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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 A63F
審判 査定不服 1項3号刊行物記載 特許、登録しない。 A63F
管理番号 1339062
審判番号 不服2017-8861  
総通号数 221 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2018-05-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2017-06-19 
確定日 2018-04-05 
事件の表示 特願2014-242803号「遊技機」拒絶査定不服審判事件〔平成28年6月9日出願公開、特開2016-104059号〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1.手続の経緯
本願は、平成26年12月1日の出願であって、平成28年1月5日付けで拒絶の理由が通知され、これに対して、同年3月10日に意見書及び手続補正書が提出され、同年8月31日付けで拒絶理由(最後の拒絶の理由)が通知され、これに対して、同年10月31日に意見書及び手続補正書が提出されたが、平成29年3月17日付け補正の却下の決定により前記平成28年10月31日付けの手続補正が却下されるとともに同日付で拒絶査定がなされ、これに対して、同年6月19日に拒絶査定不服審判の請求がなされ、同時に手続補正がなされたものである。

第2.平成29年6月19日にされた手続補正についての補正の却下の決定
[補正の却下の決定の結論]
平成29年6月19日にされた手続補正(以下、「本件補正」という。)を却下する。
[理由]
1.本件補正について
本件補正は、特許請求の範囲の補正を含んでおり、本件補正により、本件補正前の平成28年3月10日付けの手続補正書における特許請求の範囲の請求項1?3の記載
「【請求項1】
遊技者の操作に応じて収納手段に収納または排出可能な遊技用記録媒体に記録された情報に基づいて遊技を行うことが可能な遊技機であって、
始動条件成立により遊技データを取得する遊技データ取得手段と、
前記遊技データを記憶する遊技データ記憶手段と、
前記遊技データを前記遊技データ記憶手段から取得して遊技者にとって有利な特別遊技状態へ移行させるか否か判定を行う特別遊技判定手段と、
前記特別遊技判定手段による判定結果に応じて所定の演出を行わせる演出制御手段と、を備え、
前記演出制御手段は、
遊技者に対して前記遊技用記録媒体に関する報知を行う報知制御手段、をさらに備え、
前記報知制御手段は、前記遊技データに対する前記特別遊技判定手段による判定において特別遊技状態へ移行させると判定された場合、当該判定結果が報知されるまでに、特別遊技状態への移行を示唆する予告として前記報知を行うことが可能であることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
遊技者の操作に応じて収納手段に収納または排出可能な遊技用記録媒体に記録された情報に基づいて遊技を行うことが可能な遊技機であって、
始動条件成立により遊技データを取得する遊技データ取得手段と、
前記遊技データを記憶する遊技データ記憶手段と、
前記遊技データを前記遊技データ記憶手段から取得して遊技者にとって有利な特別遊技状態へ移行させるか否か判定を行う特別遊技判定手段と、
前記遊技データ取得手段により取得された前記遊技データに対して、前記特別遊技判定手段による判定より先に事前判定を行う事前判定手段と、
前記特別遊技判定手段による判定結果に応じて所定の演出を行わせる演出制御手段と、を備え、
前記演出制御手段は、
前記遊技用記録媒体に関する報知を行う報知制御手段、をさらに備え、
前記報知制御手段は、前記事前判定において前記特別遊技状態へ移行させると判定された場合、当該事前判定を契機として、当該事前判定の対象とされた遊技データに対する前記特別遊技判定手段による判定結果が報知されるまでに、前記報知を行うことが可能であることを特徴とする遊技機。
【請求項3】
前記報知制御手段は、
前記報知を前記特別遊技状態の開始までの所定のタイミングにおいて行う第1報知制御手段と、
前記報知を前記特別遊技状態の開始から終了までの所定のタイミングにおいて行う第2報知制御手段と、をさらに備え、
前記第1報知制御手段は、前記第2報知制御手段により行われる前記報知の表示態様と同じ表示態様にて前記報知を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。」

は、審判請求時に提出された手続補正書(平成29年6月19日付け)における
「【請求項1】
遊技者の操作に応じて収納手段に収納または排出可能な遊技用記録媒体に記録された情報に基づいて遊技を行うことが可能な遊技機であって、
始動条件成立により遊技データを取得する遊技データ取得手段と、
前記遊技データを記憶する遊技データ記憶手段と、
前記遊技データを前記遊技データ記憶手段から取得し、遊技者にとって有利な遊技であって所定回数のラウンド遊技を含む特別遊技へ移行させるか否かの判定を行う特別遊技判定手段と、
前記特別遊技判定手段による判定結果に応じて所定の演出を行わせる演出制御手段と、を備え、
前記演出制御手段は、
前記判定結果に応じて、所定の表示手段において所定の図柄を変動させてから前記判定結果を報知する図柄変動演出を行わせると共に、前記図柄変動演出実行中にリーチ演出を行わせることが可能であり、
前記表示手段に報知画像を表示させて、遊技者に対して前記遊技用記録媒体に関する報知を行い、
前記遊技データに対する前記特別遊技判定手段による判定において前記特別遊技へ移行させると判定された場合、前記図柄変動演出において当該判定結果が報知されるまでに、前記特別遊技への移行を示唆する予告として前記報知を行うことが可能であり、
前記図柄変動演出において当該判定結果が報知されるまでに前記報知を行う場合に、前記リーチ演出が行われる間、前記図柄を前記リーチ演出前より縮小された態様にて表示させると共に、縮小された態様の前記図柄と重ならない領域内に前記報知画像を表示させることが可能であると共に、
前記特別遊技において最終ラウンドのラウンド遊技が終了するとエンディングを開始し、当該エンディングにおいて前記報知を行うことが可能であり、
前記特別遊技には、第1特別遊技と、前記第1特別遊技よりも遊技者にとって有利な第2特別遊技とがあり、
前記第1特別遊技が行われているときの前記エンディングでは前記報知を行わず、前記第2特別遊技が行われるときの前記エンディングでは前記報知を行うことが可能であることを特徴とする遊技機。」

に補正された。(下線は、前記本件補正前の請求項1に対する補正箇所を明示するために当審にて付した。)

2.補正の適否
上記補正は、
(1)上記本件補正前の請求項1に記載した発明を特定するために必要な事項(以下「本件補正前請求項1の発明特定事項」という。)である「遊技者にとって有利な特別遊技状態」に関して、「遊技者にとって有利な遊技であって所定回数のラウンド遊技を含む特別遊技」と限定し、
(2)本件補正前請求項1の発明特定事項である「演出制御手段」の機能に関し、「前記判定結果に応じて、所定の表示手段において所定の図柄を変動させてから前記判定結果を報知する図柄変動演出を行わせると共に、前記図柄変動演出実行中にリーチ演出を行わせることが可能であ」る点、遊技者に対して前記遊技用記録媒体に関する報知を行うに際し「前記表示手段に報知画像を表示させて」行う点、「前記特別遊技へ移行させると判定された場合、・・・当該判定結果が報知」されるのが「前記図柄変動演出において」である点、「前記図柄変動演出において当該判定結果が報知されるまでに前記報知を行う場合に、前記リーチ演出が行われる間、前記図柄を前記リーチ演出前より縮小された態様にて表示させると共に、縮小された態様の前記図柄と重ならない領域内に前記報知画像を表示させることが可能である」点、「前記特別遊技において最終ラウンドのラウンド遊技が終了するとエンディングを開始し、当該エンディングにおいて前記報知を行うことが可能であ」る点、「前記特別遊技には、第1特別遊技と、前記第1特別遊技よりも遊技者にとって有利な第2特別遊技とがあり、前記第1特別遊技が行われているときの前記エンディングでは前記報知を行わず、前記第2特別遊技が行われるときの前記エンディングでは前記報知を行うことが可能」である点をそれぞれ限定し、
(3)前記(1)(2)の限定に伴って記載上の平仄を整えたものである。

また、本件補正前の特許請求の範囲の請求項1に記載された発明と本件補正後の特許請求の範囲の請求項1に記載される発明との産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一である。
よって、本件補正は、特許法第17条の2第5項第2号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。

そして、本件補正は、【0186】、【0319】?【0324】、【0341】?【0346】、【0451】?【0455】等の記載に基づいており、新規事項を追加するものではない。

3.本件補正発明の独立特許要件についての検討
そこで、本件補正後の特許請求の範囲の請求項1に係る発明は、その請求項1に記載された事項により特定されるものと認められるところ、その請求項1に係る発明(以下「本件補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか)について以下に検討する。
(1)本件補正発明について
本件補正発明は,上記1.の「本件補正について」に示した次のとおりのものである(A?Oは、分説のため当審にて付与した。)
「A 遊技者の操作に応じて収納手段に収納または排出可能な遊技用記録媒体に記録された情報に基づいて遊技を行うことが可能な遊技機であって、
B 始動条件成立により遊技データを取得する遊技データ取得手段と、
C 前記遊技データを記憶する遊技データ記憶手段と、
D 前記遊技データを前記遊技データ記憶手段から取得し、遊技者にとって有利な遊技であって所定回数のラウンド遊技を含む特別遊技へ移行させるか否かの判定を行う特別遊技判定手段と、
E 前記特別遊技判定手段による判定結果に応じて所定の演出を行わせる演出制御手段と、を備え、
F 前記演出制御手段は、
前記判定結果に応じて、所定の表示手段において所定の図柄を変動させてから前記判定結果を報知する図柄変動演出を行わせると共に、
G 前記図柄変動演出実行中にリーチ演出を行わせることが可能であり、
H 前記表示手段に報知画像を表示させて、遊技者に対して前記遊技用記録媒体に関する報知を行い、
I 前記遊技データに対する前記特別遊技判定手段による判定において前記特別遊技へ移行させると判定された場合、前記図柄変動演出において当該判定結果が報知されるまでに、前記特別遊技への移行を示唆する予告として前記報知を行うことが可能であり、
J 前記図柄変動演出において当該判定結果が報知されるまでに前記報知を行う場合に、前記リーチ演出が行われる間、前記図柄を前記リーチ演出前より縮小された態様にて表示させると共に、縮小された態様の前記図柄と重ならない領域内に前記報知画像を表示させることが可能であると共に、
K 前記特別遊技において最終ラウンドのラウンド遊技が終了するとエンディングを開始し、当該エンディングにおいて前記報知を行うことが可能であり、
L 前記特別遊技には、第1特別遊技と、前記第1特別遊技よりも遊技者にとって有利な第2特別遊技とがあり、
M 前記第1特別遊技が行われているときの前記エンディングでは前記報知を行わず、
N 前記第2特別遊技が行われるときの前記エンディングでは前記報知を行うことが可能である
O ことを特徴とする遊技機。」

(2)刊行物1に記載された発明
ア 原査定の審査過程において提示された、本願の出願前に頒布された刊行物である特開2014-90825号公報(以下「刊行物1」という。)には、図面と共に次の事項が記載されている(下線は当審にて付した。また、改行に代えて「/」と記載した箇所がある。以下同じ。)。

(ア)「【請求項1】
有価価値を記憶する有価記憶媒体を取り出し可能に受け入れるCRユニットが併設され又は一体的に設けられ、前記CRユニットが受け入れた前記有価記憶媒体が記憶する有価価値の代償として貸し出された遊技球を遊技盤の遊技領域に発射して遊技を行う弾球遊技機であって、/ 前記遊技領域を流下する遊技球が進入可能に該遊技領域に設けられる始動口と、/ 前記始動口への遊技球の進入を契機に特図抽選を実行し、当該特図抽選の結果に基づいて複数種類の特別図柄の中から当否に係る確定特別図柄を決定する特別図柄抽選手段と、/ 前記特別図柄抽選手段による前記確定特別図柄の決定に応じて、特別図柄の変動開始から前記確定特別図柄の導出表示までの特図変動表示処理の実行時間を規定する特図変動時間を決定する特図変動時間決定手段と、/ 前記遊技盤に設けられる特図表示手段と、/ 前記特図変動時間決定手段により決定された特図変動時間に従った前記特図変動表示処理を実行して、前記特別図柄抽選手段により決定された前記確定特別図柄を前記特図表示手段に導出表示する変動表示制御手段と、/ 前記遊技領域を流下する遊技球が入賞可能に該遊技領域に設けられる特定入賞口と、/ 前記特定入賞口を開閉可能に閉止する開閉手段と、/ 前記特定入賞口への遊技球の入賞に応じて賞球を払い出す払出手段と、/ 前記変動表示制御手段により導出表示された前記確定特別図柄が予め設定された特図当選図柄であるとき、当該特図当選図柄に対応する所定の開閉パターンに従って前記開閉手段を開閉制御する特定遊技を生起する特定遊技制御手段と、/ 前記遊技盤に設けられる演出表示手段と、/ 前記特別図柄抽選手段による特図抽選の結果を反映するように前記特図変動時間決定手段により決定された特図変動時間に従って変動及び停止する演出図柄を含む所定の演出画像を、前記変動表示制御手段の前記特図変動表示処理に連動して表示する演出表示制御手段と、/ 前記CRユニットからの前記有価記憶媒体の取り出しを促す報知タイミングか否かを判定する報知判定手段と、を備え、/ 前記報知判定手段は、前記特定遊技の終了後の前記演出表示制御手段による前記演出画像の表示時間を前記報知タイミングと判定し、/ 前記演出表示制御手段は、前記報知判定手段により前記報知タイミングと判定された演出画像の表示において、前記演出図柄とは異なる画像であって前記CRユニットからの前記有価記憶媒体の取り出しを促す所定の注意喚起画像を当該演出画像に含めて表示する/ ことを特徴とする弾球遊技機。」

(イ)「【0008】
報知判定手段は、CRユニットからの有価記憶媒体の取り出しを促す報知タイミングか否かを判定する。報知判定手段は、特定遊技の終了後の演出表示制御手段による演出画像の表示時間を報知タイミングと判定する。
【0009】
演出表示制御手段は、報知判定手段により報知タイミングと判定された演出画像の表示において、演出図柄とは異なる画像であってCRユニットからの有価記憶媒体の取り出しを促す所定の注意喚起画像を当該演出画像に含めて表示する。
【0010】
報知判定手段は、特定遊技の終了後の最初の演出画像の表示時間を報知タイミングと判定してもよく、後述する第2の態様のように特定遊技の終了後であって所定の条件を満たす最初の演出画像の表示時間を報知タイミングと判定してもよい。
・・・
【0012】
上記構成では、始動口への遊技球の進入を契機として実行される特図抽選に当選して特図当選図柄が導出表示されると、特定遊技(大当り遊技)が生起される。特定遊技では、導出表示された特図当選図柄に対応する所定の開閉パターンに従って開閉手段が開閉制御されるので、遊技者は、特定入賞口への入賞によって多数の賞球を獲得する可能性がある。特定遊技が終了した後、演出画像の表示時間が報知タイミングと判定されると、その演出画像に、CRユニットからの有価記憶媒体の取り出しを促す注意喚起画像が含めて表示される。このように、特定遊技によって多数の賞球を獲得し、その後の遊技で有価記憶媒体を使用せずに獲得した賞球を消費する可能性がある遊技者に対し、特定遊技の終了後に注意喚起画像を表示するので、遊技者にとって的確なタイミングで、CRユニットから有価記憶媒体を取り忘れないように遊技者の注意を喚起することができる。
・・・
【0018】
本発明の第3の態様は、第1又は第2の態様の弾球遊技機であって、特図当選図柄は、第1種別特図当選図柄と第2種別特図当選図柄とを含む。特定遊技制御手段は、変動表示制御手段により導出表示された確定特別図柄が第1種別特図当選図柄であるとき、払出手段による所定数以上の賞球の払い出しが可能な第1種別開閉パターンに従って開閉手段を開閉制御する第1種別特定遊技を生起し、変動表示制御手段により導出表示された確定特別図柄が第2種別特図当選図柄であるとき、払出手段による所定数以上の賞球の払い出しが不可能な第2種別開閉パターンに従って開閉手段を開閉制御する第2種別特定遊技を生起する。
【0019】
報知判定手段は、第1種別特定遊技の終了後の演出画像の表示時間を報知タイミングと判定し、第2種別特定遊技の終了後の演出画像の表示時間を報知タイミングと判定しない。」

