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審決分類 |
審判 訂正 ただし書き1号特許請求の範囲の減縮 訂正する G06F |
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管理番号 | 1326157 |
審判番号 | 訂正2016-390163 |
総通号数 | 209 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2017-05-26 |
種別 | 訂正の審決 |
審判請求日 | 2016-12-22 |
確定日 | 2017-03-02 |
訂正明細書 | 有 |
事件の表示 | 特許第4773448号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 特許第4773448号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1-9〕について訂正することを認める。 |
理由 |
第1.手続の経緯 本件訂正審判の請求に係る特許第4773448号は、2004年9月24日を国際出願日とし、平成23年7月1日設定登録がなされ、平成28年12月22日に本件訂正審判の請求がなされたものである。 第2.請求の趣旨 本件訂正審判の請求の趣旨は、特許第4773448号の特許請求の範囲を、本件審判請求書に添付した特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項1?9について訂正することを認める、との審決を求めるものである。 第3.本件の訂正の内容 その訂正の内容は次のとおりである。 1.訂正事項 特許明細書の特許請求の範囲の請求項1に 「ユーザーインターフェイスコンポーネントと、 前記ユーザーインターフェイスコンポーネントの使用が非アクティブであるか又は制限される際に適用される非アクティブ動作モードに前記ユーザーインターフェイスコンポーネントを設定するように構成された処理ユニットと、を有する電子装置であって、該電子装置は、前記非アクティブ動作モードにおいてタッチスクリーン上のユーザー入力を検出し、 前記非アクティブ動作モードにおいて該ユーザー入力を保存し、該ユーザー入力を保存した後、前記非アクティブ動作モードを継続し、 前記非アクティブ動作モードから離脱するというユーザー入力の検出に応答して、前記非アクティブ動作モードから離脱し、前記非アクティブ動作モードから離脱した後、該保存したユーザー入力を処理するアプリケーションを起動し、該アプリケーションに対して該保存したユーザー入力を提出し、前記非アクティブ動作モードから離脱した後、前記ユーザーに、さらなるアクションを要求する、ように構成されている、電子装置。」 と記載されているのを、 「ユーザーインターフェイスコンポーネントと、 前記ユーザーインターフェイスコンポーネントの使用が非アクティブであるか又は制限される際に適用される非アクティブ動作モードに前記ユーザーインターフェイスコンポーネントを設定するように構成された処理ユニットと、を有する携帯型電子装置であって、該携帯型電子装置は、前記非アクティブ動作モードにおいてタッチスクリーン上のユーザー入力を検出し、 前記非アクティブ動作モードにおいて該ユーザー入力を保存し、該ユーザー入力を保存した後、前記非アクティブ動作モードを継続し、 前記非アクティブ動作モードから離脱するというユーザー入力の検出に応答して、前記非アクティブ動作モードから離脱し、前記非アクティブ動作モードから離脱した後、該保存したユーザー入力を処理するアプリケーションを起動し、該アプリケーションに対して該保存したユーザー入力を提出し、前記非アクティブ動作モードから離脱した後、前記ユーザーに、さらなるアクションを要求する、ように構成されている、携帯型電子装置。」 と訂正する(下線部は訂正箇所を意味する。)。 第4.当審の判断 1.一群の請求項について 本件訂正後の特許請求の範囲の請求項2?9は、訂正事項を含む請求項1の記載を引用するものであるから、本件訂正後の特許請求の範囲の請求項1?9は、それぞれ特許法第126条第3項に規定する関係を有する一群の請求項である。 したがって、本件訂正審判の請求は、特許法第126条第3項の規定に適合するものである 2.