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審決分類 審判 訂正 ただし書き3号明りょうでない記載の釈明 訂正する B60J
管理番号 1336412
審判番号 訂正2017-390080  
総通号数 219 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2018-03-30 
種別 訂正の審決 
審判請求日 2017-08-15 
確定日 2017-12-28 
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第3904213号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 特許第3904213号の明細書及び特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正明細書及び訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。 
理由 第1 手続の経緯
本件訂正審判の請求に係る特許第3904213号は、平成15年9月2日に出願され、平成19年1月19日に特許権の設定登録がされ、その後、平成29年8月15日に本件訂正審判の請求がされ、同年9月5日に手続補正指令がされ、同年9月25日に手続補正書が提出されたものである。

第2 審判請求の趣旨
本件訂正審判の請求の趣旨は、特許第3904213号の明細書及び特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正明細書及び訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める、との審決を求めるものである。

第3 本件訂正の内容
本件訂正審判の請求に係る訂正(以下「本件訂正」という。)の内容は次のとおりである(下線は訂正箇所を示す。)。
1 訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1に、「前記ヒンジ基部の上部を覆うヒンジカバー部材が、前記接合溝部に嵌装され、かつ前記接合溝部に車両の前後方向に沿って嵌装されるルーフモールの延在方向に対して相対変位可能に前記ルーフモールの後端に連結されている」とあるのを、「前記ヒンジ基部の上部を覆うヒンジカバー部材が、前記接合溝部に嵌装され、かつ前記接合溝部に車両の前後方向に沿って嵌装されるルーフモールの延在方向に対してルーフモールの後端に対して相対変位可能に前記ルーフモールの後端に連結されている」に訂正する(請求項1の記載を引用する請求項4及び5も同様に訂正する。)。

2 訂正事項2
特許請求の範囲の請求項6に、「当該ヒンジ基部を覆うヒンジカバー部材の一端を前記接合溝部に車両の前後方向に沿って嵌装されるルーフモールの延在方向に対して相対変位可能に前記ルーフモールの後端に連結し、」とあるのを、「当該ヒンジ基部を覆うヒンジカバー部材の一端を前記接合溝部に車両の前後方向に沿って嵌装されるルーフモールの延在方向に対してルーフモールの後端に対して相対変位可能に前記ルーフモールの後端に連結し、」に訂正する。

3 訂正事項3
願書に添付した明細書の段落【0008】を、以下のとおり訂正する。
「【0008】
前記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、車両の後方開口部の上部左右両端に配設したテールゲートヒンジ部材によってテールゲートを開閉自在に取り付ける車両のテールゲート構造であって、前記テールゲートヒンジ部材が、ルーフパネルの側端辺と、サイドフレームの上側端辺との接合部に、車両の前後方向に延設され、かつ上方に開口する断面コ字状の接合溝部の後端底部に固着されたヒンジ基部と、前記テールゲートに装着されるとともに、前記ヒンジ基部に回動自在に枢支されたゲートヒンジ部とを備え、前記ヒンジ基部の上部を覆うヒンジカバー部材が、前記接合溝部に嵌装され、かつ前記接合溝部に車両の前後方向に沿って嵌装されるルーフモールの延在方向に対して相対変位可能に前記ルーフモールの後端に連結されていることを特徴とする車両のテールゲート構造を発明の構成とする。」
とあるのを、
「【0008】
前記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、車両の後方開口部の上部左右両端に配設したテールゲートヒンジ部材によってテールゲートを開閉自在に取り付ける車両のテールゲート構造であって、前記テールゲートヒンジ部材が、ルーフパネルの側端辺と、サイドフレームの上側端辺との接合部に、車両の前後方向に延設され、かつ上方に開口する断面コ字状の接合溝部の後端底部に固着されたヒンジ基部と、前記テールゲートに装着されるとともに、前記ヒンジ基部に回動自在に枢支されたゲートヒンジ部とを備え、前記ヒンジ基部の上部を覆うヒンジカバー部材が、前記接合溝部に嵌装され、かつ前記接合溝部に車両の前後方向に沿って嵌装されるルーフモールの延在方向に対してルーフモールの後端に対して相対変位可能に前記ルーフモールの後端に連結されていることを特徴とする車両のテールゲート構造を発明の構成とする。」

4 訂正事項4
願書に添付した明細書の段落【0009】を、以下のとおり訂正する。
「【0009】
