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審決分類 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 A63F
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 A63F
管理番号 1333760
審判番号 不服2017-1150  
総通号数 216 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2017-12-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2017-01-26 
確定日 2017-10-19 
事件の表示 特願2014-131164号「遊技機」拒絶査定不服審判事件〔平成26年11月27日出願公開、特開2014-221375号〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成22年3月31日に出願した特願2010-80800号の一部を平成26年6月26日に新たな特許出願としたものであって、平成27年6月18日付けで拒絶の理由が通知され、同年8月7日に意見書及び手続補正書が提出され、平成28年2月19日付けで最後の拒絶の理由が通知され、同年4月8日に意見書及び手続補正書が提出され、同年10月31日付け(発送日:11月8日)で補正却下の決定とともに拒絶査定がなされ、これに対して、平成29年1月26日付けで拒絶査定不服審判の請求がなされるとともに手続補正(以下、「本件補正」という。)がなされたものである。

第2 本件補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
本件補正を却下する。

[理由]
1.本件補正の概要
本件補正は特許請求の範囲の請求項1を補正する内容を含んでおり、平成27年8月7日付けの手続補正と本件補正の特許請求の範囲の請求項1の記載はそれぞれ、以下のとおりである(下線部は、補正箇所を示す。)。

(補正前:平成27年8月7日付け手続補正)

「【請求項1】
遊技領域に設けられて遊技球が入球する大入賞口の入口を開き又は拡大する特別電動役物と当該特別電動役物を連続して作動させることができる役物連続作動装置とを備える遊技機であって、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球する第1始動口および第2始動口と、
前記第1始動口への遊技球の入球に対応して前記役物連続作動装置を作動させるか否かを大当たり抽選確率をもって決定する第1特別図柄抽選を行い、かつ、前記第2始動口への遊技球の入球に対応して前記役物連続作動装置を作動させるか否かを大当たり抽選確率をもって決定する第2特別図柄抽選を当該第1特別図柄抽選に優先して行う特別図柄抽選手段と、
前記第2始動口に配設され、開放動作を行う電動役物と、
前記電動役物を開放動作させるか否かを決定する普通図柄抽選を行う普通図柄抽選手段と、
遊技球が通過するように前記遊技領域に設けられ、前記普通図柄抽選手段による前記普通図柄抽選を行う契機を作るためのゲートと、
前記大入賞口以外の特定の入賞口または前記ゲート以外の特定のゲートに位置するスイッチと、
前記特別図柄抽選手段による前記第1特別図柄抽選または前記第2特別図柄抽選での当たりの当選が確定した後に、前記スイッチが作動するまで前記役物連続作動装置の作動を停止させる制御手段と、
を備え、
前記特別図柄抽選手段は、前記第1特別図柄抽選および前記第2特別図柄抽選の当たりとして、前記特別電動役物の連続作動を所定回数行う第1の当たりと、当該所定回数よりも少ない回数の連続作動または1回当たりの開放時間が当該第1の当たりよりも短い連続作動を行う第2の当たりと、を有し、
前記特別図柄抽選手段において前記第2特別図柄抽選で前記第1の当たりに当選する大当たり抽選確率は、前記第1特別図柄抽選で当該第1の当たりに当選する大当たり抽選確率よりも高く、当該第2特別図柄抽選で前記第2の当たりに当選する大当たり抽選確率は、当該第1特別図柄抽選で当該第2の当たりに当選する大当たり抽選確率よりも低く、
前記スイッチは、前記第1の当たりおよび前記第2の当たりにおける前記役物連続作動装置の作動による前記特別電動役物の前記回数の連続作動のうち第1回目の連続作動を開始させるものであると共に第2回目以降の連続作動を開始させるものではないことを特徴とする遊技機。」

(補正後:本件補正である平成29年1月26日付け手続補正)

「【請求項1】
遊技領域に設けられて遊技球が入球する大入賞口の入口を開き又は拡大する特別電動役物と当該特別電動役物を連続して作動させることができる役物連続作動装置とを備える遊技機であって、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球する第1始動口および第2始動口と、
前記第1始動口への遊技球の入球に対応して前記役物連続作動装置を作動させるか否かを大当たり抽選確率をもって決定する第1特別図柄抽選を行い、かつ、前記第2始動口への遊技球の入球に対応して前記役物連続作動装置を作動させるか否かを大当たり抽選確率をもって決定する第2特別図柄抽選を当該第1特別図柄抽選に優先して行う特別図柄抽選手段と、
前記第2始動口に配設され、開放動作を行う電動役物と、
前記電動役物を開放動作させるか否かを決定する普通図柄抽選を行う普通図柄抽選手段と、
遊技球が通過するように前記遊技領域に設けられ、前記普通図柄抽選手段による前記普通図柄抽選を行う契機を作るためのゲートと、
前記大入賞口以外の特定の入賞口または前記ゲート以外の特定のゲートに位置するスイッチと、
前記特別図柄抽選手段による前記第1特別図柄抽選または前記第2特別図柄抽選での当たりの当選が確定した後に、前記スイッチが作動するまで前記役物連続作動装置の作動を停止させる制御手段と、
を備え、
前記特別図柄抽選手段は、前記第1特別図柄抽選および前記第2特別図柄抽選の当たりとして、前記特別電動役物の連続作動を所定回数行う第1の当たりと、当該所定回数よりも少ない回数の連続作動または1回当たりの開放時間が当該第1の当たりよりも短い連続作動を行う第2の当たりと、を有し、
前記特別図柄抽選手段において前記第2特別図柄抽選で前記第1の当たりに当選する大当たり抽選確率は、前記第1特別図柄抽選で当該第1の当たりに当選する大当たり抽選確率よりも高く、当該第2特別図柄抽選で前記第2の当たりに当選する大当たり抽選確率は、当該第1特別図柄抽選で当該第2の当たりに当選する大当たり抽選確率よりも低いが当該第2特別図柄抽選で当該第2の当たりの当選が期待可能な程度のものであり、
前記特別図柄抽選手段は、前記第1の当たりおよび前記第2の当たりのほか、前記第1特別図柄抽選で当選する大当たり抽選確率が前記第2特別図柄抽選で当選する大当たり抽選確率と同じである他の当たりを有し、
前記スイッチは、前記第1の当たり、前記第2の当たりおよび前記他の当たりにおける前記役物連続作動装置の作動による前記特別電動役物の前記回数の連続作動のうち第1回目の連続作動を開始させるものであると共に第2回目以降の連続作動を開始させるものではないことを特徴とする遊技機。」

2.補正の適否
(1)補正後の請求項1は、補正前の請求項1に記載された発明特定事項である「特別図柄抽選手段」の「第2特別図柄抽選」における「第2の当たりに当選する大当たり抽選確率」について、補正前の「当該第1特別図柄抽選で当該第2の当たりに当選する大当たり抽選確率よりも低」いことから、補正後の「当該第1特別図柄抽選で当該第2の当たりに当選する大当たり抽選確率よりも低いが当該第2特別図柄抽選で当該第2の当たりの当選が期待可能な程度のものであ」ることと、大当たり抽選確率の範囲の下限の程度を特定することにより、補正前の請求項1に記載の「特別図柄抽選手段」を限定するものである。

(2)補正後の請求項1は、補正前の請求項1に記載された発明特定事項である「特別図柄抽選手段」について、「前記第1の当たりおよび前記第2の当たりのほか、前記第1特別図柄抽選で当選する大当たり抽選確率が前記第2特別図柄抽選で当選する大当たり抽選確率と同じである他の当たりを有」するという構成を付加し、抽選する当たりの種類を特定することにより、補正前の請求項1に記載の「特別図柄抽選手段」を限定するものである。

(3)補正後の請求項1は、補正前の請求項1に記載された発明特定事項である「スイッチ」について、補正前の「前記第1の当たりおよび前記第2の当たり」における「特別電動役物の」「連続作動」の「開始」に関わるものであることから、補正後の「前記第1の当たり、前記第2の当たりおよび前記他の当たり」における「特別電動役物の」「連続作動」の「開始」に関わるものであることと、連続作動を開始させる対象となる構成を付加することにより、補正前の請求項1に記載の「スイッチ」を限定するものである。

補正後の請求項1に記載された発明は、補正前の特許請求の範囲に記載された発明と、産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるので、本件補正は、特許法第17条の2第5項第2号に規定する「特許請求の範囲の減縮」を目的とする補正に該当する。
そして、本件補正は、明細書の段落【0127】、【0128】及び図17(b)等の記載に基づいており、新規事項を追加するものではない。

3.独立特許要件
そこで、本件補正後の請求項1に記載された発明が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか否か、すなわち、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか否か、について以下において検討する。

(1)本件補正後の請求項1に係る発明
本件補正後の請求項1に係る発明(以下、「本願補正発明」という。)は、上記1.の本件補正の概要において示した次に特定されるとおりのものである(A?Lについては、発明特定事項を分説するため当審で付した。)。

「A 遊技領域に設けられて遊技球が入球する大入賞口の入口を開き又は拡大する特別電動役物と当該特別電動役物を連続して作動させることができる役物連続作動装置とを備える遊技機であって、

B 前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球する第1始動口および第2始動口と、

C 前記第1始動口への遊技球の入球に対応して前記役物連続作動装置を作動させるか否かを大当たり抽選確率をもって決定する第1特別図柄抽選を行い、かつ、前記第2始動口への遊技球の入球に対応して前記役物連続作動装置を作動させるか否かを大当たり抽選確率をもって決定する第2特別図柄抽選を当該第1特別図柄抽選に優先して行う特別図柄抽選手段と、

D 前記第2始動口に配設され、開放動作を行う電動役物と、

E 前記電動役物を開放動作させるか否かを決定する普通図柄抽選を行う普通図柄抽選手段と、

F 遊技球が通過するように前記遊技領域に設けられ、前記普通図柄抽選手段による前記普通図柄抽選を行う契機を作るためのゲートと、

G 前記大入賞口以外の特定の入賞口または前記ゲート以外の特定のゲートに位置するスイッチと、

H 前記特別図柄抽選手段による前記第1特別図柄抽選または前記第2特別図柄抽選での当たりの当選が確定した後に、前記スイッチが作動するまで前記役物連続作動装置の作動を停止させる制御手段と、を備え、

I 前記特別図柄抽選手段は、前記第1特別図柄抽選および前記第2特別図柄抽選の当たりとして、前記特別電動役物の連続作動を所定回数行う第1の当たりと、当該所定回数よりも少ない回数の連続作動または1回当たりの開放時間が当該第1の当たりよりも短い連続作動を行う第2の当たりと、を有し、

J 前記特別図柄抽選手段において前記第2特別図柄抽選で前記第1の当たりに当選する大当たり抽選確率は、前記第1特別図柄抽選で当該第1の当たりに当選する大当たり抽選確率よりも高く、当該第2特別図柄抽選で前記第2の当たりに当選する大当たり抽選確率は、当該第1特別図柄抽選で当該第2の当たりに当選する大当たり抽選確率よりも低いが当該第2特別図柄抽選で当該第2の当たりの当選が期待可能な程度のものであり、

