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審決分類 |
審判 査定不服 1項3号刊行物記載 特許、登録しない。 A63F 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 A63F 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 A63F |
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管理番号 | 1339045 |
審判番号 | 不服2016-16850 |
総通号数 | 221 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2018-05-25 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2016-11-10 |
確定日 | 2018-04-05 |
事件の表示 | 特願2014- 7627「遊技機」拒絶査定不服審判事件〔平成27年 7月30日出願公開、特開2015-136369〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
第1 手続の経緯 本願は,平成26年1月20日に特許出願されたものであって,平成28年1月5日付けで拒絶理由が通知され,同年3月9日に意見書及び手続補正書が提出されたが,同年8月9日付けで拒絶査定がなされ,これに対して,同年11月10日に拒絶査定不服審判の請求がなされるとともに手続補正がなされたものである。 第2 平成28年11月10日付けの手続補正についての補正却下の決定 [補正却下の決定の結論] 平成28年11月10日付けの手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。 [理由] 1 本件補正の概要 本件補正は特許請求の範囲の請求項3の記載を含む補正であり,平成28年3月9日付けの手続補正と本件補正の特許請求の範囲の請求項3の記載はそれぞれ,以下のとおりである(下線部は補正を示す。)。 (補正前:平成28年3月9日付けの手続補正) 「【請求項3】 遊技球が転動する遊技領域及び前記遊技領域に形成され前記遊技球の通過を検出するための検出領域を備えた遊技盤と, 前記検出領域を前記遊技球が通過したことを契機にして,遊技者にとって有利な遊技状態へ移行させるか否かの抽籤処理を実行する抽籤手段と, 前記抽籤手段による前記抽籤処理の結果に基づいた遊技の進行に関する情報を出力する情報出力手段と, 複数の周辺機器に接続されるとともに, 複数の演出情報が記憶されている演出情報記憶手段と, 前記情報出力手段により出力された情報に基づいて,前記複数の演出情報から演出情報を決定する演出情報決定手段と, 前記演出情報決定手段により決定された前記演出情報を実行する演出情報実行手段と, 前記演出情報実行手段に報知させる前記演出情報を転送する演出情報転送手段と,を有し, 前記演出情報は,それぞれ複数の前記演出情報から構成されている第1の演出情報と,第2の演出情報とを含み, 前記第2の演出情報は,少なくとも前記演出情報の一部が,前記第1の演出情報に関連付けられており, 前記演出情報実行手段は,前記第1の演出情報に応じて演出を実行する第1の演出情報実行手段及び前記第2の演出情報に応じて演出を実行する第2の演出情報実行手段と,を備え, 前記第1の演出情報実行手段及び前記第2の演出情報実行手段は,前記複数の周辺機器のいずれかにより前記第1の演出情報及び前記第2の演出情報を実行可能な構成を有し, 前記演出情報実行手段が前記第1の演出情報を実行している場合に,前記第1の演出情報実行手段により実行されている前記第1の演出情報に関連付けられた前記第2の演出情報を,前記第2の演出情報実行手段が実行しているか否かを判断する演出情報判断手段をさらに有し, 前記演出情報転送手段は,前記演出情報判断手段によって,前記第1の演出情報実行手段により実行されている前記第1の演出情報に関連付けられた前記第2の演出情報が実行されていないと判断された場合に,前記第2の演出情報実行手段に前記第1の演出情報に関連付けられた前記第2の演出情報を転送することを特徴とする遊技機。」 (補正後:本件補正:平成28年11月10日付け手続補正) 「【請求項3】 遊技球が転動する遊技領域及び前記遊技領域に形成され前記遊技球の通過を検出するための検出領域を備えた遊技盤と, 前記検出領域を前記遊技球が通過したことを契機にして,遊技者にとって有利な遊技状態へ移行させるか否かの抽籤処理を実行する抽籤手段と, 前記抽籤手段による前記抽籤処理の結果に基づいた遊技の進行に関する情報を出力する情報出力手段と, 複数の周辺機器に接続されるとともに, 複数の演出情報が記憶されている演出情報記憶手段と, 前記情報出力手段により出力された情報に基づいて,前記複数の演出情報から演出情報を決定する演出情報決定手段と, 前記演出情報決定手段により決定された前記演出情報を実行する演出情報実行手段と, 前記演出情報実行手段に報知させる前記演出情報を転送する演出情報転送手段と,を有し, 前記演出情報は,それぞれ複数の前記演出情報から構成されている第1の演出情報と,第2の演出情報とを含み, 前記第2の演出情報は,少なくとも前記演出情報の一部が,前記第1の演出情報に関連付けられており, 前記演出情報実行手段は,前記第1の演出情報に応じて演出を実行する第1の演出情報実行手段及び前記第2の演出情報に応じて演出を実行する第2の演出情報実行手段と,を備え, 前記第1の演出情報実行手段及び前記第2の演出情報実行手段は,前記複数の周辺機器のいずれかにより前記第1の演出情報及び前記第2の演出情報を実行可能な構成及び,前記第1の演出情報の実行状態及び前記第2の演出情報の実行状態を更新する構成を有し, 前記第1の演出情報の実行状態により前記第1の演出情報実行手段が前記第1の演出情報を実行している場合に,前記第2の演出情報の実行状態によって前記第2の演出情報を,前記第2の演出情報実行手段が実行しているか否かを判断する演出情報判断手段をさらに有し, 前記演出情報転送手段は,前記演出情報判断手段によって,前記第1の演出情報実行手段が前記第1の演出情報を実行している場合に,前記第2の演出情報を前記第2の演出情報実行手段が実行していないと判断された場合に,前記第2の演出情報実行手段に前記第1の演出情報に関連付けられた前記第2の演出情報を転送することを特徴とする遊技機。」 2 補正の適否 (1)補正事項 本件補正は,補正前の請求項3について,以下に挙げる補正事項を含むものである。 ア 補正前の請求項3に記載された 「前記第1の演出情報実行手段及び前記第2の演出情報実行手段は,前記複数の周辺機器のいずれかにより前記第1の演出情報及び前記第2の演出情報を実行可能な構成を有し」という記載を, 「前記第1の演出情報実行手段及び前記第2の演出情報実行手段は,前記複数の周辺機器のいずれかにより前記第1の演出情報及び前記第2の演出情報を実行可能な構成及び,前記第1の演出情報の実行状態及び前記第2の演出情報の実行状態を更新する構成を有し」という記載にする補正。 イ 補正前の請求項3に記載された 「前記演出情報実行手段が前記第1の演出情報を実行している場合に,前記第1の演出情報実行手段により実行されている前記第1の演出情報に関連付けられた前記第2の演出情報を,前記第2の演出情報実行手段が実行しているか否かを判断する演出情報判断手段をさらに有し,前記演出情報転送手段は,前記演出情報判断手段によって,前記第1の演出情報実行手段により実行されている前記第1の演出情報に関連付けられた前記第2の演出情報が実行されていないと判断された場合に,前記第2の演出情報実行手段に前記第1の演出情報に関連付けられた前記第2の演出情報を転送する」という記載を, 「前記第1の演出情報の実行状態により前記第1の演出情報実行手段が前記第1の演出情報を実行している場合に,前記第2の演出情報の実行状態によって前記第2の演出情報を,前記第2の演出情報実行手段が実行しているか否かを判断する演出情報判断手段をさらに有し,前記演出情報転送手段は,前記演出情報判断手段によって,前記第1の演出情報実行手段が前記第1の演出情報を実行している場合に,前記第2の演出情報を前記第2の演出情報実行手段が実行していないと判断された場合に,前記第2の演出情報実行手段に前記第1の演出情報に関連付けられた前記第2の演出情報を転送する」という記載にする補正。 (2)補正の目的についての検討 ア 補正事項アは,「前記第1の演出情報実行手段及び前記第2の演出情報実行手段」が有する構成に関して,「前記第1の演出情報の実行状態及び前記第2の演出情報の実行状態を更新する構成」を追加することにより,「前記第1の演出情報実行手段及び前記第2の演出情報実行手段」の構成を限定する補正であり,また,補正後の請求項3に記載された発明は,補正前の請求項3に記載された発明と,産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるので,特許法第17条の2第5項第2号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 イ 補正事項イは,「第1の演出情報」が「第1の演出情報実行手段により実行されている」こと,「前記第2の演出情報」が「前記第1の演出情報に関連付けられた」ことに関する重複する記載を削除すると共に,「第1の演出情報を実行している」「演出情報実行手段」が,「第1の演出情報実行手段」であること,「第1の演出情報を実行している場合」が,「前記第1の演出情報の実行状態により」分かること,「前記第2の演出情報を,前記第2の演出情報実行手段が実行しているか否かを判断する」のが,「前記第2の演出情報の実行状態によって」であることを限定する補正であり,また,補正後の請求項3に記載された発明は,補正前の請求項3に記載された発明と,産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるので,特許法第17条の2第5項第2号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 (3)新規事項についての検討 ア 補正事項アについて検討する。 本願の願書に最初に添付された特許請求の範囲,明細書及び図面(以下,「当初明細書等」という。)の【0759】には「[パチンコ遊技機の構成]本発明は,パチスロに限定されるものではなく,パチンコ遊技機にも適用することができる。以下,パチンコ遊技機について説明する。」と記載され,【0814】には「副制御回路1200は,本実施の形態のパチスロ遊技機において説明した副制御回路70(図10参照)と同様に,サブROM1202,サブRAM1203,DSP1204,オーディオRAM1205及びデジタルアンプ1206を備えており,この副制御回路70と同様な各種処理を実行することができるようになっている。」と記載され,【0102】には「第1の演出情報としてのサウンドデータ・・・第2の演出情報としてのLED演出データ」と記載され(下線は,当審で付与。以下同様。),【0107】には「サウンドデータを実行するDSP84は,本実施の形態における第1の演出情報実行手段を構成する。」と記載され,【0109】には「LED演出データに従って点灯及び消灯するドット表示器100,リール照明器102,リール演出表示器103,サイド演出表示器104及び発光部330と,各部材に点灯及び消灯の出力制御を実行するサブCPU81は,本実施の形態における第2の演出情報実行手段を構成する。」と記載され,【0671】には「サブCPU81は,リクエスト登録情報がセットされているか否かを判断する(S511)。この処理において,サブCPU81は,ステップS510の処理で取得したリクエスト登録情報から,リクエスト登録情報がセットされているか否かを判断する。」と記載され,【0672】には「ステップS511の処理において,リクエスト登録情報がセットされていないと判断した場合には(NO),サブCPU81は,サウンド再生情報を更新し(S512),サウンド演出実行処理を終了する。この処理において,サブCPU81は,DSP84による現在のサウンド演出の有無と,サウンド演出の実行中であれば,実行しているサウンドデータと,実行中のサウンド演出の開始時から経過した時間とに係る情報を,サウンド再生情報に反映する処理を実行する。」と記載され,【0649】には「ステップS541の処理において,リクエスト登録情報がセットされていないと判断した場合(NO)又はステップS542の処理を実行した後,サブCPU81は,LED制御状態情報を更新し(S543),LED出力制御実行処理を終了する。この処理において,サブCPU81は,現在のLED演出の実行の有無と,LED演出の実行中であれば,実行しているLED演出データと,実行中のLED演出の開始時から経過した時間とに係る情報を,LED制御状態情報に反映する処理を実行する。」と記載されている。 これらの記載から,請求人が審判請求書において補正の根拠として示した当初明細書等の根拠箇所(【0671】,【0672】,【0649】,図95ステップS512,図91ステップS543)には,サブCPU81(第2の演出情報実行手段)は,サウンドデータ(第1の演出情報)の実行状態(サウンド再生情報)及びLED演出データ(第2の演出情報)の実行状態(LED制御状態情報)を更新する構成を有しているといえるが,DSP84(第1の演出情報実行手段)が,サウンドデータ(第1の演出情報)の実行状態,または,LED演出データ(第2の演出情報)の実行状態を更新する構成を有している点は記載されていない。 また,当初明細書等の他の記載をみても,DSP84(第1の演出情報実行手段)が,サウンドデータ(第1の演出情報)の実行状態,または,LED演出データ(第2の演出情報)の実行状態を更新する構成は記載も示唆もされておらず,自明でもない。 これらのことから,当初明細書等には,DSP84(第1の演出情報実行手段)及びサブCPU81(第2の演出情報実行手段)は,サウンドデータ(第1の演出情報)の実行状態及びLED演出データ(第2の演出情報)の実行状態を更新する構成を有する点は記載されているとはいえない。 したがって,補正事項アは,「前記第1の演出情報実行手段及び前記第2の演出情報実行手段は,」「前記第1の演出情報の実行状態及び前記第2の演出情報の実行状態を更新する構成を有」するものを含むから,当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において,新たな技術的事項を導入しないものであるとはいえない。 よって,補正事項アは,特許法第17条の2第3項の規定に違反するものである。 しかしながら,補正事項アの「前記第1の演出情報実行手段及び前記第2の演出情報実行手段は,・・・前記第1の演出情報の実行状態及び前記第2の演出情報の実行状態を更新する構成を有し」という記載は,(a)DSP84(第1の演出情報実行手段)及びサブCPU81(第2の演出情報実行手段)が,サウンドデータ(第1の演出情報)の実行状態及びLED演出データ(第2の演出情報)の実行状態を更新する構成を有する,という解釈だけでなく,(b)DSP84(第1の演出情報実行手段)あるいはサブCPU81(第2の演出情報実行手段)のいずれかが,サウンドデータ(第1の演出情報)の実行状態及びLED演出データ(第2の演出情報)の実行状態を更新する構成を有する,という解釈もできる。 