この車両のテールゲート構造において、ルーフパネルの側端辺と、サイドフレームの上側端辺との接合部に、車両の前後方向に延設され、かつ上方に開口する断面コ字状の接合溝部を有する構造のルーフ、いわゆるモヒカンルーフを備える車両において、前記接合溝部にテールゲートヒンジ部材のヒンジ基部を固着することによって、ヒンジ基部に回動自在に枢支されたゲートヒンジ部が装着されたテールゲートが開閉可能に支持される。また、前記接合溝部に嵌装されるヒンジカバー部材によって前記ヒンジ基部の上部が覆われる。これによって、車両の外観を損なわずに、テールゲートヒンジ部材が外部に露出するのを防止することができる。さらに、ヒンジカバー部材が、ルーフモールの延在方向に対して相対変位可能にルーフモールの後端に連結されることによって、ヒンジカバー部材と他の部材、例えば、ルーフモール、テールゲートヒンジ部材のヒンジ基部との合わせ組み付け性の向上を図ることができる。」
とあるのを、
「【0009】
この車両のテールゲート構造において、ルーフパネルの側端辺と、サイドフレームの上側端辺との接合部に、車両の前後方向に延設され、かつ上方に開口する断面コ字状の接合溝部を有する構造のルーフ、いわゆるモヒカンルーフを備える車両において、前記接合溝部にテールゲートヒンジ部材のヒンジ基部を固着することによって、ヒンジ基部に回動自在に枢支されたゲートヒンジ部が装着されたテールゲートが開閉可能に支持される。また、前記接合溝部に嵌装されるヒンジカバー部材によって前記ヒンジ基部の上部が覆われる。これによって、車両の外観を損なわずに、テールゲートヒンジ部材が外部に露出するのを防止することができる。さらに、ヒンジカバー部材が、ルーフモールの延在方向に対してルーフモールの後端に対して相対変位可能にルーフモールの後端に連結されることによって、ヒンジカバー部材と他の部材、例えば、ルーフモール、テールゲートヒンジ部材のヒンジ基部との合わせ組み付け性の向上を図ることができる。」

5 訂正事項5
願書に添付した明細書の段落【0018】を、以下のとおり訂正する。
「【0018】
請求項6に記載の発明は、ルーフパネルの側端辺と、サイドフレームの上側端辺との接合部に、車両の前後方向に延設され、かつ上方に開口する断面コ字状の接合溝部の後端底部にテールゲートヒンジ部材のヒンジ基部を固着した後、当該ヒンジ基部を覆うヒンジカバー部材の一端を前記接合溝部に車両の前後方向に沿って嵌装されるルーフモールの延在方向に対して相対変位可能に前記ルーフモールの後端に連結し、他端を前記ヒンジ基部のカバー取り付け部に係着することを特徴とするテールゲートヒンジ部材の取り付け方法を発明の構成とする。」
とあるのを、
「【0018】
請求項6に記載の発明は、ルーフパネルの側端辺と、サイドフレームの上側端辺との接合部に、車両の前後方向に延設され、かつ上方に開口する断面コ字状の接合溝部の後端底部にテールゲートヒンジ部材のヒンジ基部を固着した後、当該ヒンジ基部を覆うヒンジカバー部材の一端を前記接合溝部に車両の前後方向に沿って嵌装されるルーフモールの延在方向に対してルーフモールの後端に対して相対変位可能に前記ルーフモールの後端に連結し、他端を前記ヒンジ基部のカバー取り付け部に係着することを特徴とするテールゲートヒンジ部材の取り付け方法を発明の構成とする。」

第4 当審の判断
1 訂正事項1について
(1)訂正の目的の適否
訂正前の請求項1に係る発明では、「ヒンジ基部の上部を覆うヒンジカバー部材」が、「ルーフモールの延在方向に対して相対変位可能に前記ルーフモール後端に連結されている」ものであり、文理上、「ヒンジカバー部材」が相対変位する際の基準となる箇所は「ルーフモールの後端」であると解されるが、その明示がなかった。
これに対して、訂正後の請求項1に係る発明では、「ヒンジカバー部材」が相対変位する際の基準となる箇所が「ルーフモールの後端」であることが明らかとなっている。
同様に、訂正後の請求項4及び5は、訂正後の請求項1を引用することにより、訂正後の請求項4及び5に係る発明の「ヒンジカバー部材」が相対変位する際の基準となる箇所が「ルーフモールの後端」であることが明らかとなっている。
したがって、訂正事項1は、特許法第126条第1項ただし書き第3号に規定する「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。

(2)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するか否か
上記(1)のとおり、訂正事項1は、明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項に適合するものである。

(3)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であるか否か
願書に添付した明細書の【0040】の「さらに、図8(a)に示すとおり、ヒンジカバー部材5を接合溝部8に嵌装されたルーフモール36の後端に連結する場合、ヒンジカバー部材5のモール連結部26の上係止突条30と下係止突条31の間にルーフモール36の後端が把持される。そのため、モール連結部26は、ルーフモール36の後端を挟んで、幅方向に対しては変位不能であるが、長手方向には変位可能となる。」との記載、及び、【図8】等の記載から、「ヒンジカバー部材」が相対変位する際の基準となる箇所が「ルーフモールの後端」であることは明らかである。
したがって、訂正事項1は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であるから、特許法第126条第5項に適合するものである。

2 訂正事項2について
(1)訂正の目的の適否
訂正前の請求項6に係る発明では、「ヒンジ基部の上部を覆うヒンジカバー部材」を、「ルーフモールの延在方向に対して相対変位可能に前記ルーフモール後端に連結し、」というものであり、文理上、「ヒンジカバー部材」が相対変位する際の基準となる箇所は「ルーフモールの後端」であると解されるが、その明示がなかった。