K 前記特別図柄抽選手段は、前記第1の当たりおよび前記第2の当たりのほか、前記第1特別図柄抽選で当選する大当たり抽選確率が前記第2特別図柄抽選で当選する大当たり抽選確率と同じである他の当たりを有し、

L 前記スイッチは、前記第1の当たり、前記第2の当たりおよび前記他の当たりにおける前記役物連続作動装置の作動による前記特別電動役物の前記回数の連続作動のうち第1回目の連続作動を開始させるものであると共に第2回目以降の連続作動を開始させるものではないことを特徴とする遊技機。」

(2-1)刊行物1に記載された事項
原査定の拒絶の理由に引用された本願の出願(出願遡及日:平成22年3月31日)前に頒布された刊行物である特開2008?119382号公報(以下、「刊行物1」という。)には、図面と共に次の事項が記載されている(下線は当審で付した。)。

(ア)「【0011】
(第1の実施形態)
以下、本発明を遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」と示す)に具体化した第1の実施形態を図1?図36にしたがって説明する。」

(イ)「【0015】
そして、本実施形態においては、第1演出表示装置21と第1特別図柄表示装置23が連動して図柄変動ゲームが行われるとともに、第2演出表示装置22と第2特別図柄表示装置24が連動して図柄変動ゲームが行われるようになっている。以下、第1演出表示装置21と第1特別図柄表示装置23で行われる図柄変動ゲームを「第1の変動ゲーム」と示し、第2演出表示装置22と第2特別図柄表示装置24で行われる図柄変動ゲームを「第2の変動ゲーム」と示す。また、本実施形態においては、第1特別図柄表示装置23で表示される特別図柄を第1特別図柄とも言い、第2特別図柄表示装置24で表示される特別図柄を第2特別図柄とも言う。第1の変動ゲームでは、第1演出表示装置21と第1特別図柄表示装置23において図柄(特別図柄と飾り図柄)の変動が同時に開始し、1列の特別図柄による図柄と3列の飾り図柄による図柄組み合わせが同時に確定停止表示されるようになっている。また、第2の変動ゲームでは、第2演出表示装置22と第2特別図柄表示装置24において図柄(特別図柄と飾り図柄)の変動が同時に開始し、1列の特別図柄による図柄と3列の飾り図柄による図柄組み合わせが同時に確定停止表示されるようになっている。」

(ウ)「【0021】
また、図1及び図2に示すように、演出表示装置20の下方には、第1始動入賞口(第1始動用入球口)25aが形成された第1始動入賞装置(第1の始動口装置)25が配設されている。第1始動入賞装置25の奥方には、第1始動入賞口25aに入球した遊技球を検知する第1始動口スイッチSE1(図3に示す)が設けられている。第1始動入賞装置25は、遊技球の入球を契機に、第1の変動ゲームの始動条件を付与し得るとともに、所定球数の賞球としての遊技球の払出条件を付与する。また、演出表示装置20の右方には、普通電動役物ソレノイドSOL1(図3に示す)の作動により開閉動作を行う作動体としての開閉羽根26bを備え、第2始動入賞口(第2始動入球口)26aが形成された第2始動入賞装置(第2の始動口装置)26が第1始動入賞装置25とは各別に配設されている。第2始動入賞装置26の奥方には、第2始動入賞口26aに入球した遊技球を検知する第2始動口スイッチSE2(図3に示す)が設けられている。第2始動入賞装置26は、遊技球の入球を契機に、第2の変動ゲームの始動条件を付与し得るとともに、所定球数の賞球としての遊技球の払出条件を付与する。図2では、開状態とされた開閉羽根26bを実線で示し、閉状態とされた開閉羽根26bを2点破線で示している。第2始動入賞装置26は、開閉羽根26bが開状態になると、閉状態に比較して遊技球が入球し易い状態とされる。なお、本実施形態では、第1始動入賞装置25に遊技球が入球した場合には、前記始動条件と賞球として3球の遊技球を払出す払出条件が付与されるとともに、第2始動入賞装置26に遊技球が入球した場合には、前記始動条件と賞球として4球の遊技球を払出す払出条件が付与される。
【0022】
本実施形態のパチンコ機10において、第1始動入賞装置25と第2始動入賞装置26は、遊技盤13の遊技領域13aに離間されて配設されている。・・・」

(エ)「【0027】
図1及び図2に示すように、第2始動入賞装置26の下方には、特定ゲート(大当り開始条件付与手段)Gが配設されている。また、特定ゲートGの奥方には、通過(入球)した遊技球を検知する特定ゲートスイッチSE7(図3に示す)が設けられている。特定ゲートGは、遊技球の通過(入球)を契機に、大当り遊技を開始させる開始条件を付与し得る。本実施形態において大当り遊技は、大当りの決定後に行われる該大当りとなる図柄変動ゲームの終了後、特定ゲートGの遊技球の通過(入球)を契機に、前記開始条件が成立して開始(生起)されることとなる。すなわち、大当りの決定後に行われる該大当りとなる図柄変動ゲームの終了後であっても、特定ゲートGを遊技球が通過(入球)するまでの間は、大当り遊技の開始条件が付与されない期間となり、大当り遊技待機状態となる。また、大当りの決定後に行われる該大当りとなる図柄変動ゲームの終了後以外には、特定ゲートGを遊技球が通過(入球)しても大当り遊技の開始条件は付与されないようになっている。したがって、大当り遊技の開始条件とは、大当りの決定後であって当該大当りとなる図柄変動ゲームが終了することを条件に、特定ゲートGを遊技球が通過(入球)することである。なお、本実施形態では、前記大当り遊技待機状態であっても、前記開始条件が成立するまでの間は図柄変動ゲームを行うことが可能に構成されている。なお、本実施形態では、特定ゲートGを遊技球が通過した場合には、前記開始条件のみを付与可能であって、賞球の払出条件を付与しない。
【0028】
・・・
【0029】
また、図1に示すように、第1始動入賞装置25の下方には、大入賞口ソレノイドSOL2(図3に示す)の作動により開閉動作を行う大入賞口扉29を備えた大入賞装置としての大入賞口装置28が配設されている。大入賞口装置28の奥方には、入球した遊技球を検知するカウントスイッチSE3(図3に示す)が設けられている。大入賞口装置28は、遊技球の入球を契機に所定球数(本実施形態では15球)の賞球としての遊技球の払出条件を付与するようになっている。また、大入賞口装置28に入球する遊技球1球に対する賞球の数は、15球の一定に定められている。そして、大当りとなる図柄変動ゲームが終了して特定ゲートGに遊技球が通過(入球)して大当り遊技状態が生起されると、大入賞口扉29の開動作によって大入賞口装置28が開放されて遊技球が入球可能となるため、遊技者は、多数の賞球が獲得できるチャンスを得ることができる。なお、遊技領域13aに発射された遊技球は、演出表示装置20の左方側又は右方側のいずれの流下経路に案内されたとしても、大入賞口装置28に流下案内可能に構成されている。すなわち、遊技領域13aに発射された遊技球は、壁釘27bに衝突する場合であっても、大入賞口装置28に案内される。
【0030】
大当り遊技は、図柄変動ゲームにて第1,第2特別図柄表示装置23,24のいずれかに大当り図柄が確定停止表示されて該ゲームの終了後、特定ゲートGを遊技球が通過する開始条件の成立後に開始される。大当り遊技が開始すると、最初に大当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。オープニング演出終了後には、大入賞口装置28が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数を上限(本実施形態では15ラウンド)として複数回行われる。1回のラウンド遊技は、大入賞口装置28が開放されてから閉鎖されるまでであり、1回のラウンド遊技中に大入賞口装置28は、規定入賞個数(本実施形態では10個)の遊技球が入球するまでの間、又は規定開放時間(25秒又は0.1秒)が経過するまでの間、開放される。また、ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。そして、規定ラウンド数に定める15回目のラウンド遊技の終了時、大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われ、大当り遊技は終了される。また、本実施形態では、1回のラウンド遊技における大入賞口装置28の規定開放時間が第1の開放時間である25秒とした第1の開放パターンで行われる第1大当り遊技と、規定開放時間が第2の開放時間である0.1秒とした第2の開放パターンで行われる第2大当り遊技とが用意されている。なお、第1大当り遊技では、当該大当り遊技中に行われるラウンド遊技の全てが第1の開放パターンに基づき行われるとともに、第2大当り遊技では、当該大当り遊技中に行われるラウンド遊技の全てが第2の開放パターンに基づき行われる。また、規定開放時間は、1回のラウンド遊技で大入賞口装置28が開放される最大時間であり、規定開放時間が経過するよりも前に規定入賞個数の遊技球が大入賞口装置28に入球する場合には、規定開放時間の経過前であっても大入賞口装置28は閉鎖される。」

(オ)「【0036】
また、図1に示すように、演出表示装置20の斜め右下方には、可変表示装置としての普通図柄表示装置32が配設されている。普通図柄表示装置32では、変動画像(又は画像表示)に基づく遊技演出(表示演出)が行われるとともに、当該表示演出に関連して、複数種類の図柄(普通図柄)を変動させて表示する普通図柄変動ゲーム(以下、「普図ゲーム」と示す)が行われるようになっている。本実施形態の普図ゲーム(可変表示ゲーム)では、1列の普通図柄が表示されるようになっている。また、本実施形態では、普通図柄の種類を、当り図柄「○」とはずれ図柄「×」の2種類としており、図柄変動ゲーム(第1の変動ゲーム及び第2の変動ゲーム)とは異なる種類の図柄とされている。そして、遊技者は、普通図柄表示装置32に最終的に確定停止表示された普通図柄が当り図柄[○]の場合には当りを認識できるとともに、はずれ図柄[×]の場合にははずれを認識できる。普通図柄表示装置32で行われる普図ゲームは、第2始動入賞装置26の開閉羽根26bを開動作させるか否かの抽選結果を導出するために行われる演出である。
【0037】
また、図1に示すように、演出表示装置20の右方であって、第2始動入賞装置26の上には、可変表示ゲーム始動条件装置としての作動ゲート33が配設されている。また、作動ゲート33は、第2始動入賞装置26と上下に並設されている。作動ゲート33の奥方には、通過(入球)した遊技球を検知する作動ゲートスイッチSE4(図3に示す)が設けられている。作動ゲート33は、遊技球の通過(入球)を契機に、複数種類の図柄(普通図柄)を変動させて表示する普図ゲームの始動条件を付与し得る。なお、本実施形態では、作動ゲート33を遊技球が通過した場合には、普図ゲームの始動条件のみを付与し、賞球の払出条件を付与しない。」

