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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G02F
管理番号 1343544
審判番号 不服2017-5260  
総通号数 226 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2018-10-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2017-04-13 
確定日 2018-08-24 
事件の表示 特願2014-256947「フィルター・ファイバーに基づくカスケード・ラマン・ファイバー・レーザー・システム」拒絶査定不服審判事件〔平成27年 4月30日出願公開、特開2015- 84113〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成22年5月11日(パリ条約による優先権主張 2009年5月11日、米国)に出願した特願2012-510949号の一部を平成26年12月19日に新たな特許出願したものであって、平成27年11月26日(同年12月1日発送)付けで拒絶の理由が通知され、これに対して、平成28年6月1日に意見書及び手続補正書が提出されたが、同年11月29日(同年12月13日送達)付けで拒絶査定がなされ、これに対して、平成29年4月13日に拒絶査定不服審判の請求がなされたものである。

第2 本願発明
本願の請求項1ないし11に係る発明は、平成28年6月1日付け手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし11に記載された事項により特定されるとおりのものであるところ、その請求項1に係る発明(以下、「本願発明1」という。)は、次のとおりのものである。

「 光発生および増幅システムであって、
組み合わされて単一構造体にされた増幅器およびカスケード・ラマン共振器を備え、
前記単一構造体は、動作帯域幅にわたって負分散を有するフィルター・ファイバーを備え、前記フィルター・ファイバーは、前記フィルター・ファイバーを通って伝播する光にイオン利得およびラマン利得の両方を提供するように構成され、かつ、目標波長よりも長い波長で不要なストークス次数を抑制するようにさらに構成され、
前記フィルター・ファイバーは、入力端において一組の入力回折格子を有し、出力端において一組の出力回折格子を有し、前記一組の入力回折格子および前記一組の出力回折格子は、前記フィルター・ファイバー内において入れ子状の空胴の並びを画定する反射体対の並びを形成し、
前記反射体対の並びにおける第1の単一の反射体対は、入力光にイオン利得を提供するレーザー空胴および前記入力光に第1のストークス・シフトを提供するラマン空胴の両方として機能する第1の空胴を画定し、前記入れ子状の空胴の並びは、各々が前記入力光にそれぞれ追加のストークス・シフトを提供する追加の空胴をさらに備え、前記第1のストークス・シフトおよび前記追加のストークス・シフトは、入力波長から前記目標波長までの段階的推移を提供するように構成され、
前記フィルター・ファイバーの前記出力端に位置する出力カプラーは、前記目標波長での光の前記フィルター・ファイバーから外への出力結合を提供するように構成され、前記システムはさらに、
励起パワー入力光を前記フィルター・ファイバーに提供するための励起パワー源を備え、前記カスケード・ラマン共振器は20W以上で励起される、光発生および増幅システム。」

第3 引用文献の記載事項
1 引用文献1
原査定の拒絶の理由で引用された、本願の優先日前に頒布された刊行物である、国際公開第02/095885号(以下、「引用文献1」という。)には、図面とともに、次の記載がある(なお、下線は当審で付加した。以下同様。)。

(1) 「 また、このファイバレーザ装置100においては、一対のファイバグレーティ ング121、122を非線形用光ファイバ120に形成して1組の共振器を構成 し、1回の非線形効果によるレーザ発振を行わせるものとして説明しているが、ファイバグレーティングを非線形用光ファイバ120に複数対形成して複数組の共振器を構成し、 非線形効果によるレーザ発振を複数回行わせるようにしても良い。この場合、各対のファイバグレーティングは、中心波長λ_(i)のレーザ光(λ_(i)=λ_(i-1)+Δλ_(i):Δλ_(i)は中心波長λ_(i-1)のレーザ光を励起光としたときに非線形効果によって得られる波長λ_(i-1)からのシフト量、i=2, ・・・、n + 1: nは2以上の整数)を反射するように構成される。そして、各対のファイバグレーティングは、中心波長λ_(i)のレーザ光を反射するファイバグレーティング間に位置する非線形用光ファイバの少なくとも一部が中心波長λ_(i+1)のレ一ザ光を反射するファイバグレーティング間に位置するように配置され、かつ、中心波長λ_(2)のレーザ光を反射するファイバグレーティング間に位置する非線形用光ファィバの少なくとも一部が中心波長λ_(1)のレーザ光を反射する一対の誘導放出効果用反射手段としてのファイバグレーティング111、112間に位置するように配置される。これにより、非線形効果における最初のレーザ発振の効率が改善されるので、複数組の共振器内部で発振するレーザ光は高パワーとなる。そこで、希土類ドープファイバレーザとカスケードラマンファイバレ一ザとを別々に構成する従来例に比べて、 複数回の非線形効果によるレーザ発振 (波長変換)の効率を大幅に向上させることができる。」(第10頁第22行?第11頁12行)

