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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) H04N
管理番号 1334631
審判番号 不服2015-13917  
総通号数 217 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2018-01-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2015-07-23 
確定日 2017-11-17 
事件の表示 特願2012-527402「コンテンツストリームを個別化する方法およびシステム」拒絶査定不服審判事件〔平成23年 4月 7日国際公開、WO2011/039590、平成25年 3月14日国内公表、特表2013-509743〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯
本願は、2010年8月31日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2009年8月31日、米国)を国際出願日とする出願であって、手続の経緯の概要は、以下のとおりである。

拒絶理由通知 :平成26年 4月 4日
手続補正 :平成26年 9月 8日
拒絶査定 :平成27年 3月19日
審判請求 :平成27年 7月23日
手続補正 :平成27年 7月23日
拒絶理由通知(当審):平成29年 1月31日
手続補正 :平成29年 5月31日

2.本願発明
本願の請求項1?8に係る発明は、平成29年5月31日付けの手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1?8に記載された事項により特定されるものと認められるところ、その請求項7に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、以下のとおりのものである。
なお、説明のために、AないしCの記号を当審において付与した。以下、「構成A」、「構成B」などと称することとする。

「A コンピュータ読み取り可能媒体と当該コンピュータ読み取り可能媒体に格納されたコンピュータープログラム・ロジックとを含むコンピュータプログラムプロダクトであって、
B 副次的なメディアコンテンツストリームが挿入されるフレーム、および挿入される副次的なメディアコンテンツストリームのデュレーション(duration)を含むコンテンツ送達点の定義を、主要なメディアコンテンツストリーム内に挿入するように設定されていることを特徴とする、
C コンピュータプログラムプロダクト。」

3.引用例について
平成29年1月31日の当審拒絶理由に引用された特開2001-357300号公報(以下、「引用例」という。)には、「映像コンテンツ提供方法、映像コンテンツ提供システム、映像コンテンツ提供装置、映像コンテンツを提供するプログラムを格納したプログラム格納媒体、広告映像提供装置、広告映像を提供するプログラムを格納したプログラム格納媒体、映像コンテンツ再生装置、映像コンテンツを再生するプログラムを格納したプログラム格納媒体、広告料集計システム、広告料集計方法及び広告料を集計するプログラムを格納したプログラム格納媒体」として、図面とともに以下の事項が記載されている。
なお、下線は、当審が付したものである。

ア「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば映画、アニメーション等の映像コンテンツを視聴者に提供するための映像コンテンツ提供方法、映像コンテンツ提供システム、映像コンテンツ提供装置、映像コンテンツを提供するプログラムを格納したプログラム格納媒体、広告映像提供装置、広告映像を提供するプログラムを格納したプログラム格納媒体、映像コンテンツ再生装置、映像コンテンツを再生するプログラムを格納したプログラム格納媒体、広告料集計システム、広告料集計方法及び広告料を集計するプログラムを格納したプログラム格納媒体に関するものである。」

イ「【0036】広告挿入条件設定手段22は、映像コンテンツMCに挿入される広告映像CMの条件を設定するための広告挿入条件データCIDを生成するものである。ここで、広告挿入条件データCIDは、たとえば映像コンテンツ所有者が画面表示手段25に基づき、特定の情報を入力することにより生成される。また、広告挿入条件設定手段22は、生成された広告挿入条件データCIDを画面表示手段25に出力するとともに、タイトル情報IT及び広告挿入条件データCIDを映像コンテンツ登録手段23に送る機能を有している。
【0037】広告挿入条件データCIDは、図4(A)に示すように、挿入位置条件CID1、挿入最長時間条件CID2、広告選択条件CID3を有している。挿入位置条件CID1データは、映像コンテンツMCの中に広告映像CMを挿入可能な位置を指定するものである。この挿入位置条件データCID1が設定されることで、たとえば映像コンテンツにおいてシーンの切り替わるタイミング等の広告映像を挿入してよい場所をコンテンツ所有者が設定することができる。従って、映像コンテンツMCを改編することなく、ユーザが映像コンテンツMCを利用しているとき、映像コンテンツMCの品質を害さないようにすることができる。
【0038】挿入最長時間条件CID2は、映像コンテンツMCに挿入する広告映像CMの最長時間を設定するものである。この挿入最長時間条件CID2が設定されることで、映像コンテンツMCの流れや視聴者の意識を変えることのない長さの広告映像CMのみ挿入されるよう制限することができる。広告映像選択条件CID3は、映像コンテンツMCに挿入する広告映像CMの内容を指定するものであって、挿入条件CID3aと広告指定条件CID3bを備えている。さらに、挿入条件CID3aは広告映像CMのカテゴリー情報CID3cと可否フラグCID3dを有している。」