(カ)「【0048】
メインCPU37aは、第1大当り判定用乱数、第1大当り図柄用乱数、第2大当り判定用乱数、第2大当り図柄用乱数、第1リーチ判定用乱数、第2リーチ判定用乱数、変動パターン振分用乱数、当り判定用乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に順次更新している。そして、メインCPU37aは、更新後の値をRAM37cの設定領域に設定して更新前の値を書き換えている。なお、第1大当り判定用乱数は、第1始動入賞装置25への入球に基づく第1の変動ゲームが大当りか否かを決定する際(第1大当り判定時)に用いる乱数であるとともに、第2大当り判定用乱数は、第2始動入賞装置26への入球に基づく第2の変動ゲームが大当りか否かを決定する際(第2大当り判定時)に用いる乱数である。また、第1大当り図柄用乱数は、大当りの場合に第1特別図柄表示装置23に確定停止表示させる第1特別図柄を決定する際に用いる乱数であるとともに、第2大当り図柄用乱数は、大当りの場合に第2特別図柄表示装置24に確定停止表示させる第2特別図柄を決定する際に用いる乱数である。また、第1リーチ判定用乱数は、第1の変動ゲームがはずれである場合にリーチ演出を実行させるか否かを決定する際(リーチ判定時)に用いる乱数であるとともに、第2リーチ判定用乱数は、第2の変動ゲームがはずれである場合にリーチ演出を実行させるか否かを決定する際(リーチ判定時)に用いる乱数である。また、変動パターン振分用乱数は、変動パターンを決定する際に用いる乱数である。また、当り判定用乱数は、遊技球の作動ゲート33の通過に基づく普図ゲームが当りか否かを決定する際(当り判定時)に用いる乱数である。」

(キ)「【0052】
また、ROM37bには、第1大当り判定値が記憶されている。第1大当り判定値は、第1始動入賞装置25への遊技球の入球を契機に行われる大当り抽選の抽選結果が大当りか否かを判定する第1大当り判定時に用いる判定値であり、第1大当り判定用乱数の取り得る値(本実施形態では「0?630(全631通りの整数)」)の中から定められている。そして、通常状態時(確変状態でない場合)に用いられる低確率用の第1大当り判定値として2個の値(本実施形態では「3」、「7」の2個)が記憶されている。また、確変状態時に用いられる高確率用の第1大当り判定値として10個の値(本実施形態では「3」、「7」、「19」・・・などの10個)が記憶されている。このため、通常状態時に第1始動入賞装置25に遊技球が入球した場合の大当り抽選において、大当りとなる確率(大当り当選確率)は315.5分の1(2/631)となっている。一方で確変状態時に第1始動入賞装置25に遊技球が入球した場合の大当り抽選において、大当りとなる確率(大当り当選確率)は63.1分の1(10/631)となっている。」

(ク)「【0054】
また、ROM37bには、第2大当り判定値が記憶されている。第2大当り判定値は、第2始動入賞装置26への遊技球の入球を契機に行われる大当り抽選の抽選結果が大当りか否かを判定する第2大当り判定時に用いる判定値であり、第2大当り判定用乱数の取り得る値(本実施形態では「0?630(全631通りの整数)」)の中から定められている。そして、通常状態時に用いられる低確率用の第2大当り判定値として2個の値(本実施形態では「3」、「7」の2個)が記憶されている。また、確変状態時に用いられる高確率用の第2大当り判定値として10個の値(本実施形態では「3」、「7」、「19」・・・などの10個)が記憶されている。このため、通常状態時に第2始動入賞装置26に遊技球が入球した場合の大当り抽選において、大当りとなる確率(大当り当選確率)は315.5分の1(2/631)となっている。一方で確変状態時に第2始動入賞装置26に遊技球が入球した場合の大当り抽選において、大当りとなる確率(大当り当選確率)は63.1分の1(10/631)となっている。」

(ケ)「【0057】
また、ROM37bには、図23及び図25に示すように、図柄変動ゲーム(第1の変動ゲーム及び第2の変動ゲーム)に係る大当りの決定時に用いられる各種テーブルが記憶されている。そして、メインCPU37aは、各種テーブルに基づき、付与する大当り遊技の種類と、当該大当り遊技の終了後に付与する遊技状態を設定するようになっている。」

(コ)「【0072】
本実施形態のパチンコ機10では、図23(h)及び図25(g)に示すように、第1及び第2特別図柄に応じた大当り遊技の種類と、遊技状態が付与されるようになっている。そして、第1特別図柄[3]、[5]、[7]は、第1大当り判定で肯定となる(第1の変動ゲームで大当りとなる)場合の10分の3(6/20(全第1大当り図柄用乱数のうち対応する乱数の個数))で決定されるようになっている。さらに、第1特別図柄[3]、[5]、[7]では、大当り遊技の終了後に確変状態が付与されるとともに、第1大当り遊技が付与されるようになっている。また、第1大当り遊技では、ラウンド遊技の終了から次のラウンド遊技が開始されるまでのラウンドインターバル(インターバル時間)が2000ms(2秒)と定められている。
【0073】
また、第1特別図柄[1]、[9]は、第1大当り判定で肯定となる(第1の変動ゲームで大当りとなる)場合の10分の4(8/20(全第1大当り図柄用乱数のうち対応する乱数の個数))で決定されるようになっている。さらに、第1特別図柄[1]、[9]では、大当り遊技の終了後に確変状態が付与されるとともに、第2大当り遊技が付与されるようになっている。また、第2大当り遊技では、ラウンド遊技の終了から次のラウンド遊技が開始されるまでのラウンドインターバル(インターバル時間)が2000ms(2秒)と定められている。
【0074】
また、第1特別図柄[0]、[2]、[4]、[6]、[8]は、第1大当り判定で肯定となる(第1の変動ゲームで大当りとなる)場合の10分の3(6/20(全第1大当り図柄用乱数のうち対応する乱数の個数))で決定されるようになっている。さらに、第1特別図柄[0]、[2]、[4]、[6]、[8]では、大当り遊技の終了後に非確変状態が付与されるとともに、第1大当り遊技が付与されるようになっている。
【0075】
また、第2特別図柄[1.]、[3.]、[5.]、[7.]、[9.]は、第2大当り判定で肯定となる(第2の変動ゲームで大当りとなる)場合の10分の7(14/20(全第2大当り図柄用乱数のうち対応する乱数の個数))で決定されるようになっている。さらに、第2特別図柄[1.]、[3.]、[5.]、[7.]、[9.]では、大当り遊技の終了後に確変状態が付与されるとともに、第1大当り遊技が付与されるようになっている。また、第2特別図柄[0.]、[2.]、[4.]、[6.]、[8.]は、第2大当り判定で肯定となる(第2の変動ゲームで大当りとなる)場合の10分の3(6/20(全第2大当り図柄用乱数のうち対応する乱数の個数))で決定されるようになっている。さらに、第2特別図柄[0.]、[2.]、[4.]、[6.]、[8.]では、大当り遊技の終了後に非確変状態が付与されるとともに、第1大当り遊技が付与されるようになっている。」

(サ)「【0087】
次に、メインCPU37aは、第1特別図柄表示装置23で行われる第1の変動ゲームに係る特別図柄1処理(図9)を実行する(ステップMC5)。次に、メインCPU37aは、第2特別図柄表示装置24で行われる第2の変動ゲームに係る特別図柄2処理(図10)を実行する(ステップMC6)。次にメインCPU37aは、大当り遊技の開始に係る特別電動役物開放前処理(図11)を実行する(ステップMC7)。次に、メインCPU37aは、大当り遊技に係る大入賞口装置28の大入賞口扉29の開放及び閉鎖などを制御する特別電動役物処理(図12)を実行する(ステップMC8)。次に、メインCPU37aは、普通図柄表示装置32で行われる普図ゲームに係る普通図柄処理(図13)を実行する(ステップMC9)。次に、メインCPU37aは、普通電動役物としての開閉羽根26bの開放及び閉鎖に係る普通電動役物処理(図14)を実行する(ステップMC10)。次に、メインCPU37aは、賞球の払出条件が成立したことに伴う遊技球の払出しに係る賞球処理(図15)を実行する(ステップMC11)。次に、メインCPU37aは、第1及び第2特別図柄表示装置23,24で行われる図柄変動ゲームに係る特別図柄変動中処理を実行する(ステップMC12)。」

(シ)「【0114】
次に、タイマ割込み処理のステップMC7で実行される特別電動役物開放前処理について図11にしたがって説明する。
特別電動役物開放前処理において、メインCPU37aは、特定ゲートGを遊技球が通過したか否か(特定ゲートスイッチSE7から検知信号を入力したか否か)を判定する(ステップMG1)。この判定結果が否定の場合(特定ゲートスイッチSE7が遊技球を検出していない場合)、メインCPU37aは、特別電動役物開放前処理を終了し、タイマ割込み処理のステップMC8からの処理を実行する。一方、ステップMG1の判定結果が肯定の場合(特定ゲートスイッチSE7が遊技球を検出している場合)、メインCPU37aは、システムフラグ1の内容を確認するためRAM37cからシステムフラグ1を読み出す(ステップMG2)。続いて、メインCPU37aは、ステップSMG2で読み出したシステムフラグ1が「01H」であるか否かを判定する(ステップMG3)。ステップMG3においてメインCPU37aは、大当り遊技待機状態中に特定ゲートスイッチSE7で遊技球を検出したか否かを判定している。
【0115】
・・・
【0116】
本実施形態では、システムフラグ1に「02H」をセットすることが大当り遊技の開始条件の成立となる。したがって、メインCPU37aは、特定ゲートスイッチSE7で遊技球を検出したことを契機に開始条件を成立させ、大当り遊技待機状態中でも特定ゲートスイッチSE7で遊技球を検出するまでの間は、大当り遊技待機状態を継続させ開始条件を成立させないようになっている。
【0117】
次に、タイマ割込み処理のステップMC8で実行される特別電動役物処理について図12にしたがって説明する。
特別電動役物処理においてメインCPU37aは、システムフラグ1の内容を確認するためRAM37cからシステムフラグ1を読み出す(ステップS28)。続いて、メインCPU37aは、ステップS28で読み出したシステムフラグ1が「02H」であるか否か(大当り遊技中であるか否か)を判定する(ステップS29)。この判定結果が否定の場合(大当り遊技中でない場合)、メインCPU37aは、特別電動役物処理を終了し、タイマ割込み処理のステップMC9からの処理を実行する。一方、ステップS29の判定結果が肯定の場合(大当り遊技中である場合)、メインCPU37aは、特別電動役物処理フラグの内容を確認するためRAM37cから特別電動役物処理フラグを読み出す(ステップS30)。続いて、メインCPU37aは、ステップS30で読み出した特別電動役物処理フラグに応じた各処理に移行(ジャンプ)する(ステップS31)。」

(ス)「【0190】
ステップS194からステップS196に移行したメインCPU37aは、RAM37cに記憶されている大当りフラグ1に「00H」を設定(セット)する。また、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている特別図柄1処理フラグに「00H」を設定(セット)する(ステップS197)。また、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されているシステムフラグ1に「01H」を設定(セット)する(ステップS198)。ステップS198においてメインCPU37aは、第1大当り判定で肯定判定した大当りとなる第1の変動ゲームの終了時、システムフラグ1に「01H」をセットして大当り遊技待機状態に突入させる。」