これに対して、訂正後の請求項6に係る発明では、「ヒンジカバー部材」が相対変位する際の基準となる箇所が「ルーフモールの後端」であることが明らかとなっている。
したがって、訂正事項2は、特許法第126条第1項ただし書き第3号に規定する「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。

(2)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するか否か
上記(1)のとおり、訂正事項2は、明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項に適合するものである。

(3)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であるか否か
願書に添付した明細書の【0040】の「さらに、図8(a)に示すとおり、ヒンジカバー部材5を接合溝部8に嵌装されたルーフモール36の後端に連結する場合、ヒンジカバー部材5のモール連結部26の上係止突条30と下係止突条31の間にルーフモール36の後端が把持される。そのため、モール連結部26は、ルーフモール36の後端を挟んで、幅方向に対しては変位不能であるが、長手方向には変位可能となる。」との記載、及び、【図8】等の記載から、「ヒンジカバー部材」が相対変位する際の基準となる箇所が「ルーフモールの後端」であることは明らかである。
したがって、訂正事項2は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であるから、特許法第126条第5項に適合するものである。

3 訂正事項3ないし5について
訂正事項3ないし5は、訂正事項1及び2に係る訂正に伴って、特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明との整合を図るためのものである。
したがって、訂正事項3ないし5は、特許法第126条第1項ただし書き第3号に規定する「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。
また、上記1及び2と同様の理由により、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、同法第126条第6項に適合するものであり、また、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であるから、同法第126条第5項に適合するものである。

第5 むすび
以上のとおり、本件訂正は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とし、また、同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
車両のテールゲート構造
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のテールゲート構造に関し、特に、いわゆるモヒカンルーフを有する車両のテールゲート構造に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、自動車には乗下車等のために複数の扉が開閉可能に設けられるが、ワンボックスカー、ワゴン、ハッチバック車等の後部に大きな開口部を有する車両には、その開口部にテールゲートが設けられることが多い。このテールゲートは、開口部の上部に枢支されたテールゲートヒンジによって、開閉可能に支持されている。例えば、特許文献1には、図10に示すように、ルーフパネルRの後端に回動自在に枢支されたテールゲートヒンジHによってテールゲートTを上下に開閉可能とするテールゲート構造が示されている。
【0003】
従来、テールゲートヒンジを車室外に配置する場合、車両の外観上、また、外部への露出を避けるため、図11に示すように、テールゲートヒンジHを、スポイラSPで覆ったり、あるいは樹脂製のガーニッシュで覆うことが行われている。しかし、テールゲートヒンジHをスポイラSP等で覆う場合には、全体の外観との調和を図るために、部分的に儀装できればよいと思われるテールゲートヒンジでもその全体を覆う必要がある。そのため、大型の樹脂部品を用いざるを得ず、周辺部品との外観合わせが困難となり、さらに、コストアップや部品点数の増加による製造工程での工数の増加を招く、等の問題がある。
【0004】
また、スポイラやガーニッシュ等の儀装部品を用いずに、車両後部またはテールゲートにテールゲートヒンジを格納する部位を設けることも行われている。例えば、図12に示すように、ルーフパネルRの上部をバルジ形状に形成し、このバルジ形状の突起部BG内にテールゲートヒンジを格納してテールゲートが車両の外部に露出しないようにすることも行われている。しかし、儀装部品を用いることなく、車両後部またはテールゲート側でテールゲートヒンジを覆う形状とする場合には、デザイン形状によっては、ルーフ側への形状追加などによって、ルーフパネル等の製造時のプレス成形性の悪化を招くなど、デザイン・製造上好都合とは言い難い。
【0005】
さらに、車室内にテールゲートヒンジを配置することも行われているが、テールゲートヒンジの配置個所によっては、車室内の外観を損なうため、テールゲートヒンジを覆うヒンジカバーを取り付ける必要がある。例えば、車室後部内にテールゲートヒンジを配置する場合には、車室内の外観を良好に保つため、ヒンジカバーを取り付ける必要がある。そのため、車室内のデザインを制約し、また、製造上の不都合を招くおそれがある。
【0006】
