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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) F02C
管理番号 1329632
審判番号 不服2015-18634  
総通号数 212 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2017-08-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2015-10-15 
確定日 2017-06-21 
事件の表示 特願2010-230178「ガスタービンエンジン温度調節冷却流」拒絶査定不服審判事件〔平成23年 4月28日出願公開、特開2011- 85141〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、2010年10月13日(パリ条約による優先権主張 2009年10月15日 アメリカ合衆国)の出願であって、平成25年10月4日に特許請求の範囲を補正する手続補正書が提出され、平成26年5月16日付けで拒絶理由が通知されたのに対し、平成26年11月26日に意見書及び手続補正書が提出されたが、平成27年6月9日付けで拒絶査定がされ、平成27年10月15日に拒絶査定不服審判が請求され、平成27年11月20日に審判請求書の請求の理由を補正する手続補正書(方式)が提出され、その後、当審において平成28年6月24日付けで拒絶理由(以下、「当審拒絶理由」という。)が通知され、平成28年12月26日に意見書及び手続補正書が提出されたものである。

第2 本願発明
本願の特許請求の範囲の請求項1ないし9に係る発明は、願書に最初に添付された明細書及び図面並びに平成28年12月26日に提出された手続補正書により補正された特許請求の範囲の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1ないし9に記載された事項により特定されるとおりのものであると認められるところ、特許請求の範囲の請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、次のとおりである。
なお、請求項1において、「第1の熱交換部(100)」及び「前記第1の熱交換器部(100)」という記載があるところ、平成28年12月26日付け意見書においては、「指摘事項(2)に関しましては、「第1の熱交換器回路(100)」は「第1の冷却回路(62)」の一部である(図2参照)ことに鑑み、明瞭化を目的として、請求項1におきまして、「第1の熱交換器回路(100)」との用語を見直し、「第1の熱交換部(100)」との記載に補正いたしました。」と記載されていることから、請求項1における「前記第1の熱交換器部(100)」という記載は、「前記第1の熱交換部(100)」の明らかな誤記と認め、以下のように認定した。

「 【請求項1】
冷却空気源(57)からの冷却空気が通過する熱交換器(56)と、
第1の熱交換部(100)を含む第1の冷却回路(62)であって、第1の空気流(118)が該第1の冷却回路(62)内を流れ、該第1の熱交換部(100)が前記熱交換器(56)を通る、第1の冷却回路(62)と、
前記第1の空気流(118)の少なくとも一部を選択的に前記第1の熱交換部(100)を迂回させる第1のバイパス弁(114)を備えた前記第1の冷却回路内の第1のバイパス通路(110)と、
第2の冷却回路(102)であって、第2の空気流(126)が該第2の冷却回路(102)内を流れる、第2の冷却回路(102)と
を備え、
前記第2の冷却回路(102)は、前記熱交換器(56)を通る第2の熱交換部(104)と、前記第2の空気流(126)に関し前記第2の熱交換部(104)の上流側で前記第2の冷却回路(102)内に動作可能に配置されて該第2の空気流(126)を調節又は開閉させる遮断制御弁(112)とを備え、
前記第1及び第2の熱交換部を前記冷却空気源(57)からの冷却空気が通過して熱交換が行われる
ことを特徴とする、ガスタービンエンジン冷却システム(6)。」

第3 引用文献
1 引用文献1
1-1 引用文献1の記載
当審拒絶理由で引用され、本願の優先日前に国内において頒布された刊行物である特開平5-141268号公報(以下、「引用文献1」という。)には、「ナセル冷却および換気装置」に関して、図面とともに概ね次の記載がある。なお、下線は、理解の一助のため当審で付したものである。

ア 「【要約】 (修正有)
【目的】空気力学的効率およびエンジンが発現する推力の量両方の低下を最小に抑えながら、潤滑油およびエンジン隔室の両方を隔室を通過する外部空気で冷却するガスタービンエンジン用ナセルの冷却および換気装置の提供。
【構成】空気をエンジン隔室24に差し向ける顎形スクープ20およびダクトアセンブリから導入し、エンジン隔室24から排気シュラウドエダクタを経てエンジン排気中に排出する。ナセル10を適切に包囲して、隔室に入る冷却空気のほぼすべてが隔室からエンジン排気へ出て行き、機外へ放出されないようにし、これによりエンジンの有効推力を増加する。エンジンオイルおよび発電機オイル熱交換器26を隔室への冷却空気ダクト22内に配置し、隔室を冷却するのと同じ空気でエンジンおよび発電機オイルを冷却する。」(第1ページ左下欄の【要約】)