(セ)「【0195】
ステップS214からステップS216に移行したメインCPU37aは、RAM37cに記憶されている大当りフラグ2に「00H」を設定(セット)する。また、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている特別図柄2処理フラグに「00H」を設定(セット)する(ステップS217)。また、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されているシステムフラグ1に「01H」を設定(セット)する(ステップS218)。ステップS218においてメインCPU37aは、第2大当り判定で肯定判定した大当りとなる第2の変動ゲームの終了時、システムフラグ1に「01H」をセットして大当り遊技待機状態に突入させる。」

(ソ)「【0199】
次に、特別電動役物処理のステップS31から移行することで実行される大入賞口閉鎖2処理について図32にしたがって説明する。
大入賞口閉鎖2処理において、メインCPU37aは、特別電動役物タイマの値をRAM37cの処理領域に読み出してセットする(ステップS240)。ステップS240において処理領域にセットされる特別電動役物タイマは、オープニング演出に定めるオープニング時間の残り時間又は、ラウンド遊技とラウンド遊技とのラウンドインターバル時間を示す。そして、メインCPU37aは、ステップS240でセットした特別電動役物タイマの値を減算して更新する(ステップS241)。
【0200】
・・・
【0201】
・・・
【0202】
・・・
【0203】
ステップS246又はステップS247からステップS248に移行したメインCPU37aは、RAM37cに記憶されている特別電動役物処理フラグに「02H」を設定(セット)する。続いて、メインCPU37aは、大入賞口扉29の開動作(大入賞口装置28の開放)を指示する大入賞口出力フラグに「01H」をセットする(ステップS249)。大入賞口出力フラグは、大入賞口扉29を開動作させるか否かを示すものであり、メインCPU37aによって大入賞口装置28を開動作させる場合に「01H」が設定されており、大入賞口扉29を閉動作させる場合に「00H」が設定されている。そして、大入賞口出力フラグに「01H」をセットしている場合にメインCPU37aは、次周期以降のタイマ割込み処理の出力処理により大入賞口装置28を開放させるように駆動信号を出力して大入賞口ソレノイドSOL2を制御する。一方、大入賞口出力フラグに「00H」をセットしている場合にメインCPU37aは、次周期以降のタイマ割込み処理の出力処理により大入賞口装置28を閉鎖させる(閉鎖を維持する)ように駆動信号を出力して大入賞口ソレノイドSOL2を制御する。」

(タ)「【0225】
本実施形態のメインCPU37aは、各大当り抽選の当選時、各特別図柄を決定することで特定大当り及び非特定大当りを決定する抽選手段として機能するとともに、該決定に基づき入球率向上状態を付与する特典付与手段として機能する。また、メインCPU37aは、作動ゲート33への遊技球の通過を経過に、開閉羽根26bを開放させるか否かの当り抽選を行う当り抽選手段として機能し、該当り抽選に当選する場合に開閉羽根26bの開閉動作を制御する開放制御手段として機能する。また、メインCPU37aは、各大当り判定で大当りの決定時、各特別図柄を決定することで、1回のラウンド遊技を第1の開放パターンで行わせる第1大当り遊技を付与するか、第2の開放パターンで行わせる第2大当り遊技を付与するかを選択(決定)する開放パターン選択手段として機能し、その決定に基づき大入賞口装置28を制御する大入賞装置制御手段として機能する。また、メインCPU37aは、各特別図柄始動保留記憶数に基づき大当り判定を行った後、該判定に基づき図柄変動ゲームを直ちに実行させるゲーム制御手段として機能する。また、ROM37bは、変動パターン記憶手段として機能し、RAM37cは、第1の始動口用始動記憶手段及び第2の始動口用始動記憶手段として機能する。」

上記(ア)?(タ)の記載事項から、以下の事項が導かれる。

(a)上記(ア)【0011】には、「パチンコ遊技機」と記載されている。
上記(エ)【0029】には、「大入賞口ソレノイドSOL2・・・の作動により開閉動作を行う大入賞口扉29を備えた・・・大入賞口装置28」、「遊技領域13aに発射された遊技球は、・・・大入賞口装置28に案内される」、同【0030】には、「大当り遊技が開始すると、・・・大入賞口装置28が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数を上限・・・として複数回行われる。1回のラウンド遊技は、大入賞口装置28が開放されてから閉鎖されるまでであり」と記載されている。
また、上記(サ)【0087】には、「メインCPU37aは、大当り遊技に係る大入賞口装置28の大入賞口扉29の開放及び閉鎖などを制御する特別電動役物処理(図12)を実行する」と記載されている。
「ラウンド遊技」は、「大入賞口装置28が開放されてから閉鎖されるまで」を「1回」とし、「規定ラウンド数を上限」「として複数回行われる」ものであり、「大入賞口装置28が開放され」「閉鎖される」ことは、「大入賞口扉29」を「開放及び閉鎖」することであるから、「大入賞口扉29」の「開閉動作」は複数回連続して行うことができることは明らかである。
そうすると、刊行物1には、遊技領域13aに発射された遊技球が案内される大入賞口扉29を備えた大入賞口装置28と当該大入賞口扉29を複数回連続して開閉動作させることができる大入賞口ソレノイドSOL2を備えるパチンコ遊技機が記載されているといえる。

(b)上記(ウ)【0021】、【0022】には、「演出表示装置20の下方には、第1始動入賞口(第1始動用入球口)25aが形成された第1始動入賞装置(第1の始動口装置)25が配設されている」、「第1始動入賞口25aに入球した遊技球」、「演出表示装置20の右方には、・・・第2始動入賞口(第2始動入球口)26aが形成された第2始動入賞装置(第2の始動口装置)26が第1始動入賞装置25とは各別に配設されている」、「第2始動入賞口26aに入球した遊技球」、「第1始動入賞装置25と第2始動入賞装置26は、遊技盤13の遊技領域13aに離間されて配設されている」と記載されている。
そうすると、刊行物1には、遊技領域13aに配設され、遊技球が入球する第1始動入賞装置25および第2始動入賞装置26が記載されている。

(c)上記(イ)【0015】には、「第1演出表示装置21と第1特別図柄表示装置23で行われる図柄変動ゲームを「第1の変動ゲーム」と示し、第2演出表示装置22と第2特別図柄表示装置24で行われる図柄変動ゲームを「第2の変動ゲーム」と示す。また、本実施形態においては、第1特別図柄表示装置23で表示される特別図柄を第1特別図柄とも言い、第2特別図柄表示装置24で表示される特別図柄を第2特別図柄とも言う」と、上記(エ)【0029】には、「大入賞口ソレノイドSOL2・・・の作動により開閉動作を行う大入賞口扉29を備えた・・・大入賞口装置28が配設されている。・・・大当りとなる図柄変動ゲームが終了して・・・大当り遊技状態が生起されると、大入賞口扉29の開動作によって大入賞口装置28が開放されて遊技球が入球可能となる」と、上記(カ)【0048】には、「メインCPU37aは、第1大当り判定用乱数、・・・第2大当り判定用乱数・・・の値を所定の周期毎に順次更新している。・・・第1大当り判定用乱数は、第1始動入賞装置25への入球に基づく第1の変動ゲームが大当りか否かを決定する際(第1大当り判定時)に用いる乱数であるとともに、第2大当り判定用乱数は、第2始動入賞装置26への入球に基づく第2の変動ゲームが大当りか否かを決定する際(第2大当り判定時)に用いる乱数である」と、それぞれ、記載されている。
また、上記(キ)【0052】には、「第1始動入賞装置25への遊技球の入球を契機に行われる大当り抽選の抽選結果が大当りか否かを判定する第1大当り判定時」の「大当りとなる確率(大当り当選確率)」が記載され、上記(ク)【0054】には、「第2始動入賞装置26への遊技球の入球を契機に行われる大当り抽選の抽選結果が大当りか否かを判定する第2大当り判定時」の「大当りとなる確率(大当り当選確率)」が記載されている。
そして、上記(タ)【0225】には、「メインCPU37aは、各大当り抽選の当選時、各特別図柄を決定することで特定大当り及び非特定大当りを決定する抽選手段として機能する」と記載されている。
これらの記載によれば、「大入賞口ソレノイドSOL2」が「作動」するのは、「第1の変動ゲーム」または「第2の変動ゲーム」で「大当り」と「決定」された時であることは明らかであるから、「第1の変動ゲーム」または「第2の変動ゲーム」が「大当りか否か」を決定することは、「大入賞口ソレノイドSOL2」を「作動」させるか否かを決定することといえる。
そうすると、刊行物1には、メインCPU37aは、大入賞口ソレノイドSOL2を作動させるか否かを大当り当選確率をもって決定する第1始動入賞装置25への入球に基づく第1の変動ゲームを行い、かつ、大入賞口ソレノイドSOL2を作動させるか否かを大当り当選確率をもって決定する第2始動入賞装置26への入球に基づく第2の変動ゲームを行う抽選手段として機能を有することが記載されているといえる。

(d)上記(ウ)【0021】には、「普通電動役物ソレノイドSOL1・・・の作動により開閉動作を行う作動体としての開閉羽根26bを備え、第2始動入賞口(第2始動入球口)26aが形成された第2始動入賞装置(第2の始動口装置)26」が記載されている。
そうすると、刊行物1には、第2始動入賞装置26に配設され、開閉動作を行う開閉羽根26bが記載されている。

(e)上記(オ)【0036】には、「普通図柄表示装置32では、・・・普通図柄変動ゲーム(以下、「普図ゲーム」と示す)が行われるようになっている。・・・普通図柄表示装置32で行われる普図ゲームは、第2始動入賞装置26の開閉羽根26bを開動作させるか否かの抽選結果を導出するために行われる演出である」と記載され、上記(カ)【0048】には、「メインCPU37aは、・・・当り判定用乱数・・・の値を所定の周期毎に順次更新している。・・・当り判定用乱数は、遊技球の作動ゲート33の通過に基づく普図ゲームが当りか否かを決定する際(当り判定時)に用いる乱数である」と記載されている。
そして、上記(タ)【0225】には、「メインCPU37aは、作動ゲート33への遊技球の通過を経過に、開閉羽根26bを開放させるか否かの当り抽選を行う当り抽選手段として機能し」と記載されている。
そうすると、刊行物1には、メインCPU37aは、開閉羽根26bを開放させるか否かの当り抽選を行う当り抽選手段としての機能を有することが記載されているといえる。

(f)上記(オ)【0037】には、「第2始動入賞装置26の上には、可変表示ゲーム始動条件装置としての作動ゲート33が配設されている。・・・作動ゲート33は、遊技球の通過(入球)を契機に、・・・普図ゲームの始動条件を付与し得る」と記載されている。
そうすると、刊行物1には、遊技球の通過を契機に、普図ゲームの始動条件を付与し得る作動ゲート33が記載されている。

(g)上記(エ)【0027】には、「第2始動入賞装置26の下方には、特定ゲート(大当り開始条件付与手段)Gが配設されている。また、特定ゲートGの奥方には、通過(入球)した遊技球を検知する特定ゲートスイッチSE7・・・が設けられている」と記載されている。
そうすると、刊行物1には、特定ゲートGに設けられている特定ゲートスイッチSE7が記載されている。

