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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 H02J
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 H02J
管理番号 1327560
審判番号 不服2016-6836  
総通号数 210 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2017-06-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2016-05-09 
確定日 2017-04-27 
事件の表示 特願2015- 25140「通信方法,電気機器,制御装置,及びシステム」拒絶査定不服審判事件〔平成27年 5月14日出願公開,特開2015- 92826〕について,次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は,成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は,平成23年 4月 8日に出願された特願2011- 86823号の一部を平成27年 2月12日に新たな特許出願としたものであって,平成27年11月12日付けで拒絶理由を通知し(発送日:同年11月17日),平成28年 1月18日付けで意見書,手続補正書が提出され,同年 2月 2日付けで拒絶査定(発送日:同年 2月 9日)がなされ,これに対して,同年 5月 9日付けで本件拒絶査定不服審判の請求がなされると同時に手続補正がなされたものである。

第2 平成28年 5月 9日付けの手続補正の却下の決定
[補正の却下の決定の結論]
平成28年 5月 9日付けの手続補正(以下,「本件補正」という。)を却下する。
[理由]
1.補正後の本願発明
本件補正により,特許請求の範囲の請求項1は,
「【請求項1】
電力系統から電力の供給を受ける需要家に設けられた電気機器から前記需要家に設けられた制御装置に対してメッセージを送信するステップを備え,
前記メッセージは,前記電気機器の運転状態を示す情報が格納される運転状態フィールド,及び前記電気機器の運転状態に関する特性値が格納される特性値フィールドの双方を含み,
前記特性値フィールドは,前記特性値の整数部を格納する第1のデータフィールド及び前記特性値の小数部を格納する第2のデータフィールドを含むことを特徴とする通信方法。」
と補正された(当審にて,補正された箇所に下線を付した。)。
本件補正は,本件補正前の請求項1に記載された発明を特定するために必要な事項である「他の機器」を「制御装置」と,「電気機器に関する特性値」を「電気機器の運転状態に関する特性値」と,それぞれ限定することを含むものであって,本件補正後の請求項1に記載された発明は,本件補正前の請求項1に記載された発明と,産業上の利用分野及び解決しようとする課題が異なるものではないから,本件補正は,特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
そこで,本件補正後の前記請求項1に記載された発明(以下,「本願補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものか(特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか)について以下に検討する。

2.引用例及びその記載事項
(1)原査定の拒絶の理由に引用された,本願の出願前に頒布された刊行物である特開平1-143494号公報(以下,「刊行物1」という。)には,「ホームバスシステム」に関し,図面とともに以下の事項が記載または示されている(下線部は当審で付与した。以下同様。)

