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審決分類 |
審判 訂正 ただし書き3号明りょうでない記載の釈明 訂正する A61K 審判 訂正 3項(134条5項)特許請求の範囲の実質的拡張 訂正する A61K 審判 訂正 特許請求の範囲の実質的変更 訂正する A61K |
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管理番号 | 1341344 |
審判番号 | 訂正2018-390072 |
総通号数 | 224 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2018-08-31 |
種別 | 訂正の審決 |
審判請求日 | 2018-04-10 |
確定日 | 2018-06-14 |
訂正明細書 | 有 |
事件の表示 | 特許第6223543号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 特許第6223543号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔19?22〕、〔40?43〕について訂正することを認める。 |
理由 |
第1 手続の経緯 本件訂正審判の請求に係る特許第6223543号は、平成26年3月14日(パリ条約による優先権主張 2013年3月15日(US)アメリカ合衆国)を国際出願日とする特願2016-502761号の請求項1?43に係る発明について平成29年10月13日に特許権の設定登録がなされたものであるところ、平成30年4月10日に本件訂正審判の請求がなされたものである。 第2 請求の趣旨 本件訂正審判の請求の趣旨は、「特許第6223543号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項19?22および40?43について訂正することを認める、との審決を求める。」というものである。 第3 訂正事項 1 訂正事項1 特許請求の範囲の請求項19中の 「(i) 3-(2-シクロペンチル-2-フェニル-2-ヒドロキシアセトキシ)-1-(メトキシカルボニルメチル)-1-メチルピロリジニウムブロミド; (ii) 3-(2-シクロペンチル-2-フェニル-2-ヒドロキシアセトキシ)-1-(エトキシカルボニルメチル)-1-メチルピロリジニウムブロミド;」 との記載を削除する(請求項19を引用する請求項20?22も同様に訂正する)。 2 訂正事項2 特許請求の範囲の請求項40中の 「(i) 3-(2-シクロペンチル-2-フェニル-2-ヒドロキシアセトキシ)-1-(メトキシカルボニルメチル)-1-メチルピロリジニウムブロミド; (ii) 3-(2-シクロペンチル-2-フェニル-2-ヒドロキシアセトキシ)-1-(エトキシカルボニルメチル)-1-メチルピロリジニウムブロミド;」 との記載を削除する(請求項40を引用する請求項41?43も同様に訂正する)。 第4 当合議体の判断 1 一群の請求項ごとに訂正を請求することについて 訂正事項1は請求項19について訂正をするものであるところ、訂正前の請求項20?22は、訂正前の請求項19を直接又は間接的に引用するものであるから、請求項19?22は、特許法第126条第3項に規定する一群の請求項である。 また、訂正事項2は請求項40について訂正をするものであるところ、訂正前の請求項41?43は、訂正前の請求項40を直接又は間接的に引用するものであるから、請求項40?43も、特許法第126条第3項に規定する一群の請求項である。 そして、本件請求は、当該一群の請求項ごとに訂正を請求するものであるから、特許法第126条第3項の規定に適合する。 2 訂正事項1について (1)訂正の目的について 訂正前の請求項19には、 「前記化合物は、以下からなる群より選択される、請求項7?18の一項に記載の医薬組成物: (i) 3-(2-シクロペンチル-2-フェニル-2-ヒドロキシアセトキシ)-1-(メトキシカルボニルメチル)-1-メチルピロリジニウムブロミド; (ii) 3-(2-シクロペンチル-2-フェニル-2-ヒドロキシアセトキシ)-1-(エトキシカルボニルメチル)-1-メチルピロリジニウムブロミド;・・・」 と記載されている。 