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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 G01R
審判 査定不服 5項独立特許用件 取り消して特許、登録 G01R
管理番号 1326609
審判番号 不服2016-10324  
総通号数 209 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2017-05-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2016-07-07 
確定日 2017-04-18 
事件の表示 特願2012- 726「情報出力装置」拒絶査定不服審判事件〔平成25年 7月18日出願公開、特開2013-140093、請求項の数(4)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 第1 出願の経緯
本願は平成24年1月5日の出願であって、平成27年10月9日付けで拒絶理由が通知され、平成27年12月3日付けで手続補正がなされたが、平成28年4月1日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、平成28年7月7日に拒絶査定不服審判が請求され、同時に手続補正(以下、「本件補正」という。)がなされたものである。

第2 本件補正について
1 本件補正の内容について
(1)補正事項1
ア 本件補正前の請求項1の「情報出力装置」が用いられる「電力供給システム」について、「前記外部電力系統から分電盤へ電力が供給され、前記発電装置は、前記発電装置に対して連系運転モード及び自立運転モードのうちの何れの運転モードでの動作を許容するのかを切り替えるモード切替スイッチが前記連系運転モードに切り替えられることで前記発電装置が前記外部電力系統に連系している連系運転時に、前記分電盤に接続されている連系用出力端へ前記発電電力を供給することで、前記分電盤に接続されている前記電力消費装置に対して前記受電電力及び前記発電電力の少なくとも一方を供給でき、及び、前記発電装置は、前記モード切替スイッチが前記自立運転モードに切り替えられることで前記発電装置が前記外部電力系統に連系していない自立運転時に、前記分電盤に接続されていない自立用出力端へ前記発電電力を供給することで、前記分電盤に接続されておらず且つ前記自立用出力端に接続されている前記電力消費装置に対して前記発電電力を供給でき、」との限定を付加し、
イ 本件補正前の請求項1の「前記発電装置を前記外部電力系統に連系している連系運転時において」との記載を「前記モード切替スイッチが前記連系運転モードに切り替えられることで前記発電装置が前記外部電力系統に連系している前記連系運転時において」と限定し、
ウ 本件補正前の請求項1の「前記発電装置を前記外部電力系統に連系していない自立運転時において」との記載を「前記モード切替スイッチが前記自立運転モードに切り替えられることで前記発電装置が前記外部電力系統に連系していない前記自立運転時において」と限定する。

(2)補正事項2
本件補正前の請求項3における「前記発電装置を前記外部電力系統に連系している連系運転時において」との記載を、「前記連系運転時において」と補正し、本件補正前の請求項3における「前記発電装置を前記外部電力系統に連系していない自立運転時において」との記載を「前記自立運転時において」と補正して、新たに請求項2とする。

(3)補正事項3
本件補正前の請求項4における「前記発電装置を前記外部電力系統に連系していない自立運転時において」との記載を「前記自立運転時において」と補正して、新たに請求項3とする。

(4)補正事項4
本件補正前の請求項2を削除する(これに伴い、本件補正前の請求項5の項番を繰り上げ、新たに請求項4とする。)。

というものである。

2 本件補正の適否について
(1)上記補正事項1?4について
上記補正事項1は、特許法第17条の2第第5項第2号(特許請求の範囲の減縮)に掲げる事項を目的とするものに該当する。また、上記補正事項2、3は、「前記連系運転時」が、本件補正後の請求項1における「前記発電装置を前記外部電力系統に連系している連系運転時」を指していること、及び、「前記自立運転時」が、本件補正後の請求項1における「前記発電装置が前記外部電力系統に連系していない自立運転時」を指していることは、明らかであるから、特許法第17条の2第第5項第4号に掲げる事項(明りようでない記載の釈明)を目的とするものに該当し、上記補正事項4は、特許法第17条の2第5項第1号に掲げる事項(請求項の削除)を目的とするものに該当する。
また、本件補正は、特許法第17条の2第3項、第4項に違反するところはない。
そこで、まず、本件補正後の請求項1に係る発明(以下、「本件補正発明」という。)が、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか)について以下に検討する。

(2)本件補正発明
本件補正発明は、次のとおりのものである。
「【請求項1】
外部電力系統に連系した連系運転と前記外部電力系統に連系しない自立運転とを切り換えて運転可能な発電装置と、前記外部電力系統から受電した受電電力及び前記発電装置で発電した発電電力の少なくとも一方を消費して動作する電力消費装置と、前記受電電力を検出する受電電力検出手段と、前記発電電力を検出する発電電力検出手段とを備える電力供給システムで用いられる情報出力装置であって、
情報を出力する情報出力手段と、
前記情報出力手段で出力する情報の内容を決定して前記情報出力手段から出力させる出力制御手段とを備え、
前記外部電力系統から分電盤へ電力が供給され、
前記発電装置は、前記発電装置に対して連系運転モード及び自立運転モードのうちの何れの運転モードでの動作を許容するのかを切り替えるモード切替スイッチが前記連系運転モードに切り替えられることで前記発電装置が前記外部電力系統に連系している連系運転時に、前記分電盤に接続されている連系用出力端へ前記発電電力を供給することで、前記分電盤に接続されている前記電力消費装置に対して前記受電電力及び前記発電電力の少なくとも一方を供給でき、及び、前記発電装置は、前記モード切替スイッチが前記自立運転モードに切り替えられることで前記発電装置が前記外部電力系統に連系していない自立運転時に、前記分電盤に接続されていない自立用出力端へ前記発電電力を供給することで、前記分電盤に接続されておらず且つ前記自立用出力端に接続されている前記電力消費装置に対して前記発電電力を供給でき、
前記出力制御手段は、前記モード切替スイッチが前記連系運転モードに切り替えられることで前記発電装置が前記外部電力系統に連系している前記連系運転時において、前記受電電力検出手段が検出した前記受電電力と前記発電電力検出手段が検出した前記発電電力との和を前記電力消費装置による消費電力として前記情報出力手段から出力させ、並びに、前記モード切替スイッチが前記自立運転モードに切り替えられることで前記発電装置が前記外部電力系統に連系していない前記自立運転時において、前記受電電力検出手段が検出した前記受電電力及び前記発電電力検出手段が検出した前記発電電力のうち、前記発電電力検出手段が検出した前記発電電力を前記電力消費装置による消費電力として前記情報出力手段から出力させる情報出力装置。」

