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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 A61N
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 A61N
管理番号 1330017
審判番号 不服2015-15657  
総通号数 212 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2017-08-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2015-08-24 
確定日 2017-07-04 
事件の表示 特願2013-529188号「パドルリード組立体及び電気刺激システム」拒絶査定不服審判事件〔平成24年 3月22日国際公開、WO2012/036925、平成25年 9月30日国内公表、特表2013-537090号〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本件出願は、2011年(平成23年)9月2日(パリ条約による優先権主張2010年(平成22年)9月16日、アメリカ合衆国)を国際出願日とする特許出願であって、平成26年11月26日付けで拒絶の理由が通知され、平成27年2月27日に意見書とともに手続補正書が提出され特許請求の範囲等について補正がなされたが、同年4月17日付けで拒絶をすべき旨の査定がなされた。
これに対し、平成27年8月24日に該査定の取消を求めて本件審判の請求がされると同時に手続補正書が提出され、特許請求の範囲についてさらに補正がなされ、その後平成28年4月1日に上申書が提出されたものである。

第2 平成27年8月24日付けの手続補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
平成27年8月24日付けの手続補正を却下する。

[理由]
1 補正の内容の概要
平成27年8月24日付けの手続補正(以下「本件補正」という。)は、平成27年2月27日付けで補正された特許請求の範囲をさらに補正するものであって、特許請求の範囲の請求項1に関する以下の補正を含んでいる。なお、下線部は補正箇所を示す。

(1)<補正前>
「 【請求項1】
患者組織の電気刺激を提供するためのパドルリード組立体であって、
リードを有し、前記リードは、
パドル本体と、
前記パドル本体に結合された複数のリード本体と、
前記複数のリード本体の各々の上に配置された端子のアレイと、
複数の導電ワイヤと、を有し、
前記パドル本体は、長手方向軸線と、前記長手方向軸線を横断する横断方向軸線と、前記長手方向軸線と平行に延びる少なくとも4つのコラムに配列された複数の電極とを含み、前記少なくとも4つのコラムは、2つの外側コラムと、それらの間に配置された少なくとも2つの中間コラムとを含み、それにより、前記2つの外側コラムは、前記少なくとも2つの中間コラムの横に位置し、前記少なくとも2つの中間コラムの電極は、前記横断方向軸線に沿って整列した列に配列され、前記2つの外側コラムの電極は各々、前記少なくとも2つの中間コラムの電極の列から長手方向にオフセットされ、
前記少なくとも4つのコラムの各々は、8つの電極を含み、
前記2つの外側コラムにおける隣接した電極の長手方向間隔は、前記少なくとも2つの中間コラムにおける隣接した電極の長手方向間隔に等しく、
前記2つの外側コラムと前記少なくとも2つの中間コラムにおいて、隣接した電極の長手方向間隔は、6ミリメートルよりも大きく、
前記端子のアレイの各々は、複数の端子を有し、
前記導電ワイヤの各々は、前記電極の1つを前記端子の少なくとも1つに結合させる、パドルリード組立体。」

(2)<補正後>
「 【請求項1】
患者組織の電気刺激を提供するためのパドルリード組立体であって、
リードを有し、前記リードは、
パドル本体と、
前記パドル本体に結合された複数のリード本体と、
前記複数のリード本体の各々の上に配置された端子のアレイと、
複数の導電ワイヤと、を有し、
前記パドル本体は、長手方向軸線と、前記長手方向軸線を横断する横断方向軸線と、前記長手方向軸線と平行に延びる少なくとも4つのコラムに配列された複数の電極とを含み、前記少なくとも4つのコラムは、2つの外側コラムと、それらの間に配置された少なくとも2つの中間コラムとを含み、それにより、前記2つの外側コラムは、前記少なくとも2つの中間コラムの横に位置し、前記少なくとも2つの中間コラムの電極は、前記横断方向軸線に沿って整列した列に配列され、前記2つの外側コラムの電極は各々、前記少なくとも2つの中間コラムの電極の列から長手方向にオフセットされ、前記パドル本体の幅は、9ミリメートルよりも長くなく、
前記少なくとも4つのコラムの各々は、等しい数の電極を有し且つ8つの電極を含み、
前記2つの外側コラムにおける隣接した電極の長手方向間隔は、前記少なくとも2つの中間コラムにおける隣接した電極の長手方向間隔に等しく、
前記2つの外側コラムと前記少なくとも2つの中間コラムにおいて、隣接した電極の長手方向間隔は、6ミリメートルよりも大きく、
前記端子のアレイの各々は、複数の端子を有し、
前記導電ワイヤの各々は、前記電極の1つを前記端子の少なくとも1つに結合させる、パドルリード組立体。」

