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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 G06F
管理番号 1343438
審判番号 不服2017-14562  
総通号数 226 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2018-10-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2017-10-02 
確定日 2018-09-18 
事件の表示 特願2013- 85121「情報収集装置」拒絶査定不服審判事件〔平成26年10月30日出願公開、特開2014-206920、請求項の数(4)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成25年4月15日の出願であって、平成29年1月31日付けで拒絶理由通知がされ、同年3月30日付けで意見書が提出されると共に手続補正がされ、同年6月29日付けで拒絶査定(原査定)がされ、これに対し、同年10月2日に拒絶査定不服審判の請求がされると同時に、手続補正がされ、平成30年6月12日付けで拒絶理由通知(以下、「当審拒絶理由通知」という。)がされ、同年8月8日付けで意見書が提出されたものである。

第2 原査定の概要
原査定(平成29年6月29日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。

(進歩性)この出願の請求項3-5に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

記 (引用文献等については引用文献等一覧参照)


<引用文献等一覧>
A.特開2012-120619号公報
B.特開2001-6490号公報

第3 当審拒絶理由の概要
当審拒絶理由の概要は次のとおりである。

(進歩性)本件出願の請求項1-4に係る発明は、その出願前日本国内または外国において頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

記 (引用文献等については引用文献等一覧参照)


<引用文献等一覧>

1:特開2012-120619号公報(拒絶査定時の引用文献A)
2:特開2001-35305号公報
3:実願昭54-119973号(実開昭56-37324号)のマイクロフィルム

第4 本願発明
本願請求項1-4に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」-「本願発明4」という。)は、平成29年10月2日付けの手続補正書で補正された特許請求の範囲の請求項1-4に記載された事項により特定される発明であり、本願発明1-4は以下のとおりの発明である。

「 【請求項1】
使用者が押圧可能な複数の選択ボタンと、
使用者の識別情報と押圧された選択ボタンの情報とを少なくとも記憶可能で、記憶された情報をホスト装置に無線送信可能な通信モジュールと、を備えたシート状の情報収集装置であって、
前記通信モジュールが実装される第1樹脂層と、
前記第1樹脂層に接着される第2樹脂層と、を備え、
前記第1樹脂層は、前記複数の選択ボタンの各位置に対応づけて2つずつ設けられる複数の接点と、前記通信モジュールの複数の端子のそれぞれに接続される複数の端子部と、前記複数の接点のそれぞれと前記複数の端子部のそれぞれとを電気的に接続する複数の導通パターンとを有する第1面を備え、
前記第2樹脂層は、対応する2つの前記接点ごとに設けられる複数の接点導通部を有する第2面を備え、
前記第1面および前記第2面のいずれか一方の反対側に設けられる第3面は、前記複数の選択ボタンのそれぞれの押下位置を示す複数のボタン操作部を有し、
前記複数の選択ボタンのそれぞれに対応する前記接点と、この接点に対向配置される前記接点導通部との周囲には、該接点と該接点導通部との間の空気を分散させる空気分散部が設けられ、
前記空気分散部は、前記複数のボタン操作部の少なくとも一部に設けられ、対応する前記接点および前記接点導通部の間の空気を前記ボタン操作部の表面から逃がす孔を含んでおり、
前記複数のボタン操作部は、人間の指が触れる操作面と、この操作面の端部に設けられる段部とを有し、
前記空気分散部は、前記操作面の反対側の面と前記段部とで形成される空間に配置され、
前記孔は、前記段部に設けられることを特徴とする情報収集装置。
【請求項2】
前記空気分散部の周囲で前記第1樹脂層及び前記第2樹脂層を接着するシール剤を備え、
前記空気分散部は、前記操作面の反対側の面と前記段部とで囲まれる複数の空間同士で空気を分散しあう非シール部を有する、請求項1に記載の情報収集装置。
【請求項3】
前記第1樹脂層および前記第2樹脂層の材料は、PET(ポリエチレンテフタレート)またはPP(ポリプロピレン)を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の情報収集装置。
【請求項4】
使用者が押圧した前記選択ボタンの情報を取り消すための取消ボタンを備え、
前記通信モジュールは、ICチップと、このICチップに電源電圧を供給するボタン電池と、を有し、
前記ICチップは、
押圧された前記選択ボタンを特定する情報と、押圧された時刻情報とを時系列で記憶する記憶部と、
前記記憶部に情報を記憶する制御を行う制御部と、
前記ホスト装置との間で近接無線通信を行う無線通信部と、を有し、
前記制御部は、前記取消ボタンが押圧されると、前記取消ボタンが押圧される直前に押圧された前記選択ボタンの押圧情報を取り消す旨の情報を前記記憶部に記憶するか、あるいは前記押圧情報を前記記憶部から削除することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の情報収集装置。」