(ウ)「【0030】
パチンコ機1は、いわゆるCR機(パチンコ機1に隣接して設置されるCRユニット(カードユニット装置)70に接続される機種)である。遊技者は、現金等の対価を支払って遊技機設置営業店からプリペイドカード71を購入し、購入したプリペイドカード71をCRユニット70のカード挿入口72へ挿入する。プリペイドカード71は、有価価値を記憶する有価記憶媒体(例えば磁気記録媒体や記憶IC内蔵媒体等)であり、CRユニット70は、挿入されたプリペイドカード71が記憶する有価価値の代償として遊技球を貸し出す。遊技者は、遊技球を借り受ける形態下で遊技を行い、遊技者が借り受けた遊技球は、賞球とは別に受皿6に払い出される。なお、CRユニット70は、プリペイドカード71を販売する機能を有してもよく、パチンコ機1に一体的に内蔵されてもよい。また、有価記憶媒体は、有価価値を記憶可能であれば、プリペイドカード71以外の形態(例えばコインなど)であってもよい。
【0031】
前面ボード5の上面には、球貸操作部11が設けられる。球貸操作部11は、球貸スイッチ12と返却スイッチ13と度数表示装置14と球貸表示装置15とを有し、遊技者がCRユニット70のカード挿入口72に残高がゼロではなく且つ適正なプリペイドカード71を挿入すると、挿入されたプリペイドカード71の残存度数が度数表示装置14に表示されるとともに、球貸表示装置15の球貸可能ランプ(図示省略)が点灯する。係る状態で遊技者が球貸スイッチ12を操作すると、予め決められた度数単位(例えば500円分に相当する5度数)に対応する個数(例えば125個)分の遊技球が貸し出され、度数表示装置14に、貸出処理中であることが表示されるとともに、遊技球の貸出に応じてプリペイドカード71の残高度数が減少して表示される。また、遊技者が返却スイッチ13を操作すると、CRユニット70は、カード挿入口72からプリペイドカード71を排出する。」

(エ)「【0083】
アタッカ装置65は、第1始動入賞口61への遊技球の入賞を契機に行われる第1特別図柄に係る第1特別図柄抽選の結果が当り(第1特図当り)となった場合、又は、第2始動入賞口62への遊技球の入賞を契機に行われる第2特別図柄に係る第2特別図柄抽選の結果が当り(第2特図当り)となった場合に、主制御装置100がアタッカ駆動装置65Aを制御することにより所定のラウンド数だけ開放され、これによって遊技者にとって有利な当り遊技(特定遊技)が提供される。」

(オ)「【0096】
生起される大当り(特定遊技)は、第1種別大当り(第1種別特定遊技)と第2種別大当り(第2種別特定遊技)とに分かれる。第1種別大当りとは、1回の大当りにおいて賞球払出装置301による所定数以上の賞球の払い出しが可能な大当りであり、アタッカ装置65は第1種開閉パターンに従って作動する。第2種別大当りとは、1回の大当りにおいて賞球払出装置301による所定数以上の賞球の払い出しが不可能な大当りであり、アタッカ装置65は第2種開閉パターンに従って作動する。すなわち、アタッカ装置65は、第1種別大当りが生起されると第1種開閉パターンに従って開閉し、第2種別大当りが生起されると第2種開閉パターンに従って開閉し、開放されたアタッカ装置65への遊技球の入賞によってそれぞれ賞球が払い出される。アタッカ装置65が第1種開閉パターンに従って開閉した場合には、所定球以上の賞球の払い出しが可能となる。一方、第2種開閉パターンに従って開閉した場合には、アタッカ装置65への入賞可能数が第1種開閉パターンよりも少なく、所定球以上の賞球の払い出しが不可能となる。なお、アタッカ装置65が閉止した状態では、遊技球が入賞できず、賞球の払出は行われない。本実施形態では、判定基準となる所定数として、全ての大当りのうち最大賞球数が最も多い大当りにおける最大賞球数の1/4の賞球数を用いる。すなわち、1755/4個(≒439個)が所定数となり、5ラウンド大当りと15ラウンド大当りとが第1種別開閉パターン及び第1種別大当りに分類され、2ラウンド大当りが第2種別開閉パターン及び第2種別大当りに分類される。」

(カ)「【0104】
具体的には図5(a)に示すように、第1特別図柄用当否抽選手段110は、周期的に入力されるハードウェア内部システムクロックの1クロックに基づいてループカウンタの値を所定の範囲(本実施形態では0?65535の整数の範囲)で1ずつ高速(例えば、1ループの処理完了時間が5ミリ秒)で更新させることによりハードウェア乱数である第1特図当否用乱数を発生させる第1特図当否用乱数発生手段111と、第1始動入賞口61への遊技球の入賞を契機に、言い換えると、第1始動入賞口検知センサ91からの遊技球検知信号が主制御装置100に入力されたことに基づき、第1特図当否用乱数発生手段111で発生した第1特図当否用乱数を取得(ラッチ)する第1特図当否用乱数取得手段112と、この第1特図当否用乱数取得手段112により取得された第1特図当否用乱数が特図当りであるかハズレであるかを、図6(a)に示す特図低確時判定テーブル113A又は図6(b)に示す特図高確時判定テーブル113Bを参照して判定する第1特図当否判定手段113と、第1特別図柄の変動中に第1始動入賞口61への遊技球の入賞に基づき第1特図当否用乱数取得手段112が第1特図当否用乱数を取得した場合に、その第1特図当否用乱数を第1特別図柄に係る保留球乱数として所定の上限個数(本実施形態では4個)まで、主制御装置100のRAMを利用して記憶する第1特図当否用乱数保留手段114とを備える。
【0105】
第1特図当否用乱数保留手段114により記憶された保留球乱数は、その保留球乱数を記憶することになった入賞の順番、即ち入賞順で、1つずつ処理の許可条件が満たされる度に第1特図当否判定手段113により特図当りであるかハズレであるかを判定し、当該判定に係る記憶された保留球乱数をクリアするようになっている。」

(キ)「【0131】
第2特別図柄用当否抽選手段120は、第2始動入賞口62への遊技球の入賞を契機に、特図当り(第2特図当り)又はハズレを電子抽選(第2特別図柄抽選)により決定するものである。具体的には図5(b)に示すように、第2特別図柄用当否抽選手段120は、周期的に入力されるハードウェア内部システムクロックの1クロックに基づいてループカウンタの値を所定の範囲(本実施形態では0?65535の整数の範囲)で1ずつ高速(例えば、1ループの処理完了時間が5ミリ秒)で更新させることによりハードウェア乱数である第2特図当否用乱数を発生させる第2特図当否用乱数発生手段121と、第2始動入賞口62への遊技球の入賞を契機に、言い換えると、第2始動入賞口検知センサ92からの遊技球検知信号が主制御装置100に入力されたことに基づき、第2特図当否用乱数発生手段121で発生した第2特図当否用乱数を取得(ラッチ)する第2特図当否用乱数取得手段122と、この第2特図当否用乱数取得手段122により取得された第2特図当否用乱数が特図当りであるかハズレであるかを、図6(a)に示す特図低確時判定テーブル113A又は図6(b)に示す特図高確時判定テーブル113Bを参照して判定する第2特図当否判定手段123と、第2特別図柄の変動中に第2始動入賞口62への遊技球の入賞に基づき第2特図当否用乱数取得手段122が第2特図当否用乱数を取得した場合に、その第2特図当否用乱数を第2特別図柄に係る保留球乱数として所定の上限個数(本実施形態では4個)まで、主制御装置100のRAMを利用して記憶する第2特図当否用乱数保留手段124とを備える。
【0132】
第2特図当否用乱数保留手段124により記憶された保留球乱数は、その保留球乱数を記憶することになった入賞の順番、即ち入賞順で、1つずつ処理の許可条件が満たされる度に第2特図当否判定手段123により特図当りであるかハズレであるかを判定し、当該判定に係る記憶された保留球乱数をクリアするようになっている。」

(ク)「【0189】
図14に示すように、サブ制御装置200は、演出制御手段(演出表示制御手段)230と、背景決定手段210と、演出パターン選択手段(演出表示制御手段)220と、フラグ制御手段(報知判定手段)240と、報知タイミング判定手段(報知判定手段)250とを備える。サブ制御装置200のRAMには、普図高確フラグFG1、報知済フラグFG2及びプリカ忘れ報知フラグFG3のON/OFFがそれぞれ記憶される領域が予め設定されている。」

(ケ)「【0194】
また、サブ制御装置200(演出制御手段230)は、主制御装置100からの送信情報である第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選の結果が特図当りである場合の特別図柄の種類(2R特別図柄A、5R特別図柄A、5R特別図柄B、15R特別図柄A)と、第1特図変動パターン(第1特図変動パターンNo1?No4、及び、第1特図変動パターンNo11?No17のうちの1つ)又は、第2特図変動パターン(第2特図変動パターンNo1?No4、及び、第2特図変動パターンNo11?No18のうちの1つ)とに基づき、第1演出図柄と第1特別図柄、第2演出図柄と第2特別図柄がそれぞれ略同期して変動を開始して、変動時間の経過とともに停止するよう演出表示装置50を制御するものである。」

(コ)「【0202】
演出パターン選択手段220は、第1特図変動パターンNoと演出パターンの種類との対応関係を規定する第1演出パターンテーブル221、及び、第2特図変動パターンNoと演出パターンの種類との対応関係を規定する第2演出パターンテーブル222を備え、この演出パターンテーブル221;222を参照して第1演出図柄、第2演出図柄それぞれの演出パターンを選択するものである。
【0203】
第1演出図柄の演出パターンが規定された第1演出パターンテーブル221は、図16に示すように、ハズレ用演出パターンテーブル221Aと、特図当り用演出パターンテーブル221Bとにより構成される。
【0204】
図16(a)に示すハズレ用演出パターンテーブル221Aには、第1特図変動パターンNo11にハズレ変動A(変動時間12秒)が予め対応付けられていて、第1特図変動パターンNo12にハズレ変動B(変動時間12秒)が予め対応付けられていて、第1特図変動パターンNo13にミドルリーチA(変動時間60秒)が対応付けられていて、第1特図変動パターンNo14にロングリーチA(変動時間90秒)が対応付けられていて、第1特図変動パターンNo15にハズレ変動C(変動時間30秒)が対応付けられていて、第1特図変動パターンNo16にショートリーチA(変動時間30秒)が対応付けられていて、第1特図変動パターンNo17にハズレ変動D(変動時間495秒)が対応付けられている。
【0205】
図16(b)に示す特図当り(第1特図当り)用演出パターンテーブル221Bには、第1特図変動パターンNo1にミドルリーチA(変動時間60秒)が予め対応付けられていて、第1特図変動パターンNo2にミドルリーチB(変動時間60秒)が予め対応付けられていて、第1特図変動パターンNo3にミドルリーチC(変動時間60秒)が予め対応付けられていて、第1特図変動パターンNo4にロングリーチA(変動時間90秒)が予め対応付けられている。
【0206】
第2演出図柄の演出パターンが規定された第2演出パターンテーブル222は、図17に示すように、ハズレ用演出パターンテーブル222Aと、特図当り用演出パターンテーブル222Bとにより構成される。
【0207】
図17(a)に示すハズレ用演出パターンテーブル222Aには、第2特図変動パターンNo11にハズレ変動A(変動時間120秒)が予め対応付けられていて、第2特図変動パターンNo12にハズレ変動B(変動時間120秒)が予め対応付けられていて、第2特図変動パターンNo13にハズレ変動C(変動時間600秒)が対応付けられていて、第2特図変動パターンNo14にハズレ変動D(変動時間900秒)が対応付けられていて、第2特図変動パターンNo15にショートリーチA(変動時間45秒)が対応付けられていて、第2特図変動パターンNo16にハズレ変動E(変動時間45秒)が対応付けられていて、第2特図変動パターンNo17にハズレ変動F(変動時間45秒)が対応付けられていて、第2特図変動パターンNo18にハズレ変動G(変動時間5秒)が対応付けられている。
【0208】
図17(b)に示す特図当り(第2特図当り)用演出パターンテーブル222Bには、第2特図変動パターンNo1にミドルリーチA(変動時間60秒)が予め対応付けられていて、第2特図変動パターンNo2にミドルリーチB(変動時間60秒)が予め対応付けられていて、第2特図変動パターンNo3にミドルリーチC(変動時間60秒)が予め対応付けられていて、第2特図変動パターンNo4にロングリーチA(変動時間90秒)が予め対応付けられている。」

(サ)【0223】
演出制御手段230は、報知タイミング判定手段250により報知タイミングと判定された演出画像の表示において、図18に示すように、演出図柄S1とは異なる画像であってCRユニット70からのプリペイドカード71の取り出しを促す所定の注意喚起画像52を当該演出画像に含めて表示する。注意喚起画像52には、例えば「プリペイドカードの取り忘れや盗難にご注意ください。」等の文章や、CRユニット70からプリペイドカード71を取り出す状態を表記した図などが表示される。
【0224】
本実施形態では、演出画像の表示時間内の予め設定された一部の時間(例えば2秒間)に、注意喚起画像52をカットイン画像として演出画像の所定位置にスポット的に表示する。所定変動時間以上である各演出パターンには、注意喚起画像52のカットインを許容するフレーム(カットイン対象フレーム)が予め設定され、演出制御手段230は、カットイン対象フレームに注意喚起画像52を重ねて表示する。また、カットイン対象フレームでは、演出図柄S1を注意喚起画像52とは重ならない隅部に小さく表示する。」

