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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) A63F
審判 査定不服 1項3号刊行物記載 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) A63F
管理番号 1339575
審判番号 不服2017-7998  
総通号数 222 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2018-06-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2017-06-05 
確定日 2018-04-19 
事件の表示 特願2015-220164「遊技機」拒絶査定不服審判事件〔平成28年 2月18日出願公開、特開2016- 26835〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1 手続の経緯
本願は、平成26年4月25日に出願した特願2014-91244号の一部を平成27年11月10日に新たな特許出願(特願2015-220164号)としたものであって、平成28年11月4日付けで拒絶の理由が通知され、平成28年12月19日に意見書及び手続補正書が提出されたところ、平成29年3月15日付けで拒絶査定がなされ、それに対して、平成29年6月5日に拒絶査定不服審判の請求がなされると同時に特許請求の範囲に係る手続補正がなされ、これに対し、当審において、平成29年12月6日付けで拒絶の理由が通知され、平成30年1月10日に意見書及び手続補正書が提出されたものである。

2 本願発明
平成30年1月10日付け手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1に係る発明は、その請求項1に記載された事項により特定されるとおりであるところ、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、次のとおりのものである(下線部は補正箇所を示す。また、A?Iは、分説するために当審にて付した。)。

「【請求項1】
A 取得条件の成立により取得された判定情報に基づき遊技者に有利な特別遊技を行うか否かの特別遊技判定を行う特別遊技判定手段と、
B 前記特別遊技判定の権利を記憶可能な記憶手段と、
C 前記特別遊技判定が行われる前に前記特別遊技を行うか否かの事前判定を行う事前判定手段と、
D 所定の演出を行わせる演出制御手段と、を備え、
E 前記演出制御手段は、前記取得条件が成立した順に、前記権利が保留されていることを示す保留画像を表示手段に表示する保留表示手段と、前記取得条件の成立に基づいて、複数の特殊保留画像を用いた保留表示演出の実行を決定可能な保留演出決定手段と、を有し、
F 前記保留表示手段は、
前記保留演出決定手段により前記保留表示演出の実行が決定された場合、前記取得条件が成立する毎に、前記保留画像として、各特殊保留画像を前記表示手段に順次表示することが可能であり、
G 前記保留表示演出において、前記複数の特殊保留画像を表示するときと、前記複数の特殊保留画像の内、1以上の特殊保留画像まで表示して前記複数の特殊保留画像を表示しないときと、があり、
H 前記保留画像として通常保留画像又は前記特殊保留画像を表示することを可能とし、
I 前記保留表示演出により前記1以上の特殊保留画像まで表示しているときに前記取得条件が成立した際、当該成立に基づく保留画像として、新たに特殊保留画像を表示する場合と前記通常保留画像を表示する場合とがある
ことを特徴とする遊技機。」

3 拒絶理由通知の概要
平成29年12月6日付け拒絶理由通知は、本願発明は、特開2011-207号公報に記載された発明であるか、特開2011-207号公報に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第1項第3号及び特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないというものである。

4 刊行物
(1)刊行物1に記載された発明
本願の出願遡及日前に頒布され、平成29年12月6日付け拒絶理由通知で引用された刊行物である特開2011-207号公報(以下、「刊行物1」という。)には、図面とともに次の事項が記載されている(下線は、当審にて付した。以下、同じ。)。

(1-a) 「【0018】
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。」

(1-b) 「【0024】
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9では、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄(飾り図柄)の可変表示(変動)が行われる。よって、演出表示装置9は、識別情報としての飾り図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9を用いて演出表示を実行し、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9を用いて演出表示を実行するので、遊技者は、遊技の進行状況を把握しやすくなる。」

(1-c) 「【0054】
演出制御基板80は、演出制御用CPU101およびRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。」

(1-d) 「【0166】
図20は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に遊技球が入賞したか否か判定する始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS321)。そして、内部状態に応じて、ステップS300?S310のうちのいずれかの処理を行う。
【0167】
ステップS300?S310の処理は、以下のような処理である。
【0168】
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。」

(1-e) 「【0179】
図21は、ステップS321の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、第1始動口スイッチ13aがオンしたか否かを確認する(ステップS210A)。第1始動口スイッチ13aがオンしていれば、CPU56は、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が上限値である4であるか否かを確認する(ステップS211A)。第1保留記憶数カウンタの値が4であれば、ステップS210Bに移行する。
【0180】
第1保留記憶数が上限値に達していない場合には、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS212A)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS213A)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(図22参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS214A)。なお、ステップS214Aの処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。また、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
【0181】
図22および図23は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留バッファ)の構成例を示す説明図である。図22に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、図23に示すように、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。この実施の形態では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
【0182】
次いで、CPU56は、第1特別図柄保留記憶表示器18aの点灯個数を1増やす(ステップS215A)。また、第1保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS216A)。
・・・
【0189】
ステップS210Bでは、CPU56は、第2始動口スイッチ14aがオンしたか否かを確認する。第2始動口スイッチ14aがオンしていれば、CPU56は、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が上限値である4であるか否かを確認する(ステップS211B)。第2保留記憶数カウンタの値が4であれば、処理を終了する。
【0190】
第2保留記憶数が上限値に達していない場合には、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS212B)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS213B)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファ(図23参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS214B)。なお、ステップS214Bの処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。また、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第2特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。また、大当り判定用乱数および大当り種別判定用乱数以外の乱数について、第2保留記憶バッファにおける保存領域に格納される乱数の種類を、第1保留記憶バッファにおける保存領域に格納される乱数の種類と異ならせてもよい。例えば、第2始動口スイッチ14aがオン状態になったときには、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)を第2保留記憶バッファにおける保存領域に格納しない。そのように制御する場合には、第2保留記憶バッファとして要求されるメモリ領域が削減される。
【0191】
次いで、CPU56は、第2特別図柄保留記憶表示器18bの点灯個数を1増やす(ステップS215B)。また、第2保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS216B)。また、入賞時判定処理を実行する(ステップS219B)。そして、CPU56は、入賞時判定処理の判定結果にもとづいて入賞時判定結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS220B)。」