第5 引用文献、引用発明等
1.引用文献1について
当審拒絶理由通知に引用された引用文献1には、図面とともに次の事項が記載されている。

a)「【0024】
電子パッケージ10は、1枚のブランク紙(ブランクシート)を所望の形状にカットされた板紙(基板)Pを備える。板紙Pには、それぞれ矩形状の、扉部第1パネル11A、配列部第1パネル12A、配列部第2パネル12B、扉部第2パネル11B、扉部第3パネル11C、保持部第1パネル13A、保持部第2パネル13B、保持部第3パネル13D、および、扉部第1パネル11Aと配列部第1パネル12Aとの間に備える側部パネル16A、配列部第2パネル12Bと扉部第2パネル11Bとの間に備える側部パネル16B、配列部第1パネル12Aと保持部第2パネル13Bとの間に備える側部パネル17A、配列部第2パネル12Bと保持部第3パネル13Dとの間に備える側部パネル17Bとで構成される。なお、板紙Pに代えて、紙を主体とした複合シート、プラスチックシートなど一定の厚みを持った折り曲げ性にすぐれた材料(部材)を用いてもよい。
【0025】
保持部第1パネル13Aには、7×4の配列で28個の円状の切り欠き13AXを備える。この切り欠き13AXの大きさは、プラスチックシート14の湾曲部14Aよりもやや大きく形成される。保持部第2パネル13Bには、保持部第1パネル13Aに形成された切り欠き13AXよりやや大きい円状のミシン目C2が7×4の配列で28個形成される。保持部第3パネル13Dには、保持部第1パネル13Aに形成された円状の切り欠き13AXと同程度の大きさの円状のミシン目C1が7×4の配列で28個形成される。ミシン目C2をミシン目C1よりもやや大きく形成することで、サプリメント15が収容部30から押し出される際に、保持部第2パネル13Bと保持部第3パネル13Dの破断を容易にすることができる。なお、ミシン目C1,C2に代えてハーフカットであってもよい。
【0026】
扉部第1パネル11Aには、矩形状の切り欠き11AXを形成する。配列部第1パネル12Aには、導電スポット21A、導電スポット21B1,21B2,21B3が形成される。配列部第2パネル12Bには、不連続部22、不連続部23A,23B,23Cが形成される。なお、配列部第2パネル12Bの、不連続部22に対応する反対側の面(図3では裏面)には円状のスタートボタンSTが印刷される。また、配列部第2パネル12Bの、不連続部23A,23B,23Cに対応する反対側の面(図3では裏面)にはそれぞれ円状の回答ボタン19A,19B,19Cが印刷される。
【0027】
扉部第2パネル11Bには、電子モジュールMが貼着される。また、扉部第2パネル11B、配列部第2パネル12B、側部パネル16B,17B、保持部第3パネル13Dには、電気回路ECを形成する。電気回路ECの陰極端子は、電子モジュールMの一端より出て、扉部第2パネル11B、側部パネル16B,17B、配列部第2パネル12B、保持部第3パネル13Dのそれぞれ縁部を通って、電子モジュールMの他端へ入るように回路構成される。一方、電気回路ECの陽極端子は合計で32個あり、そのうちの1つが不連続部22の一方に達し、不連続部22の他方は、陰極回路に合流する。また、3つの陽極端子はそれぞれ3つの不連続部23の一方に達し、不連続部23の他方は、陰極回路に合流する。
【0028】
残りの28個の陽極端子は、それぞれ、保持部第3パネル13Dの形成された28個のミシン目C1に向かい、ミシン目C1を略直径方向に横切り、陰極回路に合流する。なお、陽極端子から伸びた28本の回路線のそれぞれがミシン目C1で区切られる部分を検知部(検知手段)24と称する。導電スポット21A、導電スポット21B1,21B2,21B3、不連続部22,23A,23B,23C、電気回路ECは、導電物質をインクジェット方式により板紙P上に印刷することによって形成される。なお、印刷方法は、インクジェット方式に限定されるものではなく、シルク印刷、グラビア印刷などどのような印刷方法であってもよい。
【0029】
後述する手順で板紙Pを折り畳む際、切り欠き11AXは、扉部第1パネル11Aを扉部第2パネル11Bに重ねたときに、電子モジュールMの対応する位置に形成される。導電スポット21Aは、配列部第1パネル12Aを配列部第2パネル12Bに重ねたときに、不連続部22の中央部に略一致するように形成される。導電スポット21B1,21B2,21B3は、配列部第1パネル12Aを配列部第2パネル12Bに重ねたときに、それぞれ不連続部23A,23B,23Cの2つの電極にまたがる位置に形成される。円状のミシン目C2はその中心が、保持部第2パネル13Bを保持部第3パネル13Dに重ねたときに、円状のミシン目C1の中心と略一致するように形成される。切り欠き13AXはその中心が、保持部第1パネル13Aを保持部第3パネル13Dに重ねたときに、ミシン目C1の中心と略一致するように形成される。