2 補正の適否
本件補正のうち特許請求の範囲の請求項1についてする補正は、補正前の請求項1の「パドル本体」について、「前記パドル本体の幅は、9ミリメートルよりも長くな」い点を付加し、さらに同じく「パドル本体」の「少なくとも4つのコラム」について、「等しい数の電極を有」する点を付加するものであるから、いずれも、特許請求の範囲の限定的減縮(特許法第17条の2第5項第2号)を目的とするものに該当する。そして、本件補正は、同法同条第3項及び第4項の規定に違反するものではない。
そこで、補正後の特許請求の範囲の請求項1に係る発明(以下「補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか否か、すなわち特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項に規定される独立特許要件に適合するか否かについて検討する。

(1)補正発明
補正発明は、特許請求の範囲、明細書及び図面の記載からみて、上記1(2)に示す特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定されるとおりの「パドルリード組立体」であると認める。

(2)刊行物
これに対して、原審の平成26年11月26日付け拒絶の理由に引用された、本件の優先日前に頒布された刊行物である米国特許出願公開第2010/0057177号明細書(以下「刊行物1」という。)には、以下の発明が記載されていると認められる。

ア 刊行物1に記載された事項
刊行物1には、「神経刺激パドルリード」に関して、図面とともに以下の事項が記載されている。なお、括弧内の和文は当審による仮訳である。

(ア)「[0002]
The present invention relates to tissue stimulation systems, and more particularly, to systems and methods for electrically stimulating spinal cord tissue.」
(この発明は、組織刺激システム、さらに詳細には脊髄組織の電気刺激システム及び方法に関する。)

(イ)「[0047] FIG. 2 is plan view of one embodiment of a spinal cord stimulation (SCS) system arranged in accordance with the present inventions;
[0048]FIG. 3 is a profile view of an implantable pulse generator (IPG) and one embodiment of a neurostimulation paddle lead used in the SCS system of FIG. 2;」
(図2は、この発明による脊髄刺激(SCS)システムの1つの実施形態の平面図である。図3は、図2のSCSシステムで用いられる、移植可能なパルス発生器(IPG)と神経刺激パドルリードの1つの実施形態の外形図である。)
・・・
[0050]
FIG. 5 is a profile view of an implantable pulse generator (IPG) and still another embodiment of a neurostimulation paddle lead used in the SCS system of FIG. 2;」
(図5は、図2のSCSシステムで用いられる、移植可能なパルス発生器(IPG)と神経刺激パドルリードのもう1つの実施形態の外形図である。)

(ウ)「[0067]
Referring further to FIG. 3, the IPG 14 comprises an outer case 40 for housing the electronic and other components (described in further detail below), and a connector 42 in which the proximal end of the stimulation lead 12 mates in a manner that electrically couples the electrodes 26 to the electronics within the outer case 40. The outer case 40 is composed of an electrically conductive, biocompatible material, such as titanium, and forms a hermetically sealed compartment wherein the internal electronics are protected from the body tissue and fluids. In some cases, the outer case 40 serves as an electrode.」
(さらに図3について、IPG14は、電子機器及びその他の構成品(詳細は以下に記載)の保護のための外側ケース40、及び、電極26と外側ケース40内の電子機器とが電気的結合するという方法で、刺激リード12の近位端が対となるコネクタ42を含む。外側ケース40は、チタンのような導電性の生体適合性材料で構成され、密閉された区画を形成し、そこでは、内部電子機器が身体組織及び体液から保護される。外側ケース40が電極として機能する場合もある。)

(エ)「[0068]
As will be described in further detail below, the IPG 14 includes pulse generation circuitry that provides electrical conditioning and stimulation energy to the electrodes 26 in accordance with a set of parameters. Such parameters may comprise electrode combinations, which define the electrodes that are activated as anodes (positive), cathodes (negative), and turned off (zero), ・・・」
(以下の詳細説明のとおり、IPG14は、パラメータセットに従い、電極26に電気的調整及び刺激エネルギーを提供する、パルス発生回路を含む。そのようなパラメータは、陽極(正)と陰極(負)として作動され、また電源オフ(ゼロ)される電極を定義する電極の組み合わせ、・・・)

(オ)「[0069]
With respect to the pulse patterns provided during operation of the SCS system 10, electrodes that are selected to transmit or receive electrical energy are referred to herein as “activated,”while electrodes that are not selected to transmit or receive electrical energy are referred to herein as “non-activated.” Electrical energy delivery will occur between two (or more) electrodes, one of which may be the IPG case, so that the electrical current has a path from the energy source contained within the IPG case to the tissue and a sink path from the tissue to the energy source contained within the case. Electrical energy may be transmitted to the tissue in a monopolar or multipolar (e.g., bipolar, tripolar, etc.) fashion.」
(SCSシステム10動作中に提供されるパルスパターンに関して、電気エネルギー送受信のために選択された電極は「activated」、電気エネルギー送受信のために選択されなかった電極は「non-activated」とする。電流が、IPGケースのエネルギー源から組織への経路、及び組織から当該ケースのエネルギー源へのシンク経路を有するよう、どちらかがIPGケースであってもよいが、2個(以上)の電極間で、電気エネルギーが送達される。電気エネルギーは、単極式もしくは多極式(例えば、2極、3極等)で組織に伝達される。)