既に検討したように,当初明細書等には,上記(a)の解釈については記載されておらず,補正事項アが上記(a)の解釈であるとすると,補正事項アは新規事項を追加するものになるが,当初明細書等には上記(b)の解釈について記載されており,補正事項アが上記(b)の解釈であるとすると,補正事項アは新規事項を追加するものではないから,補正事項アが上記(b)の解釈であるとして進めることにする。 イ 補正事項イについて検討する。 補正事項イは,【0629】?【0642】,【0759】,【0814】,図90の記載に基づくものであるから,新規事項を追加するものではない。 3 独立特許要件 本件補正については,(3)アにおいて検討したように,上記(b)の解釈であるとして,本件補正後の請求項3に記載された発明が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか否か,すなわち,特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか否か,について以下において検討する。 (1)本件補正後の請求項3に係る発明 補正後の請求項3に係る発明(以下,「本願補正発明3」という。)は,上記「1 本件補正の概要」に本件補正後の請求項3として記載したとおりのものである(A?Mは,本願補正発明3を分説するために当審で付与した。)。 「【請求項3】 A 遊技球が転動する遊技領域及び前記遊技領域に形成され前記遊技球の通過を検出するための検出領域を備えた遊技盤と, B 前記検出領域を前記遊技球が通過したことを契機にして,遊技者にとって有利な遊技状態へ移行させるか否かの抽籤処理を実行する抽籤手段と, C 前記抽籤手段による前記抽籤処理の結果に基づいた遊技の進行に関する情報を出力する情報出力手段と, D 複数の周辺機器に接続されるとともに, 複数の演出情報が記憶されている演出情報記憶手段と, E 前記情報出力手段により出力された情報に基づいて,前記複数の演出情報から演出情報を決定する演出情報決定手段と, F 前記演出情報決定手段により決定された前記演出情報を実行する演出情報実行手段と, G 前記演出情報実行手段に報知させる前記演出情報を転送する演出情報転送手段と,を有し, H 前記演出情報は,それぞれ複数の前記演出情報から構成されている第1の演出情報と,第2の演出情報とを含み, I 前記第2の演出情報は,少なくとも前記演出情報の一部が,前記第1の演出情報に関連付けられており, J 前記演出情報実行手段は,前記第1の演出情報に応じて演出を実行する第1の演出情報実行手段及び前記第2の演出情報に応じて演出を実行する第2の演出情報実行手段と,を備え, K 前記第1の演出情報実行手段及び前記第2の演出情報実行手段は,前記複数の周辺機器のいずれかにより前記第1の演出情報及び前記第2の演出情報を実行可能な構成及び,前記第1の演出情報の実行状態及び前記第2の演出情報の実行状態を更新する構成を有し, L 前記第1の演出情報の実行状態により前記第1の演出情報実行手段が前記第1の演出情報を実行している場合に,前記第2の演出情報の実行状態によって前記第2の演出情報を,前記第2の演出情報実行手段が実行しているか否かを判断する演出情報判断手段をさらに有し, M 前記演出情報転送手段は,前記演出情報判断手段によって,前記第1の演出情報実行手段が前記第1の演出情報を実行している場合に,前記第2の演出情報を前記第2の演出情報実行手段が実行していないと判断された場合に,前記第2の演出情報実行手段に前記第1の演出情報に関連付けられた前記第2の演出情報を転送することを特徴とする遊技機。」 (2)刊行物に記載された事項 (2-1)刊行物1 本願の出願前に頒布された特開2013-192899号公報(以下,「刊行物1」という。)には,図面とともに次の事項が記載されている(下線は当審で付した。以下同様。)。 (ア)「【0003】 また,図柄等のスクロール中には,時として遊技者にとって有利な遊技状態(例えば,大当たり)となることを事前に示唆する興趣演出(例えば,リーチ表示による演出等)が行われて,有利な遊技に対する期待感を遊技者に持たせる工夫もなされている。更に,リーチ表示による演出では,所謂ダブルリーチ表示を行い,単に大当たりとなることを示唆するだけでなく,スクロールが停止したときの停止図柄によって,大当たり後に,大当たりとなる確率が高確率となるか否かを期待させる演出も行われる遊技機もある。」 (イ)「【0028】 図2に示すように,遊技盤13は,正面視略正方形状に切削加工した木製のベース板60に,球案内用の多数の釘(図示せず)や風車の他,レール61,62,一般入賞口63,第1入球口64,第2入球口640,第1可変入賞装置65,第2可変入賞装置650,第1スルーゲート67,第2スルーゲート670,可変表示装置ユニット80等を組み付けて構成され,その周縁部が内枠12の裏面側に取り付けられる。一般入賞口63,第1入球口64,第2入球口640,第1可変入賞装置65,第2可変入賞装置650,可変表示装置ユニット80は,ルータ加工によってベース板60に形成された貫通穴に配設され,遊技盤13の前面側から木ネジ等により固定されている。 ・・・ 【0030】 遊技盤13の前面には,帯状の金属板を略円弧状に屈曲加工して形成した外レール62が植立され,その外レール62の内側位置には外レール62と同様に帯状の金属板で形成した円弧状の内レール61が植立される。この内レール61と外レール62とにより遊技盤13の前面外周が囲まれ,遊技盤13とガラスユニット16(図1参照)とにより前後が囲まれることにより,遊技盤13の前面には,球の挙動により遊技が行われる遊技領域が形成される。遊技領域は,遊技盤13の前面であって2本のレール61,62と円弧部材70とにより区画して形成される略円形状の領域(入賞口等が配設され,発射された球が流下する領域)である。」 (ウ)「【0064】 可変表示装置ユニット80の下方には,球が入球し得る第1入球口64が配設されている。この第1入球口64へ球が入球すると遊技盤13の裏面側に設けられる第1入球口スイッチ(図示せず)がオンとなり,その第1入球口スイッチのオンに起因して主制御装置110で大当たりの抽選がなされ,その抽選結果に応じた表示が第1図柄表示装置37AのLED37Aaで示される。 【0065】 一方,可変表示装置ユニット80の正面視右方には,球が入球し得る第2入球口640が配設されている。この第2入球口640へ球が入球すると遊技盤13の裏面側に設けられる第2入球口スイッチ(図示せず)がオンとなり,その第2入球口スイッチのオンに起因して主制御装置110で大当たりの抽選がなされ,その抽選結果に応じた表示が第1図柄表示装置37BのLED37Baで示される。」 (エ)「【0087】 なお,払出制御装置111や音声ランプ制御装置113などのサブ制御装置に対して動作を指示するために,主制御装置110から該サブ制御装置へ各種のコマンドがデータ送受信回路によって送信されるが,かかるコマンドは,主制御装置110からサブ制御装置へ一方向にのみ送信される。 ・・・ 【0092】 ここで,図7及び図8を参照して,主制御装置110のRAM203内に設けられる各種カウンタと,ROM202内に格納された各種テーブル202a?202dと,RAM203内に設けられた各種保留球格納エリア203a,203b,203i及び各種保留球実行エリア203c,203jとについて説明する。まず,図7は,各種カウンタの概要を示す図である。これらのカウンタ等は,大当たり抽選や第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81の表示の設定,第2図柄表示装置83の表示結果の抽選などを行うために,主制御装置110のMPU201で使用される。」 (オ)「【0104】 ここで,特図1保留球格納エリア203b又は特図2保留球格納エリア203c内の1の保留エリア(特図1保留第1?第4エリア,特図2保留第1?第4エリアのいずれか)に格納された第1当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる乱数でなければ,即ち,外れとなる乱数であれば,変動演出における変動パターンや,停止図柄の種別(以下「停止種別」と称す)は,外れ時のものとなる。一方で,特図1保留球格納エリア203b又は特図2保留球格納エリア203c内の1の保留エリアに格納された第1当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる乱数であれば,変動演出における変動パターンや停止種別は大当たり時のものとなる。この場合,その大当たり時の変動パターンおよび停止種別は,同じ保留エリアに格納された第1当たり種別カウンタC2の値が示す大当たり種別に対応して決定される。」 (カ)「【0198】 音声ランプ制御装置113のMPU221には,アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン224を介して入出力ポート225が接続されている。入出力ポート225には,主制御装置110,表示制御装置114,音声出力装置226,ランプ表示装置227,枠ボタン22などがそれぞれ接続されている。 【0199】 音声ランプ制御装置113は,主制御装置110から受信した各種のコマンド(変動パターンコマンド,停止種別コマンド等)に基づいて,第3図柄表示装置81の表示態様を決定し,決定した表示態様をコマンド(表示用変動パターンコマンド,表示用停止種別コマンド等)によって表示制御装置114へ通知する。また,音声ランプ制御装置113は,枠ボタン22からの入力を監視し,遊技者によって枠ボタン22が操作された場合は,第3図柄表示装置81で表示されるステージを変更したり,スーパーリーチ時の演出内容を変更したりするように,表示制御装置114へ指示する。ステージが変更される場合は,変更後のステージに応じた背面画像を第3図柄表示装置81に表示させるべく,変更後のステージに関する情報を含めた背面画像変更コマンドを表示制御装置114へ送信する。ここで,背面画像とは,第3図柄表示装置81に表示させる主要な画像である第3図柄の背面側に表示される画像のことである。表示制御装置114は,この音声ランプ制御装置113から送信されるコマンドに従って,第3図柄表示装置81に各種の画像を表示する。 【0200】 また,音声ランプ制御装置113は,表示制御装置114から第3図柄表示装置81の表示内容を表すコマンド(表示コマンド)を受信する。音声ランプ制御装置113では,表示制御装置114から受信した表示コマンドに基づき,第3図柄表示装置81の表示内容に合わせて,その表示内容に対応する音声を音声出力装置226から出力し,また,その表示内容に対応させてランプ表示装置227の点灯および消灯を制御する。 【0201】 ここで,図9(a)を参照して,音声ランプ制御装置113のROM222の詳細について説明する。図9(a)は,音声ランプ制御装置113のROM222に格納される各種データを模式的に示した模式図である。ROM222は,少なくとも音声データ記憶エリア222aを有している。 【0202】 音声データ記憶エリア222aは,音声出力装置226から出力させる音声を再生するためのデータである音声データを格納するエリアである。音声データ記憶エリア222aは,第3図柄表示装置81に所定のキャラクタ画像が表示される場合に出力する音声,第3図柄表示装置81に所定領域を明るく発光させた発光エフェクト画像が表示される場合に出力する音声,第3図柄表示装置81において変動演出中にリーチが発生した場合に出力する音声(以下「リーチ音声」と称す)等,各音声の種別毎に対応する音声データが格納されている。 【0203】 MPU221は,表示制御装置114から,第3図柄表示装置81の表示内容を示す表示コマンドを受信すると,その表示コマンドで示される表示内容に対応した音声データをROM222222の音声データ記憶エリア222aから読み出し,その音声データに基づいて再生した音声を音声出力装置226から出力する。これにより,第3図柄表示装置81に表示内容に合った音声データを音声出力装置226より出力させることができる。」 (キ)「【0288】 次に,図11を参照して,表示制御装置114の電気的構成について説明する。図11は,表示制御装置114の電気的構成を示すブロック図である。表示制御装置114は,MPU231と,プログラムROM232と,ワークRAM233と,キャラクタROM234と,ビデオRAM236と,画像コントローラ237と,入出力ポート237と,出力ポート239と,バスライン240,241とを有している。 ・・・・ 【0290】 入出力ポート238には,また,バスライン240を介して,MPU231,プログラムROM232,ワークRAM233,キャラクタROM234,画像コントローラ237が接続されている。画像コントローラ237には,ビデオRAM236が接続されると共に,バスライン241を介して出力ポート239が接続されている。出力ポート239の出力側には,第3図柄表示装置81が接続されている。 ・・・ 【0292】 MPU231は,音声ランプ制御装置113から入力されたコマンドに基づいて,第3図柄表示装置81の表示内容を制御する。プログラムROM232は,MPU231により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリである。また,ROM232は,表示データテーブル格納エリア232aを少なくとも有している。 【0293】 表示データテーブル格納エリア232aは,主制御装置110からのコマンドに基づき表示させる演出毎に用意された表示データテーブルが格納される領域である。表示データテーブルは,その表示データテーブルに対応した演出において,時間経過に伴い第3図柄表示装置81に表示すべき表示内容を記載した表示データテーブルが格納される領域である。MPU231は,音声ランプ制御装置113より受信したコマンドに従って第3図柄表示装置81に表示させる演出を特定し,その演出に対応する表示データテーブルを,表示データテーブル格納エリア232aから読み出して,その読み出した表示データテーブルに従って,第3図柄表示装置81の表示を制御する。 ・・・ 【0298】 表示データテーブル格納エリア232aには,デモ演出および再始動演出に対応する表示データテーブルをそれぞれ1つずつ格納する。変動演出用の表示データテーブルである変動用表示データテーブルは,設定される変動演出パターンと停止図柄との組み合わせに応じて,1テーブルずつ用意される。また,確定表示演出に対応する表示データテーブルとしては,停止図柄として外れ図柄を確定表示させるものと,確変大当たり(15R確変大当たり又は4R確変大当たり)を確定表示されるものと,通常大当たり(15R通常大当たり)を確定表示させるものとが,それぞれ用意されている。」 (ク)「【0317】 MPU231は,主制御装置110からのコマンド等に基づき音声ランプ制御装置113から送信されるコマンド(例えば,表示用変動パターンコマンド)等に応じて,使用する表示データテーブルを選定し,その選定した表示データテーブルをデータテーブル格納エリア233bから読み出して,ワークRAM233に設けられた後述の表示データテーブルバッファ233aに格納すると共に,ポインタ233bを初期化する。