ポートフォリオを新規に作成して保存 |
|
|
既存のポートフォリオに追加保存 |
|
PDFをダウンロード |
審決分類 |
審判 査定不服 特36条4項詳細な説明の記載不備 特許、登録しない。 C12Q 審判 査定不服 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 特許、登録しない。 C12Q 審判 査定不服 原文新規事項追加の補正 特許、登録しない。 C12Q 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 C12Q 審判 査定不服 4号2号請求項の限定的減縮 特許、登録しない。 C12Q 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 C12Q |
---|---|
管理番号 | 1342672 |
審判番号 | 不服2017-2739 |
総通号数 | 225 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2018-09-28 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2017-02-24 |
確定日 | 2018-07-25 |
事件の表示 | 特願2013-547602「分子核酸ベースの技法を使用する細胞の生存性を判断するための改善された方法」拒絶査定不服審判事件〔平成24年 7月 5日国際公開、WO2012/092238、平成26年 2月 3日国内公表、特表2014-502510〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
第1 手続の経緯 この出願は、平成23年12月27日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2010年12月31日、米国)を国際出願日とする出願であって、以降の手続の経緯は以下のとおりのものである。 平成27年11月27日付け 拒絶理由通知書 平成28年 6月 1日 意見書、誤訳訂正書の提出 平成28年10月20日付け 拒絶査定 平成29年 2月24日 審判請求書、手続補正書の提出 第2 平成29年2月24日付けの手続補正についての補正却下の決定 [補正の却下の決定の結論] 平成29年2月24日付けの手続補正を却下する。 [理由] 1 本件補正について(補正の内容) (1)本件補正前の特許請求の範囲 本件補正前の、平成28年6月1日にされた誤訳訂正書の特許請求の範囲の請求項1の記載は次のとおりである。 「生細胞と死細胞を含む混合物における生存微生物を検出する方法であって、 a)核酸増幅アッセイを実施する前に、死んだ微生物細胞のDNAを除く段階と、 b)化学変性剤を加えることにより、前記混合物から増幅アッセイ阻害因子を除去する段階と、 c)前記アッセイからコンタミネーションのない陽性結果を得ることは、生存細胞が存在することを示す、前記核酸増幅アッセイを実施する段階と、 d)生存微生物の前記存在の指標として、前記増幅アッセイから微生物特異的シグナルの増加を2または2より多い時点で測定する段階と、 を備える、方法。」 (2)本件補正後の特許請求の範囲の記載 本件手続補正により、特許請求の範囲の請求項1の記載は、次のとおり補正された。 「生存可能な微生物細胞および死んだ微生物細胞の少なくとも一方を含む混合物における前記生存可能な微生物細胞を検出する方法であって、 a)1または複数のカオトロープを加えることにより、前記混合物から増幅アッセイ阻害因子を除去する段階であって、前記1または複数のカオトロープは、死細胞の構造も変性させる段階と、 b)核酸増幅アッセイを実施する前に、前記生存可能な微生物細胞のサイズおよび密度の少なくとも一方に基づいて、前記生存可能な微生物細胞を分離することにより死んだ微生物細胞のDNAを除く段階と、 c)前記核酸増幅アッセイを実施する段階であって、前記アッセイから増幅されたDNAを検出することは、前記生存可能な微生物細胞が存在することを示す段階と、 d)生存微生物の前記存在の指標として、前記増幅アッセイから微生物特異的シグナルの増加を2または2より多い時点で測定する段階と、 を備える、方法。」 2 補正の適否 上記請求項1に係る本件補正は、以下の点の補正を含むものである。 (補正事項1)補正前の「生細胞と死細胞を含む混合物における生存微生物を検出する方法」を「生存可能な微生物細胞および死んだ微生物細胞の少なくとも一方を含む混合物における前記生存可能な微生物細胞を検出する方法」と補正する。 (補正事項1)については、本件補正により、生存可能な微生物細胞または死んだ微生物細胞のどちらか一方のみを含む混合物の態様が、請求項1に係る発明に新たに含まれることになった。 しかしながら、翻訳文等(誤訳訂正書を提出して明細書、特許請求の範囲又は図面について補正をした場合にあっては、翻訳文等又は当該補正後の明細書、特許請求の範囲若しくは図面。以下同じ。)