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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 G01R
管理番号 1330476
審判番号 不服2016-14720  
総通号数 213 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2017-09-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2016-09-30 
確定日 2017-08-01 
事件の表示 特願2011-230852「電流データ・サンプル補正方法及び装置」拒絶査定不服審判事件〔平成24年 5月10日出願公開、特開2012- 88318、請求項の数(2)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成23年10月20日(パリ条約による優先権主張 2010年10月21日(以下、「優先日」という。) 米国、2011年9月19日 米国)の出願であって、平成27年7月14日付けで拒絶理由が通知され、平成28年1月21日付けで意見書が提出されたが、平成28年5月24日付けで、拒絶査定(以下、「原査定」という)がなされ、これに対し、平成28年9月30日に拒絶査定不服審判が請求され、同時に手続補正がなされたものである。

第2 原査定の概要
原査定(平成28年5月24日付け拒絶査定)の概要は次の通りである。

この出願の請求項1,2に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、引用文献1-3に記載された発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

引用文献等一覧
1.特開2006-010337号公報
2.特開2000-146994号公報
3.特開2003-344202号公報

第3 本願発明
本願の請求項1、2に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」、「本願発明2」という。)は、特許請求の範囲の請求項1、2に記載された事項により特定される発明であり、本願発明1は以下のとおりのものである。

「【請求項1】
被測定デバイスからの電流信号を表す電流データ・サンプルを補正する方法であって、
上記被測定デバイスに結合された電流センサを用いて上記電流信号を受け、上記被測定デバイスからの上記電流信号を表す上記電流データ・サンプルを生成するステップと、
電圧プローブを用いて上記被測定デバイスからの上記電流信号に対応する電圧信号を受け、該電圧信号を表す電圧データ・サンプルを生成するステップと、
上記電圧データ・サンプル中の上記被測定デバイスの対応するオフ期間を検出することによって求められ、上記被測定デバイスのオフ期間に対応し、上記電流データ・サンプルのゼロ・アンペア・レベルからの変位を表す電流変動データ・サンプルを抽出するステップと、
上記被測定デバイスの上記オフ期間の上記電流変動データ・サンプルを補間し、上記被測定デバイスのオン期間における上記ゼロ・アンペア・レベルからの変動成分に相当する補間電流変動データ・サンプルを生成するステップと、
上記電流信号を表す上記電流データ・サンプルから上記被測定デバイスの上記オフ期間及び上記オン期間にそれぞれ対応する上記電流変動データ・サンプル及び上記補間電流変動データ・サンプルを引き算して、ゼロ・アンペア・レベル補正電流データ・サンプルを生成するステップと、
上記ゼロ・アンペア・レベル補正電流データ・サンプルを用いて波形表示を生成するステップと
を具える電流データ・サンプル補正方法。」

第4 引用文献、引用発明等
1 引用文献1について
原査定の拒絶の理由で引用された引用文献1には、図面とともに、次の事項が記載されている(下線は、当審で付与したものである。以下同様。)。

a 「【0001】
本発明は、ホール素子等を利用した電流検出器に関し、特に、その検出電流値を正確に補正する技術に関するものである。」

b 「【0019】
次に、サンプルホールド回路6の詳細について説明する。図6に回路構成を示す。接続は図に示した通りである。極性変化検出信号9の立ち下がり時点での電流値出力信号5の電圧をサンプリングし、出力回路IC26から電流0A値7として制御装置8へ出力する。サンプルホールド回路6は、外部信号RSTにより制御もできる。RST信号により、電流値出力信号5の代わりに既知の値を入力し、サンプルホールド回路6の誤差を把握することができる。」

