• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 一部申し立て 1項3号刊行物記載  G01N
審判 一部申し立て 特36条4項詳細な説明の記載不備  G01N
審判 一部申し立て 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備  G01N
審判 一部申し立て 2項進歩性  G01N
管理番号 1333266
異議申立番号 異議2016-701064  
総通号数 215 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2017-11-24 
種別 異議の決定 
異議申立日 2016-11-18 
確定日 2017-10-16 
異議申立件数
事件の表示 特許第5918434号発明「アンモニアガスセンサ、導電性ペーストの製造方法、および、ガスセンサの製造方法」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 
結論 特許第5918434号の請求項1?7、9に係る特許を維持する。 
理由 第1 手続の経緯
特許第5918434号(以下「本件特許」という。)の請求項1?9に係る特許についての出願は、平成27年12月24日を出願日として出願したものであって、平成28年4月15日付けでその特許権の設定登録がされ、その後、特許異議申立人 平林 恭子(以下、「申立人」という。)より請求項1?7、9に対して特許異議の申立てがされ、平成29年2月7日付けで取消理由が通知され、同年4月7日に意見書の提出及び訂正請求がされ、その訂正請求に対して同年5月25日に申立人から意見書が提出されたものである。
さらに、同年6月29日付けで、訂正拒絶理由が通知され、指定期間内に応答がなかったものである。

第2 訂正の適否についての判断(下線部は訂正箇所を示す。)
1 本件訂正請求の内容
平成29年4月7日付けの訂正請求書による訂正(以下「本件訂正」という。)は、訂正事項1?訂正事項6からなるところ、訂正事項1?6に係る訂正前の請求項1?9については、特許法120条の5第4項に規定する一群の請求項である。そして、訂正事項1は以下のとおりである。

(訂正事項1)
特許請求の範囲の請求項1に「前記検知電極を構成する貴金属粒子の表面のうち前記Ptが露出している部分に対する前記Auが被覆している部分の面積比率であるAu存在比が0.4以上であり、」とあるのを、「前記検知電極を構成する貴金属粒子の表面を対象とする表面分光分析により得られるAuとPtとについての検出値に基づいて特定される、前記表面のうち前記Ptが露出している部分に対する前記Auが露出している部分の面積比率であるAu存在比が0.4以上であり、」に訂正する(請求項1の記載を直接または間接的に引用する請求項2?9も同様に訂正する。)ものである。
この訂正事項1は、本件特許の特許請求の範囲の請求項1に、
「被測定ガス中のアンモニアガスを検知するための混成電位型のガスセンサであって、
酸素イオン伝導性の固体電解質を構成材料とするセンサ素子を備え、
前記センサ素子が、
貴金属と酸素イオン伝導性を有する固体電解質とのサーメットからなる検知電極を表面に備えるとともに、
Ptと酸素イオン伝導性を有する固体電解質とのサーメットからなる基準電極と、
少なくとも前記検知電極を被覆する多孔質層である電極保護層と、
を備え、
前記貴金属がPtとAuであり、
前記検知電極を構成する貴金属粒子の表面のうち前記Ptが露出している部分に対する前記Auが被覆している部分の面積比率であるAu存在比が0.4以上であり、
前記電極保護層の気孔率が5%以上40%以下であり、
前記検知電極と前記基準電極との間の電位差に基づいて前記アンモニアガスの濃度を求める、
ことを特徴とするアンモニアガスセンサ。」(以下「請求項1」という。)
とあるものを、
「被測定ガス中のアンモニアガスを検知するための混成電位型のガスセンサであって、
酸素イオン伝導性の固体電解質を構成材料とするセンサ素子を備え、
前記センサ素子が、
貴金属と酸素イオン伝導性を有する固体電解質とのサーメットからなる検知電極を表面に備えるとともに、
Ptと酸素イオン伝導性を有する固体電解質とのサーメットからなる基準電極と、
少なくとも前記検知電極を被覆する多孔質層である電極保護層と、
を備え、
前記貴金属がPtとAuであり、
前記検知電極を構成する貴金属粒子の表面を対象とする表面分光分析により得られるAuとPtとについての検出値に基づいて特定される、前記表面のうち前記Ptが露出している部分に対する前記Auが露出している部分の面積比率であるAu存在比が0.4以上であり、
前記電極保護層の気孔率が5%以上40%以下であり、
前記検知電極と前記基準電極との間の電位差に基づいて前記アンモニアガスの濃度を求める、
ことを特徴とするアンモニアガスセンサ。」(下線は、訂正箇所に被請求人が付したものである。以下「訂正請求項1」という。)
に訂正するものである。