(シ)「【0228】
次に、サブ制御装置200が実行する演出画像の表示処理について、図19のフローチャートを参照して説明する。本処理は、主制御装置100からの図柄指定コマンド及び変動パターン指定コマンドの受信によって開始される。
【0229】
本処理が開始すると、出球有りで且つ初当りの大当りか否か(受信した図柄指定コマンドが第1種別大当りを指定するコマンドであり、且つ報知済みフラグFG2がOFFであるか否か)を判定する(ステップS1)。
【0230】
出球有りで且つ初当りの大当りの場合(ステップS1:YES)、プリカ忘れ報知フラグFG3をONに設定し(ステップS2)、ステップS3へ移行する。一方、ハズレ(図柄指定コマンドがハズレを指定するコマンドである)、出球無しの大当り(図柄指定コマンドが第2種別大当りを指定するコマンドである)、又は出球有りの大当りであるが初当りではない(図柄指定コマンドが第1種別大当りを指定するコマンドであるが、報知済みフラグFG2がONである)場合(ステップS1:NO)、プリカ忘れ報知フラグFG3を維持したままステップS3へ移行する。
【0231】
次に、演出図柄S1の変動を開始するタイミングか否かを判定し(ステップS3)、変動開始のタイミングであれば(ステップS3:YES)、長時間変動であるか否か(受信した変動パターン指定コマンドが指定する変動時間が所定変動時間以上であるか否か)を判定する(ステップS4)。なお、変動開始のタイミングでなければ(ステップS3:NO)、本処理を終了する。
【0232】
長時間変動であれば(ステップS4:YES)、プリカ忘れ報知フラグFG3がONであるか否かを判定する(ステップS5)。プリカ忘れ報知フラグFG3がONであれば(ステップS5:YES)、プリカ忘れ報知演出(注意喚起画像52のカットイン)を実行し(ステップS6)、プリカ忘れ報知フラグFG3をOFFに設定して(ステップS7)、本処理を終了する。」

イ 刊行物1の図面には以下の事項が記載されている。
(ア)図2には、演出表示装置50の中央部に、該演出表示装置のほぼ全幅にわたって演出図柄S1が表示されることが記載されている。

(イ)図18には、演出表示装置50の中央部に注意喚起画像52が表示されると共に、右上隅に演出図柄S1が、上記図2において演出表示装置50のほぼ全幅にわたり表示される演出図柄S1より縮小して、演出表示装置50の約1/4幅程度の大きさの範囲に表示されることが記載されている。

ウ 上記アの各記載事項及び上記イで認定した図面の記載事項から、以下の事項が導かれる。
(あ)上記【請求項1】には「有価価値を記憶する有価記憶媒体を取り出し可能に受け入れるCRユニットが併設され又は一体的に設けられ、前記CRユニットが受け入れた前記有価記憶媒体が記憶する有価価値の代償として貸し出された遊技球を遊技盤の遊技領域に発射して遊技を行う弾球遊技機」と記載され、上記【0030】には「遊技者は、現金等の対価を支払って遊技機設置営業店からプリペイドカード71を購入し、購入したプリペイドカード71をCRユニット70のカード挿入口72へ挿入する。」及び「CRユニット70は、挿入されたプリペイドカード71が記憶する有価価値の代償として遊技球を貸し出す。」との記載があり、上記【0031】には「遊技者が球貸スイッチ12を操作すると、・・・遊技球の貸出に応じてプリペイドカード71の残高度数が減少して表示される。・・・遊技者が返却スイッチ13を操作すると、CRユニット70は、カード挿入口72からプリペイドカード71を排出する。」との記載がある。
よって、刊行物1には、「遊技者によりCRユニットに挿入され、また返却スイッチ13の操作により排出されるプリペイドカード71が記憶する有価価値の代償として貸し出された遊技球により遊技を行う弾球遊技機」が記載されているといえる。

(い)上記【0104】には「第1始動入賞口検知センサ91からの遊技球検知信号が主制御装置100に入力されたことに基づき、第1特図当否用乱数発生手段111で発生した第1特図当否用乱数を取得(ラッチ)する第1特図当否用乱数取得手段112と、・・・第1特別図柄の変動中に第1始動入賞口61への遊技球の入賞に基づき第1特図当否用乱数取得手段112が第1特図当否用乱数を取得した場合に、その第1特図当否用乱数を第1特別図柄に係る保留球乱数として所定の上限個数(本実施形態では4個)まで、主制御装置100のRAMを利用して記憶する第1特図当否用乱数保留手段114とを備える。」と記載されている。
また、上記【0131】には、「第2始動入賞口検知センサ92からの遊技球検知信号が主制御装置100に入力されたことに基づき、第2特図当否用乱数発生手段121で発生した第2特図当否用乱数を取得(ラッチ)する第2特図当否用乱数取得手段122と、・・・第2特別図柄の変動中に第2始動入賞口62への遊技球の入賞に基づき第2特図当否用乱数取得手段122が第2特図当否用乱数を取得した場合に、その第2特図当否用乱数を第2特別図柄に係る保留球乱数として所定の上限個数(本実施形態では4個)まで、主制御装置100のRAMを利用して記憶する第2特図当否用乱数保留手段124とを備える。」と記載されている。
よって、刊行物1には、「第1・第2始動入賞検知センサ91・92からの遊技球検知信号が主制御装置100に入力されたことに基づき、第1・第2特図当否用乱数発生手段111・121で発生した第1・第2特図当否用乱数を取得(ラッチ)する第1・第2特図当否用乱数取得手段112・122」及び「その第1・第2特図当否用乱数を第1・第2特別図柄に係る保留球乱数として記憶する第1・第2特図当否用乱数保留手段114・124」が記載されているといえる。

(う)上記【0105】には「第1特図当否用乱数保留手段114により記憶された保留球乱数は、その保留球乱数を記憶することになった入賞の順番、即ち入賞順で、1つずつ処理の許可条件が満たされる度に第1特図当否判定手段113により特図当りであるかハズレであるかを判定し」と記載され、上記【0132】には「第2特図当否用乱数保留手段124により記憶された保留球乱数は、その保留球乱数を記憶することになった入賞の順番、即ち入賞順で、1つずつ処理の許可条件が満たされる度に第2特図当否判定手段123により特図当りであるかハズレであるかを判定し」と記載されている。
該各記載において、第1・第2特図当否用乱数保留手段114・124により記憶された保留球乱数は、第1・第2特図当否判定手段113・123により特図当りであるかハズレであるかを判定される際には、前記各保留手段から第1・第2特図当否判定手段113・123が取得して前記判定の処理の供されることは自明である。
また、上記【0083】には「アタッカ装置65は、第1始動入賞口61への遊技球の入賞を契機に行われる第1特別図柄に係る第1特別図柄抽選の結果が当り(第1特図当り)となった場合、又は、第2始動入賞口62への遊技球の入賞を契機に行われる第2特別図柄に係る第2特別図柄抽選の結果が当り(第2特図当り)となった場合に、主制御装置100がアタッカ駆動装置65Aを制御することにより所定のラウンド数だけ開放され、これによって遊技者にとって有利な当り遊技(特定遊技)が提供される。」と記載されている。
よって、刊行物1には、「第1・第2特図当否用乱数を第1・第2特図当否用乱数保留手段114・124から取得し、遊技者にとって有利な遊技であってアタッカ装置65を所定のラウンド数開放させる当り遊技(特定遊技)を実行する特図当りであるかハズレであるかを判定する第1・第2特別図柄抽選を行う、第1・第2特図当否判定手段113・123」が記載されているといえる。

(え)上記【0194】には、「サブ制御装置200(演出制御手段230)は、主制御装置100からの送信情報である第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選の結果が特図当りである場合の特別図柄の種類・・・と、第1特図変動パターン・・・又は、第2特図変動パターン・・・とに基づき、第1演出図柄と第1特別図柄、第2演出図柄と第2特別図柄がそれぞれ略同期して変動を開始して、変動時間の経過とともに停止するよう演出表示装置50を制御する」と記載されている。
ここで、「第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選」は、上記(う)で「第1・第2特図当否判定手段113・123」が実行すると認定した処理である。
よって、刊行物1には、「第1・第2特図当否判定手段113・123による第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選の結果が特図当りである場合の特別図柄の種類、及び第1・第2特図変動パターンとに基づき、演出表示装置50を制御するサブ制御装置200(演出制御手段230)」、及び、「サブ制御装置200(演出制御手段230)が、第1・第2特図当否判定手段113・123による第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選の結果が特図当りである場合の特別図柄の種類、及び第1・第2特図変動パターンとに基づき、第1演出図柄と第1特別図柄、第2演出図柄と第2特別図柄がそれぞれ略同期して変動を開始して、変動時間の経過とともに停止するよう演出表示装置50を制御する」こと、が記載されているといえる。

(お)上記【0189】には「サブ制御装置200は、・・・演出パターン選択手段(演出表示制御手段)220・・・を備える。」と記載されている。
また、上記【0202】?【0208】には、「演出パターン選択手段220は、・・・演出パターンテーブル221;222を参照して第1演出図柄、第2演出図柄それぞれの演出パターンを選択するものである。・・・第1演出パターンテーブル221は、・・・ハズレ用演出パターンテーブル221Aと、特図当り用演出パターンテーブル221Bとにより構成される。・・・ハズレ用演出パターンテーブル221Aには、・・・第1特図変動パターンNo13にミドルリーチA(変動時間60秒)が対応付けられて・・・いる。・・・特図当り(第1特図当り)用演出パターンテーブル221Bには、・・・第1特図変動パターンNo4にロングリーチA(変動時間90秒)が予め対応付けられている。・・・第2演出図柄の演出パターンが規定された第2演出パターンテーブル222は、・・・ハズレ用演出パターンテーブル222Aと、特図当り用演出パターンテーブル222Bとにより構成される。・・・ハズレ用演出パターンテーブル222Aには、・・・第2特図変動パターンNo15にショートリーチA(変動時間45秒)が対応付けられて・・・いる。・・・特図当り(第2特図当り)用演出パターンテーブル222Bには、・・・、第2特図変動パターンNo4にロングリーチA(変動時間90秒)が予め対応付けられている。」と記載されている(以下「記載事項お1」という。)。
ここで、上記(え)で認定したとおり「サブ制御装置200(演出制御手段230)が・・・第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選の結果が特図当りである場合の特別図柄の種類、及び第1・第2特図変動パターンとに基づき、第1演出図柄と第1特別図柄、第2演出図柄と第2特別図柄がそれぞれ略同期して変動を開始して、変動時間の経過とともに停止する」のであるから、前記記載事項お1において、サブ制御装置200の演出パターン選択手段220が選択した「第1演出図柄、第2演出図柄それぞれの演出パターン」に第1・第2特図変動パターンとして「ショートリーチ」や「ロングリーチ」などのリーチ変動パターンが対応付けられている場合には、該第1・第2演出図柄の変動時間中にリーチ演出が行われるといえる。
よって、刊行物1には、サブ制御装置200が「第1・第2演出図柄の変動時間中にリーチ演出を行わせる場合がある」ことが記載されているといえる。

(か)上記【0223】には、「演出制御手段230は、・・・演出画像の表示において、図18に示すように、演出図柄S1とは異なる画像であってCRユニット70からのプリペイドカード71の取り出しを促す所定の注意喚起画像52を当該演出画像に含めて表示する。」と記載されている。ここで、「注意喚起画像52」は「演出画像に含めて」表示されるのであるから、該「注意喚起画像52」の表示対象は上記(え)で認定したとおりの、演出画像と同じ「演出表示装置50」であることは明らかである。
よって、刊行物1には、演出制御手段220すなわちサブ制御装置200が「演出表示装置50にて注意喚起画像52を表示させCRユニット70からのプリペイドカード71の取り出しを促す報知をする」ことが記載されているといえる。

(き)上記【0228】?【0232】には、「サブ制御装置200が実行する演出画像の表示処理について、・・・説明する。本処理は、主制御装置100からの図柄指定コマンド及び変動パターン指定コマンドの受信によって開始される。・・・本処理が開始すると、・・・出球有りで且つ初当りの大当りの場合・・・プリカ忘れ報知フラグFG3をONに設定し・・・演出図柄S1の変動を開始するタイミングか否かを判定し・・・変動開始のタイミングであれば・・・長時間変動であれば・・・プリカ忘れ報知フラグFG3がONであれば・・・プリカ忘れ報知演出(注意喚起画像52のカットイン)を実行し・・・本処理を終了する。」と記載されている(以下「記載事項き1」という。)。
前記記載事項き1は「出球有りで且つ初当りの大当りの場合」についてのものであるから、当該表示処理における変動表示の後に、大当たりに対応する図柄で停止表示されることが明らかである。よって、該認定事項き1において「プリカ忘れ報知演出」がカットインされる、長時間変動の変動開始のタイミングは、該長時間変動の図柄変動演出中であり、かつ、「大当たりに対応する図柄で停止表示」すなわち大当たりの遊技に移行することを示す報知の前であるといえる。
したがって、刊行物1には、サブ制御装置200が、「出球有りで且つ初当りの大当りの場合、変動演出が長時間変動であれば、該長時間変動の図柄変動演出中であって、大当たりの遊技に移行することを示す報知である大当たりに対応する図柄で停止表示される前に、プリカ忘れ報知演出(注意喚起画像52のカットイン)を行う場合がある」ことが記載されているといえる。

(く)上記【0223】?【0224】には、「演出制御手段230は、・・・演出画像の表示において、図18に示すように、演出図柄S1とは異なる画像であってCRユニット70からのプリペイドカード71の取り出しを促す所定の注意喚起画像52を当該演出画像に含めて表示する。・・・演出画像の表示時間内の予め設定された一部の時間(例えば2秒間)に、注意喚起画像52をカットイン画像として演出画像の所定位置にスポット的に表示する。所定変動時間以上である各演出パターンには、注意喚起画像52のカットインを許容するフレーム(カットイン対象フレーム)が予め設定され、演出制御手段230は、カットイン対象フレームに注意喚起画像52を重ねて表示する。また、カットイン対象フレームでは、演出図柄S1を注意喚起画像52とは重ならない隅部に小さく表示する。」と記載されている。
ここで、上記イ(ア)で認定したとおり、上記図2から、注意喚起画像52のカットインが表示されていない場合に「演出表示装置50の中央部に、該演出表示装置のほぼ全幅にわたって演出図柄S1が表示される」のであるから、前記【0224】の「カットイン対象フレームでは、演出図柄S1を注意喚起画像52とは重ならない隅部に小さく表示する」とは、図柄変動演出中(前項(き)参照)に注意喚起画像52がカットイン表示される場合(時)には、カットインが表示されていない場合(時)と比較して演出表示装置50の「隅部に小さく」演出図柄S1が表示されることを意味すると解される。
また、ここでの「演出図柄S1」の図柄変動演出は上記(お)の認定における「第1・第2演出図柄」の変動表示に対応し、大当たり即ち第1・第2特図当りの場合の変動パターンにリーチ演出を含む演出パターンが含まれることは上記(お)の記載事項お1のとおりであり、変動中に前記注意喚起画像52がカットイン表示されるのは「出球有りで且つ初当りの大当りの場合」(上記(き))である。よって、該「演出図柄S1」の図柄変動演出にリーチ演出を伴うリーチ演出パターンが含まれるといえる。
よって、刊行物1には、サブ制御装置200(の演出制御手段230)が「第1・第2演出図柄のリーチ演出を伴う変動時間中にプリカ忘れ報知演出(注意喚起画像52のカットイン)を行う場合、該第1・第2演出図柄を該報知演出が実行されていない時よりも小さく隅部に表示し、注意喚起画像52を該第1・第2演出図柄とは重ならない位置に表示する」ことが記載されているといえる。