(カ)「[0071]
As best illustrated in FIG. 3, the stimulation lead 12 takes the form of a surgical paddle lead that comprises an elongated body 44 having a proximal end 46 and a distal end 48, and a paddle-shaped membrane 50 formed at the distal end 48 of the lead body 44. In an alternative embodiment, the stimulation lead 12 may include multiple elongated bodies, in which case, the paddle-shaped membrane 50 may be formed at the distal ends of the elongated bodies. The lead body 44 may, e.g., have a diameter within the range of 0.03 inches to 0.07 inches and a length within the range of 30 cm to 90 cm for spinal cord stimulation applications. Each lead body 44 may be composed of a suitable electrically insulative material, such as, a polymer (e.g., polyurethane or silicone), and may be extruded from as a unibody construction. The paddle-shaped membrane 50 is composed of an electrically insulative material, such as silicone.」
(図3に最もよく示されるように、刺激リード12は、近位端46と遠位端48を有する細長い本体44、及びリード本体44の遠位端48に形成されるパドル型の膜50を含む、手術用パドルリードの形態をとる。代替的な実施形態において、刺激リード12が複数の細長い本体を含むことがあり、その場合、パドル型の膜50は、細長い本体の遠位端に形成される可能性がある。脊髄刺激法適用のため、例えば、リード本体44の直径は0.03インチから0.07インチの範囲内、長さは30cmから90センチの範囲内である。各リード本体44は、ポリマー(例えば、ポリウレタンやシリコン)のような、適正な絶縁材で構成され、ユニボディ構造としてから押し出される。パドル型の膜50はシリコンのような絶縁材で構成される。)

(キ)「[0072]
The stimulation lead 12 further comprises a plurality of terminals (not shown) mounted to the proximal end 46 of the lead body 44 and the plurality of electrodes 26 disposed on one side of the exterior surface of the paddle-shaped membrane 50 in a two-dimensional arrangement.・・・」
(刺激リード12はさらに、リード本体44の近位端46に取り付けられた複数の端子(図示せず)、及びパドル型の膜50の外面上の一方に二次元配置された複数の電極26を含む。・・・)

(ク)「[0073]
Significant to some of the present invention, the electrodes 26 are arranged in four columns along the longitudinal axis of the stimulation lead 12. In particular, the electrodes 26 are arranged in two inner columns of electrodes 26′ that are immediately adjacent to each other, and two outer columns of electrodes 26″ that flank and are immediately adjacent the respective inner electrode columns 26′. For the purposes of this specification, two electrode columns are immediately adjacent to each other if no electrode column is disposed between the respective electrode columns. As will be described in further detail below, the use of four or more electrode columns allows the locus of stimulation energy to be adjusted in the transverse direction, as well as provides the option of electronically selecting wider or narrower cathode-anode spacings. Each of the electrodes 26 is composed of an electrically conductive, non-corrosive, material, such as, e.g., platinum, titanium, stainless steel, or alloys thereof.」
(本発明の重要な点として、電極26は、刺激リード12の縦軸方向に沿って、4列に配置される。具体的には、電極26は、互いに直接隣接する電極26′の内側2列、及び各内側電極26′の側面に直接隣接する電極26″の外側2列に配列される。本仕様の適用上、各電極列間に電極列が配置されない場合、電極2列は、互いに直接隣接する。以下の詳細説明のとおり、4個以上の電極列を使用することで、電気的に広い、もしくは狭い陰極陽極間隔の選択が可能となり、また、横方向で刺激エネルギーの位置を調整させることができる。各電極26は、例えば、白金、チタン、ステンレス鋼、またはそれらの合金のような、導電性で非腐食性の材質で構成される。)

(ケ)「[0074]
The stimulation lead 12 also includes a plurality of electrical conductors (not shown) extending through the lead body 44 and connected between the respective terminals (not shown) and electrodes 26 using suitable means, such as welding, thereby electrically coupling the proximally-located terminals with the distally-located electrodes 26. In the case where the stimulation lead 12 includes multiple elongated bodies, the proximally-located terminals on each lead body will be electrically coupled to a specific column of electrodes 26 located on the paddle-shaped membrane 50. In alternative embodiments, the electrodes 26 may be arranged in more than four columns. For example, if five columns are used, there may be three inner electrode columns, and two outer electrode columns flanking the three inner electrode columns.」
(刺激リード12は、リード本体44を通って延び、近位端の端子と遠位端の電極26とを電気的結合するよう、溶接等の適切な手段で、各端子(図示せず)と電極26間で接続される複数の導電体(図示せず)も含む。刺激リード12が複数の細長い本体を含む場合、各リード本体の近位端の端子は、パドル型の膜50上に位置する電極26の特定の列と電気的結合する。代替的な実施形態において、電極26は、4列以上に配置することができる。例えば、5列使用の場合、内側電極3列、及びそれに隣接する外側電極2列となる。)