そして,1フレーム分の描画処理が完了する度にポインタ233bを1加算し,表示データテーブルバッファ233aに格納された表示データテーブルにおいて,ポインタ233bが示すアドレスに規定された描画内容に基づき,次に描画すべき画像内容を特定して後述する描画リスト(図13参照)を作成する。この描画リストを画像コントローラ237に送信することで,画像コントローラに対しその画像の描画指示を行う。これにより,ポインタ233bの更新に従って,表示データテーブルで規定された順に描画内容が特定されるので,その表示データテーブルで規定された通りの画像が第3図柄表示装置81に表示される。」 (ケ)「【0466】 一方,変動パターンコマンドを受信していないと判別された場合(S2001:No),次いで,主制御装置110より停止種別コマンドを受信したか否かを判別する(S2003)。そして,停止種別コマンドを受信したと判別された場合(S2003:Yes),変動開始フラグをオンに設定し(S2004),その停止種別コマンドで示される停止種別(15R確変大当たり,4R確変大当たり,15R通常大当たり,完全外れ,前後外れリーチ,前後外れ以外リーチ)を抽出して,RAM233に記憶する(S2005)。そして,主コマンド判定処理を終了し,メイン処理に戻る。」 (コ)「【0486】 表示制御装置114では,この表示用変動パターンコマンドを受信することによって,この表示用変動パターンコマンドによって示される変動パターンで第3図柄表示装置81に第3図柄の変動表示が行われるように,その変動演出の表示制御を開始する。また,表示制御装置114では,表示用停止種別コマンドを受信することによって,表示用変動パターンコマンドによって開始された変動演出を確定表示させるときに,その表示用停止種別コマンドで示された停止図柄を表示する。」 (サ)「【0613】 次いで,図40及び図41を参照して,第5実施形態におけるパチンコ機10について説明する。第1?第4実施形態におけるパチンコ機10では,音声ランプ制御装置113のRAM223の再生音声データ記憶エリア223dに,第1?第4チャンネル用エリア223d1?d4を設け,リーチ音声を再生する音声データを第1?第4チャンネル用エリア223d1?d4のいずれかのエリアに設定する場合について説明した。これに対し,第5実施形態におけるパチンコ機10では,再生音声データ記憶エリア2232dに,第4チャンネル用エリア223d4に代えてリーチ音声用エリア223d5を設け,リーチ音声を再生する音声データは,このリーチ音声用エリア223d5に設定する。また,リーチ音声用エリア2232d5に設定されたリーチ音声を再生中に,リーチ表示コマンドが表示制御装置114から音声ランプ制御装置113に対して送信されても,そのリーチ表示コマンドを無視する。 【0614】 なお,本第5実施形態において,第4実施形態と同様に,通常リーチ音声は,第1?第3実施形態のような20ミリ秒間の無音区間を必要とせず,通常リーチ音声の再生が開始されると,即座に「リーチだ!」といった有音区間の再生が行われる。また,本第5実施形態におけるパチンコ機10の構成は,音声ランプ制御装置113のRAM223の一部の構成と,MPU221によって実行される音声再生設定処理(S1916)の一部の処理とを除き,第1,第3,第4実施形態と同一である。例えば,表示制御装置114は,ダブルリーチが第3図柄表示装置81に表示された場合に,第3図柄表示装置81の表示内容として,まず,確変リーチを成立させたリーチ図柄の種類とあわせてリーチ成立を通知するリーチ表示コマンドを送信し,その後,直ぐに,通常リーチを成立させたリーチ図柄の種類とあわせてリーチ成立を通知するリーチ表示コマンドを送信する。以下,第1実施形態と同一の要素には同一の符号を付し,その図示と説明を省略する。 ・・・ 【0616】 リーチ音声用エリア223d5は,リーチ音声を再生するための音声データを専ら格納するための専用エリアである。MPU221は,表示制御装置114からリーチ表示コマンドを受信すると,そのリーチ表示コマンドで示されるリーチ図柄に対応する音声データ(第0図柄通常リーチ音声データ222a0,第1図柄確変リーチ音声データ222a1,第2図柄通常リーチ音声データ222a2,・・・,第9図柄確変リーチ音声データ222a9のいずれか)を音声データ記憶エリア222aから読み出し,読み出したリーチ音声データを,リーチ音声用エリア223d5へ格納する。 ・・・ 【0620】 図41は,第5実施形態における音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される音声再生設定処理(S1916)を示すフローチャートである。 ・・・ 【0623】 S2302の処理の結果,リーチ表示コマンドを受信していれば(S2302:Yes),次いで,リーチ音声用エリア使用中フラグ223mはオフか否かを判断する(S2342)。その結果,リーチ音声用エリア使用中フラグ223mがオフであれば(S2342:Yes),そのリーチ表示コマンドで示されるリーチ図柄に対応したリーチ音声データを,音声データ記憶エリア222aの第0図柄通常リーチ音声データ222a0,第1図柄確変リーチ音声データ222a1,第2図柄通常リーチ音声データ222a2,・・・第9確変リーチ音声データ222a9の中から読み出して,再生音声データ記憶エリア223dのリーチ音声用エリア223d5に設定し,リーチ音声の再生を開始する(S2343)。そして,リーチ音声用エリア使用中フラグ223mをオンに設定し(S2344),音声再生設定処理を終了する。 【0624】 また,S2342の処理の結果,リーチ音声用エリア使用中フラグ223mがオンである場合は(S2342:No),受信したリーチ表示コマンドを消去して(S2335),音声再生設定処理を終了する。 ・・・ 【0626】 ここで,第3図柄表示装置81においてダブルリーチが表示された場合,表示制御装置114は,音声ランプ制御装置113に対して,第3図柄表示装置81の表示内容として,まず,確変リーチを成立させたリーチ図柄の種類とあわせてリーチ成立を通知するリーチ表示コマンドを送信し,その後,直ぐに,通常リーチを成立させたリーチ図柄の種類とあわせてリーチ成立を通知するリーチ表示コマンドを送信する。 【0627】 このとき,音声ランプ制御装置114では,確変リーチを成立させたリーチ図柄の種類とあわせてリーチ成立を通知するリーチ表示コマンドを受信すると,音声再生設定処理によって,その確変リーチを成立させたリーチ図柄(主図柄)に対応する確変リーチ音声を再生するための音声データをリーチ用音声エリア223d5に設定し,その確変リーチ音声の再生を開始する。このとき,確変リーチ音声の再生が終了するまで,リーチ音声用エリア223d5は使用中の状態となり,リーチ音声用エリア使用中フラグ223mがオンとなる。 【0628】 次いで,音声ランプ制御装置114では,通常リーチを成立させたリーチ図柄の種類とあわせてリーチ成立を通知するリーチ表示コマンドを受信するが,このリーチ表示コマンドは,確変リーチを成立させたリーチ図柄の種類とあわせてリーチ成立を通知するリーチ表示コマンドの受信後,すぐに受信されるコマンドである。即ち,通常リーチを成立させたリーチ図柄の種類とあわせてリーチ成立を通知するリーチ表示コマンドを受信したとき,リーチ音声用エリア223d5は使用中の状態であり,リーチ音声用エリア使用中フラグ223mがオンとなっている。これにより,このリーチ表示コマンドは無視され,通常リーチ音声は非出力となる。 ・・・ 【0632】 これに対し,本パチンコ機10では,ダブルリーチが第3図柄表示装置81に表示された場合に,音声ランプ制御装置113がリーチ表示コマンドを表示制御装置114より受信すると,一先ず受信したリーチ表示コマンドによって示されるリーチ図柄(主図柄)に対応するリーチ音声を出力する一方,リーチ音声用エリア223d5は使用中の状態となり,次に受信するリーチ表示コマンドが無視される。つまり,後から受信するリーチ表示コマンドによって,通常リーチ音声が出力されない。従って,ダブルリーチが第3図柄表示装置81に表示された場合に,確変リーチ音声だけを遊技者に聞かせることができる。」 (シ)上記【0030】の「遊技領域は,遊技盤13の前面であって2本のレール61,62と円弧部材70とにより区画して形成される略円形状の領域(入賞口等が配設され,発射された球が流下する領域)である」との記載,上記【0028】の「遊技盤13は・・・ベース板60に・・・レール61,62,・・・第1入球口64,第2入球口640・・・等を組み付けて構成され」との記載,上記【0064】の「第1入球口64へ球が入球すると・・・第1入球口スイッチ(図示せず)がオンとなり」との記載,上記【0065】の「第2入球口640へ球が入球すると・・・第2入球口スイッチ(図示せず)がオンとなり」との記載を参酌すると,図2には,発射された球が流下する遊技領域,遊技領域に配設され球が入球すると第1入球口スイッチがオンとなる第1入球口64,及び遊技領域に配設され球が入球すると第2入球口スイッチがオンとなる第2入球口640,を配設した遊技盤13が図示されているといえる。 (ス)上記【0290】の「入出力ポート238には・・・バスライン240を介して・・・プログラムROM232・・・画像コントローラ237が接続され・・・画像コントローラ237には・・・バスライン241を介して出力ポート239が接続され・・・出力ポート239の出力側には,第3図柄表示装置81が接続されている」との記載,上記【0292】の「ROM232は,表示データテーブル格納エリア232aを・・・有している」との記載,上記【0288】の「表示制御装置114は・・・プログラムROM232・・・を有している」との記載を参酌すると,図11には,第3図柄表示装置81と画像コントローラ237を介して接続されると共に,表示データテーブル格納エリア232aを有する表示制御装置114のプログラムROM232が図示されているといえる。 (セ)上記【0198】には「音声ランプ制御装置113のMPU221には,アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン224を介して入出力ポート225が接続されている。入出力ポート225には・・・表示制御装置114,音声出力装置226,ランプ表示装置227,枠ボタン22などがそれぞれ接続されている」と記載され,上記【0201】には「音声ランプ制御装置113のROM222・・・ROM222は,・・・音声データ記憶エリア222aを有している」と記載され,上記【0203】には「MPU221は・・・音声データをROM222222の音声データ記憶エリア222aから読み出し,その音声データに基づいて再生した音声を音声出力装置226から出力する」と記載されている。上記【0201】の「ROM222」との記載から,上記【0203】の「ROM222222」は「ROM222」の誤記であることは明らかであり,上記【0203】の「MPU221は・・・音声データをROM222の音声データ記憶エリア222aから読み出し」との記載から,MPU221はROM222と接続されていることは明らかである。これらのことを参酌すると,図5,9(a)には,音声出力装置226,ランプ表示装置227と接続されると共に,音声データ記憶エリア222aを有する音声ランプ制御装置113のROM222が図示されている。 上記記載事項(ア)?(サ),上記図示内容(シ)?(セ)より,以下の事項が導かれる。 なお,(a)?(m)は,本願補正発明3の構成A?Mに対応した事項を示している。 (a)上記(シ)には図2の図示内容として「発射された球が流下する遊技領域,遊技領域に配設され球が入球すると第1入球口スイッチがオンとなる第1入球口64,及び遊技領域に配設され球が入球すると第2入球口スイッチがオンとなる第2入球口640,を配設した遊技盤13」が記載されているから,刊行物1には,発射された球が流下する遊技領域,遊技領域に配設され球が入球すると第1入球口スイッチがオンとなる第1入球口64,及び遊技領域に配設され球が入球すると第2入球口スイッチがオンとなる第2入球口640,を配設した遊技盤13が記載されているといえる。 (b)上記【0064】には「第1入球口64へ球が入球すると・・・第1入球口スイッチ(図示せず)がオンとなり,その・・・オンに起因して主制御装置110で大当たりの抽選がなされ」と記載され,上記【0065】には「第2入球口640へ球が入球すると・・・第2入球口スイッチ(図示せず)がオンとなり,その・・・オンに起因して主制御装置110で大当たりの抽選がなされ」と記載され,上記【0003】には「遊技者にとって有利な遊技状態(例えば,大当たり)」と記載され,上記【0092】には「主制御装置110のMPU201」と記載されており,MPU201が主制御装置110の制御を行うことは明らかであるから,刊行物1には,第1入球口64又は第2入球口640へ球が入球すると第1入球口スイッチ又は第2入球口スイッチがオンとなり,そのオンに起因して遊技者にとって有利な遊技状態である大当たりの抽選をする主制御装置110のMPU201が記載されているといえる。 (c)上記【0087】には「音声ランプ制御装置113などのサブ制御装置・・・主制御装置110から該サブ制御装置へ各種のコマンドがデータ送受信回路によって送信される」と記載され,上記【0199】には「各種のコマンド(変動パターンコマンド,停止種別コマンド等)」と記載され,上記【0466】には「停止種別コマンドで示される停止種別(15R確変大当たり,4R確変大当たり,15R通常大当たり,完全外れ,前後外れリーチ,前後外れ以外リーチ)」と記載され,上記【0092】には「主制御装置110のMPU201」と記載されており,MPU201が主制御装置110の制御を行うことは明らかであるから,刊行物1には,音声ランプ制御装置113へ各種のコマンド(変動パターンコマンド,大当たり・リーチなどの停止種別が示される停止種別コマンド等)をデータ送受信回路によって送信する主制御装置110のMPU201が記載されているといえる。 (d)上記(ス)には図11の図示内容として「第3図柄表示装置81と画像コントローラ237を介して接続されると共に,表示データテーブル格納エリア232aを有する表示制御装置114のプログラムROM232」が記載され,上記【0293】には「表示データテーブル格納エリア232aは,主制御装置110からのコマンドに基づき表示させる演出毎に用意された表示データテーブルが格納される領域」と記載され,上記【0298】には「変動演出用の表示データテーブルである変動用表示データテーブルは,設定される変動演出パターンと停止図柄との組み合わせに応じて」と記載され,上記【0104】には「変動演出における変動パターンや,停止図柄の種別(以下「停止種別」と称す)」と記載されている。