(け)上記【0012】には「始動口への遊技球の進入を契機として実行される特図抽選に当選して特図当選図柄が導出表示されると、特定遊技(大当り遊技)が生起される。特定遊技では、導出表示された特図当選図柄に対応する所定の開閉パターンに従って開閉手段が開閉制御されるので、遊技者は、特定入賞口への入賞によって多数の賞球を獲得する可能性がある。特定遊技が終了した後、演出画像の表示時間が報知タイミングと判定されると、その演出画像に、CRユニットからの有価記憶媒体の取り出しを促す注意喚起画像が含めて表示される。」と記載されている。
前記記載で、「特定遊技(大当り遊技)」が上記(う)の認定事項における「当り遊技(特定遊技)」に対応することは明らかである。
また、前記記載での「CRユニットからの有価記憶媒体の取り出しを促す注意喚起画像」が上記(く)などの認定における「注意喚起画像52」に対応することも明らかである。
さらに、上記【0009】?【0010】には「演出表示制御手段は、報知判定手段により報知タイミングと判定された演出画像の表示において、演出図柄とは異なる画像であってCRユニットからの有価記憶媒体の取り出しを促す所定の注意喚起画像を当該演出画像に含めて表示する。・・・報知判定手段は、特定遊技の終了後の最初の演出画像の表示時間を報知タイミングと判定してもよく、・・・特定遊技の終了後であって所定の条件を満たす最初の演出画像の表示時間を報知タイミングと判定してもよい。」と記載されており、ここでの「演出表示制御手段」が上記サブ制御装置200(の演出制御装置230)に対応することは明らかであるし、前記【0012】の抜記事項の「特定遊技が終了した後、演出画像の表示時間が報知タイミングと判定されると」における報知タイミングと判定される表示時間として「特定遊技の終了後の最初の演出画像の表示時間」を選択することが含まれるといえる。
よって、刊行物1には、サブ制御装置200(の演出制御手段230)が「当り遊技(特定遊技)終了後の最初の演出画像の表示時間に、報知タイミングと判定されると、注意喚起画像52を表示する」ことが記載されているといえる。

(こ)上記【0018】には「特図当選図柄は、第1種別特図当選図柄と第2種別特図当選図柄とを含む。特定遊技制御手段は、変動表示制御手段により導出表示された確定特別図柄が第1種別特図当選図柄であるとき、払出手段による所定数以上の賞球の払い出しが可能な第1種別開閉パターンに従って開閉手段を開閉制御する第1種別特定遊技を生起し、変動表示制御手段により導出表示された確定特別図柄が第2種別特図当選図柄であるとき、払出手段による所定数以上の賞球の払い出しが不可能な第2種別開閉パターンに従って開閉手段を開閉制御する第2種別特定遊技を生起する。」と記載され、上記【0096】には「5ラウンド大当りと15ラウンド大当りとが第1種別開閉パターン及び第1種別大当りに分類され、2ラウンド大当りが第2種別開閉パターン及び第2種別大当りに分類される」と記載されている。
よって、刊行物1には、「当り遊技(特定遊技)には、所定数以上の賞球の払い出しが不可能な第2種別特定遊技(2ラウンド大当たり)と、所定数以上の賞球の払い出しが可能な第1種別特定遊技(5ラウンド大当たりと15ラウンド大当たり)とがある」ことが記載されているといえる。

(さ)上記【0019】には「第1種別特定遊技の終了後の演出画像の表示時間を報知タイミングと判定し、第2種別特定遊技の終了後の演出画像の表示時間を報知タイミングと判定しない。」と記載されている。
よって、刊行物1には、「第2種別特定遊技の終了後の演出画像の表示時間を報知タイミングと判定せず、第1種別特定遊技の終了後の演出画像の表示時間を報知タイミングと判定する」ことが記載されているといえる。

エ 上記アの各記載事項、上記イ・ウの認定事項から、刊行物1には次の発明(以下「刊行物1発明」という。)が記載されていると認められる(a?oは、本件補正発明のA?Oに対応させて付与した。また、「(さ)」などは上記ウの対応項を指す。)。

「a 遊技者によりCRユニットに挿入され、また返却スイッチ13の操作により排出されるプリペイドカード71が記憶する有価価値の代償として貸し出された遊技球により遊技を行う弾球遊技機であって、(あ)
b 第1・第2始動入賞検知センサ91・92からの遊技球検知信号が主制御装置100に入力されたことに基づき、第1・第2特図当否用乱数発生手段111・121で発生した第1・第2特図当否用乱数を取得(ラッチ)する第1・第2特図当否用乱数取得手段112・122と、(い)
c その第1・第2特図当否用乱数を第1・第2特別図柄に係る保留球乱数として記憶する第1・第2特図当否用乱数保留手段114・124と、(い)
d 第1・第2特図当否用乱数を第1・第2特図当否用乱数保留手段114・124から取得し、遊技者にとって有利な遊技であってアタッカ装置65を所定のラウンド数開放させる当り遊技(特定遊技)を実行する特図当りであるかハズレであるかを判定する第1・第2特別図柄抽選を行う、第1・第2特図当否判定手段113・123と、(う)
e 第1・第2特図当否判定手段113・123による第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選の結果が特図当りである場合の特別図柄の種類、及び第1・第2特図変動パターンとに基づき、演出表示装置50を制御するサブ制御装置200(演出制御手段230)と、を備え、(え)
f サブ制御装置200(演出制御手段230)が、第1・第2特図当否判定手段113・123による第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選の結果が特図当りである場合の特別図柄の種類、及び第1・第2特図変動パターンとに基づき、第1演出図柄と第1特別図柄、第2演出図柄と第2特別図柄がそれぞれ略同期して変動を開始して、変動時間の経過とともに停止するよう演出表示装置50を制御すると共に、(え)
g 第1・第2演出図柄の変動時間中にリーチ演出を行わせる場合があり、(お)
h 演出表示装置50にて注意喚起画像52を表示させCRユニット70からのプリペイドカード71の取り出しを促す報知をし、(か)
i 出球有りで且つ初当りの大当りの場合、変動演出が長時間変動であれば、該長時間変動の図柄変動演出中であって、大当たりの遊技に移行することを示す報知である大当たりに対応する図柄で停止表示される前に、プリカ忘れ報知演出(注意喚起画像52のカットイン)を行う場合があり、(き)
j 第1・第2演出図柄のリーチ演出を伴う変動時間中にプリカ忘れ報知演出(注意喚起画像52のカットイン)を行う場合、該第1・第2演出図柄を該報知演出が実行されていない時よりも小さく隅部に表示し、注意喚起画像52を該第1・第2演出図柄とは重ならない位置に表示し、(く)
k 当り遊技(特定遊技)終了後の最初の演出画像の表示時間に、報知タイミングと判定されると、注意喚起画像52を表示し、(け)
l 当り遊技(特定遊技)には、所定数以上の賞球の払い出しが不可能な第2種別特定遊技(2ラウンド大当たり)と、所定数以上の賞球の払い出しが可能な第1種別特定遊技(5ラウンド大当たりと15ラウンド大当たり)とがあり、(こ)
m 第2種別特定遊技の終了後の演出画像の表示時間を報知タイミングと判定せず、(さ)
n 第1種別特定遊技の終了後の演出画像の表示時間を報知タイミングと判定する、(さ)
o 弾球遊技機。(あ)」

(3)刊行物2に記載された事項
ア 原査定の審査過程において提示された、本願の出願前に頒布された刊行物である特開2014-104196号公報(以下「刊行物2」という。)には、図面と共に次の事項が記載されている(下線は当審にて付した。また、改行に代えて「/」と記載した箇所がある。以下同じ。)。

(ア)「【0001】
本発明は、プリペイド媒体対応の球貸機と電気的に接続されるパチンコ機に関するものである。」

(イ)「【0025】
また、大当たり状態の内容は、「大当たり」の種別によって異なる内容となっており、「大当たり」の種別が「第1確変大当たり」であると、大入賞装置18は4回しか開成しないのに対し、「通常大当たり」若しくは「第2確変大当たり」であると、大入賞装置18は16回も開成する。さらに、「大当たり」の種別が「第1確変大当たり」若しくは「第2確変大当たり」であると、大当たり状態の終了後、次に「大当たり抽選」の結果が「大当たり」となるまでの間、「大当たり抽選」の結果が「大当たり」となる確率の向上した(すなわち、「大当たり数値」の数が増大した)特定遊技状態である所謂確変状態を生起させる。しかしながら、「大当たり」の種別が「通常大当たり」であると、大当たり状態の終了後にそのような確変状態を生起させない。つまり、「第1確変大当たり」と「第2確変大当たり」との何れかに起因して生起する大当たり状態は特定特別遊技状態となり、「通常大当たり」に起因して生起する大当たり状態は非特定特別遊技状態となる。」

(ウ)「【0031】
(プリペイド媒体の返却忘れの防止に係る制御の説明)
ここで、本発明の要部となるプリペイド媒体の返却忘れの防止に係る制御について、詳細に説明する。
遊技者によるプリペイド媒体の返却忘れがどのような状況で起こりやすいかを考えると、比較的短時間のうちに大当たり状態が生起しやすい確変状態が生起したことにより、貸し球を使わずとも賞球のみによって遊技を継続することが可能になったという状況が考えられる。そこで、パチンコ機1では、通常の遊技状態(確変状態ではない遊技状態)において「第1確変大当たり」と「第2確変大当たり」との何れかに起因した大当たり状態が生起したと判断すると、サブ統合CPU42による制御のもと、当該大当たり状態の終了時(すなわち終了デモ中)に、タイマ44によって計時しながら所定時間(たとえば2秒間)にわたり図柄表示部6に注意喚起メッセージ表示領域6aを設けるとともに、図10(A)に示す如く、注意喚起メッセージ表示領域6aに所定の注意喚起メッセージ表示(たとえば「カードの取り忘れにご注意下さい」等)65を表示する。すなわち、メイン制御装置30からサブ制御装置40へ送信される大当たり開始信号(若しくは大当たり終了信号)が注意喚起信号となり、サブ制御装置40が図柄表示部6を注意喚起手段として作動させ、遊技者に対してプリペイド媒体の返却忘れについて注意喚起する・・・。」

(エ)「【0034】
加えて、「大当たり抽選」の結果が「第2確変大当たり」であると、その後に生起する大当たり状態において比較的多くの賞球を獲得することができる上、大当たり状態の終了後には確変状態が生起することになるため、当該「大当たり抽選」に起因する図柄(特別図柄及び装飾図柄)の変動開始から確定表示までの間に、カードの返却忘れを遊技者に注意喚起してもよいと考えられる。そこで、パチンコ機1では、「大当たり抽選」の結果が「第2確変大当たり」であり、且つ、特定の基本変動パターン(図5及び6で示す変動パターンE)が選択されると、図柄の変動開始から確定表示までの間の特定のタイミング(たとえば図柄の変動開始直後やリーチ表示となったタイミング、確定表示直前等が考えられる)において、所定の表示時間(たとえば2秒間)にわたり図柄表示部6の下部に注意喚起メッセージ表示領域6bを設けるとともに、図10(B)に示す如く、注意喚起メッセージ表示領域6bに所定の注意喚起メッセージ表示(たとえば「カードの取り忘れにご注意下さい」等)66を表示する。すなわち、この場合には、メイン制御装置30からサブ制御装置40へ送信される開始コマンドが注意喚起信号となり、サブ制御装置40が図柄表示部6を注意喚起手段として作動させ、遊技者に対してプリペイド媒体の返却忘れについて注意喚起することになる。なお、注意喚起メッセージ表示66も、サブ制御装置40の記憶手段43における注意喚起表示記憶領域47に記憶されている。」

イ 上記アの各記載事項から、以下の事項が導かれる。
(あ)上記【0001】には「本発明は、プリペイド媒体対応の球貸機と電気的に接続されるパチンコ機に関する」と記載され、上記【0034】には「「大当たり抽選」の結果が「第2確変大当たり」であると、その後に生起する大当たり状態において比較的多くの賞球を獲得することができる上、大当たり状態の終了後には確変状態が生起することになるため、当該「大当たり抽選」に起因する図柄(特別図柄及び装飾図柄)の変動開始から確定表示までの間に、カードの返却忘れを遊技者に注意喚起してもよいと考えられる。そこで、パチンコ機1では、「大当たり抽選」の結果が「第2確変大当たり」であり、且つ、特定の基本変動パターン・・・が選択されると、図柄の変動開始から確定表示までの間の特定のタイミング(たとえば・・・リーチ表示となったタイミング・・・)において、所定の表示時間(たとえば2秒間)にわたり図柄表示部6の下部に注意喚起メッセージ表示領域6bを設けるとともに、・・・注意喚起メッセージ表示領域6bに所定の注意喚起メッセージ表示(たとえば「カードの取り忘れにご注意下さい」等)66を表示する。」と記載されている。
また、大当たりの種別について上記【0025】には「「大当たり」の種別が「第1確変大当たり」であると、大入賞装置18は4回しか開成しないのに対し、「通常大当たり」若しくは「第2確変大当たり」であると、大入賞装置18は16回も開成する。・・・「大当たり」の種別が「第1確変大当たり」若しくは「第2確変大当たり」であると、大当たり状態の終了後、次に「大当たり抽選」の結果が「大当たり」となるまでの間、・・・特定遊技状態である所謂確変状態を生起させる。しかしながら、「大当たり」の種別が「通常大当たり」であると、大当たり状態の終了後にそのような確変状態を生起させない。」と記載されている。
よって、刊行物2には、「プリペイド媒体対応の球貸機と電気的に接続されるパチンコ機において、大当たりの種別の中でラウンド数が相対的に多く、かつ大当たり終了後に確変状態へ移行するために、比較的多くの賞球を獲得することができる「第2確変大当たり」に当選した場合に、図柄の変動開始から確定表示までの間のリーチ表示となったタイミングに、所定の表示時間(例えば2秒)、図柄表示部6の下部に注意喚起メッセージ表示領域6bを設けるとともに、注意喚起メッセージ表示領域6bに所定の注意喚起メッセージ表示(たとえば「カードの取り忘れにご注意下さい」等)66を表示する。」ことが記載されているといえる。

(い)上記【0031】には「パチンコ機1では、通常の遊技状態(確変状態ではない遊技状態)において「第1確変大当たり」と「第2確変大当たり」との何れかに起因した大当たり状態が生起したと判断すると、サブ統合CPU42による制御のもと、当該大当たり状態の終了時(すなわち終了デモ中)に、タイマ44によって計時しながら所定時間(たとえば2秒間)にわたり図柄表示部6に注意喚起メッセージ表示領域6aを設けるとともに、・・・注意喚起メッセージ表示領域6aに所定の注意喚起メッセージ表示(たとえば「カードの取り忘れにご注意下さい」等)65を表示する。」と記載されている。
よって、刊行物2には、「プリペイド媒体対応の球貸機と電気的に接続されるパチンコ機において、特定の大当たり状態の終了時の終了デモ中に所定時間、図柄表示部6に注意喚起メッセージ表示領域6aを設けるとともに、図10(A)に示す如く、注意喚起メッセージ表示領域6aに所定の注意喚起メッセージ表示(たとえば「カードの取り忘れにご注意下さい」等)65を表示する」ことが記載されているといえる。