(コ)「[0076]
In the embodiment illustrated in FIG. 3, each of the electrodes 26 has a rectangular shape, with the longest dimension of the electrode being oriented along the longitudinal axis of the stimulation lead 12, and the shortest dimension of the electrode being oriented transverse to the longitudinal axis of the stimulation lead 12. In this manner, the electrodes 26 may be more easily arranged on the paddle-shaped membrane 50 which has a similar aspect ratio as the electrodes 26. Alternatively, the electrodes 26 may be square, circular, oblong, elliptical, or circular. Furthermore, the electrodes 26 may have non-uniform shapes (e.g., some may be rectangular, and others may be elliptical). In the illustrated embodiment, each electrode may have a longitudinal dimension in the range of 1.0-4.0 mm, and a transverse dimension in the range of 0.5-2.5 mm. Immediately adjacent electrode columns may have a transverse spacing 52 (as measured between the centers of the columns) in the range of 1.5-4.0 mm, and immediately adjacent electrodes in each column may have a longitudinal spacing 54 (as measured between the centers of the electrodes) in the range of 1.5-4.0 mm. Preferably, a transverse spacing 56 between the outer electrode columns (as measured between the centers of the columns) is in the range of 4.5-11.0 mm. Ultimately, the transverse and longitudinal spacings between immediately adjacent electrodes should be small enough, so that activation of electrodes will have a spatially combined effect.」
(図3に示される実施形態において、各電極26は、刺激リード12の縦軸に沿って配向する長辺、及び刺激リード12の横方向に配向する短辺を伴う長方形である。このように、電極26は、同様の縦横比を有するパドル型の膜50上に、より容易に配列される。あるいは、電極26は、正方形、円形、楕円形であってもよい。また、電極26は、不均一な形状(例えば、長方形の場合もあれば、楕円の場合もある)である可能性がある。図示された実施形態において、各電極の縦寸法は1.0-4.0 mmの範囲内、横寸法は0.5-2.5 mmの範囲内である。直接隣接する電極列は1.5-4.0 mmの範囲内の横間隔52を有し(列の中心間で測定)、各列の直接隣接する電極は1.5-4.0 mmの範囲内の縦間隔54を有する(電極の中心間で測定)。外側電極列間の横間隔56(列の中心間で測定)は、4.5-11.0 mmの範囲内であることが好ましい。最終的に、電極活性化に空間的複合効果がもたらされるよう、直接隣接する電極間の横及び縦間隔は十分に狭くなければならない。)

(サ)「[0078]
Although the electrode columns of the stimulation paddle lead 12 illustrated in FIG.2 are shown as being longitudinally aligned with each other (i.e., they are not offset from each other in the longitudinal direction), it may be advantageous to offset some of the electrode columns from each other. For example, referring to FIG.5, the inner electrode columns 26′ are longitudinally offset from the other outer electrode columns 26″(i.e., the electrode columns 26′ are not at the same longitudinal level). As there shown, only three electrodes 26 are disposed within each inner electrode column 26′. In the embodiment illustrated in FIG.5 , each electrode in the inner electrode columns 26′is equidistant to the two immediately adjacent electrodes in the respective outer electrode column 26 ″(i.e., the outer electrode just above and the outer electrode just below the respective inner electrode). As will be described in further detail below, longitudinally offsetting the electrode columns in this manner provides for a more efficient use of the stimulation energy to stimulate dorsal column (DC) fibers while preventing the inadvertent stimulation of dorsal root (DR) fibers.」
(図2において、刺激パドルリード12の電極列が、それぞれ縦方向に並ぶよう示されているが(すなわち、互いに縦方向にはオフセットされていない)、一部の電極列が他の電極列からオフセットした方が有益となり得る。例えば、図5に関して、内側電極列26′は、他の外側電極列26″から縦方向にオフセットされる(すなわち、電極列26′は縦方向に同レベルではない)。そこに示されるように、3個の電極26だけが各内側電極列26′内に配置される。図5に示される実施形態において、内側電極列26′内の各電極は、各外側電極列26″で直接隣接する2個の電極と等距離にある(すなわち、各内側電極の真上と真下の外側電極)。以下の詳細説明のとおり、このように電極列を縦方向にオフセットすることで、後根(DR)線維の不用意な刺激を回避しながら、脊柱(DC)線維刺激に対する、より効果的な刺激エネルギーの使用が可能となる。)