ここで、請求項19が引用する請求項7?18の一項に記載の医薬組成物における化合物は、請求項7及び8に記載される「以下の式(I):・・・を有し、ここでRは、メチルもしくはエチルであり、該化合物は、2位においてR立体配置、ならびに1’位および3’位においてR、S、もしくはRS立体配置を有するか、またはこれらの混合物である」化合物であるから、2位の立体配置が「R立体配置」に特定される一方、その選択肢とされる上記(i)、(ii)の化合物はいずれも、各々の化合物名からみて、2位の立体配置が特定されないものと認められる。 そうすると、両者の間には不整合が生じているから、上記の請求項19の記載は明瞭でない。 そして、訂正事項1は、上記(i)、(ii)の化合物を削除するものであるところ、これらの化合物を選択肢から削除することによって両者の間の整合を図り、上記の明瞭でない記載を正すものであるといえる。 したがって、訂正事項1による訂正は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とする訂正に該当する。 (2)その他の要件について 上記2(1)で説示したとおり、訂正事項1による訂正は、明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、並列的に記載された選択肢のうち、不整合を生じさせていた2つを削除するものである。 そうすると、訂正事項1による訂正は、願書に添付した明細書に記載した事項の範囲内においてするものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないから、特許法第126条第5項及び第6項に規定する要件に適合する。 3 訂正事項2について (1)訂正の目的について 訂正前の請求項40には、 「前記化合物は、以下からなる群より選択される、請求項29?39の一項に記載の医薬組成物: (i) 3-(2-シクロペンチル-2-フェニル-2-ヒドロキシアセトキシ)-1-(メトキシカルボニルメチル)-1-メチルピロリジニウムブロミド; (ii) 3-(2-シクロペンチル-2-フェニル-2-ヒドロキシアセトキシ)-1-(エトキシカルボニルメチル)-1-メチルピロリジニウムブロミド;・・・」 と記載されている。 そして、上記2(1)で示したのと同様の理由により、上記の請求項40の記載は明瞭でなく、訂正事項2は、上記(i)、(ii)の化合物を削除することにより、上記の明瞭でない記載を正すものであるといえる。 したがって、訂正事項2による訂正は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とする訂正に該当する。 (2)その他の要件について 上記2(2)で示したのと同様の理由により、訂正事項2による訂正は、願書に添付した明細書に記載した事項の範囲内においてするものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないから、特許法第126条第5項及び第6項に規定する要件に適合する。 第5 むすび 以上のとおり、本件訂正は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とする訂正に該当し、同法同条第3項、第5項及び第6項に規定する要件に適合するものであるので、本件訂正を認める。 よって、結論のとおり審決する。 |
発明の名称 |
