• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  D03D
審判 全部申し立て 1項3号刊行物記載  D03D
審判 全部申し立て 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備  D03D
審判 全部申し立て 特36条4項詳細な説明の記載不備  D03D
管理番号 1331179
異議申立番号 異議2016-700619  
総通号数 213 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2017-09-29 
種別 異議の決定 
異議申立日 2016-07-15 
確定日 2017-07-03 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第5848281号発明「膨張性織物及びエアバッグ」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 
結論 特許第5848281号の明細書及び特許請求の範囲を、訂正請求書に添付された訂正明細書及び特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1?26〕について訂正することを認める。 特許第5848281号の請求項1、3?26に係る特許を維持する。 特許第5848281号の請求項2に係る特許についての申立てを却下する。 
理由 第1 手続の経緯
特許第5848281号の請求項1?26に係る特許についての出願は、平成20年12月26日(パリ条約による優先権主張 平成19年12月28日 韓国)を国際出願日とする出願(特願2010-540580号)の一部を、平成25年5月9日に新たな特許出願としたものであって、平成27年12月4日にその特許権の設定登録がされたものである。
その後、その特許について、特許異議申立人久門享(以下、「申立人」という。)により特許異議の申立てがされ、当審において平成28年9月16日付けで取消理由を通知し、その指定期間内である平成28年12月20日に意見書の提出及び訂正の請求(以下、「本件訂正請求」という。)がされ、申立人により平成29年2月1日に本件訂正請求について意見書が提出され、平成29年3月28日付けで特許権者に審尋したところ、平成29年4月26日に特許権者の要請により面接を行い、平成29年5月10日に上申書が提出されたものである。

第2 訂正の適否についての判断
1.訂正の内容
(1)訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1に
「膨張性を有する膨張部、
前記膨張部を支持する非膨張部、及び
前記膨張部及び非膨張部の境界を成す接結部を含み、
前記膨張部は、2つの分離した織物層で構成され、前記非膨張部は、2つの分離した織物層を単一織物に部分接結した段階的な交差接結からなる段階接結織を含み、前記接結部の組織は膨張部の閉鎖された系を形成するように、連続的な接結部位からなるものであり、前記段階接結織は前記段階的な交差接結からなる非連続的な接結部位からなるものであり、
前記段階接結織における二層織物層を間におく非連続的接結部位と他の非連続的接結部位間の間隔は3ないし35mmであり、前記段階接結織における非連続的接結部位の幅は0.3乃至2.5mmであり、前記段階接結織における非連続的接結部位の一方向に連続した長さは1乃至10mmであり、
前記段階接結織は、複数の線状形態、ハニカム状や放射状、円形や楕円形、または三角形や台形からなるものである、膨張性二層織物。」
とあるのを、
「膨張性を有する膨張部、
前記膨張部を支持する非膨張部、及び
前記膨張部及び非膨張部の境界を成す接結部を含み、
前記膨張部は、2つの分離した織物層で構成され、前記非膨張部は、2つの分離した織物層を単一織物に部分接結した段階的な交差接結からなる段階接結織を含み、前記接結部の組織は膨張部の閉鎖された系を形成するように、連続的な接結部位からなるものであり、前記接結部の組織は、2×2織、3×3織、繻子織、二層織物の部分接結織またはこれらの1種以上の混合織を含み、前記段階接結織は前記段階的な交差接結からなる非連続的な接結部位からなるものであり、
前記段階接結織は、互いに分離された2つの織物層を含む二重織物層と、1×1織、2×2織、3×3織、繻子織、二層織物の部分接結織およびこれらの1種以上の混合織からなる群より選択された組織による前記段階的な交差接結を構成するものであり、
前記段階接結織における二層織物層を間におく非連続的接結部位と他の非連続的接結部位間の間隔は3ないし35mmであり、前記段階接結織における非連続的接結部位の幅は0.3乃至2.5mmであり、前記段階接結織における非連続的接結部位の一方向に連続した長さは1乃至10mmであり、
前記段階接結織は、複数の線状形態、ハニカム状や放射状、円形や楕円形、または三角形や台形からなるものである、膨張性二層織物。」
に訂正する。

(2)訂正事項2
特許請求の範囲の請求項2を削除する。

(3)訂正事項3
特許請求の範囲の請求項3に「前記接結部織組織は、2×2織、3×3織、繻子織、二層織物の部分接結織、またはこれらの1種以上の混合織を含み、かつ、13以上の原糸で接結されている」とあるのを、「前記接結部織組織は、13以上の原糸で接結されたものである」に訂正する。

(4)訂正事項4
特許請求の範囲の請求項7に「前記経リブ織は、2×2織、3×3織、または4×4織である」とあるのを、「前記経リブ織は、1×2織、1×3織、または1×4織である」に訂正する。

(5)訂正事項5
特許請求の範囲の請求項8に「前記緯リブ織は、2×2織、3×3織、または4×4織である」とあるのを、「前記緯リブ織は、2×1織、3×1織、または4×1織である」に訂正する。

(6)訂正事項6
願書に添付した明細書(以下、「本件特許明細書」という。)の段落【0013】に、図12について「2×2経リブ織(b)、2×2緯リブ織(c)」とあるのを、「1×2経リブ織(b)、2×1緯リブ織(c)」に訂正する。

(7)訂正事項7
本件特許明細書の段落【0051】に「2×2織、3×3織、または4×4織」とあるのを、「1×2織、1×3織、または1×4織」に訂正する。

(8)訂正事項8
本件特許明細書の段落【0058】、【0060】に「2×2の経リブ織、2×2の緯リブ織」とあるのを、「1×2の経リブ織、2×1の緯リブ織」に訂正する。

(9)訂正事項9
本件特許明細書の段落【0097】に「図4に示されたような2×2の経リブ織(a)及び2×2の緯リブ織(d)」とあるのを、「図10に示されたような1×2の経リブ織(a)及び2×1の緯リブ織(d)」に訂正する。

(10)訂正事項10
本件特許明細書の段落【0099】に「図4に示されたような3×3の経リブ織(b)及び3×3の緯リブ織(e)」とあるのを、「図10に示されたような1×3の経リブ織(b)及び3×1の緯リブ織(f)」に訂正する。

(11)訂正事項11
本件特許明細書の段落【0105】に「図4に示したような2×2のバスケット織、2×2の経リブ織、2×2の緯リブ織」とあるのを、「図12に示したような2×2のバスケット織、1×2の経リブ織、2×1の緯リブ織」に訂正する。

(12)訂正事項12
本件特許明細書の段落【0107】に「図4に示すように3×3のバスケット織、3×3の経リブ織、3×3の緯リブ織」とあるのを、「図11に示すように3×3のバスケット織、1×3の経リブ織、3×1の緯リブ織」に訂正する。

(13)訂正事項13
本件特許明細書の段落【0087】、【0093】、【0100】、【0108】、【0113】、【0115】【0117】、【0119】にそれぞれ記載された「1×1バスケット織」とあるのを、「1×1織」に訂正する。

(14)訂正事項14
本件特許明細書の段落【0078】、【0079】、【0080】、【0081】、【0082】にそれぞれ記載された「実施例」とあるのを「参考例」に、【0114】、【0116】、【0119】、【0120】にそれぞれ記載された「比較例4」、「比較例6」、「比較例9」、「比較例10」とあるのを、「参考例6」、「参考例7」、「参考例8」、「参考例9」に訂正する。

2.訂正の目的の適否、新規事項の有無、及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否、一群の請求項
(1)訂正事項1について
訂正事項1は、訂正前の請求項1が、接結部の組織及び段階接結織の組織について、どのような組織なのか特定されていなかったものを、それぞれ具体的に特定するものであるから、訂正事項1の訂正は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
また、接結部の組織及び段階接結織の組織については、本件特許明細書の段落【0046】、【0038】にそれぞれ記載されており、これらの訂正は、本件特許明細書に記載された事項の範囲内においてするものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。

(2)訂正事項2について
訂正事項2は、訂正前の請求項2の記載を削除するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
そして、訂正事項2に係る訂正は、本件特許明細書に記載された事項の範囲内においてするものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。

(3)訂正事項3について
訂正事項3は、訂正前の請求項3の「接結部織組織は、2×2織、3×3織、繻子織、二層織物の部分接結織、またはこれらの1種以上の混合織を含み、」との事項を請求項1に限定したことに伴い、記載の重複を避けるために請求項3の記載からこの事項を削除するものであり、明瞭でない記載の釈明を目的とするものに該当する。
そして、訂正事項3に係る訂正は、本件特許明細書に記載された事項の範囲内においてするものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。

(4)訂正事項4?12について
願書に最初に添付した明細書(以下、「当初明細書」という。)の段落【0017】の記載によれば、図4に図示されるような組織を「2×2バスケット織」といい、同じく段落【0033】には、「前記本発明の一態様の接結部において、4つ以上のピクセルからなる織組織パターンが正常に挿入されるというのは、図6の(a)に示したように、2つ以上の経糸及び2つ以上の緯糸が互いに交差してバスケット織組織を形成することをいうものである。4つ以上のピクセルの織組織パターンがnk+1のピクセルでない他のピクセルに構成される場合、すなわち、図6の(b)に示したように、非正常に挿入される場合には、2×2織組織などのバスケット織組織がうまく形成されず、経リブ織や緯リブ織のように1×2織組織や2×1織組織などが挿入されて脆弱部が発生し、接結部織組織の強度が弱くなって、空気などの気体が漏出する恐れがある。」と記載されていることからすると、「経リブ織」や「緯リブ織」とは、1×2織組織や2×1織組織を意味し、2×2織組織などのバスケット織組織とは異なるものであるから、
・訂正事項4に係る訂正前の請求項7の「前記経リブ織は、2×2織、3×3織、または4×4織である」との記載
・訂正事項5に係る訂正前の請求項8の「前記緯リブ織は、2×2織、3×3織、または4×4織である」との記載
・訂正事項6に係る訂正前の段落【0013】の「2×2経リブ織(b)、2×2緯リブ織(c)」との記載
・訂正事項7に係る訂正前の段落【0051】の「2×2織、3×3織、または4×4織」との記載
・訂正事項8に係る訂正前の段落【0058】及び【0060】の「2×2の経リブ織、2×2の緯リブ織」との記載
・訂正事項9に係る訂正前の段落【0097】の「図4に示されたような2×2の経リブ織(a)及び2×2の緯リブ織(d)」との記載
・訂正事項10に係る訂正前の段落【0099】の「図4に示されたような3×3の経リブ織(b)及び3×3の緯リブ織(e)」との記載
・訂正事項11に係る訂正前の段落【0105】の「図4に示したような2×2のバスケット織、2×2の経リブ織、2×2の緯リブ織」との記載
・訂正事項12に係る訂正前の段落【0107】の「図4に示すように3×3のバスケット織、3×3の経リブ織、3×3の緯リブ織」との記載は、
いずれも明らかな誤記を含むものであって、訂正事項4?12に係る訂正は、誤記の訂正を目的とするものである。
そして、当初明細書の段落【0033】の記載、及び、図10、図11、図12の組織図の図示内容に基づけば、訂正事項4?12に係る訂正は、当初明細書に記載された事項の範囲内においてするものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。

(5)訂正事項13について
「バスケット織」とは、「2×2織組織などのバスケット織組織」(当初明細書段落【0033】)のように、一般に、経糸、緯糸ともに2本以上の糸を揃えて織る織り方をいい、経糸、緯糸ともに2本以上ではない、「1×1バスケット織」という記載を含む訂正事項13に係る各記載は、いずれも明らかな誤記を含むものである。
よって、訂正事項13に係る各記載の「1×1バスケット織」から、誤った記載である「バスケット」を削除する訂正は、誤記の訂正を目的とするものであって、当初明細書に記載された事項の範囲内においてするものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。