(シ)特許請求の範囲
「1 . A neurostimulation paddle lead, comprising:
an elongated lead body having a proximal end, a distal end, and a longitudinal axis; a plurality of terminals carried by the proximal end of the lead body; a paddle-shaped membrane disposed on the distal end of the lead body; and a plurality of electrodes arranged on an exterior surface of the paddle-shaped membrane in electrical communication with the respective terminals, the plurality of electrodes comprising at least four columns of electrodes, each column extending along the paddle-shaped membrane in a longitudinal direction, the at least four electrode columns having at least two inner electrode columns and two outer electrode columns flanking the at least two inner electrode columns, wherein at least one of the at least two inner electrode columns is offset from the outer electrode columns in the longitudinal direction.」
(1.以下を含む神経刺激パドルリード:
近位端、遠位端、縦軸を有する細長いリード本体;
リード本体の近位端に担持される複数の端子;
リード本体の遠位端に配置されるパドル型の膜;
各端子と電気接合されるパドル型の膜の外面上に配置される複数の電極であって、複数の電極は4列以上の電極列からなり、各列はパドル型の膜に沿って縦方向に延び、その4列以上の電極列は2列以上の内側電極列とそれに隣接する2列の外側電極列を有し、2列以上の内側電極列のうち少なくとも1列が外側電極列から縦方向にオフセットされている、複数の電極。)

イ 刊行物1発明
(ス)上記記載事項(コ)に「図3に示される実施形態において、各電極26は、刺激リード12の縦軸に沿って配向する長辺、及び刺激リード12の横方向に配向する短辺を伴う長方形である。このように、電極26は、同様の縦横比を有するパドル型の膜50上に、より容易に配列される・・・」とあるところ、該記載を合理的に解釈すれば、(i)各電極26が配列されるパドル型の膜50は“縦軸”を含むということができる。また、パドル型の膜50は、「横方向に配向する短辺を伴う長方形」配列の電極26が配列されるものであるから、(ii)パドル型の膜50は“縦軸を横断する横断方向軸”を含むものと認められる。

(セ)図5の図示内容から、「内側電極列26′」については、上記(ス)で認定した「横断方向軸」という表現を用いて、2つの内側電極列26′の電極26は、横断方向軸に沿って整列した列に配列されていると認められる。

(ソ)上記記載事項(コ)に「図3に示される実施形態において・・・各列の直接隣接する電極は1.5-4.0 mmの範囲内の縦間隔54を有する(電極の中心間で測定)。」とあるところ、上記記載事項(サ)の図5に示される実施形態は、上記記載事項(コ)の図3に示される実施形態を前提としているものと考えられるから、これらの記載を総合すると、“2列の外側電極列26″における隣接した電極26の縦間隔54は、前記2列の内側電極列26′における隣接した電極26の縦間隔54(電極の中心間で測定)に等しく、前記2列の外側電極列26″と前記2列の内側電極列26′において、隣接した電極26の縦間隔54(電極の中心間で測定)は、1.5-4.0 mmの範囲内であ”るということができる。

(タ)上記記載事項(カ)に「刺激リード12は、近位端46と遠位端48を有する細長い本体44・・・刺激リード12が複数の細長い本体を含むことがあり、その場合、パドル型の膜50は、細長い本体の遠位端に形成される」とあることなどから、“パドル型の膜50に結合された複数のリード本体44”ということができる。

(チ)上記記載事項(ケ)に「刺激リード12は・・・近位端の端子と遠位端の電極26とを電気的結合するよう、溶接等の適切な手段で、各端子(図示せず)と電極26間で接続される複数の導電体(図示せず)も含む」とあるところ、技術常識を踏まえれば、”複数の導電体の各々は電極26の1つを端子の少なくとも1つに結合させる”ということができる。

そこで、上記記載事項(ア)ないし(シ)及び上記認定事項(ス)ないし(チ)を、特に図5に示された実施形態に着目して技術常識を踏まえ補正発明に照らして整理すると、刊行物1には以下の発明が記載されていると認める。(以下「刊行物1発明」という。)
「脊髄組織の電気刺激のための神経刺激パドルリードであって、
刺激リード12を有し、前記刺激リード12は、
パドル型の膜50と、
前記パドル型の膜50に結合された複数のリード本体44と、
前記複数のリード本体44の近位端46の各々に取り付けられた複数の端子と、
複数の導電体と、を有し、
前記パドル型の膜50は、縦軸と、前記縦軸を横断する横断方向軸と、前記縦軸方向に沿って、4個の電極列として配置される複数の電極26とを含み、前記4個の電極列は、2列の内側電極列26′と、各内側電極26′の側面に直接隣接する2列の外側電極列26″とを含み、それにより、前記2列の外側電極列26″は、前記2列の内側電極列26′の横に位置し、前記2列の内側電極列26′の電極26は、前記横断方向軸に沿って整列した列に配列され、前記内側電極列26′は、外側電極列26″から縦軸方向にオフセットされ、
前記2列の各外側電極列26″は4個の電極26を含むのに対し前記2列の各内側電極列26′は3個の電極26だけを含み、
前記2列の外側電極列26″における隣接した電極26の縦間隔54は、前記2列の内側電極列26′における隣接した電極26の縦間隔54(電極の中心間で測定)に等しく、
前記2列の外側電極列26″と前記2列の内側電極列26′において、隣接した電極26の縦間隔54(電極の中心間で測定)は、1.5-4.0 mmの範囲内であり、
前記導電体の各々は、前記電極26の1つを前記端子の少なくとも1つに結合させる、神経刺激パドルリード。」

