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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) G01S
管理番号 1326777
審判番号 不服2015-18101  
総通号数 209 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2017-05-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2015-10-05 
確定日 2017-04-05 
事件の表示 特願2013-260398「光電センサならびに物体の検出および距離測定方法」拒絶査定不服審判事件〔平成26年 7月 3日出願公開、特開2014-122891〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成25年12月17日(パリ条約による優先権 外国庁受理 2012年12月21日(以下、「優先日」という。) 独国)の出願であって、平成26年10月23日付けの拒絶理由通知に対して平成27年1月14日付けで手続補正がなされたが、平成27年6月24日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、平成27年10月5日付けで拒絶査定不服審判が請求されるとともに手続補正がなされ、当審における平成28年6月30日付けの拒絶理由通知に対して、平成28年9月15日付けで手続補正がなされ、同日付で意見書の提出がなされたものである。

第2 本願発明
1 本願発明
本願の請求項1ないし11係る発明は、平成28年9月15日付け手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし11に記載された事項により特定されるとおりのものと認められるところ、その請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は次のとおりである。

「【請求項1】
監視領域(18)内の物体の検出および距離測定のための光電センサ(10)であって、
投光ビーム(14)を投光するための投光器(12)と、前記監視領域(18)内で前記投光ビーム(14)を周期的に偏向させるための回転可能な偏向部(16)と、前記監視領域(18)内で拡散反射または反射されたビーム(20)から受光信号を生成するための受光器(24)と、前記受光信号をサンプリングするためのAD変換器(30)と、前記受光信号に基づいて、前記物体までの距離を光伝播時間法を用いて測定するとともに混濁の強さを測定するための評価部(32)とを備えた光電センサにおいて、
前記投光ビーム(14)は、ある投光時点に投光され、ある投光パルス波形を有する投光パルスであり、
前記評価部(32)は、前記混濁の強さの測定によって、混濁の有無、及び混濁が存在する場合には複数の測定角度における該混濁の強さを決定するものであり、
前記評価部(32)が、前記受光信号中の受光パルスに基づいて、前記投光ビーム(14)中にある物体に帰属する受光時点を検知し、前記複数の測定角度のそれぞれについて前記投光ビーム(14)の方向における混濁の強さを求め、前記混濁の強さの測定の対象となった前記受光信号と同一の信号から距離を求め、距離測定の際に、該同一の信号に含まれる前記混濁の強さを該受光信号から求め、前記複数の測定角度における混濁の強さから該混濁の強さの角度分布を得ることを特徴とする、光電センサ。」

2 当審の拒絶理由の概要
当審において平成28年6月30日付けで通知した拒絶理由の概要は、
「1 この出願は、特許請求の範囲の記載が、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない。

2 この出願は、特許請求の範囲の記載が、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。

3 この出願の請求項1ないし10に係る発明は、その優先日前日本国内又は外国において頒布された、特表2011-505545号公報に記載された発明及び特開2009-110069号公報、特開平09-159765号公報、特開平10-48335号公報に記載された技術に基いて、その優先日前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。」
というものである。

3 引用例及びその記載事項
(1)当審において平成28年6月30日付けで通知した拒絶の理由に引用され、本願の優先日前に頒布された刊行物である特表2011-505545号公報(以下、「引用例1」という。)には、図面ととに、次の事項が記載されている(下線は、当審で付したものである。)。

a「【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に能動的オブジェクト検出システム(例えば所定の検知領域内のオブジェクトの距離座標および角度座標を測定するパルスレーザスキャナ)に関し、特に能動的オブジェクト検出システムにおけるクラッタ除去に関するものである。」

b「【0009】
小さく近いオブジェクトの反射は、特に、保証された測定精度を有する長い検知範囲でわずかに反射するオブジェクトを検出することが能動的オブジェクト検出システムに必要とされる場合に問題となる。この種のスキャナは、スキャナとより遠いオブジェクトとの間に存在し検出される小さくより近いオブジェクトに対し大きく影響される。例えば、小さい浮遊粒子、煙のパフまたは浮遊煤じん(たとえばコンクリート塵)の一過性の雲は、より遠いオブジェクトをスキャナ視野から部分的にブロックし得る。この種の検出システムは、典型的には”最初に検出したオブジェクト”を基準として反応するように構成され、この種の”クラッタ”は誤ったオブジェクト検出を生成し、制御回路の不必要または不適切な動作をもたらす。」