(3)引用例等について
(引用例1)
原査定の拒絶理由に引用された、本願の出願前に頒布された刊行物である、特開2004-325195号公報((以下、「引用例1」という。)には、図面とともに、次の事項が記載されている(下線は、当審で付与した。)。
ア 「【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般家庭内の消費電力を計測し表示する電力表示システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、住宅などでは図4に示すように、商用電力系統9は引込線13により屋内に引き込まれ、一旦分電盤4に接続されたのち、給電線12を通じてコンセント5に送られ、商用負荷3(3a、3b)に供給されている。このとき、家人が住宅内の消費電力を知ろうとした場合、屋外に設置された電力会社の積算電力量計を見るなどの方法があるが、積算電力量計は過去からの積算で表示されるものであり、例えば商用負荷3aを止めて電気を節約したとしても、その効果を知ることは困難である。一方、昨今では電気温水器や電磁調理器などますます電気の使用量が増える傾向にあり、電力会社では時間帯別契約料金体系などのサービスをはかっているが、これを有効に利用するためには、今どの電気製品が実際どれだけの電力を使用しているのかを知る必要がある。しかしながら個々の電気製品には定格消費電力が記載されているが、エアコンや冷蔵庫などの電気製品は気温や管理状態などの環境条件によって消費電力は変化し、電灯や冷暖房負荷においても使用による経年変化で消費電力が変化するものであり、実際どれだけの電力を使用しているのか非常にわかりにくくなっている。」

イ 「【0004】
また、総消費電力を一括で計測し表示する方法としては、専用の電力消費量表示装置を用いる他に、図5に示すように自家発電装置10の発電電力を商用電力系統9や商用負荷3に供給する系統連系システムにおいて、発電電力や売電・買電電力を表示する機能を有したパワーコンディショナ11に総消費電力を表示させる機能を追加する方法もある。この場合、分電盤4内に商用負荷3(3a、3b)への電力供給を検知する電流センサーCTa、CTbを設け、そのデータをパワーコンディショナ11に送り、パワーコンディショナ11内に設けられた出力電力を検知する電流センサーCT1、CT2のデータと照らし合わせることにより、売電電力、買電電力、負荷消費電力をそれぞれ算出することができる。また、パワーコンディショナの多くは積算電力を算出する機能を有しており、各電力量の積算電力量(各日、各月など細かい積算結果も取得が可能)を表示させるようにすることも比較的容易である。」

ウ 「【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の電力表示システムは、商用電力系統の幹線電流及び電圧を計測する電力計測手段と、その計測した電力データを無線方式あるいは赤外線方式にて伝送する送信手段とを備えた検出装置と、上記電力データを受信する受信手段と、この電力データを消費電力として表示する表示手段とを備えた表示装置とからなることを特徴とする。」

エ 「【0011】
【作用】
本発明の電力表示システムによれば、上記構成のように、商用電力系統の幹線電流及び電圧を計測する電力計測手段と、その計測した電力データを無線方式あるいは赤外線方式にて伝送する送信手段とを備えた検出装置と、上記電力データを受信する受信手段と、この電力データを消費電力として表示する表示手段とを備えた表示装置とからなる構成にしたことで、人が検出装置のそばにいなくても、消費電力の表示を見ることができる。」

