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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G06F
管理番号 1341642
審判番号 不服2017-13525  
総通号数 224 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2018-08-31 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2017-09-11 
確定日 2018-06-21 
事件の表示 特願2014-142507「電子機器」拒絶査定不服審判事件〔平成28年 2月 1日出願公開、特開2016- 18496〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯
本願は、平成26年7月10日の出願であって、平成28年11月29日付けの拒絶理由の通知に対し、平成29年2月6日に意見書が提出されるとともに手続補正がなされたが、平成29年6月8日付けで拒絶査定がなされ、これに対して平成29年9月11日に拒絶査定不服審判の請求がなされたものである。

2.本願発明
本願の請求項に係る発明は、特許請求の範囲の請求項1ないし6に記載された事項により特定されるものと認められるところ、その請求項3に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、次のとおりのものである。

「【請求項3】
接触物の接触を検出する接触検出部と、
前記接触検出部に対する押圧荷重を検出する荷重検出部と、
所定のウェブサイトに関する処理を行うにあたっては、前記荷重検出部により検出される押圧荷重が第1の荷重基準を満たすと、所定の報知を行い、前記荷重検出部が前記第1の荷重基準より高い第2の荷重基準を満たすと、当該所定のウェブサイトに関する処理を行うように制御する制御部と、
前記第1の荷重基準または前記第2の荷重基準を満たすと、前記接触物に対して所定の触感を呈示する触感呈示部と、
を備える電子機器。」

3.原査定の拒絶の理由
原査定の拒絶の理由のうちの理由2は、次のとおりのものである。
この出願の請求項1-6に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の引用文献1に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

引用文献1:特開2011-053832号公報

4.引用文献1、引用発明について
引用文献1には、図面とともに以下の事項が記載されている(下線は、特に着目した箇所を示す。以下同様。)。

(1) 段落【0015】-【0016】
「【0015】
また、表示制御部は、操作体の押圧力に応じて確認メッセージの表示色や表示サイズを含む表示形態を変更してもよい。
【0016】
また、実行部は、操作体の押圧力に応じて表示制御部による確認メッセージの表示とともに音声出力や振動出力を含む出力処理を実行してもよい。」

(2) 段落【0030】
「【0030】
本実施形態では、情報処理装置100として、図1に示したような小型のオーディオプレイヤーやメディアプレイヤー、PDA(personal digitl assistant)、携帯電話などを例示して説明するが、かかる例に限定されず、パーソナルコンピュータなどに適用することも可能である。また、ディスプレイ等の表示装置と一体の装置として構成したが、かかる例に限定されず。情報処理装置100と表示装置とを別体の装置として構成するようにしてもよい。」

(3) 段落【0032】-【0035】
「【0032】
このような情報処理装置100の入力表示部は、図1に示すように、表示装置104の表示画面側にシート状の感圧センサ106と、静電式タッチパネル105とを積層して構成される。
【0033】
静電式タッチパネル105は、表示画面に対する操作体の接触を検出する機能を有する。静電式タッチパネル105は、格子状に配置された静電センサを備えており、静電容量の変化によってその値を常時変化させる。静電センサに操作体である指が近付いたり触れたりした場合に、静電センサにより検知される静電容量が増加する。各静電センサの静電容量は同時に取得することが可能である。すべての静電センサの静電容量の変化を同時に検出し、補間することによって近接または接触している指の形を検出することが可能である。静電式タッチパネル105は、検出した静電容量の値を、CPU(Central Processing Unit;図2の符号101)へ出力する。
【0034】
また、感圧センサ106は、表示画面を押圧する圧力を検出する検出する機能を有する。感圧センサ106は、例えば2枚のシートパネルで電極面を形成し、押された部分の通電を検出して位置を検出する抵抗膜感圧方式のセンサを用いることができる。感圧センサ106も、静電式タッチパネル105と同様に、押圧された位置を検出する検出点がシート内に複数配置されている。各検出点における通電は同時に検出することが可能である。感圧センサ106は、各検出点において検出された、表示画面を押圧する圧力をCPUへ出力する。
【0035】
CPUは、静電式タッチパネル105および感圧センサ106から入力された各種情報と表示装置104に表示された表示内容の表示位置との対応付けを行い、操作体の動きを解析する。そして、CPUは、解析された操作体の動きから、情報処理装置100へ入力された入力情報を認識して、入力情報に対応する処理を実行する。このように、ユーザは、表示画面に表示された内容を操作して、入力情報を入力することができる。なお、操作体を表示装置104の表示画面に接触させたり押圧させたりするとき、実際、操作体は、表示装置104の表示画面に接触しているのではなく静電式タッチパネル105の表面に接触している。このように、操作体が実際には静電式タッチパネル105の表面に接触している場合にも、以下では、「操作体を表示装置104の表示画面に接触させる」として説明する場合がある。」