【特許文献1】特開2001-1105867号公報(図12、図13等)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明の目的は、前記の事情に鑑みて、車両外観を損なわずに、テールゲートを枢支するテールゲートヒンジ部材を、ルーフパネルに取り付ける車両のテールゲート構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、車両の後方開口部の上部左右両端に配設したテールゲートヒンジ部材によってテールゲートを開閉自在に取り付ける車両のテールゲート構造であって、前記テールゲートヒンジ部材が、ルーフパネルの側端辺と、サイドフレームの上側端辺との接合部に、車両の前後方向に延設され、かつ上方に開口する断面コ字状の接合溝部の後端底部に固着されたヒンジ基部と、前記テールゲートに装着されるとともに、前記ヒンジ基部に回動自在に枢支されたゲートヒンジ部とを備え、前記ヒンジ基部の上部を覆うヒンジカバー部材が、前記接合溝部に嵌装され、かつ前記接合溝部に車両の前後方向に沿って嵌装されるルーフモールの延在方向に対してルーフモールの後端に対して相対変位可能に前記ルーフモールの後端に連結されていることを特徴とする車両のテールゲート構造を発明の構成とする。
【0009】
この車両のテールゲート構造において、ルーフパネルの側端辺と、サイドフレームの上側端辺との接合部に、車両の前後方向に延設され、かつ上方に開口する断面コ字状の接合溝部を有する構造のルーフ、いわゆるモヒカンルーフを備える車両において、前記接合溝部にテールゲートヒンジ部材のヒンジ基部を固着することによって、ヒンジ基部に回動自在に枢支されたゲートヒンジ部が装着されたテールゲートが開閉可能に支持される。また、前記接合溝部に嵌装されるヒンジカバー部材によって前記ヒンジ基部の上部が覆われる。これによって、車両の外観を損なわずに、テールゲートヒンジ部材が外部に露出するのを防止することができる。さらに、ヒンジカバー部材が、ルーフモールの延在方向に対してルーフモールの後端に対して相対変位可能にルーフモールの後端に連結されることによって、ヒンジカバー部材と他の部材、例えば、ルーフモール、テールゲートヒンジ部材のヒンジ基部との合わせ組み付け性の向上を図ることができる。
【0010】
請求項2に記載の発明は、車両の後方開口部の上部左右両端に配設したテールゲートヒンジ部材によってテールゲートを開閉自在に取り付ける車両のテールゲート構造であって、前記テールゲートヒンジ部材が、ルーフパネルの側端辺と、サイドフレームの上側端辺との接合部に、車両の前後方向に延設され、かつ上方に開口する断面コ字状の接合溝部の後端底部に固着されたヒンジ基部と、前記テールゲートに装着されるとともに、前記ヒンジ基部に回動自在に枢支されたゲートヒンジ部とを備え、前記ヒンジ基部の上部を覆うヒンジカバー部材が前記接合溝部に嵌装されるとともに、前記ヒンジカバー部材の下面の幅方向両端に、前記ルーフパネルの前記側端辺と前記サイドフレームの前記上側端辺とに当接して、ヒンジカバー部材の上部外面の位置を調整可能な位置決めリブが、長手方向に沿って突設されていることを特徴とする車両のテールゲート構造を発明の構成とする。
【0011】
この車両のテールゲート構造においては、ルーフパネルの側端辺と、サイドフレームの上側端辺との接合部に、車両の前後方向に延設され、かつ上方に開口する断面コ字状の接合溝部を有する構造のルーフ、いわゆるモヒカンルーフを備える車両において、前記接合溝部にテールゲートヒンジ部材のヒンジ基部を固着することによって、ヒンジ基部に回動自在に枢支されたゲートヒンジ部が装着されたテールゲートが開閉可能に支持される。また、前記接合溝部に嵌装されるヒンジカバー部材によって前記ヒンジ基部の上部が覆われる。これによって、車両の外観を損なわずに、テールゲートヒンジ部材が外部に露出するのを防止することができる。さらに、ヒンジカバー部材の下面の幅方向両端に、長手方向に沿って突設されている位置決めリブが、前記ルーフパネルの前記側端辺と前記サイドフレームの前記上側端辺とに当接することによって、ヒンジカバー部材の幅方向両端部が確実に支持されて、ヒンジカバー部材の幅方向の振れを防止することができる。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の車両のテールゲート構造において、前記ヒンジカバー部材は、前記ヒンジ基部に一箇所設けられたカバー取り付け部に係着される係着部を有することを特徴とする。
【0013】
この車両のテールゲート構造においては、ヒンジ基部に設けられたカバー取り付け部にヒンジカバー部材の係着部を係着させることによって、ヒンジカバー部材が、容易にヒンジ基部に組み付けられる。
【0014】
請求項4に記載の発明は、請求項1?3のいずれか1項に記載の車両のテールゲート構造において、前記ヒンジカバー部材は、前記接合溝部に車両の前後方向に沿って嵌装されるルーフモールの後端に連結され、かつ車両後部の外面と略面一となるように形成された外側意匠面を有することを特徴とする。
【0015】
この車両のテールゲート構造においては、ヒンジカバー部材の外側意匠面が、接合溝部に嵌装されるルーフモールの後端に連結されるとともに、車両後部の外面と略面一に形成されることによって、ヒンジカバー部材の外面と車両後部の外面と一体となって、車両の外観の向上を図ることができる。
【0016】
請求項5に記載の発明は、請求項1?4のいずれか1項に記載の車両のテールゲート構造において、前記ヒンジカバー部材の外側意匠面は、前記接合溝部に嵌装されるルーフモールの外側意匠面と連続した意匠外観に形成されていることを特徴とする。
【0017】