(1-f) 「【0193】
図24は、ステップS219A,S219Bの入賞時判定処理を示すフローチャートである。入賞時判定処理では、CPU56は、まず、ステップS214A,S214Bの処理で抽出されて保存されている大当り判定用乱数(ランダムR)と図8(A)の左欄に示す通常時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS221)。この実施の形態では、特別図柄および飾り図柄の変動を開始するタイミングで、特別図柄通常処理において大当りや小当りとするか否か、大当り種別を決定したり、変動パターン設定処理において変動パターンを決定したりするのであるが、遊技球が第1始動入賞口13や第2始動入賞口14に始動入賞したタイミングでも、その始動入賞にもとづく変動表示が開始される前に、入賞時判定処理を実行することによって、大当りになるか否か判定するとともに、大当りにならないと判定した場合には、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲になるかを確認する。そして、入賞時の判定結果にもとづいて、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当りやリーチになることを予告する連続予告演出を実行する。」

(1-g) 「【0258】
図32に示す例では、連続予告演出を実行するとの判定の判定対象になった保留記憶が発生(始動入賞が生じたことに相当)した後に発生する4つの保留記憶の表示を用いて連続予告演出が実行される例であるが、判定対象になった保留記憶が発生した後に発生する4つ未満の保留記憶の表示を用いて連続予告演出を実行してもよい。
【0259】
図33に示す例では、3つの保留記憶の表示を用いて連続予告演出が実行される。すなわち、図33に示す例では、図32(A)に示すように、4つ目の保留記憶についての入賞時判定処理(図24参照)によって大当りになると判定され、第1保留記憶数表示部18cにおける4つ目の表示が特定の表示(この例では、星印)に変更される。
【0260】
その後、飾り図柄の変動中に(図33(B),(C)参照)、保留記憶が1つ増えて(3→4に増加)、4つ目の保留記憶の表示が連続予告演出の態様(図33(C)に示す例では「熱」)で表示される。飾り図柄の変動が終了した後(図33(D)参照)、次に実行される飾り図柄の変動中に(図33(E),(F)参照)、保留記憶が1つ増えて(3→4に増加)、4つ目の保留記憶の表示が連続予告演出の態様(図33(F)に示す例では「い」)で表示される。
【0261】
さらに、飾り図柄の変動が終了した後(図33(G)参照)、次に実行される飾り図柄の変動中に(図33(H),(I)参照)、保留記憶が1つ増えて(3→4に増加)、4つ目の保留記憶の表示が連続予告演出の態様(図33(I)に示す例では「!」)で表示される。さらに、飾り図柄の変動が終了した後(図33(J)参照)、飾り図柄の変動が行われ(図33(K)参照)、大当り図柄が導出表示される(図33(L)参照)。なお、大当り図柄が停止図柄となる可変表示は、図33(A)における4つ目の保留記憶に対応する可変表示である。
【0262】
また、この実施の形態では、遊技状態が高ベース状態(確変状態または時短状態に相当)であるときには、4つの保留記憶の表示を用いて連続予告演出が実行され、低ベース状態であるときには、高ベース状態であるときに比べて少ない個数である3つの保留記憶の表示を用いて連続予告演出が実行される。高ベース状態であるときには、低ベース状態(低確率状態であって時短状態ではない状態に相当)であるときに比べて保留数が増加しやすいので、より多くの保留記憶の表示を用いて連続予告演出を実行するようにしても、連続予告演出が完結しない(例えば、図32に示す例では、「!」を表示する前出に至らない。)可能性は低い。なお、連続予告演出において使用される保留記憶の表示の個数は3つまたは4つに限られない。また、遊技状態が確変状態であるときには、非確変状態(低確率状態)であるときに比べて多い個数の保留記憶の表示を用いて連続予告演出を行うようにしてもよい。」

(1-h) 「【0272】
また、図32?図36に示された例では、連続予告演出は完結しているが、連続予告演出が完結しないこともありうる。例えば、図32に示された例において、「あ」「つ」「い」との表示がなされた後(この場合、保留記憶数は3である。)、3つの保留記憶にもとづく可変表示が終了するまでに新たな保留記憶が発生しない(始動入賞が生じない)場合には、「!」の表示はなされない。また、図36に示された例において、「あ」「つ」「い」との表示がなされた後、3つの保留記憶にもとづく可変表示が終了するまでに新たな保留記憶が発生しない場合には、「?」の表示はなされない。そのような状況が生じたときには、遊技者は、「あ」「つ」「い」の予告演出が大当りの発生を予告したのかそうでないのかを判断できないが、却って、遊技の興趣が向上される。」

(1-i) 「【0289】
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数加算指定コマンドであれば(ステップS651)、演出制御用CPU101は、RAMにおける第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数の値を1加算する(ステップS652)。また、演出制御用CPU101は、第1保留増加フラグをセットする(ステップS653)。さらに、更新後の第1保留記憶数に従って、第1保留記憶数表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を更新する(ステップS654)。すなわち、表示される画像(例えば、丸印)の数が1増やされる。
【0290】
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数加算指定コマンドであれば(ステップS656)、演出制御用CPU101は、第2保留記憶数保存領域に格納する第2保留記憶数の値を1加算する(ステップS657)。また、演出制御用CPU101は、第2保留増加フラグをセットする(ステップS658)。さらに、更新後の第2保留記憶数に従って、第2保留記憶数表示部18dにおける第2保留記憶数の表示を更新する(ステップS659)。すなわち、表示される画像(例えば、丸印)の数が1増やされる。」