には、混合物として生存可能な微生物細胞または死んだ微生物細胞のどちらか一方のみを含む態様について、記載も示唆もされていない。また、本願発明の課題が「生細胞および死細胞の区別は、微生物診断における重要な課題である。」(【0006】)、「本発明の目的は、分子検出において、生細胞および死細胞を含む混合物から死細胞のDNAを選択的に除去するための改善された方法を提供することにある。」(【0018】)と記載されているように生細胞と死細胞とを区別することにあることからみても、混合物として生存可能な微生物細胞または死んだ微生物細胞のどちらか一方のみを含む態様について翻訳文等の記載から自明な事項とはいえない。 さらに、上記したように、生存可能な微生物細胞または死んだ微生物細胞のどちらか一方のみを含む混合物の態様が、請求項1に係る発明に新たに含まれることになったから、混合物に含まれる態様が拡張されている。 したがって、本件補正後の請求項1に記載された発明は、上記した拡張される事項が含まれていることから、特許法第17条の2第5項第2号の「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものではない。 また、これらの拡張された個々の事項が補正前に不明瞭であったとも、誤記であったとも認められないので、「明りょうでない記載の釈明」にも、「誤記の訂正」にも該当しない。 3 むすび よって、請求項1に係る本件補正事項1は、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものでなく、特許法第17条の2第3項の規定に違反するものであり、また、本件補正事項1は特許法第17条の2第5項の各号に掲げるいずれの事項を目的とするものにも該当せず、同法第17条の2第5項の規定に違反するものであるから、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下されるべきものである。 第3 本願発明について 平成29年2月24日付けの手続補正は、「第2」に記載したとおり却下されたので、本願の請求項1ないし7に係る発明は、平成28年6月1日付け誤訳訂正書の特許請求の範囲の請求項1ないし7に記載された事項により特定されるとおりのものと認められ、そのうち請求項1は、次のとおりである。(以下、請求項1に係る発明を「本願発明1」という。) 【請求項1】 生細胞と死細胞を含む混合物における生存微生物を検出する方法であって、 a)核酸増幅アッセイを実施する前に、死んだ微生物細胞のDNAを除く段階と、 b)化学変性剤を加えることにより、前記混合物から増幅アッセイ阻害因子を除去する段階と、 c)前記アッセイからコンタミネーションのない陽性結果を得ることは、生存細胞が存在することを示す、前記核酸増幅アッセイを実施する段階と、 d)生存微生物の前記存在の指標として、前記増幅アッセイから微生物特異的シグナルの増加を2または2より多い時点で測定する段階と、 を備える、方法。 第4 原査定の拒絶の理由 拒絶査定の理由である、平成27年11月27日付け拒絶理由通知の理由は、概略、次のとおりのものである。 1 理由1 請求項1に記載の「化学変性剤」に関し、どのような物質を意味するかについて、発明の詳細な説明には具体的な定義が記載されておらず、どのような構造の物質が当該「化学変性剤」に該当するかを決定できるという出願時の技術常識があったとも認められない。また、当該「化学変性剤」は、何を変性する物質であるかも特定されていない。 したがって、請求項1に記載の「化学変性剤」が、何を変性する、どのような構造からなる物質であるかを把握できないから、本願は、特許請求の範囲の記載が特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。 2 理由2 本願の発明の詳細な説明には、死細胞と生細胞を含むサンプルにおいて、死細胞のDNAを除外してPCRによる核酸増幅反応を行い、生細胞の存在を確認する方法が、どのようにして実施されるのかを理解できるような開示内容を見出すことはできないから、本願の発明の詳細な説明は、当業者が請求項1?7に係る発明を実施することができる程度に明確かつ十分に記載されたものでなく、特許法第36条第4項第1号に規定する要件を満たしていない。 3 理由3 この出願の請求項1に係る発明は、本願の優先権主張の日前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった下記の引用文献1又は引用文献2に記載された発明及び引用文献3に記載された事項に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 引用文献1:国際公開第2007/100762号 引用文献2:米国特許出願公開第2004/0248148号明細書 引用文献3:米国特許第6210881号明細書 第5 当審の判断 1 特許法第36条第6項第2号(明確性)について (1)本願翻訳文等の記載 本願翻訳文等には、請求項1に記載された「化学変性剤」(化学的変性剤)について以下の記載がある。