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審決分類 審判 査定不服 特36条4項詳細な説明の記載不備 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) H02K
審判 査定不服 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) H02K
審判 査定不服 4号2号請求項の限定的減縮 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) H02K
審判 査定不服 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) H02K
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) H02K
審判 査定不服 特36条4項詳細な説明の記載不備 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) H02K
管理番号 1333644
審判番号 不服2016-681  
総通号数 216 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2017-12-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2016-01-15 
確定日 2017-10-11 
事件の表示 特願2012- 17488「ギヤモータ群の製造方法」拒絶査定不服審判事件〔平成25年 8月15日出願公開、特開2013-158160〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯
本願は、平成24年1月31日の出願であって、平成27年1月28日付で拒絶の理由が通知され(発送日:平成27年2月3日)、これに対し、平成27年4月1日付で意見書及び手続補正書が提出されたが、平成27年10月2日付で拒絶査定がなされ(発送日:平成27年10月20日)、これに対し、平成28年1月15日に拒絶査定不服審判の請求がなされ、当審により平成28年10月3日付で拒絶の理由が通知され(発送日:平成28年10月11日)、これに対し、平成28年12月9日付で意見書及び手続補正書が提出され、当審により平成29年3月8日付で最後の拒絶の理由が通知され(発送日:平成29年3月14日)、これに対し、平成29年5月11日付で意見書及び手続補正書が提出されたものである。


2.平成29年5月11日付の手続補正についての補正の却下の決定
[補正の却下の決定の結論]
平成29年5月11日付の手続補正(以下、「本件補正」という。)を却下する。

[理由I]
(1)補正の内容
本件補正前の特許請求の範囲は、以下のとおりである。
「【請求項1】
容量の異なる複数のモータから選択した1つのモータと、歯車箱の大きさの異なる複数の歯車装置から選択した1つの歯車装置とを連結してなるギヤモータを複数有するギヤモータ群の製造方法であって、
当該ギヤモータ群は、第1ギヤモータおよび第2ギヤモータが含まれる第1ギヤモータ群と、第3ギヤモータおよび第4ギヤモータが含まれる第2ギヤモータ群と、を有し、
特定の大きさおよび特定の減速比の歯車が特定の大きさの歯車箱に組み込まれた第1歯車装置と、特定容量の第1モータとを連結して第1ギヤモータを製造し、
前記第1歯車装置と同じ大きさの歯車箱に、前記第1歯車装置と大きさおよび減速比は同じであるが、素材および仕上げ処理の少なくとも一方が異なる歯車が組み込まれた第3歯車装置と、前記第1モータと同じ容量の第3モータとを連結して、前記第1ギヤモータよりも寿命が長い第3ギヤモータを製造し、
前記第1歯車装置と減速比は異なるが、素材および仕上げ処理が同じ歯車が歯車箱に組み込まれた第2歯車装置と、第2モータとを連結して第2ギヤモータを製造し、
前記第2歯車装置と同じ大きさの歯車箱に、前記第2歯車装置と大きさ、減速比、素材および仕上げ処理が同じ歯車が組み込まれた第4歯車装置と、前記第3モータと同じ容量の第4モータとを連結して第4ギヤモータを製造することを特徴とするギヤモータ群の製造方法。
【請求項2】
請求項1において、
前記第1歯車装置と同じ大きさの歯車箱に、前記第1歯車装置と大きさ、減速比および素材は同じであるが、仕上げ処理が異なる歯車が組み込まれた第3歯車装置と、前記第1モータと同じ容量の第3モータとを連結して、前記第1ギヤモータよりも寿命が長い第3ギヤモータを製造することを特徴とするギヤモータ群の製造方法。
【請求項3】
請求項2において、
前記第3歯車装置の歯車に、ハードショットピーニングによる仕上げ処理を行うことを特徴とするギヤモータ群の製造方法。
【請求項4】
請求項1?3のいずれかにおいて、
前記モータのモータ軸が、前記歯車装置の入力軸を兼ね、
該モータ軸に該歯車装置の初段のピニオンが直切り形成されていることを特徴とするギヤモータ群の製造方法。
【請求項5】
請求項4において、
前記歯車装置が、直交減速機であり、
前記モータのモータ軸が、該直交減速機の入力軸を兼ね、
該モータ軸に該直交減速機の初段の直交ピニオンが直切り形成されていることを特徴とするギヤモータ群の製造方法。
【請求項6】
歯車装置を複数有する歯車装置群の製造方法であって、
当該歯車装置群は、第1歯車装置および第2歯車装置が含まれる第1歯車装置群と、第3歯車装置および第4歯車装置が含まれる第2歯車装置群と、を有し、
特定の大きさおよび特定の減速比の歯車を特定の大きさの歯車箱に組み込んで第1歯車装置を製造し、
前記第1歯車装置と同じ大きさの歯車箱に、前記第1歯車装置と大きさおよび減速比は同じであるが、素材および仕上げ処理の少なくとも一方が異なる歯車を組み込んで、前記第1歯車装置よりも寿命が長い第3歯車装置を製造し、
前記第1歯車装置と減速比は異なるが、素材および仕上げ処理が同じ歯車を歯車箱に組み込んで第2歯車装置を製造し、
前記第2歯車装置と同じ大きさの歯車箱に、前記第2歯車装置と大きさ、減速比、素材および仕上げ処理が同じ歯車を組み込んで第4歯車装置を製造することを特徴とする歯車装置群の製造方法。」