2 訂正事項1の訂正の適否
(1)訂正請求項1では「Au存在比」を「前記検知電極を構成する貴金属粒子の表面のうち前記Ptが露出している部分に対する前記Auが露出している部分の面積比率」であると特定している。
一方、発明の詳細な説明の段落【0036】には「Au存在比」について「検知電極10を構成する貴金属粒子の表面のうち、Ptが露出している部分に対する、Auが被覆している部分の面積比率」であると記載されており、「Auが被覆している部分」とは記載されているが「Auが露出している部分」とは記載されていない。
明細書全体を見渡しても実施例を含めても「Au存在比」について「検知電極10を構成する貴金属粒子の表面のうち、Ptが露出している部分に対する、Auが被覆している部分の面積比率」以外は記載されていない。
さらに、「Au存在比」について「検知電極10を構成する貴金属粒子の表面のうち、Ptが露出している部分に対する、Auが露出している部分の面積比率」が自明であるとはいえない。
そうすると、訂正請求項1における「Au存在比」として、「前記検知電極を構成する貴金属粒子の表面のうち前記Ptが露出している部分に対する前記Auが露出している部分の面積比率」は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないものということはできない。

(2)さらに、「被覆」と「露出」は異なる概念であるから、訂正事項1の訂正の目的は、「特許請求の範囲の減縮」には該当しないし、「誤記または誤訳の訂正」、「明瞭でない記載の釈明」及び「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること」の何れにも該当しない。
また、訂正事項1は、実質上特許請求の範囲を変更するものであることは明らかである。

(3)そうすると、訂正事項1は、特許法第120条の5第2項の規定に違反するものであるととともに、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項、第6項の規定に違反するものであるから、これによる訂正は認められない。
したがって、訂正後の請求項[1?9]について訂正することを認めない。

第3 特許異議の申立てについて
1 本件特許発明
本件特許の請求項1?9に係る発明(以下、それぞれの発明を「本件特許発明1」などという。)は、次の事項により特定される発明であると認める。

【請求項1】
被測定ガス中のアンモニアガスを検知するための混成電位型のガスセンサであって、
酸素イオン伝導性の固体電解質を構成材料とするセンサ素子を備え、
前記センサ素子が、
貴金属と酸素イオン伝導性を有する固体電解質とのサーメットからなる検知電極を表面に備えるとともに、
Ptと酸素イオン伝導性を有する固体電解質とのサーメットからなる基準電極と、
少なくとも前記検知電極を被覆する多孔質層である電極保護層と、
を備え、
前記貴金属がPtとAuであり、
前記検知電極を構成する貴金属粒子の表面のうち前記Ptが露出している部分に対する前記Auが被覆している部分の面積比率であるAu存在比が0.4以上であり、
前記電極保護層の気孔率が5%以上40%以下であり、
前記検知電極と前記基準電極との間の電位差に基づいて前記アンモニアガスの濃度を求める、
ことを特徴とするアンモニアガスセンサ。
【請求項2】
請求項1に記載のアンモニアガスセンサであって、
前記センサ素子が、
前記被測定ガスが存在する空間と隔絶されており、基準ガスが導入される基準ガス導入空間、
をさらに備え、
前記基準電極が前記基準ガスの雰囲気下に配置されている、
ことを特徴とするアンモニアガスセンサ。
【請求項3】
請求項2に記載のアンモニアガスセンサであって、
前記センサ素子が、
前記基準ガス導入空間に連通する多孔質層である基準ガス導入層、
をさらに備え、
前記基準電極が前記基準ガス導入層に被覆されている、
ことを特徴とするアンモニアガスセンサ。
【請求項4】
請求項2に記載のアンモニアガスセンサであって、
前記基準電極が前記基準ガス導入空間に露出させて配置されている、
ことを特徴とするアンモニアガスセンサ。
【請求項5】
請求項1に記載のアンモニアガスセンサであって、
前記検知電極と前記基準電極とが前記センサ素子の表面に配置されている、
ことを特徴とするアンモニアガスセンサ。
【請求項6】
請求項5に記載のアンモニアガスセンサであって、
前記検知電極と前記基準電極とが電極保護層に被覆されている、
ことを特徴とするアンモニアガスセンサ。
【請求項7】
請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のアンモニアガスセンサに備わる検知電極の形成に用いる導電性ペーストを製造する方法であって、
Pt粉末と、
Auイオンを含む塩もしくは有機金属錯体を溶媒へ溶解させてなるイオン含有液体と、を出発原料に含むようにするとともに、
前記導電性ペーストの貴金属成分中の前記Auの重量比率が3wt%以上となるように、前記出発原料を作製する、
ことを特徴とする導電性ペーストの製造方法。
【請求項8】
請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のアンモニアガスセンサに備わる検知電極の形成に用いる導電性ペーストを製造する方法であって、
Pt粉末にAuをコーティングしたコーティング粉末を出発原料に含むようにするとともに、
前記導電性ペーストの貴金属成分中の前記Auの重量比率が3wt%以上となるように、前記出発原料を作製する、
ことを特徴とする導電性ペーストの製造方法。
【請求項9】
請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のアンモニアガスセンサの製造方法であって、
いずれもが前記固体電解質からなる複数のグリーンシートを用意する工程と、
前記複数のグリーンシートのうちの1つに請求項7または請求項8に記載の製造方法によって製造された導電性ペーストを塗布することによって前記検知電極のパターンを形成する工程と、
前記検知電極のパターンを形成してなるグリーンシートを含む前記複数のグリーンシートの積層体を作成する工程と、
前記積層体を焼成することにより、前記検知電極が前記固体電解質と一体焼成する工程と、
を備えることを特徴とするガスセンサの製造方法。