(2) 「 実施例3.
図5はこの発明の実施例3によるファイバレーザ装置を模式的に示す構成図である。
図5において、ファイバレーザ装置400は、石英系の光ファイバの中心をなすコアに活性物質としてのErがドープされた2重のクラッド構造である希土類ドープファイバ410(誘導放出用光ファイバおよび非線形用光ファイバ)と、希土類ドープファイバ410に形成された誘導放出効果用反射手段としての一対のファイバグレーティング411、412により構成される第1の共振器と、希土類ドープファイバ410に形成された非線形効果用反射手段としての一対のファイバグレーティング421、422により構成される第2の共振器と、波長λ_(0)(=980nm)の励起光を反射する励起光反射手段としてのミラー403とを備えている。そして、一対のファイバグレーティング411、412は入射された 波長λ_(0)の励起光により反転分布の状態にされたErから誘導放出効果によって放出される波長λ_(1)(=1550nm)の光を反射するように構成され、一対のファイバグレーティング421、422は波長λ_(1)の励起光の通過により得られるラマンシフト量に対応した波長λ_(2)(=1660nm)の光を反射するように構成されている。また、ファイバグレーティング411、412、421、403は対象とする波長の光に対して高反射率(99%以上)を有し、ファイバグレーティング422は対象とする波長の光に対して低反射率(約30%)を有するように構成されている。
ここで、一対のファイバグレーティング411、412により構成される第1の共振器が、誘導放出効果によるレーザ発振領域(希土類ドープファイバレーザ発振領域)を構成し、一対のファイバグレーティング421、422により構成される第2の共振器が、誘導ラマン散乱による波長λ_(2)のレーザ発振領域(ラマンファイバレーザ発振領域)を構成している。そして、誘導放出効果による波長λ_(1)のレーザ発振領域が、誘導ラマン散乱による波長λ_(2) のレ一ザ発振領域の内部に構成されている。
つぎに、この実施例3によるファイバレーザ装置400の動作について説明する。
まず、波長λ_(0)(=980nm)の励起光が希土類ドープファイバ410の第1クラッドに入力される。このとき、上記実施例1の場合と同様に、2重のクラッド構造である希土類ドープファイバ310は高パワーの励起光を入力することが可能であり、高パワーで誘導放出効果によるレーザ発振を行うことができる。また、ミラー403を設けることで、波長λ_(0)の励起光が希土類ドープファイバ410を高いパワーで折り返し伝搬しているので、誘導放出効果によるレーザ発振が高効率で行われる。
希土類ドープファイバ410に入力された励起光は、希土類ドープファイバ410の第1クラッドを伝搬しコアを通過する際にErを励起している。その結果、誘導放出効果により一対のファイバグレーティング411、412の間で波長λ_(1)(=1550nm)のレーザ光が発振される。このとき、石英系の希土類ドープファイバ410が波長λ_(1)の希土類ドープファイバレーザ発振領域の内部にあるので、波長λ_(1)のレーザ光が誘導ラマン散乱の励起光として希土類ドープファイバ410を伝搬する際に波長λ_(2)(=1660nm)付近に利得を持たせる。その結果、誘導ラマン散乱により一対のファイバグレーティング421、422の間で波長λ_(2)のレーザ光が発振される。そして、誘導ラマン散乱の波長λ_(2)の励起光が非線形用光ファイバとして作用する希土類ドープファイバ410を高いパワーで折り返し伝搬しているため、誘導ラマン散乱による波長λ_(2)のレーザ光の発振が高効率で行われる。
この波長λ_(2)のレーザ光の一部が、ファイバグレーティング422を透過し出力される。
以上のように、実施例3によるファイバレーザ装置400では、波長λ_(0)の励起光から所望の波長λ_(2)のレーザ光への波長変換において高効率化を実現している。」(第17頁16行?第19頁第10行)