ウ「【0041】図2の映像コンテンツ登録手段23は、映像コンテンツ記憶手段24に格納された映像コンテンツMCと、生成されたタイトル情報IT及び広告挿入条件CIDにコンテンツ所有者IDを付して、映像コンテンツ提供装置200側に送る(登録する)機能を有している。ここで、コンテンツ所有者IDはコンテンツ所有者ごとに割り当てられた識別子であり、このコンテンツ所有者IDにより映像コンテンツMCの所有者が認識できるようになる。従って、後述のように、広告挿入料の支払先がこのコンテンツ所有者IDによって識別できるようになる。なお、このコンテンツ所有者IDは、たとえば後述する広告配信事業者から事前に配布されるものである。
【0042】図2を参照して映像コンテンツ登録装置20の動作例について説明する。まず、映像コンテンツ所有者等により登録したい映像コンテンツMCが選択され、タイトル情報設定手段21がこの映像コンテンツMCに対応するタイトル情報ITを生成する。また、映像コンテンツ所有者等によりこの映像コンテンツMCに挿入する広告映像CMの条件が設定され、広告挿入条件データ手段22が広告挿入条件データCIDを生成する。
【0043】その後、生成されたタイトル情報IT及び広告挿入条件データCIDは、映像コンテンツ登録手段23に送られる。そして、映像コンテンツ登録手段23は、一組の映像コンテンツMC、タイトル情報IT及び広告挿入条件データCIDにコンテンツ所有者IDを付して、データベース登録手段211に送る。これにより、映像コンテンツ所有者が有する映像コンテンツMCが映像コンテンツ提供装置200側に登録され、配信可能な状態となる。ここで、映像コンテンツ登録手段23は、たとえばコンテンツ所有者ID、タイトル情報IT及び広告挿入条件データCIDと映像コンテンツMCを互いに組み合わされた(オーサリングされた)データとして登録する。」

エ「【0048】一方、ストリーム配信、代理ストリーム配信及びマルチキャストストリーム配信を行うとき、映像提供手段213は映像コンテンツMCの他に広告映像提供装置300から送られる広告映像CMも映像コンテンツ再生装置400に送る機能を有している。このとき、配信する広告映像CMは、広告映像提供装置300から取得した広告映像CMである。そして、映像提供手段213は広告映像提供装置300から送られた広告映像CMを、広告挿入条件CIDに基づいて映像コンテンツMCの中に挿入し提供する機能を有している。」

オ「【0127】なお、図1のような映像コンテンツ提供装置200、広告映像提供装置300及び映像コンテンツ再生装置400の構成は、たとえばパーソナルコンピュータのハードウェア資源を用いて構成されており、ハードディスク装置等の補助記憶装置に記憶されたプログラムをCPU(中央演算ユニット)により実行することで実現される。また、以下の一連の処理を実行するプログラムをコンピュータにインストールし、コンピュータによって実行可能な状態とするために用いられるプログラム格納媒体としては、たとえばフロッピー(登録商標)ディスク、CD-ROM、DVDなどのパッケージメディアのみならず、プログラムが一時的もしくは永続的に格納される半導体メモリや磁気ディスクなどで実現しても良い。これらプログラム格納媒体にプログラムを格納する手段としては、ローカルエリアネットワークやインターネット、デジタル衛星放送などの有線及び無線通信媒体を利用してもよく、ルータやモデム等の各種通信インターフェイスを介在させて格納するようにしてもよい。
【0128】また、映像コンテンツを提供するプログラムは、たとえば映像コンテンツMCと広告挿入条件CID及びタイトル情報IT等の関連付けを行うことができるオーサリングソフトウェアであって、広告映像を提供するプログラムを格納したプログラムは、たとえば広告映像CMと広告選択条件CMC及び広告情報CMI等の関連付けを行うことができるオーサリングソフトウェアである。」