この車両のテールゲート構造においては、ヒンジカバー部材の外側意匠面が、ルーフモールの外側意匠面と連続した意匠外観を有することによって、接合溝部に嵌装されるルーフモールとヒンジカバー部材とが一体になって、車両の外観の向上を図ることができる。
【0018】
請求項6に記載の発明は、ルーフパネルの側端辺と、サイドフレームの上側端辺との接合部に、車両の前後方向に延設され、かつ上方に開口する断面コ字状の接合溝部の後端底部にテールゲートヒンジ部材のヒンジ基部を固着した後、当該ヒンジ基部を覆うヒンジカバー部材の一端を前記接合溝部に車両の前後方向に沿って嵌装されるルーフモールの延在方向に対してルーフモールの後端に対して相対変位可能に前記ルーフモールの後端に連結し、他端を前記ヒンジ基部のカバー取り付け部に係着することを特徴とするテールゲートヒンジ部材の取り付け方法を発明の構成とする。
【0019】
この取り付け方法においては、ヒンジカバー部材の一端をルーフモールの後端に連結し、他端を接合溝部の後端底部に固着したヒンジ基部のカバー取り付け部に係着することによって、ヒンジカバー部材が容易に組み付けられる。
【0020】
また、請求項7に記載の発明は、ルーフパネルの側端辺と、サイドフレームの上側端辺との接合部に、車両の前後方向に延設され、かつ上方に開口する断面コ字状の接合溝部の後端底部にテールゲートヒンジ部材のヒンジ基部を固着した後、当該ヒンジ基部を覆うヒンジカバー部材の一端を前記接合溝部に車両の前後方向に沿って嵌装されるルーフモールの後端に連結し、他端を前記ヒンジ基部のカバー取り付け部に係着するとともに、前記ヒンジカバー部材の下面の幅方向両端に、長手方向に沿って突設されている位置決めリブを、前記ルーフパネルの前記側端辺と前記サイドフレームの前記上側端辺とに当接して、前記ヒンジカバー部材の上部外面の位置を調整することを特徴とするテールゲートヒンジ部材の取り付け方法を発明の構成とする。
【0021】
この取り付け方法においては、ヒンジカバー部材の下面の幅方向両端に、長手方向に沿って突設されている位置決めリブが、前記ルーフパネルの前記側端辺と前記サイドフレームの前記上側端辺とに当接することによって、ヒンジカバー部材の幅方向両端部が確実に支持されて、ヒンジカバー部材の幅方向の振れを防止することができるとともに、前記ヒンジカバー部材の上部外面の位置を調整することができる。
【発明の効果】
【0022】
請求項1に記載の発明によれば、モヒカンルーフの接合溝部に嵌装されるヒンジカバー部材によって前記ヒンジ基部の上部が覆われる。これによって、テールゲートヒンジ部材が外部に露出せず、車両の外観の向上を図ることができる。そして、ヒンジ基部を覆うヒンジカバー部材は、接合溝部に嵌装するだけの小型の形状で足りる。そのため、大型の樹脂部品を用いたり、あるいはルーフパネル等を特別の構造に形成する必要がなく、成形性の向上およびコスト削減を図ることができる。また、大型の樹脂部品を用いたり、あるいはルーフパネル等を特別の構造に形成する必要がないため、車両デザインの自由度が向上する。さらに、ヒンジカバー部材と他の部材、例えば、ルーフモール、テールゲートヒンジ部材のヒンジ基部との合わせ組み付けを容易に行うことができる。
【0023】
請求項2に記載の発明によれば、モヒカンルーフの接合溝部に嵌装されるヒンジカバー部材によって前記ヒンジ基部の上部が覆われる。これによって、テールゲートヒンジ部材が外部に露出せず、車両の外観の向上を図ることができる。そして、ヒンジ基部を覆うヒンジカバー部材は、接合溝部に嵌装するだけの小型の形状で足りる。そのため、大型の樹脂部品を用いたり、あるいはルーフパネル等を特別の構造に形成する必要がなく、成形性の向上およびコスト削減を図ることができる。また、大型の樹脂部品を用いたり、あるいはルーフパネル等を特別の構造に形成する必要がないため、車両デザインの自由度が向上する。さらに、ヒンジカバー部材の幅方向両端部に設けた位置決めリブがルーフパネルの前記側端辺と前記サイドフレームの前記上側端辺とに当接して、ヒンジカバー部材の幅方向の振れ等の動きを防止することができる。
【0024】
請求項3に記載の発明によれば、ヒンジ基部に一箇所設けられたカバー取り付け部にヒンジカバー部材の係着部を係着させることによって、ヒンジカバー部材を容易にヒンジ基部に組み付けることができるため、固定点数を極力少なくして、コストアップ・構造の複雑化を抑制することができる。
【0025】
請求項4に記載の発明によれば、ヒンジカバー部材の外面と車両後部の外面とが一体となって、車両の外観の向上を図ることができる。
【0026】
請求項5に記載の発明によれば、ヒンジカバー部材の外側意匠面と、ルーフモールの外側意匠面とが連続して一体の意匠外観を呈し、車両の外観の向上を図ることができる。
【0027】
請求項6に記載の発明によれば、ヒンジカバー部材の一端をルーフモールの後端に連結し、他端を接合溝部の後端底部に固着したヒンジ基部のカバー取り付け部に係着することによって、ヒンジカバー部材の組み付けを容易に行うことができる。
【0028】
請求項7に記載の発明によれば、ヒンジカバー部材の幅方向の振れを防止することができるとともに、前記ヒンジカバー部材の上部外面の位置を調整することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る車両のテールゲート構造を構成する部材を示す分解斜視図、図2は、テールゲートヒンジ部材とヒンジカバー部材を示す斜視図、図3は、ヒンジカバー部材の取り付けを示す斜視図、図4は、車両のテールゲート構造を示す斜視図である。
【0030】
本実施形態の車両のテールゲート構造は、図1に示すとおり、車両の後方開口部の上部左右両端にテールゲートヒンジ部材2と、ヒンジカバー部材5とを備える。テールゲートヒンジ部材2は、ヒンジ基部3と、テールゲート1に装着されるゲートヒンジ部4とから構成され、ヒンジカバー部材5は、ヒンジ基部3の上部を覆うものである。