(ア)「2.特許請求の範囲
各々に複数の電気機器が接続され,電気機器から状態信号を入力すると共に電気機器に操作信号を出力する複数のコントローラ手段と,
該複数のコントローラ手段の各々に接続されている電気機器の状態を監視してその操作を行うリモコン手段と,
前記複数のコントローラ手段と前記リモコン手段との間で信号の授受を行うためのバスラインと,
該バスラインと前記複数のコントローラ手段の各々との間に設けられたインターフェースユニットとを備え,
前記インターフェースユニットは,前記リモコン手段からの入力データリクエスト信号に応じて対応するコントローラ手段から常時入力している該コントローラ手段に接続されている電気機器の状態についての入力データを前記リモコン手段に送出し,かつ前記リモコン手段からの出力データリクエスト信号に応じて対応するコントローラ手段に対して出力している該コントローラ手段に接続されている電気機器の操作についての出力データを前記リモコン手段に送出すると共に前記リモコン手段から操作信号を受け取り,該操作信号により対応するコントローラ手段に対する前記出力データを変更する,
ことを特徴とするホームバスシステム。」(1頁左下欄4行?同頁右下欄9行)
(イ)「[産業上の利用分野]
本発明は,一般家庭における電気機器の起動・停止,状態監視などをバスラインを通じてリモコンにより行うホームバスシステムに関するものである。」(1頁右下欄11?15行)
(ウ)「第2図は本発明によるホームバスシステムの一実施例を示す概念図であり,図において10は屋内に配索されたホームバス(HB)ラインであり,これは第3図に示すように電話回線用ツィストペア線10aと制御用ツィストペア線10bとからなり,HBライン10には室内の各所においてHBコンセント10cが設けられている。12はメインリモコン,14はサブリモコンであり,各々は専用のインターフェースユニット(SIFU)12a及び14aをそれぞれ介してHBライン10の任意のHBコンセント10cに接離自在に接続される。
20はルームコントローラ,22はボイラーコントローラ,24は玄関コントローラ,26は電話コントローラ,28はセキュリティコントローラであり,これらは汎用のインターフェースユニット(IFU)30を介して任意のHBコンセント10cに接離自在に接続される。」(2頁右下欄4行?3頁左上欄1行)
(エ)「ルームコントローラ20は各部屋に対応してサブリモコン14とセットにして設置され,これには冷暖房室内機20a,照明器20b,火災センサ20c,非常(救急)ボタン20d,ガスセンサ20e,室温センサ20f,防犯センサ20gなどが接続されている。第3図に示すように,該ルームコントローラ20には,防犯センサ20gからの防犯信号,火災センサ20cからの火災検知信号,非常(救急)ボタン20dからの非常信号,冷暖房室内機20aからのファンコイル状態信号,ガスセンサ20eからのガス漏れ・故障検出信号,室温センサ20fからの部屋温度信号がそれぞれ入力されると共に,該ルームコントローラ20からは,冷暖房室内機20aへのファンコイル操作信号,照明器20bへの照明操作信号,冷暖房室内機20aに供給する冷温水を切り換えるための三方弁操作信号がそれぞれ出力される。」(3頁左上欄2?18行)
(オ)「ボイラーコントローラ22は,ボイラーなどの近傍に設置され,これには給湯のためのボイラー22a,冷暖房用の冷温水を発生する冷暖房室外機22b,太陽熱温水器22c,風呂制御器22d,外気温度計22eなどが接続されている。第3図に示すように,該ボイラーコントローラ22には,風呂制御器22dからの風呂水位信号,ボイラー22aからのボイラー状態信号,風呂制御器22dからの風呂給水状態信号,太陽熱温水器22cからのポンプ状態信号,冷暖房室外機22bからの動作状態信号,風呂制御器22dからの風呂温度信号,外気温度計22eからの外気温度信号,冷暖房室外機22bからの冷温水温度信号,太陽熱温水器22cからの温水温度信号が入力されると共に,該ボイラーコントローラ22からは,ボイラー22aへの電源操作信号,風呂制御器22dへの風呂給水操作信号,冷暖房室外機22bへの運転操作信号が出力される。」(3頁左上欄19行?同頁右上欄16行)
(カ)「玄関コントローラ24は玄関回りに設置され,これには玄関の照明器24a,玄関の電気錠24bが接続されている。第3図に示すように,該玄関コントローラ24には,電気錠24bの状態信号が入力されると共に,該玄関コントローラ24からは電気錠24bへの錠開操作信号及び錠閉操作信号,照明器24aへの照明操作信号が出力される。
電話コントローラ26は外部から電話回線を通じて入力されている各種操作信号を受信したり,状態信号を電話回線を通じて送信する。また,セキュリティコントローラ28は,各部屋の防犯センサ20g,火災センサ20c,非常ボタン20d,ガスセンサ20eからの信号に応じてルームコントローラ20が発生する異常信号に基づいて異常を監視センターに自動ダイヤルして通報する。」(3頁右上欄17行?同頁左下欄12行)
(キ)「以上の構成において,IFU30と各コントローラとの関係を第7図に要約して示す。
図において,IFU30のO0?O7はコントローラの接点出力(1)?(8)に接続されている機器の操作に使用され,O8?O15は温度入力REQ用,冷/暖房設定用又は温度設定用に使用される。一方,I0?I7は接点入力(1)?(5)及び照明状態入力に接続されている機器或いはガス漏れ入力及びガスセンサ故障入力に接続されているガスセンサの状態確認に使用され,I8?I15は温度入力(1)?(4)に接続されている温度センサからの温度データの確認に使用される。
上記O8?O15に入力される温度入力REQ信号,冷暖設定信号,温度設定信号はコントローラ内のI/O回路及びRAM202に取り込まれる。また,I8?I15に入力される温度データはアナログスイッチ208及びA/D変換器205を介してコントローラ内に取り込まれる。冷暖設定信号による冷暖設定データ,温度設定信号による設定温度データ及びA/D変換器205を介して入力した温度データはI/O回路及びRAM202の所定領域にそれぞれ格納され,温度データについては温度入力REQ信号の入力に応じてI8?I15から出力される。」(4頁右上欄19行?同頁右下欄2行)
(ク)「特にルームコントローラ20の場合,接点出力(1)は冷暖房室内機20aのファンコイル操作に,接点出力(8)は照明器20bの照明操作に,そして三方弁用出力は冷暖房室内機20dの三方弁操作にそれぞれ使用される。一方,接点入力(1)には防犯センサ20gの状態が,接点入力(2)には火災センサ20cの状態が,接点入力(3)には非常(救急)ボタン20dの状態が,接点入力(4)には冷暖房室内機20aのファンコイル状態が,照明状態入力には照明器20bの状態が,ガス漏れ入力及びガスセンサ故障入力にはガスセンサ20eの有電圧出力信号が,温度入力(1)には室温センサ20fからの温度信号がそれぞれ入力される。このコントローラ20は,その温度入力(1)に入力される部屋温度を,O8?O15に入力されI/O回路及びRAM202に記憶されている冷暖房設定区分及び温度設定値と比較し,部屋温度を設定温度に略等しくなるように,三方弁用出力から信号を出力して三方弁の操作を行う。」(4頁右下欄3行?5頁左上欄1行)
(ケ)「ボイラーコントローラ22の場合,接点出力(1)はボイラー22aの電源操作に,接点出力(2)は風呂制御器22dの操作に,接点出力(3)は冷暖房室外機22bの操作にそれぞれ使用される。一方,温度入力(1)(審決注:第7図の記載などからみて「接点入力(1)」の誤記と認める。)には風呂制御器22dからの風呂水位が,接点入力(2)にはボイラー22aからのボイラー状態が,接点入力(3)には風呂制御器22dからの風呂状態が,接点入力(4)には太陽熱温水器22cのポンプ状態が,接点入力(5)には冷暖房室外機22bの状態がそれぞれ入力される。また,温度入力(1)には風呂制御器22dからの風呂温度信号が,温度入力(2)には外気温度計22eからの外気温度信号が,温度入力(3)には冷暖房室外機22bからの冷温水温度信号が,温度入力(4)には太陽熱温水器22cからの温水温度信号がそれぞれ入力される。」(5頁左上欄2?17行)