【0030】
このように電気回路ECの形成された板紙Pは、図3において、まず、罫線K1にて、扉部第1パネル11Aが扉部第2パネル11Bに、配列部第1パネル12Aが配列部第2パネル12Bにそれぞれ重なるように折り畳んで接着する。このとき、上述のように、切り欠き11AXは電子モジュールMに、導電スポット21Aは不連続部22に、導電スポット21Bは不連続部23にそれぞれ重なるように折り畳まれる。
【0031】
次に、扉部第3パネル11Cを扉部第1パネル11Aに重ね合わせるように折り畳んで接着する。そして、保持部第1パネル13Aを保持部第3パネル13Bに重ね合わせるように折り畳んで接着する。このとき、保持部第1パネル13Aと保持部第3パネル13Dとの間には、プラスチックシート14とアルミシートALを挟みこむ。詳しくは、28個の湾曲部14Aがそれぞれ切り欠き13AXから突出するようにプラスチックシート14を挟みこむ。プラスチックシート14を挟み込んだ後、サプリメント15をそれぞれ湾曲部14Aに収容する。次に、湾曲部14Aを塞ぐようにアルミシートALを重ねる。このようにして、28粒のサプリメント15は、湾曲部14AとアルミシートALとで形成された28個の収容部30に1粒ずつ収容される。そして、アルミシートALに保持部第3パネル13Dを重ねる。
【0032】
なお、それぞれのパネルの接着には、弱導電性のヒートシール剤を用いる。このヒートシール剤は、不連続部22、不連続部23A,23B,23Cを避けるようにして塗布される。すなわち、不連続部22、不連続部23A,23B,23Cの形成された配列部第2パネル12Bと、これを重ね合わせる配列部第1パネル12Aでは、不連続部22、不連続部23A,23B,23Cを避けるようにヒートシール剤が塗布される。これによって、不連続部22、不連続部23A,23B,23Cの箇所では、配列部第1パネル12Aと配列部第2パネル12Bとの間に隙間が形成される。また、プラスチックシート14とアルミシートAL、アルミシートALと保持部第3パネル13Dとの間には、アルミシートと紙を容易に接着できる接着剤が適宜用いられる。一例としては、ウレタン樹脂系接着剤、ポリエチレン樹脂系接着剤、エポキシ樹脂系接着剤などが挙げられる。
【0033】
そして、スタートボタンSTを押下することで、配列部第2パネル12BのスタートボタンSTと反対側に形成されている不連続部22が押されて導電スポット21Aと接触して回路が導通する。同様に、回答ボタン19Aを押下することで、配列部第2パネル12Bの回答ボタン19Aと反対側に形成されている不連続部23Aが押されて導電スポット21B1と接触して回路が導通する。回答ボタン19Bを押下することで、配列部第2パネル12Bの回答ボタン19Bと反対側に形成されている不連続部23Bが押されて導電スポット21B2と接触して回路が導通する。回答ボタン19Cを押下することで、配列部第2パネル12Bの回答ボタン19Cと反対側に形成されている不連続部23Cが押されて導電スポット21B3と接触して回路が導通する。
【0034】
このようにして、図2(a)に示すように開いた状態の電子パッケージ10が形成される。なお、持ち運び時には、さらに、罫線K8,K7で物質保持部13をボタン配列部12に向けて折り曲げた後、扉部11を罫線K2,K3で物質保持部13に向けて折り曲げる(このようにして、図1のような形体になる)。
【0035】
図4には、使用者情報管理システム(物質情報管理システム)を示す。使用者情報管理システムは、電子パッケージ10、データ読取装置(電子情報読取装置)40、解析装置50、複数のモニター(表示手段)60などで構成される。電子パッケージ10に備える電子モジュールMは、動作磁界により発電する発電回路31、電磁波(RF信号)を送信するアンテナ(送信手段)32、電子データを記憶する記憶手段33、タイムスタンプを付与するリアルタイムクロック34、電気回路ECに連結して電気回路ECを作動させる電池35、電池35の電源供給を所定時間で停止するオートスリープ手段36、制御部37などを備える。
【0036】
データ読取装置40は、動作磁界を発生させる発信手段41、電磁波(RF信号)を受信するアンテナ(受信手段)42などを備え、外部電源Eと接続されている。したがって、発信手段41は常時、動作磁界を発生させている。なお、電子パッケージ10とデータ読取装置40との間は無線通信波によりデータ伝送が行われる。解析装置50は、サーバー(格納手段)51、解析手段52などを備える。サーバー51には、電子パッケージ10より伝送された生データ、および、この生データを解析手段52にて解析した解析データなどが格納されている。
