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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 C08L
管理番号 1341567
審判番号 不服2017-7190  
総通号数 224 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2018-08-31 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2017-05-18 
確定日 2018-06-18 
事件の表示 特願2015-210637「ポリオレフィン樹脂フィルム」拒絶査定不服審判事件〔平成28年 2月18日出願公開、特開2016- 27172〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯

本願は、平成23年 5月31日に出願した特願2011-122064号の一部を平成27年10月27日に新たな特許出願としたものであって、その後の手続の経緯は、以下のとおりである。
平成27年11月 6日:手続補正書
平成28年10月 3日付け:拒絶理由通知
平成28年12月 2日:意見書
平成28年12月 2日:手続補正書
平成29年 2月23日付け:拒絶査定
平成29年 5月18日:審判請求、及び、手続補正書

第2 本願発明

特許請求の範囲の請求項11に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、上記平成29年 5月18日付け手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項11に記載された次のとおりのものと認める。ただし、当該補正によって、請求項11は実質的な補正はされていない。

「【請求項11】
PETフィルムと樹脂組成物の包装製品用積層フィルムの製造方法であって、
前記樹脂組成物が、バイオマス由来のエチレンを含むモノマーが重合してなるバイオマス由来のポリオレフィンを含んでなり、前記樹脂組成物が、前記バイオマス由来のエチレンを前記樹脂組成物全体に対して5質量%以上含んでなり、前記樹脂組成物が、0.91?0.937g/cm^(3)の密度を有し、
前記PETフィルム上に前記樹脂組成物を押出成形することを特徴とする、製造方法。」

第3 原査定の拒絶の理由

原査定の拒絶の理由は、この出願の請求項11に係る発明は、本願の出願前に日本国内又は外国において、頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった下記の引用文献1,2に記載された発明及び周知技術に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない、というものである。

引用文献1.特開2006-143269号公報
引用文献2.特表2011-506628号公報
引用文献3.特開2010-162748号公報(周知技術を示す文献)

第4 引用文献の記載及び引用発明

1 引用文献1について
原査定の拒絶の理由で引用された原出願の出願日前に頒布された刊行物である、特開2006-143269号公報(平成18年 6月 8日出願公開。以下「引用文献1」という。)には、図面とともに、次の記載がある。

(1)「【0020】
・・・図1は、本発明の包装袋を構成する積層体の一例を示す断面図である。積層体10は、外側から基材フィルム層1と、ヒートシール層2とを積層したものを基本構造とする。・・・」
(2)「【0024】
本発明の基材フィルム層1としては、包装袋を構成する場合、基本素材となることから、包装後に外部からの物理的衝撃から、包装材、内容物を保護するための耐衝撃性、ヒートシールに耐える耐熱性、および印刷適性を有する樹脂のフィルムないしシ-トを使用することができる。
具体的には、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアラミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリカ-ボネ-ト系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアセタ-ル系樹脂、フッ素系樹脂、その他等の強靱な樹脂のフィルムないしシ-ト、その他等を使用することができる。・・・」
(3)「【0025】
次に、本発明において、ヒ-トシ-ル層2を構成する材質について説明すると、かかる層としては、レトルト加工処理に耐え、更に熱によって溶融し相互に融着し得るものであればよい。
具体的には、例えば、低密度ポリエチレンフィルム、中密度ポリエチレンフィルム、高密度ポリエチレンフィルム、線状低密度ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、エチレン-酢酸ビニル共重合体樹脂フィルム、アイオノマ-樹脂フィルム、エチレン-アクリル酸共重合体樹脂フィルム、エチレン-アクリル酸エチル共重合体樹脂フィルム、エチレン-メタクリル酸共重合体フィルム、エチレン-プロピレン共重合体フィルム、メチルペンテン樹脂フィルム、ポリブテン樹脂フィルム、酸変性ポリオレフィン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂の未延伸フィルムを使用することができる。・・・」
(4)「【0032】
次に、上記の本発明において、上記のような材料を使用して積層体を製造する方法について説明すると、かかる方法としては、通常の包装材料をラミネ-トする方法、例えば、ウエットラミネ-ション法、ドライラミネ-ション法、無溶剤型ドライラミネ-ション法、押し出しラミネ-ション法、Tダイ押し出し成形法、共押し出しラミネ-ション法、インフレ-ション法、共押し出しインフレ-ション法、その他等で行うことができる。・・・」
(5)「【0037】
次に、具体的な実施例に従って本発明を更に詳しく説明する。
まず、基材層1として、厚み12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面に厚さ100Åのアルミニウムの蒸着層を形成した蒸着フィルム(品名「1011HG」、東レフィルム加工株式会社製)を準備した。
上記のアルミニウム蒸着フィルムの蒸着層を形成していない面上に、印刷層(「クリオス」、インクテック株式会社製)として、5色にて、文字、記号、図形等からなる所望の印刷絵柄をグラビア印刷法にて形成した。
更に、上記で形成した印刷面に、接着層として、2液硬化型ポリウレタン系接着剤(主剤「LX703」/硬化剤「KR90」、三井武田ケミカル株式会社製)3.5g/m^(2)(乾燥状態)塗布し、15μmの2軸延伸ナイロンフィルム(品名「ボニールQC」、株式会社興人製)とをドライラミネーション法によりラミネートして積層フィルムを作製した。
次いで、上記で得られた積層フィルムの2軸延伸ナイロンフィルム面に、ポリウレタン系接着剤を3.5g/m^(2)(乾燥状態)塗布し、表面が均一に粗い、厚さ60μmの未延伸直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(品名「RS」、昭和電工製)とを順次ドライラミネーション法で積層して、層構成が、(外面)2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム層12μm/印刷インキ組成物層/接着剤層/2軸延伸ナイロンフィルム層15μm/接着剤層/未延伸直鎖状低密度ポリエチレンフィルム層60μm(内面)の本発明にかかる実施例1の積層シートを作製し、40℃×3日間、エージングした。
次いで、上記で得られた積層シートを用いて230mm×170mmの大きさに2枚切り取り、未延伸直鎖状低密度ポリエチレンフィルムを相対向するように配置し、縦2辺、横1辺を10mm幅で熱圧着(条件200℃、2kg/cm^(2)、0.5秒)して包装袋を得た。・・・」