c 「【0039】
実施の形態4.
図20は、本発明の実施の形態4における電流検出器の構成を示すブロック図である。
先の各実施の形態例では、オン電圧としては、電力変換器1内のアームを構成する半導体素子の電圧を検出していた。これに対し、この実施の形態4では、電流検出器4の検出対象である測定電流15が流れる被検出電流路と直列に接続され常に上記被検出電流路と同一の電流が流れる連接電流路に、互いに逆極性に並列接続された半導体ダイオード素子を挿入し、その半導体ダイオード素子のオン電圧を検出するようにしている。従って、電力変換器の出力交流電流を検出する場合に限らず、任意の個所に流れる交流電流を検出する電流検出器の出力補正に適用することができる。
【0040】
図において、測定電流15はホール素子やホールICにより構成される電流検出器4により測定される。同時に、測定電流15は半導体ダイオード素子を逆方向に並列に接続してなる回路を流れる。オン電圧発生装置14Aの両端に発生するオン電圧2をオン極性変化検出回路3に導く。一方、電流検出器4で測定された電流値出力信号5はその結果を表示もしくは処理を行う制御装置8に入力すると同時に、サンプルホールド回路6にも入力する構成になっている。オン電圧発生装置14Aは、先のオン電圧検出回路14と同様のものである。各ブロックの回路構成は、全体として、実施の形態1で説明した構成と類似のものである。
【0041】
次に動作について説明する。図21は測定電流15である実電流10の波形に対する各機器の動作を示す図である。電流検出器4は実電流10を測定して電流値出力信号5として、制御装置8に送ると同時にサンプルホールド回路6にも送る。オン電圧発生装置14Aでは実電流10の極性に応じた極性のオン電圧2を発生する。実電流10が0Aを通過して極性を変える時、オン電圧発生装置14Aが出しているオン電圧2の極性も変化する。このオン電圧2の変化をオン極性変化検出回路3が判定して極性変化検出信号9をサンプルホールド回路6に送る。サンプルホールド回路6は、この極性変化検出信号9の立ち下がりタイミングで電流値出力信号5を電流0A値として保持する。
以上の動作により、制御装置8は電流0A値7を電流検出器4から送られてくる電流値出力信号5の0Aレベルとして処理できる。その結果、電流検出器4の0Aレベルの補正ができ、この補正動作は電流反転タイミング毎に実行されるので、温度変化が生じても常に正確な電流値出力が得られ、この電流値出力を使用した制御の信頼性の向上が期待できる。」

上記a?c及び図20より、引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されている(括弧内は、認定に用いた引用文献1の記載箇所を示す。)。
「電力変換器の出力交流電流を検出する場合に(【0039】)、電流検出器の検出電流値を補正する方法であって(【0001】)、
電流検出器4の検出対象である測定電流15が流れる被検出電流路と直列に接続され常に上記被検出電流路と同一の電流が流れる連接電流路に、互いに逆極性に並列接続された半導体ダイオード素子を挿入してオン電圧発生装置14Aとし(【0039】、【0041】、図20)、
ホール素子により構成される電流検出器4は(【0040】)、測定電流15である実電流10を測定して電流値出力信号5として、制御装置8に送ると同時にサンプルホールド回路6にも送り、
オン電圧発生装置14Aでは実電流10の極性に応じた極性のオン電圧2を発生し、実電流10が0Aを通過して極性を変える時、オン電圧発生装置14Aが出しているオン電圧2の極性も変化するので、このオン電圧2の変化をオン極性変化検出回路3が判定して極性変化検出信号9をサンプルホールド回路6に送り(【0041】)、
サンプルホールド回路6は、この極性変化検出信号9の立ち下がりタイミングで電流値出力信号5の電圧をサンプリングして電流0A値7として保持し、制御回路8へ出力し(【0019】、【0041】)、
制御装置8は電流0A値7を電流検出器4から送られてくる電流値出力信号5の0Aレベルとして処理して、電流検出器4の0Aレベルを補正し(【0041】)、
電流検出器の検出電流値を補正する方法。」

2 引用文献2について
原査定の拒絶の理由で引用された引用文献2には、図面とともに、次の事項が記載されている。
a 「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えば、連続鋳造プロセスにおいて溶鋼を鋳込む鋳型内溶鋼流の表面の流速等を測定する流速測定方法及び装置に関するものである。」

b 「【0027】(a)まず#1タイマが始動すると、図2(図2は(2)項と共通に用いる)のように、測定開始前に、センサヘッド移動機構を用いて、センサヘッドを測定対象から十分離れた場所(図2のA点)に配置し、その時の出力信号を測定開始前のオフセット分として記録する。この処理をタイマ時間Ta の満了前に終了させ、タイマ時間Ta の満了時点で#2タイマを始動させる(図3の(a)を参照)。
(b)#2タイマが始動すると、直ちにセンサヘッド移動機構を用いて、センサヘッドを測定対象上(図2のB点)に配置し、磁場信号の測定及び記録を開始する。そしてタイマ時間Tb の満了により測定及び記録を終了し、#3タイマを始動させる(図3の(a)を参照)。
(c)#3タイマが始動すると、直ちにセンサヘッド移動機構を用いて、再び測定開始前と同じ場所(図2のA点)にセンサヘッドを戻し、そのときの出力信号を測定終了後のオフセット分として記録する。この処理をタイマ時間Tc の満了前に終了させる(図3の(a)を参照)。そして再び#1タイマを始動させ、測定を繰り返す。
【0028】ここで図3の(a)のように測定開始前、終了後のオフセット分の値の間を適当な直線又は曲線で結び(即ち補間して)、測定時間Tb 中の各時点での磁場信号に生じたオフセット分の推定値とする。そして図3の(a)に示すように、測定対象上(図2のB点)で記録した磁場信号から、この各時点でのオフセット分推定値を差し引けば、オフセット分を除去した補正後の磁場信号を、図3の(b)のように得ることができる。」