(コ) 「制御コードは第11図に示すようにb1?b5が“1”に固定され,b0によりプロトコルスイッチが指定され,b6及びb7で再送フレームのナンバー(0?3)が指定されるが,本例では“0”に固定されている。再送フレームのナンバーにより下表IIIのように再送の回数が付与される。
表III<省略>
電文長コードはデータ等のキャラクタ数を指定する。
データ等は制御コードのb0が“0”に固定され,リモコンと各IFU間のデータ等を規定していて,第12図に示すように1キャラクタ目によりコマンドが,2キャラクタ目以降にデータがそれぞれ割り当てており,1キャラクタ目のb4?b7が“1”に固定され,b0?b3により下表IVのようなコマンドが規定されている。
表IV<省略>
すなわち,コマンドb0?b3が“0010”,“1010”,“0001”,及び“1001”のときはデータの伝達を伴い,データ形式a?cに応じて2キャラクタ目以降はそれぞれ第13図(a)?(c)に示すような構成となっている。第13図(a)の出力データは各ビットが“1”のとき出力が“H”となり,第13図(b)の入力データは入力が“H”のとき各ビットが“1”となる。」(6頁左上欄1行?同頁左下欄1行)
(サ)「第7図において,温度データは入力への上位桁REQ及び下位桁REQ信号に応じて上位及び下位に分けて出力される。特に上位の10位は±の符号を含み,-符号の場合は9とし,9以外は+側としている。よって,-99.9℃?899.9℃の範囲の温度データが表される。例えば,13.5℃は0135,-13.5℃は9135,123.4℃は1234と表される。
第7図について上述した操作及び状態確認の動作を第15図乃至第22図を参照して以下説明する。該動作は,リモコン,IFU及びコントローラ間の信号の流れによって8つの類型P1?P8に分けられ,第7図には対応する類型を( )内に示してある。」(7頁左上欄5?18行)
(シ)「第15図は類型P1の動作時のリモコン,IFU,コントローラ間の信号の流れを示し,該類型P1では,リモコン側で,ルームコントローラ20に接続されている冷暖房室内機20aのファンコイル及び照明器20b,ボイラーコントローラ22に接続されているボイラー22a,風呂制御器22d,太陽熱温水機22cのポンプ及び冷暖房室外機22b,玄関コントローラ24に接続されている電気錠24b及び照明器24aの各々の状態の確認が行われる。このような動作は,リモコンにおけるスイッチ兼用表示器123上の表示のタッチ操作によってメニュー選択を行った際,選択されたメニューに応じた表示を行うためのデータを得るために行われる。
上述のような操作が行われると,まずリモコンからIFU30に入力データREQ信号が送信される。入力I0?I15にコントローラを通じて各種状態が常時入力データとして入力されているIFU30は,リモコンからの入力データREQ信号に応じてリモコンにまずACK信号を送り,続いて入力データを送る。入力データを受け取ったリモコンはIFU30にACK信号を送ってIFU30との間の信号の授受を終了する。リモコンは受け取った入力データに基づいてスイッチ兼用表示器123に表示を行うなどして操作者に状態確認を行わせる。なお,IFU30の入力I0?I15に入力
される入力信号は状態確認すべき機器がオンのとき“1”,オフのとき“0”である。」(7頁左上欄19行?同頁左下欄7行)
(ス)「第20図は類型P6の動作時のリモコン,IFU,コントローラ間の信号の流れを示し,該類型P6では,リモコン側で,ルームコントローラ20に接続された温度センサにより検知される部屋温度,ボイラーコントローラ22に接続された温度センサにより検知される風呂温度,外気温度,冷温水温度,太陽熱温水器温度の確認が行われる。
この場合,まずリモコンからIFU30に出力データREQ信号が送られ,これに応じてIFU30からリモコンにACK信号と出力データが送られる。出力データを受け取ったリモコンはIFU30にACK信号を送ると共に,温度REQ信号(上位桁)を上表VIに基づいてセットし,これを出力データとしてIFU30に出力する。該出力データを受け取ったIFU30はリモコンにACK信号を送ると共に,コントローラに温度REQ信号(上位桁)を出力して出力データを変更する。
この温度REQ信号を受け取ったコントローラは温度データ(上位桁)を収集する。この収集された温度データ(上位桁)はコントローラからIFU30に出力され,これがIFU30に入力データとして入力される。
温度REQ信号(上位桁)を送出後IFU30からACK信号を受け取ったリモコンは,入力データREQ信号をIFU30に送る。これに応じてIFU30はACK信号とコントローラから入力されている入力データをリモコンに送出する。
入力データを受け取ったリモコンはIFU30にACK信号を送ると共に,受け取った入力データによって温度(上位桁)を確認の上IFU30に出力データ温度REQ信号を送出する。
これに応じてIFU30からリモコンにACK信号と出力データが送られる。出力データを受け取ったリモコンはIFU30にACK信号を送ると共に,温度REQ信号(下位桁)を上表VIに基づいてセットし,これを出力データとしてIFU30に送出する。該出力データを受け取ったIFU30はリモコンにACK信号を送ると共に,コントローラに温度REQ信号(下位桁)を出力して出力データを変更する。
この温度REQ信号を受け取ったコントローラは温度データ(下位桁)を収集する。この収集された温度データ(下位桁)はコントローラからIFU30に出力され,これがIFU30に入力データとして入力される。
温度REQ信号(下位桁)を送出後IFU30からACK信号を受け取ったリモコンは,入力データREQ信号をIFU30に送る。これに応じてIFU30はACK信号とコントローラから入力されている入力データをリモコンに送出する。入力データを受け取ったリモコンはIFU30にACK信号を送ると共に,受け取った入力データによって温度(下位桁)を確認し,動作を終了する。」(9頁左上欄10行?同頁右下欄4行)
(セ)第2図からみて,当該システムを有する家庭は,電力系統からの電力の供給を受けていることが理解できる。
そして,上記(イ)の「本発明は,一般家庭における電気機器の起動・停止,状態監視などをバスラインを通じてリモコンにより行うホームバスシステムに関するものである。」という記載と第2図からみて,刊行物1には,電力系統から電力の供給を受ける一般家庭に設けられた電気機器に対して,当該一般家庭に設けられたリモコンを用いて「起動・停止,状態監視など」の制御を行うシステムが記載されていることが理解できる。
(ソ)上記(エ),(オ)の記載及び上記(ス)の「第20図は類型P6の動作時のリモコン,IFU,コントローラ間の信号の流れを示し,該類型P6では,リモコン側で,ルームコントローラ20に接続された温度センサにより検知される部屋温度,ボイラーコントローラ22に接続された温度センサにより検知される風呂温度,外気温度,冷温水温度,太陽熱温水器温度の確認が行われる。」との記載などからみて,これら温度センサにより検知される各温度は,冷暖房室内器20a,風呂制御器22d,冷暖房室内器22b及び太陽熱温水器22cである各電気機器の運転状態に関する特性値であることが理解できる。
(タ)上記(ス)の「この温度REQ信号を受け取ったコントローラは温度データ(上位桁)を収集する。この収集された温度データ(上位桁)はコントローラからIFU30に出力され,これがIFU30に入力データとして入力される。温度REQ信号(上位桁)を送出後IFU30からACK信号を受け取ったリモコンは,入力データREQ信号をIFU30に送る。これに応じてIFU30はACK信号とコントローラから入力されている入力データをリモコンに送出する。」及び「この温度REQ信号を受け取ったコントローラは温度データ(下位桁)を収集する。この収集された温度データ(下位桁)はコントローラからIFU30に出力され,これがIFU30に入力データとして入力される。温度REQ信号(下位桁)を送出後IFU30からACK信号を受け取ったリモコンは,入力データREQ信号をIFU30に送る。これに応じてIFU30はACK信号とコントローラから入力されている入力データをリモコンに送出する。」との記載,及び第20図のIFUからリモコンに向かう「入力データ」と付記された矢印の記載などからみて,各電気機器を制御するコントローラがIFU30と協働して,リモコンに対して,温度データの上位桁又は下位桁であるデータを送出するステップが存在することが理解できる。