(57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 被験体の睡眠の期間に先立つ1?2時間以内の1回の投与を含む1日1?4回の投与レジメンにおいて、多汗症に罹患している哺乳動物被験体のある領域の皮膚に局所投与することにより多汗症を処置するための医薬組成物の調製における、以下の式(I)を有する化合物: 【化5】 の使用であって、ここでRは、メチルもしくはエチルであり、該化合物は、2位においてR立体配置、ならびに1’位および3’位においてR、S、もしくはRS立体配置を有するか、またはこれらの混合物であり;該組成物は、約1.0%?約25%の該化合物および薬学的に受容可能なビヒクルを含み、その結果、未処置のベースライン状態と比較して、汗の生成は、少なくとも約6時間にわたって少なくとも約25%減少し、 ここで、汗の生成は、ほぼ同じ濃度のグリコピロレートを含む組成物の投与後に汗の生成が未処置のベースライン状態と比較して減少する量に実質的に等しい量減少し、ここで、該組成物は、1日1?4回の投与レジメンで投与された場合に、汗の生成を、約24時間の期間にわたって少なくとも約25%減少させるのに有効である、使用。 【請求項2】 前記組成物が、1日1回または2回の投与レジメンで投与される、請求項1に記載の使用。 【請求項3】 前記組成物が、1日1回の投与レジメンで投与される、請求項1に記載の使用。 【請求項4】 前記組成物が、局所グリコピロレートと比較して改善された安全性プロフィールを有する、請求項1に記載の使用。 【請求項5】 前記組成物が、少なくとも約2.0%の前記化合物を含む、請求項1に記載の使用。 【請求項6】 前記汗の生成の減少が、少なくとも約50%である、請求項1に記載の使用。 【請求項7】 被験体の睡眠の期間に先立つ1?2時間以内の1回の投与を含む1日1?4回の投与レジメンにおいて、多汗症に罹患している哺乳動物被験体のある領域の皮膚に局所投与することにより多汗症を処置するための医薬組成物であって、該組成物は、約1.0%?約25%の化合物および薬学的に受容可能なビヒクルを含み、その結果、未処置のベースライン状態と比較して、汗の生成は、少なくとも約6時間にわたって少なくとも約25%減少し、ここで、汗の生成は、ほぼ同じ濃度のグリコピロレートを含む組成物の投与後に汗の生成が未処置のベースライン状態と比較して減少する量に実質的に等しい量減少し、ここで、該組成物は、1日1?4回の投与レジメンで投与された場合に、汗の生成を、約24時間の期間にわたって少なくとも約25%減少させるのに有効であり、該化合物は、以下の式(I): 【化5】 を有し、ここでRは、メチルもしくはエチルであり、該化合物は、2位においてR立体配置、ならびに1’位および3’位においてR、S、もしくはRS立体配置を有するか、またはこれらの混合物である、医薬組成物。 【請求項8】 汗の生成が、ほぼ同じ濃度のグリコピロレートを含む組成物の投与後に汗の生成が未処置のベースライン状態と比較して減少する量に実質的に等しい量減少するように、被験体の睡眠の期間に先立つ1?2時間以内の1回の投与を含む1日1?4回の投与レジメンにおいて、被験体のある罹患した皮膚領域に局所投与することにより多汗症を処置するための医薬組成物であって、 該組成物は、約1.0%?約25%の化合物および薬学的に受容可能なビヒクルを含み、ここで、該組成物は、1日1?4回の投与レジメンで投与された場合に、汗の生成を、約24時間の期間にわたって少なくとも約25%減少させるのに有効であり、該化合物は、以下の式(I): 【化5】 を有し、ここでRは、メチルもしくはエチルであり、該化合物は、2位においてR立体配置、ならびに1’位および3’位においてR、S、もしくはRS立体配置を有するか、またはこれらの混合物である、医薬組成物。 【請求項9】 前記組成物が、1日1回または2回の投与レジメンで投与される、請求項7または8に記載の医薬組成物。 【請求項10】 前記組成物が、1日1回の投与レジメンで投与される、請求項7または8に記載の医薬組成物。 【請求項11】 前記組成物が、局所グリコピロレートと比較して改善された安全性プロフィールを有する、請求項7または8に記載の医薬組成物。 【請求項12】 前記組成物が、少なくとも約2.0%の前記化合物を含む、請求項7または8に記載の医薬組成物。 【請求項13】 前記汗の生成の減少が、少なくとも約50%である、請求項7または8に記載の医薬組成物。 【請求項14】 以下の特徴のうちの1つまたはそれより多くを有する、請求項7?13の一項に記載の医薬組成物: a)前記組成物は、ヒトの皮膚への投与用である; b)前記組成物が投与されると、その結果、汗の生成が、約25%?