3 引用文献3について
原査定の拒絶の理由で引用された引用文献3には、図面とともに、次の事項が記載されている。

a 「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄道車両の輪重や横圧に関する時系列データを処理するデータ処理装置及びデータ処理方法に関する。」

b 「【0081】まず、図12(a)に示すような、距離系列横圧平均値データが与えられると、まず直線判定が行われ、山状波形160より手前において上述の条件を満たす直線区間150を認識する。そして、距離系列横圧平均値データの直線区間150の横圧平均値から当該直線区間150に対応するドリフト量Eを、例えば、当該直線区間150における横圧平均値の平均値等として取得する。そして、図12(b)に示すように、平滑化していない距離系列横圧最大値データの直線区間150に対応する部分の横圧最大値からドリフト量Eを減算して平滑していない距離系列横圧最大値データの直線区間150におけるドリフト補正をする。」

c 「【0084】そして、当該直線区間152に対応するドリフト量Fを距離系列横圧平均値データの横圧平均値から取得した後、図13(a)に示すように、平滑化していない距離系列横圧最大値データにおける直線区間152に対応する横圧最大値からドリフト量Fを減算して当該直線区間152におけるドリフト補正をする。
【0085】つぎに、直線区間150と直線区間152とに挟まれるカーブ区間151を含む区間153においてドリフト補正をすべく、直線区間150に対応するドリフト量E及び直線区間152に対応するドリフト量Fから、区間153に対応する補間ドリフト量Gを、例えば、線形補間等により生成し、平滑化していない距離系列横圧最大値データの区間153に対応する横圧最大値から補間ドリフト量Gを減算して、図13(b)に示すように、区間153におけるドリフト補正を行う。」

第5 対比・判断
1 本願発明1について
(1)対比
本願発明1と引用発明を対比する。
ア 引用発明の「電力変換器」、「電流値出力信号5」、「ホール素子」、「電流0A値7」、「オン電圧2」は、それそれ、本願発明1の「被測定デバイス」、「電流信号」、「電流センサ」、「電流データ・サンプル」、「電圧信号」に相当する。

イ 引用発明の「電流検出器4」は、「電力変換器の出力交流電流」が流れる「被検出電流路」の「測定電流15である実電流10を測定して」いるので、引用発明の「電流検出器の検出電流値」は、本願発明1の「被測定デバイスからの電流信号を表す電流データ」に相当するといえる。
そして、引用発明は、「電力変換器の出力交流電流」の流れる「被検出電流路」からの「電流値出力信号5の電圧をサンプリングして電流0A値7として保持し、制御回路8へ出力し、制御装置8は電流0A値7を電流検出器4から送られてくる電流値出力信号5の0Aレベルとして処理して、電流検出器4の0Aレベルを補正し、電流検出器の検出電流値を補正する」ので、引用発明の「電流検出器の検出電流値を補正する方法」と、本願発明1の「被測定デバイスからの電流信号を表す電流データ・サンプルを補正する方法」とは、「被測定デバイスからの電流信号を表す電流データを補正する方法」である点で共通する。

ウ 引用発明の「電流検出器4」は、「電力変換器の出力交流電流」が流れる「被検出電流路」の「測定電流15である実電流10を測定して」いるので、「電力変換器」に結合しているといえる。
よって、引用発明の「サンプルホールド回路6」が、「電力変換器」に結合された「ホール素子により構成される電流検出器4」からの「電流値出力信号5」を受け、「電流値出力信号5の電圧をサンプリングして電流0A値7として保持」することは、本願発明1の「上記被測定デバイスに結合された電流センサを用いて上記電流信号を受け、上記被測定デバイスからの上記電流信号を表す上記電流データ・サンプルを生成するステップ」に相当する。

エ 引用発明の「実電流10の極性に応じた極性のオン電圧2」は、電流検出器4が、「被検出電流路」を流れる実電流10を測定した「電流値出力信号5」に対応する電圧信号である。
そして、引用発明は「オン電圧2の変化をオン極性変化検出回路3が判定して」いるので、「オン極性変化検出回路3」は、「オン電圧2」を受けているといえる。
よって、引用発明の「被検出電流路と直列に接続され」た「オン電圧発生装置14Aでは実電流10の極性に応じた極性のオン電圧2を発生し」「このオン電圧2の変化をオン極性変化検出回路3が判定」することは、本願発明1の「上記被測定デバイスからの上記電流信号に対応する電圧信号を受け」「るステップ」に相当する。

