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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 H01R 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 H01R |
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管理番号 | 1330709 |
審判番号 | 不服2016-13037 |
総通号数 | 213 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2017-09-29 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2016-08-30 |
確定日 | 2017-07-27 |
事件の表示 | 特願2012-101020「回路基板装置及びコネクタ」拒絶査定不服審判事件〔平成25年11月7日出願公開、特開2013-229207〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
第1 手続の経緯 本願は、平成24年4月26日の出願であって、平成27年11月10日付けで拒絶の理由が通知され、その指定期間内の平成28年1月8日に意見書及び手続補正書が提出されたが、同年6月27日付けで拒絶査定(発送日:同年7月5日)がなされ、これに対し、同年8月30日に拒絶査定不服審判が請求されるとともに、その審判の請求と同時に手続補正がされたものであり、その後、同年11月18日に上申書が提出されている。 第2 平成28年8月30日付けの手続補正についての補正却下の決定 〔補正却下の決定の結論〕 平成28年8月30日付けの手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。 〔理由〕 1 本願補正発明 本件補正は、特許請求の範囲の請求項1について、補正前(平成28年1月8日の手続補正書)の請求項1に、 「【請求項1】 一対の接触片を具備した挟持部を有するランドを備えた回路パターンを実装した回路基板と、 前記回路基板を取り付けている本体と、 前記回路基板を前記本体に固定しているコネクタとを備え、 前記コネクタは、 前記本体と対向する対向面に開口部が形成されているとともに前記対向面と前記本体との間に前記回路基板を挟んでいる筐体と、 前記回路基板の外側で前記筐体を前記本体に固定している固定部と、 前記筐体の内部に収納され、前記開口部を介して前記挟持部に挟持されている導電体とを備えた回路基板装置。」 とあったものを、 「【請求項1】 一対の接触片を具備した挟持部を有するランドを備えた回路パターンを実装した回路基板と、 前記回路基板を取り付けている本体と、 前記回路基板を前記本体に固定しているコネクタとを備え、 前記コネクタは、 前記本体と対向する対向面に開口部が形成されているとともに前記対向面と前記本体との間に前記回路基板を挟んでいる筐体と、 前記筐体に設けられた固定部であって、前記本体に形成された貫通孔に挿入された状態で前記回路基板の外側で前記筐体を前記本体に固定している固定部と、 前記筐体の内部に収納され、前記開口部を介して前記挟持部の前記一対の接触片に挟持されている導電体と を備えた回路基板装置。」 と補正することを含むものである(下線は補正箇所を示すために請求人が付したものである。)。 上記補正は、発明を特定するために必要な事項である「固定部」について「前記筐体に設けられた固定部であって、前記本体に形成された貫通孔に挿入された状態で」前記筐体を前記本体に固定しているとの限定を付し、また、「導電体」について「前記一対の接触片」に挟持されているとの限定を付すものであり、かつ、補正前の請求項1に記載された発明と補正後の請求項1に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、本件補正は、特許法第17条の2第5項第2号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 そこで、本件補正後の請求項1に記載される発明(以下「本願補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか)否かについて検討する。 2 刊行物 原査定の拒絶の理由に引用され、本願の出願前に頒布された特開2007-157657号公報(以下「刊行物」という。)には、「コネクタ」に関して、図面(特に、図1?図3、図5(b)、図7)と共に次の事項が記載されている。下線は当審で付した。以下同様。 ア 「【0004】 本発明は上記技術的課題に鑑みて、複数の基板を直列に電気接続する場合の接続信頼性が高く、基板連結の小型化及び薄型化を図るのに効率的なコネクタの提供を目的とする。」 イ 「【0015】 本発明に係るコネクタを液晶パネルのバックライトに使用する発光ダイオードのLEDモジュール基板の連結接続に用いた例を示す。 なお、基板を直列接続するものである限りにおいて本発明は実施例に限定されるものではない。 図2(a)はLEDモジュール基板40をコネクタ10を用いて直列接続した状態の平面図を示し、図2(b)はコネクタ10付近の斜視図を示す。 また、図7に基板40をコネクタ10を用いて接続する前の状態を示す。 