(h)上記(エ)【0027】、【0029】には、「特定ゲートGの奥方には、通過(入球)した遊技球を検知する特定ゲートスイッチSE7・・・が設けられている。・・・大当りとなる図柄変動ゲームの終了後であっても、特定ゲートGを遊技球が通過(入球)するまでの間は、大当り遊技の開始条件が付与されない期間となり、大当り遊技待機状態となる。・・・大入賞口ソレノイドSOL2・・・の作動により開閉動作を行う大入賞口扉29を備えた・・・大入賞口装置28が配設されている。・・・大当りとなる図柄変動ゲームが終了して・・・大当り遊技状態が生起されると、大入賞口扉29の開動作によって大入賞口装置28が開放されて遊技球が入球可能となる」と、上記(サ)【0087】には、「メインCPU37aは、大当り遊技に係る大入賞口装置28の大入賞口扉29の開放及び閉鎖などを制御する特別電動役物処理(図12)を実行する」と記載されている。
これらの記載によれば、「大入賞口ソレノイドSOL2」は、「大当り遊技状態が生起されると」「作動」するものであるから、「特定ゲートスイッチSE」が「特定ゲートG」を「通過(入球)した遊技球を検知する」までの「大当り遊技待機状態」においては、「作動」しないものといえる。
そうすると、刊行物1には、メインCPU37aは、大当りとなる図柄変動ゲームの終了後、特定ゲートスイッチSE7が特定ゲートGを通過した遊技球を検知するまで大入賞口ソレノイドSOL2を作動させない制御をする制御手段としての機能を有することが記載されているといえる。

(i)上記(エ)【0030】には、「大当り遊技は、・・・大入賞口装置28が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数を上限(本実施形態では15ラウンド)として複数回行われる。・・・1回のラウンド遊技における大入賞口装置28の規定開放時間が・・・25秒とした第1の開放パターンで行われる第1大当り遊技と、規定開放時間が・・・0.1秒とした第2の開放パターンで行われる第2大当り遊技とが用意されている」と記載されている。
また、上記(ケ)【0057】には、「ROM37bには、・・・図柄変動ゲーム(第1の変動ゲーム及び第2の変動ゲーム)に係る大当りの決定時に用いられる各種テーブルが記憶されている。そして、メインCPU37aは、各種テーブルに基づき、付与する大当り遊技の種類と、当該大当り遊技の終了後に付与する遊技状態を設定するようになっている」と記載されている。
そして、上記(コ)【0072】?【0075】には、「本実施形態のパチンコ機10では、図23(h)及び図25(g)に示すように、第1及び第2特別図柄に応じた大当り遊技の種類と、遊技状態が付与されるようになっている。そして、第1特別図柄[3]、[5]、[7]は、・・・第1の変動ゲームで大当りとなる・・・場合の10分の3・・・で決定されるようになっている。さらに、第1特別図柄[3]、[5]、[7]では、大当り遊技の終了後に確変状態が付与されるとともに、第1大当り遊技が付与されるようになっている。・・・第1特別図柄[1]、[9]は、・・・第1の変動ゲームで大当りとなる・・・場合の10分の4・・・で決定されるようになっている。さらに、第1特別図柄[1]、[9]では、大当り遊技の終了後に確変状態が付与されるとともに、第2大当り遊技が付与されるようになっている。・・・第1特別図柄[0]、[2]、[4]、[6]、[8]は、・・・第1の変動ゲームで大当りとなる・・・場合の10分の3・・・で決定されるようになっている。さらに、第1特別図柄[0]、[2]、[4]、[6]、[8]では、大当り遊技の終了後に非確変状態が付与されるとともに、第1大当り遊技が付与されるようになっている。・・・第2特別図柄[1.]、[3.]、[5.]、[7.]、[9.]は、・・・第2の変動ゲームで大当りとなる・・・場合の10分の7・・・で決定されるようになっている。さらに、第2特別図柄[1.]、[3.]、[5.]、[7.]、[9.]では、大当り遊技の終了後に確変状態が付与されるとともに、第1大当り遊技が付与されるようになっている。また、第2特別図柄[0.]、[2.]、[4.]、[6.]、[8.]は、・・・第2の変動ゲームで大当りとなる・・・場合の10分の3・・・で決定されるようになっている。さらに、第2特別図柄[0.]、[2.]、[4.]、[6.]、[8.]では、大当り遊技の終了後に非確変状態が付与されるとともに、第1大当り遊技が付与されるようになっている」と記載されている。
そうすると、刊行物1には、メインCPU37aは、第1の変動ゲームおよび第2の変動ゲームの当たりとして、大入賞口装置28が複数回開放されるラウンド遊技を行い、1回のラウンド遊技における大入賞口装置28の規定開放時間を25秒とする第1大当り遊技に、大当り遊技の終了後に確変状態が付与される当たりと、1回のラウンド遊技における大入賞口装置28の規定開放時間を0.1秒とする第2大当り遊技に、大当り遊技の終了後に確変状態が付与される当たりと、を設定することが記載されているといえる。

(j)上記(キ)【0052】には、「第1始動入賞装置25への遊技球の入球を契機に行われる大当り抽選の抽選結果が大当りか否かを判定する第1大当り判定時・・・通常状態時に第1始動入賞装置25に遊技球が入球した場合の大当り抽選において、大当りとなる確率(大当り当選確率)は315.5分の1(2/631)となっている。一方で確変状態時に第1始動入賞装置25に遊技球が入球した場合の大当り抽選において、大当りとなる確率(大当り当選確率)は63.1分の1(10/631)となっている」と、上記(ク)【0054】には、「第2始動入賞装置26への遊技球の入球を契機に行われる大当り抽選の抽選結果が大当りか否かを判定する第2大当り判定時・・・通常状態時に第2始動入賞装置26に遊技球が入球した場合の大当り抽選において、大当りとなる確率(大当り当選確率)は315.5分の1(2/631)となっている。一方で確変状態時に第2始動入賞装置26に遊技球が入球した場合の大当り抽選において、大当りとなる確率(大当り当選確率)は63.1分の1(10/631)となっている」と、それぞれ、記載されている。
そうすると、刊行物1には、「第1大当り判定」及び「第2大当り判定」において、「通常状態時」と「確変状態時」、それぞれの、「大当り当選確率」は、「315.5分の1(2/631)」と「63.1分の1(10/631)」と同じであることが記載されているといえる。
これらの記載及び上記(i)より、刊行物1には、メインCPU37aにおいて、第2の変動ゲームで、1回のラウンド遊技における大入賞口装置28の規定開放時間を25秒とする第1大当り遊技に、大当り遊技の終了後に確変状態が付与される当たりに当選する確率(10分の7)は、第1の変動ゲームで、1回のラウンド遊技における大入賞口装置28の規定開放時間を25秒とする第1大当り遊技に、大当り遊技の終了後に確変状態が付与される当たりに当選する確率(10分の3)より高く、第2の変動ゲームで、1回のラウンド遊技における大入賞口装置28の規定開放時間を0.1秒とする第2大当り遊技に、大当り遊技の終了後に確変状態が付与される当たりに当選する確率は、第1の変動ゲームで、1回のラウンド遊技における大入賞口装置28の規定開放時間を0.1秒とする第2大当り遊技に、大当り遊技の終了後に確変状態が付与される当たりに当選する確率(10分の4)よりも低く設定されることが記載されているといえる。

(k)上記(i)より、刊行物1には、メインCPU37aは、1回のラウンド遊技における大入賞口装置28の規定開放時間を25秒とする第1大当り遊技に、大当り遊技の終了後に確変状態が付与される当たり、および、1回のラウンド遊技における大入賞口装置28の規定開放時間を0.1秒とする第2大当り遊技に、大当り遊技の終了後に確変状態が付与される当たりのほか、第1の変動ゲームで当選する確率(10分の3)が、第2の変動ゲームで当選する確率(10分の3)と同じであり、大当り遊技の終了後に非確変状態が付与されるが、規定開放時間を、第1大当り遊技と同じ25秒とする当たりを設定することが記載されているといえる。

(l)上記(シ)【0114】?【0117】には、「特定ゲートスイッチSE7が遊技球を検出している場合・・・、・・・メインCPU37aは、大当り遊技待機状態中に特定ゲートスイッチSE7で遊技球を検出したか否かを判定している。・・・メインCPU37aは、特定ゲートスイッチSE7で遊技球を検出したことを契機に開始条件を成立させ、大当り遊技待機状態中でも特定ゲートスイッチSE7で遊技球を検出するまでの間は、大当り遊技待機状態を継続させ開始条件を成立させないようになっている。・・・次に、・・・特別電動役物処理においてメインCPU37aは、・・・大当り遊技中であるか否か・・・を判定する・・・。・・・大当り遊技中である場合・・・、・・・メインCPU37aは、・・・特別電動役物処理フラグに応じた各処理に移行(ジャンプ)する」と記載されている。
そして、上記(ソ)【0199】、【0203】には、「特別電動役物処理・・・から移行することで実行される・・・大入賞口閉鎖2処理において、・・・メインCPU37aは、大入賞口扉29の開動作(大入賞口装置28の開放)を指示する大入賞口出力フラグに「01H」をセットする・・・。大入賞口出力フラグは、大入賞口扉29を開動作させるか否かを示すものであり、メインCPU37aによって大入賞口装置28を開動作させる場合に「01H」が設定されており、大入賞口扉29を閉動作させる場合に「00H」が設定されている。そして、大入賞口出力フラグに「01H」をセットしている場合にメインCPU37aは、・・・大入賞口装置28を開放させるように駆動信号を出力して大入賞口ソレノイドSOL2を制御する。一方、大入賞口出力フラグに「00H」をセットしている場合にメインCPU37aは、・・・大入賞口装置28を閉鎖させる(閉鎖を維持する)ように駆動信号を出力して大入賞口ソレノイドSOL2を制御する」と記載されている。
また、上記(カ)【0048】には、「メインCPU37aは、第1大当り判定用乱数、第1大当り図柄用乱数、第2大当り判定用乱数、第2大当り図柄用乱数・・・の値を所定の周期毎に順次更新している。・・・第1大当り判定用乱数は、・・・第1の変動ゲームが大当りか否かを決定する際(第1大当り判定時)に用いる乱数であるとともに、第2大当り判定用乱数は、・・・第2の変動ゲームが大当りか否かを決定する際(第2大当り判定時)に用いる乱数である。また、第1大当り図柄用乱数は、大当りの場合に第1特別図柄表示装置23に確定停止表示させる第1特別図柄を決定する際に用いる乱数であるとともに、第2大当り図柄用乱数は、大当りの場合に第2特別図柄表示装置24に確定停止表示させる第2特別図柄を決定する際に用いる乱数である」と、上記(コ)【0072】には、「第1及び第2特別図柄に応じた大当り遊技の種類と、遊技状態が付与されるようになっている」と、上記(ス)【0190】には、「メインCPU37aは、第1大当り判定で肯定判定した大当りとなる第1の変動ゲームの終了時、システムフラグ1に「01H」をセットして大当り遊技待機状態に突入させる」と、上記(セ)【0195】には、「メインCPU37aは、第2大当り判定で肯定判定した大当りとなる第2の変動ゲームの終了時、システムフラグ1に「01H」をセットして大当り遊技待機状態に突入させる」と、それぞれ、記載されている。
これらの記載から、刊行物1には、「大当りの場合に」「確定停止表示」される「第1特別図柄」または「第2特別図柄」に応じて付与される「大当り遊技の種類と、遊技状態」に関わらず、「第1大当り判定」または「第2大当り判定」で「大当り」となる「変動ゲームの終了時」に「システムフラグ1に「01H」が「セット」され「大当り遊技待機状態に突入」すること、すなわち、上記(i)、(j)、(k)で検討したいずれの「当たり」においても、「大当り」となる「変動ゲームの終了時」に「大当り遊技待機状態」となることが記載されているといえる。
また、上記(ア)【0011】には、「パチンコ遊技機」と記載されている。
そうすると、刊行物1には、特定ゲートスイッチSE7は、1回のラウンド遊技における大入賞口装置28の規定開放時間を25秒とする第1大当り遊技に、大当り遊技の終了後に確変状態が付与される当たり、1回のラウンド遊技における大入賞口装置28の規定開放時間を0.1秒とする第2大当り遊技に、大当り遊技の終了後に確変状態が付与される当たり、および、大当り遊技の終了後に非確変状態が付与されるが、規定開放時間を、第1大当り遊技と同じ25秒とする当たりにおいて、遊技球を検出したことを契機に大当り遊技の開始条件を成立させるものであり、大当り遊技中は、メインCPU37aは、大当り遊技中にセットされる大入賞口出力フラグに応じて大入賞口ソレノイドSOL2を制御して大入賞口装置28を複数回開放させ閉鎖させるパチンコ遊技機が記載されているといえる。