(下線は当審による。以下同様。) ・前記化学変性剤が1または複数の化学薬剤の混合物を含む、請求項1または2に記載の方法。(請求項3) ・【0016】 III.化学的変性剤(カオトロープ:界面活性剤、pH、塩、アルコール並びにアミン含有化合物といった有機化合物ベースの双極子モーメントを介するディファレンシャルサルベーション(differentail salvation)、およびヌクレアーゼやプロテイナーゼ等の酵素)と洗浄とを単純に組み合わせることによって、血液からPCR阻害因子が除去することができ、それによりDNA単離を回避し、微生物ライセート‐ダイレクトPCRを可能とする。 ・【0025】 カオトロピック剤は、カオトロピック試薬およびカオトロープとしても知られるが、それはタンパク質、DNA、またはRNAのような巨大分子の3次元構造を破壊し、それらを変性する物質である。カオトロピック剤は、水素結合、ファンデルワース力、および疎水性効果のような非共有結合力によって仲立ちされる分子間相互作用の安定化を妨げる。円偏光二色性のような手段によって検出される構造の特徴はしばしば、カオトロープ濃度依存的に滴定され得る。カオトロピック試薬には例えば、次のようなものが含まれる。 尿素6?8mol/l。 塩化グアジニン6mol/l。 過塩素酸リチウム4.5mol/l。 変性(バイオケミストリー)。 【0026】 また、高塩基性の塩は、電荷をシールドし、塩橋の安定化を妨げることにより、カオトロピック特性を有し得る。水素結合は非極性媒体においてより強く、よって、溶媒の双極子モーメントを増大させる塩はまた水素結合を不安定にし得る。 【0027】 円偏光二色性のような手段によって検出される構造の特徴はしばしば、カオトロープ濃度依存的に滴定され得る。バイオケミストリーおよび分子生物学において歴史的に有用なカオトロピック試薬のいくつかの例としては、尿素6?8mol/l、塩化グアジニン6mol/l、過塩素酸リチウム4.5mol/l、アルコール、アミン(特に第4級アミン)、界面活性剤(特に非イオンの)、pH変化、ベタイン、プロリン、カルニチン、トレハロース、NP‐40等に加えBSAが含まれる。本発明によると、様々なカオトロープ(混合物若しくは複数の試薬または「カクテル」)の、効果的な配合組成の範囲および組み合わせの範囲の最適化のために、実験計画法(DoE)プロセスが使用された。すなわち、a)死細胞のサイズ(ろ過)および密度(遠心分離)に基づいて、死細胞が生細胞から容易に分離されるように、死細胞構造を変性させる。b)PCRおよび生細胞由来の内在性タンパク質のような下流の解析増幅アッセイと直接的に適合し、それらの測定可能な生化学的活性を維持する、結果として得られるカオトロープカクテルにさらされた生細胞分離溶液を生成する。判別の目安となるその差別的な膜の完全性に基づき、生細胞を死細胞から区別すべく、カオトロピックカクテルは効果的に最適化され、生存性相関解析のために、生細胞の内在性タンパク質の活性を維持する。 ・【0036】 c.従って、本発明によると、(カオトロープ+界面活性剤)MolYsisバッファーを通過され、DNase処理、次に1回のTEペレットおよび洗浄が行われたSA微生物は、ミル直接プローブPCRと適合性があることが示された。変性剤を有さない血液培養ビーズミルシステム(ベクトンディッキンソン社から市販されているベクトンディッキンソン Staph S/Rキット(試料の1/10e6のみがPCRに存在))を、本発明の改善によってもたらされる変性剤(DoE:グアニジン/Tween、Triton/NaOH、Tween/Triton等)を有するシステムと比較することによって、本発明に係る新規な改善された方法は、従来技術に対し、%血液の感度および許容値の観点から、利用される血液ミルの直接システムにおける改善がなされていることが示された。 ・【図2】 (2)判断 翻訳文等の【0016】、【0025】や図2等には、 ・化学変性剤には、カオトロープが含まれること ・カオトロープの一種には、界面活性剤、pH、変性(バイオケミストリー)や有機化合物ベースの双極子モーメントを介するディファレンシャルサルベーションがあること が記載されている。 しかしながら、「化学変性剤」が化学変性させる対象物の範囲が定義されておらず、「化学変性剤」として例示されたものには、物質ではない「pH」や「変性(バイオケミストリー)」も含まれており技術的に理解できないこと、及び、「アルコール並びにアミン含有化合物といった有機化合物ベースの双極子モーメントを介するディファレンシャルサルベーション」なる概念がどのような物質を包含するのか翻訳文等の記載を参照しても不明であることから、「化学変性剤」の定義が不明確である。 したがって、本願発明1は、明確ではない。 2 特許法第36条第4項第1号(実施可能要件)について (1)本願翻訳文等の記載 本願の翻訳文等には、上記1(1)において摘示した記載のほか、以下の記載がある。 