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審決分類 審判 全部申し立て 特39条先願  H01L
審判 全部申し立て 2項進歩性  H01L
審判 全部申し立て 1項3号刊行物記載  H01L
審判 全部申し立て 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備  H01L
審判 全部申し立て (特120条の4,3項)(平成8年1月1日以降)  H01L
管理番号 1332213
異議申立番号 異議2016-700719  
総通号数 214 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2017-10-27 
種別 異議の決定 
異議申立日 2016-08-10 
確定日 2017-07-24 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第5865422号発明「電子回路」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 
結論 特許第5865422号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり,訂正後の請求項〔1-4〕について訂正することを認める。 特許第5865422号の請求項1ないし4に係る特許を維持する。 
理由 第1 手続の経緯
特許第5865422号の請求項1-4に係る特許について,手続の経緯は以下のとおりである。
平成26年 4月14日 出願(特願2014-082994号)
(原出願日 平成22年5月27日,特願2010-121375号の分割)
平成28年 1月 8日 特許権の設定の登録
平成28年 8月10日 特許異議の申立て・証拠方法(甲第1-9号証)
平成28年10月12日 取消理由通知
平成28年12月13日 意見書・証拠方法(乙第1,2号証)・訂正請求
平成29年 2月 3日 特許異議申立人の意見書
平成29年 2月15日 取消理由通知(決定の予告)
平成29年 4月21日 意見書・証拠方法(乙第3-6号証,乙第6号証の2)・訂正請求(以下,「本件訂正請求」という。)
平成29年 4月28日 審尋
平成29年 5月10日 回答書
平成29年 6月15日 特許異議申立人の意見書・証拠方法(甲第10-12号証)
特許異議申立ては,請求項1-4に対して,特許異議申立人辰己雄一よりされた。
本件訂正請求がされたことにより,平成28年12月13日付け訂正請求は,取り下げられたものとみなされる(特許法120条の5第7項)。

第2 本件訂正請求による訂正の適否
1 訂正の内容(下線部は訂正個所を示し,特許権者が付加した。)
(1)訂正事項1
特許権者は,特許請求の範囲の請求項1を以下の事項により特定されるとおりの請求項1として訂正することを請求する(訂正事項1)。
「【請求項1】
PN接合ダイオードを含むMOSFETと,
前記MOSFETに並列に接続され,ショットキーバリアダイオードを含むユニポーラデバイスと,
前記MOSFETおよび前記ユニポーラデバイスに接続された出力線と,
前記PN接合ダイオードのアノードを前記ショットキーバリアダイオードのアノードに接続し,インダクタンスが寄生している第1のワイヤと,
前記ショットキーバリアダイオードのアノードを前記出力線に接続し,インダクタンスが寄生するとともにその寄生インダクタンスにより生じる逆起電力が前記MOSFETのPN接合ダイオードの順方向立ち上がり電圧以上であるように構成された第2のワイヤとを含み,
前記第1のワイヤと前記第2のワイヤとが連続的に繋がっており,かつ平面視において両ワイヤのなす角度が鈍角であり,
前記ユニポーラデバイスと前記出力線との間のインダクタンスが,前記MOSFETと前記出力線との間のインダクタンスよりも小さい,電子回路。」
(2)訂正事項2
特許権者は,特許請求の範囲の請求項2を以下の事項により特定されるとおりの請求項2として訂正することを請求する(訂正事項2)。
「【請求項2】
PN接合ダイオードを含むMOSFETと,
前記MOSFETに並列に接続され,ショットキーバリアダイオードを含むユニポーラデバイスと,
前記MOSFETおよび前記ユニポーラデバイスに接続された出力線と,
前記PN接合ダイオードのカソードを前記ショットキーバリアダイオードのカソードに接続し,インダクタンスが寄生している第1のワイヤと,
前記ショットキーバリアダイオードのカソードを前記出力線に接続し,インダクタンスが寄生している第2のワイヤとを含み,
前記第1のワイヤと前記第2のワイヤとが連続的に繋がっており,かつ平面視において両ワイヤのなす角度が鈍角であり,
前記ユニポーラデバイスと前記出力線との間のインダクタンスが,前記MOSFETと前記出力線との間のインダクタンスよりも小さい,電子回路。」
(3)訂正事項3
特許権者は,特許請求の範囲の請求項1及び2を,それぞれ訂正事項1及び2のとおり訂正し,その結果として請求項1及び2を引用する請求項3及び4も訂正することを請求する(訂正事項3)。
2 訂正の目的の適否,新規事項の有無,一群の請求項及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否
(1)訂正事項1について
ア 訂正事項1のうち,「第2のワイヤ」について「するとともにその寄生インダクタンスにより生じる逆起電力が前記MOSFETのPN接合ダイオードの順方向立ち上がり電圧以上であるように構成された」という技術的事項(以下,「本件事項」という。)を付加することは,特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり,特許明細書段落【0013】の記載からみて,新規事項の追加に該当しない。
なお,同段落には,「バイポーラデバイスの動作電圧(たとえばPN接合ダイオードの順方向立ち上がり電圧)は,2.0V程度であると考えられる。」と記載されており,一方,甲第5号証(段落【0016】-【0017】)に記載されているように,PN接合ダイオードの順方向立ち上がり電圧は必ずしも2.0Vではないが,仮にその数値が誤っていたとしても,本件事項自体は抽象的な技術的思想として,同段落の記載から当業者が読み取れると認められる。
