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審決分類 審判 全部申し立て 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備  B23K
管理番号 1341952
異議申立番号 異議2016-701058  
総通号数 224 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2018-08-31 
種別 異議の決定 
異議申立日 2016-11-16 
確定日 2018-05-07 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第5919356号発明「レーザ光による板金の加工方法及びこれを実行するレーザ加工装置」の特許異議申立事件について,次のとおり決定する。 
結論 特許第5919356号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり,訂正後の請求項〔1-4〕について訂正することを認める。 特許第5919356号の請求項1ないし9に係る特許を取り消す。 
理由 第1 手続の経緯
特許第5919356号の請求項1ないし9に係る特許(以下「本件特許」という。)についての出願は,平成26年10月15日に特許出願され,平成28年4月15日に特許権の設定登録がされ,同年11月16日に特許異議申立人藤本信男(以下「申立人」という。)より請求項1ないし9に対して特許異議の申立てがされ,平成29年2月13日付けで取消理由が通知され,同年4月14日に特許権者株式会社アマダホールディングス(以下「特許権者」という。)より意見書が提出され,同年7月5日付けで取消理由通知(決定の予告)がされ,同年9月4日に特許権者より意見書の提出及び訂正請求がされ,同年10月12日に申立人より意見書が提出された。
そして,同年12月1日付けで取消理由通知(決定の予告)がされ,平成30年2月1日に特許権者より意見書の提出及び訂正請求がされ,同年3月9日に申立人より意見書が提出された。
なお,平成30年2月1日に訂正請求がされたため,特許法第120条の5第7項の規定により,平成29年9月4日になされた訂正請求は,取り下げられたものとみなす。


第2 訂正の適否
1.訂正請求の趣旨及び訂正の内容
訂正請求の趣旨は,特許第5919356号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり,訂正後の請求項1ないし4について訂正することを求めるものであり,具体的な訂正の内容は以下のとおりである(下線は,訂正箇所を示すために当審で付したものである。)。

(1)訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1について,
「厚さが1mm以上で5mm以下の軟鋼板の切断方法であって,
多波長のレーザ光を発振するDDLモジュールと, 前記DDLモジュールからの多波長レーザ光を伝送する伝送ファイバと,前記伝送ファイバにより伝送された多波長のレーザ光を集光して板金へ照射する加工ヘッドと,酸素からなる圧力0.05(MPa)?0.2(MPa)のアシストガスとを使用し,切断面の表面粗さ(Ra)が0.4μm以下である軟鋼板の切断方法。」
と記載されているのを
「厚さが3.2mm以上で5mm以下の軟鋼板の切断方法であって,
多波長のレーザ光を発振するDDLモジュールと, 前記DDLモジュールからの多波長レーザ光を伝送する伝送ファイバと,前記伝送ファイバにより伝送された多波長のレーザ光を集光して板金へ照射する加工ヘッドと,酸素からなる圧力0.05(MPa)?0.2(MPa)のアシストガスとを使用し,切断面の表面粗さ(Ra)が0.4μm以下である軟鋼板の切断方法。」
と訂正する。

(2)訂正事項2
特許請求の範囲の請求項3について,
「BPPが10.3(mm*mrad)の場合において, 前記加工ヘッドからのレーザ光のパワーは1600(W)?2000(W)であり,パワー密度は8.9x10^5(W/cm^2)?2.8x10^6(W/cm^2)であり,ビームウェスト径は300(um)?480(um)であり,レイリー長は2.2(mm)?5.6(mm)である請求項1又は2に記載の切断方法。」
と記載されているのを
「厚さが1mm以上で5mm以下の軟鋼板の切断方法であって,
多波長のレーザ光を発振するDDLモジュールと, 前記DDLモジュールからの多波長レーザ光を伝送する伝送ファイバと,前記伝送ファイバにより伝送された多波長のレーザ光を集光して板金へ照射する加工ヘッドと,酸素からなる圧力0.05(MPa)?0.2(MPa)のアシストガスとを使用し,切断面の表面粗さ(Ra)が0.4μm以下であり,
BPPが10.3(mm*mrad)の場合において, 前記加工ヘッドからのレーザ光のパワーは1600(W)?2000(W)であり,パワー密度は8.9x10^5(W/cm^2)?2.8x10^6(W/cm^2)であり,ビームウェスト径は300(um)?480(um)であり,レイリー長は2.2(mm)?5.6(mm)である軟鋼板の切断方法。」
と訂正する。