(6)訂正事項14について
訂正事項14は、請求項1に記載された「段階接結織」を含まない実施例や比較例を、「参考例」として整理するものであって、明瞭でない記載の釈明を目的とするものに該当する。
そして、訂正事項14に係る訂正は、本件特許明細書に記載された事項の範囲内においてするものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもないことは明らかである。

3.一群の請求項について
訂正前の請求項2?26は、訂正前の請求項1を直接又は間接的に引用する請求項であるから、請求項1?26は一群の請求項であるところ、上記の訂正は、一群の請求項に対して請求されたものである。

4.むすび
以上のとおりであるから、本件訂正請求による訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号、第2号及び第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第4項、及び同条第9項において準用する同法第126条第4項から第6項までの規定に適合するので、訂正後の請求項〔1?26〕について訂正を認める。

第3 特許異議の申立てについて
1.請求項1、3?26に係る発明
本件訂正請求により訂正された請求項1、3?26に係る発明(以下、「本件訂正発明1」等という。)は、それぞれ、その特許請求の範囲の請求項1、3?26に記載された事項により特定されるとおりであり、そのうち、本件訂正発明1は、以下のとおりである。
「膨張性を有する膨張部、
前記膨張部を支持する非膨張部、及び
前記膨張部及び非膨張部の境界を成す接結部を含み、
前記膨張部は、2つの分離した織物層で構成され、前記非膨張部は、2つの分離した織物層を単一織物に部分接結した段階的な交差接結からなる段階接結織を含み、前記接結部の組織は膨張部の閉鎖された系を形成するように、連続的な接結部位からなるものであり、前記接結部の組織は、2×2織、3×3織、繻子織、二層織物の部分接結織またはこれらの1種以上の混合織を含み、前記段階接結織は前記段階的な交差接結からなる非連続的な接結部位からなるものであり、
前記段階接結織は、互いに分離された2つの織物層を含む二重織物層と、1×1織、2×2織、3×3織、繻子織、二層織物の部分接結織およびこれらの1種以上の混合織からなる群より選択された組織による前記段階的な交差接結を構成するものであり、
前記段階接結織における二層織物層を間におく非連続的接結部位と他の非連続的接結部位間の間隔は3ないし35mmであり、前記段階接結織における非連続的接結部位の幅は0.3乃至2.5mmであり、前記段階接結織における非連続的接結部位の一方向に連続した長さは1乃至10mmであり、
前記段階接結織は、複数の線状形態、ハニカム状や放射状、円形や楕円形、または三角形や台形からなるものである、膨張性二層織物。」

2.取消理由の概要
訂正前の請求項1?26に係る特許に対して、平成28年9月16日付けで特許権者に通知した取消理由の概要は以下のとおりである。なお、特許異議申立書に記載された特許異議申立理由は、すべて通知した。

理由1)本件特許は、明細書、特許請求の範囲の記載が下記の点で不備のため、特許法第36条第4項第1号、第6項第1号、第2号に規定する要件を満たしていない。
理由2)本件特許の請求項1?3、19、21、23?25に係る発明は、その出願前日本国内または外国において頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。
理由3)本件特許の請求項1?26に係る発明は、その出願前日本国内または外国において頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

甲第1号証:国際公開第2005/031052号
甲第2号証:特開2004-270053号公報
甲第3号証:特表2006-505721号公報

[理由1]
請求項1?26に係る発明は、不明確であるし、発明の詳細な説明に記載された発明ではない。また、発明の詳細な説明は、当業者が請求項1?26に係る発明を実施できる程度の記載となっていない。

[理由2、3]
上記理由1のとおり請求項1?26に係る発明が不明確であることを踏まえると、甲第1号証?甲第2号証には、膨張性織物及びエアバッグに関し、請求項1?3、19、21、23?25に係る発明と同様のものが記載されている。
また、請求項1?26に係る発明は、甲第1号証?甲第3号証に記載のものに基づき、当業者が容易に想到し得たものである。

3.判断
(1)理由1(記載不備)について
ア.請求項1の「段階接結織は段階的な交差接結からなる非連続的な接結部位からなるもの」との記載について検討する。
本件訂正発明1において、「膨張性二層織物」は、「膨張性を有する膨張部」と「膨張部を支持する非膨張部」及び「膨張部及び非膨張部の境界を成す接結部」からなり、この「非膨張部」は、「2つの分離した織物層を単一織物に部分接結した段階的な交差接結からなる段階接結織を含」む旨特定されている。
ここで、本件特許明細書の記載を参照すると、段落【0030】には「二層織物において、前記非膨張部は、膨張部を支持する役割を果たし、二層織物部及びこれを区画する部分接結部から構成される」と記載され、段落【0040】には、「『段階接結織』とは、図2a及び2bにおいて図示されている分離した層部分(A)のような非膨張部における2つの分離した織物層が単一織物に部分接結されている部分接結織の一種を意味する。具体的には、前記段階接結織は、部分接結織が段階的および交互に配列し、非連続的な接結部が段階的交差接結を通じて含まれることを意味する」と記載され、段落【0038】には、「段階接結織」の織組織として、「前記段階接結織は、2つの分離した織物層を含む二層織物層と、1×1織、2×2織、3×3織、繻子織、二層織物の部分接結織、及びこれらの1種以上の混合織からなる群より選択された織組織を段階的に交差接結することができる」と記載されている。
また、「段階接結織」の部位を含む「非膨張部」の具体的な組織の例として、段落【0041】に「前記本発明のまた他の態様による非膨張部は、図7に示したように、二層織物層と段階的に交差接結する『段階接結織』を含むものである。」として図7の組織を、さらに、段落【0085】に「接結点(C)を基準に左側非膨張部の層分離部分(A)の織組織が図5のような方式で二層織及び2×2バスケット織組織を段階的に交差接結する段階接結織で構成されるようにし、」として図5の組織が例示されている。
これらの記載から、非膨張部は、二層織物層の部分とこれを区画する部分接結織の部分からなり、2つの分離した織物層が単一織物に部分接結されている部分接結織の一種が「段階接結織」であり、この「段階接結織」が「1×1織、2×2織、3×3織、繻子織、二層織物の部分接結織、及びこれらの1種以上の混合織からなる群より選択された織組織」を「段階的および交互に配列」させて、「2つの分離した織物層」を単一織物に部分接結するものであると理解できる。
そして、「段階接結織」の部位を含む「非膨張部」の具体的な組織の例として、図5(「二層織及び2×2バスケット織組織を段階的に交差接結する段階接結織で構成」(段落【0085】))、図7(「2×2斜子織様の単一層織物と、平二重織物とが交互に配列した織物」(特許異議申立書49頁5?6行))も示されているから、これらの具体的な「段階接結織」の組織例も参酌すれば、当業者にとって、請求項1の「段階接結織は段階的な交差接結からなる非連続的な接結部位からなるもの」との記載は明確であり、この事項を含む本件訂正発明1を実施することができるものといえる。

申立人は、特許異議申立書(49頁7?12行)において、「段階的な」と「非連続的な」の意味が不明確であるため、請求項1の「段階接結織は段階的な交差接結からなる非連続的な接結部位からなるもの」との記載を含む請求項1に係る発明が不明確となっている旨主張する。
しかし、「段階的な」の「段階」には、「階段」や「物事の進展過程の区切り」等の意味があり(乙1:広辞苑第6版)、「段階」という用語がもつこれらの一般的な意味と、請求項1の「段階接結織」が果たす機能や作用とは少なくとも矛盾するものではなく、請求項1に「段階的な」と記載されていることをもって、直ちに請求項1に係る発明が不明確になるとはいえない。
また、「非連続的な」についても、「接結部が、連続せずに、段階的に、交互に配置」(上申書6頁7行)されていることを示すものであり、この記載をもって、請求項1に係る発明が不明確になるとはいえない。

イ.本件特許明細書の「実施例1」?「実施例5」は、本件訂正請求により、「参考例1」?「参考例5」に訂正され、本件訂正発明1の課題を解決できるとされる態様ではないことは明確であり、実施可能要件に違反するものではない。

ウ.本件特許明細書の「実施例8」、「実施例14」、「実施例21」、「実施例29」の「1×1バスケット織」との記載は、本件訂正請求により、「1×1織」に訂正されたため、その意味は明確であり、実施可能要件に違反するものではない。

エ.本件特許明細書の「実施例18」、「実施例20」、「実施例26」、「実施例28」について、本件訂正請求により、「1×2の経リブ織」、「2×1の緯リブ織」、「1×3の経リブ織」、「3×1の緯リブ織」に訂正され、その意味は明確であり、実施可能要件に違反するものではない。

オ.そして、本件訂正発明1、3?26が、発明の詳細な説明に記載した範囲を超えるものでもない。

(2)理由2、3(新規性進歩性)について
ア.甲第1号証には、
「[0039]本発明の非膨張・展開部は、少なくとも一部にあるいは全体に部分結節組織部を含む二重袋織組織とするのが好ましい。
[0040]部分結節組織とは、二重袋織を基本とした袋織であるが、袋織の上下の布が所々で一重部が存在する組織であり、上下布がずれることを防止することや取り扱いを容易にする等のために設けるもので、点や線、あるいは亀甲柄や斜め線等の任意の点や線で一重部を作ることができる。」と記載され、甲第1号証には、袋織の上下の布が所々で一重部が存在する「部分結節組織」を備えた「基布」に係る発明が記載されている。
しかし、本件訂正発明1と甲第1号証に記載された発明とは、本件訂正発明1の「段階接結織」と、甲第1号証に記載された発明の「部分結節組織部」について、
本件訂正発明1の「段階接結織」が
「段階接結織は前記段階的な交差接結からなる非連続的な接結部位からなるものであり、
前記段階接結織は、互いに分離された2つの織物層を含む二重織物層と、1×1織、2×2織、3×3織、繻子織、二層織物の部分接結織およびこれらの1種以上の混合織からなる群より選択された組織による前記段階的な交差接結を構成するものであり、
前記段階接結織における二層織物層を間におく非連続的接結部位と他の非連続的接結部位間の間隔は3ないし35mmであり、前記段階接結織における非連続的接結部位の幅は0.3乃至2.5mmであり、前記段階接結織における非連続的接結部位の一方向に連続した長さは1乃至10mmであり、
前記段階接結織は、複数の線状形態、ハニカム状や放射状、円形や楕円形、または三角形や台形からなるものである」のに対し、
甲第1号証に記載された発明の「部分結節組織部」は、そのように特定されていない点で、少なくとも相違する。
よって、本件訂正発明1は、甲第1号証に記載された発明ではない。

イ.また、この相違点に係る構成は、甲第2号証、甲第3号証にも記載されていない。
そして、このような「段階接結織」の部位を「非膨張部」に備えることにより、本件訂正発明1は、「二層織物が空気によって膨張する時に、非膨張部からも気体が段階的に漏出されるようにして、接結部分での気体の漏出現象を最大限抑制しつつ、内圧維持性能などの物性を改善し、より効率的な製織工程によって優れた性能の二層織物及びエアバッグを提供することができる」(本件特許明細書段落【0037】)、「接結部を補強し、気体膨張性を有する膨張部の密閉性が強化されるようにすることを特徴とする。また、前記非膨張部を段階接結織で構成して、布地全体の張力が均等に作用するようにすることができる」(同段落【0039】)という効果を奏するものである。
よって、本件訂正発明1は、甲第1号証に記載された発明、及び甲第2号証、甲第3号証に記載された技術的事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものでもない。

ウ.本件訂正発明3?26は、本件訂正発明1の発明特定事項のすべてを含むものであるから、本件訂正発明3、19、21、23?25は甲第1号証に記載された発明ではなく、また、本件訂正発明3?26は、甲第1号証に記載された発明、及び甲第2号証、甲第3号証に記載された技術的事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものでもない。