イ 訂正事項1のうち,「両ワイヤのなす角度」について「平面視において」という限定を付加することは,明瞭でない記載の釈明を目的とし,特許図面の図2には平面図上において該構成が記載されていることから,新規事項の追加に該当しない。
ウ よって,訂正事項1は,特許請求の範囲の減縮及び明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり,新規事項の追加に該当せず,実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更するものではない。
(2)訂正事項2について
訂正事項2は,明瞭でない記載の釈明を目的とし,前記(1)イと同じ理由で,新規事項の追加に該当せず,実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更するものではない。
(3)訂正事項3について
前記(1)及び(2)より,訂正事項3は,特許請求の範囲の減縮及び明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり,新規事項の追加に該当せず,実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更するものではない。
(4)訂正事項1ないし3は,一群の請求項ごとにされたものである。
3 小括
したがって,本件訂正請求による訂正事項1ないし3は,特許法第120条の5第2項ただし書1号及び同3号に掲げる事項を目的とするものであり,かつ,同条第9項で準用する同法第126条第4項から第6項までの規定に適合するので,訂正後の請求項〔1-4〕について訂正を認める。

第3 特許異議の申立てについて
1 本件特許発明
本件訂正請求により訂正された請求項1ないし4に係る発明(以下「本件特許発明1」ないし「本件特許発明4」という。)は,その特許請求の範囲の請求項1ないし4に記載された次の事項により特定されるとおりのものである。
(1)本件特許発明1
「PN接合ダイオードを含むMOSFETと,
前記MOSFETに並列に接続され,ショットキーバリアダイオードを含むユニポーラデバイスと,
前記MOSFETおよび前記ユニポーラデバイスに接続された出力線と,
前記PN接合ダイオードのアノードを前記ショットキーバリアダイオードのアノードに接続し,インダクタンスが寄生している第1のワイヤと,
前記ショットキーバリアダイオードのアノードを前記出力線に接続し,インダクタンスが寄生するとともにその寄生インダクタンスにより生じる逆起電力が前記MOSFETのPN接合ダイオードの順方向立ち上がり電圧以上であるように構成された第2のワイヤとを含み,
前記第1のワイヤと前記第2のワイヤとが連続的に繋がっており,かつ平面視において両ワイヤのなす角度が鈍角であり,
前記ユニポーラデバイスと前記出力線との間のインダクタンスが,前記MOSFETと前記出力線との間のインダクタンスよりも小さい,電子回路。」
(2)本件特許発明2
「PN接合ダイオードを含むMOSFETと,
前記MOSFETに並列に接続され,ショットキーバリアダイオードを含むユニポーラデバイスと,
前記MOSFETおよび前記ユニポーラデバイスに接続された出力線と,
前記PN接合ダイオードのカソードを前記ショットキーバリアダイオードのカソードに接続し,インダクタンスが寄生している第1のワイヤと,
前記ショットキーバリアダイオードのカソードを前記出力線に接続し,インダクタンスが寄生している第2のワイヤとを含み,
前記第1のワイヤと前記第2のワイヤとが連続的に繋がっており,かつ平面視において両ワイヤのなす角度が鈍角であり,
前記ユニポーラデバイスと前記出力線との間のインダクタンスが,前記MOSFETと前記出力線との間のインダクタンスよりも小さい,電子回路。」
(3)本件特許発明3
「前記MOSFETが,SiCを主とする半導体材料で作成されたSiC半導体デバイスである,請求項1または2に記載の電子回路。」
(4)本件特許発明4
「前記ユニポーラデバイスと前記出力線との間のインダクタンスにより生じる逆起電力が2.0V以上である,請求項1?3のいずれか一項に記載の電子回路。」
2 取消理由の概要
平成28年12月13日付け訂正請求書に添付した訂正特許請求の範囲の請求項1,3及び4について,平成29年2月15日付けで特許権者に通知した取消理由(決定の予告)の概要は,次のとおりである。
請求項1,3及び4に係る発明は,甲第1号証,甲第3号証,甲第4号証及び甲第6号証に記載された発明に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものであるから,特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであり,請求項1,3及び4に係る特許は,取り消されるべきものである。
3 甲号証の記載
(1)甲第1号証の記載
ア 甲第1号証
甲第1号証(特開2010-027814号公報)には,図面とともに,次の記載がある。(下線は当審で付加した。以下同じ。)
(ア)「【技術分野】
【0001】
本発明は,生産性に優れたトランスファーモールドによる樹脂封止型の電力用半導体装置に関し,特に,小型で大電流化を実現するとともに,信頼性に優れたトランスファーモールドによる樹脂封止型の電力用半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
大電流,高電圧で動作するとともに,動作に伴う発熱を外部に効率良く逃がす電力用半導体装置として,放熱板となる金属板に絶縁層としてのセラミック板を介して配線パターンが形成された基板に電力用半導体素子を搭載し,シリコーンゲルを介して熱硬化性樹脂で注型された電力用半導体装置がある(例えば,特許文献1参照)。」
(イ)「【0013】
実施の形態1.