【0031】
テールゲートヒンジ部材2において、ヒンジ基部3は、車両のルーフパネルRの側端辺6と、サイドフレームSの上側端辺7との接合部に、車両の前後方向(図1中矢印Aで示す方向)に延設され、かつ上方に開口する断面コ字状の接合溝部8(図1、図3、図7、図9参照)の後端底部9に固着される。ルーフパネルRの内側には、車幅方向に延設される、図示しないルーフレインフォースメント、センタピラー等が配置され、ルーフパネルR、サイドフレームS等と接続されて車体の基本構造を構成する。
【0032】
このヒンジ基部3は、図2に示すように、平板状の基体10と、その基体10上に立設されたカバー取り付け部11と、基体10の側辺に立設されたゲートヒンジ枢支部12とから構成される。また、基体10には、接合溝部8の後端底部9に穿設された取り付け孔13a,13b(図1、図5、図7参照)に嵌着される取り付けピン14a,14bが突設されている。また、カバー取り付け部11は、取り付けピン14aの頭部を跨ぐ脚部16,16と、脚部16の頂面に穿設された係着孔17を有する。ゲートヒンジ枢支部12は、ゲートヒンジ部4を回動自在に枢支するための回動軸18が突設された略半円板状のヒンジ支持部19を有する。
【0033】
また、テールゲートヒンジ部材2のゲートヒンジ部4は、図2に示すように、回動腕部21と、その回動腕部21に連設されたヒンジ本体23とから構成される。回動腕部21には、前記ゲートヒンジ枢支部12の回動軸18に回動自在に嵌合される回動孔20が穿設され、ヒンジ本体23には、テールゲート1(図1、図4参照)にヒンジ本体23を螺着するためのボルト(図示せず)を挿通する取り付け孔24,24が穿設されている。
【0034】
さらに、ヒンジカバー部材5は、図2に示すように、長手方向の端部に狭端部25aと広端部25bを有する略三角板状のカバー基体25と、そのカバー基体25の狭端部25aに設けられたモール連結部26と、係着部27と、広端部25bに設けられたカバー部28とを備える。また、カバー基体25の下面の幅方向(長手方向に対して直角の方向)両側端に、車体後部の外面D(ルーフパネルの外面およびサイドフレームの外面、図7、図9参照)に合わせて当該ヒンジカバー部材5の上部外面Fの位置を調整可能なリブ(位置決めリブ)5a,5bが、長手方向に沿って突設されていることが好ましい。このリブ5a,5bは、図7または図9に示すように、前記ルーフパネルの側端辺6の肩部6aと前記サイドフレームの上側端辺7の肩部7aとに当接して、ヒンジカバー部材5の幅方向両端部51a,51bが確実にリブ5a,5bによって支持されて、ヒンジカバー部材5の幅方向の振れを抑制することができる。
【0035】
モール連結部26は、図2に示すように、カバー基体25の狭端部25aと、その狭端部25aから分岐して延設された係合舌部29とから構成される。狭端部25aの下面には、係合舌部29に向けて上係止突条30が狭端部25aの幅方向に渡って突設されている。また、係合舌部29の上面には、上係止突条30に対向して下係止突条31が、係合舌部29の幅方向に渡って突設されている。
【0036】
係着部27は、カバー基体25の下面に配置された中空箱形状の基台32と、その基台32の下面に穿設された条溝33に嵌合された嵌着部材34とから構成される。嵌着部材34は、図5および図9に示すように、条溝33に嵌合される首部34aと、基台32内に嵌挿される係止頭部34bと、基台32の外面に当接されるフランジ部34cと、ヒンジ基部3に穿設された係着孔17に嵌着される錨状の嵌着部34dとを有する。条溝33は、基台32の下面に、ヒンジカバー部材5の長手方向に沿って穿設されている。嵌着部材34の係止頭部34bは、中央に凹部34eを有し、この凹部34eは、首部34a(図9参照)を条溝33に嵌合して嵌着部材34を基台32に装着する際に、係止頭部34bの縁部を屈曲させるための曲がり代の役割を果たす。
【0037】
また、嵌着部材34の嵌着部34dは、図5に示すように、ヒンジカバー部材5の長手方向から見て略長方形状で、幅方向(長手方向に直角の方向)から見て左右に分岐した抑え枝部35a,35b(図5参照)を有する錨状の形態のものである。この形態を有することにより、図9に示すように、ヒンジ基部3の係着孔17に嵌着部34dを嵌着する際に、抑え枝部35a,35bが屈曲して係着孔17を通過して、その後、抑え枝部35a,35bとフランジ部34cの間に、カバー取り付け部11の頂部11aが挟装される。
【0038】
さらに、カバー部28は、図2に示すように、カバー基体25の広端部25bの先端に設けられた2つのカバー端28a,28bと、ヒンジ基部3のヒンジ支持部19と、そのヒンジ支持部19の回動軸18に枢支される回動腕部21とを、回動腕部21が回動自在に格納するための湾曲カバー28dとから構成される。カバー端28a,28bの間には、ヒンジカバー部材5の回動腕部21が遊挿される溝28cが設けられている。
【0039】
この係着部27を有するヒンジカバー部材5においては、テールゲートヒンジ部材2のヒンジ基部3に一箇所設けられたカバー取り付け部11の係着孔17に嵌着部材34の嵌着部34d(図5参照)を嵌着して係着部27をカバー取り付け部11に係着させることによって、ヒンジカバー部材5が、容易に一の固定点(カバー取り付け部11)でヒンジ基部3に組み付けられる。
【0040】