2.訂正の目的の適否,新規事項の有無,一群の請求項及び特許請求の範囲の拡張,変更の存否
(1)訂正事項1について
訂正事項1は,切断対象である軟鋼版の厚さの下限値を1mmから3.2mmに引き上げることにより,軟鋼板の厚さの数値範囲を狭めるものであるから,その訂正の目的は,特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる「特許請求の範囲の減縮」に該当する。
また,軟鋼板の厚さを3.2mmとすることは,願書に添付した明細書の段落【0055】の【表1】に記載されているから,訂正事項1に係る訂正は,願書に添付した明細書,特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものである。
そして,訂正事項1に係る訂正が,実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更するものでないことは明らかである。

(2)訂正事項2について
訂正事項2は,訂正前の請求項3が,訂正前の請求項1又は2を引用するものであったところ,訂正前の請求項1に係る発明特定事項を記載することにより,他の請求項の記載を引用しないものとするものであるから,その訂正の目的は,特許法第120条の5第2項ただし書第1及び4号に掲げる,「特許請求の範囲の減縮」,及び「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること」に該当する。
また,訂正事項2に係る訂正が,願書に添付した明細書,特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものであり,実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更するものでないことは明らかである。

(3)請求項2及び4について
請求項2は,訂正前の請求項1を引用し,請求項4は,訂正前の請求項1ないし3を引用するものであるから,請求項1ないし4についての訂正請求は,一群の請求項ごとにしたものである。

3.むすび
したがって,訂正請求による訂正事項1及び2に係る訂正は,特許法第120条の5第2項ただし書第1及び4号に掲げる事項を目的とするものであり,かつ,同条第9項で準用する同法第126条第4ないし6項の規定に適合するので,訂正後の請求項[1-4]について訂正を認める。


第3 本件特許発明
上記第2のとおり,訂正請求が認容されるから,特許第5919356号の請求項1ないし9に係る発明は,訂正特許請求の範囲の請求項1ないし9に記載された事項によって特定される,次のとおりのものである(以下,各請求項に係る発明を「特許発明1」などといい,特許発明1ないし9をまとめて「本件特許発明」という。)。
「 【請求項1】
厚さが3.2mm以上で5mm以下の軟鋼板の切断方法であって,
多波長のレーザ光を発振するDDLモジュールと, 前記DDLモジュールからの多波長レーザ光を伝送する伝送ファイバと,前記伝送ファイバにより伝送された多波長のレーザ光を集光して板金へ照射する加工ヘッドと,酸素からなる圧力0.05(MPa)?0.2(MPa)のアシストガスとを使用し,切断面の表面粗さ(Ra)が0.4μm以下である軟鋼板の切断方法。
【請求項2】
前記加工ヘッドに搭載される集光レンズの焦点距離は150(mm)?250(mm)である請求項1に記載の切断方法。
【請求項3】
厚さが1mm以上で5mm以下の軟鋼板の切断方法であって,
多波長のレーザ光を発振するDDLモジュールと, 前記DDLモジュールからの多波長レーザ光を伝送する伝送ファイバと,前記伝送ファイバにより伝送された多波長のレーザ光を集光して板金へ照射する加工ヘッドと,酸素からなる圧力0.05(MPa)?0.2(MPa)のアシストガスとを使用し,切断面の表面粗さ(Ra)が0.4μm以下であり,
BPPが10.3(mm*mrad)の場合において, 前記加工ヘッドからのレーザ光のパワーは1600(W)?2000(W)であり,パワー密度は8.9x10^5(W/cm^2)?2.8x10^6(W/cm^2)であり,ビームウェスト径は300(um)?480(um)であり,レイリー長は2.2(mm)?5.6(mm)である軟鋼板の切断方法。
【請求項4】
アシストガスを噴出するノズルのノズル径は,0.8(mm)?4(mm)であり,ノズル高さは0.5(mm)?1.5(mm)である請求項1乃至3の何れかに記載の切断方法。
【請求項5】
厚さが1mm以上で5mm以下のアルミニウム板の切断方法であって,
多波長のレーザ光を発振するDDLモジュールと, 前記DDLモジュールからの多波長レーザ光を伝送する伝送ファイバと,前記伝送ファイバにより伝送された多波長のレーザ光を集光して板金へ照射する加工ヘッドと,窒素からなる圧力0.8MPa以上のアシストガスとを使用し,切断面の表面粗さ(Ra)が2.5μm以下であるアルミニウム板の切断方法。
【請求項6】
前記加工ヘッドに搭載される集光レンズの焦点距離は120(mm)?190(mm)である請求項5に記載の切断方法。
【請求項7】
BPPは10.3(mm*mrad)の場合において,前記加工ヘッドからのレーザ光のパワーは1600(W)?2000(W)であり,パワー密度は1.5x10^6(W/cm^2)?4.8x10^6(W/cm^2)であり,ビームウェスト径は230(um)?364(um)であり,レイリー長は1.3(mm)?3.4(mm)である請求項5又は6に記載の切断方法。
【請求項8】
アシストガスを噴出するノズルのノズル径は,1.5(mm)?4(mm)であり,ノズル高さは0.3(mm)?1.0(mm)である請求項5乃至7の何れかに記載の切断方法。
【請求項9】
多波長のレーザ光を発振するDDLモジュールと, 前記DDLモジュールからの多波長レーザ光を伝送する伝送ファイバと,前記伝送ファイバにより伝送された多波長のレーザ光を集光して板金へ照射する加工ヘッドを有するレーザ加工機であって,
厚さが1mm以上で5mm以下の軟鋼板を切断するとき,酸素からなる圧力0.05(MPa)?0.2(MPa)のアシストガスを使用し,切断された軟鋼板の切断面の表面粗さ(Ra)が0.4μm以下であり,
厚さが1mm以上で5mm以下のアルミニウム板を切断するとき,窒素からなる圧力0.8MPa以上のアシストガスを使用し,切断された軟鋼板の切断面の表面粗さ(Ra)が2.5μm以下であるレーザ加工機。」