【0037】
モニター60は、サーバー51に格納された生データや解析データを表示することができる。データ読取装置40と解析装置50との間、および、解析装置50とモニター60との間はケーブル線接続または無線通信でデータ伝送が行われる。
【0038】
次に、このように構成された使用者情報管理システムの運用方法について、図1?4を参照しつつ、図5,6を用いて説明する。まず、販売員のカウンセリングに基づいて使用者は、最適と思われる電子パッケージ10に入った美肌促進のためのサプリメント15を店舗にて購入する。なお、それぞれの電子パッケージ10の記憶手段33には、商品名などの商品の固有情報が製造時点で記憶されている(購入する際に、店舗に据付のデータ書込装置によって、この電子パッケージ10の基礎的な情報、例えば、サプリメント15の種類、使用者の年齢、身長、体重、体脂肪率などを記憶手段33に記憶するようにしてもよい)。
【0039】
そして、一日1錠、サプリメント15を服用する。服用する際、まず、使用者は、電子パッケージ10のスタートボタン(スタートスイッチ)17を押す(S1)。すると不連続部22と導電スポット21Aが接触して不連続部22前後の回路線が導通し、電子モジュールMの制御部37が電池35を電気回路ECに接続して電気回路ECをONにする(S2)。次に、電子パッケージ10に表示されている使用者に対する質問文18、「お肌の調子はいかがですか」に回答するために回答ボタン19A?19Cのいずれかを押す(S3)。今回は、「悪い」(回答)に相当する回答ボタン19Aを押下する。すると、不連続部23Aと導電スポット21B1が接触して不連続部23A前後の回路線が導通し、電子モジュールMの制御部37がリアルタイムクロック34を作動させて、回答ボタン19Aが押された日時をタイムスタンプし、回答とその回答がなされた日時(回答情報と称す)を記憶手段33に記憶する(S4)。
【0040】
次に、サプリメント15を1つ取り出す。28個のサプリメント15は1つずつ湾曲部14Aと保持部第3パネル13Dとの間に形成された収容部30に収容されている(図5(a))。この湾曲部14Aを上方より親指THで押して、サプリメント15を下方に押し出す(S5)。すると、ミシン目C1に沿って保持部第3パネル13Dが、ミシン目C2に沿って保持部第2パネル13Bが切り取られるとともに、アルミシートALが破断して、サプリメント15が収容部30から押し出される。このとき、電気回路ECの検知部24も同時に切り取られ(断線して)、この電気回路ECの電流が停止する。電子モジュールMの制御部37は、このサプリメント15が取り出された日時のタイムスタンプと、取り出された収容部30の位置(取出情報と称す)とを記憶手段33に記憶させる(S6)。すなわち、検知部24は収容部30からサプリメント15が取り出されたことを検知する。なお、このとき、前記回答情報とこの取出情報とをリンクさせて記憶するようにしてもよい。
【0041】
ここで、オートスリープ手段36は、回答ボタン19Aが押されたときからの時間を計測し(S7)、所定の時間、サプリメント15が取り出されない場合(無操作状態)は、制御部37を介して電池35の電源供給を微弱にし、電気回路ECをスリープ状態にする。加えて、オートスリープ手段36は、サプリメント15が取り出されたときからの時間も計測し、所定の時間、他の操作がなされない(無操作状態)と、制御部37を介して電池35の電源供給を微弱にし、電気回路ECをスリープ状態にする(S8)。
【0042】
このような手順で、28日間、サプリメント15を服用し、そのたびごとに、それぞれのサプリメント15に対応した回答情報と取出情報とが記憶手段33に記憶される。28個のサプリメント15を服用し終えたら、新しいサプリメントを購入するために、販売店舗へ出向く。この際、使い終えた電子パッケージ10を持参する。
【0043】
販売舗には、データ読取装置40、解析装置50、モニター60が備えられている。店頭で、使用者は、使用済みの電子パッケージ10を販売員に渡す。販売員は、電子パッケージ10の扉部11(すなわち、電子モジュールMが収納されている部分)をデータ読取装置40に近づける。データ読取装置40は、外部電源Eによって発信手段41が常時、動作磁界を発生させており、電子パッケージ10の発電回路31がこの動作磁界によって励磁され、誘導電流を発生させる。これによって、電子モジュールMは電源がONとなり、アンテナ32より、記憶手段33に記憶されている全てのサプリメント15に対する回答情報と取出情報、および、商品の固有情報が無線通信波として送信される。」

