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審決分類 審判 査定不服 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由)(定型) A61K
管理番号 1328177
審判番号 不服2015-11024  
総通号数 211 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2017-07-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2015-06-10 
確定日 2017-05-10 
事件の表示 特願2013-231841「ロウ様物質を用いた徐放性組成物」拒絶査定不服審判事件〔平成26年 3月27日出願公開、特開2014- 55158〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 主な手続の経緯
本願は,国際出願日である平成20年2月29日(パリ条約に基づく優先権主張 平成19年3月2日,アメリカ合衆国)にされたとみなされる特許出願(特願2009-551878号)の一部を新たに特許出願したものであって,平成27年2月2日付けで拒絶査定がされ,これに対して,同年6月10日に拒絶査定不服審判が請求されると同時に特許請求の範囲が補正され,平成28年8月4日付けで拒絶理由(以下「本件拒絶理由」という。)が通知されたものである。

第2 本願発明及び本件拒絶理由について
本願の請求項1?32に係る発明は,平成27年6月10日に補正された特許請求の範囲の請求項1?32に記載されている事項により特定されるとおりのものである。
また,本件拒絶理由の内容は,本審決末尾に掲記のとおりである。

第3 むすび
請求人は,本件拒絶理由に対して,指定期間内に特許法159条2項で準用する同法50条所定の意見書を提出するなどの反論を何らしていない。そして,本件拒絶理由を覆すに足りる根拠は見いだせず,本願は本件拒絶理由によって拒絶すべきものである。
よって,結論のとおり審決する。

以下,本件拒絶理由の内容を掲記する。

この出願は,特許請求の範囲の記載が下記の点で,特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。

1.本願発明
この出願の請求項1?32に係る発明は,平成27年6月10日付け手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1?32に記載された事項により特定されるとおりのものと認める(以下,「本願発明1?32」という。)。

2.拒絶理由
(1)本願発明20?22
本願発明1は「(a)・・・活性成分」を特定しているが,当該発明を引用する本願発明20,21は「活性物質」の血漿濃度を特定しており整合していない。
よって,本願発明20,21及び当該発明を引用する本願発明22は明確でない。

(2)本願発明23?31
本願発明23の「(d)上記球状ペレットを乾燥するステップ」は,例えば,「(d)上記球状ペレットまたは上記非球状ペレットを乾燥するステップ」の誤記か。
また,本願発明24の「前記球状ペレット」も,例えば,「前記球状ペレットトまたは前記非球状ペレット」の誤記ではないか。
よって,本願発明23,24及び当該発明を引用する本願発明25?31は明確でない。
なお,本願発明23,24を上記例示のように補正するのであれば,併せて,本願発明29を「前記ステップ(c)が,前記押出物を破砕して,非球状ペレットを形成するステップである,請求項23?27のいずれか一項に記載の方法。」と補正(請求項24も含むように補正)してはどうか。

(3)本願発明30,31
本願発明30,31は,それぞれ「球状ペレット」,「非球状ペレット」という物の発明であるが,それぞれの「請求項28に記載の方法に従って製造された」,「請求項29に記載の方法に従って製造された」との記載は,製造方法の発明を引用する場合に該当するため,当該請求項にはその物の製造方法が記載されているといえる。
ここで,物の発明に係る特許請求の範囲にその物の製造方法が記載されている場合において,当該特許請求の範囲の記載が特許法第36条第6項第2号にいう「発明が明確であること」という要件に適合するといえるのは,出願時において当該物をその構造又は特性により直接特定することが不可能であるか,又はおよそ実際的でないという事情(以下「不可能・非実際的事情」という)が存在するときに限られると解するのが相当である(最高裁第二小法廷平成27年6月5日 平成24年(受)第1204号,平成24年(受)第2658号)。
しかしながら,本願明細書等には不可能・非実際的事情について何ら記載がなく,当業者にとって不可能・非実際的事情が明らかであるともいえない。
したがって,本願発明30,31は明確でない。
 
審理終結日 2016-12-07 
結審通知日 2016-12-13 
審決日 2016-12-27 
出願番号 特願2013-231841(P2013-231841)
審決分類 P 1 8・ 537- WZF (A61K)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 加藤 文彦  
特許庁審判長 内藤 伸一
特許庁審判官 関 美祝
須藤 康洋
発明の名称 ロウ様物質を用いた徐放性組成物  
代理人 田中 夏夫  
代理人 藤田 節  
代理人 新井 栄一  
代理人 平木 祐輔  

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