第4 証拠及び刊行物
申立人及び特許権者が提出した証拠及び当審が平成29年7月5日付け取消理由通知(決定の予告)で引用した刊行物は,以下のとおりである。

1.申立人が提出した甲号証
甲第1号証:「Laser cutting with direct diode laser」,Physics Procedia 41(2013),ELSEVIER出版,第558ないし565ページ
甲第2号証:特開2004-114090号公報
甲第3号証:新井武二,「高出力レーザプロセス技術-切断・溶接の基礎と実用-」マシニスト出版株式会社,平成16年6月16日,第128ないし135ページ
甲第4号証:「Fibre laser cutting of thin section mild steel:An explanation of the ’striation free’ effect」,Optics and Lasers in Engineering 49(2011),ELSEVIER出版,第1069ないし1075ページ
甲第5号証:「Fusion cutting of aluminum,magnesium,and titanium alloys using high-power fiber laser」,Optical Engineering,SPIE社,2013年7月,vol.52(7),第076115-1ないし076115-7ページ
甲第6号証:甲第1号証のインターネットオンラインの表示画面,http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1875389213001302
甲第7号証:甲第4号証のインターネットオンラインの表示画面,http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0143816611000832
甲第8号証:甲第5号証のインターネットオンラインの表示画面,http://opticalengineering.spiedigitallibrary.org/article.aspx?articleid=1718871
甲第9号証:新井武二,「高出力レーザプロセス技術-切断・溶接の基礎と実用-」マシニスト出版株式会社,平成16年6月16日,第130ないし141ページ
甲第10号証:山内章広,泉川達哉,「レーザ利用による板金の高速加工に関する研究」,-沖縄県工業技術センター研究報告書 第6号 2004年,第61ないし63ページ
甲第11号証:長堀正幸,沼田慎治,佐野義美,「中・厚板レーザ切断の最新技術」,溶接学会誌 第79巻(2010)第2号,第24ないし33ページ
甲第12号証:大西清,「JISにもとづく機械設計製図便覧(第11版)」,理工学社,2009年4月5日,第17-60ないし17-63ページ
甲第13号証:2001年に経済産業大臣が制定した日本工業規格 JIS B0633の内容を掲載したウェブページ,http://kikakurui.com/b0/B0633-2001-01.html
(以下,各甲号証を「甲1」などという。)

2.特許権者が提出した乙号証
乙第1号証:「Minimo HIGH PERFORMANCE PRECISION POWER TOOL SYSTEMS,資料集,Data Collection」と題するウェブページ,http://www.minitor.co.jp/pdf/04_Collection%20of%20Documents/Minimo_document.pdf
乙第2号証:「INTERNATIONAL STANDARD ISO 9013,Second edition 2002-09-05”Thermal cutting-Classification of thermal cuts-Geometrical product specification and quality tolerances”」第iないしivページ及び第1ないし25ページ
乙第3号証:一般社団法人日本溶接協会溶接情報センターのウェブページ,http://www-it.jwes.or.jp/wes_ki/wes.jsp?ct1=1&ct2=2
乙第4号証:「WES ガス切断面の品質基準 Quality Standard for Gas Cut Surface WES2801:1980」,一般社団法人日本溶接協会,昭和55年12月1日改正,第1ないし8ページ
乙第5号証:松山欽一,「熱切断のうまい使い方」,平成14年9月5日,溶接学会誌第71巻(2002)第6号,第34ないし42ページ
乙第6号証:「General Terms and Conditions of Sale,Delivery,and Service」,Stahlkontor GmbH & Co.KG,http://stahlkontor.com/fileadmin/content_bilder/Verkaufsbedingungen_engl.pdf
乙第7号証:「炭素鋼/ステンレス鋼のための片持梁タイプ二酸化炭素レーザーの打抜き機」と題するウェブページ,WUXI ZHOUXIANG COMPLETE SET OF WELDING EQUIPMENT CO.,LTD,http://japanese.beamwelding-machine.com/sale-7862947-cantilever-type-co2-laser-cutting-machines-for-carbon-steel-stainless-steel.html
乙第8号証:Barbara Previtali,ほか8名,「Performance and efficiency of an industrial direct diode source with an extremely low BPP in laser cutting of Fe-based and reflective alloys」,Lasers in Manufacturing Conference 2015,www.wlt.de/lim/Proceedings/start.html
乙第9号証:「DIN EN ISO 9013」,2003年7月,ISO
乙第10号証:「ISO TR 11552:1997」,1997年12月15日,ISO
(以下,各乙号証を「乙1」などという。)