図1は,本発明の実施の形態1に係る電力用半導体装置における回路基板上のトランスファーモールド樹脂を除いた状態の平面模式図である。
図2は,図1に示す電力用半導体装置において回路基板上にトランスファーモールド樹脂がある状態でのA-A断面の模式図である。
図1と図2とに示すように,本実施の形態の電力用半導体装置100は,金属放熱板1の一方の面に樹脂絶縁層2を設け,この樹脂絶縁層2における金属放熱板1が接合された面と対向する面に配線パターンを設けて形成した金属回路基板が用いられている。配線パターン上には,電力用半導体素子である,IGBT4とIGBT4に逆並列に接続されたダイオード5とが搭載され,配線パターンとはんだ6等により電気的に接続されている。また,IGBT4とダイオード5との上面電極は,配線手段であるワイヤーボンド7により,対応する配線パターンと電気的に接続されている。
【0014】
配線パターンには筒状外部端子連通部が,配線パターンに対して略垂直に接合されている。
具体的には,主回路であるIGBT4のコレクタ電極とダイオード5のアノード電極とに電気的に接続された第1の配線パターン3aには,第1の筒状外部端子連通部8aが接合され,主回路であるIGBT4のエミッタ電極とダイオード5のカソード電極とに電気的に接続された第2の配線パターン3bには,第2の筒状外部端子連通部8bが接続され,制御回路であるIGBT4のゲート電極に電気的に接続された第3の配線パターン3cには,第3の筒状外部端子連通部8cが接合され,制御回路であるIGBT4のエミッタ電極のみと電気的に接続された第4の配線パターン3dには,第4の筒状外部端子連通部8dが接合されている。」
(ウ)「【0025】
そして,配線パターンとIGBT4との間,IGBT4とダイオード5との間,ダイオード5と配線パターンとの間,の各間の導通が必要な箇所をアルミニウムのワイヤーボンド7で接続する。
次に,ワイヤーボンディングされた電力用半導体素子と筒状外部端子連通部とを搭載した金属回路基板は,金型にセットされ,トランスファーモールド法により,例えば,シリカ粉末が充填されたエポキシ樹脂系トランスファーモールド樹脂9で封止して,電力用半導体装置を完成する。」
(エ)「【0032】
本実施の形態では,電力用半導体素子に,IGBT4とダイオード5が用いられているが,電力用半導体素子は,これに限定されるものではなく,例えば,MOSFETやショットキーダイオードでもよく,またMOSFETの場合は,ダイオードが逆並列に接続されていなくても良い。また,電力用半導体素子の材料としては,一般的なシリコンのほかに,炭化珪素(SiC)等のワイドバンドギャップ半導体でも良い。
また,本実施の形態では,各電力用半導体素子間や電力用半導体素子と配線パターンとの間の接続,すなわち,配線手段にワイヤーボンド7を用いているが,この方法に限定されるものではない。
また,本実施の形態では,金属回路基板を用いているが,例えば,高熱伝導絶縁層であるセラミック板と,セラミック板の一方の面に設けられた銅箔の配線パターンと,セラミック板の他方の面に設けられた銅箔の金属放熱板からなるセラミック基板を用いても良い。」
(オ)

イ 甲1発明
(ア)甲第1号証には「本実施の形態では,電力用半導体素子に,IGBT4とダイオード5が用いられているが,電力用半導体素子は,これに限定されるものではなく,例えば,MOSFETやショットキーダイオードでもよく,またMOSFETの場合は,ダイオードが逆並列に接続されていなくても良い。」(前記ア(エ))と記載されており,スイッチング素子としてIGBTもMOSFETも周知であること,及び還流ダイオードとしてダイオードもショットキーダイオードも周知である(下記(3)参照。)こと,に鑑みれば,前記記載は,IGBTとダイオードのうちIGBTをMOSFETに置き換えたものやダイオードをショットキーダイオードに置き換えたものを含む(そして,IGBTをMOSFETに置き換えた場合に,ダイオードが接続されていないものを含む)ものと解され,してみると,IGBTとダイオードの双方をMOSFETとショットキーダイオードに置き換えたものも含むものである(前記記載は実施形態を拡張することを意図するものであるから双方を置き換えたものを排除する理由はない。)から,MOSFETとショットキーダイオードを用いるものが記載されているに等しい。