イ 「【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、航空機ガスタービンエンジンのナセル構造に関し、特にナセル冷却および換気装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ガスタービンエンジンを収容するナセルのエンジン隔室内には高温が発生する結果として、隔室内の構成要素を許容範囲内の温度に維持するとともに、工業標準火災安全基準を満たすために、相当な量の冷却空気を隔室に流すことが必要である。さらに、プロペラ歯車箱および発電機用の潤滑油(オイル)に冷却装置が必要である。代表的には、冷却空気をナセルハウジングの入口を通してエンジン隔室に供給し、そしてエンジンからの排気空気の流れにより隔室から冷却空気を誘引し、それを排気流と混合する。プロペラ歯車箱および発電機用の潤滑油を冷却する空気/オイル熱交換器は、エンジン吸気スクープとは別のスクープから空気を受け取り、空気を機外へ放出する。
(中略)
【0005】したがって、空気力学的効率およびエンジンが発現する推力の量両方の低下を最小に抑えながら、潤滑油およびエンジン隔室の両方を隔室を通過する外部空気で冷却するガスタービンエンジン用ナセルが必要とされている。」(段落【0001】ないし【0005】)

ウ 「【0011】
【実施例の記載】図1は、この発明の好適な実施例を組み込んだナセルを部分的に破断して示す側面図である。全体を10で示すこの発明のナセルには、プロペラ歯車箱16を介してプロペラアセンブリ14を駆動するガスタービンエンジン12が収容されている。エンジン空気スクープ18がプロペラ歯車箱16の上に配置され、燃焼用の空気をエンジン12に運ぶ。ダクト22を含む顎形スクープ20がナセル10の下方部分に配置され、ダクト22を通して空気をナセル10のエンジン隔室24に運ぶ。エンジン隔室24をファイヤゾーンAと呼ぶ。
【0012】全体を26で示す空気/オイル熱交換器(オイル冷却器とも言う)がダクト22内に配置され、プロペラ歯車箱16および発電機28の潤滑油と流体連通している。エンジン12に後続する排気シュラウド30は、エンジンの排気管31を包囲し(図3参照)、空気を隔室24から排気流へ流れさせる環状通路32を形成する。
【0013】図3に示すように、ナセル10の冷却および換気系統(システム)は、全体を34で示す始動抽出空気排気アセンブリを含む。始動抽出排気アセンブリ34は通常の制御弁36および作動器38を含み、エンジン12の中間段圧縮機部分に連結され、エンジン速度が低いとき軸流圧縮機からの空気流を遠心圧縮機に適合するように調節する。管40が制御弁36から延在し、移行部材42に連結され、移行部材42は環状高圧室44に連結されている。環状高圧室44は排気シュラウド30に取り付けられ、排気シュラウド30の周囲に延在し、環状フランジ47で包囲された環状開口46を含む。開口46が高圧室44を排気シュラウド30に連結し、フランジ47内で終端しているので、高圧室44に流れ込む空気は環状開口46を通ってシュラウドと排気ダクト31との間の空間に流れ、そこからエンジン12の排気流に流れる。
【0014】図4および図5に示すように、空気/オイル熱交換器アセンブリ26は、プロペラ歯車箱オイル熱交換器50、発電機オイル熱交換器52およびルーバアセンブリ54を含む。プロペラ歯車箱オイル熱交換器50および発電機オイル熱交換器52はプロペラ歯車箱16および発電機28で用いる潤滑油を冷却する。熱交換器50、52はそれぞれ折り重ね直交流れ形式のものが好ましく、ろう付けおよび溶接により組み立てたアルミニウム製プレートフィンの空気-オイル装置である。各熱交換器50、52のコアマトリックスはオイルおよび空気フィンの交互の層を管板で分離してなるろう付け組立体である。両閉じバーを管板に一体的にろう付けしてオイルおよび空気通路を形成する。すべての通路上のこれらの両閉じバーは流体の漏れを溜める容器となり、オイルによる空気汚染を回避する。
【0015】ユニット50、52のオイルおよび空気フィン(図示せず)は肉薄のアルミニウム合金シートから作製する。冷却器26の空気入口側は各冷却空気通路の入口に肉厚のフィンを用いて、コアマトリックスを異物から保護する。図4に示すように、プロペラ歯車箱オイル熱交換器50は、プロペラ歯車箱潤滑装置(図示せず)にそれぞれ連結された入口ライン56および出口ライン58を含み、また発電機オイル熱交換器52は、発電機潤滑装置(図示せず)にそれぞれ連結された入口ライン60および出口ライン62を含む。」(段落【0011】ないし【0015】)