第4 特許異議申立の理由及び証拠について

1 申立の概要
申立人は、以下の証拠を提出して、本件特許の請求項1?7、9に係る発明に対して、以下の取消理由を申し立てている。
甲第1号証:特開2003-35693号公報
甲第2号証:特開2003-185625号公報
甲第3号証:特開2007-248351号公報
甲第4号証:特許第4293579号公報
甲第5号証:特許第5097239号公報
甲第6号証:特許第4827924号公報
(以下、「甲第1号証」?「甲第6号証」を、それぞれ「甲1」?「甲6」という。)

(1)申立理由1(特許法第29条第1項第3号違反:申立書6頁「理由の要点」の項)
請求項1、2、4、5、6
甲1記載の発明に該当する。

(2)申立理由2(特許法第29条第2項違反:申立書6頁「理由の要点」の項)
ア 請求項1、2、4、5、6
甲1記載の発明から容易に想到できる。
甲1記載の発明および甲2?甲5記載事項から容易に想到できる。

イ 請求項3
甲1記載の発明および甲1記載事項から容易に想到できる。

ウ 請求項7
甲6記載の発明および甲1記載事項から容易に想到できる。

エ 請求項9
甲6記載の発明および甲2?甲6記載事項から容易に想到できる。

(3)申立理由3(特許法第36条第6項第1号違反:申立書6頁「理由の要点」の項)
本件特許発明1は、発明の詳細な説明に記載したものではない。

(4)申立理由4(特許法第36条第4項第1号違反:申立書32頁下から6行?33頁6行「(4)具体的理由 エ 記載不備の理由 (ii)」の項)
本件特許発明1に、「前記検知電極を構成する貴金属粒子の表面のうち前記ptが露出している部分に対する前記AUが被覆している部分の面積比率であるAU存在比」なる記載があるが、本件の特許明細書には「ptが露出している部分」と「Auが被覆している部分」の具体的説明は何ら記載されていない。
このため、これらを前提として数値が定められるAu存在比は、前提が不明確であるために、如何なるものを示すのか不明であり、本件特許発明1を認識することができない。
したがって、本件の特許明細書の発明の詳細な説明は、その発明の属する技術分野における通常の知識を有する者がその実施をすることができる程度に明確かつ十分に記載したものとはいえない。

第5 取消理由の概要
平成29年2月7日付けで通知した当審の取消理由の概要は以下のとおりである。

1 取消理由1(特許法第36条第6項第2号違反について)
本件特許の請求項1?7、9に係る発明は、下記のように明確でないから、その特許は、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたものである。

(1)請求項1は「検知電極を構成する貴金属粒子の表面のうち前記Ptが露出している部分に対する前記Auが被覆している部分の面積比率であるAu存在比」と特定している。
一方、「検知電極を構成する貴金属粒子の表面のうち前記Ptが露出している部分に対する前記Auが被覆している部分の面積比率」は、
(Auが露出している部分でその下にPtがある部分の面積)/(Ptが露出している部分の面積)
となるが、「Auが露出している部分」について、「Auが露出している部分でもその下にPtがない部分の面積」と「Auが露出している部分でその下にPtがある部分の面積」をどのように区別して測定するのかが不明であり、その結果、面積比率をどのように計算するのかも不明である。
したがって、請求項1に係る発明は明確でない。
請求項1を直接又は間接的に引用する請求項2?7、9も同様である。

(2)請求項7は「請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のアンモニアガスセンサに備わる検知電極の形成に用いる導電性ペーストを製造する方法であって」と導電性ペーストを製造する方法を限定しているが、この限定によって導電性ペーストを製造する方法について、何を特定しているのか明確でない。
したがって、請求項7に係る発明は明確でない。