訂正の目的について 訂正事項は、訂正前の請求項1に記載された発明特定事項である「電子装置」に、「携帯型」との構成を直列的に付加するものであって、特許請求の範囲を減縮しようとするものである。 したがって、訂正事項は、特許法第126条第1項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 3.新規事項の有無について 本件特許明細書の段落【0006】には、「従って、本発明の目的は、・・・、独立請求項に開示されている内容を特徴とした方法、携帯型電子装置、コンピュータプログラム、及びコンピュータプログラムプロダクトによって実現される。・・・」、段落【0008】に「・・・。本発明の構成の利点は、装置のユーザーインターフェイスコンポーネントが非アクティブモードにある場合にも、メモを迅速且つ容易にとることが可能であるという点にある。メモをとることができるようにするべく、キーの打鍵によって非アクティブモードから離脱し、メニューに進み、適切なアプリケーション(例えば、ノートパッド)を選択し、その適切なアプリケーションを起動する必要がなく、非アクティブモードにおいてメモを迅速にとることができる。この結果、携帯型電子装置の有用性が改善される。・・・」、段落【0042】に「【図1】一実施例による携帯型電子装置のいくつかの部分を示すブロックダイアグラムである。」と記載されており、「電子機器」として「携帯型電子機器」が記載されている。 したがって、訂正事項は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項に適合するものである。 4.特許請求の範囲の実質上の拡張・変更の存否について 訂正事項は、請求項1の記載において発明特定事項を直列的に付加するものであり、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項に適合するものである。 5.独立特許要件について 上記検討のように請求項1に係る訂正事項は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。そして、特許請求の範囲の請求項2?9に係る発明は、請求項1を引用するものであるから、訂正後の特許請求の範囲の請求項1に係る発明が、特許出願の際独立して特許を受けることができるものか否かについて検討する。 訂正後の特許請求の範囲の請求項1に係る発明に対して、特許出願の際に独立して特許を受けることができないとする理由を発見しない。 したがって、訂正事項に係る訂正は、特許法第126条第7項の規定に適合する。 第5.むすび したがって、本件審判の請求は、特許法第126条第1項ただし書き第1号又は第3号に掲げる事項を目的とし、かつ、同条第5項ないし第7項の規定に適合する。 よって、結論のとおり審決する。 |
発明の名称 |
(57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 ユーザーインターフェイスコンポーネントと、 前記ユーザーインターフェイスコンポーネントの使用が非アクティブであるか又は制限される際に適用される非アクティブ動作モードに前記ユーザーインターフェイスコンポーネントを設定するように構成された処理ユニットと、を有する携帯型電子装置であって、 該携帯型電子装置は、前記非アクティブ動作モードにおいてタッチスクリーン上のユーザー入力を検出し、 前記非アクティブ動作モードにおいて該ユーザー入力を保存し、該ユーザー入力を保存した後、前記非アクティブ動作モードを継続し、 前記非アクティブ動作モードから離脱するというユーザー入力の検出に応答して、前記非アクティブ動作モードから離脱し、 前記非アクティブ動作モードから離脱した後、該保存したユーザー入力を処理するアプリケーションを起動し、 該アプリケーションに対して該保存したユーザー入力を提出し、 前記非アクティブ動作モードから離脱した後、前記ユーザーに、さらなるアクションを要求する、ように構成されている、携帯型電子装置。 【請求項2】 前記電子装置のユーザーインターフェイスコンポーネント内において前記入力を提示するべく構成されている、請求項1に記載の装置。 【請求項3】 前記入力エリア内の前記入力のタイプを判定するべく構成されている、請求項1又は請求項2に記載の装置。 