エ 「【0024】弁室118では、ピントル134がばね136により図8に示す閉止位置に偏圧されている。この位置で、弁室118内の空気は配管120を通って流れ、出口孔138から放出され、これによりばね106がシリンダ102を、したがってロッド98を図8で左に移動し、ドア88を開く。制御装置140はソレノイド142を付勢して、ピントル134を右に移動し、これにより出口孔138を閉じ、入口室116に入ってくる圧縮空気が通路132および配管120を通ってシリンダ室110に流れるようにし、これによりピストン102およびロッド98を図8で右に移動し、ドアを図示の閉止位置に維持する。制御装置140は常閉スイッチ144と常開スイッチ146を含む。常閉スイッチ144は熱交換器50の出口ライン58上のオイル温度スイッチである(図4も参照)。スイッチ144は、プロペラ歯車箱オイル温度が170°Fを越えると開くように設定してある。この状態で、両方のスイッチ144、146が開き、ソレノイド142が付勢されず、そして、シリンダ室110内の空気が弁112の出口孔138を通して放出されるので、通気ドア88が開く。
(中略)
【0027】ナセル冷却および換気装置はつぎのように作動する。エンジン12が低速であるか、始動中であるとき、始動抽出弁38を開いて始動抽出ダクト40を加圧する。するとスイッチ146が閉じ、弁112を付勢し、隔室通気ドア87、88を閉じる。このとき、オイル冷却器26のルーバ66は最小開口位置にあるが、始動抽出排気アセンブリ34の吸引力の結果として多少の空気が隔室34に流れる。空気速度が増し、オイル温度が上昇するにつれて、弁78がルーバ66を開き、したがって顎形スクープ20に入りダクト22を通過する空気は、隔室24に、そして前方へプロペラ歯車箱区域16に向けられ、その後排気シュラウド30の環状開口32を通して後方へ引かれる。
【0028】温度制御された作動器78はルーバ66を継続的に位置決めし、プロペラ歯車箱16および発電機28に関連したオイルを熱交換器26で冷却するのに十分な空気流を供給し、またエンジン12のエンジン隔室24を冷却し換気するために隔室24に流れる空気流を調節する。離陸および巡航速度の間、始動抽出排気アセンブリ34は作動しない。しかし、顎形スクープ20に流れる空気流は、顎形スクープ20でのラム空気効果のせいで、プロペラ歯車箱16および発電機28の潤滑油を冷却する必要を満たすのに十分であり、したがって、始動抽出エジェクタ34の追加の吸引力は必要でない。始動および巡航、すなわち作動状態の両方の間、すべての冷却空気を尾筒排気中に通気し、エンジン12が発生する推力を増加する。
【0029】エンジン緩速速度以上では、始動抽出弁36を閉じ、したがってスイッチ146が開く。プロペラ歯車箱オイル温度がその最高限度より低いときにはいつも、スイッチ144が閉じており、抽出装置からの加圧空気を導き、シリンダモータ94を加圧し、隔室通気ドア87、88を閉じる。しかし、プロペラ歯車箱に過剰温度状態が生じると、スイッチ144が開き、ソレノイド142を滅勢し、抽出装置103からの空気の流れを阻止し、そして同時に、シリンダモータ94内の空気を出口開口138を通して放出し、これによりばね106の作用で隔室通気ドア87、88を開く。過剰圧力状態が隔室24内に生じると、通気ドア87、88がその両側の圧力差に応答して開き、圧力を解除する。」(段落【0024】ないし【0029】)

1-2 引用文献1の記載から分かること
上記1-1及び図面の記載から、引用文献1には、次の事項が記載されていることが分かる。

カ 上記1-1 アないしエ(特に段落【0012】、【0014】及び【0015】を参照。)及び図面の記載から、引用文献1には、冷却空気によってプロペラ歯車箱16の潤滑油及び発電機28の潤滑油を冷却する空気/オイル熱交換器アセンブリ26を含むガスタービン用の冷却装置が記載されていることが分かる。

キ 上記1-1 アないしウ(特に段落【0014】を参照。)及び図面の記載から、引用文献1に記載された冷却装置において、空気/オイル熱交換器アセンブリ26は、プロペラ歯車箱オイル熱交換器50、発電機オイル熱交換器52を含み、プロペラ歯車箱オイル熱交換器50はプロペラ歯車箱16で用いる潤滑油を冷却し、発電機オイル熱交換器52は発電機28で用いる潤滑油を冷却することが分かる。

ク 上記1-1 アないしウ(特に段落【0015】を参照。)及び図面の記載から、引用文献1に記載された冷却装置において、プロペラ歯車箱オイル熱交換器50は、プロペラ歯車箱潤滑装置にそれぞれ連結された入口ライン56および出口ライン58を含み、また発電機オイル熱交換器52は、発電機潤滑装置にそれぞれ連結された入口ライン60および出口ライン62を含むことが分かる。