「【0030】 微生物特異的フィルタ・インサイチュは本明細書において、物理的および生化学的細胞壁溶解方法を採用するものとして定義される一方で、微生物はフィルタの供給側で捕捉され、および/または後の微生物特異的なアナライトアッセイがインサイチュで適用される。さらに、本明細書において「インサイチュ」は、所望される微生物細胞を依然フィルタの供給側に保持したままで、所望されない妨害する細胞(すなわち、血球)を差別的に分離した後に行われる、溶解および/またはその後の解析を意味する。故に、捕捉された微生物は、フィルタを装填および洗浄するのに使用される残留供給フィルタ溶液で懸濁される可能性があることが予期される。これらの今分離された、フィルタに含まれる無傷の微生物を溶解するために用いられる当該複数の物理力は、本技術分野の当業者に周知であり、酵素による細胞壁消化に限定されない。さらに本発明によると、すべての微生物のフィルタ・インサイチュの超音波処理には、分離された微生物が含まれるフィルタ側の表面張力によって保持される残液に接触する直接プローブによるものや、代替として、微生物から見てフィルタの反対側に接触し、その溶菌エネルギーを、固体フィルタ材を介するのではなく、孔を介して伝達させる音波プローブによるものがある。また、驚くべきことに、細菌および酵母に対する微生物溶解のためのフィルタ・ビーズミル・インサイチュの効果は、密閉マイクロチューブ内においても発揮されることが判明した。理由は、血液中にスパイクされた微生物を捕捉後、それがフィルタ供給表面上で直接行われるからであり、血球は差別的に溶解され、フィルタ分離される。このような態様で、本明細書で定義されるフィルタ・インサイチュは、見事に簡素化された敗血症の試料調製であり、より少ない操作でより効率の良い処理を可能にし、コンタミネーションの可能性をより低く、手動および自動の両方のデバイスの設計に対し、より柔軟なフォーマットを実現する。 【0031】 以下の実施例で使用される通り、ろ過は当該技術分野において一般的に使用される用語として採用されており、つまり、流体のみが通過可能な媒体を間に置くことにより、固体を流体(液体または気体)から分離するために使用される機械的または物理的な操作を指す。典型的な単純なろ過においては、ろ過される液体内の大き過ぎる粒子は、フィルタの格子構造を通過できず、他方、流体および小さな粒子は通過してろ液になる。 【実施例1】 【0032】 フィルタ・ビーズミル・インサイチュ微生物溶解およびDNAポリメラーゼを介するアナライト解析(PolMA)、および定量的遺伝子特異的PCRを介するゲノムDNAを比較するための実験が行われた。その結果は、図1の表に示されている。 【0033】 ここでの実験で、有意な差であるとみなされるには、相対的なqPCR値を比較する際、デルタCtの読み取り値が2より大きいことが必要である。 【0034】 [結果および結論] 最初に投入される微生物スパイクと、フィルタで捕捉される対応試料との間の相対的なqPCR差分値は概して、血液にスパイクされ、次にフィルタの供給側上で捕捉され、その次にフィルタの供給側上でビーズミル溶解(本明細書の用語である「フィルタ・ミル・インサイチュ」)される様々な微生物の非常に高い回収率を示す。PCRによって測定可能であった14種類の異なる微生物のうち、4つのみが(すべてカンジダ菌酵母)(28%)、有意なPCR回収の差分値を示した。しかしながら、これらの酵母についても、これらの同一試料から測定可能なDNAポリメラーゼ活性の増加はあった。全体的に、これは、DNAポリメラーゼの高活性および増幅可能なゲノムDNAの両方を生み出す、優れた回収および高効率のフィルタ・ミル・インサイチュを示した。予期せぬことに、赤の太字で示される有意な負の値は、本発明によるフィルタ・インサイチュ依存性のPolMaは、マイクロチューブ内での標準的な破砕に対し、顕著な改善となり得ることを示している。 【0035】 本発明によるライセート内での微生物の検出のための技法は、本明細書に添付された図2に概略化できる。 【実施例2】 【0036】 本発明の一実施形態に係るこの実施例は、従来型のDNA単離技法の必要性を回避し、微生物ライセート直接プローブベースのPCR技術を実施可能にするための本発明の適格性を示している。a.黄色ブドウ球菌(SA)が標準的な血液培養(カンジダコンセンサスアッセイ、大腸菌、エンテロコッカス・フェシウム)にスパイクされ、次にWBC界面活性剤+アルカリ溶解、ペレット化、および洗浄が行われた。b.TaqManプローブおよびSYBRの両方を使用した、ライセートのダイレクトPCR後の本発明における直接プローブ手順は、それぞれの場合において、PCR内の%ライセートのより高い許容値(30μlのPCR中、5μlのミルライセートに少なくとも5000の微生物がいながら全く阻害が検出されずに17%まで)の観点において優れていたことが判明された。陽性の血液培養のボトルは、培養液中、約4000微生物/mlを含むことになり、2mlを調製に用いると、8000微生物/50μlライセートを産出し、それは、30μlPCR中5μlの反応=PCR中160の微生物である(上位BCレベルの必須アッセイ許容値)。