第6 特許法第36条第6項第2号に関する取消理由1(1)についての当審の判断
本件特許発明1の「検知電極を構成する貴金属粒子の表面のうち前記Ptが露出している部分に対する前記Auが被覆している部分の面積比率」における、「Auが被覆している部分」との表現は、検知電極中で、Pt粒子がAuに被覆されている状態において、Ptが露出している部分(Auに被覆されていない部分)に対して、Auに被覆されている部分を表現しているものと解せる。
そうすると、「検知電極を構成する貴金属粒子の表面のうち前記Ptが露出している部分に対する前記Auが被覆している部分の面積比率であるAu存在比」は明確であるので、本件特許発明1は明確である。
本件特許発明1を直接又は間接的に引用する本件特許発明2?7、9も同様である。

第7 特許法第36条第6項第2号に関する取消理由1(2)についての当審の判断
「請求項1ないし請求項6」は、「被測定ガス中のアンモニアガスを検知するための混成電位型のガスセンサ」の構成であり、本件特許発明7は、「請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のアンモニアガスセンサに備わる検知電極の形成に用いる導電性ペースト」「を製造する方法であって」と「製造する」「導電性ペースト」の用途を「請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のアンモニアガスセンサに備わる検知電極の形成に用いる」と限定していると理解できるので、本件特許発明7は明確でないとまではいえない。

第8 取消理由通知において採用しなかった特許異議申立理由について(1)
申立人は、申立理由1(特許法第29条第1項第3号違反)において、
本件特許発明1、2、4、5、6は、甲1発明であると主張するので以下に検討する。

1 甲号証の記載
(1)甲1記載の事項

本願の出願前に頒布された甲1には、「可燃性ガスセンサ」について、図面とともに次の事項が記載されている(下線は当審で付与した。)。

(ア)
「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は可燃性ガスセンサに関する。更に詳しくは、リッチ(可燃ガス含有量の多い)雰囲気への曝露前後におけるセンサ出力の差が小さく、この曝露後におけるセンサ出力の低下が抑制され、高い測定精度で可燃性ガスの濃度測定を行うことができる可燃性ガスセンサに関する。本発明の可燃性ガスセンサは、あらゆる内燃機関から排出される排気ガス中の可燃性ガス等の濃度測定に好適である。」

(イ)
「【0017】本発明の可燃性ガスセンサにより測定できる可燃性ガスは検知電極に含有される白金、金及びロジウムを除く他の成分等により異なるが、例えば、アンモニア、一酸化窒素、一酸化炭素、水素及び炭化水素ガスである。」

(ウ)
「【0020】
【発明の実施の形態】以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
[1]可燃性ガスセンサの製造及び接続
(1)6種類の検知電極用ペーストの調製
表1に示す割合で白金粉末(純度99.9%以上、平均粒径7.4μm)と、金粉末(純度99.9%以上、平均粒径1μm)と、ロジウム粉末(純度99.9%以上、平均粒径3μm)と、ジルコニア粉末(純度99.9%以上、平均粒径1μm)10部(白金、金及びロジウムの合計を100部とした場合の外配合)とを混合した混合粉末に、バインダ(エチルセルロース)、エトセル及び溶剤(ブチルカルビトール)を加えて調製した検知電極用ペーストを得た。
・・・
【0022】(2)固体電解質体の作製
4.5モル%のY_(2)O_(3)を含有するイットリア安定化ジルコニア(以下、単にYSZという)の粉末をゴム型に充填し、有底円筒型に加圧成形した。その後、得られた成形体の外表面に検知電極リード線となる白金ペーストを印刷し、焼成して検知電極リード部が配設された有底円筒型の固体電解質体を得た。
【0023】(3)検知電極及び基準電極の形成
得られた固体電解質体の内表面に白金めっきを施して基準電極を形成した。その後、固体電解質体の前端(底部側)から後端に向かって7?10mmの領域に(1)で得られた各検知電極用ペースト6種を各々別々の固体電解質体に塗布した後、1400℃で1時間焼き付けて検知電極を形成した。
【0024】(4)保護層の形成、ヒータ素子の配設及び接続
各検知電極の表面にスピネルを溶射し、多孔質の保護層を形成した。・・・。」

(エ)
表1に表示された実施例の比較例は、貴金属がPt粉末とAu粉末であり、Ptが90質量%、Auが10質量%であって、ジルコニア粉末をさらに含む検知電極用ペーストが記載されている。