(3)対比
補正発明と刊行物1発明とを対比すると以下のとおりである。
刊行物1発明の「脊髄組織の電気刺激のための」は、補正発明の「患者組織の電気刺激を提供するための」に相当することはその機能及び技術常識から明らかであり、以下同様にそれぞれの機能及び技術常識を踏まえれば、「神経刺激パドルリード」は「パドルリード組立体」に、「刺激リード12」は「リード」に、「パドル型の膜50」は「パドル本体」に、「リード本体44」は「リード本体」に、「複数のリード本体44の近位端46の各々に取り付けられた」は「複数のリード本体の各々の上に配置された」に、「複数の」「導電体」は「複数の」「導電ワイヤ」に、「縦軸」は「長手方向軸線」に、「縦軸を横断する」「横断方向軸」は「長手方向軸線を横断する」「横断方向軸線」に、「電極列」は「コラム」に、「縦軸方向に沿って、4個の電極列として配置される」は「長手方向軸線と平行に延びる4つのコラムに配列された」に、「電極26」は「電極」に、「2列の」「内側電極列26′」は「2つの」「中間コラム」に、「2列の外側電極列26″」は「2つの」「外側コラム」に、「2列の内側電極列26′と、各内側電極26′の側面に直接隣接する2列の外側電極列26″」は「2つの外側コラムと、それらの間に配置された」「2つの中間コラム」に、「内側電極列26′は、外側電極列26″から縦軸方向にオフセットされ」は「2つの外側コラムの電極は各々2つの中間コラムの電極の列から長手方向にオフセットされ」に相当することも明らかである。

また、補正発明の「電極の長手方向間隔」については、本件明細書に「【0057】 電極アレイ510の電極は、所定のコラムの隣接した電極間の任意適当な中心から中心まで間隔、すなわち、長手方向間隔を有する。隣接した電極間の全ての長手方向間隔は、中心から中心までの距離として測定されることを理解すべきである。」と記載されていることを踏まえ、刊行物1発明の「隣接した電極26の縦間隔54(電極の中心間で測定)」は、補正発明の「隣接した電極の長手方向間隔」に相当するといえる。

したがって、補正発明と刊行物1発明とは、以下の点で一致しているということができる。
<一致点>
「患者組織の電気刺激を提供するためのパドルリード組立体であって、
リードを有し、前記リードは、
パドル本体と、
前記パドル本体に結合された複数のリード本体と、
前記複数のリード本体の各々の上に配置された複数の端子と、
複数の導電ワイヤと、を有し、
前記パドル本体は、長手方向軸線と、前記長手方向軸線を横断する横断方向軸線と、前記長手方向軸線と平行に延びる4つのコラムに配列された複数の電極とを含み、前記4つのコラムは、2つの外側コラムと、それらの間に配置された2つの中間コラムとを含み、それにより、前記2つの外側コラムは、前記2つの中間コラムの横に位置し、前記2つの中間コラムの電極は、前記横断方向軸線に沿って整列した列に配列され、前記2つの外側コラムの電極は各々、前記2つの中間コラムの電極の列から長手方向にオフセットされ、
前記2つの外側コラムにおける隣接した電極の長手方向間隔は、前記2つの中間コラムにおける隣接した電極の長手方向間隔に等しく、
前記導電ワイヤの各々は、前記電極の1つを前記端子の少なくとも1つに結合させる、パドルリード組立体。」

そして、補正発明と刊行物1発明とは、以下の4点で相違している。
<相違点1>
補正発明は、(複数の)端子のアレイとし、該端子のアレイは複数の端子を有するものであるのに対し、刊行物1発明は、複数の端子がアレイ状か否か明らかでない点。
<相違点2>
補正発明のパドル本体の幅は、9ミリメートルよりも長くないのに対し、刊行物1発明のパドル型の膜50(パドル本体)の幅は、不明である点。
<相違点3>
補正発明においては、4つのコラムの各々は、等しい数の電極を有し且つ8つの電極を含むのに対し、
刊行物1発明においては、2列の各外側電極列26″(2つの外側コラム)は4個の電極を有するのに対し2列の各内側電極列26′(2つの中間コラム)は3個の電極だけを有する点。
<相違点4>
補正発明の隣接した電極の長手方向間隔は、6ミリメートルよりも大きいのに対し、刊行物1発明の隣接した電極の縦間隔54(長手方向間隔)は、1.5-4.0 mmの範囲内である点。