(チ)上記(コ)の表IVの「内容」の欄の「IFUよりリモコンへの入力データ(I0?I15)」とした行の「データ形状」の欄が「b」との記載から,刊行物1には,IFUよりリモコンへ入力データを送るとき,データ形状bすなわち第13図(b)に示す構成で入力データI0?I15を送る通信方法が記載されていることが理解できる。
そして,上記(キ)の「一方,I0?I7は接点入力(1)?(5)及び照明状態入力に接続されている機器或いはガス漏れ入力及びガスセンサ故障入力に接続されているガスセンサの状態確認に使用され,I8?I15は温度入力(1)?(4)に接続されている温度センサからの温度データの確認に使用される。」,上記(ク)の「一方,接点入力(1)には防犯センサ20gの状態が,接点入力(2)には火災センサ20cの状態が,接点入力(3)には非常(救急)ボタン20dの状態が,接点入力(4)には冷暖房室内機20aのファンコイル状態が,照明状態入力には照明器20bの状態が,ガス漏れ入力及びガスセンサ故障入力にはガスセンサ20eの有電圧出力信号が,温度入力(1)には室温センサ20fからの温度信号がそれぞれ入力される。」,上記(ケ)の「一方,温度入力(1)(審決注:第7図の記載などからみて「接点入力(1)」の誤記と認める。)には風呂制御器22dからの風呂水位が,接点入力(2)にはボイラー22aからのボイラー状態が,接点入力(3)には風呂制御器22dからの風呂状態が,接点入力(4)には太陽熱温水器22cのポンプ状態が,接点入力(5)には冷暖房室外機22bの状態がそれぞれ入力される。また,温度入力(1)には風呂制御器22dからの風呂温度信号が,温度入力(2)には外気温度計22eからの外気温度信号が,温度入力(3)には冷暖房室外機22bからの冷温水温度信号が,温度入力(4)には太陽熱温水器22cからの温水温度信号がそれぞれ入力される。」との記載,及び第7図の記載,などからみて,上記(タ)で指摘した温度データの上位桁又は下位桁であるデータを送出するステップでリモコンへ送られる入力データは,入力データI0?I15であり,そのI0?I7部分には冷暖房室内機20a等の電気機器の運転状態を示す情報が格納されており,そのI8?I15部分に温度データの上位桁又は下位桁であるデータが格納されていることが理解できる。したがって,上記(タ)で指摘した温度データの上位桁又は下位桁であるデータを送出するステップは,「温度データの上位桁又は下位桁であるデータ」のみを送出するのではなく,データの一部として「温度データの上位桁又は下位桁を含むデータ」を送出するステップであることが理解できる。
(ツ)上記(ス)の記載によれば,温度データの上位桁と下位桁とがそれぞれ別のステップでリモコンへ送信されることが理解できる。