(3) 図5は次のものである。


(4) したがって、上記引用文献1には次の発明(以下、「引用文献1発明」という。)が記載されていると認められる。

「石英系の光ファイバの中心をなすコアに活性物質としてのErがドープされた2重のクラッド構造である希土類ドープファイバ410(誘導放出用光ファイバおよび非線形用光ファイバ)と、
前記希土類ドープファイバ410に形成された誘導放出効果用反射手段としての一対のファイバグレーティング411、412により構成される第1の共振器と、
前記希土類ドープファイバ410に形成された非線形効果用反射手段としての一対のファイバグレーティング421、422により構成される第2の共振器と、
前記一対のファイバグレーティング411、412は入射された波長λ_(0)の励起光により反転分布の状態にされたErから誘導放出効果によって放出される波長λ_(1)(=1550nm)の光を反射するように構成され、
前記一対のファイバグレーティング421、422は波長λ_(1)の励起光の通過により得られるラマンシフト量に対応した波長λ_(2)(=1660nm)の光を反射するように構成され、
前記ファイバグレーティング411、412、421は対象とする波長の光に対して高反射率(99%以上)を有し、
前記ファイバグレーティング422は対象とする波長の光に対して低反射率(約30%)を有するように構成され、
前記一対のファイバグレーティング411、412により構成される第1の共振器が、誘導放出効果によるレーザ発振領域(希土類ドープファイバレーザ発振領域)を構成し、
前記一対のファイバグレーティング421、422により構成される第2の共振器が、誘導ラマン散乱による波長λ_(2)のレーザ発振領域(ラマンファイバレーザ発振領域)を構成し、誘導放出効果による波長λ_(1)のレーザ発振領域が、誘導ラマン散乱による波長λ_(2) のレ一ザ発振領域の内部に構成され、
波長λ_(2)のレーザ光の一部が、ファイバグレーティング422を透過し出力される、
ファイバレーザ装置400」

2 引用文献2
原査定の拒絶の理由で引用された、本願の優先日前に頒布(公開日:2009年3月5日)された刊行物である、特開2009-47771号公報(以下、「引用文献2」という。)には、図面とともに、次の記載がある。