c「【0021】
図1は、能動的オブジェクト検出システム10(以下にシステム10と称する)の一実施形態を示す。システム10は、パルス電磁信号を放射し信号の戻り反射を検出することによってオブジェクトの存在を監視するという意味において、”能動的に”オブジェクトを検出する。1以上の実施形態において、システム10は、光パルス14を放射し対応する戻り反射16を受光することによって、少なくとも指定されたサイズのオブジェクト12を検出するように構成される。
【0022】
この設定を支持するため、システム10は、光パルス14を放射しオブジェクト12から対応する戻り反射16を受光するまでの間の経過時間を決定することによって、検出オブジェクト12までの距離を算出するように構成される距離決定回路18を含む。加えて、システム10は、所与の光パルスに対して複数の戻り反射が受光される場合にクラッタ関連の戻り反射22を除去するように構成されるクラッタ除去回路20を含む。
【0023】
すなわち、”通常の”計画では、システム10は、放射した光パルス14の各々に対して1つの反射だけが戻ったことを見ることを予想するが、クラッタについては、システム10は、実際のオブジェクト12からオブジェクト関連の戻り反射16を受光するとともに1以上のクラッタ関連の戻り反射22をしばしば受信する。クラッタ関連の反射22の受信は、例えば、放射された光パルス14のビーム経路に存在している1以上の小粒子(一般に”クラッタ24”と称される)に放射された光パルス14が当たった結果である。
【0024】
図示した例の詳細を続けてると、システム10は1以上の付加的な処理回路および制御回路30を含む。そして、それはシステム制御回路および入力/出力インタフェース回路および1以上のメモリ回路32を含み得る。図示された回路は、距離決定回路18およびクラッタ除去回路20を含み、全部または一部がハードウェアにおいて実施され得、統合したまたは分離した回路の組み合わせを含み得る。他方で、少なくとも、システム10のいくつかの実施形態は、図示された回路の全部または一部を高い集積度(例えばマイクロプロセッサ・ベースまたはデジタルシグナルプロセッサ・ベースでの実装)で実装する。
【0025】
いずれにせよ、システム10は、発光系34および受光系36を更に含む。これらのシステムの例示的実施態様は後に本願明細書において説明されるが、機械、光学、電子コンポーネントを含む複合システムであってもよいことは一般によく理解されていなければならない。少なくとも一つの実施形態において、戻り反射の検出および評価のために、受光系36は、システム10により(アナログおよび/またはデジタルの形式で)評価される出力信号(戻り反射信号)を生成するように構成される光検出機構(例えばアバランシェ・フォトダイオード)を含む。一実施形態において、戻り反射信号はノイズ閾値が適用されるアナログ信号ラインであり、戻り反射信号のノイズ検証されたバージョンは、クラッタ除去処理および距離決定処理を含む戻り反射処理のためにデジタル化される。」

d「【0035】
一実施形態において、クラッタ除去回路20は、所定の監視境界または輪郭に沿ったまたは内部のオブジェクトを検出するシステム10における方法に従ってクラッタ除去処理を実行するように構成される。たとえば、図7は、システム10を設定モードまたは境界学習モードにするこにより定義され得る所定の監視輪郭50に従ってオブジェクトを監視するシステム10の構成を例示する。ここで、システム10は、”背景”または予想イメージとしてオブジェクトの所与の一組を記憶するために、1次元、2次元または3次元空間空間にわたって1以上の放射された光パルスを走査または掃引できる。そうすることによって、システム10は、(例えばシステム10と所定の輪郭50との間に配置されたいかなるオブジェクトである)既知の背景から偏移するオブジェクトを検出できる。図7は、180度の走査計画を表す点に注意し、それは、180度の走査平面を数度ずつ増加させるステッピングを行い、各増加位置で光パルス14が放射され距離評価のためにオブジェクト関連の戻り反射が評価することにより、システム10によって繰り返し走査されることができる。」

e「【0039】
強度閾値52は、アナログ戻り反射信号ラインまたはデジタル化戻り反射値に適用されることができる。当業者は、上述したように受光系36が戻り反射の受光に動的に応答する1以上のアナログ信号ラインまたはデジタル信号ラインを提供し、この種の信号は信号強度を評価され得ることを理解するであろう。このように、1以上の実施形態において、クラッタ除去回路20またはシステム10内の他の回路は、戻り反射の強度を決定する方法を実装するように構成される。たとえば、戻り反射の強さは、反射パルスの幅の決定、反射パルスの積分の実行、または、反射パルスの振幅の決定により決定され得る。図10は、例示的実施形態におけるクラッタ除去処理を示し、高いおよび低い強度閾値が使用される。ノイズ除去目的(すなわち、低い閾値未満の任意のものは全く無視される)に使用され得る低い閾値を上回る2個の早期の戻り反射パルスを見ることが出来る。しかしながら、3番目の(最後の)パルスだけは高い閾値を上回る。そうすると、距離決定は最後のパルスに対して実行される。」