(1-j) 「【0299】
図44は、図37に示されたメイン処理における保留記憶制御処理(ステップS707)を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、まず、第1保留記憶数が増加したことを示す第1保留増加フラグがセットされているか否か確認する(ステップS949)。第1保留増加フラグがセットされていない場合には、ステップS959に移行する。第1保留増加フラグがセットされている場合には、第1保留増加フラグをリセットする(ステップS950)。
・・・
【0302】
第1予告回数カウンタの値が0でない場合には、第1予告回数カウンタの値が4になっていないことを条件として(ステップS955)、遊技状態、可変表示の表示結果および第1予告回数カウンタの値に応じた連続予告演出を実行する(ステップS956)。そして、第1予告回数カウンタの値を+1する(ステップS957)。
【0303】
なお、第1予告回数カウンタの値が4になっていないことを条件として連続予告演出を実行する理由は、低ベース状態では、連続予告演出は3つの保留表示を用いた演出だからである。第1予告回数カウンタの値が4になっているということは、既に3つの保留表示を用いた演出が実行されたことを意味する。また、第1連続予告演出は、第1始動入賞が発生したことに起因して開始される演出であるが、高ベース状態では実行されない。すなわち、第1連続予告演出は、低ベース状態でのみ実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、高ベース状態では、第1始動入賞に関する入賞時判定処理を実行しないからである(図21におけるステップS217A参照)。」

(1-k) 「【0333】
図47は、連続予告演出決定処理(ステップS811)を示すフローチャートである。連続予告演出決定処理において、演出制御用CPU101は、まず、入賞時判定結果指定コマンド受信フラグ(第1入賞時判定結果指定コマンド受信フラグまたは第2入賞時判定結果指定コマンド受信フラグ)がセットされているか否かを確認する(ステップS6000)。セットされていない場合には、処理を終了する。入賞時判定結果指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果指定コマンドをリセットし(ステップS6001)、ステップS6002以降の連続予告演出の決定のための処理を実行する。なお、ステップS6001において入賞時判定結果指定コマンド受信フラグ(第1入賞時判定結果指定コマンド受信フラグまたは第2入賞時判定結果指定コマンド受信フラグ)をリセットするときに、セットされていた方のフラグを特定可能な情報を、たとえればレジスタに一時保存する。従って、この実施の形態では、新たな始動入賞が発生し入賞時判定結果指定コマンドを受信したタイミングで、ステップS6000で入賞時判定結果指定コマンド受信フラグがセットされていることにもとづいて、連続予告演出の決定が行われる。
・・・
【0339】
次いで、演出制御用CPU101は、予告決定用乱数の値を抽出し、最新の入賞時判定結果と予告決定用乱数の値とにもとづいて、連続予告演出を実行するか否かを決定する(ステップS6005)。具体的には、予告決定用乱数の値が、予告決定テーブルに設定されている判定値(予告することに対応する判定値)に一致した場合に、連続予告演出を実行することに決定する。なお、図37に示すメイン処理における乱数更新処理において、予告決定用乱数生成用カウンタの値が1?10の範囲で更新されている。演出制御用CPU101は、予告決定用乱数生成用カウンタの値を読み出すことによって予告決定用乱数の値を抽出する。
・・・
【0342】
予告することに決定した場合には(ステップS6006)、演出制御用CPU101は、第1予告演出実行フラグまたは第2予告演出実行フラグをセットする(ステップS6007)。また、第1予告回数カウンタまたは第2予告回数カウンタを0に初期化する(ステップS6008)。
現在の保留記憶数を変動回数カウンタ(RAMの一領域)にセットする(ステップS6009)。なお、ステップS6008の処理では、演出制御用CPU101は、ステップS6007の処理で第1予告演出実行フラグをセットした場合には、第1予告回数カウンタを0に初期化し、第2予告演出実行フラグをセットした場合には、第2予告回数カウンタを0に初期化する。また、ステップS6009の処理では、演出制御用CPU101は、ステップS6007の処理で第1予告演出実行フラグをセットした場合には、第1保留記憶数を変動回数カウンタにセットし、第2予告演出実行フラグをセットした場合には、第2保留記憶数を変動回数カウンタにセットする。」

(1-l) 「【0369】
図56および図57は、図46に示された演出制御プロセス処理における飾り図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。飾り図柄変動停止処理において、演出制御用CPU101は、まず、飾り図柄の変動停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS841)。確定コマンド受信フラグがセットされている場合には、決定されている停止図柄(はずれ図柄、小当りもしくは突確大当り時のチャンス目または大当り図柄)を停止表示させる制御を行う(ステップS842)。また、いずれかの予告演出実行フラグ(第1予告演出実行フラグまたは第2予告演出実行フラグ)がセットされている場合には(ステップS843)、変動回数カウンタの値を-1した後(ステップS844)、変動回数カウンタの値を確認し、変動回数カウンタの値が0になっている場合には(ステップS845)、保留記憶数表示部における表示の態様を通常の態様(予告演出の態様ではない態様)に変更する(ステップS846)。すなわち、保留記憶数を報知する態様に戻す。そして、セットされている予告演出実行フラグ(第1予告演出実行フラグまたは第2予告演出実行フラグ)をリセットする(ステップS847)。なお、演出制御用CPU101は、ステップS846の処理で、第1予告演出実行フラグがセットされている場合には第1保留記憶数表示部18cの表示を変更し、第2予告演出実行フラグがセットされている場合には第2保留記憶数表示部18dの表示を変更する。また、ステップS844の処理で、第1予告演出実行フラグがセットされている場合には第1図柄変動指定コマンドがセットされているときに(第1特別図柄の変動が行われたとき)変動回数カウンタの値を-1し、第2予告演出実行フラグがセットされている場合には第2図柄変動指定コマンドがセットされているときに(第2特別図柄の変動が行われたとき)変動回数カウンタの値を-1する。」