そうすると,これらの事項に基づいて,本願補正発明の表現に倣って整理すると,刊行物1には,以下の発明(以下,「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
「電力系統から電力の供給を受ける一般家庭に設けられた電気機器から,各電気機器を制御するコントローラがIFU30と協働して,前記一般家庭に設けられたリモコンに対して温度データの上位桁又は下位桁を含むデータを送出するステップを備え,
前記ステップで送出されるデータは入力データI0?I15であり,そのI0?I7部分には電気機器の運転状態を示す情報が格納されており,そのI8?I15部分に温度データの上位桁又は下位桁であるデータが格納され,温度データの上位桁と下位桁とがそれぞれ別のステップでリモコンへ送信される,通信方法。」

(2)原査定の拒絶の理由に引用された,本願の出願前に頒布された刊行物である特開2006-42334号公報(以下,「刊行物2」という。)には,「可変ビットレートマルチメディアデータの往復遅延時間測定装置及び方法」に関し,図面とともに以下の事項が記載されている。
(ア)「【0033】
リアルタイムビデオ送信部100は,SRパケットを送信するときの送信時間,すなわち,NTPタイムスタンプ値(例えば,302992016.125)を前記SRパケットに記録した後,前記SRパケットを送信する。前記SRパケットの送信時間は,小数点を基準に整数部分と小数部分で表示され,整数部分に上位32ビット(図5のNTPタイムスタンプ(上位32ビット)フィールド)が割り当てられ,小数部分に下位32ビット(NTPタイムスタンプ(下位32ビット)フィールド)が割り当てられる。」