以上(ア)?(タ)の記載事項及び上記(a)?(l)の認定事項を総合すれば、刊行物1には、以下の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されている(a?lは発明の構成を分説するため当審で付した。)。

「a 遊技領域13aに発射された遊技球が案内される大入賞口扉29を備えた大入賞口装置28と当該大入賞口扉29を複数回連続して開閉動作させることができる大入賞口ソレノイドSOL2を備えるパチンコ遊技機であって、

b 遊技領域13aに配設され、遊技球が入球する第1始動入賞装置25および第2始動入賞装置26と、

c 大入賞口ソレノイドSOL2を作動させるか否かを大当り当選確率をもって決定する第1始動入賞装置25への入球に基づく第1の変動ゲームを行い、かつ、大入賞口ソレノイドSOL2を作動させるか否かを大当り当選確率をもって決定する第2始動入賞装置26への入球に基づく第2の変動ゲームを行う抽選手段としての機能を有するメインCPU37aと、

d 第2始動入賞装置26に配設され、開閉動作を行う開閉羽根26bと、

e 開閉羽根26bを開放させるか否かの当り抽選を行う当り抽選手段としての機能を有するメインCPU37aと、

f 遊技球の通過を契機に、普図ゲームの始動条件を付与し得る作動ゲート33と、

g 特定ゲートGに設けられている特定ゲートスイッチSE7と、

h 大当りとなる図柄変動ゲームの終了後、特定ゲートスイッチSE7が特定ゲートGを通過した遊技球を検知するまで大入賞口ソレノイドSOL2を作動させない制御をする制御手段としての機能を有するメインCPU37aと、を備え、

i メインCPU37aは、第1の変動ゲームおよび第2の変動ゲームの当たりとして、大入賞口装置28が複数回開放されるラウンド遊技を行い、1回のラウンド遊技における大入賞口装置28の規定開放時間を25秒とする第1大当り遊技に、大当り遊技の終了後に確変状態が付与される当たりと、1回のラウンド遊技における大入賞口装置28の規定開放時間を0.1秒とする第2大当り遊技に、大当り遊技の終了後に確変状態が付与される当たりと、を設定し、

j メインCPU37aにおいて、第2の変動ゲームで、1回のラウンド遊技における大入賞口装置28の規定開放時間を25秒とする第1大当り遊技に、大当り遊技の終了後に確変状態が付与される当たりに当選する確率(10分の7)は、第1の変動ゲームで、1回のラウンド遊技における大入賞口装置28の規定開放時間を25秒とする第1大当り遊技に、大当り遊技の終了後に確変状態が付与される当たりに当選する確率(10分の3)より高く、第2の変動ゲームで、1回のラウンド遊技における大入賞口装置28の規定開放時間を0.1秒とする第2大当り遊技に、大当り遊技の終了後に確変状態が付与される当たりに当選する確率は、第1の変動ゲームで、1回のラウンド遊技における大入賞口装置28の規定開放時間を0.1秒とする第2大当り遊技に、大当り遊技の終了後に確変状態が付与される当たりに当選する確率(10分の4)よりも低く、

k メインCPU37aは、1回のラウンド遊技における大入賞口装置28の規定開放時間を25秒とする第1大当り遊技に、大当り遊技の終了後に確変状態が付与される当たり、および、1回のラウンド遊技における大入賞口装置28の規定開放時間を0.1秒とする第2大当り遊技に、大当り遊技の終了後に確変状態が付与される当たりのほか、第1の変動ゲームで当選する確率(10分の3)が、第2の変動ゲームで当選する確率(10分の3)と同じであり、大当り遊技の終了後に非確変状態が付与されるが、規定開放時間を、第1大当り遊技と同じ25秒とする当たりを設定し、

l 特定ゲートスイッチSE7は、1回のラウンド遊技における大入賞口装置28の規定開放時間を25秒とする第1大当り遊技に、大当り遊技の終了後に確変状態が付与される当たり、1回のラウンド遊技における大入賞口装置28の規定開放時間を0.1秒とする第2大当り遊技に、大当り遊技の終了後に確変状態が付与される当たり、および、大当り遊技の終了後に非確変状態が付与されるが、規定開放時間を、第1大当り遊技と同じ25秒とする当たりにおいて、遊技球を検出したことを契機に大当り遊技の開始条件を成立させるものであり、大当り遊技中は、メインCPU37aは、大当り遊技中にセットされる大入賞口出力フラグに応じて大入賞口ソレノイドSOL2を制御して大入賞口装置28を複数回開放させ閉鎖させるパチンコ遊技機。」

(2-2)刊行物2に記載された事項
原査定の拒絶の理由に引用された本願の出願(出願遡及日:平成22年3月31日)前に頒布された刊行物である特開2008?125784号公報(以下、「刊行物2」という。)には、図面と共に次の事項が記載されている(下線は当審で付した。)。

(チ)「【0066】
次に、図8は、図4におけるステップ14のサブルーチンに係る、通常遊技制御処理のフローチャートである。まず、ステップ102で、表示制御手段1150は、第2特図保留情報一時記憶手段1132aを参照し、第2特別図柄の保留が存在していないか否かを確認する。ステップ102でYesの場合、ステップ1400(1)で、主制御装置1000は、後述の第1特別図柄表示処理を実行し、ステップ1500に移行する。他方、ステップ102でNoの場合、ステップ1400(2)で、主制御装置1000は、後述の第2特別図柄表示処理を実行し、ステップ1500に移行する。このように、本最良形態においては、第2特別図柄の保留球が存在する場合には、第1特別図柄の保留球の存在に係らず(たとえ入賞順序が第1特別図柄の保留の方が先でも)、第2特別図柄の保留消化を優先して実行する。」

(3)対比
本願補正発明と引用発明とを対比する。なお、見出しは(a)?(l)とし、本願補正発明、引用発明の分説に対応させている。

(a)引用発明の「遊技領域13a」は、本願補正発明の「遊技領域」に相当する。
そして、引用発明の「大入賞口装置28」は、本願補正発明の「大入賞口」に相当するから、引用発明の「大入賞口扉29」は、本願補正発明の「大入賞口の入口を開き又は拡大する特別電動役物」に相当する。
したがって、引用発明の「大入賞口ソレノイドSOL2」は、本願補正発明の「役物連続作動装置」に相当する。
よって、引用発明の「遊技領域13aに発射された遊技球が案内される大入賞口扉29を備えた大入賞口装置28と当該大入賞口扉29を複数回連続して開閉動作させることができる大入賞口ソレノイドSOL2を備えるパチンコ遊技機」は、本願補正発明の「遊技領域に設けられて遊技球が入球する大入賞口の入口を開き又は拡大する特別電動役物と当該特別電動役物を連続して作動させることができる役物連続作動装置とを備える遊技機」に相当する。

(b)引用発明の「第1始動入賞装置25」、「第2始動入賞装置26」は、それぞれ、本願補正発明の「第1始動口」、「第2始動口」に相当する。
よって、引用発明の「遊技領域13aに配設され、遊技球が入球する第1始動入賞装置25および第2始動入賞装置26」は、本願補正発明の「前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球する第1始動口および第2始動口」に相当する。

(c)引用発明の「大入賞口ソレノイドSOL2を作動させる」ことは、本願補正発明の「前記役物連続作動装置を作動させる」ことに相当する。
また、引用発明の「大当り当選確率」は、本願補正発明の「大当たり抽選確率」に相当する。
そして、引用発明の「第1始動入賞装置25への入球に基づく第1の変動ゲーム」、「第2始動入賞装置26への入球に基づく第2の変動ゲーム」は、本願補正発明の「前記第1始動口への遊技球に対応」した「第1特別図柄抽選」、「前記第2始動口への遊技球の入球に対応」した「第2特別図柄抽選」に相当するから、引用発明の「抽選手段としての機能を有するメインCPU37a」は、本願補正発明の「特別図柄抽選手段」に対応するといえる。
よって、引用発明の「大入賞口ソレノイドSOL2を作動させるか否かを大当り当選確率をもって決定する第1始動入賞装置25への入球に基づく第1の変動ゲームを行い、かつ、大入賞口ソレノイドSOL2を作動させるか否かを大当り当選確率をもって決定する第2始動入賞装置26への入球に基づく第2の変動ゲームを行う抽選手段としての機能を有するメインCPU37a」は、本願補正発明の構成Cと「前記第1始動口への遊技球の入球に対応して前記役物連続作動装置を作動させるか否かを大当たり抽選確率をもって決定する第1特別図柄抽選を行い、かつ、前記第2始動口への遊技球の入球に対応して前記役物連続作動装置を作動させるか否かを大当たり抽選確率をもって決定する第2特別図柄抽選を行う特別図柄抽選手段」の点で共通する。

(d)引用発明の「開閉羽根26b」は、本願補正発明の「電動役物」に相当する。
よって、引用発明の「第2始動入賞装置26に配設され、開閉動作を行う開閉羽根26b」は、本願補正発明の「前記第2始動口に配設され、開放動作を行う電動役物」に相当する。