上記(1-a)?(1-l)の記載事項から、以下(1-m)?(1-r)の事項が導かれる。

(1-m)刊行物1には、「始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、第1始動口スイッチ13aがオンしたか否かを確認する(ステップS210A)。第1始動口スイッチ13aがオンしていれば、CPU56は、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が上限値である4であるか否かを確認する(ステップS211A)。第1保留記憶数カウンタの値が4であれば、ステップS210Bに移行する。」(段落【0179】)、「第1保留記憶数が上限値に達していない場合には、・・・CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(図22参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS214A)。・・・ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)・・・が抽出され、保存領域に格納される。」(段落【0180】)、「第1保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS216A)。」(段落【0182】)と記載されているから、刊行物1には、第1始動口スイッチ13aがオンし、第1保留記憶数が上限値に達していない場合には大当り判定用乱数を抽出し、第1保留記憶数加算指定コマンドを送信する点が記載されているといえる。
刊行物1には、「ステップS210Bでは、CPU56は、第2始動口スイッチ14aがオンしたか否かを確認する。第2始動口スイッチ14aがオンしていれば、CPU56は、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が上限値である4であるか否かを確認する(ステップS211B)。」(段落【0189】)、「第2保留記憶数が上限値に達していない場合には、・・・CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファ(図23参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS214B)。・・・ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)・・・が抽出され、保存領域に格納される。」(段落【0190】)、「第2保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS216B)。」(段落【0191】)と記載されているから、刊行物1には、第2始動口スイッチ14aがオンし、第2保留記憶数が上限値に達していない場合には大当り判定用乱数を抽出し、第2保留記憶数加算指定コマンドを送信する点が記載されているといえる。
上記段落【0193】には、「特別図柄および飾り図柄の変動を開始するタイミングで、特別図柄通常処理において大当りや小当りとするか否か、大当り種別を決定したり、変動パターン設定処理において変動パターンを決定したりするのである」と記載されており、また、段落【0166】の「CPU56は、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に遊技球が入賞したか否か判定する始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS321)。そして、内部状態に応じて、ステップS300?S310のうちのいずれかの処理を行う。」及び、段落【0168】の「特別図柄通常処理(ステップS300)」との記載より、特別図柄通常処理はCPU56が実行するものであるから、刊行物1には、CPU56は、特別図柄通常処理において特別図柄および飾り図柄の変動を開始するタイミングで、大当りとするか否かを決定する点が記載されているといえる。さらに、上記段落【0193】には、「入賞時判定処理では、CPU56は、まず、ステップS214A,S214Bの処理で抽出されて保存されている大当り判定用乱数(ランダムR)と図8(A)の左欄に示す通常時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS221)。」と記載されており、特別図柄通常処理における大当りとするか否かの決定においても、大当り判定用乱数と大当り判定値とを比較していることは、明らかである。
以上より、刊行物1には、第1始動口スイッチ13aがオンし、第1保留記憶数が上限値に達していない場合には大当り判定用乱数を抽出し、第1保留記憶数加算指定コマンドを送信し、第2始動口スイッチ14aがオンし、第2保留記憶数が上限値に達していない場合には大当り判定用乱数を抽出し、第2保留記憶数加算指定コマンドを送信し、特別図柄および飾り図柄の変動を開始するタイミングで、特別図柄通常処理において大当り判定用乱数と大当り判定値とを比較し、大当りとするか否かを決定するCPU56の機能が記載されているといえる。

(1-n)刊行物1には、「受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数加算指定コマンドであれば(ステップS651)、演出制御用CPU101は、RAMにおける第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数の値を1加算する(ステップS652)。・・・更新後の第1保留記憶数に従って、第1保留記憶数表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を更新する(ステップS654)。すなわち、表示される画像(例えば、丸印)の数が1増やされる。」(段落【0289】)、「受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数加算指定コマンドであれば(ステップS656)、演出制御用CPU101は、第2保留記憶数保存領域に格納する第2保留記憶数の値を1加算する(ステップS657)。・・・更新後の第2保留記憶数に従って、第2保留記憶数表示部18dにおける第2保留記憶数の表示を更新する(ステップS659)。すなわち、表示される画像(例えば、丸印)の数が1増やされる。」(段落【0290】)と記載されているから、刊行物1には、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数加算指定コマンド又は第2保留記憶数加算指定コマンドを受信すると、第1保留記憶数表示部18c又は第2保留記憶数表示部18dにおける保留記憶数の表示を更新し、表示される画像の数を1増やす点が記載されているといえる。
また、刊行物1には、「演出制御用CPU101は、予告決定用乱数の値を抽出し、最新の入賞時判定結果と予告決定用乱数の値とにもとづいて、連続予告演出を実行するか否かを決定する(ステップS6005)。」(段落【0339】)、「予告することに決定した場合には(ステップS6006)、演出制御用CPU101は、第1予告演出実行フラグまたは第2予告演出実行フラグをセットする(ステップS6007)。・・・また、ステップS6009の処理では、演出制御用CPU101は、ステップS6007の処理で第1予告演出実行フラグをセットした場合には、第1保留記憶数を変動回数カウンタにセットし、第2予告演出実行フラグをセットした場合には、第2保留記憶数を変動回数カウンタにセットする。」(段落【0342】)と記載されているから、刊行物1には、演出制御用CPU101は、連続予告演出を実行するか否かを決定し、連続予告演出を実行すると決定した場合には、第1保留記憶数又は第2保留記憶数を変動回数カウンタにセットする点が記載されているといえる。さらに、連続予告演出に関して、刊行物1には、「連続予告演出を実行するとの判定の判定対象になった保留記憶が発生(始動入賞が生じたことに相当)した後に発生する4つの保留記憶の表示を用いて連続予告演出が実行される例であるが、判定対象になった保留記憶が発生した後に発生する4つ未満の保留記憶の表示を用いて連続予告演出を実行してもよい。」(段落【0258】)、「図33に示す例では、3つの保留記憶の表示を用いて連続予告演出が実行される。」(段落【0259】)、「保留記憶の表示が連続予告演出の態様(図33(C)に示す例では「熱」)で表示される。」(段落【0260】)と記載されているから、連続予告演出は、判定対象になった保留記憶が発生した後に発生する3つ又は4つの保留記憶の表示を連続予告演出の態様で表示する演出であるといえる。
以上より、刊行物1には、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数加算指定コマンド又は第2保留記憶数加算指定コマンドを受信すると、第1保留記憶数表示部18c又は第2保留記憶数表示部18dにおける保留記憶数の表示を更新し、表示される画像の数を1増やす機能と、判定対象になった保留記憶が発生した後に発生する3つ又は4つの保留記憶の表示を連続予告演出の態様で表示する連続予告演出を実行するか否かを決定し、連続予告演出を実行すると決定した場合には、第1保留記憶数又は第2保留記憶数を変動回数カウンタにセットする機能とを有する点が記載されているといえる。