(イ)また,図1には,IGBT4の上面電極とダイオード5の上面電極とを繋ぐワイヤーボンド7の部分と,ダイオード5の上面電極と第2の配線パターン3bとを繋ぐワイヤーボンド7の部分のなす角度が平面視において鈍角であることが記載されていると認められる。
(ウ)すると,前記アより,甲第1号証には次の発明(以下,「甲1発明」という。)が記載されていると認められる。
「MOSFETと,MOSFETに並列に接続されたショットキーダイオードと,MOSFETおよびショットキーダイオードに接続された第2の配線パターンと,MOSFETの一の電極とショットキーダイオードの一方の電極と第2の配線パターンとを繋ぐワイヤーボンドとを含み,MOSFETの一の電極とショットキーダイオードの一方の電極とを繋ぐワイヤーボンドの部分と,ショットキーダイオードの一方の電極と第2の配線パターンとを繋ぐワイヤーボンドの部分のなす角度が平面視において鈍角である,電力用半導体装置。」
(2)甲3周知技術
ア 甲第3号証
甲第3号証(高川,「パワーMOSFETの構造と応用分野」,トランジスタ技術,2004年8月号,p.139-140)には,その図2-1及び図2-2に,「パワーMOSFETにおいて,ソース電極とゲート電極を上面に設けること。」が記載されていると認められる。
イ 甲3周知技術
前記アより,次の技術事項は周知技術(以下,「甲3周知技術」という。)と認められる。
「パワーMOSFETにおいて,ソース電極とゲート電極を上面に設けること。」
(3)甲4及び6周知技術
ア 甲第4号証
甲第4号証(特開2009-183115号公報)には,図面とともに次の記載がある。
(ア)「【0003】
誘導負荷を駆動するインバータなどでは,スイッチング素子に対して並列にダイオードを接続している。このようなダイオードは還流ダイオードと呼ばれており,逆方向電流を流す働きをする。スイッチング素子としてSiC MOSFETを用いたインバータでは,SiC MOSFETに並列にSiCショットキーバリアダイオード(以下SiC SBD)を接続し,SiC SBDを還流ダイオードとして使用する構成が検討されている。」
(イ)「【0019】
[背景技術]でも説明したとおり,SiC MOSFETをスイッチング素子として使用する場合は,図3に示すように,SiC MOSFET(130)に並列にSiC SBD(132)を接続して還流ダイオードとして使用する構成が検討されている。この構成によれば,SiC MOSFET(130)の寄生ダイオード(131)の立ち上がり電圧(約3V)とSiC SBD(132)の立ち上がり電圧(約1V)とが大きく違うため,リカバリ電流の少ないSiC SBD(132)にのみ逆方向電流を流す事ができ,寄生ダイオード(131)に逆方向電流が流れないようにできる。SiC SBDは,リカバリ電流とスイッチング損失を大幅に低減できる事が知られており,このようにSiC MOSFETによれば,Si MOSFETの場合と比べて,リカバリ電流抑制を簡単に実現できる。なお,Si MOSFETでは,並列に接続して還流ダイオードとして使用できるダイオードの立ち上がり電圧は,Si MOSFETの寄生ダイオードと同等であり,寄生ダイオードに逆方向電流が流れないようにする事はできない。」
(ウ)

図3には,寄生ダイオード131のアノードとSiC SBD132のアノードを接続することが記載されていると認められる。
イ 甲第6号証
甲第6号証(特開2008-017237号公報)には,図面とともに次の記載がある。
(ア)「【背景技術】
【0002】
Siに代わるパワー半導体デバイスとして,SiC半導体装置の開発が盛んである。このSiC半導体装置はSi半導体装置に比較して,高温での動作が可能であること,低損失での動作が可能であることなどの利点があり,より小型の半導体装置を実現することができる。しかしながら,SiC-FETをスイッチング素子として例えばモータ等の負荷を駆動制御する電力変換器等に用いる場合,SiC-FETに内在するダイオード(ボディダイオード)を還流ダイオードとして用いると,ボディダイオードによるバイポーラ動作によりSiC半導体装置の結晶劣化が進行すると考えられている(例えば,非特許文献1)。SiC半導体装置の結晶劣化が進行すると,ボディダイオードのON電圧が上昇し,さらにはSiC-FETそのものが破壊する可能性がある。このような問題点に対して,還流ダイオードをSiC-FETと逆並列に接続し,還流モード時にはボディダイオードを用いずに還流ダイオードに電流を流すことが示されている(例えば,特許文献1)。」
(イ)「【0010】
実施の形態1.