(4)刊行物3に記載された事項
ア 本願の出願前に頒布された刊行物である特開2014-4301号公報(以下「刊行物3」という。)には、図面と共に次の事項が記載されている(下線は当審にて付した。また、改行に代えて「/」と記載した箇所がある。以下同じ。)。

(ア)「【請求項1】
遊技機外部に設けられる外部装置が記憶媒体に記憶された有価価値情報を読み込んで、その読み込んだ有価価値情報に対応して遊技機に対して出力される遊技媒体の貸出を遊技機に要求する貸出要求信号に従って遊技媒体を払い出す払出手段を有する遊技機において、/ 前記外部装置が読み込んだ記憶媒体の有価価値情報に基づいて遊技機に対して出力する外部信号を受信する外部信号受信手段と、/ その外部信号受信手段に出力される外部信号より抽出した情報に基づいて、前記有価価値情報を判別する有価価値情報判別手段と、/ 前記遊技媒体を使用して遊技が実行されている状態であるかを判別する遊技実行判別手段と、/ その遊技実行判別手段により所定期間の間、前記遊技媒体を使用して遊技が実行されていると判別されている期間に、前記有価価値情報判別手段により判別された有価価値情報が所定値以上変化しているかを判定することにより、前記貸出要求信号に従って前記払出手段により払い出された遊技媒体を使用した遊技である貸出遊技が実行されているかを判定する貸出遊技判定手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機。」

(イ)「【0070】
図4(b)は、第3図柄表示装置81で変動表示されるカード返却変動態様を示した図である。第3図柄が変動表示を開始して、左右の主図柄が同じ図柄で停止するリーチ状態となると、返却ボタン42を遊技者に操作することを促す報知態様である「カード返却ボタンを押せ!!」という文字が表示される。その後、返却ボタン42を遊技者が所定時間内に操作すると、そのタイミングに合わせて、「大当たり」という文字が表示されて、大当たりを示す第3図柄の表示態様である「777」が停止表示される。」

イ 刊行物3の図面には以下の事項が記載されている。
(ア)図4(b)の上図には、第3図柄表示装置81において第3図柄の左右の図柄が同じ図柄で停止し、中央の図柄のみが変動を続けている状態、すなわちリーチ状態で、該リーチ状態の図柄が表示された状態のまま、第3図柄表示装置81の下部に「カード返却ボタンを押せ!!」という文字が表示されることが示されている。

ウ 上記アの各記載事項、及びイの認定事項から、刊行物3には以下に事項が記載されていると認められる。
(あ)上記【請求項1】には「遊技機外部に設けられる外部装置が記憶媒体に記憶された有価価値情報を読み込んで、その読み込んだ有価価値情報に対応して遊技機に対して出力される遊技媒体の貸出を遊技機に要求する貸出要求信号に従って遊技媒体を払い出す払出手段を有する遊技機」と記載されている。
また、上記【0070】には、「図4(b)は、第3図柄表示装置81で変動表示されるカード返却変動態様を示した図である。第3図柄が変動表示を開始して、左右の主図柄が同じ図柄で停止するリーチ状態となると、返却ボタン42を遊技者に操作することを促す報知態様である「カード返却ボタンを押せ!!」という文字が表示される。その後、返却ボタン42を遊技者が所定時間内に操作すると、そのタイミングに合わせて、「大当たり」という文字が表示されて、大当たりを示す第3図柄の表示態様である「777」が停止表示される。」と記載されており、対応する図4(b)には、上記イで認定したとおり、第3図柄表示装置81リーチ状態の図柄が表示された状況下でその下部に返却ボタン42を遊技者に操作することを促す報知態様である「カード返却ボタンを押せ!!」という文字が表示されることが記載されている。
前記【0070】及び図4(b)の記載事項においては、リーチ状態のあとに大当たり図柄で停止表示されていることから、大当たりと判定されている場合の、当該判定結果である大当たり図柄での停止表示がなされる前の変動中のリーチ演出のもとで、返却ボタン42を遊技者に操作することを促す報知態様である「カード返却ボタンを押せ!!」という文字がリーチ演出とともに表示されているといえる。
そして、ここでの「カード」が前記【請求項1】に「記憶媒体」に対応することは明らかである。
よって、刊行物3には、「記憶媒体に記憶された有価価値情報に基づいて遊技を行う遊技機において、大当たりと判定されている場合の、当該判定結果である大当たり図柄での停止表示がなされる前の変動中のリーチ演出のもとで、返却ボタン42を遊技者に操作することを促す報知態様である「カード返却ボタンを押せ!!」という文字をリーチ演出とともに表示すること」が記載されているといえる。

(5)対比
ア 刊行物1発明の構成aの「CRユニット」、「プリペイドカード」、「有価価値」、「弾球遊技機」は、それぞれ、本件補正発明の構成Aの「収納手段」、「遊技用記録媒体」、「情報」、「遊技機」に相当する。
また、該構成aでプリペイドカードがCRユニットに「遊技者により挿入され」、また、「返却スイッチ13の操作により排出され」ることは、前記構成Aで遊技用記録媒体が「遊技者の操作に応じて収納手段に収納または排出」されることに相当する。
よって、前記構成aの「遊技者によりCRユニットに挿入され、また返却スイッチ13の操作により排出されるプリペイドカード71が記憶する有価価値の代償として貸し出された遊技球により遊技を行う弾球遊技機」は、前記構成Aの「遊技者の操作に応じて収納手段に収納または排出可能な遊技用記録媒体に記録された情報に基づいて遊技を行うことが可能な遊技機」に相当する。

イ 刊行物1発明の構成bの「第1・第2始動入賞検知センサ91・92からの遊技球検知信号が主制御装置100に入力されたこと」、「第1・第2特図当否用乱数発生手段111・121で発生した第1・第2特図当否用乱数」、「第1・第2特図当否用乱数取得手段112・122」は、それぞれ、本件補正発明の構成Bの「始動条件成立」、「遊技データ」、「遊技データ取得手段」に相当する。
よって、前記構成bの「第1・第2始動入賞検知センサ91・92からの遊技球検知信号が主制御装置100に入力されたことに基づき、第1・第2特図当否用乱数発生手段111・121で発生した第1・第2特図当否用乱数を取得(ラッチ)する第1・第2特図当否用乱数取得手段112・122」は、前記構成Bの「始動条件成立により遊技データを取得する遊技データ取得手段」に相当する。

ウ 刊行物1発明の構成cの「第1・第2特別図柄に係る保留球乱数として記憶」、「第1・第2特図当否用乱数保留手段114・124」は、それぞれ、本件補正発明の構成Cの「記憶」、「遊技データ記憶手段」に相当する。
よって、前記構成cの「前記第1・第2特図当否用乱数を第1・第2特別図柄に係る保留球乱数として記憶する第1・第2特図当否用乱数保留手段114・124」は、前記構成Cの「前記遊技データを記憶する遊技データ記憶手段」に相当する。

エ 刊行物1発明の構成dの「遊技者にとって有利な遊技であってアタッカ装置65を所定のラウンド数開放させる当り遊技(特定遊技)」、「・・・当り遊技(特定遊技)を実行する特図当りであるかハズレであるかを判定する第1・第2特別図柄抽選を行う」、「第1・第2特図当否判定手段113・123」は、それぞれ、本件補正発明の構成Dの「遊技者にとって有利な遊技であって所定回数のラウンド遊技を含む特別遊技」、「・・・特別遊技へ移行させるか否かの判定を行う」、「特別遊技判定手段」に相当する。
よって、前記構成dの「第1・第2特図当否用乱数を第1・第2特図当否用乱数保留手段114・124から取得し、遊技者にとって有利な遊技であってアタッカ装置65を所定のラウンド数開放させる当り遊技(特定遊技)を実行する特図当りであるかハズレであるかを判定する第1・第2特別図柄抽選を行う、第1・第2特図当否判定手段113・123」は、前記構成Dの「前記遊技データを前記遊技データ記憶手段から取得し、遊技者にとって有利な遊技であって所定回数のラウンド遊技を含む特別遊技へ移行させるか否かの判定を行う特別遊技判定手段」に相当する。

オ 刊行物1発明の構成eの「・・・第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選の結果が特図当りである場合の特別図柄の種類、及び第1・第2特図変動パターンとに基づき」、「演出表示装置50を制御する」、「サブ制御装置200(演出制御手段230)」の機能は、それぞれ、本件補正発明の構成Eの「前記特別遊技判定手段による判定結果に応じて」、「所定の演出を行わせる」、「演出制御手段」の機能、に相当する。
よって、前記構成eの「第1・第2特図当否判定手段113・123による第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選の結果が特図当りである場合の特別図柄の種類、及び第1・第2特図変動パターンとに基づき、演出表示装置50を制御するサブ制御装置200(演出制御手段230)」は、前記構成Eの「前記特別遊技判定手段による判定結果に応じて所定の演出を行わせる演出制御手段」に相当する。

カ 刊行物1発明の構成fの「演出表示装置50」、「第1演出図柄と第1特別図柄、第2演出図柄と第2特別図柄」、「第1演出図柄と第1特別図柄、第2演出図柄と第2特別図柄・・・が変動時間の経過とともに停止する」こと、「・・・変動を開始して、変動時間の経過とともに停止するよう演出表示装置50を制御する」こと、は、それぞれ、本件補正発明の構成Fの「所定の表示手段」、「所定の図柄」、「所定の図柄を変動させてから前記判定結果を報知する」こと、「図柄変動演出を行わせる」こと、に相当するから、前記構成fの「サブ制御装置200(演出制御手段230)が、第1演出図柄と第1特別図柄、第2演出図柄と第2特別図柄がそれぞれ略同期して変動を開始して、変動時間の経過とともに停止するよう演出表示装置50を制御する」ことは、前記構成Fの「前記演出制御手段は、前記判定結果に応じて、所定の表示手段において所定の図柄を変動させてから前記判定結果を報知する図柄変動演出を行わせる」ことに相当する。

キ 刊行物1発明の構成gの「第1・第2演出図柄の変動時間中」、「リーチ演出を行わせる場合があ」ること、は、それぞれ、本件補正発明の構成Gの「前記図柄変動演出実行中」、「リーチ演出を行わせることが可能であ」ること、に相当する。
よって、前記構成gの「第1・第2演出図柄の変動時間中にリーチ演出を行わせる場合があり」は、前記構成Gの「前記図柄変動演出実行中にリーチ演出を行わせることが可能であり」に相当する。

ク 刊行物1発明の構成hの「注意喚起画像52」、「CRユニット70からのプリペイドカード71の取り出しを促す報知」は、それぞれ、本件補正発明の構成Hの「報知画像」、「前記遊技用記録媒体に関する報知」に相当する。
よって、前記構成hの「演出表示装置50にて注意喚起画像52を表示させCRユニット70からのプリペイドカード71の取り出しを促す報知をし」は、前記構成Hの「前記表示手段に報知画像を表示させて、遊技者に対して前記遊技用記録媒体に関する報知を行い」に相当する。

ケ 刊行物1発明の構成iの「出球有りで且つ初当りの大当りの場合、変動演出が長時間変動であれば、」、「該長時間変動の図柄変動演出中であって、大当たりの遊技に移行することを示す報知である大当たりに対応する図柄で停止表示される前」、「プリカ忘れ報知演出(注意喚起画像52のカットイン)を行う」こと、は、それぞれ、本件補正発明の構成Iの「前記遊技データに対する前記特別遊技判定手段による判定において前記特別遊技へ移行させると判定された場合」のうちの一部の場合、「前記図柄変動演出において当該判定結果が報知されるまで」、「前記報知を行うこと」に相当する。
ここで、前記構成iの「プリカ忘れ報知演出(注意喚起画像52のカットイン)を行う」ことは、「出球有りで且つ初当りの大当りの場合」を条件として、すなわち「出球有りで且つ初当りの大当り」に当選している場合の変動演出において実行されるのであるから、遊技者が経験上該報知演出の実行条件について認知することは可能であるし、該経験上、またはメーカー等提供の遊技機情報に基づいて事前に該実行条件を知った遊技者にとっては、当該報知演出が出球有り大当たりを示唆する予告として機能するといえ、この機能は、実質上、前記構成Iで「前記報知」を「前記特別遊技への移行を示唆する予告として」行う機能に相当するといえる。
また、前記相当関係のとおり、前記構成iにおいて前記「報知演出(注意喚起画像52のカットイン)を行う」機会は、前記構成Iの「特別遊技へ移行させると判定された場合」のうちの一部の場合に相当するのであるから、構成Iの「・・・特別遊技へ移行させると判定された場合・・・前記報知を行うことが可能であ」ることに相当するといえる。
よって、前記構成iの「出球有りで且つ初当りの大当りの場合、変動演出が長時間変動であれば、該長時間変動の図柄変動演出中であって、大当たりの遊技に移行することを示す報知である大当たりに対応する図柄で停止表示される前に、プリカ忘れ報知演出(注意喚起画像52のカットイン)を行う場合があり」は、前記構成Iの「前記遊技データに対する前記特別遊技判定手段による判定において前記特別遊技へ移行させると判定された場合、前記図柄変動演出において当該判定結果が報知されるまでに、前記特別遊技への移行を示唆する予告として前記報知を行うことが可能であり」に相当する。

コ 刊行物1発明の構成jの「第1・第2演出図柄のリーチ演出を伴う変動時間中にプリカ忘れ報知演出(注意喚起画像52のカットイン)を行う場合」、「注意喚起画像52を該第1・第2演出図柄とは重ならない位置に表示」すること、は、それぞれ、本件補正発明の構成Jの「前記図柄変動演出において当該判定結果が報知されるまでに前記報知を行う場合」、「縮小された態様の前記図柄と重ならない領域内に前記報知画像を表示させること」に相当する。
また、前記構成Jは「図柄変動演出において・・・前記リーチ演出が行われる間・・・前記報知画像を表示させる」場合について特定したものであるから、該構成Jにおける「前記図柄を前記リーチ演出前より縮小された態様にて表示させる」ことは、前記図柄を、図柄変動演出中の前記リーチ演出前であって、かつ前記報知画像を表示させていない時よりも縮小された態様にて表示させる」場合を含むといえる。
よって、前記構成jの「該第1・第2演出図柄を該報知演出が実行されていない時よりも小さく隅部に表示」することは、前記構成Jの「前記図柄を前記リーチ演出前より縮小された態様にて表示させる」ことのうち、「前記図柄を、図柄変動演出中の前記報知画像を表示させていない時よりも縮小された態様にて表示させる」ことと共通するといえる。
したがって、前記構成jの「第1・第2演出図柄のリーチ演出を伴う変動時間中にプリカ忘れ報知演出(注意喚起画像52のカットイン)を行う場合、該第1・第2演出図柄を該報知演出が実行されていない場合よりも小さく隅部に表示し、注意喚起画像52を該第1・第2演出図柄とは重ならない位置に表示」することは、前記構成Jと、「前記図柄変動演出において当該判定結果が報知されるまでに前記報知を行う場合に、前記図柄を前記変動中の前記報知前よりも縮小された態様にて表示させると共に、縮小された態様の前記図柄と重ならない領域内に前記報知画像を表示させることが可能である」点で共通する。