ここで、ヒンジカバー部材5は、係着部27において、嵌着部材34の首部34aが長手方向に沿って穿設されている条溝33に嵌合されるため、幅方向に対しては変位不能であるが、長手方向には条溝33に沿って変位可能である。さらに、図8(a)に示すとおり、ヒンジカバー部材5を接合溝部8に嵌装されたルーフモール36の後端に連結する場合、ヒンジカバー部材5のモール連結部26の上係止突条30と下係止突条31の間にルーフモール36の後端が把持される。そのため、モール連結部26は、ルーフモール36の後端を挟んで、幅方向に対しては変位不能であるが、長手方向には変位可能となる。この係着部27における長手方向への変位可能な構成と、モール連結部26における長手方向への変位可能な構成によって、ヒンジカバー部材5は、車両に組み付けた後においても、ルーフモールの延在方向(車両の前後方向)に相対的に変位可能となるため、ルーフモール36およびテールゲートヒンジ部材2との合わせ組み付け性が良好となる。
【0041】
また、ヒンジカバー部材5は、接合溝部8に車両の前後方向に沿って嵌装されるルーフモール36の後端に連結され、かつ図7および図9に示すように、車両後部の外面Dと略面一となるように形成された外側意匠面を有することが好ましい。これによって、ヒンジカバー部材5の上部外面Fと車両後部の外面Dとが一体となって、車両の外観の向上を図ることができる。
【0042】
さらに、図7および図9に示すように、ヒンジカバー部材5の外側意匠面(上部外面F)は、前記接合溝部8に嵌装されるルーフモール36の外側意匠面36aと連続した意匠外観に形成されていることが好ましい。これによって、ヒンジカバー部材5の外側意匠面(上部外面F)と、接合溝部8に嵌装されるルーフモール36の外側意匠面36a(図8参照)とが連続して一体の意匠外観を呈し、車両の外観の向上を図ることができる。
【0043】
以下、この車両のテールゲート構造の形成について説明する。なお、以下の説明においては、図3?図8に車両の左後部側を図示して説明するが、右後部側についても同様にテールゲートヒンジ部材2およびヒンジカバー部材5の組み付けが行われる。
このテールゲート構造の形成に際しては、まず、車両の後部開口部の上部左右両端に配設されている接合溝部8の後端底部に、それぞれテールゲートヒンジ部材2のヒンジ基部3を固着する。これによって、図5および図6に示すとおり、ヒンジ基部3の回動軸18に回動自在にゲートヒンジ部4が枢支され、このゲートヒンジ部4のヒンジ本体23に取り付けられたテールゲート1が回動自在に支持される。
【0044】
次に、ヒンジ基部3を覆うために、図3に示すとおり、前記接合溝部8に車両の前後方向に沿って嵌装されるルーフモール36の後端を、ヒンジカバー部材5のモール連結部26の狭端部25aと係合舌部29の間に挟装するとともに、係着部27に装着された嵌着部材34の嵌着部34dをヒンジ基部3の係着孔17に押し込む。これにより、嵌着部材34の嵌着部34dは、図5、ならびに図9に示すように、抑え枝部35a,35bが屈曲してヒンジ基部3の係着孔17を通過して、抑え枝部35a,35bとフランジ部34cの間に、カバー取り付け部11の頂部11aを挟装されることによって、係着孔17に嵌着される。
【0045】
このとき、図5に示すとおり、テールゲートヒンジ部材2のヒンジ基部3に一箇所設けられたカバー取り付け部11にヒンジカバー部材5が、容易に一の固定点(カバー取り付け部11)で組み付けられる。このとき、ヒンジ基部3のヒンジ支持部19、そのヒンジ支持部19に回動軸18によって回動自在に支持されたゲートヒンジ部4の回動腕部21は、図7(図5のB-B線矢視断面図)に示すように、ヒンジカバー部材5の湾曲カバー28d内に格納され、さらに回動腕部21は、テールゲート1の開閉に際して、ヒンジカバー部材5のカバー端28a,28bの間に設けられた溝28c内を上下に遊動する。
【0046】
一方、ヒンジカバー部材5のモール連結部26においては、図8(a)および図8(b)(図8(a)のE-E線矢視断面図)に示すとおり、狭端部25aと係合舌部29の間に挟装されたルーフモール36の後端37は、上係止突条30と下係止突条31との間に把持されて係止される。このとき、ルーフモール36は、その後端上部に設けた肩部36bの上面に上係止突条30が係止し、肩部36bの側面36cがモール連結部26の狭端部25aの先端が当接し、ルーフモール36の後端とヒンジカバー部材5の先端が連続して面一の形態を形成すると、好ましい。
【0047】
以上のようにして、図4に示すとおり、車両の後部開口部の上部左右両端に配設したテールゲートヒンジ部材2によってテールゲート1を開閉自在に取り付ける車両のテールゲート構造が形成される。このとき、前記テールゲートヒンジ部材2は、ルーフパネルRとサイドフレームSの間に配設される接合溝部8の後端底部に固着されたヒンジ基部3と、前記テールゲート1に装着されるとともに、前記ヒンジ基部3に回動自在に枢支されたゲートヒンジ部4とから構成され、ヒンジ基部3の上部は、接合溝部8に嵌装されたヒンジカバー部材5によって覆われ、車両外観の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の実施形態における車両のテールゲートの構成部材を示す分解斜視図である。
【図2】テールゲートヒンジ部材とヒンジカバー部材とを示す斜視図である。
【図3】ヒンジカバー部材の取り付け方法を説明する斜視図である。
【図4】本発明の実施形態における車両のテールゲート構造を示す斜視図である。
【図5】テールゲートヒンジ部材の組み付け構造を示す断面図である。
【図6】テールゲートヒンジ部材とヒンジカバー部材の組み付け構造を示す平面図である。
【図7】図5のB-B線矢視断面図である。
【図8】(a)は、ヒンジカバー部材とルーフモールとの連結を説明する断面図、(b)は、(a)に示すE-E線矢視断面図である。