以下,この発明の実施の形態1を図に基づいて説明する。
図1は,例えば交流電源を整流し,モータ負荷を駆動する電力変換器等に用いられるスイッチング素子としての半導体装置50を備えた電子部品100を示すブロック図である。
図において,半導体装置50を構成するSiC-FET1にはボディダイオード2が内在し,SiC-FET1と逆並列に還流ダイオードとしてSiC半導体のショットキバリアダイオード3(以下,SBDと称す)が接続されている。制御信号に従ってSiC-FET1を駆動する駆動回路4がSiC-FET1の制御端子に接続されている。SBD3のアノードとカソード間電圧Vakを電圧検出手段24が検知して駆動回路4にON信号を送る電圧検出回路5がSBD3と並列に接続される。SBD3とボディダイオード2の電圧電流特性を図2に示す。電圧検出回路5は,SBD3のON開始電圧VSBD_thとボディダイオード2のON開始電圧VBD_thの間に位置するしきい電圧Vth(後述するVth_upに相当する)とVakを比較し,Vakが大きければON信号を駆動回路4に送る。そのため,電圧検出回路5は電圧検出手段24と,しきい電圧Vthに設定された基準電圧源12を有するヒステリシス付き比較器8からなる。ここで,ボディダイオード2を内在するSiC-FET1およびSBD3は同一基板上に形成されたSiC半導体装置50を構成するものであり,駆動回路4,電圧検出回路5とを合わせてモジュール化することによって電子部品100を構成している。」
(ウ)

図1には,ボディダイオード2のアノードとショットキバリアダイオード3のアノードを接続することが記載されていると認められる。
ウ 甲4及び6周知技術
前記ア及びイより,次の技術的事項は周知技術(以下,「甲4及び6周知技術」という。)と認められる。
「スイッチング素子としてのMOSFETとショットキーバリアダイオードを並列に接続して還流ダイオードとして使用する場合に,MOSFETの寄生ダイオードのアノードとショットキーバリアダイオードのアノードを接続すること。」
(4)技術常識1
ア 甲第4号証
甲第4号証には,図面とともに次の記載がある。
(ア)「【0016】
インバータ回路(120)は,6個のスイッチング素子(130)によって同期整流を行うように構成されている。上記スイッチング素子(130)は,ワイドバンドギャップ半導体を用いたユニポーラ素子(ここでは,SiC MOSFET)によって構成されている。インバータ回路(120)は,SiC MOSFET(130)の寄生ダイオード(131)を還流ダイオードとして使用し,同期整流を行う。なお,同期整流とは,図2に示すように,還流ダイオード(131)に逆方向電流が流れた際にSiC MOSFET(130)をオンにし,MOSFET側に逆方向電流を流す制御方法である。これにより逆方向電流が流れた際の導通損失を低減できる。」
(イ)「【0020】
一方,SiC MOSFET(130)の寄生ダイオード(131)と同じ構造のSiC pnダイオードのリカバリ電流は小さく,Si pnダイオードよりもスイッチング損失が桁違いに小さくなるため,本実施形態ではリカバリ電流,スイッチング損失を大幅に低減できる。」
(ウ)図2には,SiC MOSFET130のソース電極側が寄生ダイオード131のアノードとなることが記載されていると認められる。
イ 甲第6号証
甲第6号証には,図面とともに次の記載がある。
(ア)「【背景技術】
【0002】
Siに代わるパワー半導体デバイスとして,SiC半導体装置の開発が盛んである。このSiC半導体装置はSi半導体装置に比較して,高温での動作が可能であること,低損失での動作が可能であることなどの利点があり,より小型の半導体装置を実現することができる。しかしながら,SiC-FETをスイッチング素子として例えばモータ等の負荷を駆動制御する電力変換器等に用いる場合,SiC-FETに内在するダイオード(ボディダイオード)を還流ダイオードとして用いると,ボディダイオードによるバイポーラ動作によりSiC半導体装置の結晶劣化が進行すると考えられている(例えば,非特許文献1)。SiC半導体装置の結晶劣化が進行すると,ボディダイオードのON電圧が上昇し,さらにはSiC-FETそのものが破壊する可能性がある。このような問題点に対して,還流ダイオードをSiC-FETと逆並列に接続し,還流モード時にはボディダイオードを用いずに還流ダイオードに電流を流すことが示されている(例えば,特許文献1)。」
(イ)「【0011】
ここで,SiC-FET1のボディダイオード2のON開始電圧VBD_thに関して述べる。バイポーラ動作が結晶劣化の進行を進める原因と考えられることから,バイポーラ動作が開始する電流値に対応する電圧値をVBD_thとするのが自然である。そもそもバイポーラ動作とは電子とホールが同時に電気伝導を荷っている状態である。パワーデバイスにおいてはバイポーラ動作で使用するときは,電子濃度neとホール濃度nhがほぼ等しい状態である(例えば,非特許文献2)。