ケ 上記カないしク及び図面の記載並びに技術常識から、引用文献1に記載された冷却装置において、プロペラ歯車箱オイル熱交換器50、プロペラ歯車箱潤滑装置、入口ライン56及び出口ライン58は一つの冷却回路(以下、「第2の冷却回路」という。)を構成し、発電機オイル熱交換器52、発電機潤滑装置、入口ライン60及び出口ライン62は、もう一つの冷却回路(以下、「第1の冷却回路」という。)を構成し、それぞれ、冷却媒体であるオイルが循環していることが分かる。

コ 上記1-1 エ及び図面の記載から、引用文献1に記載された冷却装置において、熱交換器50の出口ライン58上のオイル温度を検知し、隔室通気ドア87、88を開閉する等して、温度を制御していることが分かる。

1-3 引用発明
上記1-1及び1-2から、引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認める。

「冷却空気が通過する空気/オイル熱交換器アセンブリ26と、
発電機オイル熱交換器52を含む第1の冷却回路であって、発電機オイルが該第1の冷却回路内を流れ、該発電機オイル熱交換器52が前記空気/オイル熱交換器アセンブリ26を通る、第1の冷却回路と、
第2の冷却回路であって、プロペラ歯車箱オイルが該第2の冷却回路内を流れる、第2の冷却回路と
を備え、
前記第2の冷却回路は、前記空気/オイル熱交換器アセンブリ26を通るプロペラ歯車箱オイル熱交換器50を備え、
前記発電機オイル熱交換器52及びプロペラ歯車箱オイル熱交換器50を前記冷却空気が通過して熱交換が行われる、
ガスタービンエンジン用冷却装置。」

2 引用文献2
2-1 引用文献2の記載
当審拒絶理由で引用され、本願の優先日前に国内において頒布された刊行物である特開平6-50176号公報(以下、「引用文献2」という。)には、「ガスタービンエンジンの冷却装置」に関して、図面とともに概ね次の記載がある。なお、下線は、理解の一助のため当審で付したものである。

ア 「【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般的にはガスタービンエンジンに関し、特に、このようなエンジンを冷却する装置に関する。」(段落【0001】)

イ 「【0002】
【従来の技術】ガスタービンエンジン(例えば、ターボジェットエンジン、バイパスターボファンエンジン、ターボプロップエンジン及びターボシャフトエンジン等)は、飛行用乗物(例えば、航空機、ヘリコプタ及びミサイル等)に動力を与えるために使用可能であると共に、船、タンク、発電機、管路圧送装置等の駆動にも使用され得る。例示のため、本発明を航空機用バイパスターボファンガスタービンエンジンに関して説明するが、本発明は、他種及び(又は)他用途のガスタービンエンジンにも同等に適用可能であることを理解されたい。
(中略)
【0005】
【発明の目的】本発明の目的は、ガスタービンエンジンの高温域構成部及び他の部分の改良された冷却をなす装置を提供することである。」(段落【0002】ないし【0005】)

ウ 「【0006】
【発明の概要】本発明の第1の実施例では、ガスタービンエンジンの一部を冷却する装置がターボ圧縮機と第1の熱交換器とを含んでいる。第1の熱交換器は、その第1の熱交換器に対して冷却をなす第1の流体流の入口と出口とを有していると共に、第1の熱交換器から冷却を受ける第2の空気流の入口と出口とを有している。第1の流体流の入口は比較的低温の流体(例えば、エンジン圧縮機のブースタ圧縮機部からの比較的低圧且つ低温の吐出し空気)と連通している。第2の空気流の入口はエンジン圧縮機からの比較的高温の空気(例えば、エンジン圧縮機の高圧圧縮機部からの比較的高圧且つ高温の吐出し空気)と連通している。第2の空気流の出口はターボ圧縮機の圧縮機部の入口と連通している。ターボ圧縮機の圧縮機部の出口は冷却を要するエンジン部と連通している。
【0007】本発明の類似の第2の実施例では、第1の流体流の入口は比較的低温の流体(例えば、エンジン圧縮機のブースタ圧縮機部からの比較的低圧且つ低温の吐出し空気)と連通している。第2の空気流の入口はターボ圧縮機の圧縮機部の出口と連通している。ターボ圧縮機の圧縮機部の入口はエンジン圧縮機からの比較的高温の空気(例えば、エンジン圧縮機の高圧圧縮機部からの比較的高圧且つ高温の吐出し空気)と連通している。第2の空気流の出口は冷却を要するエンジン部と連通している。
【0008】本発明のガスタービンエンジン冷却装置から様々な利点が得られる。本発明のターボ圧縮機と熱交換器とを用いることにより、比較的高圧且つ低温の空気をエンジンの様々な部分、例えば、エンジン高温域構成部の冷却に用いることができる。本発明の比較的高圧且つ低温の冷却空気を用いることにより、離陸及び上昇中に不可欠な最大エンジン推力を、当業者に明らかなように、エンジン高温域構成部に関する特定の「赤線」温度限界に対して増大することができる。」(段落【0006】ないし【0008】)