(1-o)刊行物1には、「図33に示す例では、3つの保留記憶の表示を用いて連続予告演出が実行される。」(段落【0259】)、「飾り図柄の変動中に(図33(B),(C)参照)、保留記憶が1つ増えて(3→4に増加)、4つ目の保留記憶の表示が連続予告演出の態様(図33(C)に示す例では「熱」)で表示される。・・・保留記憶が1つ増えて(3→4に増加)、4つ目の保留記憶の表示が連続予告演出の態様(図33(F)に示す例では「い」)で表示される。」(段落【0260】)、「保留記憶が1つ増えて(3→4に増加)、4つ目の保留記憶の表示が連続予告演出の態様(図33(I)に示す例では「!」)で表示される。」(段落【0261】)と記載されているから、連続予告演出が実行される場合には、保留記憶が1つ増える毎に、保留記憶の表示が連続予告演出の態様で表示されることは明らかである。さらに、上記段落【0054】には「演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。」と記載されており、表示制御を行うのは演出制御用CPU101であるから、刊行物1には、演出制御用CPU101は、連続予告演出を実行する場合、保留記憶が1つ増える毎に、保留記憶の表示を連続予告演出の態様で表示する点が記載されているといえる。

(1-p)上記(1-n)で示した通り、連続予告演出は3つ又は4つの保留記憶の表示が連続予告演出の態様で表示される演出であり、上記段落【0272】には、「図32?図36に示された例では、連続予告演出は完結しているが、連続予告演出が完結しないこともありうる。」と記載されているから、刊行物1には、連続予告演出が完結し、3つ又は4つの保留記憶の表示が連続予告演出の態様で表示される場合と、連続予告演出が完結しない場合とがある点が記載されているといえる。
また、上記段落【0369】には、「図56および図57は、図46に示された演出制御プロセス処理における飾り図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。・・・いずれかの予告演出実行フラグ(第1予告演出実行フラグまたは第2予告演出実行フラグ)がセットされている場合には(ステップS843)、変動回数カウンタの値を-1した後(ステップS844)、変動回数カウンタの値を確認し、変動回数カウンタの値が0になっている場合には(ステップS845)、保留記憶数表示部における表示の態様を通常の態様(予告演出の態様ではない態様)に変更する(ステップS846)。すなわち、保留記憶数を報知する態様に戻す。そして、セットされている予告演出実行フラグ(第1予告演出実行フラグまたは第2予告演出実行フラグ)をリセットする(ステップS847)。」と記載されているから、飾り図柄変動停止処理において変動回数カウンタの値が-1され、変動回数カウンタの値が0となると、保留記憶数表示部における表示の態様が通常の態様に変更され、以降の保留記憶については、連続予告演出が行われないといえる。そして、上記連続予告演出が完結しない場合とは、飾り図柄変動停止において-1される変動回数カウンタの値が0となるまでに3つ又は4つの保留記憶が発生せず、変動回数カウンタの値が0となって保留記憶の表示の態様が通常の態様に変更されて連続予告演出が完結しない場合であることは、明らかである。
以上より、刊行物1には、連続予告演出が完結し、3つ又は4つの保留記憶の表示が連続予告演出の態様で表示される場合と、飾り図柄変動停止において-1される変動回数カウンタの値が0となるまでに3つ又は4つの保留記憶が発生せず、変動回数カウンタの値が0となって保留記憶の表示の態様が通常の態様に変更されて連続予告演出が完結しない場合とがある点が記載されているといえる。

(1-q)上記段落【0260】には「連続予告演出の態様」、上記段落【0369】には、「保留記憶数表示部における表示の態様を通常の態様(予告演出の態様ではない態様)に変更する(ステップS846)。」と記載されているから、刊行物1には、保留記憶の表示は、通常の態様とする場合と、連続予告演出の態様とする場合がある点が記載されているといえる。

(1-r)刊行物1には、「図44は、図37に示されたメイン処理における保留記憶制御処理(ステップS707)を示すフローチャートである。」(段落【0299】)、「第1予告回数カウンタの値が0でない場合には、第1予告回数カウンタの値が4になっていないことを条件として(ステップS955)、遊技状態、可変表示の表示結果および第1予告回数カウンタの値に応じた連続予告演出を実行する(ステップS956)。そして、第1予告回数カウンタの値を+1する(ステップS957)。」(段落【0302】)、「なお、第1予告回数カウンタの値が4になっていないことを条件として連続予告演出を実行する理由は、低ベース状態では、連続予告演出は3つの保留表示を用いた演出だからである。第1予告回数カウンタの値が4になっているということは、既に3つの保留表示を用いた演出が実行されたことを意味する。」(段落【0303】)と記載されているから、刊行物1には、3つの保留表示を用いた連続予告演出を実行する場合、保留記憶制御処理において、第1予告回数カウンタの値が、既に3つの保留表示を用いた演出が実行されたことを意味する4になっていないことを条件として連続予告演出を実行し、第1予告回数カウンタの値を+1する点が記載されているといえる。

上記(1-a)?(1-l)の記載事項及び(1-m)?(1-r)の認定事項を総合すると、刊行物1には、次の発明(以下「刊行物1発明」という。)が記載されていると認められる(a?iは、本願発明のA?Iに対応させて付した。)。