上記の電子濃度とホール濃度が等しいという条件と,PN接合ダイオードに関するショックレーモデル(例えば,非特許文献3)及び電荷制御モデル(例えば,非特許文献4)からSiC-FET1のボディダイオード2のON開始電圧VBD_thを以下の式で示すことが出来る。」
(ウ)図1には,SiC-FET1のソース電極側がボディダイオード2のアノードとなることが記載されていると認められる。
ウ 技術常識1
前記ア及びイより,次の技術事項は技術常識(以下,「技術常識1」という。)と認められる。
「MOSFETはPN接合ダイオードを寄生ダイオードとして含み,MOSFETのソース電極側が寄生ダイオードのアノードとなること。」
4 特許請求の範囲の記載についての判断
(1)特許法36条6項1号について
ア 本件特許発明1の本件事項は,前記第2の2(1)アのとおり,特許明細書に記載されているに等しいから,本件特許発明1は,特許明細書に記載されているものである。
イ 本件特許発明1,2及び4の課題は「MOSFETに寄生しているPN接合ダイオードに電流が流れるのを抑制する」というものであり(本件特許明細書段落0002,0007),MOSFETの材料がSiCであることと直接の関係はないから,本件特許発明1,2及び4が,発明の詳細な説明において「発明の課題が解決できることを当業者が認識できるように記載された範囲」を超えるものということはできない。
ウ したがって,本件特許発明1,2及び4は特許法36条6項1号の要件を満たす。
(2)特許法36条6項2号について
ア 本件事項について
本件事項を発明特定事項に含む本件特許発明1は次のとおり明確である。
第2のワイヤの寄生インダクタンスにより生じる逆起電力は,第2のワイヤを流れる電流変化量によって変動する。したがって,「寄生インダクタンスにより生じる逆起電力が前記MOSFETのPN接合ダイオードの順方向立ち上がり電圧以上である」との電圧関係を常に満たすことは原理的に不可能であり,この電圧関係は少なくとも一瞬(通常はMOSFETのオンオフの立ち上がり又は立ち下がり時)でも満たされればよいことは当業者に自明である。
そして,本件特許発明1の「電子回路」が,MOSFETを含むことは請求項1の記載から明らかであり,また,特許明細書段落【0001】,【0024】及び図1を参照して,本件特許発明1は電源及び負荷を含んだ電流の閉路である「電子回路」であるから,その「電子回路」を構成する負荷及びワイヤのインダクタンス,電源電圧並びにMOSFETのスイッチング時間から第2のワイヤにおける寄生インダクタンスにより生じる逆起電力(の最大値)を一意に定めることができることも,当業者に自明のことである。
すると,このMOSFETの構成により定まる「PN接合ダイオードの順方向立ち上がり電圧」と前記「第2のワイヤにおける寄生インダクタンスにより生じる逆起電力」との電圧関係も当業者にとって明確といえる。
イ 「両ワイヤのなす角度」について
本件訂正請求による訂正後の請求項1及び請求項2に記載された「両ワイヤのなす角度」は「平面視において両ワイヤのなす角度」となりその意味は明確になった。
ウ したがって,本件訂正請求による訂正後の請求項1ないし4の記載は,発明が明確であり,特許法36条6項2号の要件を満たすものである。
5 決定の予告に記載した取消理由についての判断
(1)本件特許発明1について
ア 本件特許発明1と甲1発明とを対比すると,甲1発明は「インダクタンスが寄生するとともにその寄生インダクタンスにより生じる逆起電力が前記MOSFETのPN接合ダイオードの順方向立ち上がり電圧以上であるように構成された第2のワイヤ」という発明特定事項を有していない。そして,前記発明特定事項については,その技術的思想である本件事項からして,いずれの甲号証にも記載も示唆もない。
したがって,本件特許発明1は,甲1発明及び周知技術に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものではない。
イ 特許異議申立人は本件特許発明1は用途限定を含む発明であり,用途限定は物を特定するための意味を有さない旨主張するが,本件特許発明1の本件事項は,前記4(2)アのとおり「電子回路」の構成から定まるものであるから,本件特許発明1が用途限定を含む発明であると認めることはできない。
(2)本件特許発明3及び4について
本件特許発明3及び4についても,前記(1)と同様であるから,甲1発明及び周知技術に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものではない。