エ 「【0009】
【実施例の記載】図面の全図を通じて、同じ参照番号は同部分又は対応部分を表している。図1に航空機用バイパスターボファンガスタービンエンジン10が示されており、エンジン10は、前方14と後方16とに概して長手方向に延在している軸線又は中心線12を有している。バイパスターボファンエンジン10はコアエンジン18(ガス発生機とも呼ばれる)を含んでおり、コアエンジン18は、高圧圧縮機又はコア圧縮機20と、燃焼器22と、高圧タービン24とを備えており、これらの構成部はすべて、直列軸流関係に配置されている。比較的大径の環状駆動軸26がエンジン10の中心線12の周りに同軸的に配置されており、高圧圧縮機20と高圧タービン24とを固定的に相互連結している。
【0010】コアエンジン18は燃焼ガスを発生するように作用する。高圧圧縮機20からの圧縮空気は、燃焼器22で燃料と混合されると共に点火されて、燃焼ガスを発生する。燃焼ガスのエネルギの一部が高圧タービン24によって仕事用として抽出され、高圧圧縮機20を駆動する。燃焼ガスはコアエンジン18から排出されて、低圧タービン又は低パワータービン28に入る。低圧タービン28は比較的小径の環状駆動軸30に固定的に取り付けられており、駆動軸30は大径の環状駆動軸26内に、エンジン10の中心線12の周りに同軸的に配置されている。小径の環状駆動軸30は前方の1列のファン動翼32を回動する。小径の環状駆動軸30は又、低圧圧縮機34(ブースタ圧縮機又は単にブースタとも呼ばれる)を回動する。分流体36がファン動翼32と低圧圧縮機34との間に配置されており、ファンを出た空気をコアエンジン空気流と、その周囲のバイパス空気流とに分割する。コアエンジン空気流は排気ノズル(図示せず)から噴出し、そしてバイパス空気流はファンバイパスダクト38から噴出する。
【0011】図1はエンジン10の第1の部分の冷却に用いる本発明のエンジン冷却装置110の第1の適用例を示しており、この場合のエンジンの第1の部分は、高圧タービン24を備えている。冷却装置110は、低圧圧縮機吐出し域114から空気を抽出するダクト112からの空気と、高圧圧縮機吐出し域118から空気を抽出するダクト116からの空気と、低圧圧縮機吐出し域114と高圧圧縮機吐出し域118との間の区域122から空気を抽出するダクト120からの空気とを受け入れている。冷却装置110は、ダクト124とダクト126とに空気を吐出しており、ダクト124は空気をファンバイパスダクト38に導いていると共に、ダクト126は空気を高圧タービン24の区域に導いている。
【0012】図2はエンジン冷却装置110の第1の実施例110’を示しており、第1の実施例のエンジン冷却装置110’は、ターボ圧縮機128と、第1の熱交換器130とを備えている。ターボ圧縮機128は、入口134と出口136とを含んでいる圧縮機部132を有していると共に、入口140と出口142とを含んでいるタービン部138を有している。好ましくはターボ圧縮機128は、空気軸受を有している。第1の熱交換器130は、第1の熱交換器130に対して冷却をなす第1の空気流の入口144と出口146とを有していると共に、第1の熱交換器130から冷却を受ける第2の空気流の入口148と出口150とを有している。第1の熱交換器130の第1の空気流の入口144は、比較的低圧且つ低温の空気(例えば、図1及び図2に示すようにダクト112又は112aを通流する低圧圧縮機吐出し域114からの空気の一部)と連通している。第1の熱交換器130の第2の空気流の入口148は、エンジン圧縮機からの比較的高圧且つ高温の空気(例えば、図1及び図2に示すようにダクト116を通流する高圧圧縮機吐出し域118からの空気の一部)と連通している。第1の熱交換器130の第1の空気流の出口146は、好ましくはダクト124aを介してファンバイパスダクト38と連通している(そして好ましくは、このような空気を後方速度成分を有する空気としてファンバイパスダクト38内に排出している)。第1の熱交換器130の第2の空気流の出口150は、ダクト152を介してターボ圧縮機128の圧縮機部132の入口134と連通している。ターボ圧縮機128の圧縮機部132の出口136は、高圧タービン24の少なくとも一部を冷却すべく、ダクト126を介して高圧タービン24と連通している。ターボ圧縮機128のタービン部138の入口140は、エンジン圧縮機からの中圧且つ中温の空気(例えば、図1及び図2に示すようにダクト120を通流する高圧圧縮機第8段域122からの空気の一部)と連通している。当業者に理解されるように、比較的高圧且つ高温の空気は、比較的低圧且つ低温の空気よりも圧力及び温度が高く、そして中圧且つ中温の空気は、比較的低圧且つ低温の空気と比較的高圧且つ高温の空気との中間の圧力及び温度を有している。「圧力」という用語は、全圧(即ち、静圧と動圧との和)を意味することを理解されたい。ターボ圧縮機128のタービン部138の出口142は好ましくは、ダクト124bを介してファンバイパスダクト38と連通している(そして好ましくは、このような空気を後方速度成分を有する空気としてファンバイパスダクト38内に排出している)。」(段落【0009】ないし【0012】)