2 甲1記載の発明
上記(1)甲1記載の事項の(ア)?(エ)の記載を参照すると、上記甲1号証には、次の発明が記載されていると認められる。
「貴金属がPt粉末とAu粉末であり、Ptが90質量%、Auが10質量%であって、ジルコニア粉末をさらに含む検知電極用ペーストを、
4.5モル%のY_(2)O_(3)を含有するイットリア安定化ジルコニアの粉末を焼成して得られた固体電解質体、の内表面に白金めっきを施して基準電極を形成した後に、該固体電解質体の前端(底部側)から後端に向かって7?10mmの領域に塗布した後、1400℃で1時間焼き付けて形成し、各検知電極の表面にスピネルを溶射し、多孔質の保護層を形成した検知電極を備え、内燃機関から排出される排気ガス中のアンモニア濃度測定を行うことができるアンモニアセンサ。」(以下、「甲1発明」という。)

3 本件特許発明1との対比・判断
(1)対比・判断
本件特許発明1と甲1発明とを対比すると、甲1発明の「Au」は、「貴金属がPt粉末とAu粉末であり、Ptが90質量%、Auが10質量%であって、ジルコニア粉末をさらに含む検知電極用ペーストを」、「固体電解質体の前端(底部側)から後端に向かって7?10mmの領域に塗布した後、1400℃で1時間焼き付けて形成した」「検知電極」の「Au」であって、AuがPt粉末を被覆しているか否か明らかでなく、さらに、被覆しているとしても、「Au存在比」が0.4以上であるか否かも明らかでない。
したがって、本件特許発明1では、「前記検知電極を構成する貴金属粒子の表面のうち前記Ptが露出している部分に対する前記Auが被覆している部分の面積比率であるAu存在比が0.4以上である」構成であるのに対して、甲1発明では、「貴金属がPt粉末とAu粉末であり、Ptが90質量%、Auが10質量%であって、ジルコニア粉末をさらに含む検知電極用ペーストを、」「該固体電解質体の前端(底部側)から後端に向かって7?10mmの領域に塗布した後、1400℃で1時間焼き付けて形成した」構成である点(以下、「相違点1」という。)、
電極保護層の気孔率について、本件特許発明1では、「5%以上40%以下であ」るのに対して、甲1発明では不明である点(以下、「相違点2」という。)で相違する。

よって、本件特許発明1は甲1発明ではない。

(2)本件特許発明1の小括
以上のとおりであるから、本件特許発明1は、甲1発明ではないから、本件特許発明1の特許は特許法第29条第1項第3号の規定に違反してされたものではない。

4 本件特許発明2、4、5、6について
本件特許発明2、4、5、6は、いずれも、本件特許発明1をさらに限定したものであるので、本件特許発明1と同様に、本件特許発明2、4、5、6は、甲1発明ではないから、本件特許発明2、4、5、6の特許は特許法第29条第1項第3号の規定に違反してされたものではない。

したがって、かかる主張は理由がない。

第9 取消理由通知において採用しなかった特許異議申立理由について(2)
申立人は、申立理由2(特許法第29条第2項違反)において、
本件特許発明1?6は、甲1発明および甲1?5記載事項から容易に想到できると主張するので以下に検討する。

1 甲号証の記載
(1)甲1記載の事項
上記「第8」「1」「(1)」記載のとおりである。

(2)甲2記載の事項
甲2には、電極と固体電解質基板との界面の接合安定性に優れ、さらに参照電極又は酸素検知電極の検知対象ガスに対する活性を抑え、安定した感度及び優れた応答性能を有するガス検知素子及びガス検出装置、さらに検知電極を被覆する前記電極被覆層の多孔度が10?50%であるガス検知素子等に関する技術事項が記載されている。

(3)甲3記載の事項
甲3には、製造容易であると共に材料コストを低減することができ、かつ耐久性に優れた精度の高いガスセンサ素子及びその製造方法、さらに被測定ガス側電極を覆うように、多孔質の保護層が形成されているものに関する技術事項が記載されている。

(4)甲4記載の事項
甲4には、積層型ガス検出素子に多孔質保護層を設けることで、セラミックス基板に直接水滴や油滴、さらには凝縮水が付着することを防ぐので、水滴の付着によってセラミックス基板に直接熱衝撃が発生するのを抑えることができる積層型ガス検出素子およびガスセンサに関する技術事項が記載されている。

(5)甲5記載の事項
甲5には焼成後の外周保護層の気孔率が好ましくは20?50%のガスセンサ素子を製造する技術事項が記載されている。

2 甲1記載の発明
上記「第8」「2」記載のとおりである。

3 本件特許発明1との対比・判断
(1)対比
上記「第8」「3」「(1)対比・判断」記載のとおりの相違点1および相違点2で相違する。

(2)判断
相違点1について検討すると、「前記検知電極を構成する貴金属粒子の表面のうち前記Ptが露出している部分に対する前記Auが被覆している部分の面積比率であるAu存在比が0.4以上である」構成は、甲1?甲5のいずれにも記載されていないし、示唆もされていない。
そうすると、相違点2について検討するまでもなく、本件特許発明1は、甲1発明に基づいて当業者が容易に想到するものとはいえないし、甲1発明と、甲1?甲5に記載の技術事項に基づいて当業者が容易に想到するものとはいえない