6 その他の特許異議申立理由について
(1)特許法29条1項3号について
ア 本件特許発明1について
本件特許発明1と甲1発明とを対比すると,少なくとも,甲1発明は「インダクタンスが寄生するとともにその寄生インダクタンスにより生じる逆起電力が前記MOSFETのPN接合ダイオードの順方向立ち上がり電圧以上であるように構成された第2のワイヤ」という発明特定事項を有していない点で相違する。
したがって,本件特許発明1は甲1発明でない。
イ 本件特許発明3について
本件特許発明3と甲1発明とを対比すると,少なくとも,甲1発明においては「前記PN接合ダイオードの一の電極」及び「前記ショットキーバリアダイオードの一方の電極」がアノードかカソードか不明である点で相違する。
したがって,本件特許発明3は甲1発明でない。
(2)特許法29条2項について
ア 本件特許発明2について
本件特許発明2と甲1発明とは,甲1発明においては「MOSFETの一の電極とショットキーダイオードの一方の電極とを繋ぐワイヤーボンドの部分」がMOSFETのどの電極と繋ぐのか不明である点で相違する。
甲1発明においてMOSFETを用いて電力用半導体装置を構成する際に主回路であるMOSFETのソース電極と,ドレイン電極のうちどちらかをショットキーダイオードの一方の電極と第2の配線パターンとをワイヤーボンドで繋がなければならないところ,制御回路ともワイヤーボンドで繋ぐ甲第1号証の図1に開示された結線状態から見て,MOSFETの制御電極であるゲート電極と同じ面にある電極をワイヤーボンドで繋ぐことが示唆されている。
逆に,MOSFETの制御電極であるゲート電極と反対の面にある電極をワイヤーボンドで繋ぐと,ゲート電極及びゲート電極と同じ面にある電極が下側の配線パターンと接することになり,下面全体を配線パターンにはんだ付けして放熱する(前記第3の3(1)ア(ア)及び(イ))という甲1発明の目的に反することになるから,甲1発明においてゲート電極と反対の面にある電極をワイヤーボンドで繋ぐことには阻害要因があるというべきである。
したがって,甲3周知技術及び技術常識1より,ゲート電極と反対の面にあるドレイン電極すなわち寄生ダイオードであるPN接合ダイオードのカソードをワイヤーボンドで繋ぐことは当業者が容易に想到しうることではない。
また,甲第2号証ないし甲第6号証に,甲1発明においてMOSFETのドレイン電極をワイヤーボンドで繋ぐことについて記載や示唆はない。
したがって,本件特許発明2は,甲1発明及び甲第2号証ないし甲第6号証に記載された発明に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。
イ 本件特許発明3及び4について
本件特許発明3及び4についても,本件特許発明2を引用した部分において,前記アと同様であるから,本件特許発明3及び4は,甲1発明及び甲第2号証ないし甲第6号証に記載された発明に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。
(3)特許法39条2項について
ア 甲9発明
甲第9号証に記載された特許第5646034号の請求項1に係る発明(以下,「甲9発明」という。)は,次のとおりである。
「SiCを半導体材料として用いたSiC-MOSFETと,ショットキーバリアダイオードと,前記SiC-MOSFETおよび前記ショットキーバリアダイオードが接合されたダイパッドと,前記SiC-MOSFETおよび前記ショットキーバリアダイオードが接続された外部端子とを含み,前記ダイパッド,前記SiC-MOSFETおよび前記ショットキーバリアダイオードが樹脂封止された半導体装置であって,
前記SiC-MOSFETのドレインが前記ダイパッドに接合され,
前記ショットキーバリアダイオードのカソードが前記ダイパッドに接合され,
前記SiC-MOSFETのソースから前記ショットキーバリアダイオードのアノードを経由して前記外部端子までステッチボンディングされた接続金属部材を含み,
前記接続金属部材における前記ショットキーバリアダイオードから前記外部端子までのインダクタンスが,前記接続金属部材における前記SiC-MOSFETから前記外部端子までのインダクタンスよりも小さいことを特徴とする,半導体装置。」
イ 本件特許発明1と甲9発明との対比
本件特許発明1と甲9発明とは少なくとも次の点で相違する。
(ア) 相違点1
本件特許発明1は「ダイパッド」についての限定がないのに対し,甲9発明は「前記SiC-MOSFETおよび前記ショットキーバリアダイオードが接合されたダイパッド」を含み,「前記SiC-MOSFETのドレインが前記ダイパッドに接合され,前記ショットキーバリアダイオードのカソードが前記ダイパッドに接合され」る点。
(イ) 相違点2