4.むすび
以上のとおりであるから、上記取消理由によっては、本件訂正発明1、3?26に係る特許を取り消すことはできず、他に取り消すべき理由も発見しない。
また、請求項2は、本件訂正請求により削除された。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
膨張性織物及びエアバッグ
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、膨張性二層織物に関するものであり、より詳しくは、車両用エアバッグまたは救命胴衣用に有用である膨張性二層織物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
膨張性織物は、車両用エアバッグ、救命用胴衣用に有用である。特に、膨張性織物は、自動車が横転して転がった場合に、運転者や乗客の頭部が自動車のウィンドウやサイドフレームによってケガするのを防止する目的で、事故時に車両のサイドウィンドウにおいて展開するサイドカーテンエアバッグに使用される。前記サイドカーテン形態のエアバッグは、乗客を安全に保護するために、事故で自動車が転がる間、当該エアバッグが少なくとも5秒以上膨張した状態を維持しなければならず、この場合に、膨張性織物が有用である。
【0003】
車両用エアバッグなどのように膨張性を有する製品を製造する方法は、二つの織物を縫製、融着、または接着する方法と、二つの層の織物が接結点(co-wovenpoint)で部分的に連結された二層織物を使用する方法とに大きく分けられる。
【0004】
しかし、一番目の方法のように、二つの織物を縫製したり、熱または超音波処理で融着させたり、または接着剤で接着することによって空気膨張性製品を製造する方法は、二つの層を構成する布地を製織した後、別途の縫製工程、融着工程、または接着工程が必要であるため、工程が複雑になり、製造原価も上昇するという問題がある。
【0005】
このような問題を解決するために、最近は、前記二番目の方法である、空気膨張性二層織物を使用して、エアバッグなどの空気膨張性製品を製造する方法が試みられている。
【0006】
二層織物は空気などの気体によって膨張するものであり、二つの分離した織物層と、前記二つの分離した織物層を連結する接結点とを有している。当該織物は、系、すなわち、接結点によって閉鎖された膨張部を有する。具体的には、接結点は、前記織物が空気などによって急激に膨張する時に、二つの分離した層を堅固に結束させる役割を果たし、二つの分離した層が連結される部分で気体の漏出現象が発生してはならない。このため、二層織物における接結部分の織組織としては、3×3バスケット織や2×2バスケット織が主に使用される。また、前記二層織物は、前記接結部を境界とする非膨張部を有する。この非膨張部は、前記膨張部を支持するためのものである。非膨張部については、接結点に集中した非膨張部の二つの分離した層が維持されるか、または平織などが一般に使用される。
【0007】
しかし、前記方法によって二層織物の接結部分の織組織に3×3バスケット織や2×2バスケット織などを使用する場合にも、分離した2つの層が気体によって膨張する時に、接結部などで気体の漏出現象が発生し、それによって空気通気性が高くなる問題があるため、これを改善する研究が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、前述の問題を解決して、内圧維持特性、耐久性及び安定性が優れている二層織物及びこれを含むエアバッグを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前述の目的を達成するため、本発明は、気体膨張性を有する膨張部、前記膨張部を支持する非膨張部、及び前記膨張部及び非膨張部の境界を成す接結部を含み、前記膨張部は、2つの分離した織物層で構成され、かっ、前記接結部織組織は、二層織物を複数のピクセルに区分する場合に、二層織物の横または縦末端からnk+1番目のピクセル(ここで、kは2または3であり、nは0または正数である)に設けられる、膨張性二層織物を提供する。
【0010】
本発明は、また、織組織全体の1/k倍(ここで、kは2または3である)で、膨張部、非膨張部、及び接結部の各織組織の一次デザインを設計する段階、及び前記一次デザインをk倍(ここで、kは2または3である)で製織工程に適用する段階を含む、気体膨張性二層織物の製造方法を提供する。
【0011】
本発明は、気体膨張性を有する膨張部、前記膨張部を支持する非膨張部、及び前記膨張部及び非膨張部の境界を成す接結部を含み、前記膨張部は、2つの分離した織物層で構成され、前記非膨張部は、段階的に交差接結する段階接結織を含む、膨張性二層織物を提供する。
【0012】
本発明は、また、前記二層織物を含むエアバッグを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施例による二層織で構成された二つの分離された平織面を有する二層織物の完全織組織図(a)及びこれを拡大したパターン図(b)である。
【図2a】本発明の一実施例による二層織物を形成する織組織の横断面図である。
【図2b】本発明の一実施例による二層織物を形成する織組織の横断面図である。
【図3a】本発明の一実施例による空気膨張性二層織物が空気によって膨張した断面状態図である。
【図3b】本発明の一実施例による空気膨張性二層織物が空気によって膨張した断面状態図である。
【図4】本発明の一実施例による二層織物の接結部を構成する2×2バスケット織の織組織図(a)及びその断面図(b)である。
【図5】本発明の一実施例による二層織物の接結部を構成する平織二層織の部分接結織の織組織図(a)及びその断面図(b)である。
【図6】2×2バスケット織が正常に挿入された二層織物の接結部を構成する織組織図(a)及び2×2バスケット織が非正常に挿入された二層織物の織組織図(b)である。
【図7】本発明の一実施例によって二層織及び2×2バスケット織が段階的に交差接結する段階接結織の完全織組織図(a)及びこれを拡大したパターン図(b)である。
【図8】本発明の一実施例による二層織物の接結部を構成する2×2バスケット織の織組織図とその断面(a)、平織二層織の部分接結織の織組織図とその断面(b)、及び繻子織の織組織図とその断面(c)である。
【図9】本発明の一実施例による接結点を中心に左右層分離部分に相当する平織面(a)及びこれに対する左右像(enantiomorph)織組織(b)の完全織組織図である。
【図10】本発明の一実施例による接結部の経リブ織(a)乃至(c)及び緯リブ織(d)乃至(f)の完全織組織図である。
【図11】本発明の一実施例による二層織物の接結部における不規則バスケット織の完全織組織図である。
【図12】本発明の一実施例による二層織物の接結部に使用される2×2バスケット織(a)、1×2経リブ織(b)、2×1緯リブ織(c)、及び1×1平織(d)の完全織組織図である。
【図13】本発明の一実施例によるエアバッグ内圧の測定装置を示した概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、発明の具体的な態様による空気膨張性二層織物、これを含むエアバッグ、及びこれらの製造方法についてより詳しく説明する。ただし、これは発明の一つの例示として提示されるものであって、これによって発明の権利範囲が限定されるわけではなく、発明の権利範囲内で態様に対する多様な変形が可能であることは当業者に自明である。
【0015】
まず、本発明の二層織物及びこれを含むエアバッグについて、添付した図面を参照して詳しく説明する。
【0016】
図1は、本発明の二層織で構成された二つの分離された平織面を有する二層織物の完全織組織図(a)及びこれを拡大したパターン図(b)である。図2a及び図2bは、本発明の二層織物を形成する織組織の横断面図である。
【0017】
図2a及び図2bのように、本発明の二層織物は、2つの分離した織物層からなる層分離部分(A、B)と、2つの分離した織物層を接結する接結点(C)とから構成される。本発明の空気膨張性二層織物は、ジャカード織機を使用して製織機上で互いに分離された2つの平織である織物層(図2a?3bのA、B)を同時に製織し、前記2つの織物層を接結する接結部(図2a?3bのC)は、2×2バスケット織(図4)、3×3バスケット織、または平織二層織の部分接結織(図5)、またはこれらの1種以上の混合織を含んで製織される。
【0018】
本発明の織物の層は、気体膨張性をその主目的とし、特に、接結部は、膨張する気体を二つの分離された織物層間から漏出しないようにしつつ、膨張する気体の圧力に耐える役割を果たす。
【0019】
上層及び下層に分離される織組織と、これらの層を接結する織組織とを含む前記織物は、層分離織組織(図2a?3bのA、B)と接結織組織(図2a?3bのC)とに分けられる。また、パターンの配置に応じて空間を層分離織組織によって閉鎖された領域(図3a、3bのB)、つまり膨張する領域と、接結織組織(図2a?3bのC)と、接結織組織によって閉鎖された領域の外部織組織(図3a、3bのA)などの膨張性とは関係のない領域との三つに分ける構造を有してもよい。
【0020】
図2a及び2bにおける接結点を基準に左側に位置する左側層分離部分(A)織組織及び右側に位置する右側層分離部分(B)織組織を、図1に示す。また、前記左、右側層分離部分は、接結部(C)織組織によって分離される。
【0021】
本発明の気体膨張性を有する膨張部は、通常の方法によって前記図3a及び3bでBに示したように二層織に製織可能である。好ましくは、前記気体膨張性を有する膨張部は、織機を利用して同時に製織される2つの分離した織物層を含む。
【0022】
また、前記接結部は、図3a及び3bでCに示したように、二層織からなる気体膨張性を有する膨張部を接合して、非膨張部と境界を成す。前記接結部は、2つの分離した織物層の周囲を単一織で部分接結して、気体膨張性を有する膨張部が密閉されるようにするのが望ましい。
【0023】
本発明で、接結部(C)とは、層分離部分(A、B)の分離された二つの織物層において、上層の経糸が下層の緯糸と織組織点を形成したり、上層の緯糸が下層の経糸と織組織点を形成したり、下層の経糸が上層の緯糸と織組織点を形成したり、下層の緯糸が上層の経糸と織組織点を形成して、二つの織物層が当該織組織部で一つの層を成すように形成された織組織点、織組織線、または織組織面を意味する。このような接結が行われるようにする織組織を接結織組織といい、接結織組織が点状に現れる時には接結点といい、接結織組織が線状に現れる時には接結線といい、接結織組織が面状に現れる時には接結面といい、接結点、接結線、接結面を接結部と総称する。また、織組織点とは、経糸及び緯糸が上下に互いに交差して織物を構成する部位をいう。
【0024】
したがって、本発明の一態様により、本発明は、気体膨張性を有する膨張部、前記膨張部を支持する非膨張部、及び前記膨張部及び非膨張部の境界を成す接結部を含み、前記膨張部は、2つの分離した織物層で構成され、かつ、前記接結部織組織は、二層織物を複数のピクセルに区分する場合に、二層織物の横または縦末端からnk+1番目のピクセル(ここで、kは2または3であり、nは0または正の整数である)に構成される、気体膨張性二層織物を提供する。
【0025】
前記本発明の一態様により、本発明は、エアバッグなどの衝撃緩衝用最終製品の製造時に製造工程を効率化し、また接結部分の接結力が優れていて、空気で層分離部分が膨張する場合に、空気漏出現象を最大限抑制することができる。また、前記本発明の一態様による気体膨張性二層織物は、エアバッグなどの衝撃緩衝用最終製品の製造時に製造工程を効率化し、また接結部分の接結力が優れていて、空気で層分離部分が膨張する場合に、空気漏出現象を最大限抑制することができる。
【0026】
特に、本発明者は、二層織物の製織デザインの際に、接結部織組織を複数のピクセルに区分される織物全体内で横または縦末端からnk+1番目のピクセル(ここで、kは2または3であり、nは0または正の整数である)から開始されるように調節することによって、4つ以上のピクセルからなる接結部織組織パターンが非正常に挿入されるのを防止して、内圧維持性能などの物性を改善し、より効率的な製織工程によって優れた性能の二層織物及びエアバッグを提供することができるという事実を明らかにして、前記一態様による発明を完成した。
【0027】
前記本発明の一態様による気体膨張性二層織物において、前記接結部織組織は、図4及び図5に示したように、2×2バスケット織(図4)、3×3バスケット織、二層織の部分接結織(図5)、またはこれらの1種以上の混合織などを使用することができ、4つ以上のピクセルを使用するパターンの織組織であれば、特別な限定なく接結部に使用することができる。
【0028】
また、前記本発明の一態様では、織組織全体の1/k倍(ここで、kは2または3である)で、前記膨張部、非膨張部、及び接結部の各織組織の一次デザインを設計する段階、及び前記一次デザインをk倍(ここで、kは2または3である)で製織工程に適用する段階を含む二層織物の製造方法によって、前記接結部織組織の開始点が織組織全体に対して製織ピクセルを基準にして奇数に統一されて固定されるように効果的に調節することができる。
【0029】
例えば、製織デザイン時に1/2の大きさ以下の倍率で一次デザインを設計し、製織工程で前記一次デザインを2倍以上に拡大して適用すれば、初期製織デザインにおける奇数ピクセル(pixel)や偶数ピクセルが全て偶数に変換され、これによって前記接結部織組織を横または縦末端から2n+1番目のピクセル(ここで、nは0または正の整数である)、つまり1、3、5、7番目などのピクセルから開始されるように調節することによって、4つ以上のピクセルからなる織組織パターンが非正常に挿入されるのを防止することができるので、製織された二層織物の内圧維持性能を向上させることができる。
【0030】
前記本発明の一態様による二層織物において、前記非膨張部は、膨張部を支持する役割を果たし、二層織物部及びこれを区画する部分接結部から構成される。また、前記非膨張部は、気体膨張性を有する膨張部及びこれを接結する接結部を除いた残りの部分を含み、布地全体の張力を均等に維持することができるように、通常の方法によって膨張性織物を部分接結して製織することができる。更に、前記非膨張部で前記接結部及び部分接結部が互いに折り曲がらないように、前記接結部及び部分接結部の間を二層織物部に構成することもできる。
【0031】
また、本発明は、織組織全体の1/k倍(ここで、kは2または3である)で、膨張部、非膨張部、及び接結部の各織組織の一次デザインを設計する段階;及び前記一次デザインをk倍(ここで、kは2または3である)で製織工程に適用する段階;を含む、前記気体膨張性二層織物の製造方法を提供する。
【0032】
特に、本発明の一態様による二層織物において、上下が分離される層は、各々平織の上下層を成す二層織組織(図1)であり、接結部織組織を織物全体内のnk+1のピクセル(ここで、kは2または3であり、nは0または正の整数である)から開始されるように調節することによって、4つ以上のピクセルからなる織組織パターンが正常に挿入されるようにしなければならない。このように構成された二層織物は、空気などの気体によって膨張する場合に、気体が漏出しないようにすることができる。
【0033】