上記下線部及び関連箇所の記載によれば、引用文献1には、カバープレートとして、以下の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されている。

「電子パッケージ10は、1枚のブランク紙(ブランクシート)を所望の形状にカットされた板紙(基板)Pを備え、
板紙Pには、それぞれ矩形状の、扉部第1パネル11A、配列部第1パネル12A、配列部第2パネル12B、扉部第2パネル11B、扉部第3パネル11C、保持部第1パネル13A、保持部第2パネル13B、保持部第3パネル13D、および、扉部第1パネル11Aと配列部第1パネル12Aとの間に備える側部パネル16A、配列部第2パネル12Bと扉部第2パネル11Bとの間に備える側部パネル16B、配列部第1パネル12Aと保持部第2パネル13Bとの間に備える側部パネル17A、配列部第2パネル12Bと保持部第3パネル13Dとの間に備える側部パネル17Bとで構成され、
板紙Pに代えて、プラスチックシートなど一定の厚みを持った折り曲げ性にすぐれた材料(部材)を用い、
配列部第1パネル12Aには、導電スポット21A、導電スポット21B1,21B2,21B3が形成され、
配列部第2パネル12Bには、不連続部22、不連続部23A,23B,23Cが形成され、配列部第2パネル12Bの、不連続部22に対応する反対側の面には円状のスタートボタンSTが印刷され、配列部第2パネル12Bの、不連続部23A,23B,23Cに対応する反対側の面にはそれぞれ円状の回答ボタン19A,19B,19Cが印刷され、
扉部第2パネル11Bには、電子モジュールMが貼着され、
扉部第2パネル11B、配列部第2パネル12B、側部パネル16B,17B、保持部第3パネル13Dには、電気回路ECを形成し、電気回路ECの陰極端子は、電子モジュールMの一端より出て、扉部第2パネル11B、側部パネル16B,17B、配列部第2パネル12B、保持部第3パネル13Dのそれぞれ縁部を通って、電子モジュールMの他端へ入るように回路構成され、一方、電気回路ECの陽極端子は合計で32個あり、そのうちの1つが不連続部22の一方に達し、不連続部22の他方は、陰極回路に合流し、また、3つの陽極端子はそれぞれ3つの不連続部23の一方に達し、不連続部23の他方は、陰極回路に合流するものであり、
導電スポット21A、導電スポット21B1,21B2,21B3、不連続部22,23A,23B,23C、電気回路ECは、導電物質をインクジェット方式により板紙P上に印刷することによって形成され、
板紙Pを折り畳む際、切り欠き11AXは、扉部第1パネル11Aを扉部第2パネル11Bに重ねたときに、電子モジュールMの対応する位置に形成され、導電スポット21Aは、配列部第1パネル12Aを配列部第2パネル12Bに重ねたときに、不連続部22の中央部に略一致するように形成され、導電スポット21B1,21B2,21B3は、配列部第1パネル12Aを配列部第2パネル12Bに重ねたときに、それぞれ不連続部23A,23B,23Cの2つの電極にまたがる位置に形成され、
電気回路ECの形成された板紙Pは、扉部第1パネル11Aが扉部第2パネル11Bに、配列部第1パネル12Aが配列部第2パネル12Bにそれぞれ重なるように折り畳んで接着し、このとき、導電スポット21Aは不連続部22に、導電スポット21Bは不連続部23にそれぞれ重なるように折り畳まれ、
それぞれのパネルの接着には、弱導電性のヒートシール剤を用い、このヒートシール剤は、不連続部22、不連続部23A,23B,23Cを避けるようにして塗布され、配列部第2パネル12Bと、これを重ね合わせる配列部第1パネル12Aでは、不連続部22、不連続部23A,23B,23Cを避けるようにヒートシール剤が塗布され、
これによって、不連続部22、不連続部23A,23B,23Cの箇所では、配列部第1パネル12Aと配列部第2パネル12Bとの間に隙間が形成され、
スタートボタンSTを押下することで、配列部第2パネル12BのスタートボタンSTと反対側に形成されている不連続部22が押されて導電スポット21Aと接触して回路が導通し、同様に、回答ボタン19Aを押下することで、配列部第2パネル12Bの回答ボタン19Aと反対側に形成されている不連続部23Aが押されて導電スポット21B1と接触して回路が導通し、回答ボタン19Bを押下することで、配列部第2パネル12Bの回答ボタン19Bと反対側に形成されている不連続部23Bが押されて導電スポット21B2と接触して回路が導通し、回答ボタン19Cを押下することで、配列部第2パネル12Bの回答ボタン19Cと反対側に形成されている不連続部23Cが押されて導電スポット21B3と接触して回路が導通するものであり、
電子パッケージ10に備える電子モジュールMは、電磁波(RF信号)を送信するアンテナ(送信手段)32、電子データを記憶する記憶手段33などを備え、
電子パッケージ10の記憶手段33には、使用者の年齢、身長、体重、体脂肪率などを記憶手段33に記憶するようにし、回答とその回答がなされた日時(回答情報と称す)を記憶手段33に記憶し、
アンテナ32より、記憶手段33に記憶されている全てのサプリメント15に対する回答情報と取出情報、および、商品の固有情報が無線通信波として送信される
電子パッケージ10。」

