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審決分類 |
審判 全部申し立て 2項進歩性 B65D 審判 全部申し立て 判示事項別分類コード:131 B65D |
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管理番号 | 1335147 |
異議申立番号 | 異議2017-700292 |
総通号数 | 217 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許決定公報 |
発行日 | 2018-01-26 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2017-03-21 |
確定日 | 2017-11-09 |
異議申立件数 | 1 |
訂正明細書 | 有 |
事件の表示 | 特許第5996172号発明「不正開封防止包装袋」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 |
結論 | 特許第5996172号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1-6〕について訂正することを認める。 特許第5996172号の請求項1?6に係る特許を維持する。 |
理由 |
第1 手続の経緯 本件特許第5996172号(以下「本件特許」という。)の請求項1?6に係る特許についての出願は、平成23年8月17日(パリ条約による優先権主張 2010年8月17日、フランス共和国)を出願日とするものであって、平成28年9月2日にその特許権の設定登録がされ、その後、特許異議申立人廣川博美(以下「申立人」という。)により特許異議の申立てがされ、平成29年5月24日付けで取消理由が通知され、その指定期間内である平成29年8月24日に意見書の提出及び訂正の請求があり、その訂正の請求に対して、平成29年10月4日に申立人から意見書が提出されたものである。 第2 訂正の請求 1 訂正の内容 平成29年8月24日付け訂正請求書による訂正の請求は、「特許第5996172号の特許請求の範囲を本訂正請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項1乃至請求項6について訂正する」ことを求めるものであり、その訂正(以下「本件訂正」という。)の内容は、本件特許に係る願書に添付した特許請求の範囲を、次のように訂正するものである。 (下線部は、訂正箇所を示す。) (1) 訂正事項1 特許請求の範囲の請求項1に、 「二つの相補形帯状封緘エレメント(110、120)からなる帯状封緘具(100)を備え、これらの相補形帯状封緘エレメントは、個別の帯状支持片(112、122)により個々に支持されており、ここにおいて、個々の帯状支持片(112、122)は、個々の帯状封緘エレメント(110、120)から隔たった局所領域(114、124)の位置で、袋の主壁(10、20)と一体化した端部と、該端部と対向した、袋の主壁(10、20)と一体化していない端部(以下、自由端という。)と、を有し、主壁上で各帯状支持片(112、122)が曲折枢動可能とされており、前記局所領域(114、124)は、一方の帯状支持片(112)が曲折枢動状態で袋の内部に向き、他方の帯状支持片(122)が曲折枢動状態で袋の口を向くように、相補形帯状封緘エレメント(110、120)の両側で各帯状支持片(112、122)のそれぞれ互いに反対側に位置している包装袋において、 帯状封緘具(100)が力の作用を受けていない静止状態では各帯状支持片(112、122)の帯状封緘エレメント(110、120)寄りの前記自由端側が主壁(10、20)から間隔を開けて離れているように、各帯状支持片(112、122)がそれぞれの前記局所領域で局所的な肉厚部(116、126)を有することを特徴とする包装袋。」とあるのを、 「二つの相補形帯状封緘エレメント(110、120)からなる帯状封緘具(100)を備え、これらの相補形帯状封緘エレメントは、個別の帯状支持片(112、122)により個々に支持されており、ここにおいて、個々の帯状支持片(112、122)は、個々の帯状封緘エレメント(110、120)から隔たった局所領域(114、124)の位置で、袋の主壁(10、20)と一体化した端部と、該端部と対向した、袋の主壁(10、20)と一体化していない端部(以下、自由端という。)