3.平成29年7月5日付け取消理由通知(決定の予告)で引用した刊行物
刊行物1:新井武二,「高出力レーザプロセス技術-切断・溶接の基礎と実用-」,平成16年6月16日,マシニスト出版株式会社,第118ないし120ページ


第5 特許法第36条第6項第2号に係る理由についての当審の判断
1.平成29年7月5日付けの取消理由通知(決定の予告)の概要
乙2には,レーザ切断の場合の表面粗さの測定位置が定義されているが,本件特許明細書には,表面粗さについて,JIS B 0601(1994)及びJIS B 0031(1994)についての記載があるものの,乙2に係るISO 9013についての記載はない。
特許権者は,ISO 9013(以下「9013規格」という。)が,JISと同様のものであり,当業者には周知のものであると主張しているが,9013規格をJISと同様に扱う旨の規格ないし規定があることについて,特許権者は具体的な証拠と共に説明していない。
また,特許権者は,本件特許明細書における表面粗さと,9013規格との関係について,具体的な説明をしておらず,仮に9013規格が当業者に周知のものであるとしても,それだけで,本件特許明細書の記載に接した当業者が,本件特許明細書の表面粗さが,他の規格ではなく,9013規格の定義に応じたものであると理解するとまではいえない。
したがって,特許発明1ないし9における「切断面の表面粗さ(Ra)」の定義は,依然として不明確であるから,特許発明1ないし9の記載は,特許を受けようとする発明が明確であるということができず,特許発明1ないし9に係る特許は,特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたものであり,同法第113条第4号に該当し,取り消されるべきものである。

2.特許権者の意見の概要
(1)平成29年9月4日の意見書の概要
9013規格は,レーザ切断における唯一の客観的な規格であり,当業者であれば表面粗さの測定に際し,9013規格を用いることは技術常識である。
一般社団法人日本溶接協会は,ガス切断面の品質基準としてWES2801(乙4)を協会規格としているが,目視により判定するものであるから客観性に欠ける。
レーザ切断における規格は,9013規格しか存在しないため,乙5ないし8に示すように,レーザ切断の当業者は,9013規格を基準に切断品質を評価している。
国際的にレーザ切断を客観的に評価できる規格は,現在においても9013規格しか存在しないことから,当業者であればレーザ切断における「切断面の表面粗さ」を示す指標としては,当然に9013規格を採用するから,特許発明1ないし9における「切断面の表面粗さ(Ra)」の定義は明確である。

(2)平成30年2月1日の意見書の概要
ア.当業者は,レーザ光による切断面の表面粗さについて,どの位置で測定したかを記載する必要があることを認識しているが,表面粗さの測定位置を規定した規格は,9013規格しか存在せず,唯一の規格であるから,当業者であれば,測定位置が記載されていない場合には,9013規格の位置で測定を行ったと当然に理解する。
イ.刊行物1の記載(下記の3.(2)ア.)は,国際的な基準としては,DINを含む9013規格があるが,日本では,国際的な基準とは異なる測定をしたときに,測定位置を表示する場合があることを意味するものであり,刊行物1の記載は,9013規格が,測定位置を規定した唯一の規格であることを否定するものでなく,むしろ,9013規格以外の位置で表面粗さの測定を行った場合に,その位置を表示する必要があることを意味している。
ウ.表面粗さの測定位置が記載されていない場合に,9013規格以外の位置で測定を行ったことを示す証拠は何ら示されていないし,9013規格以外の位置で測定を行った場合に,測定位置を表示する必要があることは,甲4,甲10及び甲11からみて明らかである。
さらに,Raに関しては,測定位置を規定した規格がないから,当業者は,Rzに関するものではあるが,測定位置を規定した唯一の規格である9013規格に基づいて測定を行う。
9013規格と異なる位置で測定を行った場合には,その位置を表示する必要があるが,当業者であれば,測定位置が記載されていないときには,9013規格の位置で測定を行ったと当然に理解するから,9013規格と同様の位置で測定を行った場合には,その位置を表示する必要はない。
エ.例えば,甲1では,図1のRa及び図2のRzに関して,測定位置が記載されていないが,甲1の図1の説明文(第562ページ)において参照されている参考文献7により,図1のRzに関する測定位置を推認できるから,図1のRa及び図2のRzに関する測定位置を,ISO TR 11552(以下「11552規格」という。)に基づいた位置で測定を行ったと,当業者は理解する。そうすると,11552規格は2013年に無効になり,9013規格が測定位置に関する唯一の規格となったため,本件特許出願時(2014年)に,9013規格と同様の位置で表面粗さを測定した場合には,甲1における11552規格と同様に,9013規格に基づいた位置で測定を行ったと当業者は当然に理解するから,その測定位置を表示する必要はないのである。
オ.以上のとおり,本件特許出願時に,表面粗さの測定位置を規定した規格は9013規格しか存在せず,当業者であれば測定位置について当然に9013規格を採用するのであり,測定位置が記載されていない場合には,9013規格で規定した位置で測定したと当然に理解する。よって,特許発明1ないし9の記載は,特許を受けようとする発明が明確であり,特許発明1ないし9に係る特許は,特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たす特許出願に対してされたものであり,同法第113条第4号に該当するものではない。