(e)引用発明の「開閉羽根26bを開放させるか否かの当り抽選」は、本願補正発明の「前記電動役物を開放動作させるか否かを決定する普通図柄抽選」に相当するから、引用発明の「抽選手段としての機能を有するメインCPU37a」は、本願補正発明の「普通図柄抽選手段」としての機能を備えている。
よって、引用発明の「開閉羽根26bを開放させるか否かの当り抽選を行う当り抽選手段としての機能を有するメインCPU37a」は、本願補正発明の「前記電動役物を開放動作させるか否かを決定する普通図柄抽選を行う普通図柄抽選手段」に相当する。

(f)引用発明の「普図ゲームの始動条件を付与し得る作動ゲート33」は、本願補正発明の「前記普通図柄抽選手段による前記普通図柄抽選を行う契機を作るためのゲート」に相当する。
また、引用発明の「作動ゲート33」は、「遊技球の通過を契機に、普図ゲームの始動条件を付与し得る」ものであるから、「遊技領域」に設けられていることは明らかである。
よって、引用発明の「遊技球の通過を契機に、普図ゲームの始動条件を付与し得る作動ゲート33」は、本願補正発明の「遊技球が通過するように前記遊技領域に設けられ、前記普通図柄抽選手段による前記普通図柄抽選を行う契機を作るためのゲート」に相当する。

(g)引用発明の「特定ゲートG」、「特定ゲートスイッチSE7」は、本願補正発明の「前記大入賞口以外の特定の入賞口または前記ゲート以外の特定のゲート」、「スイッチ」に相当する。
よって、引用発明の「特定ゲートGに設けられている特定ゲートスイッチSE7」は、本願補正発明の「前記大入賞口以外の特定の入賞口または前記ゲート以外の特定のゲートに位置するスイッチ」に相当する。

(h)引用発明の「大当りとなる図柄変動ゲームの終了後」は、本願補正発明の「前記特別図柄抽選手段による前記第1特別図柄抽選または前記第2特別図柄抽選での当たりの当選が確定した後」に相当する。
引用発明の「特定ゲートスイッチSE7が特定ゲートGを通過した遊技球を検知するまで」は、本願補正発明の「前記スイッチが作動するまで」に相当する。
引用発明の「大入賞口ソレノイドSOL2を作動させない制御をする」ことは、本願補正発明の「前記役物連続作動装置の作動を停止させる」ことに相当する。
よって、引用発明の「大当りとなる図柄変動ゲームの終了後、特定ゲートスイッチSE7が特定ゲートGを通過した遊技球を検知するまで大入賞口ソレノイドSOL2を作動させない制御をする制御手段としての機能を有するメインCPU37a」は、本願補正発明の「前記特別図柄抽選手段による前記第1特別図柄抽選または前記第2特別図柄抽選での当たりの当選が確定した後に、前記スイッチが作動するまで前記役物連続作動装置の作動を停止させる制御手段」に相当する。

(i、j、k)上記(c)より、引用発明の「メインCPU37a」は、本願補正発明の「特別図柄抽選手段」としての機能を有する。

(i)引用発明の「第1の変動ゲームおよび第2の変動ゲームの当たり」は、本願補正発明の「前記第1特別図柄抽選および前記第2特別図柄抽選の当たり」に相当する。
また、引用発明の「大入賞口装置28が複数回開放されるラウンド遊技を行い、1回のラウンド遊技における大入賞口装置28の規定開放時間を25秒とする第1大当り遊技に、大当り遊技の終了後に確変状態が付与される当たり」、「1回のラウンド遊技における大入賞口装置28の規定開放時間を0.1秒とする第2大当り遊技に、大当り遊技の終了後に確変状態が付与される当たり」は、それぞれ、本願補正発明の「前記特別電動役物の連続作動を所定回数行う第1の当たり」、「1回当たりの開放時間が当該第1の当たりよりも短い連続作動を行う第2の当たり」に相当する。
よって、引用発明の「メインCPU37aは、第1の変動ゲームおよび第2の変動ゲームの当たりとして、大入賞口装置28が複数回開放されるラウンド遊技を行い、1回のラウンド遊技における大入賞口装置28の規定開放時間を25秒とする第1大当り遊技に、大当り遊技の終了後に確変状態が付与される当たりと、1回のラウンド遊技における大入賞口装置28の規定開放時間を0.1秒とする第2大当り遊技に、大当り遊技の終了後に確変状態が付与される当たりと、を設定」することは、本願補正発明の「前記特別図柄抽選手段は、前記第1特別図柄抽選および前記第2特別図柄抽選の当たりとして、前記特別電動役物の連続作動を所定回数行う第1の当たりと、」「1回当たりの開放時間が当該第1の当たりよりも短い連続作動を行う第2の当たりと、を有」することに相当する。

(j)引用発明の「第2の変動ゲームで、1回のラウンド遊技における大入賞口装置28の規定開放時間を25秒とする第1大当り遊技に、大当り遊技の終了後に確変状態が付与される当たりに当選する確率(10分の7)は、第1の変動ゲームで、1回のラウンド遊技における大入賞口装置28の規定開放時間を25秒とする第1大当り遊技に、大当り遊技の終了後に確変状態が付与される当たりに当選する確率(10分の3)より高」いことは、本願補正発明の「前記第2特別図柄抽選で前記第1の当たりに当選する大当たり抽選確率は、前記第1特別図柄抽選で当該第1の当たりに当選する大当たり抽選確率よりも高」いことに相当する。
また、引用発明の「第2の変動ゲームで、1回のラウンド遊技における大入賞口装置28の規定開放時間を0.1秒とする第2大当り遊技に、大当り遊技の終了後に確変状態が付与される当たりに当選する確率は、第1の変動ゲームで、1回のラウンド遊技における大入賞口装置28の規定開放時間を0.1秒とする第2大当り遊技に、大当り遊技の終了後に確変状態が付与される当たりに当選する確率(10分の4)よりも低」いことは、本願補正発明の「当該第2特別図柄抽選で前記第2の当たりに当選する大当たり抽選確率は、当該第1特別図柄抽選で当該第2の当たりに当選する大当たり抽選確率よりも低い」ことに相当する。
よって、引用発明の「メインCPU37aにおいて、第2の変動ゲームで、1回のラウンド遊技における大入賞口装置28の規定開放時間を25秒とする第1大当り遊技に、大当り遊技の終了後に確変状態が付与される当たりに当選する確率(10分の7)は、第1の変動ゲームで、1回のラウンド遊技における大入賞口装置28の規定開放時間を25秒とする第1大当り遊技に、大当り遊技の終了後に確変状態が付与される当たりに当選する確率(10分の3)より高く、第2の変動ゲームで、1回のラウンド遊技における大入賞口装置28の規定開放時間を0.1秒とする第2大当り遊技に、大当り遊技の終了後に確変状態が付与される当たりに当選する確率は、第1の変動ゲームで、1回のラウンド遊技における大入賞口装置28の規定開放時間を0.1秒とする第2大当り遊技に、大当り遊技の終了後に確変状態が付与される当たりに当選する確率(10分の4)よりも低」いことは、本願補正発明の構成Jと「前記特別図柄抽選手段において前記第2特別図柄抽選で前記第1の当たりに当選する大当たり抽選確率は、前記第1特別図柄抽選で当該第1の当たりに当選する大当たり抽選確率よりも高く、当該第2特別図柄抽選で前記第2の当たりに当選する大当たり抽選確率は、当該第1特別図柄抽選で当該第2の当たりに当選する大当たり抽選確率よりも低い」点で共通する。

(k)上記(i)で検討した通り、引用発明の「大入賞口装置28が複数回開放されるラウンド遊技を行い、1回のラウンド遊技における大入賞口装置28の規定開放時間を25秒とする第1大当り遊技に、大当り遊技の終了後に確変状態が付与される当たり」及び「1回のラウンド遊技における大入賞口装置28の規定開放時間を0.1秒とする第2大当り遊技に、大当り遊技の終了後に確変状態が付与される当たり」は、それぞれ、本願補正発明の「第1の当たり」及び「第2の当たり」に相当する。
そして、引用発明の「大当り遊技の終了後に非確変状態が付与されるが、規定開放時間を、第1大当り遊技と同じ25秒とする当たり」は、本願補正発明の「第1の当たり」及び「第2の当たり」とは異なる「当たり」の態様であり、「第1の変動ゲームで当選する確率(10分の3)が、第2の変動ゲームで当選する確率(10分の3)と同じであ」ることから、引用発明の「第1の変動ゲームで当選する確率(10分の3)が、第2の変動ゲームで当選する確率(10分の3)と同じであり、大当り遊技の終了後に非確変状態が付与されるが、規定開放時間を、第1大当り遊技と同じ25秒とする当たり」は、本願補正発明の「前記第1特別図柄抽選で当選する大当たり抽選確率が前記第2特別図柄抽選で当選する大当たり抽選確率と同じである他の当たり」に相当する。
よって、引用発明の「メインCPU37aは、1回のラウンド遊技における大入賞口装置28の規定開放時間を25秒とする第1大当り遊技に、大当り遊技の終了後に確変状態が付与される当たり、および、1回のラウンド遊技における大入賞口装置28の規定開放時間を0.1秒とする第2大当り遊技に、大当り遊技の終了後に確変状態が付与される当たりのほか、第1の変動ゲームで当選する確率(10分の3)が、第2の変動ゲームで当選する確率(10分の3)と同じであり、大当り遊技の終了後に非確変状態が付与されるが、規定開放時間を、第1大当り遊技と同じ25秒とする当たりを設定」することは、本願補正発明の「前記特別図柄抽選手段は、前記第1の当たりおよび前記第2の当たりのほか、前記第1特別図柄抽選で当選する大当たり抽選確率が前記第2特別図柄抽選で当選する大当たり抽選確率と同じである他の当たりを有」することに相当する。

(l)引用発明の「特定ゲートスイッチSE7は」、「遊技球を検出したことを契機に大当り遊技の開始条件を成立させるものであ」り、「大当り遊技」は、「大入賞口装置28」が「複数回開放」し「閉鎖」するものであるから、本願補正発明の「前記特別電動役物の前記回数の連続作動のうち第1回目の連続作動を開始させるものである」ことと同様の機能を有するといえる。
そして、引用発明の「メインCPU37a」が、「大当り遊技中は」、「大当り遊技中にセットされる大入賞口出力フラグに応じて大入賞口ソレノイドSOL2を制御して」「大入賞口装置28」を「複数回開放させ閉鎖」するのであるから、引用発明の「特定ゲートスイッチSE7は」、本願補正発明の「前記役物連続作動装置の作動による前記特別電動役物の前記回数の連続作動のうち」「第2回目以降の連続作動を開始させるものではない」ことは明らかである。
また、引用発明の「パチンコ遊技機」は、本願補正発明の「遊技機」に相当する。
さらに、上記(i)、(k)での検討も踏まえると、引用発明の「特定ゲートスイッチSE7は、1回のラウンド遊技における大入賞口装置28の規定開放時間を25秒とする第1大当り遊技に、大当り遊技の終了後に確変状態が付与される当たり、1回のラウンド遊技における大入賞口装置28の規定開放時間を0.1秒とする第2大当り遊技に、大当り遊技の終了後に確変状態が付与される当たり、および、大当り遊技の終了後に非確変状態が付与されるが、規定開放時間を、第1大当り遊技と同じ25秒とする当たりにおいて、遊技球を検出したことを契機に大当り遊技の開始条件を成立させるものであり、大当り遊技中は、メインCPU37aは、大当り遊技中にセットされる大入賞口出力フラグに応じて大入賞口ソレノイドSOL2を制御して大入賞口装置28を複数回開放させ閉鎖させるパチンコ遊技機」は、本願補正発明の「前記スイッチは、前記第1の当たり、前記第2の当たりおよび前記他の当たりにおける前記役物連続作動装置の作動による前記特別電動役物の前記回数の連続作動のうち第1回目の連続作動を開始させるものであると共に第2回目以降の連続作動を開始させるものではない」「遊技機」に相当する。