(3)本願の出願前に頒布された刊行物である特開昭54-62478号公報(以下,「刊行物3」という。)には,「遠方監視制御装置」に関し,図面とともに以下の事項が記載されている。
(ア)「2.特許請求の範囲
被監視所に設けられた機器の状態を示すオンオフデータと,上記機器による計測データとを並列の伝送路からそれぞれ入力し,上記計測データとオンオフデータの固定ワードを直列に連結して,サイクリック送受信する遠方監視制御装置において,・・・」(1頁左下欄4?10行)
(イ)「本発明は被監視所の状態または状態の変化等をサイクリック送受信する遠方監視制御装置に係り,特に送信データの切換装置に関する。
従来この種の装置として第1図のブロック図に示すものが用いられていた。すなわち図において,(1)は被監視所に設置された被制御機器のオンオフ状態を並列データで入力するデイジタル入力装置,(2)はこのデイジタル入力装置(1)の順序を走査し,このオンオフデータを送信するタイミングを与える走査装置,(3)はデイジタル入力装置(1)と並列に設けられ,計器用変圧器,変流器の計測データまたは2次側データ等の並列アナログ計測データを入力し,この各入力をそれぞれ直流電圧に変換する複数の交流-直流変換器,(4)はこれら各変換器のアナログ入力をデイジタル入力に変換するアナログ-デイジタル変換器(以下A/D変換器と称す),(5)はこのA/D変換器で変換された計測データの並列デイジタル信号とデイジタル入力装置(1)からのオンオフデータの並列デイジタル信号をそれぞれ走査装置(2)のタイミング信号により入力し,それぞれ直列信号に変換する並直列変換器,(6)はこの並直列変換器の両直列信号を送信する送信機である。
この両直列信号はフォーマット(7)に示すように固定ワードで直列に連結,構成されて送信される。
次に上記構成による従来装置によれば,デイジタル入力装置(1)は被制御機器のオンオフ状態を常時入力し,走査装置(2)よりデータを送信する要求を受け付けると,入力した並列オンオフデータにワードアドレスを付加した信号を並直列変換器(5)に出力し,送信機(6)を介してオンオフデータを直列信号の固定ワードにして送信フォーマット(7)後半のビットにして送信するものであり,一方,変換器(3)により直流に変換され,かつA/D変換器(4)により並列デイジタル信号に変換された計測データのデイジタル信号を走査装置(2)のタイミング信号により,並直列変換器(5)に前記オンオフデータ信号と同期させて出力し,フォーマット(7)に示すようにこの計測データとオンオフデータをそれぞれ固定ワードにして直列に連結させ,送信機(6)を介して送信するものである。しかして上記動作をサイクリックに繰り返して被監視所の状態を送信する。」(1頁右下欄1行?2頁右上欄3行
)
(ウ)「以下,本発明の一実施例を第2図の接続図について説明すると,図中,(1)?(7)は第1図の従来装置と同一であり,(8)は機器の状態変化を検出する検出器,(10)はこの検出器(8)の検出信号(9)が発生したとき,またはオンオフデータ送信要求信号を受信したとき開くゲート回路であり,(11)は状態変化検出信号(9)およびオンオフデータ送信要求信号がないとき開くゲート回路である。」(2頁右上欄20行?同頁左下欄7行)
(エ)「ゲート回路(10)は上記状態変化検出信号またはオンオフデータ送信要求信号のうちいづれか1つの信号で開くように設定されており,オンオフデータを出力する。同時にゲート(11)は上記状態変化検出信号またはオンオフデータ送信要求信号のうちいづれか1つの信号で閉じるように設定されており,計測データの出力をロックする。
したがつて常時は計測データを送信し,被制御機器の状態変化が発生したときまたはオンオフデータの送信を行う必要が発生したときオンオフデータに切換えて送信できるものである。」(2頁右下欄1?11行)