と、を有し、主壁上で各帯状支持片(112、122)が曲折枢動可能とされており、前記局所領域(114、124)は、一方の帯状支持片(112)が曲折枢動状態で袋の内部に向き、他方の帯状支持片(122)が曲折枢動状態で袋の口を向くように、相補形帯状封緘エレメント(110、120)の両側で各帯状支持片(112、122)のそれぞれ互いに反対側に位置している包装袋において、 各帯状支持片(112、122)がそれぞれの前記局所領域において、前記自由端よりも肉厚に形成された局所的な肉厚部(116、126)を有しており、それにより、帯状封緘具(100)が力の作用を受けていない静止状態では各帯状支持片(112、122)の帯状封緘エレメント(110、120)寄りの前記自由端側が主壁(10、20)から間隔を開けて離れているようになっていることを特徴とする包装袋。 」に訂正する。 (請求項1の記載を引用する請求項2?6も同様に訂正する。) 2 訂正の適否 (1) 一群の請求項について 訂正事項1に係る訂正前の請求項1?6について、請求項2?4、6は請求項1を引用し、請求項5は請求項3を引用するものであるから、訂正事項1によって訂正される請求項1に連動して訂正されるものである。したがって、訂正前の請求項1?6は、特許法第120条の5第4項に規定する一群の請求項である。 (2) 訂正事項1について ア 訂正の目的について 訂正事項1は、本件訂正前の請求項1に「帯状封緘具(100)が力の作用を受けていない静止状態では各帯状支持片(112、122)の帯状封緘エレメント(110、120)寄りの前記自由端側が主壁(10、20)から間隔を開けて離れているように、各帯状支持片(112、122)がそれぞれの前記局所領域で局所的な肉厚部(116、126)を有することを特徴とする包装袋。」とあるのを、「各帯状支持片(112、122)がそれぞれの前記局所領域において、前記自由端よりも肉厚に形成された局所的な肉厚部(116、126)を有しており、それにより、帯状封緘具(100)が力の作用を受けていない静止状態では各帯状支持片(112、122)の帯状封緘エレメント(110、120)寄りの前記自由端側が主壁(10、20)から間隔を開けて離れているようになっていることを特徴とする包装袋。」と訂正するものであるから、肉厚部の厚さが自由端よりも肉厚に形成された点を限定し、かつ、自由端側が主壁(10、20)から間隔を開けて離れているのを、各帯状支持片(112、122)がそれぞれの前記局所領域において、自由端よりも肉厚に形成された局所的な肉厚部(116、126)を有することによるものであると限定するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、また、訂正後の請求項1を引用する請求項2?6についても同様に減縮しようとするものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 イ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内であること、並びに、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと 訂正事項1は、願書に添付した明細書の 「袋の主壁10、20上における帯状支持片112、122の曲折枢動機能は、図2a?図5に示すように、両帯状支持片112、122が局所領域114、124の部分に厚肉部116、126を有する場合に更に改善される。この厚肉部116、126は、封緘具100が力の作用を受けていない静止状態において、各帯状支持片112、122における封緘エレメント110、120寄りの自由端側が対応する主壁10、20から間隔を開けて離れているように形成される。従って、この静止状態では、帯状支持片112、122の機能上の主要軸心は、主壁10、20の厚み中心線に対して肉厚部の厚さ分に応じた量でオフセットしている。」(【0034】) との記載、及び図2a?図5の自由端よりも肉厚に形成された局所的な肉厚部(厚肉部)(116、126)を有している図示内容に基づくものであるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項に適合する。 また、訂正事項1は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことは明らかであるから、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第6項に適合する。 3 まとめ したがって、本件訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる事項を目的とし、同条第4項並びに同条第9項の規定によって準用する第126条第5項及び第6項に適合するので、訂正後の請求項〔1?6〕について訂正を認める。 第3 本件発明 上記のとおり本件訂正が認められるから、本件特許の請求項1?6に係る発明(以下「本件発明1?6」という。)は、上記訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲の請求項1?6に記載された事項により特定される、次のとおりのものである。 