オ 「【0021】
図2は本発明に係る他の電力表示システムを搭載した系統連系システムによる負荷電力の計測、表示を説明する概略構成図である。
【0022】
近年増加している自家発電装置で発電された電力を商用電力系統に系統連系する系統連系システムにおいては、図2に示すように、太陽電池や燃料電池などの自家発電装置10と、前記自家発電装置10の発電電力を商用電力系統9に接続可能な状態に変換するパワーコンディショナ11、商用出力系統9と、前記商用電力系統9とパワーコンディショナ11を接続する分電盤4とから成り、前記分電盤4からは給電線12が屋内の各部屋に延ばされており、コンセント5を通じて家電製品などの商用負荷3(3a、3b)に電力が供給されている。前記分電盤4にはパワーコンディショナ11が接続されており、自家発電装置10で発電された電力が直流電力であれ、交流電力であれ、商用電力系統9に接続して商用負荷3に電力供給や商用電力系統9に逆潮流(売電)させるために電圧、位相などを調整して分電盤4に出力している。このとき、逆潮流のために電圧や電流の位相を取り込む必要があるので、一般にパワーコンディショナ11には商用電力系統9からの受電電力を検知する電流センサーCTa、CTbなどが接続されており、また、逆潮流(発電電力)の電力を計測するためにパワーコンディショナ11内にも電流センサーCT1、CT2が設けられている。この受電電力と逆潮流の電力がわかれば各電力の差分から、商用電力系統9からの受電電力、負荷総消費電力、逆潮流電力(発電電力)を算出することができる。これを利用し、パワーコンディショナ11の演算部14で得られた各電力データを送信部15で送信し、表示装置2の受信部16で受信したのち制御部17で表示すべき電力データを算出して表示部6に表示させるようにすれば、手元で自由に目的のデータの算出、表示をさせることができる。このときの算出、表示の選択は入力手段7を使用する。また、各電力を逐次記憶部18にも格納しておき、一定時間ごとに積算値を算出させるようにすれば各電力の電力量も表示可能とでき、電力検出に関わるセンサーを兼用させて部品点数を削減することができる。さらに、前述の商用負荷の消費電力の計測方法によれば、各商用負荷3の消費電力を知ることができるので、消費電力を表示させるとともにこの数値を記憶部18に格納させておき、記憶させるときに割り当てた登録番号とともに使用時間(実使用時間や予定使用時間、もしくは使用せずに済ませた時間)を入力手段7より入力すると、使用電力量や使用電気料金の概算が表示されるようにすれば、より実際に近い節電効果を知ることができる。」

カ 「【0026】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明の電力表示システムによれば、人が検出装置のそばにいなくても、消費電力の表示を見ることができる。
【0027】
また、負荷の総消費電力のみを計測することにより、消費電力を確認したい電気製品の運転を入り切りするだけで、簡単に手早く消費電力を知ることができるようにしたので、商用負荷ごとに特別な計測機器を接続することなく、目的の商用負荷の消費電力を知ることができ、節電などの目安とできる。」

キ ここで、引用例1の図2には、段落【0004】で説明された図5と同様に、「電流センサーCTa、CTb」は、分電盤4内の給電線12に接続され、分電盤4から負荷へ流れる電流を検知し、「電流センサーCT1、CT2」は、パワーコンディショナー11と商用電力系統9からの引込線とを接続する接続線に接続され、自家発電装置から該引込線側に流れる電流を検知しているから、電気に関する基礎的知識より、「電流センサーCTa、CTb」は、商用負荷3(3a、3b)の負荷総消費電力(以下、「W_(L)」と記す。)を検知するために用いられ、「電流センサーCT1、CT2」は、自家発電装置10における発電電力(以下、「W_(G)」と記す。)を検知するために用いられるものであることが分かる。従って、商用電力系統9への逆潮流(売電)電力(以下、「W_(R)」と記す。)は、自家発電装置10における発電電力と、商用負荷3(3a、3b)の負荷総消費電力との差分(W_(R)=W_(G)-W_(L))により算出されることになる。

よって、上記「キ」で述べた点を踏まえて、引用例1の記載を、図2及び図5と整合するように解釈すると、引用例1には、次の発明(以下、「引用発明1」という。)が記載されているものと認められる。
「自家発電装置で発電された電力を商用電力系統に系統連系する系統連系システムにおいて、自家発電装置10と、前記自家発電装置10の発電電力を商用電力系統9に接続可能な状態に変換するパワーコンディショナ11と、商用出力系統9と、前記商用電力系統9とパワーコンディショナ11を接続する分電盤4とから成り、前記分電盤4からは給電線12が屋内の各部屋に延ばされており、コンセント5を通じて家電製品などの商用負荷3(3a、3b)に電力が供給されており、前記分電盤4にはパワーコンディショナ11が接続されており、商用電力系統9に接続して商用負荷3に電力供給や商用電力系統9に逆潮流(売電)させるために電圧、位相などを調整して分電盤4に出力しており(段落【0022】より)、分電盤4内の給電線12に、商用負荷3(3a、3b)への電力供給を検知する電流センサーCTa、CTbを設け、パワーコンディショナ11内に、自家発電装置10の発電電力(出力電力)を検知する電流センサーCT1、CT2を備え(段落【0004】、【0022】及び「キ」より)、
商用電力系統9への逆潮流(売電)電力は、自家発電装置10における発電電力(出力電力)と、商用負荷3(3a、3b)の負荷総消費電力との差分により算出され(上記「キ」より)、制御部17で、表示すべき電力データを算出して、負荷総消費電力、発電電力、商用電力系統9への逆潮流(売電)電力を、表示装置2の表示部6に表示させるようにするが、このときの算出、表示の選択は入力手段7を使用する(段落【0022】及び「キ」より)、電力表示システム(段落【0011】より)。」

(引用例2)
原査定の拒絶の理由において、周知技術を示す文献として引用された、特開平7-336897号公報(以下「引用例2」という。)には、図面とともに、次の事項が記載されている(下線は、当審で付与した。)。
「【0022】このようにして、系統停電発生後のインバータ12の単独運転を単独運転判定回路22により検出し、前記インバータ12を停止させた上で系統連系スイッチ14を開放するかインバータ12の自立運転へ移行する。
【0023】上記実施例では、太陽光発電システムについて説明したが、本発明はこれに限定されることなく、太陽電池ユニット以外の他の直流電源を有するシステムにも適用可能である。」