(4) 段落【0040】-【0043】
「【0040】
〔3〕情報処理装置の機能構成
以上、本実施形態にかかる情報処理装置100のハードウェア構成について説明した。次に、図3を参照して、情報処理装置100の機能構成について説明する。図3では、特に、CPU101における表示制御について説明する。なお、図3に示した情報処理装置100の機能構成を説明するに際し、適宜図4?図7を参照して説明する。図4に示したように、CPU11(当審注:「CPU11」は「CPU101」の誤記と認める。)は、検出部112、表示制御部114、判断部116、実行部118、記録部120、記憶部122などを備える。

・・・(中略)・・・

【0042】
また、検出部112は、操作体による接触操作面の押圧力を検出する機能を有する。上記したように、感圧センサ106は、圧力の大きさに応じた電気信号を検出する。検出部112は、感圧センサ106により検出された電気信号により、操作体が表示画面を押圧したか否かを判定し、操作体が押圧したと判定した場合には、検出された押圧力を検出結果として表示制御部114と判断部116に提供する。
【0043】
表示制御部114は、所定の処理を実行するか否かを確認するための確認メッセージを表示画面に表示させる機能を有する。ここで、所定の処理とは、例えば、データの削除等の不可逆的な処理や、信頼できないWebサイトへのアクセス処理や、無効なメールアドレスへのメール送信などを例示できる。また、確認メッセージは、例えば、データの削除を行う際に表示するデータの削除を行うか否かを確認するメッセージを例示できる。また、信頼できないWebサイトにアクセスする際や、無効なメールアドレスにメールを送信する際に、アクセスや送信をしてもよいかを確認するメッセージを例示できる。」

(5) 段落【0049】
「【0049】
ここで、図5および図6を参照して、操作体の押圧力と確認メッセージの関係について説明する。図5および図6は操作体の押圧力と確認メッセージの関係を説明する説明図である。図5に示したように、押圧力F〔N〕は0からf1、f2、f3と増加して、その後減少する。押圧力H〔N〕がf1を超えた時点2101で、表示制御部114は1段階目の確認メッセージを表示する。そして、押圧力F〔N〕がf2を超えた時点2102で表示制御部114は2段階目の確認メッセージを表示する。さらに、押圧力F〔N〕がf3を超えた時点2103で、実行部118が所定の処理を実行する。実行部118による所定の処理の実行については後で説明する。表示制御部114は、判断部116により操作体の押圧力が徐々に増加している場合、すなわち、操作体が接触操作面に接触している状態で押圧力が増加している場合に、該押圧力に応じて段階的に確認メッセージを表示する。」