したがって、引用文献1には以下の発明が記載されている。(以下「引用発明1」という。)
「2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムと未延伸直鎖状低密度ポリエチレンフィルムの包装袋用積層フィルムの製造方法であって、
2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム上に印刷インキ組成物層を形成し、その上に接着材層を介して2軸延伸ナイロンフィルムをドライラミネートし、その上に接着材層を介して未延伸直鎖状低密度ポリエチレンフィルムをドライラミネートして成形することを特徴とする、製造方法。」

2 引用文献2について
原査定の拒絶の理由で引用された原出願の出願日前に頒布された刊行物である、特表2011-506628号公報(平成23年 3月 3日国内公表。以下「引用文献2」という。)には、図面とともに、次の記載がある。

「【0090】
本発明のよりよい理解を可能にするために及びこうして得られた技術的改良を実証するためにアルコール、エタノール及び1-ブタノールをサトウキビの処理から得る方法及び次いでモノマーの生成のための前記アルコールの脱水に関する1つの実施例が提示される。実施例中に示されるすべてのパーセンテージは質量に基づくパーセンテージである。
【0091】
段階A:エチレンの生成
あらかじめ得たサトウキビジュースを、ろ過、ケーキ洗浄及びpH調節した後、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)の接種材料と一緒にバッチ式で発酵槽へ供給した。発酵の終了後、エタノールを含有する発酵させたマストが生成され、これは7重量%のエタノールを含有していた。前記マストの蒸留後、92.8重量%の濃度を有するエタノールを得た。
【0092】
このようにして生成されたエタノールを、それぞれγ-アルミナ触媒の固定床を装填した15リットルの断熱反応器を直列で含む脱水装置へ供給した。反応器の入口において470℃の所望の温度を実現するために、3:1の水:アルコール比を有する水和されたエタノールをあらかじめ加熱した。反応後、出口流れを蒸留及び乾燥工程によって精製してポリマー等級のエチレンを96%のエタノール収率で得た。
【0093】
段階B:1-ブチレンの生成
あらかじめ得た同じサトウキビジュースを、ろ過、ケーキ洗浄及びpH調節の段階後、クロストリジウム・アセトブチリクム(Clostridium acetobutylicum)の接種材料と一緒にバッチ式で発酵槽へ供給した。発酵の終了後、1.2重量%の1-ブタノール、0.6重量%のアセトン及び0.2重量%のエタノールを含有する発酵させたマストが生成され、それを蒸留して99%の1-ブタノールを得た。
【0094】
こうして生成された1-ブタノールを2kg/hの流量で、それぞれγ-アルミナの固定床触媒を供給された15リットルの断熱反応器を直列で含む脱水装置へ供給した。反応器の入口において360℃の所望の温度を実現するように1-ブタノール流れをあらかじめ加熱した。反応後、生成物流れは77.5モル%の1-ブチレン及び20モル%の2-ブチレン幾何異性体混合物(不活性物質が残りを占める)を含み、これを蒸留及び乾燥工程によって精製してポリマー等級の1-ブチレンを得た。副生成物として得られる2-ブチレン異性体混合物はリサイクルして1-ブチレンを得るために異性化反応器に供給することができる。
【0095】
段階C:チーグラーナッタ触媒を用いるエチレン-ブチレン直鎖低密度コポリマーの生成
n-ヘキサン及びチーグラーナッタ触媒40mg、Al/Tiモル比400のトリエチルアルミニウム(TEAL)及びプロパン600mLによって形成された懸濁液を4リットルのステンレス鋼反応器へ移した。その後、温度を60℃まで上げ、プロパンの追加量1000mLを供給した。直後に、温度を75℃に調節し、次いで反応器に段階Aからのエチレンを700kPa(7bar)において;段階Bからの1-ブチレン300mL及び300kPa(3bar)の水素を供給した。重合は3時間行い、その間エチレンの分圧を一定に保った。こうして得られたコポリマーを60℃のオーブン中で乾燥し、続いてこれを分析し、ASTM D 6866-06技術規格によって100%再生可能な炭素源からの炭素を含有すると認定された。こうして得られたコポリマーを流動性指数(FI)及び密度に関してそれぞれASTM D-1238及びASTM D-1505技術規格によって解析した。組み込まれたブチレンの含有量を赤外線分光法によって波長770cm^(-1)のブチレンに特徴的な吸収帯を通じて図3に示す通り決定した。」