(3)本件特許発明1の小括
以上のとおりであるから、本件特許発明1の特許は特許法第29条第2項の規定に違反してされたものではない。

4 本件特許発明2?6について
本件特許発明2?6は、いずれも本件特許発明1をさらに限定したものであるので、本件特許発明1と同様に、本件特許発明2?6は、いずれも、甲1発明に基づいて当業者が容易に想到するものとはいえないし、甲1発明と、甲1?甲5に記載の技術事項に基づいて当業者が容易に想到するものとはいえないから、本件特許発明2?6の特許は特許法第29条第2項の規定に違反してされたものではない。

したがって、かかる主張は理由がない。

第10 取消理由通知において採用しなかった特許異議申立理由について(3)
申立人は、申立理由2(特許法第29条第2項違反)において、
本件特許発明7は、甲6発明および甲1記載事項から容易に想到できると主張するので以下に検討する。

1 甲号証の記載
(1)甲1記載の事項
上記「第8」「1」「(1)」記載のとおりである。

(2)甲6記載の事項

本願の出願前に頒布された甲6には、「ガス混合物内のガス成分濃度の測定センサおよびその製造方法」について、図面とともに次の事項が記載されている(下線は当審で付与した。)。

(ア)
「【請求項1】
イオン伝導性固体電解質(120)と、固体電解質(120)によって相互に分離された電極(160、170)とを備え、電極(160、170)のうちの外部電極(160)はガス混合物にさらされ、電極(160、170)のうちの内部電極(170)は、拡散隔壁(150)によってガス混合物から分離された中空空間(130)内に配置されている、ガス混合物内のガス成分濃度の測定センサにおいて、
外部電極(160)が、混成電位を形成させる、白金-金合金からなる固体からなることを特徴とするガス混合物内のガス成分濃度の測定センサ。
【請求項4】
イオン伝導性固体電解質(120)と、固体電解質(120)によって相互に分離された電極とを備え、外部電極(160)はガス混合物にさらされ、内部電極(170)は、拡散隔壁(150)によってガス混合物から分離された中空空間(130)内に配置されている、ガス混合物内のガス成分濃度の測定センサの電極の製造方法において、
白金-金ペーストが固体電解質(120)上に塗布され、この白金-金ペーストが共燃焼により固体に変換され、この固体が外部電極(160)を形成することを特徴とするガス混合物内のガス成分の濃度測定センサの電極の製造方法。
【請求項5】
前記ペーストの金含有量が、0.1-10重量%の間で変化することを特徴とする請求項4に記載の製造方法。」

(イ)
「【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス混合物内ガス成分濃度の測定センサに関するものである。さらに、本発明は、このようなセンサの電極の製造方法に関するものである。」

(ウ)
「【0010】
図2に示されているセンサは、拡散隔壁150を介して、例えば(図示されていない)内燃機関の排気ガスと結合されている中空空間130を設けた、加熱要素190として形成されたヒータによって加熱される酸化ジルコニウム要素120と、基準電極140、内部ポンプ電極170および外部ポンプ電極160とを含む。」

(エ)
「【0016】
外部ポンプ電極が、白金からなるそれ自身既知の固体において金の電気めっきが行われることによって形成されることが好ましい。白金電極を含浸工程によって修正すること、即ち白金電極を適切なAu塩、即ちHAuCl4により含浸させ、且つ後燃焼工程においてAu塩を分解することもまた可能である。さらに、酸化ジルコニウム・セラミック120に白金-金ペーストを塗布し、この白金-金ペーストが共燃焼により固体に変換され、この固体が外部ポンプ電極160を形成することもまた可能である。この場合、0.1-10重量%、特に1-5重量%の白金-金ペースト内のAu含有量が有利であることがわかった。」

(オ)図2




2 甲6記載の発明
上記(1)甲2記載の事項の(ア)?(オ)の記載を参照すると、上記甲6には、次の発明が記載されていると認められる。
「イオン伝導性固体電解質(120)と、固体電解質(120)によって相互に分離された電極とを備え、外部電極(160)はガス混合物にさらされ、内部電極(170)は、拡散隔壁(150)によってガス混合物から分離された中空空間(130)内に配置されている、ガス混合物内のガス成分濃度の測定センサの電極の製造に使用される白金-金ペーストの製造方法において、
白金-金ペースト内のAu含有量が1-5重量%となる、白金-金ペーストの製造方法。」(以下、「甲6発明」という。)