なお、図は要部のみを描いてある。 図2(a)では、回路面40cに等間隔にLED44を配設してある複数のLEDモジュール基板40(以下単に基板と称する)を、ヒートシンク1上に直列に並べてその連結部41にコネクタ10を用いて連結接続した例を示す。 コネクタ10は、図7に示すように、コネクタの取付孔29から基板40に設けたネジ穴45にネジ2を通し、ヒートシンク1の雌ネジ部1aにネジ2を基板40とコネクタ10が共締めとなるように螺合し、取り付ける。 これにより、コネクタ10は基板40の連結面42a同士が突き合わさった連結部41付近の回路面を覆い、ハウジング20に設けたガイド部28が基板側面42bに位置するように装着することになる。 コネクタ10は、基板連結部41付近においてもLED44の配置が等間隔となるように、LED44の形状に合わせたR形状の切欠部27を設けてある。 図2(a)は、3枚の基板40をコネクタ10を用いて直列連結した実施例を示しているが、基板の接続数は任意に設定出来、コネクタが薄いことから、基板を取り付ける機器のレイアウト変更に対応しやすい。 図2(b)に示すようにコネクタ10には、基板40の連結部41上を跨ぐように、連結部41に沿って複数のコンタクト30を並べて設けてある。 図7に示すように連結部41を挟んで対向している基板の接触端子部43a、43bは、コンタクト30の基板連結方向両側の弾性接触片31の接点部32が、図2の状態ではそれぞれ弾性接触する。 これにより、コンタクト30により連結部41を跨いで隣接する基板を導通接続する 【0016】 図1(a)にコネクタ10の平面図を、図1(b)に正面図を示す。 また、A-A線断面図を図3(b)に、図2(b)におけるコンタクト30付近の拡大説明図を図3(a)に示す。 ハウジング20は、図3(b)に示すように基板装着面20aとコンタクトの収納部21とを有すると共に、基板装着面に対して略直角方向のハウジング側部20bにコンタクト挿入口22を形成して収納部と連通させている。 収納部21は、左右の収納部の内壁21aを左右対称に水平に、かつ、基板連結方向に切り込んで、コンタクトの挿入口22から収納部21内にかけた所定長さの係合溝23を設けてあり、中央部分から上方向に向けて方形に貫通するランス係合部24を設けてある。 コンタクト収納部の内壁上部には、コンタクトのランス35の幅に対応した幅のランス用溝25をコンタクト挿入口22上部からランス係合部24の手前まで所定長さ設けてあり、コンタクト挿入口22は開口縁部を面取りして挿入口内方へ向かう案内傾斜面22aを設けてある。 【0017】 図3(a)に図3(b)のB-B線断面を示し、コンタクトは1つのみ表してある。 コンタクト収納部21内に配設しているコンタクト30は、基板連結方向に長い水平方向の短冊状の金属板の、幅方向両側を幅方向に突出させた係合片33を設けて、この係合片33を係合溝23に嵌入してある。 コンタクトの挿入先端側と挿入後端側との2箇所にそれぞれ弾性接触片31を有し、それぞれの先端部分を基板40側に丸みを形成するように曲げて接点部32を形成し、この接点部はコンタクト収納部21の接点部突出口26から図3(b)に示すように突出する方向に配置してあり、隣接する基板回路の接触端子部43a、43bに導通接続する。 基板の接触端子部43a、43bへのコンタクト30の接続は、弾性接触片の先端側を分岐して2つの接点部32を形成してあり、基板の1つの接触端子部にこの2つの接点部32のいずれかが導通すれば接続する2点接触としており電気接続の信頼性が高い。 また、コンタクト30はコネクタ固定部34の中央にコ字状に切り込み34aを設け、切り込み34a内側をコンタクト挿入口22方向に突き出た舌片とし、この舌片を上方へ鈍角に曲げてランス35を設けることでコンタクト挿入口22から係合片33をコンタクト係合溝23に嵌めつつ、ランス35をランス用溝25に沿わせて撓ませながら基板連結方向に挿入する。 すると、ランス35がランス係合部24において弾性復帰することでその内壁にスナップ係合し、係合片33を係合溝23の奥に突き当ることで位置決めされ、コンタクト収納部21内に取り付けることができる。 コンタクト収納部21のコンタクト挿入口22の位置は、コネクタハウジング20の基板連結方向側の側面であれば、図1に示すようにコンタクト30の左右の列設方向において切欠部27を挟んで反対面に設けても良く、必要に応じて設定すれば良い。 コネクタ10の組立は、このようにコンタクト挿入口22からコンタクト30をスライド挿入して係合すれば完成する非常に簡単なものであり、従来のように電線の圧着工程や半田付け工程が必要ないため非常に生産性が高い。 また、コネクタ10には電線引き回しスペースが必要無く、部品点数が少なく構造が非常にシンプルなため、極めて低背化することが出来、コネクタを取り付ける機器側の設計自由度を非常に高めることができる。 コネクタ10の高さは、例えば図2(b)に示すLEDモジュール基板40のLEDの側部44aの約2mmの高さよりも低くすることが出来るため、液晶パネルのバックライト用のLEDモジュール基板の接続に用いると、バックライトの薄型化を効果的に図ることができる。」 ウ「【0019】 図5、図6は基板への取り付け構造が異なる他のコネクタの実施例を示す。 図5(a)に示すコネクタ10aは、取付脚部28aをハウジング20から基板40を跨ぐように延ばして設けて、この取付脚部28aを基板40を載置しているヒートシンク1に直接ネジ止めして、基板連結部41上に装着した例である。 