本件特許発明1は「樹脂封止」についての限定がないのに対し,甲9発明は「前記ダイパッド,前記SiC-MOSFETおよび前記ショットキーバリアダイオードが樹脂封止された」点。
(ウ) 相違点3
本件特許発明1は「平面視において両ワイヤのなす角度が鈍角である」のに対し,甲9発明は接続金属部材の角度について限定がない点。
(エ) 相違点4
本件特許発明1は「その寄生インダクタンスにより生じる逆起電力が前記MOSFETのPN接合ダイオードの順方向立ち上がり電圧以上であるように構成された第2のワイヤ」を含むのに対し,甲9発明の「接続金属部材」はその寄生インダクタンスにより生じる逆起電力についての限定がない点。
(3)小括
したがって,本件特許発明1と甲9発明とは同一であるとはいえない。
(4)本件特許発明2ないし4について
本件特許発明2ないし4についても,甲9発明とは少なくとも相違点1ないし3で相違するから,甲9発明と同一であるとはいえない。

第4 むすび
以上のとおりであるから,取消理由通知に記載した取消理由及び特許異議申立書に記載した特許異議申立理由によっては,請求項1ないし4に係る特許を取り消すことはできない。
また,他に請求項1ないし4に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって,結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
PN接合ダイオードを含むMOSFETと,
前記MOSFETに並列に接続され,ショットキーバリアダイオードを含むユニポーラデバイスと,
前記MOSFETおよび前記ユニポーラデバイスに接続された出力線と,
前記PN接合ダイオードのアノードを前記ショットキーバリアダイオードのアノードに接続し,インダクタンスが寄生している第1のワイヤと,
前記ショットキーバリアダイオードのアノードを前記出力線に接続し,インダクタンスが寄生するとともにその寄生インダクタンスにより生じる逆起電力が前記MOSFETのPN接合ダイオードの順方向立ち上がり電圧以上であるように構成された第2のワイヤとを含み,
前記第1のワイヤと前記第2のワイヤとが連続的に繋がっており,かつ平面視において両ワイヤのなす角度が鈍角であり,
前記ユニポーラデバイスと前記出力線との間のインダクタンスが,前記MOSFETと前記出力線との間のインダクタンスよりも小さい,電子回路。
【請求項2】
PN接合ダイオードを含むMOSFETと,
前記MOSFETに並列に接続され,ショットキーバリアダイオードを含むユニポーラデバイスと,
前記MOSFETおよび前記ユニポーラデバイスに接続された出力線と,
前記PN接合ダイオードのカソードを前記ショットキーバリアダイオードのカソードに接続し,インダクタンスが寄生している第1のワイヤと,
前記ショットキーバリアダイオードのカソードを前記出力線に接続し,インダクタンスが寄生している第2のワイヤとを含み,
前記第1のワイヤと前記第2のワイヤとが連続的に繋がっており,かつ平面視において両ワイヤのなす角度が鈍角であり,
前記ユニポーラデバイスと前記出力線との間のインダクタンスが,前記MOSFETと前記出力線との間のインダクタンスよりも小さい,電子回路。
【請求項3】
前記MOSFETが,SiCを主とする半導体材料で作成されたSiC半導体デバイスである,請求項1または2に記載の電子回路。
【請求項4】
前記ユニポーラデバイスと前記出力線との間のインダクタンスにより生じる逆起電力が2.0V以上である,請求項1?3のいずれか一項に記載の電子回路。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2017-07-11 
出願番号 特願2014-82994(P2014-82994)
審決分類 P 1 651・ 121- YAA (H01L)
P 1 651・ 537- YAA (H01L)
P 1 651・ 113- YAA (H01L)
P 1 651・ 841- YAA (H01L)
P 1 651・ 4- YAA (H01L)
最終処分 維持  
前審関与審査官 市川 武宜小堺 行彦宇多川 勉  
特許庁審判長 飯田 清司
特許庁審判官 須藤 竜也
深沢 正志
登録日 2016-01-08 
登録番号 特許第5865422号(P5865422)
権利者 ローム株式会社
発明の名称 電子回路  
代理人 川崎 実夫  
代理人 稲岡 耕作  
代理人 京村 順二  
代理人 香山 秀幸  
代理人 京村 順二  
代理人 香山 秀幸  
代理人 川崎 実夫  
代理人 稲岡 耕作  
代理人 豊岡 静男  
代理人 豊岡 静男  

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