オ 「【0019】本発明の好適実施例の以上の説明は、例示のためのものであり、本発明を開示の特定態様に限定するものではなく、以上の説明に基づいて多様な改変が可能であることは明らかである。例えば、「エンジン圧縮機」という用語は、任意の低圧、中圧及び(又は)高圧のエンジン圧縮機を包含することを理解されたい。又、本発明のエンジン冷却装置によって冷却され得るエンジンの様々な部分は、高圧タービン冷却、低圧タービン冷却、燃焼器冷却、圧縮機ディスク冷却、圧縮機出口冷却、圧縮機及びタービンケース冷却、間隙制御冷却等と関連する部分を含んでいる。加えて、比較的低圧且つ低温の空気は、低圧圧縮機域からと同様に、ファン域、ファンバイパス域等から抽出され得る。更に本発明は軸流型、半径流型又は他の型のガスタービンエンジン圧縮機及び(又は)タービンに適用可能である。同様に、用途によっては、本発明のエンジン冷却装置は弁を用いて、様々なダクト内の空気流を制御することができ、又(或いは)、本発明のエンジン冷却装置は、タービンノズル面積を減らすときに比較的多くの冷却を要する可変タービンノズルを有しているエンジンにおいて用いることができる。第1の空気流は第2の空気流の温度より低い温度を有している第1の流体流として、一般化され得ることに注意されたい。又、このような第1の流体流はエンジン燃料でもよく、その場合、例えば、ダクト112は幾らかの燃料を燃料タンクから熱交換器に送給し、そしてダクト124は燃料を熱交換器から燃料タンクに戻すか、又は燃焼器等に送給する(このような構成は図面には示されていない)。このような改変及び他の改変はすべて、本発明の範囲内で可能である。」(段落【0019】)

2-2 引用文献2の記載から分かること
上記2-1及び図面の記載から、引用文献2には、次の事項が記載されていることが分かる。

カ 上記2-1(特に段落【0001】及び【0005】を参照。)及び図面の記載から、引用文献2には、ガスタービンエンジンを冷却する装置(以下、「ガスタービンエンジン冷却装置」という。)が記載されていることが分かる。

キ 上記2-1(特に段落【0006】及び【0012】を参照。)及び図面の記載から、引用文献2に記載されたガスタービンエンジン冷却装置において、第1の熱交換器は、その第1の熱交換器に対して冷却をなす第1の流体流(例えば空気流)の入口と出口とを有していると共に、第1の熱交換器から冷却を受ける第2の空気流の入口と出口とを有していることが分かる。

ク 上記2-1(特に段落【0011】を参照。)及び図面の記載から、引用文献2に記載されたガスタービンエンジン冷却装置において、冷却装置110は、例えば、低圧圧縮機吐出し域114から空気を抽出するダクト112からの空気と、高圧圧縮機吐出し域118から空気を抽出するダクト116からの空気と、低圧圧縮機吐出し域114と高圧圧縮機吐出し域118との間の区域122から空気を抽出するダクト120からの空気とを受け入れ、ダクト124とダクト126とに空気を吐出しており、ダクト124は空気をファンバイパスダクト38に導いていると共に、ダクト126は空気を高圧タービン24の区域に導いていることが分かる。

ケ 上記2-1(特に段落【0019】を参照。)及び図面の記載から、引用文献2に記載されたガスタービンエンジン冷却装置によって冷却され得るエンジンの様々な部分は、高圧タービン冷却、低圧タービン冷却、燃焼器冷却、圧縮機ディスク冷却、圧縮機出口冷却、圧縮機及びタービンケース冷却、間隙制御冷却等と関連する部分を含み、比較的低圧且つ低温の空気は、低圧圧縮機域からと同様に、ファン域、ファンバイパス域等から抽出され得ることが分かる。

コ 上記2-1(特に段落【0019】を参照。)及び図面の記載から、引用文献2に記載されたガスタービンエンジン冷却装置は、用途によっては、弁を用いて、様々なダクト内の空気流を制御することができることが分かる。