3 本件特許発明7との対比・判断
(1)対比
本件特許発明7のうち請求項1に記載のアンモニアガスセンサを引用する発明(以下、「本件特許発明7′」という。)と甲6発明とを対比すると、「導電性ペーストの製造方法」において、本件特許発明7′では、「Pt粉末と、Auイオンを含む塩もしくは有機金属錯体を溶媒へ溶解させてなるイオン含有液体と、を出発原料に含むようにするとともに、
前記導電性ペーストの貴金属成分中の前記Auの重量比率が3wt%以上となるように、前記出発原料を作製する」のに対して、甲6発明では、「白金-金ペースト内のAu含有量が1-5重量%となる」とのみ特定される点(以下、「相違点1」という。)、
そのペーストにより形成される検知電極について、本件特許発明7′では、アンモニアガスセンサに備わる検知電極であり、「検知電極を構成する貴金属粒子の表面のうち前記Ptが露出している部分に対する前記Auが被覆している部分の面積比率であるAu存在比が0.4以上である」のに対して、甲6発明では、「外部電極(160)」は、検知ガスが特定されていないガスセンサに備わる検知電極であり、検知電極の表面の状態が不明である点(以下、「相違点2」という。)、
本件特許発明7′では、ガスセンサが「検知電極を被覆する多孔質層である電極保護層と、を備え、」「前記電極保護層の気孔率が5%以上40%以下であ」るのに対して、甲6発明では、ガスセンサが、電極保護層を備えているか不明である点(以下、「相違点3」という。)で相違する。

(2)検討
事案に鑑み相違点2から検討する。
アンモニアガスセンサに備わる検知電極であって、「検知電極を構成する貴金属粒子の表面のうち前記Ptが露出している部分に対する前記Auが被覆している部分の面積比率であるAu存在比が0.4以上である」構成は、甲1、甲6には記載されていないし、示唆もされていない。
そうすると、相違点1、3について検討するまでもなく、本件特許発明7′は、甲6発明及びに甲1記載の技術事項に基づいて当業者が容易に想到するものとはいえない。

そして、請求項2?請求項6は、いずれも、請求項1を限定しているので、本件特許発明7のうち請求項1に記載のアンモニアガスセンサを引用する発明である本件特許発明7′が、甲6発明及びに甲1記載の技術事項に基づいて当業者が容易に想到するものとはいえない以上、本件特許発明7のうち請求項2?請求項6に記載のアンモニアガスセンサを引用する発明も、同様に、甲6発明及びに甲1記載の技術事項に基づいて当業者が容易に想到するものとはいえないから、本件特許発明7の特許は特許法第29条第2項の規定に違反してされたものではない。

したがって、かかる主張は理由がない。

とく第11 取消理由通知において採用しなかった特許異議申立理由について(4)
申立人は、申立理由2(特許法第29条第2項違反)において、
本件特許発明9は、甲6発明および甲2?甲6記載事項から容易に想到できると主張するので以下に検討する。

1 甲号証の記載
(1)甲1記載の事項
上記「第8」「1」「(1)」記載のとおりである。

(2)甲2記載の事項
上記「第9」「1」「(2)」記載のとおりである。

(3)甲3記載の事項
上記「第9」「1」「(3)」記載のとおりである。

(4)甲4記載の事項
上記「第9」「1」「(4)」記載のとおりである。

(5)甲5記載の事項
上記「第9」「1」「(5)」記載のとおりである。

(6)甲6記載の事項
上記「第10」「1」「(2)」記載のとおりである。

2 第2の甲6記載の発明
上記「第10」「2」「(1)甲6記載の事項」の(ア)?(オ)の記載を参照すると、上記甲6には、次の発明も記載されていると認められる。
「イオン伝導性固体電解質(120)と、固体電解質(120)によって相互に分離された電極とを備え、外部電極(160)はガス混合物にさらされ、内部電極(170)は、拡散隔壁(150)によってガス混合物から分離された中空空間(130)内に配置されている、ガス混合物内のガス成分濃度の測定センサの電極を備えたガス混合物内のガス成分の濃度測定センサの製造方法において、
白金-金ペースト内のAu含有量が1-5重量%となるように白金-金ペーストを製造し、白金-金ペーストが固体電解質(120)上に塗布され、この白金-金ペーストが共燃焼により固体に変換され、この固体が外部電極(160)を形成するガス混合物内のガス成分の濃度測定センサの製造方法。」(以下、「甲6-2発明」という。)