(4)本願の出願前に頒布された刊行物である特開2002-215483号公報(以下,「刊行物4」という。)には,「機器制御システム並びに,機器制御システムにおけるコントローラ及びデバイス」に関し,図面とともに以下の事項が記載されている。
(ア)「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,映像,音響又は情報に関するデータの中の何れか1つ以上を取り扱う,少なくとも2つ以上の機器が,伝送路を介して接続されてなるAVC(Audio Video Computer)システムに接続された機器の操作を,AVCシステムを構成するネットワークを通して行う機器制御システム,及びこの機器制御システムに用いるデバイス及びコントローラに関するものである。」
(イ)「【0149】図7(a),(b)は,デバイスが状態情報を通知する際に使用する状態情報コマンドの一例である。図7(a)では,デバイスは,デバイス内の全ての状態情報をひとつのコマンドで,コントローラへ通知する。ここで,オペコード,オペランド,識別情報からなるヘッダーに続いて,デバイス状態情報及び複数のサブデバイス状態情報が格納されている。ここで,図中ctypeと示されるctypeフィールドの値により,コマンドかレスポンスであるか,さらには,エラーかといった情報を示す。」
(ウ)「【0150】さらに,デバイス状態情報及びサブデバイス状態情報中には,関連する機能状態情報をまとめて配置している。例えば,デバイス状態情報は,このデバイスがアクティブか否かを示す情報と,ストリームデータを伝送路1上のどのチャンネルに出力しているかの情報,そのストリームデータのソースはどのサブデバイスかを示す情報等を含む。このように適宜まとめて記載することも可能であり,データ量を少なくでき,伝送路1上の通信をさらに減らすことができる。」

3.発明の対比
本願補正発明と引用発明とを対比する。
後者の「一般家庭」は,前者の「需要家」に相当し,後者の「リモコン」は,前者の「制御装置」に相当する。後者の「温度データの上位桁又は下位桁を含むデータ」及び「入力データI0?I15」は,温度データや電気機器の運転状態を示す情報であるから,前者の「メッセージ」に相当し,後者の「送出する」は,前者の「送信する」に相当する。
後者の「電気機器から,各電気機器を制御するコントローラがIFU30と協働して,前記一般家庭に設けられたリモコンに対して温度データの上位桁又は下位桁を含むデータを送出するステップを備え,前記ステップで送出するデータは入力データI0?I15であ」ることは,前者の「電気機器から前記需要家に設けられた制御装置に対してメッセージを送信する」ことに相当する。
後者の入力データの「I0?I7部分」は,電気機器の運転状態を示す情報が格納されているから,前者の「運転状態フィールド」に相当する。後者の入力データの「I8?I15部分」は,温度データの上位桁又は下位桁であるデータが格納されているから,前者の「特性値フィールド」に相当する。

そうすると,両者は,
「電力系統から電力の供給を受ける需要家に設けられた電気機器から前記需要家に設けられた制御装置に対してメッセージを送信するステップを備え,
前記メッセージは,前記電気機器の運転状態を示す情報が格納される運転状態フィールド,及び前記電気機器の運転状態に関する特性値が格納される特性値フィールドの双方を含む,
通信方法。」
の点で一致し,以下の点で相違する。

<相違点>
メッセージに含まれる「特性値フィールド」が,本願補正発明では,「特性値の整数部を格納する第1のデータフィールド」及び「特性値の小数部を格納する第2のデータフィールド」を含むのに対し,引用発明では,「温度データの上位桁又は下位桁」を含むものの,温度データの上位桁と下位桁とがそれぞれ別のステップでリモコンへ送信される点。

4.相違点の検討
<相違点について>
電気機器の運転状態に関する計測値等,電気機器の運転状態に関する情報(特性値)を送信する場合に,当該情報を複数の送信ステップに分割して送るのではなく,単一の送信ステップで当該情報を送信することは,例えば,刊行物3に「機器の状態を示すオンオフデータと,上記機器による計測データとを並列の伝送路からそれぞれ入力し,上記計測データとオンオフデータの固定ワードを直列に連結して,サイクリック送受信する」(記載事項(ア)参照)と,刊行物4に「デバイスは,デバイス内の全ての状態情報をひとつのコマンドで,コントローラへ通知する。ここで,オペコード,オペランド,識別情報からなるヘッダーに続いて,デバイス状態情報及び複数のサブデバイス状態情報が格納されている。」(記載事項(イ)参照)と記載されているように,周知の技術的事項である。
また,伝送路上の通信を減らすことは,通信技術における一般的な課題であり,かつ,情報をまとめて送ることにより,伝送路上の通信を減らす効果が得られることは,例えば,刊行物4の記載事項(ウ)に記載されているように,周知の技術的事項である。
したがって,引用発明の通信方法において,通信技術における伝送路上の通信を減らすという課題を解決するために,引用発明に「単一の送信ステップで情報を送信する」という,周知の技術的事項を適用し,温度データの上位桁のデータフィールドと,下位桁のデータフィールドの双方を単一のメッセージに含ませて送信することは,当業者が適宜なし得たことである。
なお,本願補正発明においては,特性値が具体的に何であるかも,どのような単位系を用いるかも規定していないから,特性値のデータフィールドが,「特性値の整数部を格納する第1のデータフィールド」及び「特性値の小数部を格納する第2のデータフィールド」に分かれている点は,特性値を上位桁のデータフィールドと,下位桁のデータフィールドに分けること以上の技術的意味が見いだせるものではない。
さらに,特性値のデータフィールドが,「特性値の整数部を格納する第1のデータフィールド」及び「特性値の小数部を格納する第2のデータフィールド」に分かれている点については,上記刊行物2の記載事項(ア)に,整数部を格納するフィールドと,小数部を格納するフィールドとに分割して格納することが記載されているように,通信技術において周知の技術的事項にすぎない。
したがって,引用発明の「温度データの上位桁のデータフィールドと,下位桁のデータフィールド」のそれぞれに通信技術において周知技術である「整数部」と「小数部」を格納して,温度データの上位桁のデータフィールドと,下位桁のデータフィールドの双方を単一のメッセージに含ませて送信するものとすることにより,上記相違点に係る本願補正発明の構成とすることは,当業者が容易に想到し得たことである。
そして,本願補正発明の効果について検討しても,引用発明及び周知の技術的事項から格別なものでもない。
以上を総合すると,本願補正発明は,引用発明及び刊行物2?4に例示される周知の技術的事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものというべきである。
したがって,本願補正発明は,特許法第29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができない。