本件補正により、特許請求の範囲は、以下のように補正された。
「【請求項1】
容量の異なる複数のモータから選択した1つのモータと、歯車箱の大きさの異なる複数の歯車装置から選択した1つの歯車装置とを連結してなるギヤモータを複数有するギヤモータ群の製造方法であって、
当該ギヤモータ群は、第1ギヤモータおよび第2ギヤモータが含まれる第1ギヤモータ群と、第3ギヤモータおよび第4ギヤモータが含まれる第2ギヤモータ群と、を有し、
特定の大きさの歯車箱に特定の大きさおよび特定の減速比の歯車を組み込んで第1歯車装置を製作した後、当該第1歯車装置と、特定容量の第1モータとを連結して第1ギヤモータを製造し、
前記第1歯車装置と同じ大きさの歯車箱に、前記第1歯車装置と大きさおよび減速比は同じであるが、素材および仕上げ処理の少なくとも一方が異なる歯車を組み込んで第3歯車装置を製作した後、当該第3歯車装置と、前記第1モータと同じ容量の第3モータとを連結して、前記第1ギヤモータよりも寿命が長い第3ギヤモータを製造し、
前記第1歯車装置よりも小さい歯車箱に、前記第1歯車装置と減速比は異なるが、素材および仕上げ処理が同じ歯車を組み込んで第2歯車装置を製作した後、当該第2歯車装置と、前記第1モータよりも容量の小さい第2モータとを連結して第2ギヤモータを製造し、
前記第2歯車装置と同じ大きさの歯車箱に、前記第2歯車装置と大きさ、減速比、素材および仕上げ処理が同じ歯車を組み込んで第4歯車装置を製作した後、当該第4歯車装置と、前記第2モータと同じ容量の第4モータとを連結して第4ギヤモータを製造することを特徴とするギヤモータ群の製造方法。
【請求項2】
請求項1において、
前記第1歯車装置と同じ大きさの歯車箱に、前記第1歯車装置と大きさ、減速比および素材は同じであるが、仕上げ処理が異なる歯車が組み込まれた第3歯車装置と、前記第1モータと同じ容量の第3モータとを連結して、前記第1ギヤモータよりも寿命が長い第3ギヤモータを製造することを特徴とするギヤモータ群の製造方法。
【請求項3】
請求項2において、
前記第3歯車装置の歯車に、ハードショットピーニングによる仕上げ処理を行うことを特徴とするギヤモータ群の製造方法。
【請求項4】
請求項1?3のいずれかにおいて、
前記モータのモータ軸が、前記歯車装置の入力軸を兼ね、
該モータ軸に該歯車装置の初段のピニオンが直切り形成されていることを特徴とするギヤモータ群の製造方法。
【請求項5】
請求項4において、
前記歯車装置が、直交減速機であり、
前記モータのモータ軸が、該直交減速機の入力軸を兼ね、
該モータ軸に該直交減速機の初段の直交ピニオンが直切り形成されていることを特徴とするギヤモータ群の製造方法。」