上記ア?オの記載、並びにこの分野における技術常識を考慮し、以下で検討する。

(ア)上記アの記載から、引用例には、映像コンテンツを提供するプログラムを格納したプログラム格納媒体に関する発明が記載されている。

(イ)上記エの記載から、引用例では、映像コンテンツや広告映像は、ストリーム配信されるものであるから、引用例における映像コンテンツや広告映像は、それぞれ、映像コンテンツストリーム、広告映像ストリームであるといえる。
また、上記ウの段落0041、0043の記載から、引用例では、映像コンテンツストリームと広告挿入条件データを互いに組み合わされた(オーサリングされた)データとして、映像コンテンツ提供装置に登録されることが記載されている。
そして、上記イの段落0037、0038の記載から、広告挿入条件データは、挿入位置条件と挿入最長時間条件を有しているものである。さらに、挿入位置条件は、映像コンテンツの中のシーンの切り替わるタイミング等のような広告映像を挿入してよい位置を指定するものであり、挿入最長時間条件は、映像コンテンツに挿入する広告映像の最長時間を設定するものである。

以上をまとめると、引用例では、映像コンテンツストリームの中のシーンの切り替わるタイミング等のような広告映像ストリームを挿入してよい位置を指定するものである挿入位置条件、映像コンテンツストリームに挿入する広告映像ストリームの最長時間を設定するものである挿入最長時間条件を含む広告挿入条件データと、映像コンテンツストリームを互いに組み合わされた(オーサリングされた)データとして、映像コンテンツ提供装置に登録するものである。

(ウ)上記オの記載によれば、上記(イ)における「広告挿入条件データと、映像コンテンツストリームを互いに組み合わされた(オーサリングされた)データとして、映像コンテンツ提供装置に登録する」ことは、コンピュータのハードウェア資源を用いて、上記(ア)の「映像コンテンツを提供するプログラム」で実現されるものといえる。

よって、引用例には、以下の発明(以下、「引用発明」という。)が開示されている。
なお、説明のために、aないしcの記号を当審において付与した。以下、「構成a」、「構成b」などと称することとする。

「a 映像コンテンツを提供するプログラムを格納したプログラム格納媒体において、
b コンピュータのハードウェア資源を用いて、映像コンテンツストリームの中のシーンの切り替わるタイミング等のような広告映像ストリームを挿入してよい位置を指定するものである挿入位置条件、映像コンテンツストリームに挿入する広告映像ストリームの最長時間を設定するものである挿入最長時間条件を含む広告挿入条件データと、映像コンテンツストリームを互いに組み合わされた(オーサリングされた)データとして、映像コンテンツ提供装置に登録する
c 映像コンテンツを提供するプログラムを格納したプログラム格納媒体。」

4.対比
本願発明と引用発明を対比する。
(1)本願発明の構成Aと引用発明の構成aについて
本願発明の構成Aは、「コンピュータ読み取り可能媒体」と「当該コンピュータ読み取り可能媒体に格納されたコンピュータープログラム・ロジック」とを含む「コンピュータプログラムプロダクト」であるから、『コンピュータープログラム・ロジックを格納したコンピュータ読み取り可能媒体』のことであるといえる。

引用発明の構成aの「映像コンテンツを提供するプログラム」は、本願発明の『コンピュータープログラム・ロジック』に相当する。
また、構成aの「プログラム格納媒体」は、コンピュータが読み取り可能な媒体であり、本願発明の『コンピュータ読み取り可能媒体』に相当する。

したがって、引用発明の構成aは、本願発明の構成Aに相当する。

(2)本願発明の構成Bと引用発明の構成bについて
引用発明の構成bの「映像コンテンツストリーム」、「広告映像ストリーム」は、両者とも、メディアコンテンツストリームであるといえ、映像コンテンツと広告映像は、メインのコンテンツとサブのコンテンツの関係にあるといえるから、それぞれ、本願発明の構成Bの「主要なメディアコンテンツストリーム」、「副次的なメディアコンテンツストリーム」に相当する。