【請求項4】 前記入力の検出されたタイプに基づいて、前記入力を処理するための適切なアプリケーションを選択するべく構成されており、 前記選択されたアプリケーションを起動すると共に/又は、前記入力を表すデータを前記選択されたアプリケーションに提出するべく構成されている、請求項3に記載の装置。 【請求項5】 前記非アクティブ動作モードにおいて、ワープロアプリケーション、電話帳又はその他のコンタクト管理アプリケーション、ノートパッドアプリケーション、カレンダーアプリケーション、メッセージングアプリケーション、描画アプリケーション、又はスプレッドシートアプリケーションの中の少なくとも1つに対するデータを受信するべく構成されている、請求項1又は請求項2に記載の装置。 【請求項6】 画面と、スクリーン・セーバーと、を有しており、 前記スクリーン・セーバーが起動された際に、前記画面を前記非アクティブ動作モードに設定するための手段を有する、請求項1又は請求項2に記載の装置。 【請求項7】 キーパッドと、キーパッドロッキング機能と、を有しており、 前記キーパッドロックが起動された際に、前記キーパッドを前記非アクティブ動作モードに設定するための手段を有する、請求項1又は請求項2に記載の装置。 【請求項8】 入力を行うこと、及び/又は、前記非アクティブ動作モードにおける適切な入力として検出することを要求される、所定の起動入力のアプリケーションを検出するように構成されている、請求項1又は請求項2に記載の装置。 【請求項9】 前記装置は、入力を検出し、 前記入力受信手段の実行を起動するか、又は、前記装置が前記非アクティブ動作モードにある際にユーザーからの既定の起動入力が受信された場合に、入力を前記非アクティブ動作モードにおける適切な入力として検出するように構成されている、請求項1又は請求項2に記載の装置。 【請求項10】 ユーザーインターフェイスコンポーネントと処理ユニットとを有する電子装置によって入力を検出する方法において、 前記ユーザーインターフェイスコンポーネントの使用を非アクティブとするか又は制限するための非アクティブ動作モードに前記ユーザーインターフェイスコンポーネントを設定するステップと、 タッチスクリーン上で、前記非アクティブ動作モードにおいてユーザー入力を検出するステップと、 前記非アクティブ動作モードにおいて該ユーザー入力を保存するステップと、 該ユーザー入力を保存した後、前記非アクティブ動作モードを継続するステップと、 前記非アクティブ動作モードから離脱するというユーザー入力の検出に応答して、前記非アクティブ動作モードから離脱するステップと、 前記非アクティブ動作モードから離脱した後、該保存したユーザー入力を処理するアプリケーションを起動するステップと、 該アプリケーションに対して該保存したユーザー入力を提出するステップと、 前記非アクティブ動作モードから離脱した後、前記ユーザーに、さらなるアクションを要求するステップと、を含む方法。 【請求項11】 前記電子装置のユーザーインターフェイスコンポーネント内において前記入力を提示するステップを含む請求項10に記載の方法。 【請求項12】 スクリーン・セーバーが起動された際に画面を前記非アクティブ動作モードに設定するステップと、 前記スクリーン・セーバーが有効である際に前記入力を受信するステップと、を含む、請求項10又は請求項11に記載の方法。 【請求項13】 キーパッドロックが起動された際に、キーパッドを前記非アクティブ動作モードに設定するステップと、 前記キーパッドロックが起動されている際に前記入力を受信するステップと、を含む、請求項10又は請求項11に記載の方法。 【請求項14】 前記ユーザーインターフェイスコンポーネントが非アクティブ動作モードに設定された際に画面内に入力エリアを提供するステップと、 前記入力エリア内において前記ユーザーからの前記入力を受信するステップと、 前記入力を表すデータを保存すると共に/又は、前記入力エリア内において前記入力を表示するステップと、をさらに含む、請求項10ないし13のいずれか1項に記載の方法。 【請求項15】 コンピュータ・プログラムを格納するコンピュータ可読媒体であって、 該コンピュータ・プログラムは、ユーザーインターフェース・コンポーネントを有する電子装置の処理ユニット上で動作するときに、請求項10の方法を実行するように構成されている、コンピュータ可読媒体。 【請求項16】 コンピュータ・プログラムが、ダウンロード可能に構成されている、請求項15に記載のコンピュータ可読媒体。 