(2)目的要件
本件補正が、特許法第17条の2第5項の各号に掲げる事項を目的とするものに該当するかについて検討する。
特許法第17条の2第5項第2号の「特許請求の範囲の減縮」は、特許法第36条第5項の規定により請求項に記載した発明を特定するために必要な事項を限定するものであって、その補正前の当該請求項に記載された発明とその補正後の当該請求項に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるものに限られる。また、補正前の請求項と補正後の請求項との対応関係が明白であって、かつ、補正後の請求項が補正前の請求項を限定した関係になっていることが明確であることが要請され、補正前の請求項と補正後の請求項とは、一対一又はこれに準ずるような対応関係に立つものでなければならない。

本件補正前後の請求項1-5はギヤモータ群の製造方法に係るもので、本件補正前後の請求項1は共に独立項であり、本件補正前後の請求項2-5は従属項であって本件補正前後の請求項2-5の記載は同じであるから、本件補正後の請求項1は本件補正前の請求項1に対応するものとして検討する。

第4ギヤモータの製造に関し、本件補正前の請求項1は、第4歯車装置と第3モータと同じ容量の第4モータとを連結して第4ギヤモータを製造していたものが、本件補正後の請求項1は、第4歯車装置と第2モータと同じ容量の第4モータとを連結して第4ギヤモータを製造している。
本件補正前の請求項1の第1モータと同じ容量の第3モータをどの様に限定しても、本件補正後の請求項1の第1モータよりも容量の小さい第2モータと同じ容量の第4モータにはならないから、特許法第36条第5項の規定により請求項に記載した発明を特定するために必要な事項を限定するものであって、その補正前の当該請求項に記載された発明とその補正後の当該請求項に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるものには該当せず、特許法第17条の2第5項2号の「特許請求の範囲の減縮」に該当しない。

したがって、本件補正は、特許請求の範囲の減縮を目的とする補正とは認められない。
また、本件補正が、請求項の削除、誤記の訂正及び明りょうでない記載の釈明を目的としたものでないことも明らかである。


(3)むすび
したがって、特許法第17条の2第5項の規定に違反するものであるから、特許法第159条第1項の規定において読み替えて準用する特許法第53条第1項の規定により却下すべきものである。


[理由II]
上記のとおり、特許法第17条の2第5項の規定に違反するものであるが、仮に本件補正が、特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当するとして、本件補正後の請求項に記載されたものが特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(特許法第17条の2第6項において準用する特許法第126条第7項の規定に適合するか)について以下に検討する。