f「【0045】
動作中、システム10はウインドウ62を介してパルス光ビーム(例えばレーザ光線)を掃引する。そして、、走査される所望の角度範囲(例えば180度)に従って一般に構成される。図1で示す発光システム34は、筐体60内で、ウインドウ62の後部中央に配置される回転偏向要素(例えばプリズムまたはミラー)を含むことができる。このように、光パルス14は、ウィンドウを介し連続した角度位置で放射され得る。
【0046】
たとえば、図12は、図11に示したレーザスキャナ実施例の断面図を提供する。ここで、発光系34は、モーター搭載の回転ミラー・アセンブリ70を含むということが分かる。(静止した)レーザダイオード72は、回転ミラー・アセンブリ70の下に取り付けられ、ミラー・アセンブリ70の中空モータシャフトを介して上方へ発光する。レーザダイオード72からの光パルス14は、送信ミラー74に当たる。送信ミラー74は、ウィンドウ62(図12では不図示)を介し外へ光パルス14の向きを変える。ミラー・アセンブリが回転すると共に監視領域全体に対し光パルス14を掃引するようにして光パルスを発し、スキャン平面を好適に定義する。
【0047】
1以上の実施例において、ミラー・アセンブリ70はエンコーダ(例えばミラー・アセンブリの回転角度をトラッキングする光学エンコーダ・ホイール)を含む。エンコーダ・フィードバックも、ミラーRPMの閉ループ制御のために使用することができる。3次元領域を監視するために、更により複雑なアセンブリ(振動および/または複数軸関節)を用いることも可能である。
【0048】
図12に対する関心の更なる詳細は、図1において導入された受光系36に対して与えられる実施例を含む。ここで、回転ミラー・アセンブリ70が受光ミラー76を含むことが分かる。それは正面ウインドウ62を介してシステム10に入来する戻り反射を受信するように構成される。特に、この構成において、受光ミラー76は、光送信ミラー74で同軸または準同軸である。一般に、受光系36は発光系34と同じビーム経路上に整列配置され、出て行く光パルス14によって照射される特定のオブジェクト12からの任意の戻り反射が受光系36によって受光される。
【0049】
図12に戻ると、他の受光系要素(例えばレンズ78および80および光検出器82)が分かる。電子機器は図12に図示されないが、当業者は1以上の回路基板または他の電子アセンブリが筐体60内部に担持されると認識し、本願明細書において特に興味がある距離決定回路18クラッタ除去回路20を含む回路素子を含むことを認識するであろう。」

g「【0058】
最後に、所定の境界内で起こる任意の二次的反射検出、必要な検出能力(または精度)を保証するのに十分強いことを確実にするため、最小強度条件は、システム10が検証処理をするように構成されるものであれば適用されることができる。例えば、システムの光検出器からアナログの戻り反射信号を処理するために用いるためアナログ・デジタル変換器を使用することが出来、システム10はパルス上の領域を形成することができ、または、システム10はパルス幅を測定するように構成され得、例えば、それは制限増幅器が使われる所で可能である。システム10がタップ遅延線レジスタ・ベースの捕捉システムまたは過渡波形デジタイザの他の形式により構成される場合、これらまたは他の検証技術を使用することができる。」

h 図1には、「戻り反射信号」が、「距離決定回路18」及び「クラッタ除去回路20」に入力することが示されている。

i 図10には、「3個のパルスのアナログ合計 最初の2個はクラッタ・イベントを含む」と注釈が記載されている。更に、図10の、「時間遅延」と「信号振幅」の関係を示す波形は3個のパルスがあり、最初の2個のパルスは、信号振幅のピーク値が低閾値より高くて高閾値より低いことが示されている。

ア 段落【0001】の記載から、引用例1には、「検知領域内のオブジェクトの距離座標および角度座標を測定するパルスレーザスキャナの能動的オブジェクト検出システム」が記載されている。

イ 段落【0035】の記載から、引用例1には、「オブジェクトの検出は、180度の走査平面を数度ずつ増加させるステッピングを行い、各増加位置で光パルス14が放射され距離評価のためにオブジェクト関連の戻り反射が評価することにより、システム10によって繰り返し走査される」ことが記載されている。

ウ 段落【0021】の記載から、引用例1には、「システム10は、光パルス14を放射し対応する戻り反射16を受光することによって、少なくとも指定されたサイズのオブジェクト12を検出する」ことが記載されている。

エ 段落【0045】及び【0046】の記載から、引用例1には、「システム10は、パルス光ビーム(例えばレーザ光線)を掃引し、レーザダイオード72は、回転ミラー・アセンブリ70の下に取り付けられ、レーザダイオード72からの光パルス14は、送信ミラー74に当たり、送信ミラー74は、ウィンドウ62を介し外へ光パルス14の向きを変え、ミラー・アセンブリが回転すると共に監視領域全体に対し光パルス14を掃引するようにして光パルスを発し、スキャン平面を好適に定義する」ことが記載されている。