第6 対比・判断
1.本願発明1について
(1)対比
本願発明1と引用発明とを対比する。

ア.引用発明の「スタートボタンST」、「回答ボタン19A」などは、本願発明1の「使用者が押圧可能な複数の選択ボタン」に相当する。

イ.引用発明において、「電子モジュールM」は、「アンテナ(送信手段)32」と「記憶手段33」を有し、「使用者の年齢、身長、体重、脂肪率などを記憶手段33に記憶」し、「回答とその回答がなされた日時(回答情報と称す)を記憶手段33に記憶」するものであり、また、「アンテナ32より、記憶手段33に記憶されている全てのサプリメント15に対する回答情報と取出情報、および、商品の固有情報が無線通信波として送信される」から、引用発明の「電子モジュールM」は、本願発明1の「使用者の識別情報と押圧された選択ボタンの情報とを少なくとも記憶可能で、記憶された情報をホスト装置に無線送信可能な通信モジュール」に相当する。

ウ.引用発明の「電子パッケージ10」は、「1枚のブランク紙(ブランクシート)を所望の形状にカットされた板紙(基板)P」を備えるものであり、「プラスチックシートなどの一定の厚みを持った折り曲げ性にすぐれた材料(部材)を用い」るものであり、前記「スタートボタンST」等が印刷され、前記「電子モジュールM」が貼着されるものであるから、本願発明1の「使用者が押圧可能な複数の選択ボタンと、使用者の識別情報と押圧された選択ボタンの情報とを少なくとも記憶可能で、記憶された情報をホスト装置に無線送信可能な通信モジュールと、を備えたシート状の情報収集装置」に相当する。

エ.引用発明は「板紙Pには、それぞれ矩形状の、・・・扉部第2パネル11B・・・とで構成され、板紙Pに代えて、プラスチックシートなど一定の厚みを持った折り曲げ性にすぐれた材料(部材)を用い、」「扉部第2パネル11Bには、電子モジュールMが貼着され」るものであるから、引用発明の「プラスチックシート」を用いた「第2パネル」は、本願発明1の「前記通信モジュールが実装される第1樹脂層」に相当するといえる。

オ.引用発明の「扉部第1パネル11Aが扉部第2パネル11Bに、配列部第1パネル12Aが配列部第2パネル12Bにそれぞれ重なるように折り畳んで接着」されるものであるから、引用発明の「第1パネル」は、本願発明1の「前記第1樹脂層に接着される第2樹脂層」に相当するといえる。

カ.引用発明の「不連続部22,不連続部23A,23B,23C」は、「不連続部22に対応する反対側の面には円状のスタートボタンSTが印刷され」、「不連続部23A,23B,23Cに対応する反対側の面にはそれぞれ円状の回答ボタン19A,19B,19Cが印刷され」るものであるから、本願発明1の「前記複数の選択ボタンの各位置に対応づけて2つずつ設けられる複数の接点」に相当する。

キ.引用発明の「電気回路EC」は、「電気回路ECの陰極端子は、電子モジュールMの一端より出て、扉部第2パネル11B、側部パネル16B,17B、配列部第2パネル12B、保持部第3パネル13Dのそれぞれ縁部を通って、電子モジュールMの他端へ入るように回路構成され、一方、電気回路ECの陽極端子は合計で32個あり、そのうちの1つが不連続部22の一方に達し、不連続部22の他方は、陰極回路に合流し、また、3つの陽極端子はそれぞれ3つの不連続部23の一方に達し、不連続部23の他方は、陰極回路に合流するもの」であるから、本願発明1の「前記通信モジュールの複数の端子のそれぞれに接続される複数の端子部と、前記複数の接点のそれぞれと前記複数の端子部のそれぞれとを電気的に接続する複数の導通パターン」に相当する。

ク.引用発明は「配列部第2パネル12B」に、「不連続部22、不連続部23A,23B,23Cが形成され」、「扉部第2パネル11B、配列部第2パネル12B、側部パネル16B,17B、保持部第3パネル13D」に、「電気回路EC」が形成されるものであるから、引用発明の「配列部第2パネル12B」の「不連続部22、不連続部23A,23B,23C」および「電気回路EC」が形成され面は、本願発明1の「第1面」に相当し、引用発明の「第2パネル」が「配列部第2パネル12B」の上記面を備えることは、本願発明1の「前記第1樹脂層は、前記複数の選択ボタンの各位置に対応づけて2つずつ設けられる複数の接点と、前記通信モジュールの複数の端子のそれぞれに接続される複数の端子部と、前記複数の接点のそれぞれと前記複数の端子部のそれぞれとを電気的に接続する複数の導通パターンとを有する第1面を備え」ることに相当する。

ケ.引用発明は「導電スポット21Aは、配列部第1パネル12Aを配列部第2パネル12Bに重ねたときに、不連続部22の中央部に略一致するように形成され、導電スポット21B1,21B2,21B3は、配列部第1パネル12Aを配列部第2パネル12Bに重ねたときに、それぞれ不連続部23A,23B,23Cの2つの電極にまたがる位置に形成され」るものであるから、引用発明の「導電スポット21A,導電スポット21B1,21B2,21B3」は、本願発明1の「対応する2つの前記接点ごとに設けられる複数の接点導通部」に相当する。