サ 上記2-1(特に段落【0019】を参照。)及び図面の記載から、引用文献2に記載されたガスタービンエンジン冷却装置は、第1の流体流として、空気流以外にも、エンジン燃料等の流体を使用することができることが分かる。

2-3 引用文献2記載の技術
上記2-1及び2-2から、引用文献2には、以下の技術が記載されているといえる。

「ガスタービンエンジン冷却装置において、熱交換器は、その熱交換器に対して冷却をなす第1の流体流(例えば空気流)の入口と出口とを有していると共に、熱交換器から冷却を受ける第2の空気流の入口と出口空気を有している技術。」(以下、「引用文献2記載の技術1」という。)

「ガスタービンエンジン冷却装置において、熱交換器から複数のダクトに空気を吐出して、エンジンの様々な部分を冷却する技術。」(以下、「引用文献2記載の技術2」という。)

「ガスタービンエンジン冷却装置において、弁を用いて、様々なダクト内の空気流を制御する技術。」(以下、「引用文献2記載の技術3」という。)

「ガスタービンエンジン冷却装置において、空気流である流体流を、空気流以外の流体流に置きかえる技術。」(以下、「引用文献2記載の技術4」という。)

第4 対比
本願発明と引用発明を対比する。
引用発明における「冷却空気」は、その機能、構成又は技術的意義からみて、本願発明における「冷却空気源からの冷却空気」に相当し、以下同様に、「空気/オイル熱交換器アセンブリ26」は「熱交換器」に、「発電機オイル熱交換器52」は「第1の熱交換部」に、「第1の冷却回路」は「第1の冷却回路」に、「第2の冷却回路」は「第2の冷却回路」に、「プロペラ歯車箱オイル熱交換器50」は「第2の熱交換部」に、「発電機オイル熱交換器52及びプロペラ歯車箱オイル熱交換器50」は「第1及び第2の熱交換部」に、「ガスタービンエンジン用冷却装置」は「ガスタービンエンジン冷却システム」に、それぞれ、相当する。
また、引用発明における「発電機オイル」は、「第1の流体流」という限りにおいて、本願発明における「第1の空気流」に相当し、「プロペラ歯車箱オイル」は、「第2の流体流」という限りにおいて、本願発明における「第2の空気流」に相当する。

したがって、本願発明と引用発明は、以下の点で一致する。
「冷却空気源からの冷却空気が通過する熱交換器と、
第1の熱交換部を含む第1の冷却回路であって、第1の流体流が該第1の冷却回路内を流れ、該第1の熱交換部が前記熱交換器を通る、第1の冷却回路と、
第2の冷却回路であって、第2の流体流が該第2の冷却回路内を流れる、第2の冷却回路と
を備え、
前記第2の冷却回路は、前記熱交換器を通る第2の熱交換部を備え、
前記第1及び第2の熱交換部を前記冷却空気源からの冷却空気が通過して熱交換が行われる、
ガスタービンエンジン冷却システム。」

そして、以下の点で相違する。
<相違点>
ア 「第1の流体流」及び「第2の流体流」に関して、本願発明においては、「第1の空気流」及び「第2の空気流」を用いるのに対し、引用発明においては、「発電機オイル」及び「プロペラ歯車箱オイル」を用いる点(以下、「相違点1」という。)。

イ 本願発明においては、「第1の空気流の少なくとも一部を選択的に第1の熱交換部を迂回させる第1のバイパス弁を備えた第1の冷却回路内の第1のバイパス通路」を備えるのに対して、引用発明においては、そのようなバイパス回路を備えるのかどうか明らかでない点(以下、「相違点2」という。)。

ウ 本願発明においては、「第2の空気流に関し第2の熱交換部の上流側で第2の冷却回路内に動作可能に配置されて該第2の空気流を調節又は開閉させる遮断制御弁」を備えるのに対して、引用発明においては、そのような遮断制御弁を備えるのかどうか明らかでない点(以下、「相違点3」という。)。

第5 相違点に対する判断
相違点について、以下に検討する。
(1)本願発明の技術的意義について
本願発明は、「本発明は概して、ガスタービンエンジン冷却流に関し、より詳細には、タービン構成部品及び機体熱負荷用の冷却流の調節に関する。」(段落【0001】)、「従って、ブレード冷却制御及び効率の改善されたガスタービンエンジンを提供することが望まれる。」(段落【0010】)等の記載からみて、「タービン構成部品及び機体熱負荷」を冷却するための冷却流を調節して、効率を改善することを技術課題とするものであると認められる。
それに対し、引用文献1に記載された発明の課題は、段落【0005】等の記載からみて、「空気力学的効率およびエンジンが発現する推力の量両方の低下を最小に抑えながら、潤滑油およびエンジン隔室の両方を隔室を通過する外部空気で冷却する」ことであり、引用文献2に記載された発明の課題は、段落【0005】及び【0019】(上記「引用文献2記載の技術2」を参照。)等の記載からみて、「ガスタービンエンジンの高温域構成部及び他の部分の改良された冷却をなす装置を提供すること」である。
そうすると、本願発明と、引用文献1に記載された発明及び引用文献2に記載された発明とは、ともに、ガスタービンエンジンのタービン構成部品と、他の部分との冷却を、効率よく行うことを課題としていることが分かる。