ここで,上記【0298】の「変動演出用の表示データテーブルである変動用表示データテーブルは,設定される変動演出パターンと停止図柄との組み合わせに応じて」との記載,上記【0104】の「変動演出における変動パターンや,停止図柄の種別(以下「停止種別」と称す)」との記載から,変動用表示データテーブルには,変動パターンと停止図柄(停止種別)が設定されているといえるから,刊行物1には,第3図柄表示装置81と画像コントローラ237を介して接続され,主制御装置110からのコマンドに基づき表示させる演出毎に用意された変動演出パターンと停止図柄(停止種別)が設定されている変動用表示データテーブル等の表示データテーブルが格納される表示データテーブル格納エリア232aを有する表示制御装置114のプログラムROM232が記載されているといえる。 また,上記(セ)には図5,9(a)の図示内容として「音声出力装置226,ランプ表示装置227と接続されると共に,音声データ記憶エリア222aを有する音声ランプ制御装置113のROM222」が記載され,上記【0202】には「音声データ記憶エリア222aは・・・第3図柄表示装置81において変動演出中にリーチが発生した場合に出力する音声(以下「リーチ音声」と称す)等,各音声の種別毎に対応する音声データが格納されている」と記載され,上記【0616】には「リーチ表示コマンドで示されるリーチ図柄に対応する音声データ(第0図柄通常リーチ音声データ222a0,第1図柄確変リーチ音声データ222a1,・・・,第9図柄確変リーチ音声データ222a9のいずれか)を音声データ記憶エリア222aから読み出し,読み出したリーチ音声データ」と記載され,上記【0201】には「ROM222は,少なくとも音声データ記憶エリア222aを有している」と記載されているから,刊行物1には,音声出力装置226,ランプ表示装置227と接続され,第3図柄表示装置81において変動演出中にリーチが発生した場合に出力するリーチ表示コマンドのリーチ図柄に対応するリーチ音声データ(第0図柄通常リーチ音声データ222a0,第1図柄確変リーチ音声データ222a1,・・・,第9図柄確変リーチ音声データ222a9のいずれか)等,各音声の種別毎に対応する音声データが格納されている音声データ記憶エリア222aを少なくとも有する音声ランプ制御装置113のROM222が記載されているといえる。 これらのことから,刊行物1には,第3図柄表示装置81と画像コントローラ237を介して接続され,主制御装置110からのコマンドに基づき表示させる演出毎に用意された変動演出パターンと停止図柄(停止種別)が設定されている変動用表示データテーブル等の表示データテーブルが格納される表示データテーブル格納エリア232aを有する表示制御装置114のプログラムROM232と,音声出力装置226,ランプ表示装置227と接続され,第3図柄表示装置81において変動演出中にリーチが発生した場合に出力するリーチ表示コマンドのリーチ図柄に対応するリーチ音声データ(第0図柄通常リーチ音声データ222a0,第1図柄確変リーチ音声データ222a1,・・・,第9図柄確変リーチ音声データ222a9のいずれか)等,各音声の種別毎に対応する音声データが格納されている音声データ記憶エリア222aを少なくとも有する音声ランプ制御装置113のROM222が記載されているといえる。 (e)上記【0199】には「音声ランプ制御装置113は,主制御装置110から受信した各種のコマンド(変動パターンコマンド,停止種別コマンド等)に基づいて,第3図柄表示装置81の表示態様を決定し,決定した表示態様をコマンド(表示用変動パターンコマンド,表示用停止種別コマンド等)によって表示制御装置114へ通知する」と記載され,上記【0614】には「ダブルリーチが第3図柄表示装置81に表示された場合」と記載され,上記【0198】には「音声ランプ制御装置113のMPU221」と記載されており,MPU221が音声ランプ制御装置113の制御を行うことは明らかである。ここで,上記【0614】の「ダブルリーチが第3図柄表示装置81に表示された場合」との記載から,上記【0199】の「第3図柄表示装置81の表示態様」には,ダブルリーチ等の表示態様が含まれていることは明らかであるから,刊行物1には,主制御装置110から受信した各種のコマンド(変動パターンコマンド,停止種別コマンド等)に基づいて,第3図柄表示装置81の表示態様としてダブルリーチ等の表示態様を決定し,決定したダブルリーチ等の表示態様のコマンド(表示用変動パターンコマンド,表示用停止種別コマンド等)によって表示制御装置114へ通知する音声ランプ制御装置113のMPU221と,が記載されているといえる。 また,上記【0200】には「音声ランプ制御装置113は,表示制御装置114から第3図柄表示装置81の表示内容を表すコマンド(表示コマンド)を受信する」と記載されているが,表示制御装置114から見ると,「表示制御装置114は,第3図柄表示装置81の表示内容を表す表示コマンドを音声ランプ制御装置113に送信する」といえる。加えて,上記【0614】には「表示制御装置114は,ダブルリーチが第3図柄表示装置81に表示された場合に,第3図柄表示装置81の表示内容として,まず,確変リーチを成立させたリーチ図柄の種類と・・・リーチ成立を通知するリーチ表示コマンドを送信し,その後,直ぐに,通常リーチを成立させたリーチ図柄の種類と・・・リーチ成立を通知するリーチ表示コマンドを送信する」と記載され,上記【0288】には「表示制御装置114は,MPU231・・・を有している」と記載されており,MPU231が表示制御装置114の制御を行うことは明らかであるから,刊行物1には,第3図柄表示装置81の表示内容を表す表示コマンドを音声ランプ制御装置113に送信するが,ダブルリーチが第3図柄表示装置81に表示された場合は,第3図柄表示装置81の表示内容として,まず,確変リーチのリーチ図柄の種類とリーチ成立を通知するリーチ表示コマンドを送信し,その後,直ぐに,通常リーチのリーチ図柄の種類とリーチ成立を通知するリーチ表示コマンドを送信する表示制御装置114のMPU231が記載されているといえる。 これらのことから,主制御装置110から受信した各種のコマンド(変動パターンコマンド,停止種別コマンド等)に基づいて,第3図柄表示装置81の表示態様としてダブルリーチ等の表示態様を決定し,決定したダブルリーチ等の表示態様のコマンド(表示用変動パターンコマンド,表示用停止種別コマンド等)によって表示制御装置114へ通知する音声ランプ制御装置113のMPU221と,第3図柄表示装置81の表示内容を表す表示コマンドを音声ランプ制御装置113に送信するが,ダブルリーチが第3図柄表示装置81に表示された場合は,第3図柄表示装置81の表示内容として,まず,確変リーチのリーチ図柄の種類とリーチ成立を通知するリーチ表示コマンドを送信し,その後,直ぐに,通常リーチのリーチ図柄の種類とリーチ成立を通知するリーチ表示コマンドを送信する表示制御装置114のMPU231が記載されている。 (f,j)上記【0486】には「表示制御装置114では・・・受信する・・・表示用変動パターンコマンドに・・・示される変動パターンで第3図柄表示装置81に第3図柄の変動表示が行われるように・・・変動演出の表示制御を開始する・・・受信する・・・表示用停止種別コマンドで示された停止図柄を表示する」と記載され,上記【0292】には「MPU231は・・・第3図柄表示装置81の表示内容を制御する」と記載され,上記(e)において検討したように,第3図柄表示装置81の表示態様には,ダブルリーチ等の表示態様が含まれていることは明らかであるから,刊行物1には,受信した表示用変動パターンコマンドに示される変動パターンで第3図柄表示装置81に第3図柄の変動表示が行われるようにダブルリーチ等の変動演出を開始し,受信した表示用停止種別コマンドで示された停止図柄を表示する表示制御装置114のMPU231が記載されている。 また,上記【0200】には「音声ランプ制御装置113では,表示制御装置114から受信した表示コマンドに基づき,第3図柄表示装置81の表示内容・・・に対応する音声を音声出力装置226から出力し」と記載され,上記【0632】には「ダブルリーチが第3図柄表示装置81に表示された場合に,音声ランプ制御装置113がリーチ表示コマンドを表示制御装置114より受信すると・・・受信したリーチ表示コマンドによって示されるリーチ図柄(主図柄)に対応するリーチ音声を出力する・・・確変リーチ音声だけを遊技者に聞かせる」と記載され,上記【0202】には「各音声の種別毎に対応する音声データが格納されている」と記載され,上記【0203】には「MPU221は・・・音声を音声出力装置226から出力する」と記載されている。ここで,上記【0202】の「各音声の種別毎に対応する音声データ」との記載から,音声データに音声が対応しているといえることも踏まえると,刊行物1には,表示制御装置114から受信したリーチ表示コマンド等の表示コマンドに基づき,第3図柄表示装置81の表示内容に対応する確変リーチ音声等の音声データに対応する音声を音声出力装置226から出力する音声ランプ制御装置113のMPU221が記載されている。 これらのことから,刊行物1には,受信した表示用変動パターンコマンドに示される変動パターンで第3図柄表示装置81に第3図柄の変動表示が行われるようにダブルリーチ等の変動演出を開始し,受信した表示用停止種別コマンドで示された停止図柄を表示する表示制御装置114のMPU231と,表示制御装置114から受信したリーチ表示コマンド等の表示コマンドに基づき,第3図柄表示装置81の表示内容に対応する確変リーチ音声等の音声データに対応する音声を音声出力装置226から出力する音声ランプ制御装置113のMPU221が記載されている。 (g)上記【0317】には「MPU231は・・・音声ランプ制御装置113から送信されるコマンド(例えば,表示用変動パターンコマンド)等に応じて,使用する表示データテーブルを選定し,その選定した表示データテーブルをデータテーブル格納エリア233bから読み出して,ワークRAM233に設けられた・・・表示データテーブルバッファ233aに格納すると共に,ポインタ233bを初期化する」と記載され,上記【0288】には「表示制御装置114は,MPU231・・・を有している」と記載され,上記【0292】には「ROM232は,表示データテーブル格納エリア232aを・・・有している」と記載されている。ここで,上記【0292】の「表示データテーブル格納エリア232a」という記載,上記【0317】の「ポインタ233b」という記載から,上記【0317】の記載「データテーブル格納エリア233b」は「表示データテーブル格納エリア232a」の誤記であることは明らかであることを踏まえると,刊行物1には,音声ランプ制御装置113から送信されるコマンド(例えば,表示用変動パターンコマンド)等に応じて,使用する表示データテーブルを選定し,その選定した表示データテーブルを表示データテーブル格納エリア232aから読み出して,ワークRAM233に設けられた表示データテーブルバッファ233aに格納する表示制御装置114のMPU231が記載されているといえる。 また,上記【0616】には「MPU221は,表示制御装置114から・・・のリーチ表示コマンドで示されるリーチ図柄に対応する音声データ(第0図柄通常リーチ音声データ222a0,第1図柄確変リーチ音声データ222a1,・・・,第9図柄確変リーチ音声データ222a9のいずれか)を音声データ記憶エリア222aから読み出し,読み出したリーチ音声データを,リーチ音声用エリア223d5へ格納する」と記載され,上記【0620】には「音声ランプ制御装置113内のMPU221」と記載されているから,表示制御装置114からのリーチ表示コマンドで示されるリーチ図柄に対応する音声データ(第0図柄通常リーチ音声データ222a0,第1図柄確変リーチ音声データ222a1,・・・,第9図柄確変リーチ音声データ222a9のいずれか)を音声データ記憶エリア222aから読み出し,読み出したリーチ音声データを,リーチ音声用エリア223d5へ格納する音声ランプ制御装置113のMPU221が記載されているといえる。 これらのことから,刊行物1には,音声ランプ制御装置113から送信されるコマンド(例えば,表示用変動パターンコマンド)等に応じて,使用する表示データテーブルを選定し,その選定した表示データテーブルを表示データテーブル格納エリア232aから読み出して,ワークRAM233に設けられた表示データテーブルバッファ233aに格納する表示制御装置114のMPU231と,表示制御装置114からのリーチ表示コマンドで示されるリーチ図柄に対応する音声データ(第0図柄通常リーチ音声データ222a0,第1図柄確変リーチ音声データ222a1,・・・,第9図柄確変リーチ音声データ222a9のいずれか)を音声データ記憶エリア222aから読み出し,読み出したリーチ音声データを,リーチ音声用エリア223d5へ格納する音声ランプ制御装置113のMPU221が記載されているといえる。 (h)上記(d)で検討したように,刊行物1には「演出毎に用意された変動演出パターンと停止図柄(停止種別)が設定されている変動用表示データテーブル」と,「リーチ図柄に対応するリーチ音声データ(第0図柄通常リーチ音声データ222a0,第1図柄確変リーチ音声データ222a1,・・・,第9図柄確変リーチ音声データ222a9のいずれか)」が記載されているから,刊行物1には,変動演出パターンと停止図柄(停止種別)が設定されている変動用表示データテーブルは演出毎に用意され,リーチ音声データ(第0図柄通常リーチ音声データ222a0,第1図柄確変リーチ音声データ222a1,・・・,第9図柄確変リーチ音声データ222a9のいずれか)はリーチ図柄に対応していることが記載されているといえる。 (i)上記(e)で検討したように,刊行物1には「ダブルリーチ等の表示態様のコマンド(表示用変動パターンコマンド,表示用停止種別コマンド等)によって表示制御装置114へ通知する音声ランプ制御装置113のMPU221」が記載され,上記【0632】には「ダブルリーチが第3図柄表示装置81に表示された場合に,音声ランプ制御装置113が・・・表示制御装置114より・・・受信したリーチ表示コマンドによって示されるリーチ図柄(主図柄)に対応するリーチ音声を出力する・・・確変リーチ音声だけを遊技者に聞かせる」と記載され,上記(d)で検討したように,刊行物1には「リーチ表示コマンドのリーチ図柄に対応するリーチ音声データ」が記載されているから,刊行物1には,ダブルリーチの表示態様のコマンド(表示用変動パターンコマンド,表示用停止種別コマンド等)によって音声ランプ制御装置113から表示制御装置114へダブルリーチの表示態様が通知され,ダブルリーチが第3図柄表示装置81に表示された場合に,音声ランプ制御装置113が表示制御装置114より受信したリーチ表示コマンドのリーチ図柄に対応するリーチ音声データである確変リーチ音声を出力することが記載されているといえる。 (k)上記(g)で検討したように,刊行物1には「音声ランプ制御装置113から送信されるコマンド(例えば,表示用変動パターンコマンド)等に応じて,使用する表示データテーブルを選定し,その選定した表示データテーブルを表示データテーブル格納エリア232aから読み出して,ワークRAM233に設けられた表示データテーブルバッファ233aに格納する表示制御装置114のMPU231」が記載され,ダブルリーチが表示される場合,送信されるコマンドがダブルリーチの表示用変動パターンコマンドであり,画像がダブルリーチの画像であることは明らかであり,上記【0317】には「MPU231は・・・表示データテーブルバッファ233aに格納すると共に,・・・1フレーム分の描画処理が完了する度にポインタ233bを1加算し・・・ポインタ233bの更新に従って・・・表示データテーブルで規定された・・・画像が第3図柄表示装置81に表示され」と記載されているから,刊行物1には,表示制御装置114のMPU231は,ダブルリーチが表示される場合,音声ランプ制御装置113から送信されるコマンド(ダブルリーチの表示用変動パターンコマンド)に応じて,使用する表示データテーブルを選定し,ワークRAM233に設けられた表示データテーブルバッファ233aに格納すると共に,1フレーム分の描画処理が完了する度にポインタ233bを1加算し,ポインタ233bの更新に従って表示データテーブルで規定されたダブルリーチの画像を第3図柄表示装置81に表示することが記載されているといえる。 また,上記【0620】には「音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される音声再生設定処理」と記載され,上記【0626】には「第3図柄表示装置81においてダブルリーチが表示された場合,表示制御装置114は,音声ランプ制御装置113に対して・・・リーチ表示コマンドを送信する」と記載され,上記【0627】には「音声ランプ制御装置114では,確変リーチを成立させたリーチ図柄の種類と・・・リーチ成立を通知するリーチ表示コマンドを受信すると・・・その確変リーチを成立させたリーチ図柄(主図柄)に対応する確変リーチ音声を再生するための音声データをリーチ用音声エリア223d5に設定し,その確変リーチ音声の再生を開始する。このとき,確変リーチ音声の再生が終了するまで,リーチ音声用エリア223d5は使用中の状態となり,リーチ音声用エリア使用中フラグ223mがオンとなる」と記載され,上記【0623】には「リーチ音声データを,・・・リーチ音声用エリア223d5に設定し」と記載され,上記【0200】には「対応する音声を音声出力装置226から出力し」と記載され,上記【0628】には「確変リーチ・・・の・・・リーチ表示コマンドの受信後,すぐに・・・通常リーチを成立させたリーチ図柄の種類と・・・リーチ成立を通知するリーチ表示コマンドを受信したとき,リーチ音声用エリア223d5は使用中の状態であり,リーチ音声用エリア使用中フラグ223mがオンとなっている。これにより,このリーチ表示コマンドは無視され,通常リーチ音声は非出力となる」と記載されている。ここで,上記【0626】の「表示制御装置114は,音声ランプ制御装置113に対して」との記載から,上記【0627】の「音声ランプ制御装置114」は「音声ランプ制御装置113」の誤記であることを踏まえると,刊行物1には,音声ランプ制御装置113のMPU221は,第3図柄表示装置81においてダブルリーチが表示された場合,確変リーチのリーチ図柄の種類とリーチ成立を通知するリーチ表示コマンドを受信すると,その確変リーチのリーチ図柄(主図柄)に対応する確変リーチ音声を再生するためのリーチ音声データをリーチ用音声エリア223d5に設定して音声出力装置226から確変リーチ音声の再生を開始し,確変リーチ音声の再生が終了するまで,リーチ音声用エリア223d5は使用中の状態となり,リーチ音声用エリア使用中フラグ223mがオンとなり,確変リーチのリーチ表示コマンドの受信後すぐに,通常リーチのリーチ図柄の種類とリーチ成立を通知するリーチ表示コマンドを受信したとき,リーチ音声用エリア223d5は使用中の状態でリーチ音声用エリア使用中フラグ223mがオンとなっており,このリーチ表示コマンドは無視され,通常リーチ音声は非出力となることが記載されているといえる。 これらのことから,刊行物1には,表示制御装置114のMPU231は,ダブルリーチが表示される場合,音声ランプ制御装置113から送信されるコマンド(ダブルリーチの表示用変動パターンコマンド)に応じて,使用する表示データテーブルを選定し,ワークRAM233に設けられた表示データテーブルバッファ233aに格納すると共に,1フレーム分の描画処理が完了する度にポインタ233bを1加算し,ポインタ233bの更新に従って表示データテーブルで規定されたダブルリーチの画像を第3図柄表示装置81に表示し,音声ランプ制御装置113のMPU221は,第3図柄表示装置81においてダブルリーチが表示された場合,確変リーチのリーチ図柄の種類とリーチ成立を通知するリーチ表示コマンドを受信すると,その確変リーチのリーチ図柄(主図柄)に対応する確変リーチ音声を再生するためのリーチ音声データをリーチ用音声エリア223d5に設定して音声出力装置226から確変リーチ音声の再生を開始し,確変リーチ音声の再生が終了するまで,リーチ音声用エリア223d5は使用中の状態となり,リーチ音声用エリア使用中フラグ223mがオンとなり,確変リーチのリーチ表示コマンドの受信後すぐに,通常リーチのリーチ図柄の種類とリーチ成立を通知するリーチ表示コマンドを受信したとき,リーチ音声用エリア223d5は使用中の状態でリーチ音声用エリア使用中フラグ223mがオンとなっており,このリーチ表示コマンドは無視され,通常リーチ音声は非出力となることが記載されているといえる。 (l,m)上記(i)で検討したように,刊行物1には「ダブルリーチの表示態様のコマンド(表示用変動パターンコマンド,表示用停止種別コマンド等)によって音声ランプ制御装置113から表示制御装置114へダブルリーチの表示態様が通知され,ダブルリーチが第3図柄表示装置81に表示された場合」が記載され,上記(k)で検討したように,刊行物1には「音声ランプ制御装置113のMPU221は,第3図柄表示装置81においてダブルリーチが表示された場合,確変リーチのリーチ図柄の種類とリーチ成立を通知するリーチ表示コマンドを受信すると,その確変リーチのリーチ図柄(主図柄)に対応する確変リーチ音声を再生するためのリーチ音声データをリーチ用音声エリア223d5に設定して音声出力装置226から確変リーチ音声の再生を開始し,確変リーチ音声の再生が終了するまで,リーチ音声用エリア223d5は使用中の状態となり,リーチ音声用エリア使用中フラグ223mがオンとなり,確変リーチのリーチ表示コマンドの受信後すぐに,通常リーチのリーチ図柄の種類とリーチ成立を通知するリーチ表示コマンドを受信したとき,リーチ音声用エリア223d5は使用中の状態でリーチ音声用エリア使用中フラグ223mがオンとなっており,このリーチ表示コマンドは無視され,通常リーチ音声は非出力となる」ことが記載され,上記【0623】には「リーチ表示コマンドを受信していれば(S2302:Yes),次いで,リーチ音声用エリア使用中フラグ223mはオフか否かを判断する(S2342)。その結果,リーチ音声用エリア使用中フラグ223mがオフであれば(S2342:Yes),そのリーチ表示コマンドで示されるリーチ図柄に対応したリーチ音声データを,音声データ記憶エリア222aの第0図柄通常リーチ音声データ222a0,第1図柄確変リーチ音声データ222a1,・・・第9確変リーチ音声データ222a9の中から読み出して,再生音声データ記憶エリア223dのリーチ音声用エリア223d5に設定し,リーチ音声の再生を開始する(S2343)」と記載され,上記(g)においてすでに検討したように,刊行物1には「音声データ(第0図柄通常リーチ音声データ222a0,第1図柄確変リーチ音声データ222a1,・・・,第9図柄確変リーチ音声データ222a9のいずれか)を音声データ記憶エリア222aから読み出し,読み出したリーチ音声データを,リーチ音声用エリア223d5へ格納する音声ランプ制御装置113のMPU221」が記載され,上記【0624】には「リーチ音声用エリア使用中フラグ223mがオンである場合は(S2342:No),受信したリーチ表示コマンドを消去して(S2335),音声再生設定処理を終了する」と記載され,上記【0613】には「パチンコ機10」と記載されているから,刊行物1には,ダブルリーチの表示態様のコマンド(表示用変動パターンコマンド,表示用停止種別コマンド等)によって音声ランプ制御装置113から表示制御装置114へダブルリーチの表示態様が通知され,第3図柄表示装置81においてダブルリーチが表示された場合に,音声ランプ制御装置113のMPU221は,確変リーチのリーチ図柄の種類とリーチ成立を通知するリーチ表示コマンドを受信すると,リーチ音声用エリア使用中フラグ223mはオフか否かを判断し(S2342),リーチ音声用エリア使用中フラグ223mがオフであれば(S2342:Yes),その確変リーチのリーチ図柄(主図柄)に対応する確変リーチ音声を再生するためのリーチ音声データを,音声データ記憶エリア222aから読み出し,読み出したリーチ音声データを,リーチ音声用エリア223d5へ格納して音声出力装置226から確変リーチ音声の再生を開始し,確変リーチ音声の再生が終了するまで,リーチ音声用エリア223d5は使用中の状態となり,リーチ音声用エリア使用中フラグ223mがオンとなり,確変リーチのリーチ表示コマンドの受信後すぐに,通常リーチのリーチ図柄の種類とリーチ成立を通知するリーチ表示コマンドを受信すると,リーチ音声用エリア使用中フラグ223mはオフか否かを判断し(S2342),リーチ音声用エリア使用中フラグ223mがオンである場合は(S2342:No),受信した通常リーチのリーチ表示コマンドを消去して(S2335),通常リーチ音声は非出力となるパチンコ機10が記載されているといえる。 上記(ア)?(サ)の記載事項,上記図示内容(シ)?(セ)及び上記(a)?(l,m)の認定事項を総合すれば,刊行物1には以下の発明(以下,「引用発明」という。)が記載されていると認められる(a?l,mは発明の構成を分説するため当審で付与した。)。 「a 発射された球が流下する遊技領域,遊技領域に配設され球が入球すると第1入球口スイッチがオンとなる第1入球口64,及び遊技領域に配設され球が入球すると第2入球口スイッチがオンとなる第2入球口640,を配設した遊技盤13と, b 第1入球口64又は第2入球口640へ球が入球すると第1入球口スイッチ又は第2入球口スイッチがオンとなり,そのオンに起因して遊技者にとって有利な遊技状態である大当たりの抽選をする主制御装置110のMPU201と, c 音声ランプ制御装置113へ各種のコマンド(変動パターンコマンド,大当たり・リーチなどの停止種別が示される停止種別コマンド等)をデータ送受信回路によって送信する主制御装置110のMPU201と, d 第3図柄表示装置81と画像コントローラ237を介して接続され,主制御装置110からのコマンドに基づき表示させる演出毎に用意された変動演出パターンと停止図柄(停止種別)が設定されている変動用表示データテーブル等の表示データテーブルが格納される表示データテーブル格納エリア232aを有する表示制御装置114のプログラムROM232と,音声出力装置226,ランプ表示装置227と接続され,第3図柄表示装置81において変動演出中にリーチが発生した場合に出力するリーチ表示コマンドのリーチ図柄に対応するリーチ音声データ(第0図柄通常リーチ音声データ222a0,第1図柄確変リーチ音声データ222a1,・・・,第9図柄確変リーチ音声データ222a9のいずれか)等,各音声の種別毎に対応する音声データが格納されている音声データ記憶エリア222aを少なくとも有する音声ランプ制御装置113のROM222と, e 主制御装置110から受信した各種のコマンド(変動パターンコマンド,停止種別コマンド等)に基づいて,第3図柄表示装置81の表示態様としてダブルリーチ等の表示態様を決定し,決定したダブルリーチ等の表示態様のコマンド(表示用変動パターンコマンド,表示用停止種別コマンド等)によって表示制御装置114へ通知する音声ランプ制御装置113のMPU221と,第3図柄表示装置81の表示内容を表す表示コマンドを音声ランプ制御装置113に送信するが,ダブルリーチが第3図柄表示装置81に表示された場合は,第3図柄表示装置81の表示内容として,まず,確変リーチのリーチ図柄の種類とリーチ成立を通知するリーチ表示コマンドを送信し,その後,直ぐに,通常リーチのリーチ図柄の種類とリーチ成立を通知するリーチ表示コマンドを送信する表示制御装置114のMPU231と, f,j 受信した表示用変動パターンコマンドに示される変動パターンで第3図柄表示装置81に第3図柄の変動表示が行われるようにダブルリーチ等の変動演出を開始し,受信した表示用停止種別コマンドで示された停止図柄を表示する表示制御装置114のMPU231と,表示制御装置114から受信したリーチ表示コマンド等の表示コマンドに基づき,第3図柄表示装置81の表示内容に対応する確変リーチ音声等の音声データに対応する音声を音声出力装置226から出力する音声ランプ制御装置113のMPU221と, g 音声ランプ制御装置113から送信されるコマンド(例えば,表示用変動パターンコマンド)等に応じて,使用する表示データテーブルを選定し,その選定した表示データテーブルを表示データテーブル格納エリア232aから読み出して,ワークRAM233に設けられた表示データテーブルバッファ233aに格納する表示制御装置114のMPU231と,表示制御装置114からのリーチ表示コマンドで示されるリーチ図柄に対応する音声データ(第0図柄通常リーチ音声データ222a0,第1図柄確変リーチ音声データ222a1,・・・,第9図柄確変リーチ音声データ222a9のいずれか)を音声データ記憶エリア222aから読み出し,読み出したリーチ音声データを,リーチ音声用エリア223d5へ格納する音声ランプ制御装置113のMPU221と,を有し, h 変動演出パターンと停止図柄(停止種別)が設定されている変動用表示データテーブルは演出毎に用意され,リーチ音声データ(第0図柄通常リーチ音声データ222a0,第1図柄確変リーチ音声データ222a1,・・・,第9図柄確変リーチ音声データ222a9のいずれか)はリーチ図柄に対応し, i ダブルリーチの表示態様のコマンド(表示用変動パターンコマンド,表示用停止種別コマンド等)によって音声ランプ制御装置113から表示制御装置114へダブルリーチの表示態様が通知され,ダブルリーチが第3図柄表示装置81に表示された場合に,音声ランプ制御装置113が表示制御装置114より受信したリーチ表示コマンドのリーチ図柄に対応するリーチ音声データである確変リーチ音声を出力し, k 表示制御装置114のMPU231は,ダブルリーチが表示される場合,音声ランプ制御装置113から送信されるコマンド(ダブルリーチの表示用変動パターンコマンド)に応じて,使用する表示データテーブルを選定し,ワークRAM233に設けられた表示データテーブルバッファ233aに格納すると共に,1フレーム分の描画処理が完了する度にポインタ233bを1加算し,ポインタ233bの更新に従って表示データテーブルで規定されたダブルリーチの画像を第3図柄表示装置81に表示し,音声ランプ制御装置113のMPU221は,第3図柄表示装置81においてダブルリーチが表示された場合,確変リーチのリーチ図柄の種類とリーチ成立を通知するリーチ表示コマンドを受信すると,その確変リーチのリーチ図柄(主図柄)に対応する確変リーチ音声を再生するためのリーチ音声データをリーチ用音声エリア223d5に設定して音声出力装置226から確変リーチ音声の再生を開始し,確変リーチ音声の再生が終了するまで,リーチ音声用エリア223d5は使用中の状態となり,リーチ音声用エリア使用中フラグ223mがオンとなり,確変リーチのリーチ表示コマンドの受信後すぐに,通常リーチのリーチ図柄の種類とリーチ成立を通知するリーチ表示コマンドを受信したとき,リーチ音声用エリア223d5は使用中の状態でリーチ音声用エリア使用中フラグ223mがオンとなっており,このリーチ表示コマンドは無視され,通常リーチ音声は非出力となり, l,m ダブルリーチの表示態様のコマンド(表示用変動パターンコマンド,表示用停止種別コマンド等)によって音声ランプ制御装置113から表示制御装置114へダブルリーチの表示態様が通知され,第3図柄表示装置81においてダブルリーチが表示された場合に,音声ランプ制御装置113のMPU221は,確変リーチのリーチ図柄の種類とリーチ成立を通知するリーチ表示コマンドを受信すると,リーチ音声用エリア使用中フラグ223mはオフか否かを判断し(S2342),リーチ音声用エリア使用中フラグ223mがオフであれば(S2342:Yes),その確変リーチのリーチ図柄(主図柄)に対応する確変リーチ音声を再生するためのリーチ音声データを,音声データ記憶エリア222aから読み出し,読み出したリーチ音声データを,リーチ音声用エリア223d5へ格納して音声出力装置226から確変リーチ音声の再生を開始し,確変リーチ音声の再生が終了するまで,リーチ音声用エリア223d5は使用中の状態となり,リーチ音声用エリア使用中フラグ223mがオンとなり,確変リーチのリーチ表示コマンドの受信後すぐに,通常リーチのリーチ図柄の種類とリーチ成立を通知するリーチ表示コマンドを受信すると,リーチ音声用エリア使用中フラグ223mはオフか否かを判断し(S2342),リーチ音声用エリア使用中フラグ223mがオンである場合は(S2342:No),受信した通常リーチのリーチ表示コマンドを消去して(S2335),通常リーチ音声は非出力となるパチンコ機10。」 (3)対比 本願補正発明3と引用発明とを対比する。 (a)引用発明の「遊技領域」及び「遊技盤13」は,それぞれ,本願補正発明3の「遊技領域」及び「遊技盤」に相当する。 また,引用発明の「第1入球口スイッチ」及び「第2入球口スイッチ」が設けられている領域は,本願補正発明3の「検出領域」に相当する。 引用発明において,「球が入球」して「第1入球口スイッチ」又は「第2入球口スイッチがオンとなる」とき,遊技球が転動して「第1入球口スイッチ」又は「第2入球口スイッチ」が設けられている領域を球が通過することは明らかである。 これらのことから,引用発明の「発射された球が流下する遊技領域,遊技領域に配設され球が入球すると第1入球口スイッチがオンとなる第1入球口64,及び遊技領域に配設され球が入球すると第2入球口スイッチがオンとなる第2入球口640,を配設した遊技盤13」は,本願補正発明3の「遊技球が転動する遊技領域及び前記遊技領域に形成され前記遊技球の通過を検出するための検出領域を備えた遊技盤」に相当する。 (b)引用発明の「有利な遊技状態である大当たり」は,本願補正発明3の「遊技者にとって有利な遊技状態」に相当する。 また,引用発明の「抽選をする主制御装置110のMPU201」は,本願補正発明3の「抽籤処理を実行する抽籤手段」の機能を有する。 このことから,引用発明の「第1入球口64又は第2入球口640へ球が入球すると第1入球口スイッチ又は第2入球口スイッチがオンとなり,そのオンに起因して遊技者にとって有利な遊技状態である大当たりの抽選をする主制御装置110のMPU201」は,本願補正発明3の「前記検出領域を前記遊技球が通過したことを契機にして,遊技者にとって有利な遊技状態へ移行させるか否かの抽籤処理を実行する抽籤手段」の機能を有する。 (c)引用発明の「データ送受信回路によって送信する主制御装置110のMPU201」は,本願補正発明3の「情報出力手段」の機能を有する。 また,引用発明の「各種のコマンド(変動パターンコマンド,大当たり・リーチなどの停止種別が示される停止種別コマンド等)」は,大当たりの抽選の結果に基づいた遊技の進行に関する情報であることは明らかである。 これらのことから,引用発明の「音声ランプ制御装置113へ各種のコマンド(変動パターンコマンド,大当たり・リーチなどの停止種別が示される停止種別コマンド等)をデータ送受信回路によって送信する主制御装置110のMPU201」は,本願補正発明3の「前記抽籤手段による前記抽籤処理の結果に基づいた遊技の進行に関する情報を出力する情報出力手段」の機能を有する。 (d)引用発明の「第3図柄表示装置81」,「音声出力装置226」及び「ランプ表示装置227」は,本願補正発明3の「周辺機器」に相当する。 また,引用発明の「表示データテーブル」に設定されている「変動演出パターン」,「停止図柄(停止種別)」及び「音声データ」は,本願補正発明3の「演出情報」に相当する。 そして,引用発明の「表示データテーブル格納エリア232aを有する表示制御装置114のプログラムROM232」及び「音声データ記憶エリア222aを少なくとも有する音声ランプ制御装置113のROM222」は,本願補正発明3の「演出情報記憶手段」に相当する。 これらのことから,引用発明の「第3図柄表示装置81と画像コントローラ237を介して接続され,主制御装置110からのコマンドに基づき表示させる演出毎に用意された変動演出パターンと停止図柄(停止種別)が設定されている変動用表示データテーブル等の表示データテーブルが格納される表示データテーブル格納エリア232aを有する表示制御装置114のプログラムROM232と,音声出力装置226,ランプ表示装置227と接続され,第3図柄表示装置81において変動演出中にリーチが発生した場合に出力するリーチ表示コマンドのリーチ図柄に対応するリーチ音声データ(第0図柄通常リーチ音声データ222a0,第1図柄確変リーチ音声データ222a1,・・・,第9図柄確変リーチ音声データ222a9のいずれか)等,各音声の種別毎に対応する音声データが格納されている音声データ記憶エリア222aを少なくとも有する音声ランプ制御装置113のROM222」は,本願補正発明3の「複数の周辺機器に接続されるとともに,複数の演出情報が記憶されている演出情報記憶手段」に相当する。 (e)引用発明の「主制御装置110から受信した各種のコマンド(変動パターンコマンド,停止種別コマンド等)」は,本願補正発明3の「前記情報出力手段により出力された情報」に相当する。 また,引用発明の「音声ランプ制御装置113のMPU221」は,「第3図柄表示装置81の表示態様としてダブルリーチ等の表示態様を決定し,決定したダブルリーチ等の表示態様のコマンド(表示用変動パターンコマンド,表示用停止種別コマンド等)によって表示制御装置114へ通知」し,引用発明の構成dに記載されたように,「表示制御装置114のプログラムROM232」には「変動演出パターンと停止図柄(停止種別)が設定されている変動用表示データテーブル等の表示データテーブルが格納され」ているから,引用発明の「決定したダブルリーチ等の表示態様のコマンド(表示用変動パターンコマンド,表示用停止種別コマンド等)」は,「変動演出パターン」(演出情報)や「停止図柄(停止種別)」(演出情報)が分かるコマンドであるといえるので,引用発明の「音声ランプ制御装置113のMPU221」は,本願補正発明3の「演出情報決定手段」の機能を有する。 加えて,引用発明の「表示制御装置114のMPU231」は,「第3図柄表示装置81の表示内容を表す表示コマンドを音声ランプ制御装置113に送信」し,引用発明の構成f,jに記載されたように,「音声ランプ制御装置113のMPU221」は「表示制御装置114から受信したリーチ表示コマンド等の表示コマンドに基づき,第3図柄表示装置81の表示内容に対応する確変リーチ音声等の音声データに対応する音声を音声出力装置226から出力」している。このことから,「表示コマンド」を送信する「表示制御装置114のMPU231」が音声に対応する音声データを決定しているともいえるから,引用発明の「表示制御装置114のMPU231」も,本願補正発明3の「演出情報決定手段」の機能を有する。 これらのことから,引用発明の「主制御装置110から受信した各種のコマンド(変動パターンコマンド,停止種別コマンド等)に基づいて,第3図柄表示装置81の表示態様としてダブルリーチ等の表示態様を決定し,決定したダブルリーチ等の表示態様のコマンド(表示用変動パターンコマンド,表示用停止種別コマンド等)によって表示制御装置114へ通知する音声ランプ制御装置113のMPU221と,第3図柄表示装置81の表示内容を表す表示コマンドを音声ランプ制御装置113に送信するが,ダブルリーチが第3図柄表示装置81に表示された場合は,第3図柄表示装置81の表示内容として,まず,確変リーチのリーチ図柄の種類とリーチ成立を通知するリーチ表示コマンドを送信し,その後,直ぐに,通常リーチのリーチ図柄の種類とリーチ成立を通知するリーチ表示コマンドを送信する表示制御装置114のMPU231」は,本願補正発明3の「前記情報出力手段により出力された情報に基づいて,前記複数の演出情報から演出情報を決定する演出情報決定手段」の機能を有する。 (f,j)引用発明の「表示制御装置114のMPU231」及び「音声ランプ制御装置113のMPU221」は,本願補正発明3の「演出情報実行手段」の機能を有する。 [構成F(構成f)に関して] このことから,引用発明の「受信した表示用変動パターンコマンドに示される変動パターンで第3図柄表示装置81に第3図柄の変動表示が行われるようにダブルリーチ等の変動演出を開始し,受信した表示用停止種別コマンドで示された停止図柄を表示する表示制御装置114のMPU231と,表示制御装置114から受信したリーチ表示コマンド等の表示コマンドに基づき,第3図柄表示装置81の表示内容に対応する確変リーチ音声等の音声データに対応する音声を音声出力装置226から出力する音声ランプ制御装置113のMPU221」は,本願補正発明3の「前記演出情報決定手段により決定された前記演出情報を実行する演出情報実行手段」の機能を有する。 また,引用発明の「表示制御装置114のMPU231」及び「音声ランプ制御装置113のMPU221」は,それぞれ,本願補正発明3の「第1の演出情報実行手段」及び「第2の演出情報実行手段」の機能を有する。 [構成J(構成j)に関して] これらのことから,引用発明の「受信した表示用変動パターンコマンドに示される変動パターンで第3図柄表示装置81に第3図柄の変動表示が行われるようにダブルリーチ等の変動演出を開始し,受信した表示用停止種別コマンドで示された停止図柄を表示する表示制御装置114のMPU231と,表示制御装置114から受信したリーチ表示コマンド等の表示コマンドに基づき,第3図柄表示装置81の表示内容に対応する確変リーチ音声等の音声データに対応する音声を音声出力装置226から出力する音声ランプ制御装置113のMPU221」は,本願補正発明3の「前記演出情報実行手段は,前記第1の演出情報に応じて演出を実行する第1の演出情報実行手段及び前記第2の演出情報に応じて演出を実行する第2の演出情報実行手段」の機能を有する。 (g)引用発明の「表示制御装置114のMPU231」は,「コマンド(例えば,表示用変動パターンコマンド)等に応じて,使用する表示データテーブルを選定し,その選定した表示データテーブルを表示データテーブル格納エリア232aから読み出して,ワークRAM233に設けられた表示データテーブルバッファ233aに格納する」ことにより表示データテーブルを転送しているといえる。また,引用発明の「表示データテーブル」は,引用発明の構成dに記載されたように「変動演出パターンと停止図柄(停止種別)が設定されている変動用表示データテーブル等」であり,リーチ表示等の「変動演出パターン」(演出情報)に関するデータ等が格納されていることは明らかであるから,引用発明の「表示制御装置114のMPU231」は,本願補正発明3の「演出情報を転送する演出情報転送手段」の機能を有する。 そして,引用発明の「音声ランプ制御装置113のMPU221」は,「音声データ」「を音声データ記憶エリア222aから読み出し,」「リーチ音声用エリア223d5へ格納する」から,本願補正発明3の「演出情報を転送する演出情報転送手段」の機能を有する。 これらのことから,引用発明の「音声ランプ制御装置113から送信されるコマンド(例えば,表示用変動パターンコマンド)等に応じて,使用する表示データテーブルを選定し,その選定した表示データテーブルを表示データテーブル格納エリア232aから読み出して,ワークRAM233に設けられた表示データテーブルバッファ233aに格納する表示制御装置114のMPU231と,表示制御装置114からのリーチ表示コマンドで示されるリーチ図柄に対応する音声データ(第0図柄通常リーチ音声データ222a0,第1図柄確変リーチ音声データ222a1,・・・,第9図柄確変リーチ音声データ222a9のいずれか)を音声データ記憶エリア222aから読み出し,読み出したリーチ音声データを,リーチ音声用エリア223d5へ格納する音声ランプ制御装置113のMPU221」は,本願補正発明3の「前記演出情報実行手段に報知させる前記演出情報を転送する演出情報転送手段」の機能を有する。 (h)引用発明の「変動演出パターンと停止図柄(停止種別)」及び「リーチ音声データ」は,それぞれ,本願補正発明3の「第1の演出情報」及び「第2の演出情報」に相当する。 このことから,引用発明の「変動演出パターンと停止図柄(停止種別)が設定されている変動用表示データテーブルは演出毎に用意され,リーチ音声データ(第0図柄通常リーチ音声データ222a0,第1図柄確変リーチ音声データ222a1,・・・,第9図柄確変リーチ音声データ222a9のいずれか)はリーチ図柄に対応し」は,本願補正発明3の「前記演出情報は,それぞれ複数の前記演出情報から構成されている第1の演出情報と,第2の演出情報とを含み」に相当する。 (i)引用発明の「ダブルリーチの表示態様のコマンド(表示用変動パターンコマンド,表示用停止種別コマンド等)」は,ダブルリーチという「変動演出パターン」(第1の演出情報)が分かるコマンドであるといえると共に,引用発明の「ダブルリーチが第3図柄表示装置81に表示された場合」の「リーチ表示コマンドのリーチ図柄に対応するリーチ音声データ」(第2の演出情報)は,ダブルリーチ時等のリーチ時に使用する「リーチ音声データ」であり,ダブルリーチ時の「変動演出パターン」と関連づけられていることは明らかである。 これらのことから,引用発明の「ダブルリーチの表示態様のコマンド(表示用変動パターンコマンド,表示用停止種別コマンド等)によって音声ランプ制御装置113から表示制御装置114へダブルリーチの表示態様が通知され,ダブルリーチが第3図柄表示装置81に表示された場合に,音声ランプ制御装置113が表示制御装置114より受信したリーチ表示コマンドのリーチ図柄に対応するリーチ音声データである確変リーチ音声を出力し」は,本願補正発明3の「前記第2の演出情報は,少なくとも前記演出情報の一部が,前記第1の演出情報に関連付けられており」に相当する。 (k)引用発明の「表示用変動パターンコマンド」は,上記(e)において既に検討したように,「変動演出パターン」(第1の演出情報)が分かるコマンドであり,引用発明の「表示制御装置114のMPU231」(第1の演出情報実行手段)は,「1フレーム分の描画処理が完了する度にポインタ233bを1加算し,ポインタ233bの更新に従って表示データテーブルで規定された画像を第3図柄表示装置81に表示」することにより,第3図柄表示装置81(周辺機器)で,ダブルリーチを表示する場合,ダブルリーチの変動演出パターン(第1の演出情報)の表示データテーブルで規定されたダブルリーチの画像を表示するものである。 しかしながら,引用発明は,ポインタ233bを加算・更新するが,ポインタ233bにより,ダブルリーチの画像が表示中であるか否かという画像の表示状態(第1の演出情報の実行状態)を更新しているとまではいえない。 また,引用発明の「音声ランプ制御装置113のMPU221」(第2の演出情報実行手段)は,「確変リーチ音声を再生するためのリーチ音声データを」「設定して音声出力装置226から確変リーチ音声の再生を開始し,確変リーチ音声の再生が終了するまで」,「リーチ音声用エリア使用中フラグ223mがオンと」することにより,音声出力装置226(周辺機器)でリーチ音声データ(第2の演出情報)を設定して確変リーチ音声の再生を開始すると共に,リーチ音声用エリア使用中フラグ223mをオン(第2の演出情報の実行状態を更新)とすることにより,確変リーチ音声の再生状態を更新しているといえる。 これらのことから,引用発明の「表示制御装置114のMPU231は,ダブルリーチが表示される場合,音声ランプ制御装置113から送信されるコマンド(ダブルリーチの表示用変動パターンコマンド)に応じて,使用する表示データテーブルを選定し,ワークRAM233に設けられた表示データテーブルバッファ233aに格納すると共に,1フレーム分の描画処理が完了する度にポインタ233bを1加算し,ポインタ233bの更新に従って表示データテーブルで規定されたダブルリーチの画像を第3図柄表示装置81に表示し,音声ランプ制御装置113のMPU221は,第3図柄表示装置81においてダブルリーチが表示された場合,確変リーチのリーチ図柄の種類とリーチ成立を通知するリーチ表示コマンドを受信すると,その確変リーチのリーチ図柄(主図柄)に対応する確変リーチ音声を再生するためのリーチ音声データをリーチ用音声エリア223d5に設定して音声出力装置226から確変リーチ音声の再生を開始し,確変リーチ音声の再生が終了するまで,リーチ音声用エリア223d5は使用中の状態となり,リーチ音声用エリア使用中フラグ223mがオンとなり,確変リーチのリーチ表示コマンドの受信後すぐに,通常リーチのリーチ図柄の種類とリーチ成立を通知するリーチ表示コマンドを受信したとき,リーチ音声用エリア223d5は使用中の状態でリーチ音声用エリア使用中フラグ223mがオンとなっており,このリーチ表示コマンドは無視され,通常リーチ音声は非出力となり」は,本願補正発明3の構成Kと「前記第1の演出情報実行手段及び前記第2の演出情報実行手段は,前記複数の周辺機器のいずれかにより前記第1の演出情報及び前記第2の演出情報を実行可能な構成及び,」「前記第2の演出情報の実行状態を更新する構成を有し」ている点で共通している。 (l,m) [構成L(構成l)に関して] 引用発明の「ダブルリーチの表示態様のコマンド(表示用変動パターンコマンド,表示用停止種別コマンド等)」は,上記(e)において既に検討したように,「変動演出パターン」(第1の演出情報)や「停止図柄(停止種別)」(第1の演出情報)が分かるコマンドであり,「第3図柄表示装置81においてダブルリーチが表示された場合」は,上記(k)において既に検討したように,引用発明の「表示制御装置114のMPU231」(第1の演出情報実行手段)が,ポインタ233bを加算・更新することにより,ダブルリーチの変動演出パターン(第1の演出情報)の表示データテーブルで規定されたダブルリーチの画像を表示しているといえる。 しかしながら,上記(k)において既に検討したように,引用発明は,ポインタ233bにより,画像が表示中であるか否かという画像の表示状態(第1の演出情報の実行状態)を更新しているとまではいえない。 これらのことから,引用発明の「ダブルリーチの表示態様のコマンド(表示用変動パターンコマンド,表示用停止種別コマンド等)によって音声ランプ制御装置113から表示制御装置114へダブルリーチの表示態様が通知され,第3図柄表示装置81においてダブルリーチが表示された場合に」は,本願補正発明3の「前記第1の演出情報の実行状態により前記第1の演出情報実行手段が前記第1の演出情報を実行している場合に」と「前記第1の演出情報実行手段が前記第1の演出情報を実行している場合に」である点で共通している。 また,引用発明の「確変リーチのリーチ図柄の種類とリーチ成立を通知するリーチ表示コマンドを受信すると,リーチ音声用エリア使用中フラグ223mはオフか否かを判断し(S2342),リーチ音声用エリア使用中フラグ223mがオフであれば(S2342:Yes),その確変リーチのリーチ図柄(主図柄)に対応する確変リーチ音声を再生するためのリーチ音声データを,音声データ記憶エリア222aから読み出し,読み出したリーチ音声データを,リーチ音声用エリア223d5へ格納して音声出力装置226から確変リーチ音声の再生を開始し,確変リーチ音声の再生が終了するまで,リーチ音声用エリア223d5は使用中の状態となり,リーチ音声用エリア使用中フラグ223mがオンとなり,確変リーチのリーチ表示コマンドの受信後すぐに,通常リーチのリーチ図柄の種類とリーチ成立を通知するリーチ表示コマンドを受信すると,リーチ音声用エリア使用中フラグ223mはオフか否かを判断し(S2342),リーチ音声用エリア使用中フラグ223mがオンである場合は(S2342:No),受信した通常リーチのリーチ表示コマンドを消去して(S2335),通常リーチ音声は非出力となる」ようにする「音声ランプ制御装置113のMPU221」は,本願補正発明3の「前記第2の演出情報の実行状態によって前記第2の演出情報を,前記第2の演出情報実行手段が実行しているか否かを判断する演出情報判断手段」の機能を有する。 これらのことから,引用発明の「ダブルリーチの表示態様のコマンド(表示用変動パターンコマンド,表示用停止種別コマンド等)によって音声ランプ制御装置113から表示制御装置114へダブルリーチの表示態様が通知され,第3図柄表示装置81においてダブルリーチが表示された場合に,」「確変リーチのリーチ図柄の種類とリーチ成立を通知するリーチ表示コマンドを受信すると,リーチ音声用エリア使用中フラグ223mはオフか否かを判断し(S2342),リーチ音声用エリア使用中フラグ223mがオフであれば(S2342:Yes),その確変リーチのリーチ図柄(主図柄)に対応する確変リーチ音声を再生するためのリーチ音声データを,音声データ記憶エリア222aから読み出し,読み出したリーチ音声データを,リーチ音声用エリア223d5へ格納して音声出力装置226から確変リーチ音声の再生を開始し,確変リーチ音声の再生が終了するまで,リーチ音声用エリア223d5は使用中の状態となり,リーチ音声用エリア使用中フラグ223mがオンとなり,確変リーチのリーチ表示コマンドの受信後すぐに,通常リーチのリーチ図柄の種類とリーチ成立を通知するリーチ表示コマンドを受信すると,リーチ音声用エリア使用中フラグ223mはオフか否かを判断し(S2342),リーチ音声用エリア使用中フラグ223mがオンである場合は(S2342:No),受信した通常リーチのリーチ表示コマンドを消去して(S2335),通常リーチ音声は非出力となる」ようにする「音声ランプ制御装置113のMPU221」は,本願補正発明3の構成Lと「前記第1の演出情報実行手段が前記第1の演出情報を実行している場合に,前記第2の演出情報の実行状態によって前記第2の演出情報を,前記第2の演出情報実行手段が実行しているか否かを判断する演出情報判断手段」の機能を有する点で共通している。 [構成M(構成m)に関して] 引用発明の「リーチ音声データ」(第2の演出情報)は,上記(i)で検討したように,ダブルリーチという「変動演出パターン」(第1の演出情報)が分かる「ダブルリーチの表示態様のコマンド(表示用変動パターンコマンド,表示用停止種別コマンド等)」と関連していることは明らかであり,「第3図柄表示装置81においてダブルリーチが表示された場合」は,上記(k)において既に検討したように,引用発明の「表示制御装置114のMPU231」(第1の演出情報実行手段)が,ダブルリーチの画像を表示しているといえる。そして,引用発明の「音声ランプ制御装置113のMPU221」は,「表示制御装置114のMPU231」(第1の演出情報実行手段)が「ダブルリーチの表示態様のコマンド(表示用変動パターンコマンド,表示用停止種別コマンド等)によって」「第3図柄表示装置81においてダブルリーチが表示された場合」(前記第1の演出情報を実行している場合)に,「確変リーチのリーチ図柄の種類とリーチ成立を通知するリーチ表示コマンドを受信すると,リーチ音声用エリア使用中フラグ223mはオフか否かを判断し(S2342),リーチ音声用エリア使用中フラグ223mがオフであれば(S2342:Yes)」(第2の演出情報を前記第2の演出情報実行手段が実行していないと判断された場合),「その確変リーチのリーチ図柄(主図柄)に対応する確変リーチ音声を再生するためのリーチ音声データ」(第1の演出情報に関連付けられた前記第2の演出情報)を,「音声データ記憶エリア222aから読み出し,読み出したリーチ音声データを,リーチ音声用エリア223d5へ格納」(転送)する。 しかしながら,上記[構成L(構成l)に関して]において既に検討したように,引用発明の「音声ランプ制御装置113のMPU221」(演出情報判断手段)は,本願補正発明3の構成Lを全て有している発明ではないから,引用発明は,本願補正発明3の「前記演出情報判断手段」に相当する構成は有していない。 これらのことから,引用発明の「音声ランプ制御装置113のMPU221」は,本願補正発明3の「前記演出情報転送手段は,前記演出情報判断手段によって,前記第1の演出情報実行手段が前記第1の演出情報を実行している場合に,前記第2の演出情報を前記第2の演出情報実行手段が実行していないと判断された場合に,前記第2の演出情報実行手段に前記第1の演出情報に関連付けられた前記第2の演出情報を転送すること」と「前記演出情報転送手段は,」「前記第1の演出情報実行手段が前記第1の演出情報を実行している場合に,前記第2の演出情報を前記第2の演出情報実行手段が実行していないと判断された場合に,前記第2の演出情報実行手段に前記第1の演出情報に関連付けられた前記第2の演出情報を転送する」機能を有する点で共通する。 加えて,引用発明の「パチンコ機10」は,本願補正発明3の「遊技機」に相当する。 これらのことから,引用発明の「ダブルリーチの表示態様のコマンド(表示用変動パターンコマンド,表示用停止種別コマンド等)によって音声ランプ制御装置113から表示制御装置114へダブルリーチの表示態様が通知され,第3図柄表示装置81においてダブルリーチが表示された場合に,音声ランプ制御装置113のMPU221は,確変リーチのリーチ図柄の種類とリーチ成立を通知するリーチ表示コマンドを受信すると,リーチ音声用エリア使用中フラグ223mはオフか否かを判断し(S2342),リーチ音声用エリア使用中フラグ223mがオフであれば(S2342:Yes),その確変リーチのリーチ図柄(主図柄)に対応する確変リーチ音声を再生するためのリーチ音声データを,音声データ記憶エリア222aから読み出し,読み出したリーチ音声データを,リーチ音声用エリア223d5へ格納して音声出力装置226から確変リーチ音声の再生を開始」する「パチンコ機10」は,本願補正発明3の構成Mと「前記演出情報転送手段は,」「前記第1の演出情報実行手段が前記第1の演出情報を実行している場合に,前記第2の演出情報を前記第2の演出情報実行手段が実行していないと判断された場合に,前記第2の演出情報実行手段に前記第1の演出情報に関連付けられた前記第2の演出情報を転送することを特徴とする遊技機」である点で共通している。 上記(a)?(l,m)から,本願補正発明3と引用発明とは, [一致点] 「A 遊技球が転動する遊技領域及び前記遊技領域に形成され前記遊技球の通過を検出するための検出領域を備えた遊技盤と, B 前記検出領域を前記遊技球が通過したことを契機にして,遊技者にとって有利な遊技状態へ移行させるか否かの抽籤処理を実行する抽籤手段と, C 前記抽籤手段による前記抽籤処理の結果に基づいた遊技の進行に関する情報を出力する情報出力手段と, D 複数の周辺機器に接続されるとともに, 複数の演出情報が記憶されている演出情報記憶手段と, E 前記情報出力手段により出力された情報に基づいて,前記複数の演出情報から演出情報を決定する演出情報決定手段と, F 前記演出情報決定手段により決定された前記演出情報を実行する演出情報実行手段と, G 前記演出情報実行手段に報知させる前記演出情報を転送する演出情報転送手段と,を有し, H 前記演出情報は,それぞれ複数の前記演出情報から構成されている第1の演出情報と,第2の演出情報とを含み, I 前記第2の演出情報は,少なくとも前記演出情報の一部が,前記第1の演出情報に関連付けられており, J 前記演出情報実行手段は,前記第1の演出情報に応じて演出を実行する第1の演出情報実行手段及び前記第2の演出情報に応じて演出を実行する第2の演出情報実行手段と,を備え, K’前記第1の演出情報実行手段及び前記第2の演出情報実行手段は,前記複数の周辺機器のいずれかにより前記第1の演出情報及び前記第2の演出情報を実行可能な構成及び,前記第2の演出情報の実行状態を更新する構成を有し, L’前記第1の演出情報実行手段が前記第1の演出情報を実行している場合に,前記第2の演出情報の実行状態によって前記第2の演出情報を,前記第2の演出情報実行手段が実行しているか否かを判断する演出情報判断手段をさらに有し, M’前記演出情報転送手段は,前記第1の演出情報実行手段が前記第1の演出情報を実行している場合に,前記第2の演出情報を前記第2の演出情報実行手段が実行していないと判断された場合に,前記第2の演出情報実行手段に前記第1の演出情報に関連付けられた前記第2の演出情報を転送することを特徴とする遊技機。」 である点で一致し,以下の点で相違する。 [相違点1](構成K) 本願補正発明3は,「前記第1の演出情報の実行状態」「を更新する構成を有し」ているのに対して, 引用発明は,そのような構成を有していない点。 [相違点2](構成L) 「演出情報判断手段」が「前記第2の演出情報の実行状態によって前記第2の演出情報を,前記第2の演出情報実行手段が実行しているか否かを判断する」場合に関して, 本願補正発明3は,「前記第1の演出情報の実行状態により前記第1の演出情報実行手段が前記第1の演出情報を実行している場合」であるのに対して, 引用発明は,「表示制御装置114のMPU231」(第1の演出情報実行手段)が,「ダブルリーチの表示態様のコマンド(表示用変動パターンコマンド,表示用停止種別コマンド等)によって」「第3図柄表示装置81においてダブルリーチが表示された場合」(第1の演出情報を実行している場合)であるが,上記相違点1の「前記第1の演出情報の実行状態」「を更新する構成」がないため,そのような構成でない点。 [相違点3](構成M) 「前記第2の演出情報を前記第2の演出情報実行手段が実行していないと判断」することがある,判断手段と場合に関して, 本願補正発明3は,「前記演出情報判断手段によって,前記第1の演出情報実行手段が前記第1の演出情報を実行している場合」であるのに対して, 引用発明は,「表示制御装置114のMPU231」(第1の演出情報実行手段)が,「ダブルリーチの表示態様のコマンド(表示用変動パターンコマンド,表示用停止種別コマンド等)によって」「第3図柄表示装置81においてダブルリーチが表示された場合」(第1の演出情報を実行している場合)であるが,構成l(構成L)の「音声ランプ制御装置113のMPU221」(演出情報判断手段)について,上記相違点1に基づく上記相違点2があることにより,本願補正発明3の「演出情報判断手段」と異なるため,そのような構成でない点。 (4)判断 ア 相違点1?3について 相違点1?3は,関連するのでまとめて検討する。 引用発明は,構成kとして「音声出力装置226から確変リーチ音声の再生を開始し」「終了するまで」「オンとな」る「リーチ音声用エリア使用中フラグ223m」(第2の演出情報の実行状態を更新する構成)を有している。 引用発明のダブルリーチの画像を表示する第3図柄表示装置81と,確変リーチ音声を再生する音声出力装置226は,共にパチンコ機において演出を行う装置であり,技術分野及び機能が共通している。 引用発明の「音声出力装置226から確変リーチ音声の再生を開始し」「終了するまで」「オンとな」る「リーチ音声用エリア使用中フラグ223m」を有する技術に基づいて,引用発明の第3図柄表示装置81が表示するダブルリーチの画像についても,ダブルリーチの画像の表示が開始されてから,終了するまでオンとなる画像表示中フラグ(第1の演出情報の実行状態を更新する構成)を設けるようにすることにより,上記相違点1に係る本願補正発明3の構成とすることは,当業者が容易になし得たことである。 また,引用発明の「リーチ音声用エリア使用中フラグ223m」の技術に基づいて,引用発明にダブルリーチの画像の表示中にオンとなる画像表示中フラグを設けて上記相違点1に係る本願補正発明3の構成とすることにより,上記相違点2についても,引用発明の「第3図柄表示装置81においてダブルリーチが表示された場合」が,ダブルリーチの画像の表示の実行中にオンとなる画像表示中フラグにより判断する上記相違点2に係る本願補正発明3の構成となると共に,上記相違点3についても,引用発明に画像表示中フラグを設けて引用発明が上記相違点2の「演出情報判断手段」と同じ構成を有する構成になることより,上記相違点3に係る本願補正発明3の構成となるから,引用発明の「リーチ音声用エリア使用中フラグ223m」の技術に基づいて,引用発明に画像表示中フラグを設けて,上記相違点2?3に係る本願補正発明3の構成とすることも,当業者が容易になし得たことである。 そして,本願補正発明3の作用効果も,引用発明及び引用発明に記載された技術から当業者が予測できる範囲のものである。 よって,本願補正発明3は,引用発明及び引用発明に記載された技術に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものである。 (5)請求人の主張について 請求人は審判請求書の4.において, 「しかしながら,引用文献1に記載の遊技機は上記構成要件d)およびe)を備えていません。以下その理由を説明します。 引用文献1に記載の遊技機では,段落0619に記載のとおり,RAM223のリーチ音声用エリア使用中フラグ223mが電源投入時に「オフ」に初期設定され,リーチ表示コマンドが受信されると「オン」に設定され,リーチ音声の再生がすると「オフ」に設定されます。つまり,引用文献1の音声用エリア使用中フラグ223mは,リーチ表示コマンドという,個々の遊技の展開に応じて偶発的に発生する遊技の状態(リーチ)に依存してオン,オフがセットされるものであり,自ら演出状態を更新しているとは言えません。よって,引用文献1に記載の遊技機は,上記構成要件d)およびe)に定義されるセルフチェック機能(自ら演出状態を更新し,該更新された演出状態を参照して演出状態を判断する機能)を有しているとは言えません。したがって,引用文献1に記載のものは,上記構成要件d)およびe)を具備しないため,本願請求項1に係る発明とは,構成に顕著な差異があります。 ・・・さらに,当該請求項1に従属する請求項2に係る発明,および上記構成要件d)およびe)と同一の構成要件k)およびl)を含む請求項3に係る発明についても同様であることは言うまでもありません。」 と主張している。 上記(3)?(4)において,引用発明と対比・判断したのは,本願補正発明3であり,本願補正発明3は,上記(1)に記載したように,請求人が主張する構成要素d)およびe)と同様の,構成K及びLを有する。 次に,本願補正発明3の構成K及びLについて検討する。 請求人が注目している演出状態の更新(第1の演出情報の実行状態,及び第2の演出情報の実行状態の更新)については,構成Kでは,単に,「第1の演出情報の実行状態」と「第2の演出情報の実行状態」を更新する構成を有することが記載されているのみであり,構成Lでは,単に,第1の演出情報の実行状態により第1の演出情報実行手段が第1の演出情報を実行している場合に,第2の演出情報の実行状態によって第2の演出情報を第2の演出情報実行手段が実行しているか否かを判断する演出情報判断手段を有することが記載されているのみであり,「第1の演出情報の実行状態」と「第2の演出情報の実行状態」の更新を行う頻度や状態等の条件については,特に限定されていない。 引用発明の「第2の演出情報の実行状態」については,第3図柄表示装置81においてダブルリーチが表示された場合に,音声ランプ制御装置113のMPU221は,確変リーチのリーチ図柄の種類とリーチ成立を通知するリーチ表示コマンドを受信すると,リーチ音声用エリア使用中フラグ223mはオフか否かを判断し(S2342),リーチ音声用エリア使用中フラグ223mがオフであれば(S2342:Yes),確変リーチ音声の再生を開始し,確変リーチ音声の再生が終了するまで,リーチ音声用エリア使用中フラグ223mがオン(第2の演出情報の実行状態の更新)となるようにしており,引用発明は,本願補正発明3と同じ第2の演出情報の実行状態を更新する構成を有しているといえる。 また,「第1の演出情報の実行状態」を更新する構成を有する点については,上記(4)において既に検討したように,引用発明の「音声出力装置226から確変リーチ音声の再生を開始し」「終了するまで」「オンとな」る「リーチ音声用エリア使用中フラグ223m」を有する技術に基づいて,引用発明の第3図柄表示装置81が表示するダブルリーチの画像についても,ダブルリーチの画像の表示が開始されてから,終了するまでオンとなる画像表示中フラグ(第1の演出情報の実行状態を更新する構成)を設けることは,当業者が容易になし得たことである。 そして,引用発明の構成l,mは「音声ランプ制御装置113のMPU221は,確変リーチのリーチ図柄の種類とリーチ成立を通知するリーチ表示コマンドを受信すると,リーチ音声用エリア使用中フラグ223mはオフか否かを判断し(S2342),リーチ音声用エリア使用中フラグ223mがオフであれば(S2342:Yes),その確変リーチのリーチ図柄(主図柄)に対応する確変リーチ音声を再生するためのリーチ音声データを,音声データ記憶エリア222aから読み出し,読み出したリーチ音声データを,リーチ音声用エリア223d5へ格納して音声出力装置226から確変リーチ音声の再生を開始し,確変リーチ音声の再生が終了するまで,リーチ音声用エリア223d5は使用中の状態となり,リーチ音声用エリア使用中フラグ223mがオンとなり,確変リーチのリーチ表示コマンドの受信後すぐに,通常リーチのリーチ図柄の種類とリーチ成立を通知するリーチ表示コマンドを受信すると,リーチ音声用エリア使用中フラグ223mはオフか否かを判断し(S2342),リーチ音声用エリア使用中フラグ223mがオンである場合は(S2342:No),受信した通常リーチのリーチ表示コマンドを消去して(S2335),通常リーチ音声は非出力となる」ようにする構成を有しているから,上記(4)において既に検討した,引用発明は,ダブルリーチが表示された場合に限ってみれば,請求人が主張する「セルフチェック機能(自ら演出状態を更新し,該更新された演出状態を参照して演出状態を判断する機能)」(音声ランプ制御装置113のMPU221自らが,確変リーチのリーチ表示コマンドの受信により,確変リーチ音声の再生を開始してリーチ音声用エリア使用中フラグ223mがオンになるように更新されたときに,通常リーチのリーチ表示コマンドの受信により,リーチ音声用エリア使用中フラグ223mがオフか否かを判断する機能)を有しているといえる。 ここで,引用発明は,ダブルリーチに限ってみれば,本願補正発明3と同様のセルフチェック機能を有するが,その構成は,「前記第1の演出情報の実行状態」「を更新する構成を有し」ていない点,「前記第1の演出情報の実行状態」「を更新する構成」がないため,「前記第1の演出情報の実行状態により前記第1の演出情報実行手段が前記第1の演出情報を実行している場合」でない点で相違する。 しかしながら,上記(4)の相違点1?2において既に検討したように,本願補正発明3の構成K,Lは,引用発明の「音声出力装置226から確変リーチ音声の再生を開始し」「終了するまで」「オンとな」る「リーチ音声用エリア使用中フラグ223m」を有する技術に基づいて,引用発明の第3図柄表示装置81が表示するダブルリーチの画像についても,ダブルリーチの画像の表示が開始されてから,終了するまでオンとなる画像表示中フラグ(第1の演出情報の実行状態を更新する構成)を設けるようにして,当業者が容易に発明をすることができたものであるから,請求人の主張を採用することはできない。 (6)まとめ したがって,本願補正発明3は,特許法第29条第2項の規定に基づいて特許出願の際独立して特許を受けることができない。 よって,本件補正は,特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので,同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 第3 本願発明3について 1 本願発明3 本件補正(平成28年11月10日付け手続補正)は上記第2のとおり却下されたので,本願の請求項3に係る発明(以下「本願発明3」という。)は,平成28年3月9日付け手続補正書により補正された,上記第2 1で前述した特許請求の範囲の請求項3に記載された次のとおりのものである。 「【請求項3】 遊技球が転動する遊技領域及び前記遊技領域に形成され前記遊技球の通過を検出するための検出領域を備えた遊技盤と, 前記検出領域を前記遊技球が通過したことを契機にして,遊技者にとって有利な遊技状態へ移行させるか否かの抽籤処理を実行する抽籤手段と, 前記抽籤手段による前記抽籤処理の結果に基づいた遊技の進行に関する情報を出力する情報出力手段と, 複数の周辺機器に接続されるとともに, 複数の演出情報が記憶されている演出情報記憶手段と, 前記情報出力手段により出力された情報に基づいて,前記複数の演出情報から演出情報を決定する演出情報決定手段と, 前記演出情報決定手段により決定された前記演出情報を実行する演出情報実行手段と, 前記演出情報実行手段に報知させる前記演出情報を転送する演出情報転送手段と,を有し, 前記演出情報は,それぞれ複数の前記演出情報から構成されている第1の演出情報と,第2の演出情報とを含み, 前記第2の演出情報は,少なくとも前記演出情報の一部が,前記第1の演出情報に関連付けられており, 前記演出情報実行手段は,前記第1の演出情報に応じて演出を実行する第1の演出情報実行手段及び前記第2の演出情報に応じて演出を実行する第2の演出情報実行手段と,を備え, 前記第1の演出情報実行手段及び前記第2の演出情報実行手段は,前記複数の周辺機器のいずれかにより前記第1の演出情報及び前記第2の演出情報を実行可能な構成を有し, 前記演出情報実行手段が前記第1の演出情報を実行している場合に,前記第1の演出情報実行手段により実行されている前記第1の演出情報に関連付けられた前記第2の演出情報を,前記第2の演出情報実行手段が実行しているか否かを判断する演出情報判断手段をさらに有し, 前記演出情報転送手段は,前記演出情報判断手段によって,前記第1の演出情報実行手段により実行されている前記第1の演出情報に関連付けられた前記第2の演出情報が実行されていないと判断された場合に,前記第2の演出情報実行手段に前記第1の演出情報に関連付けられた前記第2の演出情報を転送することを特徴とする遊技機。」 2 刊行物1 原査定の拒絶理由に引用された本願の出願前に頒布された刊行物1の記載事項及び引用発明の認定については,上記「第2[理由]3(2)(2-1)」に記載したとおりである。 3 対比・判断 本願発明3は,上記「第2[理由]1」で検討した本件補正発明3から,実質的な変更とならない特定事項を除き,「前記第1の演出情報実行手段及び前記第2の演出情報実行手段」が有する構成に関する「前記第1の演出情報の実行状態及び前記第2の演出情報の実行状態を更新する構成」との限定,「第1の演出情報を実行している」「演出情報実行手段」が,「第1の演出情報実行手段」であるとの限定,「第1の演出情報を実行している場合」が,「前記第1の演出情報の実行状態により」分かるとの限定,「前記第2の演出情報を,前記第2の演出情報実行手段が実行しているか否かを判断する」のが,「前記第2の演出情報の実行状態によって」であるとの限定を付加した部分を削除したものである。 そうすると,本願発明3の構成要件をすべて含み,さらに他の構成要件を付加したものに相当する本願補正発明3が,上記「第2 3(4)」に記載したとおり,引用発明及び刊行物1に記載された技術に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものであるから,本願発明3も,同様の理由により,当業者が容易に発明をすることができたものである。 4 むすび 以上のとおり,本願発明3は,特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものである。 したがって,その余の請求項について検討するまでもなく,本願は拒絶すべきものである。 よって,結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2018-01-31 |
結審通知日 | 2018-02-06 |
審決日 | 2018-02-19 |
出願番号 | 特願2014-7627(P2014-7627) |
審決分類 |
P
1
8・
575-
Z
(A63F)
P 1 8・ 121- Z (A63F) P 1 8・ 113- Z (A63F) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 佐藤 史彬、生駒 勇人、太田 恒明、鶴岡 直樹 |
特許庁審判長 |
長崎 洋一 |
特許庁審判官 |
櫻井 茂樹 瀬津 太朗 |
発明の名称 | 遊技機 |
代理人 | 有我 軍一郎 |