前記本発明の一態様の接結部において、4つ以上のピクセルからなる織組織パターンが正常に挿入されるというのは、図6の(a)に示したように、2つ以上の経糸及び2つ以上の緯糸が互いに交差してバスケット織組織を形成することをいうものである。4つ以上のピクセルの織組織パターンがnk+1のピクセルでない他のピクセルに構成される場合、すなわち、図6の(b)に示したように、非正常に挿入される場合には、2×2織組織などのバスケット織組織がうまく形成されず、経リブ織や緯リブ織のように1×2織組織や2×1織組織などが挿入されて脆弱部が発生し、接結部織組織の強度が弱くなって、空気などの気体が漏出する恐れがある。
【0034】
また、二層織物の気密性のためには、高圧空気などによる引張力に耐えて、伸張が最小限に行われることが非常に重要であるため、前述のような二つの層が分離される地点または接結が始まる地点に対する織組織の形成方法は、気体膨張性織物の設計において最も重要な要因になる。
【0035】
一方、本発明のまた他の態様によれば、気体膨張性を有する膨張部、前記膨張部を支持する非膨張部、及び前記膨張部及び非膨張部の境界を成す接結部を含み、前記膨張部は、2つの分離した織物層を含む二層織物で構成され、前記非膨張部織組織は、段階的に交差接結する段階接結織を含む、気体膨張性二層織物を提供する。
【0036】
前記本発明のまた他の態様によれば、エアバッグなどの衝撃緩衝用最終製品の製造時に製造工程を効率化し、また接結部分及び非膨張部による接結力を強化させて、空気で層分離部分が膨張する場合に、空気漏出現象を最大限抑制することができる。
【0037】
特に、本発明者は、二層織物の非膨張部織組織を段階的に交差接結する段階接結織に構成することによって、二層織物が空気によって膨張する時に、非膨張部からも気体が段階的に漏出されるようにして、接結部分での気体の漏出現象を最大限抑制しつつ、内圧維持性能などの物性を改善し、より効率的な製織工程によって優れた性能の二層織物及びエアバッグを提供することができるという事実を明らかにして、本発明を完成した。
【0038】
前記本発明のまた他の態様による気体膨張性二層織物において、前記段階接結織は、2つの分離した織物層を含む二層織物層と、1×1織、2×2織、3×3織、繻子織、二層織物の部分接結織、及びこれらの1種以上の混合織からなる群より選択された織組織を段階的に交差接結することができる。
【0039】
本発明のまた他の態様による二層織物において、非膨張部は、気体膨張性を有する膨張部及びこれを接結する接結部を除いた残りの部分を含んで、前記膨張部を支持する役割を果たすものである。本発明の気体膨張性二層織物では、前記非膨張部を段階的に交差接結する段階接結織で構成することによって、接結部を補強し、気体膨張性を有する膨張部の密閉性が強化されるようにすることを特徴とする。また、前記非膨張部を段階接結織で構成して、布地全体の張力が均等に作用するようにすることができる。
【0040】
特に、前記本発明のまた他の態様で、「段階接結織」とは、図2a及び2bにおいて図示されている分離した層部分(A)のような非膨張部における2つの分離した織物層が単一織物に部分接結されている部分接結織の一種を意味する。具体的には、前記段階接結織は、部分接結織が段階的および交互に配列し、非連続的な接結部が段階的交差接結を通じて含まれることを意味する。本発明の非膨張部において、前記段階接結織は、二層織物層及び単一織の接結層の段階的交差接結を維持しつつ、複数の線状形態に適用されたり、ハニカム状や放射状、円形や楕円形、または三角形や台形など多様な形状に適用される。
【0041】
前記本発明のまた他の態様による非膨張部は、図7に示したように、二層織物層と段階的に交差接結する「段階接結織」を含むものである。
【0042】
前記段階接結織は、二層織物層と接結する接結織組織の幅が好ましくは0.3ないし2.5mm、より好ましくは0.5ないし2mm、最も好ましくは0.7ないし1.5mm程度になるのが望ましい。また、前記段階接結織の接結織組織の幅は、複数のピクセルに区分される織物全体内で原糸ピクセルとしては1ないし12ピクセルであることができ、より好ましくは2ないし9ピクセル、最も好ましくは3ないし7ピクセル程度になるのが望ましい。非膨張部における段階接結織の接結織組織の幅が0.3mmより小さいと、エアバッグに空気を注入して展開させる時に内部の空気が漏出する恐れがあり、エアバッグで効果的な内圧維持率を確保するのが難しくなる。反面、前記非膨張部における段階接結織の接結織組織の幅が2.5mmより大きいと、非膨張部を含む二層織物に過度な張力が加えられるため、製織が難しくなる。
【0043】
また、前記段階接結織において、接結織組織の一方向に連続した長さは好ましくは1ないし10mm、好ましくは4ないし7mm、最も好ましくは5ないし6mm程度であるのが望ましい。前記段階接結織における接結織組織の一方向に連続した長さが1mmより小さいと、エアバッグの展開時に内部の空気遮断効果が微々たるものとなり、前記段階接結織における接結織組織の一方向に連続した長さ、特に経糸方向への連続した長さが10mmより大きいと、非膨張部を含む二層織物に過度な張力が加えられるため、製織が難しくなる。
【0044】
前記段階接結織は、接結部位及び接結部の間の間隔、つまり二層織物層の間隔が3ないし35mmであることができ、好ましくは5ないし30mm、最も好ましくは10ないし25mmに維持されるのが望ましい。また、前記段階接結織における接結部位の間の間隔は、複数のピクセルに区分される織物全体内で原糸ピクセルとしては10ないし150ピクセル、より好ましくは20ないし130ピクセル、最も好ましくは40ないし110ピクセル程度であるのが望ましい。仮に、前記接結部位の間の間隔が3mmより小さいと、非膨張部によって発生する張力が過度になって、二層織物の製織が難しくなり、前記接結部位の間の間隔が35mmより大きいと、エアバッグに空気を注入して展開させる時に内部の空気が漏出する恐れがあり、エアバッグで効果的な内圧維持率を確保するのが難しい。
【0045】
また、前記本発明のまた他の態様による織物層は、気体膨張性をその主目的とし、接結部は、膨張を発生させる気体が二つの分離された織物層間から漏出しないようにしつつ、膨張する気体の圧力に耐える役割を果たす。前記接結部は、二層織からなる気体膨張性を有する膨張部を接合し、非膨張部と境界を成す。
【0046】
前記本発明のまた他の態様で、前記接結部織組織は、13個以上の原糸で接結した2×2または3×3の織組織(図8のa)、繻子織(図8のb)、二層織物の部分接結織(図8のc)、またはこれらの1種以上の混合織を含むことができる。
【0047】
ここで、前記接結部は、2つの分離した織物層の周囲を単一織で部分接結して、気体膨張性を有する膨張部が密閉されるようにするのが好ましい。特に、前記接結部を少なくとも13個以上の原糸で構成することによって、接結部がより堅固に形成されるようにし、空気の外部排出を効果的に抑制して、空気膨張時に、前記バッグから漏出する空気をブロックすることことが、好ましい。
【0048】
また、前記本発明のまた他の態様で、前記接結部は、前記2つの分離した織物層が交差点を中心に左右像を形成して接結する左右像織組織を含むことができる。ここで、前記接結部は、2つの織物層を接結する接結部(C)の交差点を中心に左右像を形成させて接結させて製織される。この時、接結点をより確固にするために、左右像で交差する接結点を2回以上、好ましくは3ないし6回繰り返すこともできる。この場合、ポケット内部から漏出する空気を防ぐことができるので、より望ましい。
【0049】
特に、本発明の二層織物における接結織組織は、図2a及び2bに示したように、接結部位を中心に二層織の上下織組織が図9のような方式で互いに左右像を形成することによって得ることができ、これら接結点を2つ以上隣接させて形成することによって、空気などの気体によって膨張する場合でも、媒体が漏出されないようにすることができる。
【0050】
また、前記本発明のまた他の態様で、前記接結部は、経糸または緯糸方向に4糸以上の幅を有する経リブ織、緯リブ織、またはこれらの混合織を含むことができる。ここで、前記接結部は、図10の(a)乃至(c)に示したような経リブ織で構成された部分、図10の(d)乃至(f)に示したような緯リブ織で構成された部分、及び前記経リブ織及び緯リブ織が共に使用された部分からなることができる。
【0051】
前記経リブ織及び緯リブ織は、接結効果のために、経糸または緯糸方向に4糸以上の幅を有するようにできる。前記経リブ織としては、図10の(a)乃至(c)のような1×2織、1×3織、または1×4織を使用することができ、前記緯リブ織としては、図10の(d)乃至(f)のような2×2織、3×3織、または4×4織を使用することができる。
【0052】
また、前記経リブ織を経糸方向に長く線状に配置したり、緯リブ織を緯糸方向に長く線状に配置する場合には、同じ2×2織、3×3織、または4×4織を併用することもできる。このように、本発明は、接結部織組織として経リブ織及び緯リブ織を適切に配列することにより、接結部の強度を高めて空気の漏出を最大限抑制し、製織性も向上させることができる。
【0053】
前記本発明のまた他の態様では、経糸方向に接結線を形成する接結部織組織は経リブ織を使用し、緯糸方向に接結線を形成する接結部織組織は緯リブ織を使用することができる。更に、接結線が曲線状である接結部の主織組織には経リブ織を使用し、補助織組織には緯リブ織を使用することができる。これとは異なり、接結線が曲線状である接結部の主織組織が緯リブ織である場合には、補助織組織には経リブ織を使用することができる。
【0054】
前記本発明のまた他の態様によって二層織物のパターンを構成する時、接結織組織として経糸方向のパターンには経リブ織を入れ、緯糸方向のパターンには緯リブ織を入れて、接結部織組織を堅固にすることができる。言い換えると、経糸方向に接結部が長く線状に形成される場合には、接結部織組織として経リブ織を主織組織とし、経リブ織を過多に入れる時には、引っ張り現象を最小化するために緯リブ織を補助織組織として併用使用することができる。
【0055】
このような前記本発明のまた他の態様に対する一例として、経リブ織の幅が経糸方向に8糸以上の幅を有する場合には、緯リブ織を共に使用して接結部を形成するのが望ましい。この時、緯リブ織を併用使用せずに幅方向に経リブ織を過多に配列すると、製織時に接結部の緯糸の屈曲が著しくなり、緯糸に過度な引っ張り現象が発生して緯糸切断が著しくなって、製織性が大きく低下する恐れがある。
【0056】
また、緯リブ織の幅が緯糸方向に8糸以上の幅を有する場合には、経リブ織を共に使用して接結部を形成するのが望ましい。緯リブ織を併用使用せずに長さ方向に緯リブ織を過多に配列すると、製織時に経糸に過度な引っ張り現象が発生して緯糸切断が著しくなって、製織性が大きく低下する恐れがある。
【0057】
前記本発明のまた他の態様において、前記接結部は、バスケット織の間に経糸方向に経リブ織が配列され、緯糸方向に緯リブ織が配列され、前記経リブ織及び緯リブ織が接する地点に1×1平織が配列されるように構成される不規則バスケット織を含むことができる。ここで、前記接結部は、図11に示されたような不規則バスケット織を形成させて接結力を向上させる。
【0058】
より具体的に、前記接結織組織は、図12の(a)に示されたようなバスケット織の間に経糸方向に図12の(b)に示されたような経リブ織が配列され、緯糸方向に図12の(c)に示されたような緯リブ織が配列され、前記経リブ織及び緯リブ織が接する地点に図12の(d)に示されたような1×1平織が配列されて、図11に示されたような不規則バスケット織を構成することができる。言い換えると、前記接結部は、バスケット織、経リブ織、緯リブ織、及び平織、好ましくは2×2のバスケット織、1×2の経リブ織、2×1の緯リブ織、1×1の平織から構成され、これらはバスケット織-リブ織の順及びリブ織-平織の順で繰り返される。
【0059】
また、前記接結部は、8糸以上の経糸及び緯糸から構成される幅を有することもでき、最小4糸以上の経糸及び緯糸から構成された幅を有することもできる。しかし、接結部を堅固にするために、8糸以上の経糸及び緯糸から構成された不規則バスケット織組織を含むのが好ましい。
【0060】
このように、前記接結部織組織として経糸方向及び緯糸方向の全てが同一な経路の長さを有する2×2のバスケット織、1×2の経リブ織、2×1の緯リブ織、及び1×1の平織を適切に配列することによって、接結部の接結力を高め、空気膨張時に空気の漏出を最大限抑制することができる。
【0061】
また、前記接結織組織において、経リブ織及び緯リブ織は各々経糸または緯糸方向に4糸以上、好ましくは8糸以上の幅を有する織組織を使用することによって、接結部をより堅固に接結させることができる。
【0062】
本発明において、二層織物の製織に使用される二層織、単一織、部分接結織、及び段階接結織などの原糸材質の種類は大きく限定されないが、好ましくはナイロン66、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン、及びポリエステルからなる群より選択されたいずれか一つであるのが好ましい。
【0063】
また、本発明において、空気膨張性二層織物は、空気漏出を低減するために、表面に被覆された樹脂コーティング層を含むことができる。前記コーティング層に使用される樹脂は、通常の繊維コーティングに使用される樹脂が使用され、シリコン樹脂、ウレタン樹脂、またはこれらの混合物を含むのが好ましいが、シリコン樹脂コーティングが気密性及び展開時の強度維持の面でより望ましい。
【0064】
前記樹脂コーティングは、二層織物の布地のスキ間を効果的に埋めるためのものであって、布地面の一面または両面に実施することができる。コーティング方法としては、ナイフコート法、ドクターブレード法、噴霧コーティング法などの通常のコーティング法を実施することができ、好ましくは、ナイフコート法を使用する。また、前記コーティングは、複数回のコーティングを実施する多段階コーティングを行うことができる。多段階コーティングとしてアンダーコーティング及びトップコーティングを併行すれば、気密性を向上させるだけでなく、コーティング量に比べて布地の厚さを減少させることができるので、柔軟性を効果的に向上させることができる。特に、前記コーティングは、布地表面の同一面に2回にわたってアンダーコーティング及びトップコーティングを実施するのが望ましい。
【0065】
この時、前記樹脂の望ましいコーティング量は30g/m^(2)乃至150g/m^(2)である。コーティング量が30g/m^(2)未満である場合には、エアバッグの空気漏出が多いため、展開後に一定の圧力で5秒以上膨らんだ状態を維持することができない。また、コーティング量が150g/m^(2)を超過する場合には、エアバッグが厚くなりすぎて収納性が悪くなるだけでなく、エアバッグの展開時にエアバッグが構造物と接触するなど、本来の機能を発揮することができない。
【0066】
このように、本発明の二層織物において、気密性のためには、高圧空気などによる引張力に耐えて、伸張が最小限になることが非常に重要であるので、前記二つの層が分離される地点または接結が始まる地点に対する織組織の形成方法は、気体膨張性織物の設計において最も重要な要因となる。
【0067】
また、本発明の二層織物は、外部の引張力に対して伸張抵抗力の高い平織を織物層として使用することによってこのような問題を解決し、望ましくは、下記の計算式1による単面布地のカバーファクターが1900以上の高密度の製織によって、空気ポケットの気密性をより優れた状態にすることができる。前記で、カバーファクターが1900未満であると、空気膨張時に空気が外部に排出され易くなる問題がある。
[計算式1]