(6) 段落【0062】-【0064】
「【0062】
ここで、図7を参照して、確認処理のショートカットについて説明する。図7は、確認処理のショートカットについて説明する説明図である。図7に示したように、まず、操作体が接触操作面221に接触した場合、確認メッセージ「開く?」を含むダイアログボックス222が表示される。上記したように、接触操作面221に接触している接触体の押圧力に応じて、ダイアログボックス222の表示色と表示サイズが決定される。ダイアログボックス222の表示色は青色表示であり、表示サイズは接触体の接触箇所よりも少し大きい表示サイズである。
【0063】
操作体が接触操作面に接触したまま、接触操作面の押圧力が増加した場合、確認メッセージ222に対する確認処理をショートカットして、確認メッセージ「証明書ないですけど良いですか?」を含むダイアログボックス224が表示される。接触操作面223の押圧力は接触操作面222の押圧力より増加しているため、ダイアログボックス224の表示色は黄色表示に変化する。そして、ダイアログボックス224の表示サイズは、ダイアログボックス222の表示サイズよりも大きいサイズに変化する。
【0064】
さらに、操作体が接触操作面に接触したまま、接触操作面の押圧力が増加した場合、確認メッセージ224に対する確認処理をショートカットして、Webサイトへのアクセスを実行する。このとき、表示制御部114はダイアログボックス226を非表示とする。このWebサイトは、ユーザがよく閲覧するWebサイトであったとする。ユーザは、一度確認メッセージに対する確認処理を行った後、再度このWebサイトにアクセスする場合に接触操作面を接触したまま接触操作面を押し込むことにより、確認メッセージに対する確認処理をショートカットしてWebサイトにアクセスすることができる。」

よって、上記各記載事項を関連図面に照らし、下線部に着目すれば、引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されているといえる。

「情報処理装置100は、小型のオーディオプレイヤーやメディアプレイヤー、PDA(personal digitl assistant)、携帯電話などであり、また、ディスプレイ等の表示装置と一体の装置として構成し、
情報処理装置100の入力表示部は、表示装置104の表示画面側にシート状の感圧センサ106と、静電式タッチパネル105とを積層して構成され、
静電式タッチパネル105は、表示画面に対する操作体の接触を検出する機能を有し、操作体は指であり、
感圧センサ106は、表示画面を押圧する圧力を検出する機能を有し、
なお、実際、操作体は、表示装置104の表示画面に接触しているのではなく静電式タッチパネル105の表面に接触しており、
CPU101は、検出部112、表示制御部114、判断部116、実行部118、記録部120、記憶部122などを備え、
検出部112は、感圧センサ106により検出された電気信号により、検出された押圧力を検出結果として表示制御部114と判断部116に提供し、
表示制御部114は、所定の処理を実行するか否かを確認するための確認メッセージを表示画面に表示させる機能を有し、ここで、所定の処理とは、例えば、信頼できないWebサイトへのアクセス処理などを例示でき、確認メッセージは、例えば、信頼できないWebサイトにアクセスする際、アクセスをしてもよいかを確認するメッセージを例示でき、
操作体の押圧力と確認メッセージの関係について、押圧力H〔N〕がf1を超えた時点2101で、表示制御部114は1段階目の確認メッセージを表示し、押圧力F〔N〕がf2を超えた時点2102で表示制御部114は2段階目の確認メッセージを表示し、押圧力F〔N〕がf3を超えた時点2103で、実行部118が所定の処理を実行するものであり、
まず、操作体が接触操作面221に接触した場合、確認メッセージ「開く?」を含むダイアログボックス222が表示され、操作体が接触操作面に接触したまま、接触操作面の押圧力が増加した場合、確認メッセージ222に対する確認処理をショートカットして、確認メッセージ「証明書ないですけど良いですか?」を含むダイアログボックス224が表示され、さらに、操作体が接触操作面に接触したまま、接触操作面の押圧力が増加した場合、確認メッセージ224に対する確認処理をショートカットして、Webサイトへのアクセスを実行し、
また、実行部は、操作体の押圧力に応じて表示制御部による確認メッセージの表示とともに音声出力や振動出力を含む出力処理を実行する、
情報処理装置100。」