約99%減少する; c)前記組成物は、固体もしくは半固体、散剤、ゲル、クリーム剤、ローション剤、フォーム、液剤、懸濁物もしくはエマルジョンとして製剤化される; d)前記組成物が投与されると、その結果、汗の生成が、約8時間?約24時間減少する; e)Rは、メチルである; f)前記組成物は、手掌領域、足底領域、鼠径領域、腋窩領域もしくは顔面領域から選択される解剖学的表面領域において前記被験体の皮膚に適用される。 【請求項15】 a)前記組成物が投与されると、その結果、汗の生成が、約30%?約75%減少する; b)前記組成物は、約2%?約10%の前記化合物を含む、固体もしくは半固体、散剤、ゲル、クリーム剤、ローション剤、フォーム、液剤、懸濁物もしくはエマルジョンとして製剤化される; c)前記組成物が投与されると、その結果、汗の生成が、約8時間?約12時間減少する; d)Rは、エチルである; 請求項7?14の一項に記載の医薬組成物。 【請求項16】 a)前記組成物が投与されると、その結果、汗の生成が、約45%?約60%減少する; b)前記組成物は、70% エタノール中の前記化合物の5%溶液として製剤化される; 請求項7?15の一項に記載の医薬組成物。 【請求項17】 前記組成物が投与されると、その結果、汗の生成が、約50%減少する、請求項7?16の一項に記載の医薬組成物。 【請求項18】 その局所投与は、前記被験体の睡眠サイクルの後に、前記組成物の第2の用量を投与することをさらに包含し、該第2の用量は、該被験体の睡眠の期間に先立つ1?2時間以内に、最初の投与の時間から6?10時間以内に投与される、請求項7?17の一項に記載の医薬組成物。 【請求項19】 前記化合物は、以下からなる群より選択される、請求項7?18の一項に記載の医薬組成物: (iii) (2R)3-(2-シクロペンチル-2-フェニル-2-ヒドロキシアセトキシ)-1-(メトキシカルボニルメチル)-1-メチルピロリジニウムブロミド; (iv) (2R)3-(2-シクロペンチル-2-フェニル-2-ヒドロキシアセトキシ)-1-(エトキシカルボニルメチル)-1-メチルピロリジニウムブロミド; (v) (2R,3’R)3-(2-シクロペンチル-2-フェニル-2-ヒドロキシアセトキシ)-1-(メトキシカルボニルメチル)-1-メチルピロリジニウムブロミド; (vi) (2R,3’S)3-(2-シクロペンチル-2-フェニル-2-ヒドロキシアセトキシ)-1-(メトキシカルボニルメチル)-1-メチルピロリジニウムブロミド; (vii) (2R,3’R)3-(2-シクロペンチル-2-フェニル-2-ヒドロキシアセトキシ)-1-(エトキシカルボニルメチル)-1-メチルピロリジニウムブロミド; (viii) (2R,3’S)3-(2-シクロペンチル-2-フェニル-2-ヒドロキシアセトキシ)-1-(エトキシカルボニルメチル)-1-メチルピロリジニウムブロミド; (ix) (2R,1’R,3’S)3-(2-シクロペンチル-2-フェニル-2-ヒドロキシアセトキシ)-1-(エトキシカルボニルメチル)-1-メチルピロリジニウムブロミド; (x) (2R,1’S,3’S)3-(2-シクロペンチル-2-フェニル-2-ヒドロキシアセトキシ)-1-(エトキシカルボニルメチル)-1-メチルピロリジニウムブロミド; (xi) (2R,1’R,3’R)3-(2-シクロペンチル-2-フェニル-2-ヒドロキシアセトキシ)-1-(エトキシカルボニルメチル)-1-メチルピロリジニウムブロミド; (xii) (2R,1’S,3’R)3-(2-シクロペンチル-2-フェニル-2-ヒドロキシアセトキシ)-1-(エトキシカルボニルメチル)-1-メチルピロリジニウムブロミド; (xiii) (2R,1’R,3’S)3-(2-シクロペンチル-2-フェニル-2-ヒドロキシアセトキシ)-1-(メトキシカルボニルメチル)-1-メチルピロリジニウムブロミド; (xiv) (2R,1’S,3’S)3-(2-シクロペンチル-2-フェニル-2-ヒドロキシアセトキシ)-1-(メトキシカルボニルメチル)-1-メチルピロリジニウムブロミド; (xv) (2R,1’R,3’R)3-(2-シクロペンチル-2-フェニル-2-ヒドロキシアセトキシ)-1-(メトキシカルボニルメチル)-1-メチルピロリジニウムブロミド;および (xvi) (2R,1’S,3’R)3-(2-シクロペンチル-2-フェニル-2-ヒドロキシアセトキシ)-1-(メトキシカルボニルメチル)-1-メチルピロリジニウムブロミド。 