よって、引用例2には、次の技術(以下、「引用例2に記載された技術」という。)が記載されているものと認められる。
「太陽光発電システム等の直流電源を有するシステムにおいて、系統停電発生後、インバータ12による自立運転へ移行する技術。」

(引用例3)
原査定の拒絶の理由において、周知技術を示す文献として引用された、特開2002-98720号公報(以下、「引用例3」という。)には、図面とともに、次の事項が記載されている(下線は、当審で付与した。)。
「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、屋内での消費電力量をモニターするためのシステムに関する。」

「【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1実施形態を、図1?図3を参照して説明する。図1に示す電力供給系は、太陽電池1と、この太陽電池1の直流出力を交流に変換するインバータ機能を有するパワーコンディショナ2と、分電盤3とを備えている。
【0013】上記分電盤3は、器体3a(ケース)を有し、この器体3a内には単相3線の幹線電灯線L1,L2,Nが通っている。この幹線電灯線L1,L2,Nの一端は商用電源に連なっており、他端はパワーコンディショナ2に接続されている。これにより、商用電源とパワーコンディショナ2との系統連系がなされる。なお、パワーコンディショナ2は、商用電源の停電時や太陽電池1の異常出力時に、商用電源との系統連系を遮断するようになっている。」

「【0016】更に上記分電盤3の器体3a内には、電力センサ11,12,13とインターフェイスユニット15(通信手段、以下I/Fユニットと称す)が収容されている。
【0017】上記電力センサ11(売買電力量検出手段)は、接続部Xとブレーカ5との間において幹線電灯線L1,L2に設けられたカレントトランスを有し、これらカレントトランスからの電流情報に基づいて演算を行い、買電状態か売電状態かを識別するとともにその電力量を演算し、上記I/Fユニット15にその情報を送る。
【0018】電力センサ12(発電電力量検出手段)は、前述した接続部Xとブレーカ6との間において幹線電灯線L1、L2に設けられたカレントトランスを有し、これらカレントトランスからの電流情報に基づいて発電電力量を演算し、その情報をI/Fユニット15に送る。なお、パワーコンディショナ2が自分自身で発電電力量検出手段を有する場合には、電力センサ12は省かれパワーコンディショナ2から直接I/Fユニット15に発電電力量の情報が送られる。」

「【0023】上記と同様にして、電力センサ5,6の検出電力量に基づいて、現在の売買電力量,発電電力量,全負荷電力量を表示器22に表示することができる。さらに、例えば図4に示すように、一日分の売買電力量,発電電力量および全負荷消費電力量を表すことができる。なお、全負荷消費電力量は、売買電力量と発電電力量に基づいて演算される。すなわち、買電時には買電力量と発電電力量を加算することにより、全負荷消費電力量が得られ、売電時には発電電力量から売電力量を減算することにより、全負荷消費電力量が得られる。図4では、発電電力量を曲線で全負荷電力量を棒グラフで表しており、両者の差が売電力量,買電力量となっている。このようにして、ユーザーは、電力の売買状況および売買電力量、消費電力量,発電電力量を一目で把握することができ、太陽光発電システム導入のお得感、炭酸ガス削減等の環境への貢献を実感することができる。」

よって、引用例3には、次の技術(以下、「引用例3に記載された技術」)が記載されているものと認められる。
「電力供給系は、太陽電池1と、この太陽電池1の直流出力を交流に変換するインバータ機能を有するパワーコンディショナ2と、分電盤3とを備え(段落【0012】より)、
上記分電盤3は、器体3a内には単相3線の幹線電灯線L1,L2,Nが通っており、この幹線電灯線L1,L2,Nの一端は商用電源に連なっており、他端はパワーコンディショナ2に接続されており、商用電源とパワーコンディショナ2との系統連系がなされ、パワーコンディショナ2は、商用電源の停電時や太陽電池1の異常出力時に、商用電源との系統連系を遮断するようになっており(段落【0013】より)、
更に上記分電盤3の器体3a内には、電力センサ11が収容されており(段落【0016】より)、
上記電力センサ11(売買電力量検出手段)は、接続部Xとブレーカ5との間において幹線電灯線L1,L2に設けられたカレントトランスを有し、これらカレントトランスからの電流情報に基づいて演算を行い、買電状態か売電状態かを識別するとともにその電力量を演算し(段落【0017】より)、
パワーコンディショナ2が自分自身で発電電力量検出手段を有する場合には、パワーコンディショナ2から直接I/Fユニット15に発電電力量の情報が送られ(段落【0018】より)、
全負荷消費電力量は、売買電力量と発電電力量に基づいて演算され、買電時には買電力量と発電電力量を加算することにより、全負荷消費電力量が得られ、売電時には発電電力量から売電力量を減算することにより、全負荷消費電力量が得られる(段落【0023】より)、
屋内での消費電力量をモニターするためのシステム(段落【0001】より)。」