【0068】
本発明の気体膨張性二層織物は、ASTM D 1777法で測定した二層織物を構成する一つの織物層の布地面の厚さが0.5mm以下であり、ASTM D 4032サキューラーバンド法で測定した剛度(stiffness)の値が3.5kgf以下であるのが好ましい。前記一つの織物層の厚さが0.5mmを超える場合には、車両用エアバッグとして使用する時に収納が難しいという問題があり、剛度が3.5kgfを超える場合には、車両用エアバッグとして使用する時に空気圧によって正常な形態に展開されないという問題がある。
【0069】
本発明の二層織物は、エアバッグに25barの瞬間圧力で注入した後、エアバッグの内圧を測定した場合に、初期最大圧力が40KPa以上、6秒後の維持圧力が25KPa以上である場合にのみ、サイドカーテン型エアバッグとして本来の機能を発揮することができる。実際の高温高圧の膨張によってサイドカーテン型エアバッグが展開される際に、破裂を防止するために、接結部(図2のC)をASTM D 5822法による縫い目強度を測定した場合に、少なくとも1000N/5cm以上にならなければならず、展開時に接合部から空気が漏出する量を最小限にするだけでなく、高熱による織物の溶融を防止するために、ASTM D 5822法による切断伸度が50%以下にならなければならない。特に、一般のエアバッグに比べてサイドカーテン型エアバッグは比較的多いコーティング量を必要とするため、車両に装着した後に長期間が経過しても、車両の振動による布地の摩耗時の強度保持が非常に重要である。
【0070】
本発明の望ましい一例として、前記エアバッグの内圧は図13に示されたような装置を利用して測定することができる。前記測定装置で、1次高圧縮タンクに窒素を高圧に充填した後に、コンピュータによって一番目のソレノイドバルブを開けて、2次タンクに窒素ガスが25barまで充填されるように調節する。このように2次タンクに窒素ガスが充填されれば、一番目のソレノイドバルブを閉じ、コンピュータによって2番目のソレノイドバルブを開けて、2次タンクに25barの圧力に充填されていた圧縮窒素ガスを瞬間的に大気圧を維持しているエアバッグに注入するようにして、エアバッグを展開させる。この時のエアバッグ内部の初期最大圧力を圧力センサーによって測定して、コンピュータに測定結果を伝達し、数秒経過後に再び圧力を測定して、コンピュータに記録する。
【0071】
したがって、本発明の二層織物は、前記条件を満たして、気体を25barの瞬間圧力で注入した時に、初期最大圧力が40KPa以上であり、6秒後の内圧が25KPa以上であり、接結部の縫い目強度が1000N以上であり、切断伸度が50%以下になる。
【0072】
本発明は、また、前記気体膨張性二層織物を含んで製造される車両用エアバッグを提供することができる。前記エアバッグは、カーテン型エアバッグであるのが好ましい。
【0073】
前記エアバッグは、前記気体膨張性二層織物の一面に樹脂コーティング層をコーティングし、これを乾燥させる段階;及び前記気体膨張性二層織物の他の面に樹脂コーティング層をコーティングし、これを乾燥させる段階;を含む製造方法で製造される。
【0074】
以上で説明した本発明の気体よる膨張性二層織物は、膨張時に空気漏出を最大限抑制することができるので、車両用エアバッグ、救命用胴衣、衝撃緩衝用製品用にに有用である。また、本発明の二層織物は、縫製が不要で、製造工程を簡素化することができるので、製造原価も安価にすることができる。
【0075】
本発明において、前記記載された内容以外の事項は、必要に応じて加減可能であるので、本発明では特に限定しない。
【0076】
以下、実施例により本発明を更に詳細に記述するが、下記の実施例は本発明を例示するだけであり、本発明の範囲が下記の実施例に限定されるのではない。
【実施例】
【0077】
本発明における二層織物の物性を下記のような方法で評価した。
a)二層織物のエアバッグ内圧の測定:
図13に示したように、空気として25barの窒素圧縮ガスを注入してエアバッグを膨張させた後、エアバッグの膨張部の圧の変化を経時的に観察した。このような動作は、電子的に制御して誤差を最小化するのが望ましいので、ここでは空気の注入及び遮断動作を電子式制御装置によって行った。
b)カバーファクター:
下記の計算式1のように測定した。
[計算式1]