【図9】(a)は、ヒンジカバー部材とテールゲートヒンジ部材のヒンジ基部との係着を説明する断面図、(b)は、(a)直交する方向から見た断面図である。
【図10】従来の車両のテールゲートにおけるヒンジを示す概観斜視図である。
【図11】テールゲートヒンジをスポイラで儀装する構造例を示す斜視図である。
【図12】テールゲートヒンジをルーフパネルに形成したバルジ形状の突起部内に格納する構造例を示す図である。
【符号の説明】
【0049】
1 テールゲート
2 テールゲートヒンジ部材
3 ヒンジ基部
4 ゲートヒンジ部
5 ヒンジカバー部材
6 ルーフパネルの側端辺
7 サイドフレームの上側端辺
8 接合溝部
11 カバー取り付け部
12 ゲートヒンジ枢支部
21 回動腕部
23 ヒンジ本体
26 モール連結部
28 カバー部
32 基台
34 嵌着部材
36 ルーフモール
R ルーフパネル
S サイドフレーム
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の後方開口部の上部左右両端に配設したテールゲートヒンジ部材によってテールゲートを開閉自在に取り付ける車両のテールゲート構造であって、
前記テールゲートヒンジ部材が、ルーフパネルの側端辺と、サイドフレームの上側端辺との接合部に、車両の前後方向に延設され、かつ上方に開口する断面コ字状の接合溝部の後端底部に固着されたヒンジ基部と、前記テールゲートに装着されるとともに、前記ヒンジ基部に回動自在に枢支されたゲートヒンジ部とを備え、
前記ヒンジ基部の上部を覆うヒンジカバー部材が、前記接合溝部に嵌装され、かつ前記接合溝部に車両の前後方向に沿って嵌装されるルーフモールの延在方向に対してルーフモールの後端に対して相対変位可能に前記ルーフモールの後端に連結されていることを特徴とする車両のテールゲート構造。
【請求項2】
車両の後方開口部の上部左右両端に配設したテールゲートヒンジ部材によってテールゲートを開閉自在に取り付ける車両のテールゲート構造であって、
前記テールゲートヒンジ部材が、ルーフパネルの側端辺と、サイドフレームの上側端辺との接合部に、車両の前後方向に延設され、かつ上方に開口する断面コ字状の接合溝部の後端底部に固着されたヒンジ基部と、前記テールゲートに装着されるとともに、前記ヒンジ基部に回動自在に枢支されたゲートヒンジ部とを備え、
前記ヒンジ基部の上部を覆うヒンジカバー部材が前記接合溝部に嵌装されるとともに、前記ヒンジカバー部材の下面の幅方向両端に、前記ルーフパネルの前記側端辺と前記サイドフレームの前記上側端辺とに当接して、ヒンジカバー部材の上部外面の位置を調整可能な位置決めリブが、長手方向に沿って突設されていることを特徴とする車両のテールゲート構造。
【請求項3】
前記ヒンジカバー部材は、前記ヒンジ基部に一箇所設けられたカバー取り付け部に係着される係着部を有することを特徴とする請求項2に記載の車両のテールゲート構造。
【請求項4】
前記ヒンジカバー部材は、前記接合溝部に車両の前後方向に沿って嵌装されるルーフモールの後端に連結され、かつ車両後部の外面と略面一となるように形成された外側意匠面を有することを特徴とする請求項1?3のいずれか1項に記載の車両のテールゲート構造。
【請求項5】
前記ヒンジカバー部材の外側意匠面は、前記接合溝部に嵌装されるルーフモールの外側意匠面と連続した意匠外観に形成されていることを特徴とする請求項1?4のいずれか1項に記載の車両のテールゲート構造。
【請求項6】
ルーフパネルの側端辺と、サイドフレームの上側端辺との接合部に、車両の前後方向に延設され、かつ上方に開口する断面コ字状の接合溝部の後端底部にテールゲートヒンジ部材のヒンジ基部を固着した後、当該ヒンジ基部を覆うヒンジカバー部材の一端を前記接合溝部に車両の前後方向に沿って嵌装されるルーフモールの延在方向に対してルーフモールの後端に対して相対変位可能に前記ルーフモールの後端に連結し、他端を前記ヒンジ基部のカバー取り付け部に係着することを特徴とするテールゲートヒンジ部材の取り付け方法。
【請求項7】
ルーフパネルの側端辺と、サイドフレームの上側端辺との接合部に、車両の前後方向に延設され、かつ上方に開口する断面コ字状の接合溝部の後端底部にテールゲートヒンジ部材のヒンジ基部を固着した後、当該ヒンジ基部を覆うヒンジカバー部材の一端を前記接合溝部に車両の前後方向に沿って嵌装されるルーフモールの後端に連結し、他端を前記ヒンジ基部のカバー取り付け部に係着するとともに、前記ヒンジカバー部材の下面の幅方向両端に、長手方向に沿って突設されている位置決めリブを、前記ルーフパネルの前記側端辺と前記サイドフレームの前記上側端辺とに当接して、前記ヒンジカバー部材の上部外面の位置を調整することを特徴とするテールゲートヒンジ部材の取り付け方法。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
審理終結日 2017-12-01 
結審通知日 2017-12-05 
審決日 2017-12-18 
出願番号 特願2003-309484(P2003-309484)
審決分類 P 1 41・ 853- Y (B60J)
最終処分 成立  
特許庁審判長 島田 信一
特許庁審判官 一ノ瀬 覚
尾崎 和寛
登録日 2007-01-19 
登録番号 特許第3904213号(P3904213)
発明の名称 車両のテールゲート構造  
代理人 正林 真之  
代理人 正林 真之  
復代理人 林 浩  
代理人 星野 寛明  
復代理人 小菅 一弘  
復代理人 林 浩  
代理人 芝 哲央  
復代理人 小菅 一弘  
代理人 芝 哲央  
代理人 星野 寛明  
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