サ 刊行物1発明の構成kの「当り遊技(特定遊技)終了」は、本件補正発明の構成Kの「前記特別遊技において最終ラウンドのラウンド遊技が終了する」ことに相当する。
そして、該構成Kの「前記特別遊技において最終ラウンドのラウンド遊技が終了すると・・・開始」される「エンディング」も、「前記特別遊技において最終ラウンドのラウンド遊技が終了する」と最初に表示される演出画像であるといえる。
また、前記構成kでは、「注意喚起画像52」は「当り遊技(特定遊技)終了後の最初の演出画像の表示時間」かつ「報知タイミングと判定されると」表示されるのであるから、該判定の成否を考慮せず「当り遊技(特定遊技)終了後の最初の演出画像の表示時間」についてみると、該「注意喚起画像52」は該表示時間に「表示されることが可能」であるといえる。
よって、前記構成kの「当り遊技(特定遊技)終了後の最初の演出画像の表示時間に、報知タイミングと判定されると、注意喚起画像52を表示」することは、前記構成Kと、「前記特別遊技において最終ラウンドのラウンド遊技が終了すると開始する最初の演出画像の表示時間に前記報知を行うことが可能である」点で共通する。

シ 刊行物1発明の構成lの「所定数以上の賞球の払い出しが不可能な第2種別特定遊技(2ラウンド大当たり)」、「所定数以上の賞球の払い出しが可能な第1種別特定遊技(5ラウンド大当たりと15ラウンド大当たり)」は、後者が賞球数で勝ることから、それぞれ、本件補正発明の構成Lの「第1特別遊技」、「前記第1特別遊技よりも遊技者にとって有利な第2特別遊技」に相当する。
よって、前記構成lの「当り遊技(特定遊技)には、所定数以上の賞球の払い出しが不可能な第2種別特定遊技(2ラウンド大当たり)と、所定数以上の賞球の払い出しが可能な第1種別特定遊技(5ラウンド大当たりと15ラウンド大当たり)とがあり」は、前記構成Lの「前記特別遊技には、第1特別遊技と、前記第1特別遊技よりも遊技者にとって有利な第2特別遊技とがあり」に相当する。

ス 刊行物1発明の構成m、nの「第2種別特定遊技」及び「第1種別特定遊技」も大当たりの遊技のひとつであるから、それらの終了後とは、上記サで検討した構成kの「当り遊技(特定遊技)終了後」に含まれる。
また、該構成m、nの「第2種別特定遊技の終了後の演出画像」、「第1種別特定遊技の終了後の演出画像」はいずれも上記構成kの「当り遊技(特定遊技)終了後の最初の演出画像」に含まれる。
さらに、構成m、nの「報知タイミングと判定せず」、「報知タイミングと判定する」の各場合は、構成kにおいて「注意喚起画像52を表示」する条件に「報知タイミングと判定される」ことが含まれていることから、それぞれ構成kにおいて「注意喚起画像52を表示」しない場合、する場合に該当するといえる。
よって、前記前記構成m?nの「第2種別特定遊技の終了後の演出画像の表示時間を報知タイミングと判定せず、第1種別特定遊技の終了後の演出画像の表示時間を報知タイミングと判定する」ことは、本件補正発明の構成M?Nと、「前記第1特別遊技が行われているときの当り遊技が終了すると開始するの最初の演出画像では前記報知を行わず、前記第2特別遊技が行われるときの当り遊技が終了すると開始する最初の演出画像では前記報知を行うことが可能である」点で共通する。

セ 上記ア?スによれば、本件補正発明と刊行物1発明は、下記(ア)の点で一致し、下記(イ)?(ウ)の点で相違する。
(ア)一致点
「A 遊技者の操作に応じて収納手段に収納または排出可能な遊技用記録媒体に記録された情報に基づいて遊技を行うことが可能な遊技機であって、
B 始動条件成立により遊技データを取得する遊技データ取得手段と、
C 前記遊技データを記憶する遊技データ記憶手段と、
D 前記遊技データを前記遊技データ記憶手段から取得し、遊技者にとって有利な遊技であって所定回数のラウンド遊技を含む特別遊技へ移行させるか否かの判定を行う特別遊技判定手段と、
E 前記特別遊技判定手段による判定結果に応じて所定の演出を行わせる演出制御手段と、を備え、
F 前記演出制御手段は、
前記判定結果に応じて、所定の表示手段において所定の図柄を変動させてから前記判定結果を報知する図柄変動演出を行わせると共に、
G 前記図柄変動演出実行中にリーチ演出を行わせることが可能であり、
H 前記表示手段に報知画像を表示させて、遊技者に対して前記遊技用記録媒体に関する報知を行い、
I 前記遊技データに対する前記特別遊技判定手段による判定において前記特別遊技へ移行させると判定された場合、前記図柄変動演出において当該判定結果が報知されるまでに、前記特別遊技への移行を示唆する予告として前記報知を行うことが可能であり、
J’前記図柄変動演出において当該判定結果が報知されるまでに前記報知を行う場合に、前記図柄を前記変動中の前記報知前よりも縮小された態様にて表示させると共に、縮小された態様の前記図柄と重ならない領域内に前記報知画像を表示させることが可能であると共に、
K’前記特別遊技において最終ラウンドのラウンド遊技が終了すると開始する最初の演出画像の表示時間に前記報知を行うことが可能であり、
L 前記特別遊技には、第1特別遊技と、前記第1特別遊技よりも遊技者にとって有利な第2特別遊技とがあり、
M’前記第1特別遊技が行われているときの当り遊技が終了すると開始する最初の演出画像では前記報知を行わず、
N’前記第2特別遊技が行われるときの当り遊技が終了すると開始する最初の演出画像では前記報知を行うことが可能である
O ことを特徴とする遊技機。」

(イ)相違点1(構成J)
本件補正発明の構成Jでは、変動する図柄を縮小された態様にて表示させると共に、縮小された態様の前記図柄と重ならない領域内に前記報知画像を表示させるのが、リーチ演出が行われる間であり、該図柄が「縮小された態様」が、リーチ演出前との比較において特定されているのに対し、刊行物1発明では、リーチ演出中に報知画像に相当する注意喚起画像52を表示する点について特定されておらず、それに伴い、前記図柄に相当する第1・第2演出図柄を「小さく」表示、すなわち縮小された態様とすることが、前記注意喚起画像52の表示前との比較において特定されている点。

(ウ)相違点2(構成K、M、N)
本件補正発明が構成K、M、Nにおいて、大当たり遊技後に上記報知を行うのが、大当たり(のラウンド)遊技が終了すると開始される「エンディング」中である旨特定しているのに対し、刊行物1発明では、前記報知に相当する注意喚起画像52の表示を、大当たり遊技終了後の最初の演出画像の表示時間であるとは特定しているものの、それが「エンディング」にあたる演出の表示時間であるとは特定していない点。

(6)判断
ア 相違点1について
上記(3)イ(あ)、(4)ウ(あ)で認定したとおり、例えば刊行物2には、「プリペイド媒体対応の球貸機と電気的に接続されるパチンコ機において、大当たりの種別の中でラウンド数が相対的に多く、かつ大当たり終了後に確変状態へ移行するために、比較的多くの賞球を獲得することができる「第2確変大当たり」に当選した場合に、図柄の変動開始から確定表示までの間のリーチ表示となったタイミングに、所定の表示時間(例えば2秒)、図柄表示部6の下部に注意喚起メッセージ表示領域6bを設けるとともに、注意喚起メッセージ表示領域6bに所定の注意喚起メッセージ表示(たとえば「カードの取り忘れにご注意下さい」等)66を表示する」ことが記載され、刊行物3には「記憶媒体に記憶された有価価値情報に基づいて遊技を行う遊技機において、大当たりと判定されている場合の、当該判定結果である大当たり図柄での停止表示がなされる前の変動中のリーチ演出のもとで、返却ボタン42を遊技者に操作することを促す報知態様である「カード返却ボタンを押せ!!」という文字をリーチ演出とともに表示すること」が記載されている。
これら記載が示すように、プリペイドカードに記憶された有価価値に基づいて遊技を行うパチンコ機などの遊技機において、カードの抜き忘れを報知する演出を、大当たりに移行する変動中の、さらにリーチ演出中に実行することは、当該分野において周知、または少なくとも公知の技術事項であるといえる。
よって、大当たりに移行する変動表示のパターンとしてリーチ演出を伴う含む変動パターンを備え、当該変動表示中に当該報知演出を行う刊行物1発明において、特にリーチ演出中に前記報知演出を実行するようにすることは、前記周知または公知の技術事項に基づいて、当業者が容易に想到し得たことである。
また、刊行物1発明において前記報知演出をリーチ演出中として前記容易想到である構成とすることに伴い、刊行物1発明の構成jの「該第1・第2演出図柄を該報知演出が実行されていない時」は、前記報知演出が行われる前記リーチ演出中となる前、すなわち「リーチ演出前」となる。
したがって、刊行物1発明に前記周知または公知の技術事項を適用して本件補正発明の構成Jの「前記図柄変動演出において当該判定結果が報知されるまでに前記報知を行う場合に、前記リーチ演出が行われる間、前記図柄を前記リーチ演出前より縮小された態様にて表示させると共に、縮小された態様の前記図柄と重ならない領域内に前記報知画像を表示させることが可能である」との構成とすることは、当業者が容易になし得たことであるといえる。
さらに、当該相違点1の構成とすることにより奏される効果は、当業者が、刊行物1発明及び前記周知または公知の技術事項から予測し得た範囲内のものであって、格別のものではない。

イ 相違点2について
上記(3)イ(い)で認定したとおり、刊行物2には「プリペイド媒体対応の球貸機と電気的に接続されるパチンコ機において、特定の大当たり状態の終了時の終了デモ中に所定時間、図柄表示部6に注意喚起メッセージ表示領域6aを設けるとともに、図10(A)に示す如く、注意喚起メッセージ表示領域6aに所定の注意喚起メッセージ表示(たとえば「カードの取り忘れにご注意下さい」等)65を表示する」ことが記載されており、ここでの「終了デモ」が本件補正発明の「エンディング」に相当することは明らかである。
また、これ以外にも、例えば本願の出願前に頒布され、原査定の審査段階で引用された刊行物である特開2014-208206号公報(以下「刊行物5」という。)の【0254】には「エンディング処理中には、図35(d)に示すように、報知演出として、演出表示部50aに、「カードの取り忘れにご注意ください」という表示がなされ、カード310の取り忘れの注意喚起がなされる」と記載され、同じく特開2014-144137号公報(以下「刊行物4」という。)の【0204】には「大当たりの当選に基づいて実行される特別遊技のエンディング演出中に、当該エンディング演出とともに、遊技球貸出装置Rに挿入されたカードの取り忘れをイメージさせるカード取り忘れ防止報知が実行される」と記載されるとおり、遊技機において大当たり後のエンディング中にプリペイドカードの取り忘れについての注意喚起を報知することは、当該分野における周知技術であるといえる。
よって、同じくプリペイドカードに記憶された有価価値に基づいて遊技を行う遊技機についての刊行物1発明に該周知技術を適用して相違点2の構成を付加することは、当業者が容易に想到し得たことである。
また、当該相違点2の構成を付加することにより奏される効果は、当業者が、刊行物1発明及び前記周知技術から予測し得た範囲内のものであって、格別のものではない。

ウ 審判請求書における請求人の主張について
請求人は、審判請求書の3.(d)において、相違点1として「本願発明は、図柄変動演出において当該判定結果が報知されるまでに報知を行う場合に、リーチ演出が行われる間、図柄をリーチ演出前より縮小された態様にて表示させると共に、縮小された態様の図柄と重ならない領域内に報知画像を表示させることが可能であるのに対し、引用発明1はそのような構成を備えていない点で両発明は相違する。」との点、相違点2として「本願発明は、第1特別遊技が行われているときのエンディングでは報知を行わず、第2特別遊技が行われるときのエンディングでは報知を行うことが可能であるのに対し、引用発明1は、特別遊技の実行中に受皿が満タン状態とならなかった場合にすべてのラウンド遊技の終了後に行われるエンディング演出とともにカード取り忘れ防止報知を行うため、本願発明のような構成を備えていない点で両発明は相違する。」との点を挙げ、該各相違点は、上記刊行物1(引用文献3)、刊行物2(引用文献4)、刊行物4(引用文献1)及び引用文献3(特開2011ー45402号公報)に記載されていない旨主張している。
しかし、前記審判請求書で主張された相違点1、2は、それぞれ上記3.(5)セで挙げた相違点1、2に対応するものであり、該各相違点が容易想到であることは、上記ア、イで説示したとおりである。
よって、前記請求人の主張は採用できない。

エ 小括
したがって、上記ア?ウにおいて検討したように、本件補正発明は、刊行物1発明、刊行物2、3に記載された技術事項及び周知の技術事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができない。

4.むすび
上記3.において検討したことからみて、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

第3.本願発明について
1.本願発明
本件補正は、上記のとおり却下されたので、本願の請求項1?3に係る発明は、平成28年3月10日付けの手続補正書により補正された、特許請求の範囲の請求項1?3に記載されたとおりのものであるところ、その請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は次のとおりのものである(以下「本願発明」という。A?Oの記号は分説のため当審にて付与した。上記本件補正発明と実質的に共通する構成については共通の記号を付与した。)

「A 遊技者の操作に応じて収納手段に収納または排出可能な遊技用記録媒体に記録された情報に基づいて遊技を行うことが可能な遊技機であって、
B 始動条件成立により遊技データを取得する遊技データ取得手段と、
C 前記遊技データを記憶する遊技データ記憶手段と、
D1 前記遊技データを前記遊技データ記憶手段から取得して遊技者にとって有利な特別遊技状態へ移行させるか否か判定を行う特別遊技判定手段と、
E 前記特別遊技判定手段による判定結果に応じて所定の演出を行わせる演出制御手段と、を備え、
H1 前記演出制御手段は、
遊技者に対して前記遊技用記録媒体に関する報知を行う報知制御手段、をさらに備え、
I1 前記報知制御手段は、前記遊技データに対する前記特別遊技判定手段による判定において特別遊技状態へ移行させると判定された場合、当該判定結果が報知されるまでに、特別遊技状態への移行を示唆する予告として前記報知を行うことが可能である
O ことを特徴とする遊技機。」