3.当審の判断
(1)本件特許発明の記載
特許発明1ないし9は,上記第3に記載したとおりであるところ,特許発明1及び3には「切断面の表面粗さ(Ra)が0.4μm以下」であることが記載され,特許発明5には「切断面の表面粗さ(Ra)が2.5μm以下」であることが記載され,特許発明9には「切断面の表面粗さ(Ra)が0.4μm以下」であること,及び「切断面の表面粗さ(Ra)が2.5μm以下」であることが記載されている。
また,特許発明2は,特許発明1を引用する発明であり,特許発明4は,特許発明1ないし3を引用する発明であり,特許発明6は,特許発明5を引用する発明であり,特許発明7は,特許発明5又は6を引用する発明であり,特許発明8は,特許発明5ないし7を引用する発明であるところ,それらの引用する発明において,「切断面の表面粗さ(Ra)」を具体的に定義する記載はない。

(2)レーザ光による切断面の表面粗さについて
ア.刊行物1(上記第4の1.(3))の第119ページ第4行ないし第120ページ第3行には,以下の記載がある。
「レーザでは切断表面が一様ではなく,ビーム照射点から下方(Z方向:板厚方向)に進むに従って,面あらさは低下するのが一般的である。・・・(中略)・・・下方にいくにつれて面粗あらさは変化する。したがって,レーザ切断で面あらさを扱うときには,面で表示する以外は,どの位置で測定したかを記載する必要がある。国際的には,例えばDIN(ドイツ工業規格)などでは,薄板材料では板厚の上方1/3の位置での測定値を,また,厚板では中央部の測定値を簡易的に表現することがある。また,日本では上面(測定位置は上から0.5mm入ったところ),中央面(板厚の中央位置),下面(測定位置が下から0.5mm入ったところ)の測定値が面あらさとして表示することがある,いずれ国際的に規格が統一されるであろう。」
イ.刊行物1の記載からみて,当業者は,レーザ光による切断面の表面粗さについて,切断表面が一様ではなく,面あらさを扱うときには,どの位置で測定したかを記載する必要があることを認識しているものといえる。

(3)本件特許の願書に添付した明細書の記載
ア.本件特許の願書に添付した明細書には,表面粗さの定義について,以下の記載がある。
「【0052】
なお,前記表面粗さ(面粗度(Ra))は算術平均荒さを意味する。これは「粗さ曲線からその平均線の方向に基準長さだけを抜き取り,この抜き取り部分の平均線の方向にX軸を,縦倍率の方向にY軸を取り,粗さ曲線をy=f(x)で表したときに,次の式によって求められる値をマイクロメートル(μm)で表したもの」をいう(JIS B 0601(1994),JIS B 0031(1994))。
【数1】



イ.本件特許の願書に添付した明細書の記載に接した当業者は,本件特許の表面粗さ(面粗度(Ra))について,JIS B 0601(1994)及びJIS B 0031(1994)のとおりに,【数1】に係る積分演算によって求めることを理解するといえる。

(4)乙2の記載
ア.乙2には,表面粗さについて,以下の記載がある(なお,記載箇所及び記載内容は,乙2の抄訳の記載箇所及び記載内容を示す。)。
(ア)第2ページ下から第10ないし4行
「3.8
断面の平均高さ
Rz5
5つの隣接する単一測定距離の単一断面要素の算術平均
図7を参照のこと。
注 Rz5の添字5は,5つの単一断面要素の算術平均と最大高さを区別するために加えられている。」