(1) 「【0034】
本発明の第2の実施の形態として、図3に示すように、光ファイバラマンレーザ装置40が備える光ファイバ1のコア11の直径の大きさ2r(即ち、半径の大きさr)を後述する所定の大きさ以下に設定することによって、ストークス光の波長より長い光をコア11の中に閉じ込めないようにしてもよい。図3は、本発明の第2の実施の形態に係る光ファイバラマンレーザ装置40が備える光ファイバ1の構成を示す構成図である。
【0035】
本発明の第2の実施の形態に係る光ファイバラマンレーザ装置40は、図1に示す本発明の第1の実施の形態に係る光ファイバラマンレーザ装置40と概ね同様にして構成されている。即ち、ポンプ光源43としては例えば出力1kW、発振波長1085nmのYbファイバレーザを用いている。1は石英系の光ファイバであり受動素子である。光ファイバ1の全長は1kmあり、途中、直径50mm以下のコイル状に20回以上巻いた屈曲部48が設けられて、レーザ光伝播の曲げ損失を導入している。ストークス光の波長は1142nm、二次ストークス光の波長は1206nm程度になっている。
【0036】
コア11の直径の大きさについて、二次ストークス光を閉じ込めない所定の大きさは、例えば次のようにして定めることができる。(略)
【0040】
本発明の第3の実施の形態として、本発明の第1の実施の形態及び本発明の第2の実施の形態の場合のようにコア11に外部からポンプレーザ光を導入するのでなく、2重クラッド構造としてビーム質の悪い半導体レーザ光を内側にある第1クラッド13に導光してポンプ光として用いて、コア11自体に誘導放出を起こさせてファイバレーザとしてもよい。図5は、本発明の第3の実施の形態における、ポンプ光源部分の構造を例示的に説明する図である。図5に示すように、光ファイバ1は第1の屈折率を有するコア領域11の外周に、第2の屈折率を有する第1のクラッド(以下、第1のクラッドと呼称する)13が設けられた構成を有する。さらに、第1のクラッドの外周には、第3の屈折率を有する第2のクラッド領域(以下、第2のクラッドと呼称する)14が設けられた構成を有する。なお、光ファイバ1の被覆部分については図示していない。第1の屈折率は、第2の屈折率よりも高く、第2の屈折率は第3の屈折率よりも高くなっている。
【0041】
本発明の第3の実施の形態では、図1に示す本発明の第1の実施の形態に係る光ファイバラマンレーザ装置40と概ね同様にして構成されている。即ち、図4に示すように、光ファイバ1の両端に出力端42、ポンプ光源43が設けられており、また、ポンプ光源43と出力端42との間には、FBGとしての反射器47、46、45、44がポンプ光源43側から順に設けられている。ポンプ光源43としては例えば出力1kW、発振波長980nmの半導体レーザを用いている。光ファイバ1は、石英系のダブルクラッド光ファイバでありコアにYbをドープした能動素子である。
【0042】
ポンプ光源43の半導体レーザからの発振波長980nmのレーザ光は、第1クラッド13に結合され、第1クラッド13内を伝播しながらYbがドープされたコア11を励起して波長1085nmにおいて誘導放出によるレーザ動作を起こさせるようになっている。このレーザ光が誘導ラマン散乱のポンプ光となる。ストークス光の波長は1142nm、二次ストークス光の波長は1206nm程度になる。
【0043】
本発明の第3の実施の形態では、図4に示すFBG44、47は特定の波長の光を反射する部品であって、図4の例では、波長1085nmの誘導放出レーザ光を反射する。FBG45、46は波長1142nmのストークス光を反射し、反射率はFBG46がほぼ100%、FBG45は20%である。FBG47は前述したように波長1085nmの光を反射し、FBG44と共に誘導放出レーザ光をコア11内に閉じこめる。光ファイバ1の全長は30mあり、途中、直径50mmのコイル状に20回以上巻いた屈曲部48が設けられて、曲げ損失を導入している。また、第1クラッド13に鉄、コバルト、セレンなどの赤外線吸収元素を混入し浸み出してきた二次ストークス光成分を吸収させる。このような構成によって、光ファイバ1では波長1142nmで誘導ラマン散乱が起こり、FBG44をからその一部が透過し、出力端42から出力光として取り出される。
【0044】
本発明の第3の実施の形態によれば、コア11自体に誘導放出を起こさせてファイバレーザとすることができるようにしたことで、光ファイバ1へ外部からラマン散乱のポンプ光を導入するための処理や光学系を省略することができ、トータルの効率を向上させる効果がある。なお、本発明の第3の実施の形態は、図2に示す本発明の第1の実施の形態と同様の効果も有する。
【0045】
そして、本発明の第3の実施の形態では、光ファイバラマンレーザ装置40におけるポンプ光からストークス光への波長変換が効率的に行われる。また、第1クラッド13に波長依存吸収のあるTmなどを添加させると更に有利である。なお、上記のレーザ種類や波長、およびファイバ長は一例であり、他の値のものを選ぶこともできる。また、光ファイバ1に設ける屈曲部48の形状や曲げの回数は特にこだわるものではない。また、第一クラッド13の断面形状も図2に示す略円形状以外の形状であってもよい。さらに、FBG44の後段で光ファイバ1を一旦切って、ダブルクラッドでない通常の光ファイバにスプライシングなどによりつないでも良い。」

3 引用文献3
原査定の拒絶の理由で引用された、本願の優先日前に頒布された刊行物である、特表2008-532323号公報(以下、「引用文献3」という。)には、図面とともに、次の記載がある。

(1) 「【0032】
本発明の理解のためには、非線形ラマン変換ファイバ106の色分散の必要性を議論するのが極めて重要である。パルスカスケードラマンレーザの操作における主要な要求は、変換ファイバがその経路に沿った任意の位置において、その点を通過するこれらのソース、出力及び中間ストークス次数の少なくとも波長に対して正常(負)分散を有することである。正常(負)分散が、カスケードラマンレーザ効率に不利な非線形光学作用を回避するために必要である、かかる作用は例えばソリトン効果によって生じるパルス崩壊、四波混合によって生じるスペクトル線の拡張、パラメータの若しくは変調の不安定作用による雑音の増幅及び自発的な放射、及び「寄生」スペクトル線群の生成である。」

(2) 「【0058】
再び図1を参照すると、非線形ラマン変換ファイバ106の全長若しくはファイバ106が区分けされている場合のちょうど最後の区分が、ソース波長の特定の(N+1)ストークス次数に対応する波長帯域用の波長選択減衰を提供するように生成されることが可能である。特定の(N+1)次数の閾値が決して超過されることなく、カスケードラマン変換がストークス次数番号Nで終了するように、該波長選択減衰は損失を提供する。波長選択減衰は、ファイバへの吸収ドーパント(例えば水)の導入、ガラス材料の吸収端部、ファイバ導波管の長波長カットオフ、若しくは吸収若しくは減衰に対する他の物理的機構に起因し得る。」