(2)相違点1について
ガスタービンエンジンの技術分野において、冷却流である流体流を、空気流とすることは、本願の優先日前に周知の技術(以下、「周知技術1」という。例えば、引用文献2記載の技術1及び当審拒絶理由通知において引用した特開2008-121684号公報の【要約】、【特許請求の範囲】の請求項1及び段落【0056】、又、特表2003-525384号公報の【特許請求の範囲】の請求項1ないし7及び図1、特表2002-512338号公報の【特許請求の範囲】の請求項1及び2並びに図1及び2等の記載を参照。)である。
また、引用文献2には、「ガスタービンエンジン冷却装置において、空気流である流体流を、空気流以外の流体流に置きかえる技術。」(上記「引用文献2記載の技術4」)も記載されており、このように、冷却する対象に応じて冷却に適した流体流を採用することは、技術常識といえる。
してみれば、引用発明において、周知技術1を適用することにより、相違点1に係る本願発明の発明特定事項とすることは、当業者が容易に想到できたことである。

(3)相違点2について
ガスタービンエンジンの技術分野において、熱交換のための流体流の少なくとも一部を選択的に熱交換部を迂回させるバイパス弁を設ける技術は、本願の優先日前に周知の技術(以下、「周知技術2」という。例えば、当審拒絶理由通知において引用した特開2008-121684号公報の【特許請求の範囲】の請求項1ないし4及び段落【0047】並びに図2及び3、特開2000-18049号公報の段落【0028】並びに図1及び2、及び、特開平5-125957号公報の段落【0011】並びに図1及び2、及び、特開昭63-120826号公報の第2ページ右上欄第18行ないし左下欄第12行及び第1図、又、特開2000-227031号公報の図1、2及び5、特開平11-270352号公報の段落【0058】、【0063】並びに図11及び12等の記載を参照。)である。
また、引用文献2には、「ガスタービンエンジン冷却装置において、弁を用いて、様々なダクト内の空気流を制御する技術。」(上記「引用文献2記載の技術3」)も記載されている。
してみれば、引用発明において、流体流を制御するために、周知技術2を適用することにより、相違点2に係る本願発明の発明特定事項を得ることは、当業者が容易に想到できたことである。

(4)相違点3について
ガスタービンエンジンの技術分野において、熱交換のための流体流を調節又は開閉させる遮断制御弁を設ける技術は、本願の優先日前に周知の技術(以下、「周知技術3」という。例えば、当審拒絶理由通知において引用した特開2008-121684号公報の請求項1ないし4及び段落【0049】並びに図2及び3(なお、遮断制御弁を熱交換器の上流側に設けるか下流側に設けるかは、設計事項にすぎない。)、又、特開2000-227031号公報の段落【0026】並びに図1、2及び5、特開平11-270352号公報の段落【0058】、【0063】並びに図11及び12等の記載を参照。)である。
また、引用文献2には、「ガスタービンエンジン冷却装置において、弁を用いて、様々なダクト内の空気流を制御する技術。」(上記「引用文献2記載の技術3」)も記載されている。
してみれば、引用発明において、流体流を調節又は制御するために、周知技術3を適用することにより、相違点3に係る本願発明の発明特定事項を得ることは、当業者が容易に想到できたことである。

(5)作用効果について
そして、本願発明を全体としてみても、本願発明が、引用発明、引用文献2記載の技術1ないし4及び周知技術1ないし3からみて、格別顕著な効果を奏するともいえない。

第6 むすび
上記第5のとおり、本願発明は、引用発明、引用文献2記載の技術1ないし4及び周知技術1ないし3に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、本願は拒絶すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2017-01-17 
結審通知日 2017-01-24 
審決日 2017-02-06 
出願番号 特願2010-230178(P2010-230178)
審決分類 P 1 8・ 121- WZ (F02C)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 佐藤 健一  
特許庁審判長 中村 達之
特許庁審判官 松下 聡
金澤 俊郎
発明の名称 ガスタービンエンジン温度調節冷却流  
代理人 田中 拓人  
代理人 黒川 俊久  
代理人 小倉 博  
代理人 荒川 聡志  

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