(引用例4)
原査定の拒絶の理由において、周知技術を示す文献として引用された、特開2008-32436号公報((以下、「引用例4」という。)には、図面とともに、次の事項が記載されている(下線は、当審で付与した。)。
「【課題】電力供給状況に関する情報をユーザに積極的に提供する。
【解決手段】マイクロコンピュータ107において、電流測定回路102によって測定された電流値および電圧測定回路103によって測定された電圧値が一定サイクルで取得されて、マイクロコンピュータ107のRAMに格納される。取得された電流値および電圧値に基づいて、ユーザが利用する被計量電気回路の電力供給の状況(『停電』,『瞬時電圧低下』,『電圧正常且つ供給電流0』または『復帰』)が判定される。表示部109には、マイクロコンピュータ107による電力供給の状況の判定結果,およびその事象が発生した時刻等が表示される。」

「【0001】
本発明は、使用電力量を計量する電力量計に関する。」

よって、引用例4には、次の技術(以下、「引用例4に記載された技術」という。)が記載されているものと認められる。
「取得された電流値および電圧値に基づいて、ユーザが利用する被計量電気回路の電力供給の状況(『停電』,『瞬時電圧低下』,『電圧正常且つ供給電流0』または『復帰』)が判定され、表示部109には、電力供給の状況の判定結果が表示される、電力量計。」

(引用例5)
原査定の拒絶の理由において、周知技術を示す文献として引用された、実願平4-40590号(実開平6-41350号)のCD-ROM(以下、「引用例5」という。)には、図面とともに、次の事項が記載されている(下線は、当審で付与した。)。
「(57)【要約】
【目的】 送電系統と発電機との並列運転中に停電が発生しても、発電機およびその原動機に過負荷を加えることなく、特定負荷への給電を保持することができるようにする。
【構成】 送電系統1と各需要家ごとに設けられた発電機4との並列運転中に、送電系統1に停電が発生したことを検出する停電検出手段9を設け、この停電検出手段9による検出信号に基づいて、特定負荷6A以外の負荷6Bを発電機4から切り離す負荷選択遮断器10を設けて構成してなる。」

「【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、コージェネレーション設備の一つで、変電所からの送電系統と発電機との並列運転により負荷への給電を行うように構成している給電制御装置に関するもので、詳しくは、送電系統の停電発生時に特定負荷への給電を続行するための運転制御装置に関するものである。」

よって、引用例5には、次の技術(以下、「引用例5に記載された技術」という。)が記載されているものと認められる。
「コージェネレーション設備の一つで、変電所からの送電系統と発電機との並列運転により負荷への給電を行うように構成している給電制御装置において、送電系統1と各需要家ごとに設けられた発電機4との並列運転中に、送電系統1に停電が発生したことを検出する停電検出手段9を設け、この停電検出手段9による検出信号に基づいて、特定負荷6A以外の負荷6Bを発電機4から切り離す負荷選択遮断器10を設けて構成してなる、給電制御装置。」

(引用例6)
原査定の備考欄において、周知技術を示す文献として新たに引用された、特開2006-65489号公報(以下、「引用例6」という。)には、図面とともに、次の事項が記載されている(下線は、当審で付与した。)。
「【0001】
本発明は、家庭内に装備された分散発電システムの発電状態を表示する分散発電システムの発電状態表示装置に関する。」

「【0021】
図1は、本発明にかかる分散発電システムの発電状態表示装置の実施形態を示すブロック図である。
【0022】
図1に示すように、分散発電システム発電状態表示装置10は、入力部11と、手動操作部12と、制御部13、発電状態表示用FPD14と、連系状態表示用LED(発電状態表示用LED)15aおよび運転状態表示用LED(発電状態表示用LED)15bとを備えている。」

「【0024】
入力部11には、分散発電システム用系統連系インバータから、商用電源との連系状態と、連系か自立かといった分散発電システムの運転状態と、分散発電システムの瞬時発電電力とを示す発電状態情報が入力される。
【0025】
制御部13は、入力部11から入力された発電状態情報に応じて、発電状態表示用FPD14へ表示信号を送る。前記連系状態の表示については、系統連系インバータが商用電源と連系している状態では「連系接続中」と青色文字で表示され、連系していない状態では「連系解離中」と赤色で表示される。また、前記運転状態の表示については、連系運転状態では「連系運転中」と緑色文字で表示され、自立運転状態では「自立運転中」と赤色文字で表示される。なお、発電電力は黒色文字で表示される。また、これらの表示は5秒毎に最新の状態に更新される。」

よって、引用例6には、次の技術(以下、「引用例6に記載された技術」という。)が記載されているものと認められる。
「分散発電システム発電状態表示装置10は、入力部11と、制御部13、発電状態表示用FPD14とを備え、
入力部11には、分散発電システム用系統連系インバータから、連系か自立かといった分散発電システムの運転状態と、分散発電システムの瞬時発電電力とを示す発電状態情報が入力され、運転状態の表示については、連系運転状態では「連系運転中」と緑色文字で表示され、自立運転状態では「自立運転中」と赤色文字で表示され、発電電力は黒色文字で表示される、
分散発電システム発電状態表示装置10。」