(イ)図7


Zt1?Zt5は,単一断面要素を表す
Inは,評価の長さであり,
Irは,単一のサンプリング長さ(Inの1/5)である。

(ウ)第5ページ下から第2行ないし第6ページ第3行
「断面の平均高さの特性値Rz5は,切断面の限られたエリアの中だけで決まる。測定は,ISO 4288に従い,その切断厚さで表面粗さが最大になる点で行う。ガス切断及びプラズマ切断の場合,測定は典型的に切断上端から切断厚さの2/3の距離で行う。レーザ切断の場合は,切断上端から上の1/3の距離で行う。切断厚さが2mm未満の場合,測定は切断上端から切断厚さの1/2の距離で行う。」

イ.乙2の記載に接した当業者は,断面の平均高さRz5について,評価の長さInにおける5つのサンプリング長さIrごとの最大高さZt1ないしZt5を平均して求めること,レーザ切断の場合は,切断上端から上の1/3の距離,又は切断厚さが2mm未満の場合,切断上端から切断厚さの1/2の距離で,Rz5の演算に必要な測定を行うことを理解できる。

(5)乙6ないし8の記載
乙6ないし8には,9013規格に従って,レーザ切断作業を行うこと(乙6),レーザ切断の精密さを9013規格に一致させること(乙7),レーザ切断の粗さを厚さの1/3,及び2/3の位置で測定し,例外として,厚さ1mm及び2mmでは1/2の厚さの位置で測定し,この値を9013規格で定義された粗さクラスと比較したこと(乙8)について記載がある。

(6)本件特許発明における表面粗さ(面粗度(Ra))について
ア.上記(1)に示すとおり,特許発明1ないし9は,表面粗さ(面粗度(Ra))に関する記載を直接的に含むか,又は表面粗さに関する記載を直接的に含む発明を引用することにより,表面粗さに関する記載を間接的に含んでいるところ,当該表面粗さ(面粗度(Ra))をどのように測定したり,演算するかについては,記載がない。
イ.そこで,本件特許に係る明細書の発明の詳細な説明を参照すると,上記(3)に示すとおり,段落【0052】に,JIS B 0601(1994)及びJIS B 0031(1994)に従って,【数1】に係る積分演算により求めることが記載されているものの,どの位置で表面粗さの測定を行うかについては記載がない。
ウ.上記(2)イ.に示すとおり,当業者は,レーザ光による切断面の表面粗さについて,切断表面が一様ではなく,面粗さを扱うときには,どの位置で測定したかを記載する必要があることを認識しているといえるから,本件特許に係る明細書の記載に接した当業者は,どの位置で表面粗さの測定を行うのか理解できず,本件特許発明における表面粗さ(面粗度(Ra))を明確に理解できるとはいえない。
エ.これに対して,特許権者は,9013規格は,レーザ切断における唯一の客観的な規格であるから,当業者であればレーザ切断における「切断面の表面粗さ」を示す指標としては,当然に9013規格を採用するものであり,本件特許発明における表面粗さが明確である旨を主張している(上記2.)。
特許権者の主張するとおり,9013規格は,レーザ切断における唯一の客観的な規格であるかもしれないが,上記(4)イ.に示すとおり,9013規格は,評価の長さInにおける5つのサンプリング長さIrごとの最大高さZt1ないしZt5を平均することで,Rz5を求めることが定義されており,本件特許発明のように,JIS B 0601(1994)及びJIS B 0031(1994)に従って,【数1】に係る積分演算により表面粗さ(面粗度(Ra))を求めるものではない。
オ.したがって,仮に,当業者が9013規格に従って,表面粗さを切断上端から上の1/3の距離,又は切断厚さが2mm未満の場合,切断上端から切断厚さの1/2の距離で測定するとしても,その測定結果を用いて,5つのサンプリング長さIrごとの最大高さZt1ないしZt5を平均することにより表面粗さを求めるというべきであり,【数1】に係る積分演算により表面粗さを求めるとはいえないから,本件特許発明のように,JIS B 0601(1994)及びJIS B 0031(1994)に従って【数1】に係る積分演算により表面粗さを求めることを前提として,測定位置に関してのみ,9013規格に従って,切断上端から上の1/3の距離,又は切断厚さが2mm未満の場合,切断上端から切断厚さの1/2の距離で測定することが,当業者にとって自明であるとはいえない。
カ.そして,特許権者が提出する証拠である乙6ないし8を参照しても,表面粗さを本件特許発明のように【数1】に係る積分演算により求めることは記載されておらず,他に,表面粗さを本件特許発明のように【数1】に係る積分演算により求めることを前提として,測定位置に関してのみ,9013規格に従って測定することが,当業者にとって自明であることを示す証拠はない。
キ.以上のとおり,本件特許発明における表面粗さ(面粗度(Ra))が明確であるとはいえないから,特許発明1ないし9の記載が明確であるとはいえない。