構成bの「映像コンテンツストリームの中のシーンの切り替わるタイミング等のような広告映像ストリームを挿入してよい位置を指定するものである挿入位置条件」において、「広告映像ストリームを挿入してよい位置」とは、「映像コンテンツストリームの中のシーンの切り替わるタイミング等」のことであるから、「位置」は、画面上の位置でなく、ストリームの時間的な位置を指すものであり、構成bの「映像コンテンツストリームの中のシーンの切り替わるタイミング等のような広告映像ストリームを挿入してよい位置を指定するものである挿入位置条件」は、『広告映像ストリームが挿入される時間位置』を指すといえる。
そして、構成Bの「副次的なメディアコンテンツストリームが挿入されるフレーム」とは、主要なメディアコンテンツストリームのうちのどのフレームに副次的なメディアコンテンツストリームを挿入するか、すなわち、どの時間位置に挿入するかを決めるものであるから、構成bの「映像コンテンツストリームの中のシーンの切り替わるタイミング等のような広告映像ストリームを挿入してよい位置を指定するものである挿入位置条件」と構成Bの「副次的なメディアコンテンツストリームが挿入されるフレーム」は、「副次的なメディアコンテンツストリームが挿入される時間位置」という点で共通する。
しかし、「挿入される時間位置」に関して、構成bは、構成Bのように、「挿入されるフレーム」に限定されるものではない。

構成bの「映像コンテンツストリームに挿入する広告映像ストリームの最長時間を設定するものである挿入最長時間条件」とは、『挿入される広告映像ストリームの時間長に関連する情報』であるといえ、構成Bの「副次的なメディアコンテンツストリームのデュレーション(duration)」の「デュレーション(duration)」は、期間を意味することから、構成bの「映像コンテンツストリームに挿入する広告映像ストリームの最長時間を設定するものである挿入最長時間条件」と、構成Bの「挿入される副次的なメディアコンテンツストリームのデュレーション(duration)」は、「挿入される副次的なメディアコンテンツストリームの時間長に関連する情報」という点で共通する。
しかし、「時間長に関連する情報」に関して、構成bは、「最長時間」であるのに対し、構成Bは、「デュレーション(duration)」である点で相違する。

構成bの「広告挿入条件データ」は、挿入位置条件や挿入最長時間条件のような、広告映像ストリームを映像コンテンツストリームのどの時間位置にどの位の時間長で挿入するかを決定するデータであるから、広告映像を送ることに関する情報といえ、構成Bの「コンテンツ送達点の定義」に相当する。

構成bの「広告挿入条件データと、映像コンテンツストリームを互いに組み合わされた(オーサリングされた)データとして、映像コンテンツ提供装置に登録する」ことと、構成Bの「コンテンツ送達点の定義を、主要なメディアコンテンツストリーム内に挿入するように設定されている」ことは、構成bの「広告挿入条件データ」、「映像コンテンツストリーム」が、それぞれ、構成Bの「コンテンツ送達点の定義」、「主要なメディアコンテンツストリーム」に相当することから、「コンテンツ送達点の定義を、主要なメディアコンテンツストリームと関連付ける」という点で共通する。

以上まとめると、引用発明の構成bと本願発明の構成Bは、「副次的なメディアコンテンツストリームが挿入される時間位置、および挿入される副次的なメディアコンテンツストリームの時間長に関連する情報を含むコンテンツ送達点の定義を、主要なメディアコンテンツストリームと関連付ける」という点で共通する。
しかし、「挿入される時間位置」に関して、構成bは、構成Bのように、「挿入されるフレーム」に限定されるものではない点で相違する。
また、「時間長に関連する情報」に関して、構成bは、「最長時間」であるのに対し、構成Bは、「デュレーション(duration)」である点で相違する。
さらに、「コンテンツ送達点の定義を、主要なメディアコンテンツストリームと関連付ける」ことに関して、構成bは、「互いに組み合わされた(オーサリングされた)データとして、映像コンテンツ提供装置に登録する」のに対し、構成Bは、「コンテンツ送達点の定義を、主要なメディアコンテンツストリーム内に挿入するように設定されている」点で相違する。