現在見積もられているところによると、BC法の検出制限は、500微生物/ボトルまたは10微生物/mlであり、従って5μl=2である。10微生物/ボトル(一般的)の場合、5μl=0.2微生物であり、故に検出可能な640/ボトルになるには6世代の倍加が必要となる。c.従って、本発明によると、(カオトロープ+界面活性剤)MolYsisバッファーを通過され、DNase処理、次に1回のTEペレットおよび洗浄が行われたSA微生物は、ミル直接プローブPCRと適合性があることが示された。変性剤を有さない血液培養ビーズミルシステム(ベクトンディッキンソン社から市販されているベクトンディッキンソン Staph S/Rキット(試料の1/10e6のみがPCRに存在))を、本発明の改善によってもたらされる変性剤(DoE:グアニジン/Tween、Triton/NaOH、Tween/Triton等)を有するシステムと比較することによって、本発明に係る新規な改善された方法は、従来技術に対し、%血液の感度および許容値の観点から、利用される血液ミルの直接システムにおける改善がなされていることが示された。 【実施例3】 【0037】 さらに本発明の開発中の実験において、添付された図3に示されるフロー図に示されるように、本発明において2つの「難しい」臨床試料を処理中に観測される目詰まりを、トリプシンおよびDNaseを追加することで、著しく減らすことができることが実証された。 【0038】 具体的に上記されたSAだけでなく、バクテリア、菌類、ウイルス、寄生虫等のような様々な病原体に係る様々な生物組織試料(血液、体液、および軟組織が含まれるがこれらに限定されない)に関する変性剤が有効な粗製ライセート(ビーズミルおよび超音波)直接プローブ/SYBR PCR解析のすべての変形例を最適化するために、本発明の広範な基本的原理および教示が適用可能であることが当業者には理解されるであろう。」 ・【図1】 ・【図3】 (2)判断 請求項1の記載及び上記1(1)及び2(1)において摘示した翻訳文等の記載からみて、以下のことがいえる。 ・本願発明1における化学変性剤(カオトロープ(カオトロピック剤、カオトロピック試薬ともいう。)が含まれる。)は、化学変性させる対象物の範囲が不明であるものの、少なくとも、増幅アッセイ阻害因子を除去し、かつ、死細胞と生細胞が区別できるように死細胞構造を変性させる(【0027】)こと ・差別的な膜の完全性に基づき、生細胞を死細胞から区別すべく、カオトロピックカクテルは効果的に最適化されること(【0027】) ・一般的にカオトロピック剤は、タンパク質、DNA、RNAの3次元構造を破壊し、変性させる性質を有すること(【0025】) ・妨害する細胞として血球が含まれること(【0030】) ここで、各実施例を参照すると、実施例1には実際に用いた具体的なカオトロープの種類について何ら開示が無く、また、化学変性剤(カオトロープを含む。)による化学変性の一つの対象である生細胞と死細胞の分離についてさえ、これらの細胞が分離されたのかどうかは具体的なデータが示されておらず不明である。図1の記載をもとに死細胞と生細胞との分離が行われていると判断できる根拠が翻訳文等には説明が無く不明であるが、仮に根拠の基準が【0033】にあるとすれば、少なくとも生細胞と死細胞との分離が行われていない例が複数(S. aureusu、E. coli、E. faecalis、E. faecium等は、DNAポリメラーゼ活性のデルタCt及びqPCRを介するゲノムDNAのデルタCtいずれも2未満の数値である。)存在することは明らかである。さらに、【0034】の記載からは実施例1の効果は化学変性剤ではなくPolMAにより奏される効果であると理解できる(なお、PolMAがいかなる方法なのかが翻訳文等には具体的な記載が無い。)。 また、実施例2についても、生細胞と死細胞が分離されたのかどうかは具体的なデータが示されておらず不明である。さらに、実施例3には、目詰まりをトリプシン及びDNaseの追加により減らしたことが記載されているが、生細胞と死細胞が分離されたのかどうかは具体的なデータが示されておらず不明である。 このように実施例には、いかなる化学変性剤(の組み合わせ)により生細胞と死細胞とを区別できたのかが当業者に理解できる程度に記載されているとはいえない。 そして、本願翻訳文等の【0025】に記載されるように、一般的にカオトロピック剤はタンパク質の3次元構造を破壊・変性させる性質を有しているところ、死細胞の膜も生細胞の膜もタンパク質でできていることに変わりはないから、単に化学変性剤を用いるだけでは死細胞の膜も生細胞の膜も破壊・変性する結果を招くことになり生細胞を死細胞から区別することはできず、「最適化」(【0027】)が必要になる。 しかしながら、本願翻訳文等には、その最適化の手法としてDoEプロセスにより好適なカオトロープの組み合わせを選択すれば良いことが一般的に記載されているにすぎず、生きている微生物細胞と死んでいる微生物細胞を分離することのできる具体的なカオトロープの組み合わせが存在するのか否かについてさえ、翻訳文等の記載からは当業者であっても理解することができない。