(7)平成30年2月1日の意見書について
ア.特許権者は,レーザ光による切断面の表面粗さの測定位置についての規格は,9013規格しか存在しないから,当業者であれば,測定位置が記載されていない場合には,9013規格の位置で測定を行ったと当然に理解する旨を主張している(上記2.(2)ア.)。
しかし,測定位置が記載されていない場合に,当業者は9013規格の位置で測定を行ったと当然に理解することを示す証拠は,現時点においても示されていない。
そして,特許法第36条第6項に規定する要件の存否については,特許権者が証明責任を負うと解されるから,測定位置が記載されていない場合に,当業者は9013規格の位置で測定を行ったと当然に理解することを示す証拠が示されていない以上,請求人の当該主張は採用できない。
イ.特許権者は,刊行物1の記載は,9013規格以外の位置で表面粗さの測定を行った場合に,その位置を表示する必要があることを意味するものであり,甲4,甲10及び甲11からみて,9013規格以外の位置で表面粗さの測定を行った場合にその位置を表示する必要があるのであって,9013規格と同様の位置で測定を行った場合には,その位置を表示する必要はない旨を主張している(上記2.(2)イ.及びウ.)。
しかし,刊行物1の記載は,上記(2)ア.に示すとおりであり,9013規格以外の位置で表面粗さの測定を行った場合に,その位置を表示する必要があることについて記載されているわけではない。また,甲4,甲10及び甲11において,9013規格以外の位置で表面粗さの測定を行った場合に,その位置を表示しているからといって,測定位置が記載されていない場合に,9013規格の位置で測定を行ったと当然に理解するとまではいえない。したがって,請求人のこれらの主張は採用できない。
ウ.特許権者は,甲1では,図1のRa及び図2のRzに関して,測定位置が記載されていないが,11552規格に基づいた位置で測定を行ったと当業者は理解し,11552規格と同様に,本件特許発明における表面粗さについて,9013規格に基づいた位置で測定を行ったと当業者は当然に理解するから,その測定位置を表示する必要はない旨を主張している(上記2.(2)エ.)。
甲1には,以下の記載がある。
<甲1の第562ページ>


(翻訳文:図1(a)5m/minでの4mm軟鋼のダイレクトダイオードレーザー切断;(b)1.5m/minでの4mmステンレス鋼のダイレクトダイオードレーザー切断
図に示された二つの表面の粗さは明らかに異なります。軟鋼切断は,同じ出力でCO_(2)とファイバーレーザーでの切断に達成したものに匹敵する切断速度にて,ISO規格[7]における品質0(Stringent)として分類することができる表面粗さを示しています。この低い粗さが,より薄いシートで可視化されます。図2は,2mm軟鋼板の切断した0.28μmの表面粗さ(Ra)を示しており,条線がこの拡大写真でのみ見ることができます。何人かの著者は,既に,20μm付近のRa値でのサンプルに対して「striation free effect」と称される,ファイバーレーザー切断に対する同様の効果を説明し,示しています。[8,9])

<甲1の第565ページ>


甲1の記載を見ると,当業者であれば,図1(a)に示す表面粗さについて,参照文献[7]で挙げられている11552規格に従っていることを理解できるし,当該11552規格を示す乙10によれば,表面粗さRzの測定位置について規定があることから,甲1には,Rzについて,11552規格で規定する位置で測定したことが記載されているといわざるを得ない。
そして,11552規格には表面粗さRaの規定がないから,甲1には,Raの測定位置については記載されていないことになるが,甲1の図1(a)には,RzとRaが併記されているという特段の事情を考慮すると,当業者は,同じ位置でRzとRaを測定していると理解し,RaについてもRzと同様に,11552規格で規定する位置で測定したと理解するといえる。
すなわち,甲1には,RzとRaが併記されているという特段の事情があり,Rzについて,11552規格で規定する位置で測定したことが記載されているから,Raの測定位置について記載がなくても,11552規格で規定する位置で測定したと理解できる。
本件特許発明は,RzとRaが併記されているという特段の事情があるわけでなく,Rzについて,9013規格で規定する位置で測定したことが記載されているわけでもないから,Raの測定位置について記載されていない場合に,甲1と同様に,9013規格に基づいた位置で測定を行ったと当業者が理解するとはいえない。
したがって,特許権者の上記の主張は採用できない。
エ.以上のとおり,特許権者の主張はいずれも採用できず,測定位置が記載されていない場合に,当業者は,9013規格の位置で測定を行ったと当然に理解するとはいえない。