5.審判請求書の主張について
審判請求人は,審判請求書において,本願補正発明は「特性値の小数部を扱うことができる制御装置」及び「特性値の小数部を扱うことができない制御装置」の双方が混在し得る環境下で用いることを前提事項としており,このような環境下であっても,制御装置が特性値の小数部を扱うことができるか否かを電気機器が意識せずにメッセージを送信したとしても,メッセージを受信する制御装置でエラーが生じる事態を抑制できるという効果を奏する旨主張している(審判請求書3頁6?14行,5頁13?24行)。
しかし,審判請求人が本願補正発明の前提事項であると主張する「特性値の小数部を扱うことができる制御装置及び特性値の小数部を扱うことができない制御装置の双方が混在し得る環境下」であることは,本願補正発明に規定されていない。さらに,このような前提事項は,本件補正後の特許請求の範囲又は明細書,本願の出願当初の特許請求の範囲又は明細書,若しくは本願の原出願である特願2011-86823号の出願当初の特許請求の範囲又は明細書のいずれにも記載されていないし,これらの記載事項から自明な事項であるとも認められない。
審判請求人の上記主張は,本願補正発明が規定する発明特定事項に基づく主張ではないから失当であり,採用することができない。

6.小括
以上のとおり,本件補正は,特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するものであり,同法第159条第1項で準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。
よって,補正の却下の決定の結論のとおり決定する。

第3 本願発明について
1.本願発明
平成28年 5月 9日付けの手続補正は,上記のとおり却下されたので,本願の請求項1に係る発明(以下,「本願発明」という。)は,平成28年 1月18日付け手続補正書の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される次のとおりのものと認められる。
「【請求項1】
電力系統から電力の供給を受ける需要家に設けられた電気機器から前記需要家に設けられた他の機器に対してメッセージを送信するステップを備え,
前記メッセージは,前記電気機器の運転状態を示す情報が格納される運転状態フィールド及び前記電気機器に関する特性値が格納される特性値フィールドの双方を含み,
前記特性値フィールドは,前記特性値の整数部を格納する第1のデータフィールド及び前記特性値の小数部を格納する第2のデータフィールドを含むことを特徴とする通信方法。」

2.引用例の記載事項
原査定の拒絶の理由に引用された刊行物及び本願出願前に頒布された刊行物,並びにそれらの記載事項は前記第2 2.(1)?(4)に記載したとおりである。

3.対比・判断
本願発明は,本願補正発明の「制御装置」を「他の機器」と,「電気機器の運転状態に関する特性値」を「電気機器に関する特性値」と,本件補正によりそれぞれ限定した事項を元に戻したものである。
そうすると,本願発明を特定する事項を全て含み,さらに本願発明の特定する事項を限定したものに相当する本願補正発明が,上記第2 4.に記載したとおり,引用発明及び周知の技術的事項に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものであるから,本願発明も,同様の理由により,引用発明及び周知の技術的事項に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものであり,特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものである。

4.むすび
以上のとおり,本願発明は,引用発明及び周知の技術的事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから,特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
そうすると,本願は,他の請求項に係る発明について検討するまでもなく,拒絶されるべきものである。
よって,結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2017-02-22 
結審通知日 2017-02-28 
審決日 2017-03-13 
出願番号 特願2015-25140(P2015-25140)
審決分類 P 1 8・ 575- Z (H02J)
P 1 8・ 121- Z (H02J)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 齋藤 正貴中村 信也  
特許庁審判長 中川 真一
特許庁審判官 藤井 昇
矢島 伸一
発明の名称 通信方法、電気機器、制御装置、及びシステム  
代理人 キュリーズ特許業務法人  

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