【請求項20】 前記化合物は、以下からなる群より選択される、請求項19に記載の医薬組成物: 1) (2R)3-(2-シクロペンチル-2-フェニル-2-ヒドロキシアセトキシ)-1-(メトキシカルボニルメチル)-1-メチルピロリジニウムブロミド; 2) (2R)3-(2-シクロペンチル-2-フェニル-2-ヒドロキシアセトキシ)-1-(エトキシカルボニルメチル)-1-メチルピロリジニウムブロミド; 3) (2R,3’R)3-(2-シクロペンチル-2-フェニル-2-ヒドロキシアセトキシ)-1-(メトキシカルボニルメチル)-1-メチルピロリジニウムブロミド; 4) (2R,3’R)3-(2-シクロペンチル-2-フェニル-2-ヒドロキシアセトキシ)-1-(エトキシカルボニルメチル)-1-メチルピロリジニウムブロミド。 【請求項21】 前記化合物は、(2R,3’R)3-(2-シクロペンチル-2-フェニル-2-ヒドロキシアセトキシ)-1-(メトキシカルボニルメチル)-1-メチルピロリジニウムブロミドまたは(2R,3’R)3-(2-シクロペンチル-2-フェニル-2-ヒドロキシアセトキシ)-1-(エトキシカルボニルメチル)-1-メチルピロリジニウムブロミドである、請求項20に記載の医薬組成物。 【請求項22】 約2%?約10%の前記化合物を含む、請求項21に記載の医薬組成物。 【請求項23】 多汗症に罹患している哺乳動物被験体のある領域の皮膚に局所投与することにより多汗症を処置するための医薬組成物の調製における、以下の式(I)を有する化合物: 【化5】 の使用であって、ここでRは、メチルもしくはエチルであり、該化合物は、2位においてR立体配置、ならびに1’位および3’位においてR、S、もしくはRS立体配置を有するか、またはこれらの混合物であり;該組成物は、約1.0%?約25%の該化合物および薬学的に受容可能なビヒクルを含み、その結果、未処置のベースライン状態と比較して、汗の生成は、少なくとも約6時間にわたって少なくとも約25%減少し、ここで、汗の生成は、ほぼ同じ濃度のグリコピロレートを含む組成物の投与後に汗の生成が未処置のベースライン状態と比較して減少する量に実質的に等しい量減少し、ここで、該組成物は、1日1?4回の投与レジメンで投与された場合に、汗の生成を、約24時間の期間にわたって少なくとも約25%減少させるのに有効である、使用。 【請求項24】 前記組成物が、1日1回または2回の投与レジメンで投与される、請求項23に記載の使用。 【請求項25】 前記組成物が、1日1回の投与レジメンで投与される、請求項23に記載の使用。 【請求項26】 前記組成物が、局所グリコピロレートと比較して改善された安全性プロフィールを有する、請求項23に記載の使用。 【請求項27】 前記組成物が、少なくとも約2.0%の前記化合物を含む、請求項23に記載の使用。 【請求項28】 前記汗の生成の減少が、少なくとも約50%である、請求項23に記載の使用。 【請求項29】 多汗症に罹患している哺乳動物被験体のある領域の皮膚に局所投与することにより多汗症を処置するための医薬組成物であって、該組成物は、約1.0%?約25%の化合物および薬学的に受容可能なビヒクルを含み、その結果、未処置のベースライン状態と比較して、汗の生成は、少なくとも約6時間にわたって少なくとも約25%減少し、ここで、汗の生成は、ほぼ同じ濃度のグリコピロレートを含む組成物の投与後に汗の生成が未処置のベースライン状態と比較して減少する量に実質的に等しい量減少し、ここで、該組成物は、1日1?4回の投与レジメンで投与された場合に、汗の生成を、約24時間の期間にわたって少なくとも約25%減少させるのに有効であり、該化合物は、以下の式(I): 【化5】 を有し、ここでRは、メチルもしくはエチルであり、該化合物は、2位においてR立体配置、ならびに1’位および3’位においてR、S、もしくはRS立体配置を有するか、またはこれらの混合物である、医薬組成物。 