第6 むすび
以上のとおり,特許発明1ないし9に係る特許は,特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたものであるから,同法第113条第4号に該当し,取り消されるべきものである。
よって,結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
厚さが3.2mm以上で5mm以下の軟鋼板の切断方法であって、
多波長のレーザ光を発振するDDLモジュールと、 前記DDLモジュールからの多波長レーザ光を伝送する伝送ファイバと、前記伝送ファイバにより伝送された多波長のレーザ光を集光して板金へ照射する加工ヘッドと、酸素からなる圧力0.05(MPa)?0.2(MPa)のアシストガスとを使用し、切断面の表面粗さ(Ra)が0.4μm以下である軟鋼板の切断方法。
【請求項2】
前記加工ヘッドに搭載される集光レンズの焦点距離は150(mm)?250(mm)である請求項1に記載の切断方法。
【請求項3】
厚さが1mm以上で5mm以下の軟鋼板の切断方法であって、
多波長のレーザ光を発振するDDLモジュールと、 前記DDLモジュールからの多波長レーザ光を伝送する伝送ファイバと、前記伝送ファイバにより伝送された多波長のレーザ光を集光して板金へ照射する加工ヘッドと、酸素からなる圧力0.05(MPa)?0.2(MPa)のアシストガスとを使用し、切断面の表面粗さ(Ra)が0.4μm以下であり、
BPPが10.3(mm^(*)mrad)の場合において、 前記加工ヘッドからのレーザ光のパワーは1600(W)?2000(W)であり、パワー密度は8.9x10^5(W/cm^2)?2.8x10^6(W/cm^2)であり、ビームウェスト径は300(um)?480(um)であり、レイリー長は2.2(mm)?5.6(mm)である軟鋼板の切断方法。
【請求項4】
アシストガスを噴出するノズルのノズル径は、0.8(mm)?4(mm)であり、ノズル高さは0.5(mm)?1.5(mm)である請求項1乃至3の何れかに記載の切断方法。
【請求項5】
厚さが1mm以上で5mm以下のアルミニウム板の切断方法であって、
多波長のレーザ光を発振するDDLモジュールと、 前記DDLモジュールからの多波長レーザ光を伝送する伝送ファイバと、前記伝送ファイバにより伝送された多波長のレーザ光を集光して板金へ照射する加工ヘッドと、窒素からなる圧力0.8MPa以上のアシストガスとを使用し、切断面の表面粗さ(Ra)が2.5μm以下であるアルミニウム板の切断方法。
【請求項6】
前記加工ヘッドに搭載される集光レンズの焦点距離は120(mm)?190(mm)である請求項5に記載の切断方法。
【請求項7】
BPPは10.3(mm^(*)mrad)の場合において、前記加工ヘッドからのレーザ光のパワーは1600(W)?2000(W)であり、パワー密度は1.5x10^6(W/cm^2)?4.8x10^6(W/cm^2)であり、ビームウェスト径は230(um)?364(um)であり、レイリー長は1.3(mm)?3.4(mm)である請求項5又は6に記載の切断方法。
【請求項8】
アシストガスを噴出するノズルのノズル径は、1.5(mm)?4(mm)であり、ノズル高さは0.3(mm)?1.0(mm)である請求項5乃至7の何れかに記載の切断方法。
【請求項9】
多波長のレーザ光を発振するDDLモジュールと、 前記DDLモジュールからの多波長レーザ光を伝送する伝送ファイバと、前記伝送ファイバにより伝送された多波長のレーザ光を集光して板金へ照射する加工ヘッドを有するレーザ加工機であって、
厚さが1mm以上で5mm以下の軟鋼板を切断するとき、酸素からなる圧力0.05(MPa)?0.2(MPa)のアシストガスを使用し、切断された軟鋼板の切断面の表面粗さ(Ra)が0.4μm以下であり、
厚さが1mm以上で5mm以下のアルミニウム板を切断するとき、窒素からなる圧力0.8MPa以上のアシストガスを使用し、切断された軟鋼板の切断面の表面粗さ(Ra)が2.5μm以下であるレーザ加工機。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2018-03-28 
出願番号 特願2014-211001(P2014-211001)
審決分類 P 1 651・ 537- ZAA (B23K)
最終処分 取消  
前審関与審査官 青木 正博  
特許庁審判長 栗田 雅弘
特許庁審判官 刈間 宏信
中川 隆司
登録日 2016-04-15 
登録番号 特許第5919356号(P5919356)
権利者 株式会社アマダホールディングス
発明の名称 レーザ光による板金の加工方法及びこれを実行するレーザ加工装置  
代理人 高松 俊雄  
代理人 三好 秀和  
代理人 高松 俊雄  
代理人 高橋 俊一  
代理人 岩▲崎▼ 幸邦  
代理人 伊藤 正和  
代理人 岩▲崎▼ 幸邦  
代理人 高橋 俊一  
代理人 三好 秀和  
代理人 伊藤 正和  

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