(1)特許法第36条第4項及び第6項について
請求項1において、第2ギヤモータは第2歯車装置と第2モータとを連結して製造しており、第4ギヤモータは第2歯車装置と同じ大きさの歯車箱に、前記第2歯車装置と大きさ、減速比、素材および仕上げ処理が同じ歯車を組み込んだ第4歯車装置と第2モータと同じ容量の第4モータとを連結して製造している。第2モータと第4モータは同じ容量のモータであるから区別できない。そうすると、第2ギヤモータと第4ギヤモータを製造しようとしても、出来上がった2つのギヤモータは、2つの第2ギヤモータであるのか、第2ギヤモータと第4ギヤモータであるのか、2つの第4ギヤモータであるのか特定できないため、明細書を参照しても発明の構成を特定できず不明である。
請求人は、平成29年5月11日付意見書において、「なお、第1?第4ギヤモータを製造する順番については特に限定されないため、請求項1において限定していません。どのような順序で行ってもよい工程の順序を請求項において特定しないことは、製造方法の請求項を作成する上での常套手段であり、拒絶理由を構成するものではありません。」と主張している。そうすると、ギヤモータ群の製造順は、第1ギヤモータ、第3ギヤモータ、第2ギヤモータ、第4ギヤモータの順でなくても良いこととなる。第3ギヤモータを1番目に製造しようとすると、第3歯車装置を製造するには第1歯車装置が特定されていないので製造できず、第3モータを選定するには第1モータが特定されていないので選定できないから、どの様にして第3ギヤモータを1番目に製造するのか明細書を参照しても不明である。第2ギヤモータ、第4ギヤモータを1番目に製造する場合も同様に不明である。
請求項末尾に「ギヤモータ群の製造方法」とあり、製造方法の発明は製造の仕方に技術的特徴があるものが該当する。第1ギヤモータを製造するには、第1歯車装置と第1モータを連結しなければならないが、そのためには当該連結前に第1歯車装置と第1モータが製造済でなければならない。そうすると、第1ギヤモータの製造方法である請求項1の「特定の大きさの歯車箱に特定の大きさおよび特定の減速比の歯車を組み込んで第1歯車装置を製作した後、当該第1歯車装置と、特定容量の第1モータとを連結して第1ギヤモータを製造」は、第1ギヤモータの製造方法を何等特定するものではないから製造方法としての発明の構成が特定できず不明である。

したがって、請求項1の記載は明確ではないから、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしておらず、発明の詳細な説明の記載は、当業者がその実施をすることができる程度に明確かつ十分に記載したものではないから、特許法第36条第4項第1号に規定する要件を満たしていないから、特許出願の際独立して特許を受けることができない。


(2)むすび
以上のとおり、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する特許法第126条第7項の規定に違反するものであり、特許法第159条第1項で準用する特許法第53条の規定により却下されるべきものである。


3.本願発明について
本件補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1-6に係る発明は、上記した平成28年12月9日付手続補正書の特許請求の範囲の請求項1-6に記載された事項により特定されるとおりのものである。

(1)当審の最後の拒絶の理由
当審で平成29年3月8日付で通知した最後の拒絶の理由の概要は以下のとおりである。
「この出願は、明細書、特許請求の範囲及び図面の記載が下記の点で、特許法第36条第4項及び第6項に規定する要件を満たしていない。


(1)請求項1-6の末尾には製造方法とあるが、製造方法の発明は物を製造する発明であるから、請求項の記載に経時的な記載が含まれなければならないが、請求項1-6の何れにも経時的要素が無いから製造方法の発明であるとは認められない(例えば、請求項1は、第1?4のギヤモータの構成を羅列するのみで製造工程が何等記載されていない。請求項6も同様である。)。
更に、請求項1において、第2モータの容量、第1歯車装置と第2歯車装置の大小関係が特定されていないため構成を特定できず不明であり、第1?4のギヤモータの構成が明細書の何処に記載があるのか不明[平成28年12月9日付意見書によれば、図3から、第1ギヤモータはP1標準、第2ギヤモータはP1長寿、第3ギヤモータはP0標準、第4ギヤモータはP0長寿となる。第1ギヤモータ(P1標準)と第2ギヤモータ(P1長寿)は、歯車装置がP1であって素材および仕上げ処理が同じ歯車となるが、図3には該当するものが無い。第1ギヤモータ(P1標準)と第3ギヤモータ(P0標準)は、歯車装置が同じ大きさの歯車箱、同じ減速比となるが、図3には該当するものが無い。第2ギヤモータ(P1長寿)と第4ギヤモータ(P0長寿)は、歯車装置が同じとなるが、図3には該当するものが無い。仮に、第1ギヤモータはP1標準、第3ギヤモータはP1長寿、第2ギヤモータはP0標準、第4ギヤモータはP0長寿としても、第1、第3、第4モータは同じ容量であり、P0のモータが同じ容量であるから第2モータも同じ容量となり、容量の異なる複数のモータから1つのモータを選択することはない。しかも第2ギヤモータと第4ギヤモータの区別がつかず、P0の第2、4歯車装置はそもそも仕上げ処理を行っていない。]である。請求項6も同様である。
なお、製品を長寿命化するために、材料の質を上げたり、仕上げ加工を施すことは一般的に採用される方法である。」