(4)相違点の検討
ア 相違点1について
刊行物1においては、複数の端子をアレイ状とすることは明記されていない。しかしながら、刊行物1の図3及び図5に示されるリード本体44の近位端46の対となるコネクタ42との接続形態からして、複数の端子はアレイ状となっている蓋然性が高い。したがって、相違点1は実質的な差異ではない。仮に、相違点1が実施的な差違であるとしても、複数の端子をアレイ状とすることは例示するまでもなく従来周知の技術事項である。

イ 相違点2について
相違点2に係る補正発明の構成に対応する本件明細書の記載としては、「【0035】典型的には、パドル本体は、パドル本体の長手方向軸線が患者の吻側尾側方向(rostral-caudal)軸線(すなわち、頭からつま先)に沿って位置決めされ且つ長手方向軸線を横断する軸線(「幅」)が患者の内側外側方向(medial-lateral)軸線(すなわち、肩から肩)に沿って位置決めされるように、硬膜外腔の中に埋込まれる。従って、患者に対して過度の不快を引き起こすことなしに、硬膜外腔の内側外側方向範囲内に合うのに十分狭い幅を有するパドル本体を形成することが有利な場合がある。」と記載されていることから、補正発明の「パドル本体の幅は、9ミリメートルよりも長くない」ことの技術的意義は、患者内に埋め込む際の不快感をパドル本体の小型化によって軽減することにあるものと認められるが、そのような課題は、埋め込み型医療機器全般に内在する課題である。
また、本件明細書に「【0056】少なくともいくつかの実施形態では、パドル本体502は、12ミリメートルよりも長くない幅を有する。少なくともいくつかの実施形態では、パドル本体502は、11ミリメートルよりも長くない幅を有する。少なくともいくつかの実施形態では、パドル本体502は、10ミリメートルよりも長くない幅を有する。少なくともいくつかの実施形態では、パドル本体502は、9ミリメートルよりも長くない幅を有する。少なくともいくつかの実施形態では、パドル本体502は、8ミリメートルよりも長くない幅を有する。」と記載されていることからして、相違点2に係る補正発明の「9ミリメートル」という上限値に格別臨界的意義は認められない。
そして、脊髄刺激療法のためのリード等の幅を9ミリメートル以下とすることは、例えば、米国特許出願公開第2005/0070919号明細書(段落[0005]の「The method of insertion of a spinal cord stimulator depends upon its width. The width of existing spinal cord stimulators varies between 1 mm and 8 mm」の記載等参照)、米国特許出願公開第2006/0106440号明細書(段落[0013]の「if the strip 12 is approximately 6-7 mm in width」の記載等参照)に示されるように従来周知の技術事項である。
そうすると、刊行物1発明において、内在する上記課題を解決するために、上記従来周知の技術事項を適用して、相違点2に係る補正発明の構成とすることは、当業者が容易になし得たものというべきである。

ウ 相違点3について
補正発明は、4つのコラムの各々の電極を等しい数とし、その結果本件明細書図5等に示されるように、外側コラムと中間コラムとが長手方向に非対称にオフセットすることになる。一方、刊行物1発明は、外側電極列26″(外側コラム)と内側電極列26′(中間コラム)の電極数が異なることから、刊行物1の図5に示されるように長手方向に対称にオフセットすることが可能となる。ここで、補正発明のように長手方向に非対称にオフセットさせるか、刊行物1発明のように長手方向に対称にオフセットさせるかは、基本的に当業者が使用形態等を考慮して適宜選択し得る事項であり、また、刊行物1を参酌しても、長手方向に非対称にオフセットさせることを阻害するような事情は見当たらない。
次に、補正発明の電極数が8であるという構成に関係する本件明細書の記載として「【0062】・・・かかる電極形態は、例えば、6つの電極各々を有する2つの外側コラム、6つの電極を有する2つの中間コラム、及び8つの電極を有する1つの中間コラムを含む。この形態は、簡単に、6-6-8-6-6と呼ばれてもよく、ここでコラムの電極の数は、左から右に数えられる。この略記法を使用することは役立つ。変形例として、上記形態を、8電極コラムを第2の位置(6-8-6-6-6)又は第4の位置(6-6-6-8-6)に配置するように再配置されてもよい。他の32の電極形態は、例えば、6-7-6-7-6、5-5-6-6-5-5、4-4-5-6-5-4-4、及び4-4-4-4-4-4-4-4を含む。他の再配置及び形態も可能であることを理解すべきである。」と記載されていることからすれば、補正発明における電極数が8であるという構成の技術的意義は、乏しいものと考えざるを得ない。
そして、脊髄刺激療法のためのリードにおいて、等しい数の8個の電極を長手方向に非対称にオフセットさせることは、原査定において例示された米国特許第6236892号明細書(従来技術として示された図1等を参照)に示されるように従来周知の技術事項である。
これらを併せ考えると、刊行物1発明において、上記従来周知の技術事項を適用して、相違点3に係る補正発明の構成とすることは、当業者が容易になし得たものというべきである。