「a 第1始動口スイッチ13aがオンし、第1保留記憶数が上限値に達していない場合には大当り判定用乱数を抽出し、第1保留記憶数加算指定コマンドを送信し、第2始動口スイッチ14aがオンし、第2保留記憶数が上限値に達していない場合には大当り判定用乱数を抽出し、第2保留記憶数加算指定コマンドを送信し、特別図柄および飾り図柄の変動を開始するタイミングで、特別図柄通常処理において大当り判定用乱数と大当り判定値とを比較し、大当りとするか否かを決定するCPU56の機能と、(認定事項(1-m))
b 抽出した保留記憶に対応する大当り判定用乱数を格納する保存領域と、(段落【0181】)
c その始動入賞にもとづく変動表示が開始される前に、入賞時判定処理を実行することによって、大当りになるか否か判定するCPU56の機能と、(段落【0193】)
d 演出表示装置9を用いて演出表示を実行する演出制御用CPU101と、を備え、(段落【0024】、【0054】)
e 演出制御用CPU101は、第1保留記憶数加算指定コマンド又は第2保留記憶数加算指定コマンドを受信すると、第1保留記憶数表示部18c又は第2保留記憶数表示部18dにおける保留記憶数の表示を更新し、表示される画像の数を1増やす機能と、判定対象になった保留記憶が発生した後に発生する3つ又は4つの保留記憶の表示を連続予告演出の態様で表示する連続予告演出を実行するか否かを決定し、連続予告演出を実行すると決定した場合には、第1保留記憶数又は第2保留記憶数を変動回数カウンタにセットする機能と、を有し、(認定事項(1-n))
f 演出制御用CPU101は、
連続予告演出を実行する場合、保留記憶が1つ増える毎に、保留記憶の表示を連続予告演出の態様で表示し、(認定事項(1-o))
g 連続予告演出が完結し、3つ又は4つの保留記憶の表示が連続予告演出の態様で表示される場合と、飾り図柄変動停止において-1される変動回数カウンタの値が0となるまでに3つ又は4つの保留記憶が発生せず、変動回数カウンタの値が0となって保留記憶の表示の態様が通常の態様に変更されて連続予告演出が完結しない場合とがあり、(認定事項(1-p))
h 保留記憶の表示は、通常の態様とする場合と、連続予告演出の態様とする場合があり、(認定事項(1-q))
i 3つの保留表示を用いた連続予告演出を実行する場合、保留記憶制御処理において、第1予告回数カウンタの値が、既に3つの保留表示を用いた演出が実行されたことを意味する4になっていないことを条件として連続予告演出を実行し、第1予告回数カウンタの値を+1する、パチンコ遊技機1(段落【0018】、(認定事項(1-r))」

5 対比、判断
(1)対比
本願発明と刊行物1発明とを対比する(下記の(a)?(i)は、刊行物1発明の構成に対応している。)。

(a)刊行物1発明において、「第1始動口スイッチ13aがオンし、第1保留記憶数が上限値に達していない場合」及び「第2始動口スイッチ14aがオンし、第2保留記憶数が上限値に達していない場合」は、共に本願発明の「取得条件」が「成立」した場合に相当するから、刊行物1発明の「第1始動口スイッチ13aがオンし、第1保留記憶数が上限値に達していない場合」及び「第2始動口スイッチ14aがオンし、第2保留記憶数が上限値に達していない場合」に抽出される「大当り判定用乱数」は、本願発明の「取得条件の成立により取得された判定情報」に相当する。
また、刊行物1発明において「大当り判定用乱数と大当り判定値とを比較し、大当りとするか否かを決定する」ことは、本願発明において「判定情報に基づき遊技者に有利な特別遊技を行うか否かの特別遊技判定を行う」ことに相当する。
したがって、刊行物1発明の「第1始動口スイッチ13aがオンし、第1保留記憶数が上限値に達していない場合には大当り判定用乱数を抽出し、第1保留記憶数加算指定コマンドを送信し、第2始動口スイッチ14aがオンし、第2保留記憶数が上限値に達していない場合には大当り判定用乱数を抽出し、第2保留記憶数加算指定コマンドを送信し、特別図柄および飾り図柄の変動を開始するタイミングで、特別図柄通常処理において大当り判定用乱数と大当り判定値とを比較し、大当りとするか否かを決定するCPU56の機能」は、本願発明の「取得条件の成立により取得された判定情報に基づき遊技者に有利な特別遊技を行うか否かの特別遊技判定を行う特別遊技判定手段」の機能に相当する。

(b) 刊行物1発明の「抽出した保留記憶に対応する大当り判定用乱数」、「格納」及び「保存領域」は、それぞれ、本願発明の「前記特別遊技判定の権利」、「記憶」及び「記憶手段」に相当する。
したがって、刊行物1発明の「抽出した保留記憶に対応する大当り判定用乱数を格納する保存領域」は、本願発明の「前記特別遊技判定の権利を記憶可能な記憶手段」に相当する。

(c)刊行物1発明において、「入賞時判定処理を実行することによって、大当りになるか否か判定する」ことは、「その始動入賞にもとづく変動表示が開始される前に」行われるものであるから、「特別図柄および飾り図柄の変動を開始するタイミング」で行われる「特別図柄通常処理において大当り判定用乱数と大当り判定値とを比較し、大当りとするか否かを決定する」(構成a)よりも前に行われることは明らかである。また、刊行物発明の「入賞時判定処理を実行することによって、大当りになるか否か判定する」ことは、本願発明の「前記特別遊技を行うか否かの事前判定を行う」ことに相当する。
したがって、刊行物1発明の「その始動入賞にもとづく変動表示が開始される前に、入賞時判定処理を実行することによって、大当りになるか否か判定するCPU56の機能」は、本願発明の「前記特別遊技判定が行われる前に前記特別遊技を行うか否かの事前判定を行う事前判定手段」の機能に相当する。