オ 段落【0025】に「光検出機構(例えばアバランシェ・フォトダイオード)」と記載され、アバランシェ・フォトダイオードは、光を検出するものであって光検出器といえるから、段落【0025】の記載から引用例1には「戻り反射信号を生成するように構成された光検出器」が記載されている。
また、段落【0048】及び【0049】の記載から、引用例1には、「出て行く光パルス14によって照射される特定のオブジェクト12からの任意の戻り反射が受光系36によって受光され、受光系要素は、光検出器82」であることが記載されている。
そして、段落【0025】の「光検出機構(例えばアバランシェ・フォトダイオード)」と、段落【0049】の「光検出器82」は、ともにシステム10の受光系36の装置であるから、同一の装置の異なる表記であるといえ、
段落【0025】、【0048】及び【0049】の記載から、引用例1には、「出て行く光パルス14によって照射される特定のオブジェクト12からの任意の戻り反射が受光系36によって受光され、受光系要素は、戻り反射信号を生成するよう構成された光検出器82」であることが記載されている。

カ 段落【0058】の記載から、引用例1には、「光検出器からアナログの戻り反射信号を処理するために用いるためアナログ・デジタル変換器を使用することが出来」ることが記載されている。

キ 段落【0039】の記載から、引用例1には、「受光系36が戻り反射の受光に動的に応答するデジタル信号ラインを提供」することが記載されている。

ク 段落【0022】及び上記hの記載から、引用例1には、「戻り反射信号を入力し、光パルス14を放射しオブジェクト12から対応する戻り反射16を受光するまでの間の経過時間を決定することによって、検出オブジェクト12までの距離を算出するように構成される距離決定回路18、戻り反射信号を入力し、光パルスに対して複数の戻り反射が受光される場合にクラッタ関連の戻り反射22を除去するように構成されるクラッタ除去回路20を含む」ことが記載されている。

ケ 段落【0039】の記載から、引用例1には、「クラッタ除去回路20は、反射パルスの振幅により戻り反射の強度を決定する」ことが記載されている。

コ 段落【0009】の記載から、引用例1には、「クラッタは、小さい浮遊粒子、煙のパフまたは浮遊煤じん(たとえばコンクリート塵)の一過性の雲」であることが記載されている。

サ 図10記載の「3個のパルスのアナログ合計 最初の2個はクラッタ・イベントを含む」の注釈、及び、「時間遅延」と「信号振幅」の関係を示す波形は3個のパルスがあり、最初の2個のパルスは、信号振幅のピーク値が低閾値より高くて高閾値より低いことの記載から(上記i)、図10には、信号振幅のピーク値が、低閾値より高くて高閾値より低いパルスは、クラッタであることが示されている。
そして、段落【0039】に「図10は、・・・クラッタ除去処理を示し、高いおよび低い強度閾値が使用される。ノイズ除去目的(すなわち、低い閾値未満の任意のものは全く無視される)に使用され得る低い閾値を上回る2個の早期の戻り反射パルスを見ることが出来る。しかしながら、3番目の(最後の)パルスだけは高い閾値を上回る。そうすると、距離決定は最後のパルスに対して実行される。」の記載があり、段落【0022】に「距離を算出するように構成される距離決定回路18」とあるので、引用例1には、「クラッタ除去処理は、高いおよび低い強度閾値が使用され、信号振幅のピーク値が、ノイズ除去目的に使用され得る低い閾値を上回り、高い閾値を下回る2個の早期の戻り反射パルスをクラッタとし、3番目のパルスだけは高い閾値を上回るので、距離決定回路18による距離決定は、最後のパルスに対して実行される」ことが記載されているといえる。

したがって、上記引用例1に記載された事項、図面の記載、及び上記アないしサを総合すると、引用例1には、次の事項が記載されている(以下、「引用発明」という。)
「検知領域内のオブジェクトの距離座標および角度座標を測定するパルスレーザスキャナの能動的オブジェクト検出システムであって、
オブジェクトの検出は、180度の走査平面を数度ずつ増加させるステッピングを行い、各増加位置で光パルス14が放射され距離評価のためにオブジェクト関連の戻り反射が評価することにより、システム10によって繰り返し走査され、
システム10は、光パルス14を放射し対応する戻り反射16を受光することによって、少なくとも指定されたサイズのオブジェクト12を検出し、
システム10は、パルス光ビーム(例えばレーザ光線)を掃引し、レーザダイオード72は、回転ミラー・アセンブリ70の下に取り付けられ、レーザダイオード72からの光パルス14は、送信ミラー74に当たり、送信ミラー74は、ウィンドウ62を介し外へ光パルス14の向きを変え、ミラー・アセンブリが回転すると共に監視領域全体に対し光パルス14を掃引するようにして光パルスを発し、スキャン平面を好適に定義し、
出て行く光パルス14によって照射される特定のオブジェクト12からの任意の戻り反射が受光系36によって受光され、受光系要素は、戻り反射信号を生成するよう構成された光検出器82であり、
光検出器からアナログの戻り反射信号を処理するために用いるためアナログ・デジタル変換器を使用することが出来、受光系36が戻り反射の受光に動的に応答するデジタル信号ラインを提供し、
戻り反射信号を入力し、光パルス14を放射しオブジェクト12から対応する戻り反射16を受光するまでの間の経過時間を決定することによって、検出オブジェクト12までの距離を算出するように構成される距離決定回路18、戻り反射信号を入力し、光パルスに対して複数の戻り反射が受光される場合にクラッタ関連の戻り反射22を除去するように構成されるクラッタ除去回路20を含み、
クラッタ除去回路20は、反射パルスの振幅により戻り反射の強度を決定し、
クラッタは、小さい浮遊粒子、煙のパフまたは浮遊煤じん(たとえばコンクリート塵)の一過性の雲であり、
クラッタ除去処理は、高いおよび低い強度閾値が使用され、信号振幅のピーク値が、ノイズ除去目的に使用され得る低い閾値を上回り、高い閾値を下回る2個の早期の戻り反射パルスをクラッタとし、3番目のパルスだけは高い閾値を上回るので、距離決定回路18による距離決定は最後のパルスに対して実行される能動的オブジェクト検出システム。」