「【請求項1】 二つの相補形帯状封緘エレメント(110、120)からなる帯状封緘具(100)を備え、これらの相補形帯状封緘エレメントは、個別の帯状支持片(112、122)により個々に支持されており、ここにおいて、個々の帯状支持片(112、122)は、個々の帯状封緘エレメント(110、120)から隔たった局所領域(114、124)の位置で、袋の主壁(10、20)と一体化した端部と、該端部と対向した、袋の主壁(10、20)と一体化していない端部(以下、自由端という。)と、を有し、主壁上で各帯状支持片(112、122)が曲折枢動可能とされており、前記局所領域(114、124)は、一方の帯状支持片(112)が曲折枢動状態で袋の内部に向き、他方の帯状支持片(122)が曲折枢動状態で袋の口を向くように、相補形帯状封緘エレメント(110、120)の両側で各帯状支持片(112、122)のそれぞれ互いに反対側に位置している包装袋において、 各帯状支持片(112、122)がそれぞれの前記局所領域において、前記自由端よりも肉厚に形成された局所的な肉厚部(116、126)を有しており、それにより、帯状封緘具(100)が力の作用を受けていない静止状態では各帯状支持片(112、122)の帯状封緘エレメント(110、120)寄りの前記自由端側が主壁(10、20)から間隔を開けて離れているようになっていることを特徴とする包装袋。 【請求項2】 帯状支持片(112、122)が主壁(10、20)上に固定された成形材からなることを特徴とする請求項1に記載の包装袋。 【請求項3】 帯状封緘具の二つの相補形帯状封緘エレメント(110、120)が雄雌嵌合タイプのものであることを特徴とする請求項1に記載の包装袋。 【請求項4】 帯状封緘具の二つの相補形帯状封緘エレメント(110、120)が互いに相補的に嵌合する帯状フックからなり、個々の帯状封緘エレメントでは帯状フックの凹部が該エレメントを支持する帯状支持片の肉厚部側に向いていることを特徴とする請求項1に記載の包装袋。 【請求項5】 帯状封緘具の二つの相補形帯状封緘エレメント(110、120)が互いに相補的に嵌合する雄形と雌形の帯状フックからなり、個々の帯状封緘エレメントでは帯状フックが該エレメントを支持する帯状支持片の肉厚部よりも自由端側に配置されていることを特徴とする請求項3に記載の包装袋。 【請求項6】 帯状封緘具(100)が二連構造であり、各帯状支持片(112、122)がそれぞれ二連の帯状封緘エレメント(110、120)を支持していることを特徴とする請求項1に記載の包装袋。」 第4 当審の判断 1 平成29年5月24日付け取消理由通知に記載した取消理由の概要 (理由1)本件発明1、2、4及び6は、その優先日前日本国内または外国において頒布された下記の刊行物に記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し特許を受けることができない。 (理由2)本件発明1?6は、その優先日前日本国内または外国において頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その優先日前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 記 <刊行物> 甲第1号証:韓国公開実用新案第20-2009-0012661号公報 甲第2号証:米国特許出願公開第2010/0014786号明細書 甲第3号証:特開2010-105698号公報 甲第4号証:米国特許第6004032号明細書 (以下「甲第1号証」等を「甲1」等という。また、「甲第1号証に記載された発明」、「甲第2号証に記載された事項」等を、それぞれ「甲1発明」、「甲2記載事項」等という。) (理由1) 本件発明1、2、4及び6は、甲1発明である。 (理由2) 本件発明1?6は、甲1発明及び甲2?甲4記載事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 なお、上記取消理由通知は、本件特許異議の申立てにおいて申立てられた全ての申立理由を採用した。 2 上記取消理由についての判断 (1) 理由1について ア 甲1発明 甲1には、 「一対のファスナーユニット(1)、(2)からなるスライディングファスナーを備え、一対のファスナーユニット(1)、(2)は、個別のバンドタイプ本体(10)により個々に支持されており、個別のバンドタイプ本体(10)は接着剤(22)又は溶着により封筒(20)の壁に一体化されており、バンドタイプ本体(10)は、自由端は有さず、曲折枢動可能とされておらず、前述のファスナーが平らな表面を有するバンドタイプ本体(10)底面から直角に突出した支持壁(12)に第1フック(14)、第2フック(16)を並列に連結されるように形成した一対のファスナーユニット(1)、(2)を両側ファスナーユニットのフックがお互いに結合するようにした、開口部にスライディングファスナーが付着した封筒(20)。」 