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審決分類 |
審判 査定不服 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由)(定型) A61L |
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管理番号 | 1330612 |
審判番号 | 不服2015-12553 |
総通号数 | 213 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2017-09-29 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2015-07-02 |
確定日 | 2017-07-21 |
事件の表示 | 特願2010-546025「3次元絹ハイドロキシアパタイト組成物」拒絶査定不服審判事件〔平成21年 8月13日国際公開、WO2009/100280、平成23年 4月14日国内公表、特表2011-511668〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
第1 主な手続の経緯 本願は,国際出願日である平成21年2月6日(パリ条約に基づく優先権主張 平成20年2月7日及び同年8月1日,いずれもアメリカ合衆国)にされたとみなされる特許出願であって,平成27年3月2日付けで拒絶査定がされ,これに対して,同年7月2日に拒絶査定不服審判が請求されると同時に特許請求の範囲が補正され,平成28年10月24日付けで拒絶理由(以下「本件拒絶理由」という。)が通知されたものである。 第2 本願発明及び本件拒絶理由について 本願の請求項1?5に係る発明は,平成27年7月2日に補正された特許請求の範囲の請求項1?5に記載されている事項により特定されるとおりのものである。 また,本件拒絶理由の内容は,本審決末尾に掲記のとおりである。 第3 むすび 請求人は,本件拒絶理由に対して,指定期間内に特許法159条2項で準用する同法50条所定の意見書を提出するなどの反論を何らしていない。そして,本件拒絶理由を覆すに足りる根拠は見いだせず,本願は本件拒絶理由によって拒絶すべきものである。 よって,結論のとおり審決する。 以下,本件拒絶理由の内容を掲記する。 この出願は,特許請求の範囲の記載が,下記の点で特許法36条6項2号に規定する要件を満たしていない。 記 1 請求項1の記載について 請求項1の「生絹ファイバー」の意味が明確でない。 すなわち,本願明細書の【0023】には,その定義として,「本明細書で用いる『生絹』または『生絹ファイバー』という用語は,セリシンを除去するように処理されていない絹ファイバーを意味し,それゆえ,例えば,繭から直接得られた絹ファイバーを包含する。」との記載がある。他方,【0078】には,「セリシン除去工程により絹ファイバーを処理し,…約3mmの長さの切片にスライスした。約2質量%の非溶解絹ファイバーを含むミネラル化絹ブロックのプロトタイプを作製…。絹ファイバーはいずれの特定の方向にも向いておらず,カプセル中に詰められている間に絹-ミネラル混合物中に挿入された。」(注:下線は当審による。)との記載もある。 そうすると,【0023】の記載からは,「生絹ファイバー」はセリシンを除去するように処理されていない絹ファイバーを意味し,技術的意義として,絹ポリマーを構造的に強化するもの(【0077】)と理解できる一方で,【0078】の「絹ファイバーはいずれの特定の方向にも向いておらず,カプセル中に詰められている間に絹-ミネラル混合物中に挿入された。」との記載からは,絹ポリマーを構造的に強化する助けとなる「絹ファイバー」として,セリシン除去工程により処理したセリシン不含の絹ファイバーが含まれるとも解されることとなり,結果,「生絹ファイバー」の意味が明確でないこととなる。 したがって,特許を受けようとする発明が明確でない。 (なお,【0077】及び【0078】に記載の「非溶解絹ファイバー」は,明細書中,この箇所でのみ用いられている用語であるところ,これが請求項1の「生絹ファイバー」を指すのであれば,用語が統一されていないこととなるので注意ありたい。また,本願には,【0078】中の図10及び図11に対応する図,並びに,【0079】中の図12に対応する図が添付されていないこと,【0066】?【0079】に記載の各図の説明は対応する図番号と整合しておらず,また,【0030】の図面の簡単な説明とも整合していないことも,併せて付言する。) 2 請求項2?5の記載について 請求項2及び請求項1又は2の記載を引用する請求項3?5についても,上記1で述べた理由と同様に,特許を受けようとする発明が明確でない。 |
審理終結日 | 2017-02-24 |
結審通知日 | 2017-02-27 |
審決日 | 2017-03-10 |
出願番号 | 特願2010-546025(P2010-546025) |
審決分類 |
P
1
8・
537-
WZF
(A61L)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 石井 裕美子 |
特許庁審判長 |
須藤 康洋 |
特許庁審判官 |
齊藤 光子 小川 慶子 |
発明の名称 | 3次元絹ハイドロキシアパタイト組成物 |
代理人 | 春名 雅夫 |
代理人 | 山口 裕孝 |
代理人 | 小林 智彦 |
代理人 | 大関 雅人 |
代理人 | 清水 初志 |
代理人 | 新見 浩一 |
代理人 | 刑部 俊 |
代理人 | 佐藤 利光 |
代理人 | 五十嵐 義弘 |
代理人 | 井上 隆一 |
代理人 | 川本 和弥 |