したがって、どのようにすれば実施できるのかを見いだすためにDoEプロセスに基づき実験を繰り返していく他ないから、当業者に期待しうる程度を超える試行錯誤を要求するものである。 さらに、本願翻訳文等の記載からは化学変性剤(カオトロープを含む。)による化学変性のもう一つの対象である「増幅アッセイ阻害因子」とは何かが明確ではないが、【0030】の記載からは血球がその一つであると認められる。そして、血球の中にも生細胞は存在すると考えられるから、本願発明1の化学変性剤(の組み合わせ)は、死んだ微生物細胞の構造の変性及び生きている血球の除去を行い、生きている微生物細胞の構造の変性は行われないようにすることが求められているといえる。 そして、本願発明1は死細胞と生細胞における「膜の完全性」の差を利用することに特徴がある(【0027】)ところ、両方とも生細胞であるから膜の完全性に差があるとは認められない生きている血球と生きている微生物細胞に対して、前者は除去する一方後者は構造の変性を行わないようにすることができる化学変性剤として何があるのかという点については翻訳文等に具体的なデータや論理的な説明がない。 結局のところ、本願翻訳文等には、具体的に化学変性剤(カオトロープを含む。)として何をどのように用いることによって、生きている微生物細胞と死んでいる微生物細胞を分離すること、及び、微生物細胞と増幅アッセイ阻害因子とを区別することができたのかという点について、何らデータによる裏付けが無い。つまり、本願翻訳文等を参照しても、DoEプロセスにより好適なカオトロープの組み合わせを選択すれば良いことが一般的に記載されているものの、生きている微生物細胞と死んでいる微生物細胞を分離すること、及び、微生物細胞と増幅アッセイ阻害因子とを区別することができる具体的なカオトロープの組み合わせが存在するのか否かについてさえ、翻訳文等の記載から当業者であっても理解することができない。 よって、この出願の発明の詳細な説明は、当業者が本願発明1を実施することができる程度に明確かつ十分に記載されたものでない。 3 特許法第29条第2項(非容易想到性)について (1) 引用文献の記載事項 平成28年10月20日付け拒絶査定において引用された引用文献及びその記載事項は、以下のとおりである。 ア 引用例1:米国特許出願公開第2004/0248148号明細書(平成28年10月20日付け拒絶査定において引用された引用文献2。日本語訳は、当審による。) (ア)「本発明は全coliformsの遺伝子の定量のための5'ヌクレアーゼ・リアルタイム・ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法が記載されている…本発明は、培養濃縮の有無に関わらずこれら上記の微生物の検出を可能にする…」(要約) (イ)「実施例13 [0132] 生細胞の検出 [0133] 本方法論は、試料中の唯一の生細胞の結果を得るために適合させることができる。… [0134] PCRによって生きている標的のみを検出するもう一つの方法は、周辺のDNAの試料を除去して検出されたDNAがすべて生きている細胞由来であることを確実にするために、細胞の洗浄及びDNA抽出に先立って細菌にDNase処理をすることである(Lyen,2001)。細菌サンプルについて、エチジウム(ノ)モノアジド(EMA)のような死細胞を透過する不可逆的核酸結合色素の使用は、死細胞のDNAからバックグラウンド蛍光信号の低減を容易にすることができる(Rudi,2002)。 [0135] エチジウムモノアジド(EMA)…処理を利用した生存率の測定は以下の手順で行った。100μg/mL EMA水溶液1mlを…フィルタに集められた菌に添加した。…露光後、フィルタは50mlの水で洗浄され、DNAを抽出し、qPCRを行った。生きた細胞のEMA処理に比べて、100℃で20分間処理しその後EMAで処理した細菌はDNA増幅の大幅な減少が観測された(表12)。 [0136] 第2の方法は、死細胞から二価の陽イオンをキレート化するためにサンプルをEDTAで処理することを含む。これにより、回収した細胞をDNアーゼで処理されても、死んだ菌のDNAを分解する。PCR増幅は、生細胞のみから発生することになる。 [0137] 濾過膜によって濃縮された菌は、異なる濃度…のEDTAにより5分間処理した。処理に続いて、フィルタを50mLの水で洗浄し、DNアーゼ…に5分間処理し、50mlの水で洗った。qPCRは処理した細胞から抽出したDNAを用いて行った。」 (ウ)また、引用例1の図1には、実際にリアルタイムPCR(qPCR)を行った結果が示されている。 (エ)表12には、EMA処理を行ったところ、qPCRによるDNAの増幅の結果において、生きている細菌の場合は大幅に増加したのに対し、死んでいる細菌の場合は減少を示したことが示されている。 (オ)上記(ア)-(エ)から、引用例1の実施例13には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。 