(引用例7)
原査定の備考欄において、周知技術を示す文献として新たに引用された、特開平6-22459号公報(以下、「引用例7」という。)には、図面とともに、次の事項が記載されている(下線は、当審で付与した。)。
「【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電力会社側の電力系統と連系して常時並列運転する自家用発電設備を有する構内配電線の状態監視として、系統分離動作が発生したときに連動して遮断動作をする配電線遮断器を表示する選択遮断状態表示または系統分離動作が発生したときに自家用発電設備の発電電力とその負荷となる消費電力を表示可能な表示器付監視制御盤に関する。」

「【0029】次に、本発明の第2の実施例について図4および図5を参照して説明する。図4は監視制御盤を示す図であり、前述の第1の実施例とは以下の点が異なる。すなわち、系統分離が発生したときに自家用発電設備の発電電力との負荷となる消費電力を表示できるように、デジタル電力表示器34と電力数値入力器35を設けた点である。
【0030】デジタル電力表示器34、電力数値入力器35は、図5に示すように構成され、電力数値入力器35に運転員、毎定時に日誌用の電力計側を記帳するために計測している自家用発電設備の負荷消費電力と発電電力の両方の合計値を入力し、電力数値入力器35で入力された値をデジタル電力表示器34に表示するように構成するとともに、同時に発電電力の表示を行うように構成してある。
【0031】このように第2の実施例は構成されているので、デジタル電力表示器34に、自家用発電設備の発電電力と系統分離時に自家用発電設備の負荷になる消費電力の集計値が毎定時計測的に更新し、表示されるので、運転員はその数値を監視することにより、常時自家用発電設備が電力会社系統と分離した場合に過負荷運転となることを防止できる。その結果、自家用発電設備の脱落や停電事故等を防止できる。これ以外の効果は前述の第1の実施例と同様に得られる。」

よって、引用例7には、次の技術(以下、「引用例7に記載された技術」という。)が記載されているものと認められる。
「電力会社側の電力系統と連系して常時並列運転する自家用発電設備を有する構内配電線の状態監視に用いられ、系統分離動作が発生したときに自家用発電設備の発電電力とその負荷となる消費電力を表示可能な表示器付監視制御盤であって、系統分離が発生したときに自家用発電設備の発電電力との負荷となる消費電力を表示できるように、デジタル電力表示器34と電力数値入力器35を設け、常時自家用発電設備が電力会社系統と分離した場合に過負荷運転となることを防止できる、表示器付監視制御盤。」

(4)対比
本件補正発明と引用発明1とを対比する。
ア 引用発明1における「自家発電装置」は、「自家発電装置で発電された電力を商用電力系統に系統連系する」ものであるから、本件補正発明における「外部電力系統に連系した連系運転と前記外部電力系統に連系しない自立運転とを切り換えて運転可能な発電装置」とは、「外部電力系統に連系した連系運転を行う発電装置」の点で共通する。

イ 引用発明1において、「分電盤4」は、「自家発電装置10の発電電力を商用電力系統9に接続可能な状態に変換するパワーコンディショナ11」と、「商用出力系統9」つまり「商用電力系統9」とに接続され、「前記分電盤4からは給電線12が屋内の各部屋に延ばされており、コンセント5を通じて家電製品などの商用負荷3(3a、3b)に電力が供給されて」いるから、引用発明1における「商用負荷3(3a、3b)」が、本件補正発明における「前記外部電力系統から受電した受電電力及び前記発電装置で発電した発電電力の少なくとも一方を消費して動作する電力消費装置」に相当する。

ウ 引用発明1において、「パワーコンディショナ11内」の「電流センサーCT1、CT2」を用いて「自家発電装置10の発電電力(出力電力)を検知する」手段が、本件補正発明における「前記発電電力を検出する発電電力検出手段」に相当する。

エ 引用発明1における「表示装置2」は、「商用負荷3(3a、3b)に電力が供給」されるシステムに用いられるから、本件補正発明における「電力供給システムで用いられる情報出力装置」に相当する。

オ 引用発明1における「表示装置2」において、「負荷総消費電力、発電電力、商用電力系統9への逆潮流(売電)電力」を、「表示部6に表示させる」手段が、本件補正発明における「情報を出力する情報出力手段」に相当する。

カ 引用発明1では、「制御部17で、表示すべき電力データを算出して、負荷総消費電力、発電電力、商用電力系統9への逆潮流(売電)電力を、表示装置2の表示部6に表示させるようにするが、このときの算出、表示の選択は入力手段7を使用」している。
よって、引用発明1における「制御部17」及び「入力手段7」が、本件補正発明における「前記情報出力手段で出力する情報の内容を決定して前記情報出力手段から出力させる出力制御手段」に相当する。

キ 引用発明1において「分電盤4」に「商用電力系統9」を接続することは、これにより、分電盤4に商用電力系統9から(逆潮流(売電)電力としては負の)電力が供給されることを意味しているから、本件補正発明における「前記外部電力系統から分電盤へ電力が供給され」ることに相当する。

ク 引用発明1では、「前記分電盤4からは給電線12が屋内の各部屋に延ばされており、コンセント5を通じて家電製品などの商用負荷3(3a、3b)に電力が供給されて」いるから、引用発明1における「商用負荷3(3a、3b)」が、本件補正発明における「分電盤に接続されている前記電力消費装置」に相当する。