5.対比
本願発明と引用発明とを対比する。

(1) 引用発明の「表示画面に対する操作体の接触を検出する機能を有し、操作体は指であ」る「静電式タッチパネル105」は、本願発明の「接触物の接触を検出する接触検出部」に相当する。

(2) 引用発明の「表示画面を押圧する圧力を検出する機能を有し」ている「感圧センサ106」は、「情報処理装置100の入力表示部は、表示装置104の表示画面側にシート状の感圧センサ106と、静電式タッチパネル105とを積層して構成され」ており、「なお、実際、操作体は、表示装置104の表示画面に接触しているのではなく静電式タッチパネル105の表面に接触して」いるから、本願発明の「前記接触検出部に対する押圧荷重を検出する荷重検出部」に相当する。

(3) 引用発明の「検出部112、表示制御部114、判断部116、実行部118、記録部120、記憶部122などを備え」る「CPU101」は、本願発明の「制御部」に相当する。
引用発明の「信頼できないWebサイトへのアクセス処理」は、本願発明の「所定のウェブサイトに関する処理」に相当する。
よって、引用発明の「検出部112は、感圧センサ106により検出された電気信号により、検出された押圧力を検出結果として表示制御部114と判断部116に提供し」、「表示制御部114は、所定の処理を実行するか否かを確認するための確認メッセージを表示画面に表示させる機能を有し、ここで、所定の処理とは、例えば、信頼できないWebサイトへのアクセス処理などを例示でき、確認メッセージは、例えば、信頼できないWebサイトにアクセスする際、アクセスをしてもよいかを確認するメッセージを例示でき」、「操作体の押圧力と確認メッセージの関係について、押圧力H〔N〕がf1を超えた時点2101で、表示制御部114は1段階目の確認メッセージを表示し、押圧力F〔N〕がf2を超えた時点2102で表示制御部114は2段階目の確認メッセージを表示し、押圧力F〔N〕がf3を超えた時点2103で、実行部118が所定の処理を実行するものであり」、「まず、操作体が接触操作面221に接触した場合、確認メッセージ「開く?」を含むダイアログボックス222が表示され、操作体が接触操作面に接触したまま、接触操作面の押圧力が増加した場合、確認メッセージ222に対する確認処理をショートカットして、確認メッセージ「証明書ないですけど良いですか?」を含むダイアログボックス224が表示され、さらに、操作体が接触操作面に接触したまま、接触操作面の押圧力が増加した場合、確認メッセージ224に対する確認処理をショートカットして、Webサイトへのアクセスを実行」することは、本願発明の「制御部」が、「所定のウェブサイトに関する処理を行うにあたっては、前記荷重検出部により検出される押圧荷重が第1の荷重基準を満たすと、所定の報知を行い、前記荷重検出部が前記第1の荷重基準より高い第2の荷重基準を満たすと、当該所定のウェブサイトに関する処理を行うように制御する」ことに相当する。

(4) 引用発明の「表示装置と一体の装置として構成し」た「情報処理装置100」において、「操作体」である「指」が接触した状態で、「実行部は、操作体の押圧力に応じて表示制御部による確認メッセージの表示とともに音声出力や振動出力を含む出力処理を実行する」ことによって、指に何らかの触感が提示されることは明らかであるから、引用発明は、本願発明の「所定の触感を呈示する触感呈示部」と「触感を呈示する触感呈示部」である点で共通する構成を備えるものである。
よって、引用発明において、「実行部は、操作体の押圧力に応じて表示制御部による確認メッセージの表示とともに音声出力や振動出力を含む出力処理を実行する」ことは、本願発明の「触感呈示部」が「前記第1の荷重基準または前記第2の荷重基準を満たすと、前記接触物に対して所定の触感を呈示する」ことと、「触感呈示部」が「前記第1の荷重基準または前記第2の荷重基準を満たすと、前記接触物に対して触感を呈示する」点で共通するといえる。