「生細胞と死細胞を含む混合物における生存細菌を検出する方法であって、 a)qPCRを実施する前に、死んだ細菌細胞のDNAを取り除く段階と、 c)qPCRによる核酸の増幅が示されることは、生存細胞が存在することを示す、qPCRを実施する段階と、 を備える、方法。」 イ 引用例2:米国特許第6210881号明細書(平成28年10月20日付け拒絶査定において引用された引用文献3。日本語訳は、引用例2のパテントファミリーである特開平11-266899号公報に基づき、当審による。) (ア)「本発明は、サンプル中に核酸ハイブリダイゼーションに対する阻害性の物質の量を減少する方法を提供することである。本発明は、所望の細胞から標的核酸のリリース前に行われる、阻害物質を可溶化できるが、サンプル中の細胞から核酸のリリースを引き起こさない試薬にサンプルと接触させるステップと、試薬から細胞を洗い出すステップからなるサンプル中に核酸ハイブリダイゼーションに対する阻害性の物質の量を減少する方法を提供する。」(要約) (イ)「サンプル内の核酸ハイブリダイゼーションに阻害する物質の存在にまつわる課題を解決し、より有効な増幅と改良された標的核酸配列の検出の長所を引き出すために、本発明は、サンプル内にある増幅される核酸を含む細胞を溶解する前に、細胞からの核酸のリリースを引き起こさない作用物質にサンプルを接触させ、そして該作用物質を細胞から分離することにより、サンプル内にある阻害物質の量を減少させる方法を提供する。 本発明において、利用価値がある作用物質の例には、チオシアン酸グアニジン、過塩素酸ナトリウム、チオシアン酸ナトリウムのようなカオトロープ類(chaotropes)を含む。また、作用物質からの細胞の分離は、一般に、作用物質が可溶な溶液による洗浄と遠心分離法のステップにより達成される。 …また、本発明の方法の一つの利点は、サンプル中の細胞からの標的核酸の最初の量を増せることにある。核酸増幅プロセスは、ほんの僅かの標的から大量の標的配列のコピー(アンプリコン)を作り出せるのだが、増幅プロセスの開始をできるだけ多くの初期標的配列が存在する環境にすることには越したことはない。核酸ハイブリダイゼーションを阻害する物質を細胞溶解後に排除する他のプロセスは、溶解物にある他の物質からの核酸の分離を基礎とするため、多くの初期標的(核酸)が回収できないので、その効率がきわめて悪い。阻害性物質が細胞溶解する前に排除される本発明の方法では、後の分離が必要なく、更に初期標的(核酸)の収率を改善することができる。 本発明の方法の対象となるサンプルは、痰のサンプル、血液サンプル、尿サンプル、脳脊髄液("CSF")サンプルのような実質上全てのヒトと動物の臨床サンプルと、その他の、水、空気、土と食物のような自然環境サンプルを含む。本発明の方法の対象となるサンプルは、増幅プロセスの開始に用いる、直接プローブハイブリダイゼーション或いはプライマーハイブリダイゼーションのようなハイブリダイゼーションプロセスの対象となる標的核酸配列を有する細胞を含有する可能性のあるサンプルである。 本発明の方法に適するサンプルに存在する細胞のタイプは、実質上あらゆる微生物の細胞が含まれる。本発明の方法は伝染性の細胞を含む可能性のあるサンプルに特に有用である。以下に示す実験例のように、本発明の方法は、Mycobacterium tuberculosis(結核菌)、Bacillus stearothermophilus、Group B streptococcus(グループB連鎖球菌)、Group A streptococcus(グループA連鎖球菌)、E.coli(大腸菌)、Candida albicans(鵞口瘡ガンジダ)、Staphylococcus epidermidis(表皮ブドウ球菌)、Neiserria gonorrhoeae(淋菌)、Chlamydia trachomatis(トラコーマクラミジア)とEnterococcus faecalisにような伝染性微生物の細胞に有効である。本発明の方法を用いて、どのタイプの細胞が有効に処理されるかを決定する主な基準が、試薬と接触することにより細胞が溶解されるか否かであるので、通常のスクリーニングアッセイにより、当業者ならこのようなタイプの細胞を正しく同定できると予想される。 …このようなサンプル中、通常に発見された核酸ハイブリダイゼーションプロセスに阻害性のある物質は、蛋白性物質やヒトのサンプルにあるヒトDNA、そして、獣医学的サンプル中にある動物DNAを含む。上記の従来技術の欄に示したように、これらの物質はSDA、PCR、LCR、NASBA、TMAとその類の核酸増幅プロセスに対しても阻害性を有することが知られている。 …本発明の方法に多くの試薬が利用できる。