図5(b)に示すコネクタ10bは、ヒートシンク1と係合する係止爪部28bを設けて、この係止爪部28bをヒートシンク1に設けた係止爪受け部1bとスナップ係合させ基板連結部41上に取り付ける例である。 図6に示すコネクタ10cは、基板を直接挟持するもので、対向して基板の幅方向側の側面を挟む挟持爪部28cをハウジング20に設けた場合を示す。 この場合には、基板40a、40bの連結面42a付近の幅方向側側面42bを、挟持爪部28cの爪28dを基板の爪受け部42cに嵌めつつ、挟持爪部28cで抱き込むようにしてコネクタ10cに基板40a、40bを嵌合装着し、基板を接続する。」 エ 図5(b)には、LEDモジュール基板の外側でコネクタハウジングをヒートシンク1に取り付けていることが示されている。 上記記載事項及び図示内容を総合し、本願補正発明の記載ぶりに則って整理すると、刊行物には、図5(b)に係る実施例に関して、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されている。 「接触端子部43a、43bを備えた回路を実装したLEDモジュール基板40と、 前記LEDモジュール基板40を取り付けているヒートシンク1と、 前記LEDモジュール基板40を前記ヒートシンク1に取り付けているコネクタ10とを備え、 前記コネクタ10は、 前記ヒートシンク1と対向する基板装着面20aに接点部突出口26が形成されているとともに前記基板装着面20aと前記ヒートシンク1との間に前記LEDモジュール基板40を挟んでいるコネクタハウジング20と、 前記コネクタハウジング20に設けられた係止爪部28bであって、前記ヒートシンク1に形成された係止爪受け部1bに挿入された状態で前記LEDモジュール基板40の外側で前記コネクタハウジング20を前記ヒートシンク1に取り付けている係止爪部28bと、 前記コネクタハウジング20のコンタクト収納部21に収納され、前記接点部突出口26を介して前記接触端子部43a、43bに弾性接触しているコンタクト30と を備えた液晶パネルのバックライト。」 3 対比 本願補正発明と引用発明とを対比する 引用発明の「LEDモジュール基板40」は本願補正発明の「回路基板」に相当し、同様に、「接触端子部43a、43b」は「ランド」に、「回路」は「回路パターン」に、「ヒートシンク1」は「本体」に、「コネクタ10」は「コネクタ」に、「コネクタハウジング20」は「筐体」に、「コンタクト30」は「導電体」に、「基板装着面20a」は「対向面」に、「接点部突出口26」は「開口部」に、「係止爪部28b」は「固定部」に、「係止爪受け部1b」は「貫通孔」に、「前記コネクタハウジング20のコンタクト収納部21」は「前記筺体の内部」に、「液晶パネルのバックライト」は「回路基板装置」にそれぞれ相当する。 また、刊行物の「コネクタ10は基板40の連結面42a同士が突き合わさった連結部41付近の回路面を覆い、ハウジング20に設けたガイド部28が基板側面42bに位置するように装着することになる」(段落【0015】)との記載、及び「ヒートシンク1と係合する係止爪部28bを設けて、この係止爪部28bをヒートシンク1に設けた係止爪受け部1bとスナップ係合させ基板連結部41上に取り付ける」(段落【0019】)との記載並びに図5(b)からみて、引用発明のコネクタ10が「前記LEDモジュール基板40を前記ヒートシンク1に取り付けている」ことは本願補正発明のコネクタが「前記回路基板を前記本体に固定している」ことに相当し、また、引用発明の係止爪部28bが「前記コネクタハウジング20を前記ヒートシンク1に取り付けている」ことは本願補正発明の固定部が「前記筐体を前記本体に固定している」ことにそれぞれ相当する。 また、引用発明の「前記接触端子部43a、43bに弾性接触しているコンタクト30」と本願補正発明の「前記挟持部の前記一対の接触片に挟持されている導電体」とは、「前記ランドに導通している導電体」という限りで共通する。 したがって、両者は、 「ランドを備えた回路パターンを実装した回路基板と、 前記回路基板を取り付けている本体と、 前記回路基板を前記本体に固定しているコネクタとを備え、 前記コネクタは、 前記本体と対向する対向面に開口部が形成されているとともに前記対向面と前記本体との間に前記回路基板を挟んでいる筐体と、 前記筐体に設けられた固定部であって、前記本体に形成された貫通孔に挿入された状態で前記回路基板の外側で前記筐体を前記本体に固定している固定部と、 前記筐体の内部に収納され、前記開口部を介して前記ランドに導通している導電体と を備えた回路基板装置。」 である点で一致し、次の点で相違している。 [相違点] 導電体をランドに導通させることについて、本願補正発明は、ランドが「一対の接触片を具備した挟持部を有」し、導電体が「前記挟持部の前記一対の接触片に挟持されている」のに対して、 引用発明では、コンタクト30が「前記接触端子部43a、43bに弾性接触している」点。 4 当審の判断 そこで、相違点について検討する。 本願の出願時に、ランドが一対の接触片を具備した挟持部を有し、導電体が前記挟持部の前記一対の接触片に挟持される構造は、周知技術(例えば、特開2012-43764号公報の段落【0026】、段落【0027】、段落【0031】、及び段落【0032】並びに図1ないし図7参照)である。 