c)剛度:
ASTM D 4032サーキュラーバンド法で測定した。
d)一つの織物層の布地面の厚さ:
ASTM D 1777法で測定した。
e)縫い目強度:
ASTM D 5822法で測定した。
f)切断伸度:
ASTM D 5822法で測定した。
【0078】
参考例1
膨張部、非膨張部、及び接結部の各々の織組織を織組織全体に対して1/2の大きさを有する一次デザインを設計し、製織過程で前記一次デザインを2倍に拡大変更して適用し、420デニールのポリアミドマルチフィラメントを経糸及び緯糸に使用して、ジャカード織機で二層織物を製織した。図2に示したように、接結点(C)を基準に左側層分離部分(A)の織組織が図1のような二層織に構成され、前記のように一次デザインの設計及び製織工程で2倍拡大変更して適用する段階を経由して、接結部織組織が織物全体内で横または縦末端から1番目のピクセルから始まるように固定し、図4のように20個の原糸を使用して2×2バスケット織組織からなる接結部(C)によって分離された二層織物を製織した。
この時、経糸密度は57本/インチ、緯糸密度は49本/インチ、カバーファクターは3,176になるようにした。続いて、製織された二層織物の両面にシリコン樹脂95g/m^(2)を使用して通常の方法で両面コーティングを実施して、分離された二つの層を形成する接結点、つまり織組織点を通して空気の漏出が発生しないように処理した。これを裁断して、前記方法で一つの織物層の厚さ、剛度、及び縫い目強度を測定した。測定された剛度は1.18kgfであり、一つの織物層の厚さは0.39mmであり、縫い目強度は1731Nであった。また、気体を25barの瞬間圧力で注入した時に、初期最高内圧は68KPaであり、6秒後に測定された内圧は48KPaであった。
【0079】
参考例2
膨張部、非膨張部、及び接結部の各々の織組織を織組織全体に対して1/2の大きさを有する一次デザインを設計し、製織過程で前記一次デザインを2倍に拡大変更して適用し、315デニールのポリアミドマルチフィラメントを経糸及び緯糸に使用して、ジャカード織機で二層織物を製織した。図2に示したように、接結点(C)を基準に左側層分離部分(A)の織組織が図1のような二層織に構成され、前記のように一次デザインの設計及び製織工程で2倍拡大変更して適用した段階を経由して、接結部織組織が織物全体内で横または縦末端から1番目のピクセルから始まるように固定し、図4のように20個の原糸を使用して2×2バスケット織組織からなる接結部(C)によって分離された二層織物を製織した。
この時、経糸密度及び緯糸密度は各々60本/インチ、カバーファクターは2,129になるようにした。続いて、製織された二層織物の両面にシリコン樹脂95g/m^(2)を使用して通常の方法で両面コーティングを実施して、分離された二つの層を形成する接結点、つまり織組織点を通して空気の漏出が発生しないように処理した。これを裁断して、前記方法で一つの織物層の厚さ、剛度、及び縫い目強度を測定した。測定された剛度は0.6kgfであり、一つの織物層の厚さは0.33mmであり、縫い目強度は1259Nであった。また、気体を25barの瞬間圧力注入した時に、初期最高内圧は60KPaであり、6秒後に測定された内圧は34KPaであった。
【0080】
参考例3
前記実施例2と同様な方法で実施したが、シリコン樹脂のコーティング量を75g/m^(2)にして、二層織物を製織した。
前記方法で一つの織物層の厚さ、剛度、及び縫い目強度を測定した。測定された剛度は0.58kgfであり、一つの織物層の厚さは0.31mmであり、縫い目強度は1235Nであった。また、気体を25barの瞬間圧力で注入した時に、初期最高内圧は54KPaであり、6秒後に測定された内圧は28KPaであった。
【0081】
参考例4
前記実施例1と同様な方法で実施したが、シリコン樹脂のコーティング量を75g/m^(2)にして、二層織物を製織した。
前記方法で一つの織物層の厚さ、剛度、及び縫い目強度を測定した。測定された剛度は1.13kgfであり、一つの織物層の厚さは0.37mmであり、縫い目強度は1520Nであった。また、気体を25barの瞬間圧力で注入時したに、初期最高内圧は63KPaであり、6秒後に測定された内圧は38KPaであった。
【0082】
参考例5
前記実施例1と同様な方法で実施したが、膨張部、非膨張部、及び接結部の各々の織組織を織組織全体に対して1/3の大きさを有する一次デザインを設計し、製織過程で前記一次デザインを3倍に拡大変更して適用し、図4のような方式で40個の原糸を使用して3×3バスケット織組織からなる二層織物を製織した。
前記方法で一つの織物層の厚さ、剛度、及び縫い目強度を測定した。測定された剛度は1.18kgfであり、一つの織物層の厚さは0.39mmであり、縫い目強度は1732Nであった。また、気体を25barの瞬間圧力で注入した時に、初期最高内圧は55KPaであり、6秒後に測定された内圧は40KPaであった。
【0083】
比較例1
前記実施例1と同様な方法で実施したが、一次デザイン設計段階及び製織工程でこれを拡大変更して適用する段階を行わず、実際の大きさにデザインして、接結部織組織が織物全体内で横または縦末端から2番目のピクセルから始まるように固定して、二層織物を製織した。420デニールのポリアミドマルチフィラメントを経糸及び緯糸に使用して、ジャカード織機で接結部織組織が2×2バスケット織からなり、経糸密度が57本/インチであり、緯糸密度が49本/インチである二層織物を製織した。続いて、製織された二層織物の両面にシリコン樹脂を2段階コーティング(コーティング量:95g/m^(2))した後、これを裁断して、前記方法で一つの織物層の厚さ、剛度、及び縫い目強度を測定した。測定された剛度は1.18kgfであり、一つの織物層の厚さは0.39mmであり、縫い目強度は1120Nであった。また、気体を25barの瞬間圧力で注入した時に、初期最高内圧は54KPaであり、6秒後に測定された内圧は23KPaであった。この場合、6秒後のエアバッグ内圧が著しく低下する結果を示したが、このような場合、車両用エアバッグとして使用するには乗客保護機能が低い問題が発生する恐れがある。
【0084】
比較例2
実施例4と同様な方法で実施したが、一次デザイン設計段階及び製織工程でこれを拡大変更して適用する段階を行わず、実際の大きさにデザインして、接結部織組織が織物全体内で横または縦末端から2番目のピクセルから始まるように固定して、二層織物を製織した。
前記方法で一つの織物層の厚さ、剛度、及び縫い目強度を測定した。測定された剛度は1.13kgfであり、一つの織物層の厚さは0.37mmであり、縫い目強度は1100Nであった。また、気体を25barの瞬間圧力で注入した時に、初期最高内圧は52KPaであり、6秒後に測定された内圧は20KPaであった。このとき、6秒後のエアバッグ内圧が著しく低下する結果を示したが、このような場合、車両用エアバッグとして使用するには乗客保護機能が低い問題が発生する恐れがある。
【0085】
実施例6
420デニールのポリアミドマルチフィラメントを経糸及び緯糸に使用して、ジャカード織機で二層織物を製織した。図2に示したように、接結点(C)を基準に左側非膨張部の層分離部分(A)の織組織が図5のような方式で二層織及び2×2バスケット織組織を段階的に交差接結する段階接結織で構成されるようにし、接結点(C)を基準に右側層分離部分(B)の織組織が図1のような二層織で構成され、20個の原糸を使用して2×2バスケット織組織及び平織二層織の部分接結織からなる接結部(C)によって分離された二層織物を製織した。
この時、経糸密度は57本/インチ、緯糸密度は49本/インチ、カバーファクターは3,176になるようにした。続いて、製織された二層織物の両面にシリコン樹脂95g/m^(2)を使用して通常の方法で両面コーティングを実施して、分離された二つの層を形成する接結点、つまり織組織点を通して空気の漏出が発生しないように処理した。これを裁断して、前記方法で一つの織物層の厚さ、剛度、及び縫い目強度を測定した。測定された剛度は1.18kgfであり、一つの織物層の厚さは0.39mmであり、縫い目強度は1731Nであった。また、気体を25barの瞬間圧力で注入した時に、初期最高内圧は68KPaであり、6秒後に測定された内圧は34KPaであった。
【0086】
実施例7
315デニールのポリアミドマルチフィラメントを使用したことを除いては、前記実施例6と同様な方法で二層織物を製織した。
この時、経糸密度及び緯糸密度は各々60本/インチ、カバーファクターは2,129になるようにした。続いて、製織された二層織物の両面にシリコン樹脂95g/m^(2)を使用して通常の方法で両面コーティングを実施して、分離された二つの層を形成する接結点、つまり織組織点を通して空気の漏出が発生しないように処理した。これを裁断して、前記方法で一つの織物層の厚さ、剛度、及び縫い目強度を測定した。測定された剛度は0.6kgfであり、一つの織物層の厚さは0.33mmであり、縫い目強度は1259Nであった。また、気体を25barの瞬間圧力で注入した時に、初期最高内圧は60KPaであり、6秒後に測定された内圧は34KPaであった。
【0087】
実施例8
前記実施例6と同様な方法で実施したが、接結点(C)を基準に左側非膨張部の層分離部分(A)の織組織が図5のような方式で二層織及び1×1織組織を段階的に交差接結する段階接結織で構成されるようにして、二層織物を製織した。
前記方法で一つの織物層の厚さ、剛度、及び縫い目強度を測定した。測定された剛度は1.18kgfであり、一つの織物層の厚さは0.39mmであり、縫い目強度は1731Nであった。また、気体を25barの瞬間圧力で注入した時に、初期最高内圧は66KPaであり、6秒後に測定された内圧は45KPaであった。
【0088】
実施例9
前記実施例6と同様な方法で実施したが、接結点(C)を基準に左側非膨張部の層分離部分(A)の織組織が図5のような方式で二層織及び3×3バスケット織組織を段階的に交差接結する段階接結織で構成されるようにして、二層織物を製織した。
前記方法で一つの織物層の厚さ、剛度、及び縫い目強度を測定した。測定された剛度は1.18kgfであり、一つの織物層の厚さは0.39mmであり、縫い目強度は1731Nであった。また、気体を25barの瞬間圧力で注入した時に、初期最高内圧は69KPaであり、6秒後に測定された内圧は44KPaであった。
【0089】
実施例10
前記実施例6と同様な方法で実施したが、シリコン樹脂のコーティング量を75g/m^(2)にして、二層織物を製織した。
前記方法で一つの織物層の厚さ、剛度、及び縫い目強度を測定した。測定された剛度は1.13kgfであり、一つの織物層の厚さは0.37mmであり、縫い目強度は1520Nであった。また、気体を25barの瞬間圧力で注入した時に、初期最高内圧は63KPaであり、6秒後に測定された内圧は38KPaであった。
【0090】
実施例11 前記実施例7と同様な方法で実施したが、シリコン樹脂のコーティング量を75g/m^(2)にして、二層織物を製織した。
前記方法で一つの織物層の厚さ、剛度、及び縫い目強度を測定した。測定された剛度は0.58kgfであり、一つの織物層の厚さは0.31mmであり、縫い目強度は1235Nであった。また、気体を25barの瞬間圧力で注入した時に、初期最高内圧は54KPaであり、6秒後に測定された内圧は28KPaであった。
【0091】
実施例12
420デニールのポリアミドマルチフィラメントを経糸及び緯糸に使用して、ジャカード織機で二層織物を製織した。二層織物で分離された2つの層分離部分は図1に示されたような織組織を使用し、接結部は図4に示されたような左右像織組織が6回繰り返して形成された織組織を成すようにし、非膨張部は図5のような方式で二層織及び2×2バスケット織組織を段階的に交差接結する段階接結織で構成されるようにして製織した。
この時、経糸密度は57本/インチ、緯糸密度は49本/インチ、カバーファクターは3,176になるようにした。続いて、製織された二層織物の両面にシリコン樹脂95g/m^(2)を使用して通常の方法で両面コーティングを実施して、分離された二つの層を形成する接結点、つまり織組織点を通して空気の漏出が発生しないように処理した。これを裁断して、前記方法で一つの織物層の厚さ、剛度、及び縫い目強度を測定した。測定された剛度は1.18kgfであり、一つの織物層の厚さは0.39mmであり、縫い目強度は1680Nであった。また、気体を25barの瞬間圧力で注入した時に、初期最高内圧は64KPaであり、6秒後に測定された内圧は47KPaであった。
【0092】
実施例13
315デニールのポリアミドマルチフィラメントを使用したことを除いては、前記実施例12と同様な方法で二層織物を製織した。
この時、経糸密度及び緯糸密度は各々60本/インチ、カバーファクターは2,129になるようにした。続いて、製織された二層織物の両面にシリコン樹脂95g/m^(2)を使用して通常の方法で両面コーティングを実施して、分離された二つの層を形成する接結点、つまり織組織点を通して空気の漏出が発生しないように処理した。これを裁断して、前記方法で一つの織物層の厚さ、剛度、及び縫い目強度を測定した。測定された剛度は0.6kgfであり、一つの織物層の厚さは0.33mmであり、縫い目強度は1200Nであった。また、気体を25barの瞬間圧力で注入した時に、初期最高内圧は60KPaであり、6秒後に測定された内圧は32KPaであった。
【0093】
実施例14
前記実施例12と同様な方法で実施したが、非膨張部が図5のような方式で二層織及び1×1織組織を段階的に交差接結する段階接結織で構成されるようにして、二層織物を製織した。
前記方法で一つの織物層の厚さ、剛度、及び縫い目強度を測定した。測定された剛度は1.18kgfであり、一つの織物層の厚さは0.39mmであり、縫い目強度は1680Nであった。また、気体を25barの瞬間圧力で注入した時に、初期最高内圧は67KPaであり、6秒後に測定された内圧は48KPaであった。
【0094】
実施例15
前記実施例12と同様な方法で実施したが、接結点(C)を基準に左側非膨張部の層分離部分(A)の織組織が図5のような方式で二層織及び3×3バスケット織組織を段階的に交差接結する段階接結織で構成されるようにして、二層織物を製織した。
前記方法で一つの織物層の厚さ、剛度、及び縫い目強度を測定した。測定された剛度は1.18kgfであり、一つの織物層の厚さは0.39mmであり、縫い目強度は1680Nであった。また、気体を25barの瞬間圧力で注入した時に、初期最高内圧は66KPaであり、6秒後に測定された内圧は46KPaであった。
【0095】
実施例16
前記実施例12と同様な方法で実施したが、シリコン樹脂のコーティング量を75g/m^(2)にして、二層織物を製織した。
前記方法で一つの織物層の厚さ、剛度、及び縫い目強度を測定した。測定された剛度は1.13kgfであり、一つの織物層の厚さは0.37mmであり、縫い目強度は1520Nであった。また、気体を25barの瞬間圧力で注入した時に、初期最高内圧は62KPaであり、6秒後に測定された内圧は36KPaであった。
【0096】
実施例17
前記実施例13と同様な方法で実施したが、シリコン樹脂のコーティング量を75g/m^(2)にして、二層織物を製織した。
前記方法で一つの織物層の厚さ、剛度、及び縫い目強度を測定した。測定された剛度は0.58kgfであり、一つの織物層の厚さは0.31mmであり、縫い目強度は1120Nであった。また、気体を25barの瞬間圧力で注入した時に、初期最高内圧は54KPaであり、6秒後に測定された内圧は26KPaであった。
【0097】
実施例18
420デニールのポリアミドマルチフィラメントを経糸及び緯糸に使用して、ジャカード織機で二層織物を製織した。二層織物で分離された2つの層分離部分は図1に示されたような織組織を使用し、接結部は図10に示されたような1×2の経リブ織(a)及び2×1の緯リブ織(d)で構成されるようにし、非膨張部は図5のような方式で二層織及び2×2バスケット織組織を段階的に交差接結する段階接結織で構成されるようにして製織した。
この時、経糸密度は57本/インチ、緯糸密度は49本/インチ、カバーファクターは3,176になるようにした。続いて、製織された二層織物の両面にシリコン樹脂95g/m^(2)を使用して通常の方法で両面コーティングを実施して、分離された二つの層を形成する接結点、つまり織組織点を通して空気の漏出が発生しないように処理した。これを裁断して、前記方法で一つの織物層の厚さ、剛度、及び縫い目強度を測定した。測定された剛度は1.18kgfであり、一つの織物層の厚さは0.39mmであり、縫い目強度は1580Nであった。また、気体を25barの瞬間圧力で注入した時に、初期最高内圧は58KPaであり、6秒後に測定された内圧は38KPaであった。
【0098】
実施例19
315デニールのポリアミドマルチフィラメントを使用したことを除いては、前記実施例18と同様な方法で二層織物を製織した。
この時、経糸密度及び緯糸密度は各々60本/インチ、カバーファクターは2,129になるようにした。続いて、製織された二層織物の両面にシリコン樹脂95g/m^(2)を使用して通常の方法で両面コーティングを実施して、分離された二つの層を形成する接結点、つまり織組織点を通して空気の漏出が発生しないように処理した。これを裁断して、前記方法で一つの織物層の厚さ、剛度、及び縫い目強度を測定した。測定された剛度は0.6kgfであり、一つの織物層の厚さは0.33mmであり、縫い目強度は1030Nであった。また、気体を25barの瞬間圧力で注入した時に、初期最高内圧は52KPaであり、6秒後に測定された内圧は26KPaであった。
【0099】
実施例20