上記(a)?(l)の対比により、本願補正発明と引用発明とは、

「A 遊技領域に設けられて遊技球が入球する大入賞口の入口を開き又は拡大する特別電動役物と当該特別電動役物を連続して作動させることができる役物連続作動装置とを備える遊技機であって、

B 前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球する第1始動口および第2始動口と、

C’ 前記第1始動口への遊技球の入球に対応して前記役物連続作動装置を作動させるか否かを大当たり抽選確率をもって決定する第1特別図柄抽選を行い、かつ、前記第2始動口への遊技球の入球に対応して前記役物連続作動装置を作動させるか否かを大当たり抽選確率をもって決定する第2特別図柄抽選を行う特別図柄抽選手段と、

D 前記第2始動口に配設され、開放動作を行う電動役物と、

E 前記電動役物を開放動作させるか否かを決定する普通図柄抽選を行う普通図柄抽選手段と、

F 遊技球が通過するように前記遊技領域に設けられ、前記普通図柄抽選手段による前記普通図柄抽選を行う契機を作るためのゲートと、

G 前記大入賞口以外の特定の入賞口または前記ゲート以外の特定のゲートに位置するスイッチと、

H 前記特別図柄抽選手段による前記第1特別図柄抽選または前記第2特別図柄抽選での当たりの当選が確定した後に、前記スイッチが作動するまで前記役物連続作動装置の作動を停止させる制御手段と、
を備え、

I 前記特別図柄抽選手段は、前記第1特別図柄抽選および前記第2特別図柄抽選の当たりとして、前記特別電動役物の連続作動を所定回数行う第1の当たりと、1回当たりの開放時間が当該第1の当たりよりも短い連続作動を行う第2の当たりと、を有し、

J’ 前記特別図柄抽選手段において前記第2特別図柄抽選で前記第1の当たりに当選する大当たり抽選確率は、前記第1特別図柄抽選で当該第1の当たりに当選する大当たり抽選確率よりも高く、当該第2特別図柄抽選で前記第2の当たりに当選する大当たり抽選確率は、当該第1特別図柄抽選で当該第2の当たりに当選する大当たり抽選確率よりも低く、

K 前記特別図柄抽選手段は、前記第1の当たりおよび前記第2の当たりのほか、前記第1特別図柄抽選で当選する大当たり抽選確率が前記第2特別図柄抽選で当選する大当たり抽選確率と同じである他の当たりを有し、

L 前記スイッチは、前記第1の当たり、前記第2の当たりおよび前記他の当たりにおける前記役物連続作動装置の作動による前記特別電動役物の前記回数の連続作動のうち第1回目の連続作動を開始させるものであると共に第2回目以降の連続作動を開始させるものではない遊技機。」

である点で一致し、以下の点で相違する。

[相違点1]
特別図柄抽選手段において、本願補正発明では、第2特別図柄抽選を第1特別図柄抽選に優先して行うのに対し、引用発明では、そのような特定がされていない点(構成C)。

[相違点2]
本願補正発明では、特別図柄抽選手段において第2特別図柄抽選で第1の当たりに当選する大当たり抽選確率は、第1特別図柄抽選で第1の当たりに当選する大当たり抽選確率よりも高く、第2特別図柄抽選で第2の当たりに当選する大当たり抽選確率は、第1特別図柄抽選で第2の当たりに当選する大当たり抽選確率よりも低いが第2特別図柄抽選で第2の当たりの当選が期待可能な程度のものであり、特別図柄抽選手段は、第1の当たりおよび第2の当たりのほか、第1特別図柄抽選で当選する大当たり抽選確率が第2特別図柄抽選で当選する大当たり抽選確率と同じである他の当たりを有するのに対し、引用発明では、特別図柄抽選手段において第2特別図柄抽選で第1の当たりに当選する大当たり抽選確率は、第1特別図柄抽選で第1の当たりに当選する大当たり抽選確率よりも高く、第2特別図柄抽選で第2の当たりに当選する大当たり抽選確率は、第1特別図柄抽選で第2の当たりに当選する大当たり抽選確率よりも低く、特別図柄抽選手段は、第1の当たりおよび第2の当たりのほか、第1特別図柄抽選で当選する大当たり抽選確率が第2特別図柄抽選で当選する大当たり抽選確率と同じである他の当たりを有する点(構成J)。

(4)判断
上記相違点について検討する。

ア 相違点1について
刊行物2の上記(2-2)(チ)【0066】には、第2特別図柄の保留球が存在する場合には、第1特別図柄の保留球の存在にかかわらず、第2特別図柄の保留消化を優先して実行することが記載されている。引用発明の特別図柄抽選も、刊行物2に記載の特別図柄の保留消化と同様、始動口を2つ備え、それぞれ特別図柄抽選を行うものであり、両者をどのような優先関係とするかは、当業者が当然考慮すべき事項であるから、引用発明の特別図柄抽選手段において、刊行物2に記載された第2特別図柄の保留消化を優先して実行する構成を適用することは、当業者が容易に想到し得るものである。
したがって、引用発明と刊行物2に記載された技術事項から、上記相違点1に係る本願補正発明の構成とすることは、当業者が容易になし得たことである。

イ 相違点2について
遊技機の技術分野において、特別図柄抽選手段による各種当たりの大当たり抽選確率について、特別図柄抽選手段において第2特別図柄抽選で第1の当たりに当選する大当たり抽選確率は、第1特別図柄抽選で第1の当たりに当選する大当たり抽選確率よりも高く、第2特別図柄抽選で第2の当たりに当選する大当たり抽選確率は、第1特別図柄抽選で第2の当たりに当選する大当たり抽選確率よりも低いが第2特別図柄抽選で第2の当たりの当選が期待可能な程度のものであり、特別図柄抽選手段は、第1の当たりおよび第2の当たりのほか、第1特別図柄抽選で当選する大当たり抽選確率が第2特別図柄抽選で当選する大当たり抽選確率と同じである他の当たりを有するようにすることは、本願出願遡及日前における周知技術である(必要があれば、特開2010-46161号公報(【0092】?【0094】、図8等。)、特開2010-42164号公報(【0114】?【0121】、図9、図10等。)、特開2010-5155号公報(【0069】、【0075】、図5、図6等。)等を参照されたい。)。
そして、遊技機の分野において、当たりの種類をどのようなものとし、それらの当選確率をどのように設定するかは、当該遊技機に付与する遊技性等を考慮して当業者が適宜決定し得る事項である。
そうすると、引用発明の特別図柄抽選手段において第2特別図柄抽選で第1の当たりに当選する大当たり抽選確率は、第1特別図柄抽選で第1の当たりに当選する大当たり抽選確率よりも高く、第2特別図柄抽選で第2の当たりに当選する大当たり抽選確率は、第1特別図柄抽選で第2の当たりに当選する大当たり抽選確率よりも低く、特別図柄抽選手段は、第1の当たりおよび第2の当たりのほか、第1特別図柄抽選で当選する大当たり抽選確率が第2特別図柄抽選で当選する大当たり抽選確率と同じである他の当たりを有するとしている点に代えて、上記周知技術を適用することにより、上記相違点2に係る本願補正発明の構成とすることは、当業者が容易になし得たことである。
また、当該周知技術は上記構成を備えることにより、遊技者はいずれかの当たりの当選に期待を持ちながら特別図柄抽選を待つことができ、遊技の興趣性を高めることができるという本願補正発明と同様の効果を奏するものである。

なお、上記周知技術として例示した各刊行物には、いずれも第2特別図柄抽選を第1特別図柄抽選に優先して行うことも記載されている(必要があれば、特開2010-46161号公報(【0376】等。)、特開2010-42164号公報(【0191】等。)、特開2010-5155号公報(【0025】等。)等を参照されたい。)。

(5)審判請求人の主張について
審判請求書において、請求人は、本願補正発明の作用効果として、「第1の当たりおよび第2の当たりのみならず他の当たりを有することで、これらのいずれかの当たりの当選に期待を持ちながら遊技者は、第1特別図柄抽選に優先して行われる第2特別図柄抽選を待つことができ、遊技の興趣性を高めることが可能になる」と主張している(13頁11?14行)。
この主張について検討すると、上記(4)イで検討したとおり、第2特別図柄抽選においても、第1の当たり、第2の当たり、および他の当たりを有するようにすることは周知技術であるから、上記請求人が主張する効果は、引用発明、刊行物2の記載事項及び周知技術から予測し得る範囲のものであり格別なものとはいえない。
よって、請求人の主張は採用できない。

(6)小括
よって、本願補正発明は引用発明、刊行物2の記載事項及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明できたものであり、特許法第29条第2項の規定に基づいて特許出願の際独立して特許を受けることができない。

4.むすび
以上より、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

第3 本願発明
本願補正発明は、上記第2のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、平成27年8月7日付けの手続補正書により補正された、上記第2の1.で補正前として記載されたとおりのものである。

1.刊行物に記載された事項
原査定の拒絶の理由に引用された刊行物1、2の記載事項、引用発明は、上記第2の3.(2)(2-1)、(2-2)に記載したとおりである。

2.対比・判断
本願発明は、本願補正発明の発明特定事項から、上記第2の1.で示した下線部に係る事項を省いたものであるから、上記第2の3.(3)で示した[相違点2]に係る構成が省かれることとなる。
そうすると、本願発明と引用発明とは、上記第2の3.(3)で示した[相違点1]と同様の相違点のみで相違し、当該相違点に係る本願発明の構成については、上記第2の3.(4)アと同様の理由により、引用発明と刊行物2の記載事項に基づいて当業者が容易になし得たものである。

3.むすび
以上のとおりであるから、本願発明は、引用発明と刊行物2の記載事項に基づいて当業者が容易に発明できたものであり、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものである。
したがって、本願は拒絶すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2017-08-21 
結審通知日 2017-08-22 
審決日 2017-09-04 
出願番号 特願2014-131164(P2014-131164)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (A63F)
P 1 8・ 575- Z (A63F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 植田 泰輝古屋野 浩志  
特許庁審判長 長井 真一
特許庁審判官 長崎 洋一
蔵野 いづみ
発明の名称 遊技機  
代理人 伊與田 幸穂  
代理人 尾形 文雄  
代理人 古部 次郎  
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