という甲1発明が記載されている(請求項3、段落<1>、<8>、<9>、<10>、<13>、<20>、<21>、<22>、<23>、<27>等の記載、及び図1?4参照)。 イ 本件発明1と甲1発明との対比、判断 本件発明1と甲1発明を対比すると、その構造からみて、甲1発明の「バンドタイプ本体(10)」が本件発明1の「帯状支持片」に相当し、甲1発明の「第1フック(14)」及び「第2フック(16)」が本件発明1の「帯状封緘エレメント」に相当するものであることを踏まえると、両者は少なくとも以下の点で相違する。 [相違点A] 本件発明1は、「各帯状支持片(112、122)がそれぞれの前記局所領域において、前記自由端よりも肉厚に形成された局所的な肉厚部(116、126)を有しており、それにより、帯状封緘具(100)が力の作用を受けていない静止状態では各帯状支持片(112、122)の帯状封緘エレメント(110、120)寄りの前記自由端側が主壁(10、20)から間隔を開けて離れているようになっている」のに対し、 甲1発明では、一対のファスナーユニット(1)、(2)の個別のバンドタイプ本体(10)は自由端は有さず、自由端よりも肉厚に形成された局所的な肉厚部は有していない点。 そして、上記相違点Aは、包装袋を構成する帯状支持片の形状及び袋の主壁の関連構成についての相違点であるから、形式的な相違点でなく、実質的な相違点である。したがって、本願発明1は、甲1発明であるとはいえない。 ウ 本件発明2、4及び6について 本件発明2、4及び6は、本件発明1の発明特定事項をすべて含むものであるところ、上記(1)イの説示を踏まえれば、甲1発明であるとはいえない。 エ 小括 よって、本件発明1、2、4及び6は、甲1発明ではないから、特許法第29条第1項第3号に該当せず、特許を受けることができないとすることはできない。 したがって、本件発明1、2、4及び6に係る特許は、特許法第113条第2号に該当せず、取り消されるべきものとすることはできない。 (2) 理由2について ア 本件発明1と甲1発明との対比、判断 上記(1)に示したとおり、本件発明1と甲1発明は上記相違点Aにおいて相違する。 そこで、上記相違点Aについて検討すると、甲1発明は、内部に内容物を入れた後ファスナーを閉めると封筒を裂くなど破裂させなければ開かない密封型スライドファスナーを提供することを目的とするものであり(甲1<8>等参照)、その目的のために、「一対のファスナーユニット(1)、(2)は、個別のバンドタイプ本体(10)により個々に支持されており、個別のバンドタイプ本体(10)は接着剤(22)又は溶着により封筒(20)の壁に一体化されており、バンドタイプ本体(10)は、自由端は有さず、曲折枢動可能とされていない」ようにしたものであるから、甲1に接した当業者にとって、甲1発明において、封筒の壁に一体化されたバンドタイプ本体(10)を「バンドタイプ本体(10)に自由端を設け、各バンドタイプ本体(10)がそれぞれの局所領域において、前記自由端よりも肉厚に形成された局所的な肉厚部を有しており、それにより、スライドファスナーが力の作用を受けていない静止状態では各バンドタイプ本体(10)の前記自由端側が壁から間隔を開けて離れているようになっている」ように変更しようとする動機を見出すことはできない。そうすると、甲1発明について上記相違点Aに係る本件発明1の構成を得るようにすることは、当業者が容易に想到し得るものとはいえない。 また、甲2?甲4にも、上記相違点Aに係る構成が記載されていないし、示唆する記載もない。 そして、本件発明1は、上記相違点Aに係る構成を備えることによって、厚肉部を設けることにより、帯状支持片112、122の自由端側部分、特に帯状支持片112、122の局所的な厚肉部116、126から自由端側に延在する封緘エレメント支持部分を応力に関してリラックスさせることができ、この封緘エレメント支持部分における帯状支持片112、122の弾性変形を容易にして外部又は内部から作用する力を更に弱めることができる(本件特許明細書【0035】参照)という効果を奏するものである。 よって、本件発明1は、甲1発明及び甲2?甲4記載事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 イ 本件発明2?6について 本件発明2?6は、本件発明1の発明特定事項をすべて含むものであるところ、上記(2)アの説示を踏まえれば、甲1発明及び甲2?甲4記載事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 ウ 小括 よって、本件発明1?6は、甲1発明及び甲2?