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審決分類 |
審判 査定不服 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由)(定型) A61K |
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管理番号 | 1330907 |
審判番号 | 不服2015-266 |
総通号数 | 213 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2017-09-29 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2015-01-06 |
確定日 | 2017-08-02 |
事件の表示 | 特願2011-537706「溶融シリカを有する口腔ケア組成物」拒絶査定不服審判事件〔平成22年 6月17日国際公開、WO2010/068430、平成24年 4月26日国内公表、特表2012-509894〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
第1 主な手続の経緯 本願は,国際出願日である平成21年11月24日(パリ条約に基づく優先権主張 平成20年11月25日,アメリカ合衆国)にされたとみなされる特許出願であって,平成26年9月8日付けで拒絶査定がされ,これに対して,平成27年1月6日に拒絶査定不服審判が請求され,平成28年7月20日に特許請求の範囲が補正され,同年10月12日付けで拒絶理由(以下「本件拒絶理由」という。)が通知されたものである。 第2 本願発明及び本件拒絶理由について 本願の請求項1?13に係る発明は,平成28年7月20日に補正された特許請求の範囲の請求項1?13に記載されている事項により特定されるとおりのものである。 また,本件拒絶理由の内容は,本審決末尾に掲記のとおりである。 第3 むすび 請求人は,本件拒絶理由に対して,指定期間内に特許法159条2項で準用する同法50条所定の意見書を提出するなどの反論を何らしていない。そして,本件拒絶理由を覆すに足りる根拠は見いだせず,本願は本件拒絶理由によって拒絶すべきものである。 よって,結論のとおり審決する。 以下,本件拒絶理由の内容を掲記する。 【理由1】 この出願は,特許請求の範囲の記載が,下記の点で,特許法36条6項2号に規定する要件を満たしていない。 【理由2】 この出願は,特許請求の範囲の記載が,下記の点で,特許法36条6項1号に規定する要件を満たしていない。 記 1 理由1 (1) 請求項1について 請求項1に係る発明(本願発明1)は,「練り歯磨き,歯磨剤,歯磨きゲル,歯磨き粉,タブレット,洗口剤,フォーム,ムース,チューインガム,スポンジ,フロス,歯面研磨ペーストペトロラタムゲル,及び義歯製品」からなる群から選択される「口腔組成物」であるが(なお,【0017】の記載からみて,上記「歯面研磨ペーストペトロラタムゲル」は「歯面研磨ペースト,ペトロラタムゲル」の,また上記「口腔組成物」は「口腔用組成物」の誤記か。),上記口腔(用)組成物が「義歯製品」である場合,本願発明1は明確でない。 すなわち,本願の明細書には,口腔(用)組成物は「通常の使用過程において,口腔の活性を目的として,一部若しくは全ての,歯表面及び/又は口腔組織と接触させるのに十分な時間にわたって,口腔内に保持される製品」を意味するとの記載があるところ(【0017】),このような記載を踏まえれば,上記義歯製品は必ずしも口腔(用)組成物とはいえないと解される。また,そもそも義歯製品とはいかなる態様からなるものであるかについて,本願の明細書には何ら記載もない。 (2) 請求項2?13について 請求項1の記載を直接又は間接的に引用する請求項2?13に係る発明についても,同様の理由により明確でない。 2 理由2 (1) 請求項1について 口腔(用)組成物が「義歯製品」である場合,本願発明1はいわゆるサポート要件を満足しない。 すなわち,本願発明1の解決課題は本願明細書の例えば【0007】?【0008】)に記載のとおりのものであると認められるところ,発明の詳細な説明には,義歯製品である口腔(用)組成物が上記課題を解決できる旨の記載はない。また,課題を解決できることが技術常識であるということもできない。 そうすると,本願発明1(口腔(用)組成物が「義歯製品」である場合)は,課題を解決できない範囲までを含むものであって,本願の明細書に記載した範囲を超えて特許を受けようとするものであるといわざるを得ない。 したがって,本願発明1は,発明の詳細な説明に記載したものではない。 (2) 請求項2?13について 請求項1の記載を直接又は間接的に引用する請求項2?13に係る発明についても,同様の理由により発明の詳細な説明に記載したものではない。 |
審理終結日 | 2017-03-08 |
結審通知日 | 2017-03-10 |
審決日 | 2017-03-22 |
出願番号 | 特願2011-537706(P2011-537706) |
審決分類 |
P
1
8・
537-
WZF
(A61K)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 橋本 憲一郎、八次 大二朗 |
特許庁審判長 |
須藤 康洋 |
特許庁審判官 |
関 美祝 齊藤 光子 |
発明の名称 | 溶融シリカを有する口腔ケア組成物 |
代理人 | 勝沼 宏仁 |
代理人 | 中村 行孝 |
代理人 | 永井 浩之 |
代理人 | 磯貝 克臣 |
代理人 | 出口 智也 |
代理人 | 小島 一真 |