第4 対比・判断
1 対比
本願発明1と引用文献1発明とを対比する。

(1) 本願発明1の「フィルター・ファイバーは、前記フィルター・ファイバーを通って伝播する光にイオン利得およびラマン利得の両方を提供するように構成され、かつ、目標波長よりも長い波長で不要なストークス次数を抑制するようにさらに構成され」る構成と、
引用文献1発明の「石英系の光ファイバの中心をなすコアに活性物質としてのErがドープされた2重のクラッド構造である希土類ドープファイバ410(誘導放出用光ファイバおよび非線形用光ファイバ)」、及び、「前記一対のファイバグレーティング411、412は入射された波長λ_(0)の励起光により反転分布の状態にされたErから誘導放出効果によって放出される波長λ_(1)(=1550nm)の光を反射するように構成され、
前記一対のファイバグレーティング421、422は波長λ_(1)の励起光の通過により得られるラマンシフト量に対応した波長λ_(2)(=1660nm)の光を反射するように構成され」る構成とを対比する。

引用文献1発明の「希土類ドープファイバ410」は、入射された波長λ_(0)の励起光により反転分布の状態にされたErイオンからの誘導放出効果によって波長λ_(1)(=1550nm)の光を放出し、第1の共振器が、誘導放出効果によるレーザ発振領域(希土類ドープファイバレーザ発振領域)が構成されるため、Erイオンによる利得が生じ、かつ、第2の共振器により、誘導ラマン散乱によるレーザ発振が行われ、誘導ラマン散乱による利得が生じる。

したがって、両者は、「フィルター・ファイバーは、前記フィルター・ファイバーを通って伝播する光にイオン利得およびラマン利得の両方を提供するように構成され」る点で一致する。

(2) 引用文献1発明の「前記希土類ドープファイバ410に形成された誘導放出効果用反射手段としての一対のファイバグレーティング411、412により構成される第1の共振器と、
前記希土類ドープファイバ410に形成された非線形効果用反射手段としての一対のファイバグレーティング421、422により構成される第2の共振器」、及び、
「前記一対のファイバグレーティング411、412により構成される第1の共振器が、誘導放出効果によるレーザ発振領域(希土類ドープファイバレーザ発振領域)を構成し、
前記一対のファイバグレーティング421、422により構成される第2の共振器が、誘導ラマン散乱による波長λ_(2)のレーザ発振領域(ラマンファイバレーザ発振領域)を構成し、誘導放出効果による波長λ_(1)のレーザ発振領域が、誘導ラマン散乱による波長λ_(2) のレ一ザ発振領域の内部に構成されている」構成において、
ア ファイバグレーティング411、412、421、422は、反射体としての機能を有し、希土類ドープファイバ410に形成され、第1の共振器、第2の共振器を構成するものである。

イ 第1の共振器、第2の共振器の各組となるファイバグレーティングは、希土類ドープファイバ410に、Erイオンによる利得が生じる希土類ドープファイバレーザ発振領域とラマン散乱によりストークス・シフトが発生し、利得を生じるラマンファイバレーザ発振領域とを構成するように、入れ子状に配置しており、当該配置により、第1の共振器は、希土類ドープファイバレーザ発振領域とラマンファイバレーザ発振領域の両方をなすものである。

ウ そして、第1の共振器、第2の共振器により、波長λ_(0), 波長λ_(1), そして、出力の波長λ_(2)に段階的に推移している。

したがって、引用文献1発明の上記構成は、
本願発明1の「前記フィルター・ファイバーは、入力端において一組の入力回折格子を有し、出力端において一組の出力回折格子を有し、前記一組の入力回折格子および前記一組の出力回折格子は、前記フィルター・ファイバー内において入れ子状の空胴の並びを画定する反射体対の並びを形成し、
前記反射体対の並びにおける第1の単一の反射体対は、入力光にイオン利得を提供するレーザー空胴および前記入力光に第1のストークス・シフトを提供するラマン空胴の両方として機能する第1の空胴を画定し、前記入れ子状の空胴の並びは、各々が前記入力光にそれぞれ追加のストークス・シフトを提供する追加の空胴をさらに備え、前記第1のストークス・シフトおよび前記追加のストークス・シフトは、入力波長から前記目標波長までの段階的推移を提供するように構成され」る構成に相当する。