(d)刊行物1発明の「演出表示装置9を用いて演出表示を実行する演出制御用CPU101」は、本願発明の「所定の演出を行わせる演出制御手段」に相当する。

(e)刊行物1発明において、「第1保留記憶数加算指定コマンド」及び「第2保留記憶数加算指定コマンド」は、それぞれ、「第1始動口スイッチ13aがオンし、第1保留記憶数が上限値に達していない場合」及び「第2始動口スイッチ14aがオンし、第2保留記憶数が上限値に達していない場合」(構成a)に「送信」されるものであるから、「第1保留記憶数加算指定コマンド」及び「第2保留記憶数加算指定コマンド」は、取得条件が成立した順に送信されるものといえる。また、刊行物1発明において「第1保留記憶数表示部18c又は第2保留記憶数表示部18dにおける保留記憶数の表示を更新し、表示される画像の数を1増やす」ことは、本願発明において「前記権利が保留されていることを示す保留画像を表示手段に表示する」ことに相当する。よって、刊行物1の「第1保留記憶数加算指定コマンド又は第2保留記憶数加算指定コマンドを受信すると、第1保留記憶数表示部18c又は第2保留記憶数表示部18dにおける保留記憶数の表示を更新し、表示される画像の数を1増やす機能」は、本願発明の「前記取得条件が成立した順に、前記権利が保留されていることを示す保留画像を表示手段に表示する保留表示手段」の機能に相当する。
また、刊行物1発明の「3つ又は4つの保留記憶の表示を連続予告演出の態様で表示する連続予告演出」は、本願発明の「複数の特殊保留画像を用いた保留表示演出」に相当するから、刊行物1発明において「判定対象になった保留記憶が発生した後に発生する3つ又は4つの保留記憶の表示を連続予告演出の態様で表示する連続予告演出を実行するか否かを決定」することは、本願発明の「前記取得条件の成立に基づいて、複数の特殊保留画像を用いた保留表示演出の実行を決定」することに相当する。
したがって、刊行物1発明の「演出制御用CPU101は、第1保留記憶数加算指定コマンド又は第2保留記憶数加算指定コマンドを受信すると、第1保留記憶数表示部18c又は第2保留記憶数表示部18dにおける保留記憶数の表示を更新し、表示される画像の数を1増やす機能と、判定対象になった保留記憶が発生した後に発生する3つ又は4つの保留記憶の表示を連続予告演出の態様で表示する連続予告演出を実行するか否かを決定し、連続予告演出を実行する場合には、第1保留記憶数又は第2保留記憶数を変動回数カウンタにセットする機能と、を有」することは、本願発明の「前記演出制御手段は、前記取得条件が成立した順に、前記権利が保留されていることを示す保留画像を表示手段に表示する保留表示手段と、前記取得条件の成立に基づいて、複数の特殊保留画像を用いた保留表示演出の実行を決定可能な保留演出決定手段と、を有」することに相当する。

(f) 刊行物1発明の「連続予告演出を実行する場合」、「保留記憶が1つ増える毎」及び「連続予告演出の態様」の「保留記憶」の画像は、それぞれ、本願発明の「前記保留演出決定手段により前記保留表示演出の実行が決定された場合」、「前記取得条件が成立する毎」及び「特殊保留画像」に相当する。
したがって、刊行物1発明の「演出制御用CPU101は」、「連続予告演出を実行する場合、保留記憶が1つ増える毎に、保留記憶の表示を連続予告演出の態様で表示」することは、本願発明の「前記保留表示手段は」、「前記保留演出決定手段により前記保留表示演出の実行が決定された場合、前記取得条件が成立する毎に、前記保留画像として、各特殊保留画像を前記表示手段に順次表示することが可能であ」ることに相当する。

(g) 刊行物1発明の「連続予告演出が完結し、3つ又は4つの保留記憶の表示が連続予告演出の態様で表示される場合」は、本願発明の「前記保留表示演出において、前記複数の特殊保留画像を表示するとき」に相当する。
また、刊行物1発明において、「飾り図柄変動停止において-1される変動回数カウンタの値が0となるまでに3つ又は4つの保留記憶が発生せず、変動回数カウンタの値が0となって保留記憶の表示の態様が通常の態様に変更されて連続予告演出が完結しない場合」は、「変動回数カウンタの値が0」となる前に発生した保留記憶については連続予告演出の態様で表示されるが、「変動回数カウンタの値が0」となった後に発生した保留記憶については連続予告演出の態様で表示されないこととなるから、刊行物1発明の「飾り図柄変動停止において-1される変動回数カウンタの値が0となるまでに3つ又は4つの保留記憶が発生せず、変動回数カウンタの値が0となって保留記憶の表示の態様が通常の態様に変更されて連続予告演出が完結しない場合」は、本願発明の「前記複数の特殊保留画像の内、1以上の特殊保留画像まで表示して前記複数の特殊保留画像を表示しないとき」に相当する。
したがって、刊行物1発明において「連続予告演出が完結し、3つ又は4つの保留記憶の表示が連続予告演出の態様で表示される場合と、飾り図柄変動停止において-1される変動回数カウンタの値が0となるまでに3つ又は4つの保留記憶が発生せず、変動回数カウンタの値が0となって保留記憶の表示の態様が通常の態様に変更されて連続予告演出が完結しない場合とがあ」ることは、本願発明の「前記保留表示演出において、前記複数の特殊保留画像を表示するときと、前記複数の特殊保留画像の内、1以上の特殊保留画像まで表示して前記複数の特殊保留画像を表示しないときと、があ」ることに相当する。

(h) 刊行物1発明において、「保留記憶の表示」を、「通常の態様とする」こと、及び「連続予告演出の態様とする」ことは、本願発明において、「前記保留画像として」、それぞれ、「通常保留画像」「を表示する」こと、及び「前記特殊保留画像を表示する」ことに相当する。
したがって、刊行物1発明の「保留記憶の表示は、通常の態様とする場合と、連続予告演出の態様とする場合があ」ることは、本願発明の「前記保留画像として通常保留画像又は前記特殊保留画像を表示することを可能と」することに相当する。