前記実施例18と同様な方法で実施したが、非膨張部が図10に示されたような1×3の経リブ織(b)及び3×1の緯リブ織(f)で構成されるようにして、二層織物を製織した。
前記方法で一つの織物層の厚さ、剛度、及び縫い目強度を測定した。測定された剛度は1.18kgfであり、一つの織物層の厚さは0.39mmであり、縫い目強度は1590Nであった。また、気体を25barの瞬間圧力で注入した時に、初期最高内圧は56KPaであり、6秒後に測定された内圧は39KPaであった。
【0100】
実施例21
前記実施例18と同様な方法で実施したが、非膨張部が図1のような二層織及び1×1織組織を段階的に交差接結する段階接結織で構成されるようにして、二層織物を製織した。
前記方法で一つの織物層の厚さ、剛度、及び縫い目強度を測定した。測定された剛度は1.18kgfであり、一つの織物層の厚さは0.39mmであり、縫い目強度は1580Nであった。また、気体を25barの瞬間圧力で注入した時に、初期最高内圧は56KPaであり、6秒後に測定された内圧は38KPaであった。
【0101】
実施例22
前記実施例18と同様な方法で実施したが、接結点(C)を基準に左側非膨張部の層分離部分(A)の織組織が図5のような方式で二層織及び3×3バスケット織組織を段階的に交差接結する段階接結織で構成されるようにして、二層織物を製織した。
前記方法で一つの織物層の厚さ、剛度、及び縫い目強度を測定した。測定された剛度は1.18kgfであり、一つの織物層の厚さは0.39mmであり、縫い目強度は1580Nであった。また、気体を25barの瞬間圧力で注入した時に、初期最高内圧は56KPaであり、6秒後に測定された内圧は35KPaであった。
【0102】
実施例23
前記実施例18と同様な方法で実施したが、シリコン樹脂のコーティング量を75g/m^(2)にして、二層織物を製織した。
前記方法で一つの織物層の厚さ、剛度、及び縫い目強度を測定した。測定された剛度は1.13kgfであり、一つの織物層の厚さは0.37mmであり、縫い目強度は1540Nであった。また、気体を25barの瞬間圧力で注入した時に、初期最高内圧は52KPaであり、6秒後に測定された内圧は27KPaであった。
【0103】
実施例24
前記実施例19と同様な方法で実施したが、シリコン樹脂のコーティング量を75g/m^(2)にして、二層織物を製織した。
前記方法で一つの織物層の厚さ、剛度、及び縫い目強度を測定した。測定された剛度は0.58kgfであり、一つの織物層の厚さは0.31mmであり、縫い目強度は1020Nであった。また、気体を25barの瞬間圧力で注入した時に、初期最高内圧は54KPaであり、6秒後に測定された内圧は26KPaであった。
【0104】
実施例25
前記実施例20と同様な方法で実施したが、シリコン樹脂のコーティング量を75g/m^(2)にして、二層織物を製織した。
前記方法で一つの織物層の厚さ、剛度、及び縫い目強度を測定した。測定された剛度は1.13kgfであり、一つの織物層の厚さは0.37mmであり、縫い目強度は1420Nであった。また、気体を25barの瞬間圧力で注入した時に、初期最高内圧は56KPaであり、6秒後に測定された内圧は27KPaであった。
【0105】
実施例26
420デニールのポリアミドマルチフィラメントを経糸及び緯糸に使用して、ジャカード織機で二層織物を製織した。二層織物で分離された2つの層分離部分は図1に示されたような織組織を使用し、接結部は図12に示したような2×2のバスケット織、1×2の経リブ織、2×1の緯リブ織、及び1×1の平織で構成された不規則バスケット織を使用し、非膨張部は図6のような方式で二層織及び2×2バスケット織組織を段階的に交差接結する段階接結織で構成されるようにして製織した。
この時、経糸密度は57本/インチ、緯糸密度は49本/インチ、カバーファクターは3,176になるようにした。続いて、製織された二層織物の両面にシリコン樹脂95g/m^(2)を使用して通常の方法で両面コーティングを実施して、分離された二つの層を形成する接結点、つまり織組織点を通して空気の漏出が発生しないように処理した。これを裁断して、前記方法で一つの織物層の厚さ、剛度、及び縫い目強度を測定した。測定された剛度は1.18kgfであり、一つの織物層の厚さは0.39mmであり、縫い目強度は1560Nであった。また、気体を25barの瞬間圧力で注入した時に、初期最高内圧は60KPaであり、6秒後に測定された内圧は39KPaであった。
【0106】
実施例27
315デニールのポリアミドマルチフィラメントを使用したことを除いては、前記実施例26と同様な方法で二層織物を製織した。
この時、経糸密度及び緯糸密度は各々60本/インチ、カバーファクターは2,129になるようにした。続いて、製織された二層織物の両面にシリコン樹脂95g/m^(2)を使用して通常の方法で両面コーティングを実施して、分離された二つの層を形成する接結点、つまり織組織点を通して空気の漏出が発生しないように処理した。これを裁断して、前記方法で一つの織物層の厚さ、剛度、及び縫い目強度を測定した。測定された剛度は0.6kgfであり、一つの織物層の厚さは0.33mmであり、縫い目強度は1110Nであった。また、気体を25barの瞬間圧力で注入した時に、初期最高内圧は50KPaであり、6秒後に測定された内圧は27KPaであった。
【0107】
実施例28
前記実施例26と同様な方法で実施したが、接結部は図11に示すように3×3のバスケット織、1×3の経リブ織、3×1の緯リブ織、及び1×1の平織で構成される不規則バスケット織を使用して、二層織物を製織した。
前記方法で一つの織物層の厚さ、剛度、及び縫い目強度を測定した。測定された剛度は1.18kgfであり、一つの織物層の厚さは0.39mmであり、縫い目強度は1580Nであった。また、気体を25barの瞬間圧力で注入した時に、初期最高内圧は59KPaであり、6秒後に測定された内圧は36KPaであった。
【0108】
実施例29
前記実施例26と同様な方法で実施したが、非膨張部が図6のような方式で二層織及び1×1織組織を段階的に交差接結する段階接結織で構成されるようにして、二層織物を製織した。
前記方法で一つの織物層の厚さ、剛度、及び縫い目強度を測定した。測定された剛度は1.18kgfであり、一つの織物層の厚さは0.39mmであり、縫い目強度は1580Nであった。また、気体を25barの瞬間圧力で注入した時に、初期最高内圧は56KPaであり、6秒後に測定された内圧は37KPaであった。
【0109】
実施例30
前記実施例26と同様な方法で実施したが、接結点(C)を基準に左側非膨張部の層分離部分(A)の織組織が図6のような方式で二層織及び3×3バスケット織組織を段階的に交差接結する段階接結織で構成されるようにして、二層織物を製織した。
前記方法で一つの織物層の厚さ、剛度、及び縫い目強度を測定した。測定された剛度は1.18kgfであり、一つの織物層の厚さは0.39mmであり、縫い目強度は1580Nであった。また、気体を25barの瞬間圧力で注入した時に、初期最高内圧は58KPaであり、6秒後に測定された内圧は36KPaであった。
【0110】
実施例31
前記実施例26と同様な方法で実施したが、シリコン樹脂のコーティング量を75g/m^(2)にして、二層織物を製織した。
前記方法で一つの織物層の厚さ、剛度、及び縫い目強度を測定した。測定された剛度は1.13kgfであり、一つの織物層の厚さは0.37mmであり、縫い目強度は1540Nであった。また、気体を25barの瞬間圧力で注入した時に、初期最高内圧は52KPaであり、6秒後に測定された内圧は29KPaであった。
【0111】
実施例32
前記実施例27と同様な方法で実施したが、シリコン樹脂のコーティング量を75g/m^(2)にして、二層織物を製織した。
前記方法で一つの織物層の厚さ、剛度、及び縫い目強度を測定した。測定された剛度は0.58kgfであり、一つの織物層の厚さは0.31mmであり、縫い目強度は1090Nであった。また、気体を25barの瞬間圧力で注入した時に、初期最高内圧は51KPaであり、6秒後に測定された内圧は26KPaであった。
【0112】
実施例33
前記実施例28と同様な方法で実施したが、シリコン樹脂のコーティング量を75g/m^(2)にして、二層織物を製織した。
前記方法で一つの織物層の厚さ、剛度、及び縫い目強度を測定した。測定された剛度は1.13kgfであり、一つの織物層の厚さは0.37mmであり、縫い目強度は1420Nであった。また、気体を25barの瞬間圧力で注入した時に、初期最高内圧は53KPaであり、6秒後に測定された内圧は26KPaであった。
【0113】
比較例3
前記実施例6と同様な方法で実施したが、接結点(C)を基準に左側非膨張部の層分離部分(A)の織組織が段階接結織を使用せずに1×1織組織のみで構成されるようにして、二層織物を製織した。しかし、製織張力が高すぎたため、製織が不可能であった(製織効率50%以下)。
【0114】
参考例6
前記実施例6と同様な方法で実施したが、接結点(C)を基準に左側非膨張部の層分離部分(A)の織組織が段階接結織を使用せずに膨張部と同一な二層織のみで構成されるようにして、二層織物を製織した。
気体を25barの瞬間圧力で注入した時に、初期最高内圧は54KPaであり、6秒後に測定された内圧は22KPaであった。この場合、6秒後のエアバッグ内圧が著しく低下する結果を示したが、このような場合、車両用エアバッグとして使用するには乗客保護機能が低い問題が発生する恐れがある。
【0115】
比較例5
前記実施例12と同様な方法で実施したが、非膨張部に段階接結織を使用せずに1×1織組織のみで構成されるようにして、二層織物を製織した。しかし、製織張力が高すぎたため、製織が不可能であった(製織効率50%以下)。
【0116】
参考例7
前記実施例12と同様な方法で実施したが、に段階接結織を使用せずに非膨張部が二層織のみで構成されるようにして、二層織物を製織した。
前記方法で一つの織物層の厚さ、剛度、及び縫い目強度を測定した。測定された剛度は1.18kgfであり、一つの織物層の厚さは0.39mmであり、縫い目強度は1680Nであった。また、気体を25barの瞬間圧力で注入した時に、初期最高内圧は60KPaであり、6秒後に測定された内圧は23KPaであった。この場合、6秒後のエアバッグ内圧が著しく低下する結果を示したが、このような場合、車両用エアバッグとして使用するには乗客保護機能が低い問題が発生する恐れがある。
【0117】
比較例7
前記実施例18と同様な方法で実施したが、段階接結織を使用せずに非膨張部が1×1織組織のみで構成されるようにして、二層織物を製織した。しかし、製織張力が高すぎたため、製織が不可能であった(製織効率50%以下)。
【0118】
比較例8
前記実施例18と同様な方法で実施したが、非膨張部に段階接結織を使用せずに膨張部と同一な二層織のみで構成されるようにして、二層織物を製織した。
前記方法で一つの織物層の厚さ、剛度、及び縫い目強度を測定した。測定された剛度は1.18kgfであり、一つの織物層の厚さは0.39mmであり、縫い目強度は1580Nであった。また、気体を25barの瞬間圧力で注入した時に、初期最高内圧は54KPaであり、6秒後に測定された内圧は21KPaであった。この場合、6秒後のエアバッグ内圧が著しく低下する結果を示したが、このような場合、車両用エアバッグとして使用するには乗客保護機能が低い問題が発生する恐れがある。
【0119】
参考例8
前記実施例26と同様な方法で実施したが、非膨張部に段階接結織を使用せずに1×1織組織のみで構成されるようにして、二層織物を製織した。しかし、製織張力が高すぎたため、製織が不可能であった(製織効率50%以下)。
【0120】
参考例9
前記実施例26と同様な方法で実施したが、非膨張部に段階接結織を使用せずに膨張部と同一な二層織のみで構成されるようにして、二層織物を製織した。
前記方法で一つの織物層の厚さ、剛度、及び縫い目強度を測定した。測定された剛度は1.18kgfであり、一つの織物層の厚さは0.39mmであり、縫い目強度は1560Nであった。また、気体を25barの瞬間圧力で注入した時に、初期最高内圧は51KPaであり、6秒後に測定された内圧は20KPaであった。この場合、6秒後のエアバッグ内圧が著しく低下する結果を示したが、このような場合、車両用エアバッグとして使用するには乗客保護機能が低い問題が発生する恐れがある。
以上で説明した通り、本発明は、製織デザイン時に、膨張部、非膨張部、及び接結部の各々の織組織を織組織全体に対して1/2倍の大きさで一次デザインに設計した後、製織工程で前記一次デザインを2倍などに拡大変更して適用して、織物全体内で接結部織組織が始まるピクセルを効果的に調節することによって、4個以上のピクセルからなる接結部織組織のパターンが非正常に挿入されるのを防止し、内圧維持性能などの物性を改善して、優れた性能を有する二層織物及びエアバッグを提供することができる。
また、本発明は、非膨張部織組織を段階的に交差接結する段階接結織で構成することによって、エアバッグが気体によって展開する時に、接結部分から漏出する気体を遮断して、二層織物の内圧維持性能などの物性を改善し、優れた性能を有する二層織物及びエアバッグを提供することができる。
【0121】
本発明を好ましい態様を参照して詳細に説明したが、当業者が理解するように、特許請求の範囲の本発明の精神を逸脱せずに、その範囲内で、様々な修飾や置き換えを行うことができる。
【符号の説明】
【0122】
A:左側層分離部分の織組織
B:右側層分離部分の織組織
C:接結点
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
膨張性を有する膨張部、
前記膨張部を支持する非膨張部、及び
前記膨張部及び非膨張部の境界を成す接結部を含み、
前記膨張部は、2つの分離した織物層で構成され、前記非膨張部は、2つの分離した織物層を単一織物に部分接結した段階的な交差接結からなる段階接結織を含み、前記接結部の組織は膨張部の閉鎖された系を形成するように、連続的な接結部位からなるものであり、前記接結部の組織は、2×2織、3×3織、繻子織、二層織物の部分接結織またはこれらの1種以上の混合織を含み、前記段階接結織は前記段階的な交差接結からなる非連続的な接結部位からなるものであり、
前記段階接結織は、互いに分離された2つの織物層を含む二層織物層と、1×1織、2×2織、3×3織、繻子織、二層織物の部分接結織およびこれらの1種以上の混合織からなる群より選択された組織による前記段階的な交差接結を構成するものであり、
前記段階接結織における二層織物層を間におく非連続的接結部位と他の非連続的接結部位間の間隔は3ないし35mmであり、前記段階接結織における非連続的接結部位の幅は0.3乃至2.5mmであり、前記段階接結織における非連続的接結部位の一方向に連続した長さは1乃至10mmであり、
前記段階接結織は、複数の線状形態、ハニカム状や放射状、円形や楕円形、または三角形や台形からなるものである、膨張性二層織物。
【請求項2】(削除)
【請求項3】
前記接結部織組織は、13以上の原糸で接結されたものである、請求項1に記載の膨張性二層織物。
【請求項4】
前記接結部は、前記2つの分離した織物層が交差点を中心に左右像を形成して接結する左右像織組織を含む、請求項1に記載の膨張性二層織物。
【請求項5】
前記接結部は、前記左右像織組織を2回以上繰り返して形成された織組織を含む、請求項4に記載の膨張性二層織物。
【請求項6】
前記接結部は、経リブ織、緯リブ織、またはこれらの混合織を含み、かつ、経糸または緯糸方向に4糸以上の幅を有する、請求項1に記載の膨張性二層織物。
【請求項7】
前記経リブ織は、1×2織、1×3織、または1×4織である、請求項6に記載の膨張性二層織物。
【請求項8】
前記緯リブ織は、2×1織、3×1織、または4×1織である、請求項6に記載の膨張性二層織物。
【請求項9】
経糸方向に接結線を形成する接結部織組織が経リブ織である、請求項6に記載の膨張性二層織物。
【請求項10】
緯糸方向に接結線を形成する接結部織組織が緯リブ織である、請求項6に記載の膨張性二層織物。
【請求項11】
接結線が曲線状である接結部の主織組織が経リブ織であり、補助織組織が緯リブ織である、請求項6に記載の膨張性二層織物。
【請求項12】
接結線が曲線状である接結部の主織組織が緯リブ織であり、補助織組織が経リブ織である、請求項6に記載の膨張性二層織物。
【請求項13】
接結部の主織組織は8糸以上の幅を有する経リブ織であり、接結部の補助織組織は緯リブ織である、請求項6に記載の膨張性二層織物。
【請求項14】
接結部の主織組織は8糸以上の幅を有する緯リブ織であり、接結部の補助織組織は経リブ織である、請求項6に記載の膨張性二層織物。
【請求項15】
前記接結部は、バスケット織、経リブ織、緯リブ織、および1×1平織を含む不規則バスケット織を有し、前記バスケット織の間に経糸方向に前記経リブ織が配列され、前記バスケット織の間に緯糸方向に前記緯リブ織が配列され、かつ、前記経リブ織及び緯リブ織が接する地点に1×1平織が配列されている、請求項1に記載の膨張性二層織物。
【請求項16】
前記不規則バスケット織は、8糸以上の経糸及び緯糸で構成される織組織である、請求項15に記載の膨張性二層織物。
【請求項17】
前記二層織物を構成する一つの織物層の剛度が3.5kgf以下である、請求項1に記載の膨張性二層織物。
【請求項18】
前記二層織物を構成する一つの織物層の厚さが0.5mm以下である、請求項1に記載の膨張性二層織物。
【請求項19】
前記二層織物を構成する一つの織物層のカバーファクター値が下記の計算式1によれば1900以上である、請求項1に記載の膨張性二層織物。
[計算式1]