エ 相違点4について
請求人は、審判請求書及び上申書等において補正発明が、「電極の長手方向間隔は、6ミリメートルよりも大き」くすることにより、電流短絡を防止できる旨主張し、本件明細書段落【0060】にも同様のことが記載されている。しかしながら、電流短絡防止のためには、補正発明が実質的に特定するような電極の中心間距離のみならず、電極自体の長さを考慮した電極間の絶縁長さが重要と考えられるので、電極の中心間距離を特定することの技術的意義は疑問なしとはできない。
次に、医療用機器において、電流短絡防止のために電極間隔を確保することは、例えば、特表2004-531351号公報(段落【0008】等参照)に示されるように、従来周知の課題である。
また、脊髄電気刺激療法のための電極を長手方向に6ミリメートルより大きい間隔で配置することも、原査定において例示された米国特許出願公開第2007/0255372号明細書(段落【0014】において、電極の中心間距離が7mmとされている点等を参照)、米国特許出願公開第2010/0100165号明細書(段落【0013】の「The length of each electrode is preferably approximately 4.0 mm and ・・・the electrodes are preferably spaced apart by 1.0 mm laterally and 2 mm or 3 mm longitudinally.」との記載等を参照)に示されるように、やはり従来周知の技術事項である。
これらを総合的に考えれば、刊行物1発明において、上記従来周知の課題に対処すべく、上記従来周知の技術事項を適用して、電極の長手方向間隔を、6ミリメートルよりも大きくすることは、当業者が容易になし得たものと解するのが相当である。
この点、請求人は原審における意見書において、刊行物1には、電極活性化に空間的複合効果がもたらされるよう、直接隣接する電極間の横及び縦間隔は十分に狭くなければならないことが記載されており(上記記載事項(コ)参照)、電極間隔を大きくすることには阻害事由がある旨主張する。しかしながら、電流短絡防止という従来周知の課題と、刊行物1発明における電極活性化という目的とは、トレードオフの関係にあり、電流短絡防止という課題を重視して電極間隔を大きくすることに阻害事由があるとまではいえない。したがって、請求人の主張は採用できない。

オ 補正発明の効果
補正発明が奏する効果についてみても、刊行物1発明及び上記周知の技術的事項の奏するそれぞれの効果の総和以上の格別顕著な効果を奏するものとは認められない。

カ 小括
したがって、補正発明は、刊行物1発明及び従来周知の技術事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。

3 むすび
以上のとおりであるから、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。
よって、上記[補正却下の決定の結論]のとおり、決定する。

第3 本願発明について
1 本願発明
本件補正は、上記のとおり却下されたところ、本件出願の特許請求の範囲の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、特許請求の範囲、明細書及び図面の記載からみて、平成27年2月27日付けの手続補正書により補正された上記第2の1(1)に示す特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定されるとおりの「パドルリード組立体」であると認める。

2 刊行物
これに対して、原審の拒絶の理由に引用された刊行物は、上記第2の2(2)に示した刊行物1であり、その記載事項は上記第2の2(2)のとおりである。

3 対比・検討
本願発明は、実質的に、上記第2の2で検討した補正発明の「パドル本体」から、「前記パドル本体の幅は、9ミリメートルよりも長くな」い点を削除し、「パドル本体」の「少なくとも4つのコラム」について、「等しい数の電極を有」する点を削除したものである。
そうすると、本願発明より狭い範囲を特定事項とする補正発明が、上記第2の2で検討したとおり想到容易である以上、それよりも広い範囲を特定事項とする本願発明も、刊行物1発明及び従来周知の技術事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものということになる。

4 むすび
以上のとおり、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないから、本件出願は拒絶されるべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2017-01-31 
結審通知日 2017-02-06 
審決日 2017-02-20 
出願番号 特願2013-529188(P2013-529188)
審決分類 P 1 8・ 575- Z (A61N)
P 1 8・ 121- Z (A61N)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 木村 立人  
特許庁審判長 内藤 真徳
特許庁審判官 長屋 陽二郎
橘 均憲
発明の名称 パドルリード組立体及び電気刺激システム  
代理人 弟子丸 健  
代理人 井野 砂里  
代理人 西島 孝喜  
代理人 松下 満  
代理人 田中 伸一郎  
代理人 渡邊 徹  
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