3 本件特許発明9との対比・判断
(1)対比
本件特許発明9のうち請求項1に記載のアンモニアガスセンサを引用する発明(以下、「本件特許発明9′」という。)と甲6-2発明とを対比すると、本件特許発明9′では、引用する請求項7または請求項8のいずれかの「導電性ペーストの製造方法」において、「Pt粉末と、Auイオンを含む塩もしくは有機金属錯体を溶媒へ溶解させてなるイオン含有液体と、を出発原料に含むようにするとともに、
前記導電性ペーストの貴金属成分中の前記Auの重量比率が3wt%以上となるように、前記出発原料を作製する」または「Pt粉末にAuをコーティングしたコーティング粉末を出発原料に含むようにするとともに、
前記導電性ペーストの貴金属成分中の前記Auの重量比率が3wt%以上となるように、前記出発原料を作製する」のに対して、甲6-2発明では、「白金-金ペースト内のAu含有量が1-5重量%となるように白金-金ペーストを製造」するとのみ特定される点(以下、「相違点1」という。)、
そのペーストにより形成される検知電極について、本件特許発明9′では、アンモニアガスセンサに備わる検知電極であり、「検知電極を構成する貴金属粒子の表面のうち前記Ptが露出している部分に対する前記Auが被覆している部分の面積比率であるAu存在比が0.4以上である」のに対して、甲6-2発明では、「外部電極(160)」は、検知ガスが特定されていないガスセンサに備わる検知電極であり、「白金-金ペーストが固体電解質(120)上に塗布され、この白金-金ペーストが共燃焼により固体に変換され」たものである点(以下、「相違点2」という。)、
本件特許発明9′では、ガスセンサが「検知電極を被覆する多孔質層である電極保護層と、を備え、」「前記電極保護層の気孔率が5%以上40%以下であ」るのに対して、甲6-2発明では、ガスセンサが、電極保護層を備えているか不明である点(以下、「相違点3」という。)、
本件特許発明9′では、「固体電解質からなる複数のグリーンシートを用意する工程と、
前記複数のグリーンシートのうちの1つに請求項7または請求項8に記載の製造方法によって製造された導電性ペーストを塗布することによって前記検知電極のパターンを形成する工程と、
前記検知電極のパターンを形成してなるグリーンシートを含む前記複数のグリーンシートの積層体を作成する工程と、
前記積層体を焼成することにより、前記検知電極が前記固体電解質と一体焼成する工程と、
を備える」のに対して、甲6-2発明では「白金-金ペーストが固体電解質(120)上に塗布され、この白金-金ペーストが共燃焼により固体に変換され、この固体が外部電極(160)を形成する」点(以下、「相違点4」という。)

(2)検討
事案に鑑み相違点2から検討する。
アンモニアガスセンサに備わる検知電極であって、「検知電極を構成する貴金属粒子の表面のうち前記Ptが露出している部分に対する前記Auが被覆している部分の面積比率であるAu存在比が0.4以上である」構成は、甲1、甲6には記載されていないし、示唆もされていない。
そうすると、相違点1、3、4について検討するまでもなく、本件特許発明9′は、甲6-2発明および甲2?甲6記載の技術事項に基づいて当業者が容易に想到するものとはいえない。

そして、請求項2?請求項6は、いずれも、請求項1を限定しているので、本件特許発明9のうち請求項1に記載のアンモニアガスセンサを引用する発明である本件特許発明9′が、甲6-2発明および甲2?甲6記載の技術事項に基づいて当業者が容易に想到するものとはいえない以上、本件特許発明9のうち請求項2?請求項6に記載のアンモニアガスセンサを引用する発明も、同様に、甲6-2発明および甲2?甲6記載の技術事項に基づいて当業者が容易に想到するものとはいえないから、本件特許発明9の特許は特許法第29条第2項の規定に違反してされたものではない。

したがって、かかる主張は理由がない。

第12 むすび
以上のとおりであるから、平成29年2月7日付けの取消理由通知に記載した取消理由及び特許異議申立書に記載された特許異議申立理由によっては、請求項1?7、9に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に請求項1?7、9に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。

よって、結論の通り決定する。
 
異議決定日 2017-09-29 
出願番号 特願2015-251134(P2015-251134)
審決分類 P 1 652・ 536- YB (G01N)
P 1 652・ 121- YB (G01N)
P 1 652・ 113- YB (G01N)
P 1 652・ 537- YB (G01N)
最終処分 維持  
前審関与審査官 黒田 浩一  
特許庁審判長 伊藤 昌哉
特許庁審判官 ▲高▼見 重雄
信田 昌男
登録日 2016-04-15 
登録番号 特許第5918434号(P5918434)
権利者 日本碍子株式会社
発明の名称 アンモニアガスセンサ、導電性ペーストの製造方法、および、ガスセンサの製造方法  
代理人 吉竹 英俊  
代理人 有田 貴弘  

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