【請求項20】
前記二層織物は、気体を25barの瞬間圧力で注入した時に、初期最大圧力が40KPa以上、6秒後の圧が25KPa以上、接結部の縫い目強度が1000N以上、かつ、切断伸度が50%以下である、請求項1に記載の膨張性二層織物。
【請求項21】
前記二層織物は、織物表面に、樹脂コーティング層を更に含む、請求項1に記載の膨張性二層織物。
【請求項22】
前記樹脂コーティング層は、シリコン樹脂、ウレタン樹脂、またはこれらの混合物を含む、請求項21に記載の膨張性二層織物。
【請求項23】
前記二層織物の一側面のコーティング量が30g/m^(2)乃至150g/m^(2)である、請求項21に記載の膨張性二層織物。
【請求項24】
請求項1乃至23のいずれか一項に記載の膨張性二層織物を含む車両用エアバッグ。
【請求項25】
前記エアバッグは、カーテン型エアバッグである、請求項24に記載の車両用エアバッグ。
【請求項26】
前記段階接結織の接結織組の幅は、複数のピクセルに区分される織物全体内で原糸ピクセルとしては3ないし7ピクセルからなるものである、請求項1に記載の膨張性二層織物。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2017-06-22 
出願番号 特願2013-99733(P2013-99733)
審決分類 P 1 651・ 536- YAA (D03D)
P 1 651・ 121- YAA (D03D)
P 1 651・ 113- YAA (D03D)
P 1 651・ 537- YAA (D03D)
最終処分 維持  
前審関与審査官 中村 勇介増田 亮子平井 裕彰  
特許庁審判長 千葉 成就
特許庁審判官 井上 茂夫
小野田 達志
登録日 2015-12-04 
登録番号 特許第5848281号(P5848281)
権利者 コーロン インダストリーズ インク
発明の名称 膨張性織物及びエアバッグ  
復代理人 堀川 かおり  
復代理人 朴 沼泳  
代理人 山下 託嗣  
代理人 山下 託嗣  
復代理人 朴 沼泳  
復代理人 堀川 かおり  
  • この表をプリントする

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