【請求項17】 入力を行うこと及び/又は、前記非アクティブ動作モードにおける適切な入力として検出することを要求される、所定の起動入力のアプリケーションを検出するステップをさらに含む、請求項10又は請求項11に記載の方法。 【請求項18】 ユーザーインターフェイスコンポーネントの使用が非アクティブであるか又は制限される間に適用される、前記非アクティブ動作モードにおいて、タッチスクリーン上のユーザー入力を検出し、 前記非アクティブ動作モードにおいて該ユーザー入力を保存し、 該ユーザー入力を保存した後、前記非アクティブ動作モードを継続し、 前記非アクティブ動作モードから離脱するというユーザー入力の検出に応答して、前記非アクティブ動作モードから離脱し、 前記非アクティブ動作モードから離脱した後、該保存したユーザー入力を処理するアプリケーションを起動し、 該アプリケーションに対して該保存したユーザー入力を提出し、 前記非アクティブ動作モードから離脱した後、前記ユーザーに、さらなるアクションを要求する、ように構成されるプロセッサを備える電子デバイスのユーザーから入力を受信する装置。 【請求項19】 前記装置のユーザーインターフェイスコンポーネント内において前記入力を提示するように、さらに構成されている請求項18に記載の装置。 【請求項20】 前記入力エリア内の前記入力のタイプを判定するべくさらに構成されている請求項18に記載の装置。 【請求項21】 前記入力の検出されたタイプに基づいて、前記入力を処理するための適切なアプリケーションを選択し、 前記選択されたアプリケーションを起動すると共に/又は、前記入力を表すデータを前記選択されたアプリケーションに提出するようにさらに構成されている請求項18に記載の装置。 【請求項22】 前記非アクティブ動作モードにおいて、ワープロアプリケーション、電話帳又はその他のコンタクト管理アプリケーション、ノートパッドアプリケーション、カレンダーアプリケーション、メッセージングアプリケーション、描画アプリケーション、又は、スプレッドシートアプリケーションの中の少なくとも1つに対するデータを受信するべく構成されている請求項18又は請求項19に記載の装置。 【請求項23】 スクリーンとスクリーン・セーバーと、 前記スクリーン・セーバーが起動された際に、前記画面を前記非アクティブ動作モードに設定するための手段と、をさらに備える、請求項18又は請求項19に記載の装置。 【請求項24】 キーパッドと、キーパッドロッキング機能と、 前記キーパッドロックが起動された際に、前記キーパッドを前記非アクティブ動作モードに設定するための手段と、をさらに備える請求項18又は請求項19に記載の装置。 【請求項25】 入力を行うこと、及び/又は、前記非アクティブ動作モードにおける適切な入力として検出することを要求される、所定の起動入力のアプリケーションを検出するようにさらに構成されている請求項18又は請求項19に記載の装置。 【請求項26】 入力を検出し、前記入力受信手段の実行を起動するか、又は、前記装置が前記非アクティブ動作モードにある際にユーザーからの既定の起動入力が受信された場合に、入力を前記非アクティブ動作モードにおける適切な入力として検出するようにさらに構成されている請求項18又は請求項19に記載の装置。 【請求項27】 電子デバイスのためのユーザーインターフェースである請求項18に記載の装置。 |
訂正の要旨 |
審決(決定)の【理由】欄参照。 |
審理終結日 | 2017-01-31 |
結審通知日 | 2017-02-02 |
審決日 | 2017-02-22 |
出願番号 | 特願2007-532912(P2007-532912) |
審決分類 |
P
1
41・
851-
Y
(G06F)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 山崎 慎一 |
特許庁審判長 |
和田 志郎 |
特許庁審判官 |
稲葉 和生 山澤 宏 |
登録日 | 2011-07-01 |
登録番号 | 特許第4773448号(P4773448) |
発明の名称 | 電子装置のユーザーからの入力を受信する方法 |
代理人 | 大野 聖二 |
代理人 | 小林 英了 |
代理人 | 酒谷 誠一 |
代理人 | 小林 英了 |
代理人 | 大野 聖二 |
代理人 | 酒谷 誠一 |