したがって、引用文献2には、以下の事項が記載されている。
「サトウキビ由来のエチレンを含むモノマーが重合してなるサトウキビ由来のエチレン-ブチレン直鎖低密度コポリマーの製造方法。」

第5 対比

本願発明と引用発明1を対比すると、以下のとおりとなる。
引用発明1の「包装袋」は、本願発明の「包装製品」に相当する。
引用発明1の「積層フィルム」は、本願発明の「積層フィルム」に相当する。
引用発明1の「2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム」は、本願発明の「PETフィルム」の一種である。
引用発明1の「未延伸直鎖状低密度ポリエチレンフィルム」は、樹脂の一種であるポリエチレンからなる組成物であるから、本願発明の「樹脂組成物」の一種である。

よって、本願発明と引用発明1は、以下の構成において一致する。
「PETフィルムと樹脂組成物の包装製品用積層フィルムの製造方法であって、
前記PETフィルム上に前記樹脂組成物を成形することを特徴とする、製造方法。」

そして、本願発明と引用発明1は、以下の点で相違する。
1 相違点1
本願発明の樹脂組成物は、バイオマス由来のエチレンを含むモノマーが重合してなるバイオマス由来のポリオレフィンを含んでなり、バイオマス由来のエチレンを樹脂組成物全体に対して5質量%以上含んでなるのに対して、引用発明1の未延伸直鎖状低密度ポリエチレンフィルムは、エチレンを含むモノマーが重合してなるポリエチレンを含んでなるものではあるが、当該エチレンがバイオマス由来であるかについては引用文献1に記載がない点。

2 相違点2
「樹脂組成物」について、本願発明は、0.91?0.937g/cm^(3)の密度を有するのに対して、引用発明1は、低密度であるということ以外は不明である点。

3 相違点3
「樹脂組成物」について、本願発明は、PETフィルム上に押出成形するのに対して、引用発明1は、PETフィルム上に印刷インキ組成物層を形成し、その上に接着材層を介して2軸延伸ナイロンフィルムをドライラミネートし、その上に接着材層を介して未延伸直鎖状低密度ポリエチレンフィルムをドライラミネートして成形する点。

第6 判断

1 相違点1について
環境負荷の低い製品を提供するため、石油由来ではなく植物由来の樹脂を製品の原料とすることは、本願の優先日前に周知の課題であった(例えば、特開2010-162748号公報の「【0003】
そこで最近、石油由来の原料ではなく植物由来の原料からなる樹脂としてポリエステル系樹脂、特にポリ乳酸を使用した化粧シートが開発されている。・・・
【0004】
一方、サトウキビ由来のバイオエタノールからポリエチレンを重合していく研究が始められている。・・・」などの記載を参照。)。
そして、上記周知の課題は、引用発明1が属する技術分野においては存在しなかったとの事情はないから、引用発明1も内包している。そこで、引用発明1に引用文献2に記載された事項を適用し、樹脂組成物である未延伸直鎖状低密度ポリエチレンフィルムを、サトウキビ由来のエチレンを含むモノマーが重合してなるサトウキビ由来のエチレン-ブチレン直鎖低密度コポリマーとすることは、当業者が容易になしえたことである。
ここで、サトウキビ由来であるということは、バイオマス由来の一種である。また、未延伸直鎖状低密度ポリエチレンフィルムをサトウキビ由来のエチレン-ブチレン直鎖低密度コポリマーとした場合、フィルム全体に対してサトウキビ由来のエチレン-ブチレン直鎖低密度コポリマーの割合は100質量%であるから、当該割合は5質量%以上である。