(2)当審において平成28年6月30日付けで通知した拒絶の理由に引用され、本願の優先日前に頒布された刊行物である特開2009-110069号公報(以下、「引用例2」という。)には、図面ととに、次の事項が記載されている(下線は、当審で付したものである。)。

a「【0067】
<第3実施形態>
第1実施形態や第2実施形態では、主として雨、雪などの影響への対策を行ったが、例えば、濃霧が発生しているような場合は、霧として空中に浮かんでいる水滴の大きさが雨滴や雪に比べて非常に小さいため、対策の効果が十分有効ではないこともあり得る。そこで、このような霧への対策を考慮して構成したレーザエリアセンサを第3実施形態として以下で説明する。なお、基本構成などは第1実施形態や第2実施形態とほぼ同様であるので、以下の説明は主として相違点について行う。
【0068】
この第3実施形態では、レーザ距離計によってパルスレーザ光の出射方向に存在する少なくとも1以上の物体までの距離および反射光の受光レベルが取得できるだけでなく、さらにそれぞれの時間軸上のパルス時間幅も併せて取得可能に構成されている。そして、データ取得部では、検知エリア内における所定角度間隔の方向毎の距離データ、反射光の受光レベルデータ、およびパルス時間幅データが所定時間毎に時系列で取得される。」

b「【0071】
一方、濃霧が発生しているような場合には、雨滴や雪などと比べて遙かに微小な水滴が空中にまとまった形で極めて多数浮遊していることになり、それらの多数の微小な水滴によってパルスレーザ光が拡散反射されるため、受光信号波形におけるパルスとしては、例えば、パルスP71、パルスP72、パルスP73、パルスP74のように、それぞれの受光レベルが他の反射に比べて低いところで変動しつつ且つ時間軸上のパルス時間幅も広くなった形状(パルス時間幅としてはWt74またはその付近)が比較的長時間にわたって連続するような形状で現れることになる。また、パルスP70やパルスP75などのような雨滴や雪とは異なり、隣接する測定方向においてもほぼ同様の形状のパルスが存在し、連続した広い角度範囲(例えば4つの隣接する測定方向として角度N-1から角度+2まで。角度幅としてはWd70)にわたってほぼ同様のパルス状態が存在することになる。
【0072】
そこで、第3実施形態のデータ補正部では、第2実施形態と同様の補正に加えて、次のような補正を行ってもよい。
【0073】
例えば、パルスP74のようにそのパルス時間幅Wt74が所定時間幅以上であるときには、対応する距離データを除去するようにしてもよい。
【0074】
また、パルスP71、パルスP72、パルスP73、パルスP74のようにそれらの角度幅Wd70が所定角度幅以上(例えば4つの測定方向以上を含む場合)であるときに、対応する距離データを除去するようにしてもよい。」

ア 段落【0067】及び【0068】の記載から、引用例2には、「パルスレーザー光により物体までの方向毎の距離を得るレーザエリアセンサ」が記載されている。

イ 段落【0071】、【0072】及び【0074】の記載から、引用例2には、次の事項が記載されている。
「濃霧が発生しているような場合には、パルスレーザ光が拡散反射されるため、受光信号波形におけるパルスとしては、パルスP71、パルスP72、パルスP73、パルスP74のように、それぞれの受光レベルが他の反射に比べて低いところで変動し、データ補正部で、パルスP71、パルスP72、パルスP73、パルスP74のようにそれらの角度幅Wd70が所定角度幅以上(例えば4つの測定方向以上を含む場合)であるときに、対応する距離データを除去すること。」

4 対比
本願発明と引用発明を対比する。
(1)引用発明の「検知領域内」、「オブジェクト」、「パルスレーザスキャナの能動的オブジェクト検出システム」は、本願発明の「監視領域(18)内」、「物体」、「光電センサ(10)」にそれぞれ相当する。
そして、引用発明の「オブジェクトの距離座標・・・を測定する」ことは、本願発明の「物体の検出および距離測定」に相当するので、引用発明の「検知領域内のオブジェクトの距離座標および角度座標を測定するパルスレーザスキャナの能動的オブジェクト検出システムであって」は、本願発明の「監視領域(18)内の物体の検出および距離測定のための光電センサ(10)であって」に相当する。

(2)引用発明の「パルス光ビーム(例えばレーザ光線)」は、本願発明の「投光ビーム(14)」に相当する。
引用発明の「レーザダイオード72からの光パルス14」の記載より、「レーザダイオード72」が「光パルス14」を放射しているといえるので、引用発明の「パルス光ビーム(例えばレーザ光線)」は、「レーザダイオード72」からの「光パルス14」の投光である。
したがって、引用発明の「レーザダイオード72」は、本願発明の「投光ビーム(14)を投光するための投光器(12)」に相当する。

(3)引用発明の「回転ミラー・アセンブリ70」は、「下に取り付けられ」た「レーザダイオード72からの光パルス14」を、「送信ミラー74に当」て、「送信ミラー74は、ウィンドウ62を介し外へ光パルス14の向きを変え、ミラー・アセンブリが回転すると共に監視領域全体に対し光パルス14を掃引するようにして光パルスを発」するので、引用発明の「回転ミラー・アセンブリ70」は、本願発明の「前記監視領域(18)内で前記投光ビーム(14)を偏向させるための回転可能な偏向部(16)」に相当する。
そして、引用発明に「オブジェクトの検出は・・・システム10によって繰り返し走査」されるとあり、「繰り返し走査」するにあたりこれを周期的に行うことは常套手段であるから、引用発明の「回転ミラー・アセンブリ70」は、本願発明の「前記監視領域(18)内で前記投光ビーム(14)を周期的に偏向させるための回転可能な偏向部(16)」に相当するといえる。

(4)引用発明の「戻り反射信号」は、本願発明の「受光信号」に相当する。
そして、引用発明の「出て行く光パルス14によって照射される特定のオブジェクト12からの任意の戻り反射」は、本願発明の「前記監視領域(18)内で拡散反射または反射されたビーム(20)」に相当するので、引用発明の「出て行く光パルス14によって照射される特定のオブジェクト12からの任意の戻り反射が受光系36によって受光され」「戻り反射信号を生成するよう構成された光検出器82」は、本願発明の「前記監視領域(18)内で拡散反射または反射されたビーム(20)から受光信号を生成するための受光器(24)」に相当する。

(5)アナログ・デジタル変換器は、アナログ信号をサンプリングしてデジタル信号に変換する処理を行うものであるから、引用発明の「光検出器からアナログの戻り反射信号を処理するために用いるためアナログ・デジタル変換器」は、アナログの「戻り反射信号」をサンプリングしてデジタル信号に変換しており、本願発明の「前記受光信号をサンプリングするためのAD変換器(30)」に相当する。

(6)
ア 引用発明の「経過時間を決定することによって、検出オブジェクト12までの距離を算出する」ことは、本願発明の「前記物体までの距離を光伝播時間法を用いて測定する」ことに相当するので、
引用発明の「戻り反射信号を入力し、光パルス14を放射しオブジェクト12から対応する戻り反射16を受光するまでの間の経過時間を決定することによって、検出オブジェクト12までの距離を算出する」ことは、本願発明の「前記受光信号に基づいて、前記物体までの距離を光伝播時間法を用いて測定する」ことに相当する。

イ 引用発明の「クラッタ」は、「小さい浮遊粒子、煙のパフまたは浮遊煤じん(たとえばコンクリート塵)の一過性の雲」であるから、本願発明の「混濁」に相当する。
引用発明の「クラッタ除去回路20」は、「反射パルスの振幅により戻り反射の強度を決定し」、「複数の戻り反射が受光される場合にクラッタ関連の戻り反射22を除去」する。そして、「クラッタ除去回路20」の「クラッタ除去処理」は、「信号振幅のピーク値が、ノイズ除去目的に使用され得る低い閾値を上回り、高い閾値を下回る」「戻り反射パルスをクラッタ」として除去するものである。
ここで、「クラッタ除去処理」に用いられる「信号振幅のピーク値」は、「クラッタ」の「強度」を測定したものであり、引用発明の「クラッタ除去処理」において「信号振幅のピーク値」を求めることは、本願発明の「混濁の強さを測定する」ことに相当する。