また、引用発明と上記周知技術は、何れも導電体をランドに接触させて導通させる点で共通する そうすると、引用発明において端子接触部43a、43bとコンタクト30との接続構造を上記周知技術に置換して、相違点に係る本願補正発明の発明特定事項とすることは、当業者が容易に想到し得たことである。 次に、本願明細書の段落【0054】、段落【0062】等に記載される、コネクタによりLED配線板の固定と電気的接続を同時に行なうことができるとの効果について検討する。 引用発明は、コネクタ10をヒートシンク1に取り付けると、接点部突出口26から突出するコンタクト30が端子接触部43a、43bに弾性接触するものであるから、LEDモジュール基板40とヒートシンク1との固定とコンタクト30の電気的接続とが同時に行われることは明らかである。 そうすると、上記効果は、引用発明においても奏するものと認められる。 また、本願明細書の段落【0052】等に記載される、コネクタは、LED配線板を固定するとともに、導電体が、LED配線板上に実装したコンタクトに嵌めこまれ電気的に接続するとの効果について検討すると、上記周知技術は導電体が挟持部の一対の接触片に挟持されるものであるから、引用発明の上記接続構造を上記周知技術に置換したものにおいても上記効果を奏するものと認められる。 そうしてみると、本願補正発明が奏する効果は、引用発明及び上記周知技術のそれぞれの効果の総和以上のものではなく、当業者が予測できる範囲内のものである。 したがって、本願補正発明は、引用発明及び上記周知技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである。 ところで、審判請求人は、平成28年11月18日提出の上申書において、請求項1の末尾の「を備えた回路基板装置。」を「を備え、前記導電体は、前記筐体が前記本体に固定されたと同時に前記挟持片に挟持された回路基板装置。」と補正する補正案を提示しているが、前述のとおり、引用発明の上記接続構造を上記周知技術に置換したものは「前記導電体は、前記筐体が前記本体に固定されたと同時に前記挟持片に挟持され」るものあるから、審判請求人の提示する補正案は採用できない。 5 むすび 以上のとおり、本願補正発明は、引用発明及び上記周知技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるので、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができない。 したがって、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 第3 本願発明について 1 本願発明 本件補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1ないし8に係る発明は、平成28年1月8日付けの手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし8に記載されたとおりのものであると認められるところ、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、前記「第2〔理由〕1」に補正前の請求項1として記載したとおりのものである。 2 刊行物 原査定の拒絶の理由に引用した刊行物、その記載事項、及び引用発明は、前記「第2〔理由〕2」に記載したとおりである。 3 対比及び当審の判断 本願発明は、前記「第2〔理由〕」で検討した本願補正発明における「固定部」についての「前記筐体に設けられた固定部であって、前記本体に形成された貫通孔に挿入された状態」で前記筺体を前記本体に固定しているとの限定、及び、「導電体」についての「前記一対の接触片」に挟持されているとの限定を省いたものである。 そうしてみると、本願発明の発明特定事項をすべて含んだものに実質的に相当する本願補正発明が、前記「第2〔理由〕3及び4」に記載したとおり、引用発明及び前記周知技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、実質的に同様の理由により、引用発明及び前記周知技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである。 4 まとめ したがって、本願発明は、引用発明及び前記周知技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 第4 むすび 以上のとおり、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないから、本願の他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2017-05-29 |
結審通知日 | 2017-05-30 |
審決日 | 2017-06-13 |
出願番号 | 特願2012-101020(P2012-101020) |
審決分類 |
P
1
8・
121-
Z
(H01R)
P 1 8・ 575- Z (H01R) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 楠永 吉孝 |
特許庁審判長 |
中村 達之 |
特許庁審判官 |
冨岡 和人 小関 峰夫 |
発明の名称 | 回路基板装置及びコネクタ |
代理人 | 溝井 章司 |
代理人 | 長谷川 靖子 |
代理人 | 長谷川 靖子 |
代理人 | 溝井 章司 |