オ 引用発明の「電流検出器の検出電流値を補正する方法」と、本願発明1の「電流データ・サンプル補正方法」とは、「電流データ補正方法」である点で共通する。

すると、本願発明1と引用発明1とは、次の一致点及び相違点を有する。
(一致点)
「被測定デバイスからの電流信号を表す電流データを補正する方法であって、
上記被測定デバイスに結合された電流センサを用いて上記電流信号を受け、上記被測定デバイスからの上記電流信号を表す上記電流データ・サンプルを生成するステップと、
上記被測定デバイスからの上記電流信号に対応する電圧信号を受けるステップと、
を具える電流データ補正方法。」

(相違点1)
本願発明1は、「電流データ・サンプルを補正する方法」であるのに対して、引用発明は、「検出電流値を補正」しているが、電流値出力信号5の電圧をサンプリングした「電流0A値7」を補正していない点。
(相違点2)
本願発明は、「電圧プローブを用いて」被測定デバイスからの電流信号に対応する電圧信号を受けているのに対し、引用発明は、そのような特定がない点。
(相違点3)
本願発明は、被測定デバイスからの電流信号に対応する電圧信号を受け、「該電圧信号を表す電圧データ・サンプルを生成」しているのに対し、引用発明は、実電流10の極性に応じた極性のオン電圧2を発生し、「オン電圧2の変化をオン極性変化検出回路3が判定して極性変化検出信号9」を生成しているが、「オン電圧2」を表す電圧データ・サンプルを生成していない点。
(相違点4)
本願発明は、「上記電圧データ・サンプル中の上記被測定デバイスの対応するオフ期間を検出することによって求められ、上記被測定デバイスのオフ期間に対応し、上記電流データ・サンプルのゼロ・アンペア・レベルからの変位を表す電流変動データ・サンプルを抽出するステップ」を備えるのに対し、引用発明は、そのような特定がない点。
(相違点5)
本願発明は、「上記被測定デバイスの上記オフ期間の上記電流変動データ・サンプルを補間し、上記被測定デバイスのオン期間における上記ゼロ・アンペア・レベルからの変動成分に相当する補間電流変動データ・サンプルを生成するステップ」を備えるのに対し、引用発明は、そのような特定がない点。
(相違点6)
本願発明は、「上記電流信号を表す上記電流データ・サンプルから上記被測定デバイスの上記オフ期間及び上記オン期間にそれぞれ対応する上記電流変動データ・サンプル及び上記補間電流変動データ・サンプルを引き算して、ゼロ・アンペア・レベル補正電流データ・サンプルを生成するステップ」を備えるのに対し、引用発明は、そのような特定がない点。
(相違点7)
本願発明は、「上記ゼロ・アンペア・レベル補正電流データ・サンプルを用いて波形表示を生成するステップ」を備えるのに対し、引用発明は、そのような特定がない点。

(2) 判断
上記相違点3について検討する。
引用発明は、オン電圧発生装置14Aで実電流10の極性に応じた極性のオン電圧2を発生し、オン電圧2の変化をオン極性変化検出回路3が判定して極性変化検出信号9を生成し、該極性変化検出信号9の立ち下がりタイミングで、サンプルホールド回路6によるサンプルホールドを実行させるものであるから、引用発明において、「オン電圧2」を表す電圧データ・サンプルを生成することは想定し得ないことである。
また、引用文献2、3にも、被測定デバイスからの電流信号に対応する電圧信号を受け、電圧信号を表す電圧データ・サンプルを生成することは、記載されていない。

したがって、上記相違点3に係る本願発明1の構成は、引用発明、引用文献2、3に記載された事項に基づいて、当業者が容易に想到し得たことであるとはいえない。

さらに、上記相違点4?7に係る本願発明の構成は、上記相違点3に係る本願発明の構成を前提としたものであるから、引用発明、引用文献2、3に記載された事項に基づいて、当業者が容易に想到し得たものではない。

よって、本願発明1は、上記相違点1、2について検討するまでもなく、引用発明、引用文献2、3に記載された事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。

2 本願発明2について
本願発明2は、本願発明1に対応する装置の発明であり、上記相違点3に係る本願発明1の「上記被測定デバイスからの上記電流信号に対応する電圧信号を受け、該電圧信号を表す電圧データ・サンプルを生成する」に対応する構成を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由によって、引用発明、引用文献2、3に記載された事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。

第6 むすび
以上のとおり、本願発明1、2は、引用発明、引用文献2、3に記載された技術的事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。したがって、原査定の拒絶の理由によっては、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審決日 2017-07-18 
出願番号 特願2011-230852(P2011-230852)
審決分類 P 1 8・ 121- WY (G01R)
最終処分 成立  
前審関与審査官 續山 浩二  
特許庁審判長 清水 稔
特許庁審判官 須原 宏光
中塚 直樹
発明の名称 電流データ・サンプル補正方法及び装置  
代理人 特許業務法人山口国際特許事務所  

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