2.原査定の拒絶の理由
本願発明に対する原査定の拒絶の理由(平成28年8月31日付け拒絶理由通知)のうち理由1は、この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の引用文献1に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない、というものであり、理由2は、この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の引用文献1に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない、というものである。

引用文献1.特開2014-144137号公報

3.刊行物
(1)刊行物4に記載された発明
ア 原査定の拒絶理由において提示された、本願の出願前に頒布された刊行物である特開2014-144137号公報(上記2.の引用文献1に同じ。以下「刊行物4」という。)には、図面と共に次の事項が記載されている(下線は当審にて付した。以下同じ。)。

(ア)「【0015】
以下、本発明の好適な実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。
(パチンコ機Pの外部構成) 本形態に係る遊技機は、遊技媒体として遊技球を使用するパチンコ機Pである。特に図示していないが、一般的に、パチンコ機Pが設置される遊技場においては、島と呼ばれる遊技機の設置領域に、複数台のパチンコ機Pが並べて配設されるとともに、遊技球を貸し出すための遊技球貸出装置Rが各パチンコ機Pに隣接して設置される。また、各パチンコ機Pは対応する遊技球貸出装置Rに接続されており、パチンコ機Pに対して所定の操作を行うことにより、遊技球貸出装置Rから遊技球の貸し出しを受けることができるようになっている。なお、遊技球貸出装置Rについては、後程詳述する。」

(イ)「【0019】
また、上皿6には、遊技球貸出装置Rにより貸し出される遊技球や、パチンコ機Pから払い出される賞球が導かれるようになっている。・・・。
【0020】
また、操作ハンドル5は、遊技者が所定方向へ向けて回転操作できるように形成されている。そして、遊技者が操作ハンドル5を回転操作すると、上皿6に受容されている遊技球が発射装置(特に図示しておらず)に送られ、操作ハンドル5の回転角度に応じた強度で、発射装置によって遊技球が遊技領域12へ向けて発射される。このように発射された遊技球は、遊技盤11に固定された一対のレール13a、13bに案内されて上昇し、遊技領域12に到達する。」

(ウ)「【0033】
また、上述の如く、本形態に係るパチンコ機Pには、遊技球貸出装置Rが電気的に接続されている。
この遊技球貸出装置Rは、特に図示していないが、紙幣を投入可能な紙幣投入口と、遊技球の貸し出しに必要な価値情報が記憶される記憶媒体としてのカードを挿入可能なカード挿入口と、カードに対して価値情報の書き込みや読み取りを行う価値情報記憶装置と、を備えている。
【0034】
この遊技球貸出装置R内には、上述のカードが予めストックされており、紙幣投入口から紙幣が投入されると、価値情報記憶装置により、当該紙幣に対応する金額情報が価値情報(残高情報)としてカードに書き込まれる。価値情報が書き込まれたカードは、カード挿入口から排出、挿入することができる。そして、カード挿入口からカードが挿入された場合には、価値情報記憶装置により、当該カードに記憶されている価値情報が読み取られ、遊技球貸出装置Rは、カードに記憶されている価値情報を上限として、遊技球を貸し出すことができるようになっている。また、遊技球が貸し出されると、価値情報記憶装置により、カードに記憶されている価値情報が更新されるようになっている。また、カードに記憶されている価値情報の上限まで遊技球が貸し出されると、カードには価値情報が記憶されていない(すなわち、残高が0)と判断され、当該カードを遊技球貸出装置R内にストックできるようになっている。
なお、カードに記憶される価値情報は金額情報に限定されるものではなく、たとえば、遊技球数の情報(貯玉情報)等を記憶してもよい。そして、カードに遊技球数の情報を記憶した場合には、この記憶されている遊技球数を上限として遊技球を貸し出し可能にすることができる。
また、価値情報を記憶する記憶媒体はカードに限定されるものではなく、たとえば、情報を記憶可能に形成されたメダル等を用いてもよい。
【0035】
また、カード挿入口にカードを挿入した後は、遊技球の貸し出しやカードの排出等の遊技球貸出装置Rに対する操作を、パチンコ機Pで受け付けられるようにしている。そのため、パチンコ機Pには、図1に示すように、カードに記憶されている価値情報(残高情報)を表示する価値情報表示装置35と、押下操作が可能な球貸ボタン36と、押下操作が可能なカード返却ボタン37と、が設けられている。」

(エ)「【0062】
この大当たりの抽選は、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球することを契機に取得される種々の乱数、及び、メインROM102に格納されており当該乱数を判定するための各種テーブルに基づいて、行われる。
ここで、本形態に係るパチンコ機Pは、大当たりの抽選に用いられる乱数として、大当たりの判定に用いられる大当たり決定乱数、特別図柄の種別の決定に用いられる当たり図柄乱数、並びに、大当たりの抽選の結果を報知する変動パターンの決定に用いられるリーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数及び変動パターン乱数を有している。・・・。
【0063】
そして、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、上述の乱数値が取得されるとともに、各乱数値がメインRAM103の保留記憶領域に記憶されるようになっている。
この保留記憶領域は、第1記憶部から第8記憶部までの計8つの記憶部から構成されており、第1始動入賞口15への遊技球の入球により取得される各乱数値(以下、第1特図乱数という)、及び、第2始動入賞口16への遊技球の入球により取得される各乱数値(以下、第2特図乱数という)を計8組記憶可能となっている。」

(オ)「【0072】
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、大当たりに当選した場合に決定される特別図柄(以下、大当たり図柄という)として3種類の特別図柄(X1、X2、X3)が設けられており、・・・。」

(カ)「【0137】
ステップ802において、メインCPU101は、保留記憶領域のシフト処理を実行する。具体的には、第1記憶部に記憶されている各乱数を、メインRAM103に設けられている所定の処理領域に記憶するとともに、第2記憶部?第8記憶部に記憶されている各乱数を、1つ番号の小さい記憶部にシフトさせる。これにより、保留記憶領域に記憶された各乱数は、いわゆる先入れ先出し(FIFO)で、後述の大当たり判定処理に用いられるようになっている。
また、メインCPU101は、第1記憶部に記憶されていた各乱数が、第1特図乱数か第2特図乱数であるかを判断し、第1特図乱数であった場合には、第1特図保留数カウンタの値を「1」デクリメントし、第2特図乱数であった場合には、第2特図保留数カウンタの値を「1」デクリメントする。
そして、ステップ803に進む。
ステップ803において、メインCPU101は、大当たり決定乱数判定テーブル110のうち、現時点の遊技状態に対応するいずれかを選択し、選択したテーブルと、上述のステップ802で処理領域に記憶された大当たり決定乱数とに基づいて、大当たりの抽選の結果を導出する大当たり判定処理を実行する。そして、次のステップ804に進む。」

(キ)「【0139】
ステップ805において、メインCPU101は、上述のステップ804で決定された特別図柄の種別を示す図柄決定コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。これにより、決定された特別図柄の種別に係る情報が、変動演出の開始時に副制御基板300に送信されることとなる。そして、次のステップ806に進む。」

(ク)「【0192】
また、本形態に係るパチンコ機Pにおける変動演出では、演出図柄50の変動表示の他、演出表示装置21の背景画像において行われる背景画像演出、背景画像に重ねて表示される予告演出やカットイン演出等が実行されるようになっている。
ここで、予告演出は、演出図柄50の変動表示開始直後や変動表示中に、演出図柄50とは異なる動画や静止画等の画像(以下、予告演出画像)を表示することで、大当たりの当選に対する期待感を高めるためのものである。この予告演出は、演出図柄50の変動表示中における1の時点で実行してもよいし、演出図柄50の変動表示中における複数の時点で実行してもよい。たとえば、いずれの演出図柄50も停止表示されていない時点で、第1の予告演出画像を表示し、第1停止図柄の停止表示後や第2停止図柄の停止表示後に、第2の予告演出画像を表示するようにしてもよい。また、演出図柄50の変動表示中に第1の予告演出画像を表示した後、すべての演出図柄50が停止表示する前に演出操作装置9(操作ボタン)が操作されることを条件として、第2の予告演出画像を表示するようにしてもよい。
なお、予告演出では、予告演出画像の表示に併せて、音声出力装置10(スピーカ)から所定の効果音、音楽、声等を出力してもよいし、演出照明装置23(ランプ)を所定の点灯パターンや色で発光させてもよい。
【0193】
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、予告演出のパターンとして、主に機種のイメージやコンセプトに基づいた通常予告パターンの他に、遊技球貸出装置Rに挿入されたカードの取り忘れをイメージさせるカード取り忘れ防止予告パターンが設けられている。
カード取り忘れ防止予告パターンとしては、たとえば、図37に示すように、演出図柄50の変動表示開始後、第1停止図柄の停止表示前に、演出図柄50の変動表示画像に重ねて、所定のキャラクタが「カードを抜いてね!」とのセリフを発している画像が表示されるようなものが挙げられる。また、図38に示すように、第1停止図柄の停止表示後に、中央の演出図柄50に重なる球体の画像、及び、演出操作装置9の操作を促す「ボタンを押せ!」との文字が表示され、所定時間経過前に演出操作装置9が押下された場合に、所定のキャラクタがカードを掲げた画像、及び、「カード発見!抜くと激熱の何かが!?」とのメッセージが表示されるようなものでもよい。いずれのパターンも、カードの画像や文字が表示されることにより、遊技球貸出装置Rに挿入されているカードを遊技者にイメージさせることができる。
【0194】
また、後程詳述するが、このカード取り忘れ防止予告パターンは、大当たりの抽選時点の遊技状態が通常遊技状態(すなわち、非時短遊技状態が設定されている状態)であるとともに、大当たりの抽選の結果が大当たりの当選であり、かつ、決定された大当たり図柄が特別図柄X1又はX2のとき(すなわち、16回又は4回のラウンド遊技が実行される特別遊技の実行契機となった大当たりの当選のとき)であって、大当たりの抽選時において遊技球貸出装置Rにカードが挿入されていた場合にのみ、実行される可能性があるようになっている。
上述の如く、カードの取り忘れは、特別遊技の実行により賞球を得た状態で、遊技者が一時的に離席する際や退席する際に起こりやすいが、本形態に係るパチンコ機Pでは、賞球の獲得が期待される特別遊技(16回又は4回のラウンド遊技が実行される特別遊技)の開始前に行われる変動演出で、カード取り忘れ防止予告パターンを実行可能としたので、特別遊技の実行中において煩わしい印象を与えにくくしつつ、カードの取り忘れに対する遊技者の意識を高めることができる。
また、非時短遊技中(通常遊技状態中)に大当たりの当選となり、かつ、賞球の獲得が期待される特別遊技が実行された場合、すなわち、特にカードの取り忘れが発生しやすい場合に、上述の予告パターンを実行可能としたので、極めて効果的にカードの取り忘れに対する遊技者の意識を高めることができることとなる。」

イ 上記アの各記載事項から、以下の事項が導かれる。
(あ)上記【0015】には「遊技球を貸し出すための遊技球貸出装置Rが各パチンコ機Pに隣接して設置される。また、各パチンコ機Pは対応する遊技球貸出装置Rに接続されており、パチンコ機Pに対して所定の操作を行うことにより、遊技球貸出装置Rから遊技球の貸し出しを受けることができるようになっている。」と記載され、上記【0034】には「価値情報が書き込まれたカードは、カード挿入口から排出、挿入することができる。そして、カード挿入口からカードが挿入された場合には、価値情報記憶装置により、当該カードに記憶されている価値情報が読み取られ、遊技球貸出装置Rは、カードに記憶されている価値情報を上限として、遊技球を貸し出すことができるようになっている。」と記載され、上記【0019】?【0020】には「上皿6には、遊技球貸出装置Rにより貸し出される遊技球や、パチンコ機Pから払い出される賞球が導かれ・・・遊技者が操作ハンドル5を回転操作すると、上皿6に受容されている遊技球が・・・遊技領域12へ向けて発射される。」と記載され、上記【0035】には「カード挿入口にカードを挿入した後は、遊技球の貸し出しやカードの排出等の遊技球貸出装置Rに対する操作を、パチンコ機Pで受け付けられるようにしている。そのため、パチンコ機Pには、図1に示すように、カードに記憶されている価値情報(残高情報)を表示する価値情報表示装置35と、押下操作が可能な球貸ボタン36と、押下操作が可能なカード返却ボタン37と、が設けられている。」と記載されている。
前記【0015】、【0035】の抜記事項及び当該分野における技術常識から、遊技球貸出装置Rのカード挿入口に対するカードの挿入は遊技者がカードを手持ちで該挿入口に挿入する、即ち手動操作にて行われ、該カード挿入口からのカードの排出は、パチンコ機Pが備える「押下操作が可能なカード返却ボタン37」を遊技者が操作することにより行われることが明らかである。
よって、刊行物4には、「遊技者の操作により、パチンコ機Pに接続された遊技球貸出装置Rに挿入または排出されるカードに記憶された価値情報(残高情報)を上限として遊技球を貸し出して上皿6に導き、該上皿6の遊技球を遊技者が遊技領域に発射するパチンコ機P」が記載されているといえる。

(い)上記【0062】には「この大当たりの抽選は、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球することを契機に取得される種々の乱数・・・に基づいて、行われる。・・・大当たりの抽選に用いられる乱数として、大当たりの判定に用いられる大当たり決定乱数、特別図柄の種別の決定に用いられる当たり図柄乱数・・・を有している。」と記載されている。
また、上記【0063】には「第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、上述の乱数値が取得されるとともに、各乱数値がメインRAM103の保留記憶領域に記憶される」ことが記載されている。
よって、刊行物4には、パチンコ機Pが「第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球することを契機に、大当たりの判定に用いられる大当たり決定乱数及び特別図柄の種別の決定に用いられる当たり図柄乱数を取得する機能を担う手段」及び「前記各乱数値を記憶するメインRAM103の保留記憶領域」を備えること、が記載されているといえる。

(う)上記【0063】には「保留記憶領域は、第1記憶部から第8記憶部までの計8つの記憶部から構成されており、第1始動入賞口15への遊技球の入球により取得される各乱数値(以下、第1特図乱数という)、及び、第2始動入賞口16への遊技球の入球により取得される各乱数値(以下、第2特図乱数という)を計8組記憶可能となっている」と記載され、上記【0137】には「ステップ802において、メインCPU101は、保留記憶領域のシフト処理を実行する。具体的には、第1記憶部に記憶されている各乱数を、メインRAM103に設けられている所定の処理領域に記憶するとともに、第2記憶部?第8記憶部に記憶されている各乱数を、1つ番号の小さい記憶部にシフトさせる。・・・ステップ803において、メインCPU101は、・・・選択したテーブルと、上述のステップ802で処理領域に記憶された大当たり決定乱数とに基づいて、大当たりの抽選の結果を導出する大当たり判定処理を実行する。」と記載されている。
よって、刊行物4には、「保留記憶領域のうち第1記憶部に記憶されている各乱数を所定の処理領域に記憶し、大当たりの抽選の結果を導出する大当たり判定処理を実行するメインCPU101」が記載されているといえる。