(i)刊行物1発明は、「連続予告演出が完結し、3つ又は4つの保留記憶の表示が連続予告演出の態様で表示される場合と、飾り図柄変動停止において-1される変動回数カウンタの値が0となるまでに3つ又は4つの保留記憶が発生せず、変動回数カウンタの値が0となって保留記憶の表示の態様が通常の態様に変更されて連続予告演出が完結しない場合とがあ」(構成g)り、4つの保留記憶を用いた連続予告演出を実行する際に、3つの保留記憶の表示が連続予告演出の態様で表示され、4つの保留記憶の表示の全部が連続予告演出の態様で表示されない場合があることは明らかであるから、刊行物1発明において、「3つ」の数は、本願発明の「1以上の特殊保留画像まで表示して前記複数の特殊保留画像を表示しないとき」(構成G)の「1以上」の数となり得るものである。よって、刊行物1発明における「3つ」の数は、本願発明の「前記1以上」の数に相当し得る数といえる。
刊行物1発明は、「3つの保留表示を用いた連続予告演出を実行する場合」には、「第1予告回数カウンタの値が、既に3つの保留表示を用いた演出が実行されたことを意味する4になっていないことを条件として連続予告演出を実行し、第1予告回数カウンタの値を+1する」から、3つの保留記憶が発生し、「既に3つの保留表示を用いた演出が実行された」後に新たに発生した4つ目の保留記憶については、「連続予告演出を実行」せず、通常の態様により表示するといえる。
また、刊行物1発明は、「連続予告演出が完結し、3つ又は4つの保留記憶の表示が連続予告演出の態様で表示される場合」(構成g)があるから、刊行物1発明において、「4つの保留記憶の表示が連続予告演出の態様で表示される場合」において、3つの保留記憶の表示が連続予告演出の態様で表示されるときに新たな保留記憶が発生した場合には、4つ目の保留記憶について連続予告演出の態様で表示されるといえる。
以上より、刊行物1発明は、構成g、iより、3つの保留記憶を連続予告演出の態様で表示しているときに4つ目の保留記憶が発生した場合に、連続予告演出の態様で表示する場合と、通常の態様で表示する場合とがあるものといえるから、本願発明における「前記保留表示演出により前記1以上の特殊保留画像まで表示しているときに前記取得条件が成立した際、当該成立に基づく保留画像として、新たに特殊保留画像を表示する場合と前記通常保留画像を表示する場合とがある」との構成を有しているといえる。

また、刊行物1発明の「パチンコ遊技機1」は、本願発明の「遊技機」に相当する。

以上、(a)?(h)の対比より、本願発明と刊行物1発明とは、

「A 取得条件の成立により取得された判定情報に基づき遊技者に有利な特別遊技を行うか否かの特別遊技判定を行う特別遊技判定手段と、
B 前記特別遊技判定の権利を記憶可能な記憶手段と、
C 前記特別遊技判定が行われる前に前記特別遊技を行うか否かの事前判定を行う事前判定手段と、
D 所定の演出を行わせる演出制御手段と、を備え、
E 前記演出制御手段は、前記取得条件が成立した順に、前記権利が保留されていることを示す保留画像を表示手段に表示する保留表示手段と、前記取得条件の成立に基づいて、複数の特殊保留画像を用いた保留表示演出の実行を決定可能な保留演出決定手段と、を有し、
F 前記保留表示手段は、
前記保留演出決定手段により前記保留表示演出の実行が決定された場合、前記取得条件が成立する毎に、前記保留画像として、各特殊保留画像を前記表示手段に順次表示することが可能であり、
G 前記保留表示演出において、前記複数の特殊保留画像を表示するときと、前記複数の特殊保留画像の内、1以上の特殊保留画像まで表示して前記複数の特殊保留画像を表示しないときと、があり、
H 前記保留画像として通常保留画像又は前記特殊保留画像を表示することを可能とし、
I 前記保留表示演出により前記1以上の特殊保留画像まで表示しているときに前記取得条件が成立した際、当該成立に基づく保留画像として、新たに特殊保留画像を表示する場合と前記通常保留画像を表示する場合とがある
遊技機。」

である点で一致し、相違点はない。

(2)判断
したがって、本願発明は刊行物1発明と同一であり、刊行物1に記載された発明といえる。
また、仮に相違点があったとしても、本願発明は刊行物1発明から当業者が容易に想到することができたものであるといえる。

(3)請求人の主張について
平成30年1月10日付けの意見書の【意見の内容】、「(2-2)本願請求項1と刊行物1の対比」において、請求人は、「つまり、刊行物1との対比を明確にするために、刊行物1の記載振り及び刊行物1の図33の例を借りて説明するならば、特徴FT1を具備する本願請求項1は、図33(H)の後、星印の可変表示が終了する前あって“熱”の保留画像及び“い”の保留画像が表示されている状態で(前記1以上の特殊保留画像まで表示しているときに)取得条件が成立した際(始動記憶が発生した際)、当該成立に基づく保留画像として、“!”の保留画像を表示する場合(新たに特殊保留画像を表示する場合)と通常の態様の保留画像を表示する場合(図33の白丸;通常保留画像を表示する場合)とがある、といった演出方法を実現します。これは、刊行物1に示された方法とは明確に相違します(特徴FT1は刊行物1に開示も示唆もされておりません)。」との主張をしているが、上記(1)(i)において示した通り、刊行物1発明は、構成g、iより、本願発明の「前記保留表示演出により前記1以上の特殊保留画像まで表示しているときに前記取得条件が成立した際、当該成立に基づく保留画像として、新たに特殊保留画像を表示する場合と前記通常保留画像を表示する場合とがある」との構成を有しているといえるから、請求人の上記主張は、採用することができない。

6 むすび
以上のとおりであるから、本願発明は、特許法第29条第1項第3号、又は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、その余の請求項について検討するまでもなく、本願は、拒絶されるべきものである。

よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2018-02-14 
結審通知日 2018-02-20 
審決日 2018-03-07 
出願番号 特願2015-220164(P2015-220164)
審決分類 P 1 8・ 113- WZ (A63F)
P 1 8・ 121- WZ (A63F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 井上 昌宏  
特許庁審判長 服部 和男
特許庁審判官 萩田 裕介
川崎 優
発明の名称 遊技機  
代理人 特許業務法人 佐野特許事務所  

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