このような有用な試薬の例には、Triton X-100、Triton X-114、NP-40、Brji 35、Brji 58、Tween 20、Tween 80、オクチルグルコシド、オクチルチオグルコシド、チャップス(Chaps)、ヨウ化ナトリウム、過塩素酸ナトリウム、ヨウ化カリウム、チオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸カリウム、チオシアン酸グアニジン、イソチオシアン酸グアニジン、トリクロロ酢酸ナトリウム、トリフルオロ酢酸ナトリウムと尿素のような当業者によって周知なカオトロープ類と洗剤とを含む。本発明の方法に使用できる他の有用な試薬の識別は、核酸ハイブリダイゼーション阻害物質を可溶化できる程度と細胞から核酸をリリースさせない程度というこの試薬の2つ基本的な特徴に基づき通常のスクリーニングアッセイの実施の結果により、当業者が相応な確実性をもって予想できる。」(第3欄-第5欄) (ウ)上記記載から、引用例2には、次の技術が記載されていると認められる。 「より有効な増幅と改良された標的核酸配列の検出の長所を引き出すために、カオトロープや界面活性剤による処理を行うことで核酸ハイブリダイゼーションを阻害する物質を排除する。」 (2)対比・判断 ア 対比 (ア) 本願発明1と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。 a 引用発明における「細菌」、「qPCR」は、それぞれ、本願発明1における「微生物」、「核酸増幅アッセイ」に相当する。 b 平成29年2月24日付け審判請求書によれば、「コンタミネーションのない陽性結果」及び「陽性結果」は、核酸増幅アッセイから「増幅されたDNAを検出すること」であることを指すから、引用発明における「PCRによる核酸の増幅が示されること」は、本願発明1における「前記アッセイからコンタミネーションのない陽性結果を得ること」に相当する。 c qPCR(リアルタイムPCR)は、引用例1の図1の記載からみて2回以上測定を行うものであることから、引用発明において「存在の指標として、qPCRから微生物特異的シグナルの増加を2または2より多い時点で測定する段階」は行われている。 (イ) したがって、本願発明1と引用発明との間には、次の一致点、相違点があるといえる。 【一致点】 「生細胞と死細胞を含む混合物における生存微生物を検出する方法であって、 a)核酸増幅アッセイを実施する前に、死んだ微生物細胞のDNAを除く段階と、 c)前記アッセイからコンタミネーションのない陽性結果を得ることは、生存細胞が存在することを示す、前記核酸増幅アッセイを実施する段階と、 d)生存微生物の前記存在の指標として、前記増幅アッセイから微生物特異的シグナルの増加を2または2より多い時点で測定する段階と、 を備える、方法。」 【相違点】 本願発明1は「b)化学変性剤を加えることにより、前記混合物から増幅アッセイ阻害因子を除去する段階」を有するのに対し、引用発明は当該段階を有しない点 イ 相違点についての判断 引用例2に開示されるように、より有効な増幅と改良された標的核酸配列の検出の長所を引き出すために、カオトロープや界面活性剤による処理を行うことで核酸ハイブリダイゼーションを阻害する物質を排除することは公知である。 引用発明も生細胞のDNAを検出するためにハイブリダイゼーションを行っており、より良い核酸検出のためにハイブリダイゼーションを阻害する物質が抑制されることが好ましいことは、技術的にみて自明の課題である。 とすれば、引用発明において、ハイブリダイゼーションを阻害する物質を排除するためにカオトロープや界面活性剤による処理を行うことは、当業者であれば容易に想到しえたことである。 (3)まとめ したがって、本願発明1は、引用発明及び引用例2に記載された事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 第6 むすび 以上のとおりであるから、本願発明1について、本願は、特許法第36条第4項第1号及び第6項第2号に規定する要件を満たしておらず、また、本願発明1は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 したがって、その他の請求項について判断を示すまでもなく、本願は拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2018-02-19 |
結審通知日 | 2018-02-20 |
審決日 | 2018-03-12 |
出願番号 | 特願2013-547602(P2013-547602) |
審決分類 |
P
1
8・
575-
Z
(C12Q)
P 1 8・ 537- Z (C12Q) P 1 8・ 121- Z (C12Q) P 1 8・ 562- Z (C12Q) P 1 8・ 536- Z (C12Q) P 1 8・ 572- Z (C12Q) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 鳥居 敬司、市島 洋介 |
特許庁審判長 |
田村 明照 |
特許庁審判官 |
山本 晋也 高堀 栄二 |
発明の名称 | 分子核酸ベースの技法を使用する細胞の生存性を判断するための改善された方法 |
代理人 | 龍華国際特許業務法人 |