(3)本願発明の構成Cと引用発明の構成cについて
上記(1)の検討を援用するに、引用発明の構成cは、本願発明の構成Cに相当する。

(4)一致点・相違点
したがって、上記(1)?(3)により、本願発明と引用発明は、以下の点で一致ないし相違する。

(一致点)
「コンピュータ読み取り可能媒体と当該コンピュータ読み取り可能媒体に格納されたコンピュータープログラム・ロジックとを含むコンピュータプログラムプロダクトであって、
副次的なメディアコンテンツストリームが挿入される時間位置、および挿入される副次的なメディアコンテンツストリームの時間長に関連する情報を含むコンテンツ送達点の定義を、主要なメディアコンテンツストリームと関連付ける、
コンピュータプログラムプロダクト。」

(相違点)
<相違点1>
「副次的なメディアコンテンツストリームが挿入される時間位置」における「挿入される時間位置」に関して、本願発明は、「挿入されるフレーム」に限定されるものであるのに対し、引用発明は、そのような限定がない点。

<相違点2>
「挿入される副次的なメディアコンテンツストリームの時間長に関連する情報」における「時間長に関連する情報」に関して、本願発明は、「デュレーション(duration)」であるのに対し、引用発明は、「最長時間」である点。

<相違点3>
「コンテンツ送達点の定義を、主要なメディアコンテンツストリームと関連付ける」ことに関して、本願発明は、「コンテンツ送達点の定義を、主要なメディアコンテンツストリーム内に挿入するように設定されている」のに対し、引用発明は、「互いに組み合わされた(オーサリングされた)データとして、映像コンテンツ提供装置に登録する」点。

5.当審の判断
(1)相違点1について
メディアコンテンツストリームは連続するフレームからなるものであり、フレームを指定することにより、メディアコンテンツストリームにおける時間的な位置を指定することになることは、当業者にとって自明なことである。
したがって、「副次的なメディアコンテンツストリームが挿入される時間位置」における「挿入される時間位置」に関して、時間位置をフレームで指定することにより、「挿入されるフレーム」とすることは、当業者が容易に想到し得るものである。

(2)相違点2について
挿入される副次的なメディアコンテンツストリームの時間長をどの位に設定するかを考える際に、所定の時間長以下の副次的なメディアコンテンツストリームを挿入すれば良いと考え、最長時間の設定とするか、所定の時間長の副次的なメディアコンテンツストリームを挿入したいと考え、所定の時間長の設定とするかは、当業者が適宜なし得ることである。
したがって、「挿入される副次的なメディアコンテンツストリームの時間長に関連する情報」における「時間長に関連する情報」に関して、引用発明のような「最長時間」とすることに代えて、所定の時間長、すなわち、「デュレーション(duration)」とすることは、当業者が容易に想到し得るものである。

(3)相違点3について
平成29年1月31日の当審拒絶理由にて、周知例として引用された特開2003-152696号公報の段落0042?0049に記載されているように、メタデータや条件ファイルのようなコンテンツに関連する情報をコンテンツのストリーム中に埋め込む技術は、当業者にとって周知の技術である。
したがって、コンテンツ送達点の定義という主要なメディアコンテンツストリームに関連する情報を、引用発明のように、「互いに組み合わされた(オーサリングされた)データとして、映像コンテンツ提供装置に登録する」ことに代えて、「コンテンツ送達点の定義を、主要なメディアコンテンツストリーム内に挿入するように設定されている」ようにすることは、当業者が容易に想到し得るものである。

よって、相違点1?3については、格別のものではなく、本願発明に関する作用・効果も、その容易想到である構成から当業者が予測できる範囲のものである。
したがって、本願発明は、引用発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。

6.むすび
以上のとおり、本願の請求項7に係る発明は、引用例に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明することができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、本願は、その余の請求項について論及するまでもなく、拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2017-06-23 
結審通知日 2017-06-26 
審決日 2017-07-07 
出願番号 特願2012-527402(P2012-527402)
審決分類 P 1 8・ 121- WZ (H04N)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 後藤 嘉宏  
特許庁審判長 清水 正一
特許庁審判官 冨田 高史
渡辺 努
発明の名称 コンテンツストリームを個別化する方法およびシステム  
代理人 清原 義博  
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