【請求項30】 被験体のある罹患した皮膚領域に局所投与することにより多汗症を処置するための医薬組成物であって、 ここで、汗の生成は、ほぼ同じ濃度のグリコピロレートを含む組成物の投与後に汗の生成が未処置のベースライン状態と比較して減少する量に実質的に等しい量減少し、ここで、該組成物は、1日1?4回の投与レジメンで投与された場合に、汗の生成を、約24時間の期間にわたって少なくとも約25%減少させるのに有効であり、 該組成物は、約1.0%?約25%の化合物および薬学的に受容可能なビヒクルを含み、該化合物は、以下の式(1): 【化5】 を有し、ここでRは、メチルもしくはエチルであり、該化合物は、2位においてR立体配置、ならびに1’位および3’位においてR、S、もしくはRS立体配置を有するか、またはこれらの混合物である、医薬組成物。 【請求項31】 前記組成物が、1日1回または2回の投与レジメンで投与される、請求項29または30に記載の医薬組成物。 【請求項32】 前記組成物が、1日1回の投与レジメンで投与される、請求項29または30に記載の医薬組成物。 【請求項33】 前記組成物が、局所グリコピロレートと比較して改善された安全性プロフィールを有する、請求項29または30に記載の医薬組成物。 【請求項34】 前記組成物が、少なくとも約2.0%の前記化合物を含む、請求項29または30に記載の医薬組成物。 【請求項35】 前記汗の生成の減少が、少なくとも約50%である、請求項29または30に記載の医薬組成物。 【請求項36】 以下の特徴のうちの1つまたはそれより多くを有する、請求項29?35の一項に記載の医薬組成物: a)前記組成物は、ヒトの皮膚への投与用である; b)前記組成物が投与されると、その結果、汗の生成が、約25%?約99%減少する; c)前記組成物は、固体もしくは半固体、散剤、ゲル、クリーム剤、ローション剤、フォーム、液剤、懸濁物もしくはエマルジョンとして製剤化される; d)前記組成物が投与されると、その結果、汗の生成が、約8時間?約24時間減少する; e)Rは、メチルである; f)前記組成物は、手掌領域、足底領域、鼠径領域、腋窩領域もしくは顔面領域から選択される解剖学的表面領域において前記被験体の皮膚に適用される。 【請求項37】 a)前記組成物が投与されると、その結果、汗の生成が、約30%?約75%減少する; b)前記組成物は、約2%?約10%の前記化合物を含む、固体もしくは半固体、散剤、ゲル、クリーム剤、ローション剤、フォーム、液剤、懸濁物もしくはエマルジョンとして製剤化される; c)前記組成物が投与されると、その結果、汗の生成が、約8時間?約12時間減少する; d)Rは、エチルである; 請求項29?36の一項に記載の医薬組成物。 【請求項38】 a)前記組成物が投与されると、その結果、汗の生成が、約45%?約60%減少する; b)前記組成物は、70% エタノール中の前記化合物の5%溶液として製剤化される; 請求項29?37の一項に記載の医薬組成物。 【請求項39】 前記組成物が投与されると、その結果、汗の生成が、約50%減少する、請求項29?38の一項に記載の医薬組成物。 【請求項40】 前記化合物は、以下からなる群より選択される、請求項29?39の一項に記載の医薬組成物: (iii) (2R)3-(2-シクロペンチル-2-フェニル-2-ヒドロキシアセトキシ)-1-(メトキシカルボニルメチル)-1-メチルピロリジニウムブロミド; (iv) (2R)3-(2-シクロペンチル-2-フェニル-2-ヒドロキシアセトキシ)-1-(エトキシカルボニルメチル)-1-メチルピロリジニウムブロミド; (v) (2R,3’R)3-(2-シクロペンチル-2-フェニル-2-ヒドロキシアセトキシ)-1-(メトキシカルボニルメチル)-1-メチルピロリジニウムブロミド; (vi) (2R,3’S)3-(2-シクロペンチル--2-フェニル-2-ヒドロキシアセトキシ)-1-(メトキシカルボニルメチル)-1-メチルピロリジニウムブロミド; (vii) (2R,3’R)3-(2-シクロペンチル-2-フェニル-2-ヒドロキシアセトキシ)-1-(エトキシカルボニルメチル)-1-メチルピロリジニウムブロミド; (viii) (2R,3’S)3-(2-シクロペンチル-2-フェニル-2-ヒドロキシアセトキシ)-1-(エトキシカルボニルメチル)-1-メチルピロリジニウムブロミド; (ix) (2R,1’R,3’S)3-(2-シクロペンチル-2-フェニル-2-ヒドロキシアセトキシ)-1-(エトキシカルボニルメチル)-1-メチルピロリジニウムブロミド; (x) (2R,1’S,3’S)3-(2-シクロペンチル-2-フェニル-2-ヒドロキシアセトキシ)-1-(エトキシカルボニルメチル)-1-メチルピロリジニウムブロミド; (xi) (2R,1’R,3’R)3-(2-シクロペンチル-2-フェニル-2-ヒドロキシアセトキシ)-1-(エトキシカルボニルメチル)-1-メチルピロリジニウムブロミド; (xii) (2R,1’S,3’R)3-(2-シクロペンチル-2-フェニル-2-ヒドロキシアセトキシ)-1-(エトキシカルボニルメチル)-1-メチルピロリジニウムブロミド; (xiii) (2R,1’R,3’S)3-(2-シクロペンチル-2-フェニル-2-ヒドロキシアセトキシ)-1-(メトキシカルボニルメチル)-1-メチルピロリジニウムブロミド; (xiv) (2R,1’S,3’S)3-(2-シクロペンチル-2-フェニル-2-ヒドロキシアセトキシ)-1-(メトキシカルボニルメチル)-1-メチルピロリジニウムブロミド; (xv) (2R,1’R,3’R)3-(2-シクロペンチル-2-フェニル-2-ヒドロキシアセトキシ)-1-(メトキシカルボニルメチル)-1-メチルピロリジニウムブロミド;および (xvi) (2R,1’S,3’R)3-(2-シクロペンチル-2-フェニル-2-ヒドロキシアセトキシ)-1-(メトキシカルボニルメチル)-1-メチルピロリジニウムブロミド。 【請求項41】 前記化合物は、以下からなる群より選択される、請求項40に記載の医薬組成物: 1) (2R)3-(2-シクロペンチル-2-フェニル-2-ヒドロキシアセトキシ)-1-(メトキシカルボニルメチル)-1-メチルピロリジニウムブロミド; 2) (2R)3-(2-シクロペンチル-2-フェニル-2-ヒドロキシアセトキシ)-1-(エトキシカルボニルメチル)-1-メチルピロリジニウムブロミド; 3) (2R,3’R)3-(2-シクロペンチル-2-フェニル-2-ヒドロキシアセトキシ)-1-(メトキシカルボニルメチル)-1-メチルピロリジニウムブロミド; 4) (2R,3’R)3-(2-シクロペンチル-2-フェニル-2-ヒドロキシアセトキシ)-1-(エトキシカルボニルメチル)-1-メチルピロリジニウムブロミド。 【請求項42】 前記化合物は、(2R,3’R)3-(2-シクロペンチル-2-フェニル-2-ヒドロキシアセトキシ)-1-(メトキシカルボニルメチル)-1-メチルピロリジニウムブロミドまたは(2R,3’R)3-(2-シクロペンチル-2-フェニル-2-ヒドロキシアセトキシ)-1-(エトキシカルボニルメチル)-1-メチルピロリジニウムブロミドである、請求項41に記載の医薬組成物。 【請求項43】 約2%?約10%の前記化合物を含む、請求項42に記載の医薬組成物。 |
訂正の要旨 |
審決(決定)の【理由】欄参照。 |
審理終結日 | 2018-05-21 |
結審通知日 | 2018-05-23 |
審決日 | 2018-06-06 |
出願番号 | 特願2016-502761(P2016-502761) |
審決分類 |
P
1
41・
853-
Y
(A61K)
P 1 41・ 855- Y (A61K) P 1 41・ 854- Y (A61K) |
最終処分 | 成立 |
特許庁審判長 |
内藤 伸一 |
特許庁審判官 |
榎本 佳予子 前田 佳与子 |
登録日 | 2017-10-13 |
登録番号 | 特許第6223543号(P6223543) |
発明の名称 | ソフト抗コリン作用性エステルの投与の方法および使用 |
代理人 | 石川 大輔 |
代理人 | 森下 夏樹 |
代理人 | 飯田 貴敏 |
代理人 | 山本 秀策 |
代理人 | 森下 夏樹 |
代理人 | 山本 秀策 |
代理人 | 山本 健策 |
代理人 | 石川 大輔 |
代理人 | 山本 健策 |
代理人 | 飯田 貴敏 |