コ.引用発明は「配列部第1パネル12A」に、「導電スポット21A、導電スポット21B1,21B2,21B3」が形成されるものであるから、引用発明の「配列部第1パネル12A」の「導電スポット21A、導電スポット21B1,21B2,21B3」が形成される面は、本願発明1の「第2面」に相当し、引用発明の「第1パネル」が「配列部第1パネル12A」の上記面を備えることは、本願発明1の「前記第2樹脂層は、対応する2つの前記接点ごとに設けられる複数の接点導通部を有する第2面を備え」ることに相当する。

サ.引用発明は「配列部第2パネル12Bの、不連続部22に対応する反対側の面には円状のスタートボタンSTが印刷され、配列部第2パネル12Bの、不連続部23A,23B,23Cに対応する反対側の面にはそれぞれ円状の回答ボタン19A,19B,19Cが印刷され」る構成を有するものであるから、引用発明の「配列部第2パネル12Bの、不連続部22に対応する反対側の面」、「配列部第2パネル12Bの、不連続部23A,23B,23Cに対応する反対側の面」は、本願発明1の「前記第1面および前記第2面のいずれか一方の反対側に設けられる第3面」に、引用発明の「配列部第2パネル12B」の「スタートボタンST」、「回答ボタン19A,19B,19C」が印刷された部位は、本願発明1の「複数の選択ボタンのそれぞれの押下位置を示す複数のボタン操作部」にそれぞれ相当し、引用発明の上記構成は、本願発明1の「前記第1面および前記第2面のいずれか一方の反対側に設けられる第3面は、前記複数の選択ボタンのそれぞれの押下位置を示す複数のボタン操作部を有」することに相当する。

シ.引用発明が「板紙Pに代えて、プラスチックシートなど一定の厚みを持った折り曲げ性にすぐれた材料(部材)を用い」、「それぞれのパネルの接着には、弱導電性のヒートシール剤を用い、このヒートシール剤は、不連続部22、不連続部23A,23B,23Cを避けるようにして塗布され、配列部第2パネル12Bと、これを重ね合わせる配列部第1パネル12Aでは、不連続部22、不連続部23A,23B,23Cを避けるようにヒートシール剤が塗布され、これによって、不連続部22、不連続部23A,23B,23Cの箇所では、配列部第1パネル12Aと配列部第2パネル12Bとの間に隙間が形成され」ることは、本願発明1の「前記複数の選択ボタンのそれぞれに対応する前記接点と、この接点に対向配置される前記接点導通部との周囲には、該接点と該接点導通部との間の空気を分散させる空気分散部が設けられ」ることと、「前記複数の選択ボタンのそれぞれに対応する前記接点と、この接点に対向配置される前記接点導通部との周囲には、該接点と該接点導通部との間の空気を有する空間部」が設けられる点では共通するといえる。

したがって、両者は以下の一致点と相違点とを有する。

〈一致点〉
「使用者が押圧可能な複数の選択ボタンと、
使用者の識別情報と押圧された選択ボタンの情報とを少なくとも記憶可能で、記憶された情報をホスト装置に無線送信可能な通信モジュールと、を備えたシート状の情報収集装置であって、
前記通信モジュールが実装される第1樹脂層と、
前記第1樹脂層に接着される第2樹脂層と、を備え、
前記第1樹脂層は、前記複数の選択ボタンの各位置に対応づけて2つずつ設けられる複数の接点と、前記通信モジュールの複数の端子のそれぞれに接続される複数の端子部と、前記複数の接点のそれぞれと前記複数の端子部のそれぞれとを電気的に接続する複数の導通パターンとを有する第1面を備え、
前記第2樹脂層は、対応する2つの前記接点ごとに設けられる複数の接点導通部を有する第2面を備え、
前記第1面および前記第2面のいずれか一方の反対側に設けられる第3面は、前記複数の選択ボタンのそれぞれの押下位置を示す複数のボタン操作部を有し、
前記複数の選択ボタンのそれぞれに対応する前記接点と、この接点に対向配置される前記接点導通部との周囲には、該接点と該接点導通部との間の空気を有する空間部が設けられる情報収集装置。」
である点。