上記ア及びイより、引用発明の「戻り反射信号を入力し、光パルス14を放射しオブジェクト12から対応する戻り反射16を受光するまでの間の経過時間を決定することによって、検出オブジェクト12までの距離を算出するように構成される距離決定回路18」及び「クラッタ除去処理」において「信号振幅のピーク値」を求める「クラッタ除去回路20」は、本願発明の「前記受光信号に基づいて、前記物体までの距離を光伝播時間法を用いて測定するとともに混濁の強さを測定するための評価部(32)」に相当する。

(7)引用発明の「光パルス14」は、「レーザダイオード72」から放射されたものであるから(上記(2))、パルス波形を有している。
引用発明の「パルス光ビーム(例えばレーザ光線)」は、「レーザダイオード72」からの「光パルス14」の投光であるので(上記(2))、引用発明の「パルス光ビーム(例えばレーザ光線)」は、パルス波形を有する投光「光パルス14」といえるので、引用発明の「パルス光ビーム(例えばレーザ光線)」は、本願発明の「ある投光時点に投光され、ある投光パルス波形を有する投光パルス」である「前記投光ビーム(14)」に相当する。

(8)引用発明の「信号振幅のピーク値」は、「クラッタ」の「強度」を測定したものであり、引用発明の「クラッタ除去処理は、高いおよび低い強度閾値が使用され、信号振幅のピーク値が、ノイズ除去目的に使用され得る低い閾値を上回り、高い閾値を下回る」「戻り反射パルスをクラッタ」としているので、引用発明の「クラッタ除去回路20」(「距離決定回路18」とともに、本願発明の「評価部(32)」に相当(上記(6))。)の「クラッタ除去処理」において「信号振幅のピーク値」から閾値によって、クラッタを求めることは、本願発明の「前記評価部(32)は、前記混濁の強さの測定によって、混濁の有無」「を決定するものであ」ることに相当する。
また、引用発明は「オブジェクトの検出は、180度の走査平面を数度ずつ増加させるステッピングを行い、各増加位置で光パルス14が放射され距離評価のためにオブジェクト関連の戻り反射が評価」しており、オブジェクトの検出において、クラッタによる戻り反射が伴うことは明らかであるから、引用発明の「クラッタ除去回路20」の「クラッタ除去処理」は、本願発明の「前記評価部(32)」の「混濁が存在する場合には複数の測定角度における該混濁の強さを決定するものであ」る処理に相当する。

(9)
ア 引用発明の「戻り反射信号」は、本願発明の「受光信号」に相当し、引用発明の「戻り反射16」は、戻り反射信号中の信号であるから、本願発明の受光信号中の「受光パルス」に相当し、引用発明の「光パルス14を放射」した「オブジェクト12」は、本願発明の「前記投光ビーム(14)中にある物体」に相当し、引用発明の「オブジェクト12から対応する戻り反射16を受光するまでの間の経過時間」は、本願発明の「物体に帰属する受光時点」に相当するので、
引用発明の「距離決定回路18」が、「戻り反射信号を入力し、光パルス14を放射しオブジェクト12から対応する戻り反射16を受光するまでの間の経過時間を決定すること」は、本願発明の「前記評価部(32)が、前記受光信号中の受光パルスに基づいて、前記投光ビーム(14)中にある物体に帰属する受光時点を検知し」に相当する。

イ 引用発明の「信号振幅のピーク値」は、「クラッタ」の「強度」を測定したものであり、引用発明の「クラッタ除去処理」は、クラッタ除去処理の際に「信号振幅のピーク値」を求めているといえるから、引用発明の「クラッタ除去回路20」(「距離決定回路18」とともに、本願発明の「評価部(32)」に相当(上記(6))。)の「クラッタ除去処理」において「信号振幅のピーク値」を求めることは、本願発明の「前記評価部(32)は」「混濁の強さを求め」ることに相当する。
また、引用発明は「オブジェクトの監視は、180度の走査平面を数度ずつ増加させるステッピングを行い、各増加位置で光パルス14が放射され距離評価のためにオブジェクト関連の戻り反射が評価」しており、オブジェクトの監視においてクラッタによる戻り反射が伴うことは明らかであるから、引用発明の「クラッタ除去回路20」の「クラッタ除去処理」において「信号振幅のピーク値」を求めることは、本願発明の「前記評価部(32)が、」「前記複数の測定角度のそれぞれについて前記投光ビーム(14)の方向における混濁の強さを求め」ることに相当する。

ウ 引用発明の「クラッタ除去処理」と「距離決定」は、「信号振幅のピーク値」の測定と「距離決定」を、同一の戻り反射信号に含まれる「2個の早期の戻り反射パルス」と「最後のパルス」について行っており、引用発明は、同一の戻り反射信号から、「クラッタ」の「強度」の測定と「距離決定」を行っているといえ
引用発明の「クラッタ除去回路20」の「クラッタ除去処理」と「距離決定回路18」の「距離決定」が、「信号振幅のピーク値が」「低い閾値を上回り、高い閾値を下回る2個の早期の戻り反射パルスをクラッタとし、3番目のパルスだけは高い閾値を上回るので、距離決定回路18による距離決定は最後のパルスに対して実行される」ことは、本願発明の「前記評価部(32)が、」「前記混濁の強さの測定の対象となった前記受光信号と同一の信号から距離を求め、距離測定の際に、該同一の信号に含まれる前記混濁の強さを該受光信号から求め」ることに相当する。

