出力インフレーター展開及び高温展開時の耐バースト信頼性に一層優れた」エアバック基布を提供するために「特定のシリコン樹脂を用いたコーティング液を細繊度ポリヘキサメチレンアジパミド繊維からなる織物にコーティングする」ものである。
甲1発明と甲5記載事項は、課題が異なることから、甲5記載事項を甲1発明に適用する動機を見出すことはできず、申立人の主張は採用できない。

相違点3について検討する。
本件発明1における相違点3の技術的意義は、特許明細書の段落0017?0018に見られるように、「織糸同士の拘束が強く、さらには、織糸同士や織糸中の単糸同士がその間に浸透した樹脂で固定された構造」とするためである。
甲1発明は、「基布」の吸熱量を測定しているものの、「織物構成糸」の吸熱量ではない。
よって、相違点3を容易想到とすることはできない。

4.むすび
以上のとおりであるから、取消理由通知に記載した取消理由によっては、本件請求項1ないし3、6ないし15に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に本件請求項1ないし3、6ないし15に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
本件請求項4ないし5に係る特許は、訂正により削除されたため、申立ての対象が存在しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリアミド66繊維及びポリエチレンテレフタレート繊維からなる群から選ばれる合成繊維からなり、シリコーン樹脂が配された織物であって、その織物の昇温DSC吸熱曲線において、織物構成糸の昇温DSC吸熱曲線の溶融吸熱極大温度に対して高温度側の吸熱量の全体の吸熱量に対する比率が45%を超え、油付率が0.005から0.15重量%であり、そして織物を構成する経糸と緯糸の扁平度(平面方向の単糸の広がり/厚み方向の単糸の広がり)の差が1.8以下であることを特徴とする織物。
【請求項2】
織物構成糸の昇温DSC吸熱曲線の溶融吸熱極大温度に対して高温度側の吸熱量の全体の吸熱量に対する前記比率が50%を超える、請求項1に記載の織物。
【請求項3】
織物に配された樹脂量が10から50g/m^(2)である、請求項1又は2に記載の織物。
【請求項4】(削除)
【請求項5】(削除)
【請求項6】
95%RH及び85℃の環境下に100時間暴露後のスクラブ揉み試験による剥離耐性が200回以上である、請求項1?3のいずれか一項に記載の織物。
【請求項7】
95%RH及び85℃の環境下に100時間暴露後のステッチ通気度増分が1,000mm^(3)/mm/sec以下である、請求項1?3、及び6のいずれか一項に記載の織物。
【請求項8】
合成繊維がポリアミド66繊維である、請求項1?3、6、及び7のいずれか一項に記載の織物。
【請求項9】
製織に用いる合成繊維のエア交絡が5?30回/mである、請求項1?3、及び6?8のいずれか一項に記載の織物の製造方法。
【請求項10】
無撚無糊の合成繊維をウォータージェット織機で製織し、引き続き70℃以下の精練を行う工程を含む、請求項1?3、及び6?8のいずれか一項に記載の織物の製造方法。
【請求項11】
粘度が2万cPを超え50万cP未満の無溶媒のシリコーン樹脂含有塗工液による樹脂被膜を配する工程を含む、請求項1?3、及び6?8のいずれか一項に記載の織物の製造方法。
【請求項12】
前記塗工液が分子量500以下の低分子量アルコキシシランを1?10重量%含有している、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
シリコーン樹脂が1万cP以下の低粘性シリコーンを45重量%以下含有している、請求項11又は12に記載の方法。
【請求項14】
樹脂の架橋により織物を1.5%以上熱収縮させる工程をさらに含む、請求項11?13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
請求項1?3、及び6?8のいずれか一項に記載の織物を用いたエアバッグ。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2017-01-24 
出願番号 特願2015-518670(P2015-518670)
審決分類 P 1 651・ 121- YAA (D06M)
P 1 651・ 113- YAA (D06M)
最終処分 維持  
前審関与審査官 斎藤 克也  
特許庁審判長 久保 克彦
特許庁審判官 千葉 成就
山田 由希子
登録日 2015-12-04 
登録番号 特許第5848856号(P5848856)
権利者 旭化成株式会社
発明の名称 コーティング織物及びその製造方法  
代理人 齋藤 都子  
代理人 古賀 哲次  
代理人 中村 和広  
代理人 石田 敬  
代理人 古賀 哲次  
代理人 三間 俊介  
代理人 齋藤 都子  
代理人 青木 篤  
代理人 中村 和広  
代理人 青木 篤  
代理人 三間 俊介  
代理人 石田 敬  

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