(2)最後の拒絶の理由についての判断
請求項1-6の末尾には製造方法とあるが、製造方法の発明は物を製造する発明であるから、請求項の記載に経時的な記載が含まれなければならない。請求項1は、第1?4のギヤモータの構成を羅列するのみで経時的要素である製造工程が何等記載されていない。そうすると、第1?4のギヤモータの製造方法からなるギヤモータ群の製造方法はどの様な製造方法であるのか明細書を参照しても構成を特定できず不明である。請求項6も同様である。
請求項1において、第2モータの容量、第1歯車装置と第2歯車装置の大小関係が特定されていないため明細書を参照しても構成を特定できず不明であり、第1?4のギヤモータの構成が明細書の何処に記載があるのか不明である。平成28年12月9日付意見書によれば、図3から、第1ギヤモータはP1標準、第2ギヤモータはP1長寿、第3ギヤモータはP0標準、第4ギヤモータはP0長寿となる。第1ギヤモータ(P1標準)と第2ギヤモータ(P1長寿)は、歯車装置がP1であって素材および仕上げ処理が同じ歯車となるが、図3には該当するものが無い。第1ギヤモータ(P1標準)と第3ギヤモータ(P0標準)は、歯車装置が同じ大きさの歯車箱、同じ減速比となるが、図3には該当するものが無い。第2ギヤモータ(P1長寿)と第4ギヤモータ(P0長寿)は、歯車装置が同じとなるが、図3には該当するものが無い。仮に、第1ギヤモータはP1標準、第3ギヤモータはP1長寿、第2ギヤモータはP0標準、第4ギヤモータはP0長寿としても、第1、第3、第4モータは同じ容量であり、P0のモータが同じ容量であるから第2モータも同じ容量となり、容量の異なる複数のモータから1つのモータを選択することはない。しかも第2ギヤモータと第4ギヤモータの区別がつかず、P0の第2、4歯車装置はそもそも仕上げ処理を行っていない。

したがって、請求項1-6の記載は発明の詳細な説明に記載した範囲を超えているので、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしておらず、かつ、請求項1-6の記載は明確ではないから、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしておらず、かつ、発明の詳細な説明の記載は、当業者がその実施をすることができる程度に明確かつ十分に記載したものではないから、特許法第36条第4項第1号に規定する要件を満たしていない。


4.むすび
したがって、請求項1-6の記載は、特許法第36条第6項第1号及び第2号に規定する要件を満たしておらず、発明の詳細な説明の記載は、特許法第36条第4項第1号に規定する要件を満たしていない。
そうすると、本願を拒絶すべきであるとした原査定は維持すべきである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2017-07-26 
結審通知日 2017-08-01 
審決日 2017-08-18 
出願番号 特願2012-17488(P2012-17488)
審決分類 P 1 8・ 536- WZ (H02K)
P 1 8・ 536- WZ (H02K)
P 1 8・ 537- WZ (H02K)
P 1 8・ 575- WZ (H02K)
P 1 8・ 537- WZ (H02K)
P 1 8・ 572- WZ (H02K)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 三澤 哲也中里 翔平  
特許庁審判長 久保 竜一
特許庁審判官 堀川 一郎
藤井 昇
発明の名称 ギヤモータ群の製造方法  
代理人 小島 誠  

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