ケ 引用発明1において、「前記分電盤4」に「前記自家発電装置10の発電電力を商用電力系統9に接続可能な状態に変換するパワーコンディショナ11」が接続されており、「前記分電盤4」からは、「家電製品などの商用負荷3(3a、3b)に電力が供給されており」、「自家発電装置10」が、「前記分電盤4から」「商用負荷3に電力供給」していることと、本件補正発明における「前記発電装置は、前記発電装置に対して連系運転モード及び自立運転モードのうちの何れの運転モードでの動作を許容するのかを切り替えるモード切替スイッチが前記連系運転モードに切り替えられることで前記発電装置が前記外部電力系統に連系している連系運転時に、前記分電盤に接続されている連系用出力端へ前記発電電力を供給することで、前記分電盤に接続されている前記電力消費装置に対して前記受電電力及び前記発電電力の少なくとも一方を供給でき」ることとは、「前記発電装置は、前記発電装置が前記外部電力系統に連系している連系運転時に、前記分電盤に接続されている連系用出力端へ前記発電電力を供給することで、前記分電盤に接続されている前記電力消費装置に対して前記受電電力及び前記発電電力の少なくとも一方を供給でき」る点で共通する。

コ 引用発明1において「分電盤4内の給電線12に、商用負荷3(3a、3b)への電力供給を検知する電流センサーCTa、CTbを設け」、「制御部17で、表示すべき電力データを算出し」、このとき「入力手段7を使用」して「算出、表示の選択」を行い、「負荷総消費電力」を、「表示装置2の表示部6に表示させる」ことと、本件補正発明における「前記出力制御手段は、前記モード切替スイッチが前記連系運転モードに切り替えられることで前記発電装置が前記外部電力系統に連系している前記連系運転時において、前記受電電力検出手段が検出した前記受電電力と前記発電電力検出手段が検出した前記発電電力との和を前記電力消費装置による消費電力として前記情報出力手段から出力させ」ることとは、「前記出力制御手段は、前記発電装置が前記外部電力系統に連系している前記連系運転時において、前記電力消費装置による消費電力を前記情報出力手段から出力させ」る点で共通する。

よって、本件補正発明と引用発明1との一致点、相違点は次のとおりである。
(一致点)
「外部電力系統に連系した連系運転を行う発電装置と、前記外部電力系統から受電した受電電力及び前記発電装置で発電した発電電力の少なくとも一方を消費して動作する電力消費装置と、前記発電電力を検出する発電電力検出手段とを備える電力供給システムで用いられる情報出力装置であって、
情報を出力する情報出力手段と、
前記情報出力手段で出力する情報の内容を決定して前記情報出力手段から出力させる出力制御手段とを備え、
前記外部電力系統から分電盤へ電力が供給され、
前記発電装置は、前記発電装置が前記外部電力系統に連系している連系運転時に、前記分電盤に接続されている連系用出力端へ前記発電電力を供給することで、前記分電盤に接続されている前記電力消費装置に対して前記受電電力及び前記発電電力の少なくとも一方を供給でき、
前記出力制御手段は、前記発電装置が前記外部電力系統に連系している前記連系運転時において、前記電力消費装置による消費電力を前記情報出力手段から出力させる情報出力装置。」

(相違点1)
本件補正発明における「発電装置」は、「外部電力系統に連系した連系運転と前記外部電力系統に連系しない自立運転とを切り換えて運転可能」であるのに対し、引用発明1には、自家発電装置10を、商用電力系統に系統連系しない自立運転に切り換えることは示されていない点。

(相違点2)
本件補正発明の「情報出力装置」は、「前記受電電力を検出する受電電力検出手段」を備えているのに対し、引用発明1では、「電流センサーCTa、CTb」により、「商用負荷3(3a、3b)への電力供給を検知」しているものの、商用電力系統9からの受電電力を検出する受電電力検出手段は備えられていない点。

(相違点3)
本件補正発明における「発電装置」は、「前記発電装置に対して連系運転モード及び自立運転モードのうちの何れの運転モードでの動作を許容するのかを切り替えるモード切替スイッチが前記連系運転モードに切り替えられることで前記発電装置が前記外部電力系統に連系している連系運転時に、前記分電盤に接続されている連系用出力端へ前記発電電力を供給することで、前記分電盤に接続されている前記電力消費装置に対して前記受電電力及び前記発電電力の少なくとも一方を供給でき、及び、前記発電装置は、前記モード切替スイッチが前記自立運転モードに切り替えられることで前記発電装置が前記外部電力系統に連系していない自立運転時に、前記分電盤に接続されていない自立用出力端へ前記発電電力を供給することで、前記分電盤に接続されておらず且つ前記自立用出力端に接続されている前記電力消費装置に対して前記発電電力を供給でき」るのに対し、引用発明1は、「自家発電装置で発電された電力を商用電力系統に系統連系する系統連系システム」であって、「自家発電装置10」は、「前記分電盤4から」「商用負荷3に電力供給」しているものの、自家発電装置10を「自立運転モード」で運転することも、「連系運転モード及び自立運転モードのうちの何れの運転モードでの動作を許容するのかを切り替えるモード切替スイッチ」も、「前記分電盤に接続されていない自立用出力端へ前記発電電力を供給する」ことも、「前記分電盤に接続されておらず且つ前記自立用出力端に接続されている前記電力消費装置」も備えられておらず、従って「前記モード切替スイッチが前記自立運転モードに切り替えられることで前記発電装置が前記外部電力系統に連系していない自立運転時に、前記分電盤に接続されていない自立用出力端へ前記発電電力を供給することで、前記分電盤に接続されておらず且つ前記自立用出力端に接続されている前記電力消費装置に対して前記発電電力を供給でき」ることも示されていない点。