甲4記載事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものとはいえず、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものではないから、本件発明1?6に係る特許は、特許法第113条第2号に該当せず、取り消されるべきものとすることはできない。 第5 むすび 以上のとおりであるから、取消理由通知に記載した取消理由によっては、本件発明1?6に係る特許を取り消すことはできない。 また、他に本件発明1?6に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり決定する。 |
発明の名称 |
(57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 二つの相補形帯状封緘エレメント(110、120)からなる帯状封緘具(100)を備え、これらの相補形帯状封緘エレメントは、個別の帯状支持片(112、122)により個々に支持されており、ここにおいて、個々の帯状支持片(112、122)は、個々の帯状封緘エレメント(110、120)から隔たった局所領域(114、124)の位置で、袋の主壁(10、20)と一体化した端部と、該端部と対向した、袋の主壁(10、20)と一体化していない端部(以下、自由端という。)と、を有し、主壁上で各帯状支持片(112、122)が曲折枢動可能とされており、前記局所領域(114、124)は、一方の帯状支持片(112)が曲折枢動状態で袋の内部に向き、他方の帯状支持片(122)が曲折枢動状態で袋の口を向くように、相補形帯状封緘エレメント(110、120)の両側で各帯状支持片(112、122)のそれぞれ互いに反対側に位置している包装袋において、 各帯状支持片(112、122)がそれぞれの前記局所領域において、前記自由端よりも肉厚に形成された局所的な肉厚部(116、126)を有しており、それにより、帯状封緘具(100)が力の作用を受けていない静止状態では各帯状支持片(112、122)の帯状封緘エレメント(110、120)寄りの前記自由端側が主壁(10、20)から間隔を開けて離れているようになっていることを特徴とする包装袋。 【請求項2】 帯状支持片(112、122)が主壁(10、20)上に固定された成形材からなることを特徴とする請求項1に記載の包装袋。 【請求項3】 帯状封緘具の二つの相補形帯状封緘エレメント(110、120)が雄雌嵌合タイプのものであることを特徴とする請求項1に記載の包装袋。 【請求項4】 帯状封緘具の二つの相補形帯状封緘エレメント(110、120)が互いに相補的に嵌合する帯状フックからなり、個々の帯状封緘エレメントでは帯状フックの凹部が該エレメントを支持する帯状支持片の肉厚部側に向いていることを特徴とする請求項1に記載の包装袋。 【請求項5】 帯状封緘具の二つの相補形帯状封緘エレメント(110、120)が互いに相補的に嵌合する雄形と雌形の帯状フックからなり、個々の帯状封緘エレメントでは帯状フックが該エレメントを支持する帯状支持片の肉厚部よりも自由端側に配置されていることを特徴とする請求項3に記載の包装袋。 【請求項6】 帯状封緘具(100)が二連構造であり、各帯状支持片(112、122)がそれぞれ二連の帯状封緘エレメント(110、120)を支持していることを特徴とする請求項1に記載の包装袋。 |
訂正の要旨 |
審決(決定)の【理由】欄参照。 |
異議決定日 | 2017-10-31 |
出願番号 | 特願2011-178199(P2011-178199) |
審決分類 |
P
1
651・
121-
YAA
(B65D)
P 1 651・ 131- YAA (B65D) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 家城 雅美 |
特許庁審判長 |
千壽 哲郎 |
特許庁審判官 |
久保 克彦 蓮井 雅之 |
登録日 | 2016-09-02 |
登録番号 | 特許第5996172号(P5996172) |
権利者 | エス2エフ・フレクシコ |
発明の名称 | 不正開封防止包装袋 |
代理人 | 宮嶋 学 |
代理人 | 永井 浩之 |
代理人 | 宮嶋 学 |
代理人 | 川崎 康 |
代理人 | 佐藤 泰和 |
代理人 | 朝倉 悟 |
代理人 | 勝沼 宏仁 |
代理人 | 松野 知紘 |
代理人 | 松野 知紘 |
代理人 | 佐藤 泰和 |
代理人 | 中村 行孝 |
代理人 | 川崎 康 |
代理人 | 中村 行孝 |
代理人 | 赤岡 明 |
代理人 | 関根 毅 |
代理人 | 関根 毅 |
代理人 | 赤岡 明 |
代理人 | 永井 浩之 |
代理人 | 勝沼 宏仁 |
代理人 | 朝倉 悟 |