上記ア?ウより、引用発明の「距離決定回路18」及び「クラッタ除去回路20」は、本願発明の「前記受光信号中の受光パルスに基づいて、前記投光ビーム(14)中にある物体に帰属する受光時点を検知し、前記複数の測定角度のそれぞれについて前記投光ビーム(14)の方向における混濁の強さを求め、前記混濁の強さの測定の対象となった前記受光信号と同一の信号から距離を求め、距離測定の際に、該同一の信号に含まれる前記混濁の強さを該受光信号から求め」る「前記評価部(32)」に相当する。

すると本願発明と引用発明とは、次の(一致点)及び(相違点)を有する。
(一致点)
「監視領域(18)内の物体の検出および距離測定のための光電センサ(10)であって、
投光ビーム(14)を投光するための投光器(12)と、前記監視領域(18)内で前記投光ビーム(14)を周期的に偏向させるための回転可能な偏向部(16)と、前記監視領域(18)内で拡散反射または反射されたビーム(20)から受光信号を生成するための受光器(24)と、前記受光信号をサンプリングするためのAD変換器(30)と、前記受光信号に基づいて、前記物体までの距離を光伝播時間法を用いて測定するとともに混濁の強さを測定するための評価部(32)とを備えた光電センサにおいて、
前記投光ビーム(14)は、ある投光時点に投光され、ある投光パルス波形を有する投光パルスであり、
前記評価部(32)は、前記混濁の強さの測定によって、混濁の有無、及び混濁が存在する場合には複数の測定角度における該混濁の強さを決定するものであり、
前記評価部(32)が、前記受光信号中の受光パルスに基づいて、前記投光ビーム(14)中にある物体に帰属する受光時点を検知し、前記複数の測定角度のそれぞれについて前記投光ビーム(14)の方向における混濁の強さを求め、前記混濁の強さの測定の対象となった前記受光信号と同一の信号から距離を求め、距離測定の際に、該同一の信号に含まれる前記混濁の強さを該受光信号から求めることを特徴とする、光電センサ。」

(相違点)
本願発明が「前記複数の測定角度における混濁の強さから該混濁の強さの角度分布を得る」のに対して、引用発明は、そのような特定がない点。

5 判断
(相違点)について
引用例2には「濃霧が発生しているような場合には、パルスレーザ光が拡散反射されるため、受光信号波形におけるパルスとしては、パルスP71、パルスP72、パルスP73、パルスP74のように、それぞれの受光レベルが他の反射に比べて低いところで変動し、データ補正部で、パルスP71、パルスP72、パルスP73、パルスP74のようにそれらの角度幅Wd70が所定角度幅以上(例えば4つの測定方向以上を含む場合)であるときに、対応する距離データを除去すること」(上記3(2)イ)が記載されている。
上記記載は「濃霧」に「対応する距離データを除去する」ために、受光レベルが他の反射に比べて低いところで変動するパルスが、4つの測定方向以上に含まれるかを検出しており、このような検出を行うためには所定数以上の測定方向における受光レベルデータ(角度分布)を用いる必要があることは明らかといえる。
してみると、引用例2には、混濁の強さの角度分布を得る技術が記載されているといえる。
そして、引用例2は、パルスレーザー光により物体までの方向毎の距離を得るレーザエリアセンサに関するものであるから(上記3(2)ア)、上記混濁の強さの角度分布を得る技術を、引用発明のオブジェクトの距離座標および角度座標を測定するパルスレーザスキャナの能動的オブジェクト検出システムに適用し、上記相違点に係る本願発明の構成とすることは、当業者が容易になし得たことである。

そして、上記相違点を総合的に判断しても、本願発明が奏する効果は引用発明、引用例2に記載された技術から当業者が十分に予測できたものであって格別なものとはいえない。

よって、本願発明は、引用発明、引用例2に記載された技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。

6 むすび
以上のとおり、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであるから、その余の請求項に論及するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2016-11-01 
結審通知日 2016-11-08 
審決日 2016-11-24 
出願番号 特願2013-260398(P2013-260398)
審決分類 P 1 8・ 121- WZ (G01S)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 堀 圭史大和田 有軌  
特許庁審判長 酒井 伸芳
特許庁審判官 中塚 直樹
須原 宏光
発明の名称 光電センサならびに物体の検出および距離測定方法  
代理人 特許業務法人京都国際特許事務所  
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