(相違点4)
本件補正発明の「出力制御手段」は、「前記モード切替スイッチが前記連系運転モードに切り替えられることで前記発電装置が前記外部電力系統に連系している前記連系運転時において、前記受電電力検出手段が検出した前記受電電力と前記発電電力検出手段が検出した前記発電電力との和を前記電力消費装置による消費電力として前記情報出力手段から出力させ」ているのに対し、引用発明1では、「分電盤4内の給電線12に、商用負荷3(3a、3b)への電力供給を検知する電流センサーCTa、CTbを設け」、「制御部17で、表示すべき電力データを算出し」、このとき「入力手段7を使用」して「算出、表示の選択」を行い、「負荷総消費電力」を、「表示装置2の表示部6に表示させ」ているものの、上記(相違点2)で述べたとおり、商用電力系統9からの受電電力を検出する受電電力検出手段は設けられていないから、商用電力系統9からの受電電力と、電流センサーCT1、CT2で検知された自家発電装置10の発電電力(出力電力)との和を前記電力消費装置による消費電力として算出することは示されていない点。

(相違点5)
本件補正発明の「出力制御手段」は、「前記モード切替スイッチが前記自立運転モードに切り替えられることで前記発電装置が前記外部電力系統に連系していない前記自立運転時において、前記受電電力検出手段が検出した前記受電電力及び前記発電電力検出手段が検出した前記発電電力のうち、前記発電電力検出手段が検出した前記発電電力を前記電力消費装置による消費電力として前記情報出力手段から出力させる前記情報出力手段から出力させ」るのに対し、引用発明1では、上記(相違点1)、(相違点3)で述べたとおり、自家発電装置10を、商用電力系統に系統連系しない自立運転に切り換えることも、「自立運転モード」で運転することも、「連系運転モード及び自立運転モードのうちの何れの運転モードでの動作を許容するのかを切り替えるモード切替スイッチ」も、「前記分電盤に接続されていない自立用出力端へ前記発電電力を供給する」ことも、「前記分電盤に接続されておらず且つ前記自立用出力端に接続されている前記電力消費装置に対して前記発電電力を供給でき」ることも示されていないから、自立運転時において、電流センサーCT1、CT2で検知された自家発電装置10の発電電力(出力電力)を、電力消費装置による消費電力として表示させることは示されていない点。

(5)判断
事案に鑑み、上記相違点3及び相違点5について、まとめて検討する。
引用例3、4に記載された技術には、自家発電装置を、商用電力系統に系統連系しない自立運転に切り換えることが、記載も示唆もされていない。
次に、引用例2、5、6及び7に記載された技術には、自家発電装置を、商用電力系統に系統連系しない自立運転に切り換えることは示されているものの、自立運転の際に、分電盤に接続されていない自立用出力端へ前記発電電力を供給し、分電盤に接続されておらず且つ前記自立用出力端に接続されている前記電力消費装置に対して前記発電電力を供給し、自立運転時において、電流センサーCT1、CT2で検知された自家発電装置10の発電電力(出力電力)を、電力消費装置による消費電力として表示させる点については、記載も示唆もなされていない。
よって、引用発明1において、上記相違点3及び相違点5に係る本件補正発明の構成とすることは、当業者が容易になし得たことではない。
従って、上記相違点1、相違点2、相違点4について検討するまでもなく、本件補正発明は、引用発明1及び引用例2?7に記載された技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。

(6)補正事項1についてのまとめ
以上のとおり、本件補正発明は、引用発明1及び引用例2?7に記載された技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。 また、本件補正後の請求項2ないし4に係る発明は、本件補正発明を更に限定した発明であるから、同様の理由により、引用発明1及び引用例2?7に記載された技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
よって、補正事項1は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合する。

(7)むすび
本件補正は、特許法第17条の2第3項ないし第6項の規定に適合する。

第3 本願発明
本件補正は、上記のとおり、特許法第17条の2第3項ないし第6項の規定に適合するから、本願の請求項1ないし4に係る発明(以下、「本願発明1ないし4」という。)は、本件補正により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし4に記載された事項により特定されるとおりのものである。
そして、本願発明1は、上記第2の「2 本件補正の適否について」「(4)対比」、「(5)判断」に記載したとおり、引用発明1及び周知技術(引用例2?7に記載された技術)に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
また、本願発明1を直接又は間接的に引用する本願発明2?4は、本願発明1をさらに限定した発明であるから、引用発明1及び周知技術(引用例2?7に記載された技術)に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
したがって、本願については、原査定の拒絶の理由を検討しても、その理由によって拒絶すべきものとすることはできない。

また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審決日 2017-04-06 
出願番号 特願2012-726(P2012-726)
審決分類 P 1 8・ 575- WY (G01R)
P 1 8・ 121- WY (G01R)
最終処分 成立  
前審関与審査官 越川 康弘  
特許庁審判長 酒井 伸芳
特許庁審判官 清水 稔
関根 洋之
発明の名称 情報出力装置  
代理人 特許業務法人R&C  
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