2 相違点2について
日本工業規格(JIS K6922-1:1997)によれば、低密度ポリエチレンの密度は、910kg/m^(3)以上930kg/m^(3)未満(すなわち、0.910g/cm^(3)以上0.930kg/cm^(3)未満)と定義されている。そうすると、引用文献1には具体的な密度の数値は記載されていないものの、引用発明1に接した当業者は、この密度が0.910?0.930kg/cm^(3)のいずれかであると把握すると認められる。そして、その0.910?0.930kg/cm^(3)という範囲は、本願発明の「0.91?0.937g/cm^(3)」という範囲内に含まれる範囲である。
よって、相違点2は実質的な相違点ではない。

3 相違点3について
引用文献1の「【0020】・・・図1は、本発明の包装袋を構成する積層体の一例を示す断面図である。積層体10は、外側から基材フィルム層1と、ヒートシール層2とを積層したものを基本構造とする。・・・」の記載及び図1の「基材フィルム層1及びヒートシール層2の二層を積層してなる積層体10」の図示を考慮すると、引用発明1を基材フィルム層1及びヒートシール層2の二層構造として形成することは、当業者が容易になしえたことである。
また、引用文献1の「【0032】次に、上記の本発明において、上記のような材料を使用して積層体を製造する方法について説明すると、かかる方法としては、通常の包装材料をラミネ-トする方法、例えば、ウエットラミネ-ション法、ドライラミネ-ション法、無溶剤型ドライラミネ-ション法、押し出しラミネ-ション法、Tダイ押し出し成形法、共押し出しラミネ-ション法、インフレ-ション法、共押し出しインフレ-ション法、その他等で行うことができる。・・・」との記載から、引用発明1を成形する方法として「押出成形」の一種である「押し出しラミネ-ション法」が適用できることの示唆がある。よって、引用発明1において、積層構造を得る製法として、ドライラミネーションではなく押出成形を採用することは、当業者が容易になしえたことである。

4 効果について
上記相違点1?3を総合的に勘案しても、本願発明の奏する作用効果は、引用発明1及び引用文献2に記載された技術の奏する作用効果から予測される範囲内のものにすぎず、格別顕著なものということはできない。。

5 請求人の主張について
(1)請求人は、審判請求書の「4.補正後の本願発明の説明」において、「なお、請求項2?16につきましては、請求項1の従属項であり、請求項1の発明特定事項を含むものです。したがって、請求項2?16につきましても、請求項1に係る発明に基づき、進歩性の主張を行うものとします。」と主張する。
しかしながら、本件補正後の請求項11は請求項1の従属項でないため、請求項1の発明特定事項を含まない。よって、上記請求人の主張は、本願発明の発明特定事項に基づかない主張であり、採用できない。

(2)また、請求人は、審判請求書の「5.本願が特許されるべき理由」において、「(3)しかしながら、引用文献1?3のいずれにも、包装製品用積層フィルムの樹脂組成物として、バイオマス由来のポリオレフィンと化石燃料由来のポリオレフィンとを組み合わせて用いることは、何ら具体的に開示も示唆されていません。」と主張する。
しかしながら、本件補正後の請求項11にも、バイオマス由来のポリオレフィンと化石燃料由来のポリオレフィンとを組み合わせて用いることは記載されていない。よって、上記請求人の主張は、本願発明の発明特定事項に基づかない主張であり、採用できない。

(3)さらに、平成28年12月 2日提出の意見書の「(4)補正後の本願発明と引用文献との比較」において、「引用文献1に記載の発明においてポリエチレンの密度を補正後の本願請求項・・・11の数値範囲(0.91?0.937g/cm^(3))に変更することは容易に想到することができません。」との主張がなされた。
しかしながら、上記2で検討したように、当該数値範囲は実質的な相違点ではない。よって、請求人の上記主張は、理由がない。

第7 むすび

以上のとおり、本願発明は、引用発明1並びに引用文献1,2に記載された技術事項及び周知技術に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2018-04-19 
結審通知日 2018-04-20 
審決日 2018-05-07 
出願番号 特願2015-210637(P2015-210637)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (C08L)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 平井 裕彰  
特許庁審判長 門前 浩一
特許庁審判官 竹下 晋司
久保 克彦
発明の名称 ポリオレフィン樹脂フィルム  
代理人 永井 浩之  
代理人 中村 行孝  
代理人 佐藤 泰和  
代理人 小島 一真  
代理人 浅野 真理  
代理人 朝倉 悟  
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