(え)上記【0139】には「メインCPU101は、上述のステップ804で決定された特別図柄の種別を示す図柄決定コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。これにより、決定された特別図柄の種別に係る情報が、変動演出の開始時に副制御基板300に送信される」と記載され、上記【0187】には「遊技の進行中・・・には、主制御基板100から種々のコマンドを副制御基板300に送信し、このコマンドを副制御基板300が受信することにより、当該副制御基板300が、遊技の進行に伴う演出・・・を実行する。」と記載されている。
また、前記「特別図柄」について上記【0072】には「本形態に係るパチンコ機Pでは、大当たりに当選した場合に決定される特別図柄(以下、大当たり図柄という)として3種類の特別図柄(X1、X2、X3)が設けられており」と記載されている。
これらの記載から、刊行物1には、「メインCPU101で大当たりに当選したと決定された場合に決定される特別図柄の種別を示す図柄決定コマンドを受信することにより、遊技の進行に伴う演出を実行する副制御基板300」を備えることが記載されているといえる。

(お)上記【0192】?【0193】には「本形態に係るパチンコ機Pにおける変動演出では、演出図柄50の変動表示の他、・・・予告演出・・・が実行される」、「予告演出は、演出図柄50の変動表示開始直後や変動表示中に、演出図柄50とは異なる動画や静止画等の画像(以下、予告演出画像)を表示することで、大当たりの当選に対する期待感を高めるためのものである」、「本形態に係るパチンコ機Pでは、予告演出のパターンとして、・・・遊技球貸出装置Rに挿入されたカードの取り忘れをイメージさせるカード取り忘れ防止予告パターンが設けられている。」とそれぞれ記載されている。
ここで、「予告演出」を含む「変動演出」が、上記(え)の認定事項における「副制御装置300」による「遊技の進行に伴う演出」に含まれることは明らかである。
よって、刊行物4には、「副制御装置300が、演出図柄50とは異なる動画や静止画等の予告演出画像を表示する予告演出としての、遊技球貸出装置Rに挿入されたカードの取り忘れをイメージさせるカード取り忘れ防止予告パターン予告演出を実行する機能を備え」ることが記載されているといえる。

(か)上記【0193】には「カード取り忘れ防止予告パターンとしては、たとえば、図37に示すように、演出図柄50の変動表示開始後、第1停止図柄の停止表示前に、演出図柄50の変動表示画像に重ねて、所定のキャラクタが「カードを抜いてね!」とのセリフを発している画像が表示されるようなものが挙げられる」と記載され、上記【0194】には「カード取り忘れ防止予告パターンは、大当たりの抽選時点の遊技状態が通常遊技状態であるとともに、大当たりの抽選の結果が大当たりの当選であり、かつ、決定された大当たり図柄が特別図柄X1又はX2のとき(すなわち、16回又は4回のラウンド遊技が実行される特別遊技の実行契機となった大当たりの当選のとき)であって、大当たりの抽選時において遊技球貸出装置Rにカードが挿入されていた場合にのみ、実行される可能性がある」と記載されている。
よって、刊行物4には、「副制御基板300が、大当たりの抽選時点の遊技状態が通常遊技状態であるとともに、大当たりの抽選の結果が大当たりの当選であり、かつ、決定された大当たり図柄が特別図柄X1又はX2のとき(すなわち、16回又は4回のラウンド遊技が実行される特別遊技の実行契機となった大当たりの当選のとき)であって、大当たりの抽選時において遊技球貸出装置Rにカードが挿入されていた場合にのみ、演出図柄50の変動表示開始後、第1停止図柄の停止表示前に、カード取り忘れ防止予告パターンを実行する可能性がある」ことが記載されているといえる。

ウ 上記アの記載事項、及びイの認定事項から、刊行物4には次の発明(以下「刊行物4発明」という。)が記載されていると認められる(a1?o1は、本件補正発明の構成A?Oに対応させて付与した。また、「(い)」などは上記イの対応項を指す。)。

「a1 遊技者の操作により、パチンコ機Pに接続された遊技球貸出装置Rに挿入または排出されるカードに記憶された価値情報(残高情報)を上限として遊技球を貸し出して上皿6に導き、該上皿6の遊技球を遊技者が遊技領域に発射するパチンコ機Pであって、(あ)
b1 第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球することを契機に、大当たりの判定に用いられる大当たり決定乱数及び特別図柄の種別の決定に用いられる当たり図柄乱数を取得する機能を担う手段と、(い)
c1 前記各乱数値を記憶するメインRAM103の保留記憶領域と、(い)
d1 保留記憶領域のうち第1記憶部に記憶されている各乱数を所定の処理領域に記憶し、大当たりの抽選の結果を導出する大当たり判定処理を実行するメインCPU101と、(う)
e1 メインCPU101で大当たりに当選したと決定された場合に決定される特別図柄の種別を示す図柄決定コマンドを受信することにより、遊技の進行に伴う演出を実行する副制御基板300と、を備え、(え)
h1 副制御装置300が、演出図柄50とは異なる動画や静止画等の予告演出画像を表示する予告演出として、遊技球貸出装置Rに挿入されたカードの取り忘れをイメージさせるカード取り忘れ防止予告パターン予告演出を実行する機能を備え、(お)
i1 副制御基板300が、大当たりの抽選時点の遊技状態が通常遊技状態であるとともに、大当たりの抽選の結果が大当たりの当選であり、かつ、決定された大当たり図柄が特別図柄X1又はX2のとき(すなわち、16回又は4回のラウンド遊技が実行される特別遊技の実行契機となった大当たりの当選のとき)であって、大当たりの抽選時において遊技球貸出装置Rにカードが挿入されていた場合にのみ、演出図柄50の変動表示開始後、第1停止図柄の停止表示前に、カード取り忘れ防止予告パターンを実行する可能性がある、(か)
o1 遊技機。(あ)」

4.対比
ア 刊行物4発明の構成a1の「パチンコ機Pに接続された遊技球貸出装置R」、「カードに記憶された価値情報(残高情報)を上限として遊技球を貸し出して上皿6に導き、該上皿6の遊技球を遊技者が遊技領域に発射する」こと、「パチンコ機P」は、それぞれは、本願発明の構成Aの「収納手段」、「遊技用記録媒体に記録された情報に基づいて遊技を行うことが可能」であること、「遊技機」に相当する。
よって、前記構成a1の「遊技者の操作により、パチンコ機に接続された遊技球貸出装置Rに挿入または排出されるカードに記憶された価値情報(残高情報)を上限として遊技球を貸し出して上皿6に導き、該上皿6の遊技球を遊技者が遊技領域に発射するパチンコ機P」は、本願発明の構成Aの「遊技者の操作に応じて収納手段に収納または排出可能な遊技用記録媒体に記録された情報に基づいて遊技を行うことが可能な遊技機」に相当する。

イ 刊行物4発明の構成b1の「第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球すること」、「大当たりの判定に用いられる大当たり決定乱数及び特別図柄の種別の決定に用いられる当たり図柄乱数」、「・・・機能を担う手段」の機能は、それぞれ、本願発明の構成Bの「始動条件成立」、「遊技データ」、「遊技データ取得手段」の機能に相当する。
よって、前記構成b1の「第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球することを契機に、大当たりの判定に用いられる大当たり決定乱数及び特別図柄の種別の決定に用いられる当たり図柄乱数を取得する機能を担う手段」は、前記構成Bの「始動条件成立により遊技データを取得する遊技データ取得手段」に相当する。

ウ 刊行物4発明の構成c1の「メインRAM103の保留記憶領域」は本願発明の構成Cの「遊技データ記憶手段」に相当する。
よって、前記構成c1の「前記各乱数値を記憶するメインRAM103の保留記憶領域」は、前記構成Cの「前記遊技データを記憶する遊技データ記憶手段」に相当する。

エ 刊行物4発明の構成d1の「大当たりの抽選の結果を導出する大当たり判定処理」は、本願発明の構成D1の「遊技者にとって有利な特別遊技状態へ移行させるか否か判定を行う」処理に相当する。
また、前記構成d1の「保留記憶領域のうち第1記憶部に記憶されている各乱数を所定の処理領域に記憶」する処理は、前記「判定処理」のために、保留記憶領域から「各乱数」を該「判定処理」のための作業領域である「所定の処理領域」に移し換える作業であるから、本願発明の構成D1の「前記遊技データを前記遊技データ記憶手段から取得」する処理に相当するといえる。
よって、前記各処理を実行する前記構成d1の「メインCPU101」の機能は、前記構成D1の「特別遊技判定手段」の機能に相当する。
したがって、前記構成d1の「保留記憶領域のうち第1記憶部に記憶されている各乱数を所定の処理領域に記憶し、大当たりの抽選の結果を導出する大当たり判定処理を実行するメインCPU101」は、前記構成D1の「前記遊技データを前記遊技データ記憶手段から取得して遊技者にとって有利な特別遊技状態へ移行させるか否か判定を行う特別遊技判定手段」に相当する。

オ 刊行物4発明の構成e1の「メインCPU101で大当たりに当選したと決定された」ことは、本願発明の構成Eの「前記特別遊技判定手段による判定結果」に含まれ、前記構成e1の「遊技の進行に伴う演出」、「副制御基板300」の機能は、それぞれ前記構成Eの「所定の演出」、「演出制御手段」の機能に相当する。
よって、前記構成e1の「メインCPU101で大当たりに当選したと決定された場合に決定される特別図柄の種別を示す図柄決定コマンドを受信することにより、遊技の進行に伴う演出を実行する副制御基板300」は、前記構成Eの「前記特別遊技判定手段による判定結果に応じて所定の演出を行わせる演出制御手段」に相当する。

カ 刊行物4発明の構成h1の「演出図柄50とは異なる動画や静止画等の予告演出画像を表示する予告演出としての、遊技球貸出装置Rに挿入されたカードの取り忘れをイメージさせるカード取り忘れ防止予告パターン予告演出」は、本願発明の構成H1の「前記遊技用記録媒体に関する報知」に相当する。
よって、前記構成h1の「演出図柄50とは異なる動画や静止画等の予告演出画像を表示する予告演出として、遊技球貸出装置Rに挿入されたカードの取り忘れをイメージさせるカード取り忘れ防止予告パターン予告演出を実行する機能」は、前記構成H1の「遊技者に対して前記遊技用記録媒体に関する報知を行う報知制御手段」の機能に相当する。

キ 刊行物4発明の構成i1の「大当たりの抽選時点の遊技状態が通常遊技状態であるとともに、大当たりの抽選の結果が大当たりの当選であり、かつ、決定された大当たり図柄が特別図柄X1又はX2のとき(すなわち、16回又は4回のラウンド遊技が実行される特別遊技の実行契機となった大当たりの当選のとき)であって、大当たりの抽選時において遊技球貸出装置Rにカードが挿入されていた場合」は、本願発明の構成I1の「前記遊技データに対する前記特別遊技判定手段による判定において特別遊技状態へ移行させると判定された場合」に含まれ、前記構成i1の「演出図柄50の変動表示開始後、第1停止図柄の停止表示前」、「カード取り忘れ防止予告パターンを実行する」こと、は、それぞれ前記構成I1の「当該判定結果が報知されるまで」、「特別遊技状態への移行を示唆する予告として前記報知を行う」こと、に相当する。
また、前記構成iにおいて、「カード取り忘れ防止予告パターン」は「大当たりの抽選時点の遊技状態が通常遊技状態であるとともに、大当たりの抽選の結果が大当たりの当選であり、かつ、決定された大当たり図柄が特別図柄X1又はX2のとき(すなわち、16回又は4回のラウンド遊技が実行される特別遊技の実行契機となった大当たりの当選のとき)であって、大当たりの抽選時において遊技球貸出装置Rにカードが挿入されていた場合にのみ」実行される可能性があるから、遊技者が経験上該予告の実行条件について認知することは可能であるし、該経験上、またはメーカー等提供の遊技機情報に基づいて事前に該実行条件を知った遊技者にとっては、当該報知演出が出球有り大当たりを示唆する予告として機能するといえ、この機能は、実質上、前記構成Iで「前記報知」を「前記特別遊技への移行を示唆する予告として」行う機能に相当するといえる。
よって、前記構成i1の「副制御基板300が、大当たりの抽選時点の遊技状態が通常遊技状態であるとともに、大当たりの抽選の結果が大当たりの当選であり、かつ、決定された大当たり図柄が特別図柄X1又はX2のとき(すなわち、16回又は4回のラウンド遊技が実行される特別遊技の実行契機となった大当たりの当選のとき)であって、大当たりの抽選時において遊技球貸出装置Rにカードが挿入されていた場合にのみ、演出図柄50の変動表示開始後、第1停止図柄の停止表示前に、カード取り忘れ防止予告パターンを実行する可能性がある」ことは、前記構成I1の「前記報知制御手段は、前記遊技データに対する前記特別遊技判定手段による判定において特別遊技状態へ移行させると判定された場合、当該判定結果が報知されるまでに、特別遊技状態への移行を示唆する予告として前記報知を行うことが可能である」ことに相当する。

ク 上記ア?キによれば、本願発明と刊行物4発明とは、下記の点で一致し、両者の間に相違点はない。

「A 遊技者の操作に応じて収納手段に収納または排出可能な遊技用記録媒体に記録された情報に基づいて遊技を行うことが可能な遊技機であって、
B 始動条件成立により遊技データを取得する遊技データ取得手段と、
C 前記遊技データを記憶する遊技データ記憶手段と、
D1 前記遊技データを前記遊技データ記憶手段から取得して遊技者にとって有利な特別遊技状態へ移行させるか否か判定を行う特別遊技判定手段と、
E 前記特別遊技判定手段による判定結果に応じて所定の演出を行わせる演出制御手段と、を備え、
H1 前記演出制御手段は、
遊技者に対して前記遊技用記録媒体に関する報知を行う報知制御手段、をさらに備え、
I1 前記報知制御手段は、前記遊技データに対する前記特別遊技判定手段による判定において特別遊技状態へ移行させると判定された場合、当該判定結果が報知されるまでに、特別遊技状態への移行を示唆する予告として前記報知を行うことが可能である
O ことを特徴とする遊技機。」

5.判断
前項4.のとおり、本願発明と刊行物4発明との間に相違点がない。
よって、本願発明は、刊行物4発明と同一である。
また、仮に相違点が存在するとしても微差であり、本願発明は刊行物4発明に基づいて当業者が容易に想到し得たものである。そして、本願発明により奏される効果は当業者が刊行物4発明から予測し得た範囲内のものであって、格別のものではない。

第4.むすび
以上のとおり、本願発明(本願請求項1に記載された発明)は、本願出願日前に頒布された刊行物に記載された発明であるか、該発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、または同条第2項の規定により、特許を受けることができない。

したがって、その余の請求項に係る発明について論及するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2018-01-31 
結審通知日 2018-02-06 
審決日 2018-02-19 
出願番号 特願2014-242803(P2014-242803)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (A63F)
P 1 8・ 113- Z (A63F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 辻野 安人  
特許庁審判長 平城 俊雅
特許庁審判官 樋口 宗彦
後藤 順也
発明の名称 遊技機  
代理人 高垣 泰志  
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