〈相違点〉
本願発明1は、「前記複数の選択ボタンのそれぞれに対応する前記接点と、この接点に対向配置される前記接点導通部との周囲には、該接点と該接点導通部との間の空気を分散させる空気分散部が設けられ、前記空気分散部は、前記複数のボタン操作部の少なくとも一部に設けられ、対応する前記接点および前記接点導通部の間の空気を前記ボタン操作部の表面から逃がす孔を含んでおり、前記複数のボタン操作部は、人間の指が触れる操作面と、この操作面の端部に設けられる段部とを有し、前記空気分散部は、前記操作面の反対側の面と前記段部とで形成される空間に配置され、前記孔は、前記段部に設けられる」のに対して、引用発明は、ボタンに対応する接点となる「不連続部」の周囲には、パネル間に隙間が形成されるものではあるものの、当該隙間の空気を分散させる「空気分散部」が設けられるとはされておらず、また、ボタンは、「人間の指が触れる操作面と、この操作面の端部に設けられる段部とを有」し、「孔は、前記段部に設けられる」とは特定されていない点。

(2)相違点についての検討
上記相違点について検討すると、引用例2の段落【0004】-【0008】及び図5には、スイッチを接続するときにドーム型可動接点の内部から空気が吐き出されるので、吐き出される空気を逃がす方法が要求されるドーム型スイッチにおいて、ドーム型可動接点を保持するシートを基材と粘着層との2層から構成し、ドーム型可動接点の縁部付近に前記2層を貫通する空気逃げ穴を形成する技術(以下、「引用例2記載の技術」という。)が記載されており、ボタンに対応する接点となる「不連続部」の周囲には、パネル間に隙間が形成されるものである引用発明に引用例2記載の技術を適用し、可動接点に相当する「不連続部」の縁部に空気逃げ穴を形成することは、当業者が容易になし得たことである。
また、引用例3の第4図及び関連する記載には、可動接点18を保持する弾性シート13を、下部周壁17bと頭部17aとの間に頭部17aを囲むように段状部17cが形成された押しボタンスイッチが記載されるように、操作面の端部に設けられる段部を有するボタンは本願出願前周知のものであり、引用発明のボタンを、操作面の端部に設けられる段部を有する形状のボタンとすることは、当業者が適宜なし得る設計事項にすぎない。
しかしながら、引用発明において、ボタンを上記周知の操作面の端部に設けられる段部を有する形状のボタンとすると共に引用例2記載の技術を適用すると、「前記複数の選択ボタンのそれぞれに対応する前記接点と、この接点に対向配置される前記接点導通部との周囲には、該接点と該接点導通部との間の空気を分散させる空気分散部が設けられ、前記空気分散部は、前記複数のボタン操作部の少なくとも一部に設けられ、対応する前記接点および前記接点導通部の間の空気を前記ボタン操作部の表面から逃がす孔を含んでおり、前記複数のボタン操作部は、人間の指が触れる操作面と、この操作面の端部に設けられる段部とを有し、前記空気分散部は、前記操作面の反対側の面と前記段部とで形成される空間に配置され」たものとはなるものの、必ずしも、「前記孔は、前記段部に設けられる」ものとなるものではない。
そして、引用発明のボタンを上記周知の操作面の端部に設けられる段部を有する形状のボタンとすると共に引用例2記載の技術を適用したものにおいて、さらに、空気逃げ用の「孔は、前記段部に設けられる」構成とする動機はない。
したがって、本願発明1は、当業者であっても引用発明、引用文献2に記載された技術的事項及び上記周知技術に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。

2.本願発明2-4について
本願発明2-4は、本願発明1を引用するものであり、上記「1.請求項1について」にて述べたのと同じ理由により、当業者であっても引用発明、引用文献2に記載された技術的事項及び上記周知技術に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。

第7 原査定について
本願発明1-4は、「前記複数の選択ボタンのそれぞれに対応する前記接点と、この接点に対向配置される前記接点導通部との周囲には、該接点と該接点導通部との間の空気を分散させる空気分散部が設けられ、前記空気分散部は、前記複数のボタン操作部の少なくとも一部に設けられ、対応する前記接点および前記接点導通部の間の空気を前記ボタン操作部の表面から逃がす孔を含んでおり、前記複数のボタン操作部は、人間の指が触れる操作面と、この操作面の端部に設けられる段部とを有し、前記空気分散部は、前記操作面の反対側の面と前記段部とで形成される空間に配置され、前記孔は、前記段部に設けられる」という技術的事項を有し、当該技術的事項は、原査定における引用文献A-Bには記載されておらず、本願出願日前における周知技術でもないので、本願発明1-4は、当業者であっても、原査定における引用文献A-Bに基づいて容易に発明できたものではない。
したがって、原査定を維持することはできない。

第8 むすび
以上のとおり、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審決日 2018-09-05 
出願番号 特願2013-85121(P2013-85121)
審決分類 P 1 8・ 121- WY (G06F)
最終処分 成立  
前審関与審査官 星野 昌幸遠藤 尊志  
特許庁審判長 千葉 輝久
特許庁審判官 山田 正文
稲葉 和生
発明の名称 情報収集装置  
代理人 永井 浩之  
代理人 佐藤 泰和  
代理人 川崎 康  
代理人 堀田 幸裕  
代理人 中村 行孝  
代理人 朝倉 悟  

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