(5) 引用発明の「小型のオーディオプレイヤーやメディアプレイヤー、PDA(personal digitl assistant)、携帯電話など」の「情報処理装置10」は、後述する相違点を除き、本願発明の「電子機器」に相当する。


したがって、本願発明と引用発明との間には、次の一致点・相違点があるといえる。

[一致点]
「接触物の接触を検出する接触検出部と、
前記接触検出部に対する押圧荷重を検出する荷重検出部と、
所定のウェブサイトに関する処理を行うにあたっては、前記荷重検出部により検出される押圧荷重が第1の荷重基準を満たすと、所定の報知を行い、前記荷重検出部が前記第1の荷重基準より高い第2の荷重基準を満たすと、当該所定のウェブサイトに関する処理を行うように制御する制御部と、
前記第1の荷重基準または前記第2の荷重基準を満たすと、前記接触物に対して触感を呈示する触感呈示部と、
を備える電子機器。」

[相違点]
本願発明では、「触感提示部」が、前記第1の荷重基準または前記第2の荷重基準を満たすと、前記接触物に対して「所定の」触感を呈示するのに対して、引用発明では、「振動出力」を行うときに、「所定の」触感が提示されることが特定されていない点。

6.当審の判断
[相違点]について
一般に、振動出力を行うときに、振動の仕方や、振動の強さ等が規定された、所定の触感を提示することは、普通に行われている(例えば、国際公開第2012/108203号、段落[0028]「なお、触感呈示部104が呈示する触感は、振動の仕方(周波数、位相、振動間隔、振動回数など)や振動の強さ(振幅など)等により規定されるものである。」の記載を参照。)。
よって、引用発明において振動出力を行うときに、振動の仕方や、振動の強さ等を規定された、所定の触感を提示するように構成して、上記[相違点]に係る本願発明の構成とすることは、引用発明を具体化するときに、当業者であれば容易に推考し得ることである。

さらに、本願発明の効果も、引用発明に基づいて、当業者が予測し得る範囲内のものである。

なお、請求人は、審判請求書の「(c)本願発明と引用発明との対比」において、「引用発明1は、確認メッセージの表示とともに振動出力を実行するものの、単純に振動するだけであって、接触物に対して所定の触感を呈示するものではな」い旨主張する。
しかしながら、引用発明において「所定の触感」を提示する点は、上記のとおり、当業者であれば容易に推考し得ることである。
仮に、上記の主張が、荷重の大小に応じて、互いに異なる種類の触感を提示する旨の主張なのであれば、本願の請求の範囲の記載に基づかない主張であって採用できない。なお、条件に応じて、互いに異なる種類の触感を提示することは、周知の技術である(例えば、国際公開第2012/108203号、段落[0025]「…特に、制御部106は、表示部102に表示されたオブジェクトに対する接触が検出された場合に所定の触感(第1の触感)を呈示するように触感呈示部104を制御し…」、[0028]「…さらに強い押圧の接触を行った場合、制御部106は、オブジェクトに対応付けられた機能の実行し、さらに、所定の触感(第2の触感)を呈示するように触感呈示部104を制御することができる。接触位置の情報を通知する第1の触感と、オブジェクトに対応付けられた機能が実行されたことを示す第2の触感とは、同じ触感を用いても良いし、異なる触感を用いても良い。」の記載を参照。)。

7.むすび
以上のとおり、本願発明は、引用文献1に記載された発明及び周知技術に基づいて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、拒絶すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2018-04-19 
結審通知日 2018-04-24 
審決日 2018-05-08 
出願番号 特願2014-142507(P2014-142507)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (G06F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 円子 英紀  
特許庁審判長 ▲吉▼田 耕一
特許庁審判官 松田 岳士
稲葉 和生
発明の名称 電子機器  
代理人 太田 昌宏  
代理人 杉村 憲司  
代理人 真能 清志  

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