(3) 引用文献1発明の「前記一対のファイバグレーティング411、412は入射された波長λ_(0)の励起光により反転分布の状態にされたErから誘導放出効果によって放出される波長λ_(1)(=1550nm)の光を反射するように構成され」る構成において、「前記一対のファイバグレーティング411、412」には、「入射された波長λ_(0)の励起光」が入力され機能するものであり、ファイバレーザ装置が動作するためには、外部の光源からの励起光を入力する手段が必要があることが自明であるから、「波長λ_(0)の励起光」を入力する手段は、
本願発明1の「励起パワー入力光を前記フィルター・ファイバーに提供するための励起パワー源を備え」る構成に相当する。

(4) 本願発明1の「組み合わされて単一構造体にされた増幅器およびカスケード・ラマン共振器を備え、
前記単一構造体は、動作帯域幅にわたって負分散を有するフィルター・ファイバーを備え」る構成と、
引用文献1発明の「希土類ドープファイバ410」とを対比する。

引用文献1発明の「希土類ドープファイバ410」は、第1の共振器、第2の共振器が構成され、Erイオンによる利得が生じる増幅機能を有しているから、
両者は、「組み合わされて単一構造体にされた増幅器およびカスケード・ラマン共振器を備え、
前記単一構造体は、フィルター・ファイバーを備え」る点で一致する。

(5) 引用文献1発明の「ファイバレーザ装置400」は、波長λ_(2)のレーザ光を発生し、上記(4)のとおり、増幅機能を有するから、本願発明1の「光発生および増幅システム」に相当する。

したがって、両者は、
(一致点)
「 光発生および増幅システムであって、
組み合わされて単一構造体にされた増幅器およびカスケード・ラマン共振器を備え、
前記単一構造体は、フィルター・ファイバーを備え、前記フィルター・ファイバーは、前記フィルター・ファイバーを通って伝播する光にイオン利得およびラマン利得の両方を提供するように構成され、
前記フィルター・ファイバーは、入力端において一組の入力回折格子を有し、出力端において一組の出力回折格子を有し、前記一組の入力回折格子および前記一組の出力回折格子は、前記フィルター・ファイバー内において入れ子状の空胴の並びを画定する反射体対の並びを形成し、
前記反射体対の並びにおける第1の単一の反射体対は、入力光にイオン利得を提供するレーザー空胴および前記入力光に第1のストークス・シフトを提供するラマン空胴の両方として機能する第1の空胴を画定し、前記入れ子状の空胴の並びは、各々が前記入力光にそれぞれ追加のストークス・シフトを提供する追加の空胴をさらに備え、前記第1のストークス・シフトおよび前記追加のストークス・シフトは、入力波長から前記目標波長までの段階的推移を提供するように構成され、
前記システムはさらに、
励起パワー入力光を前記フィルター・ファイバーに提供するための励起パワー源を備える、
光発生および増幅システム。」である点で一致し、次の点で相違する。

(相違点1)
フィルター・ファイバ-が、本願発明1では、「動作帯域幅にわたって負分散を有する」構成であるのに対し、引用文献1発明の「希土類ドープファイバ410」では、そのような構成の限定がない点。

(相違点2)
フィルター・ファイバ-が、本願発明1では、「目標波長よりも長い波長で不要なストークス次数を抑制するようにさらに構成され」ものであるのに対し、引用文献1発明の「希土類ドープファイバ410」では、そのような構成の限定がない点。

(相違点3)
本願発明1では、「前記フィルター・ファイバーの前記出力端に位置する出力カプラーは、前記目標波長での光の前記フィルター・ファイバーから外への出力結合を提供するように構成され」る構成を有するのに対し、引用文献1発明の「ファイバレーザ装置400」では、そのような限定がない点。

(相違点4)
カスケードラマン共振器が、本願発明1では、「20W以上で励起される」のに対して、引用文献1発明の第1の共振器、第2の共振器は、そのような限定がない点。

2 判断
(1) 上記(相違点1)について検討する。
ラマン散乱を発生する光ファイバにおいて、不利な非線形光学効果の防止のために、動作帯域にわたって負分散(正常分散)を有するファイバを用いることは、引用文献3の【0032】に「パルスカスケードラマンレーザの操作における主要な要求は、変換ファイバがその経路に沿った任意の位置において、その点を通過するこれらのソース、出力及び中間ストークス次数の少なくとも波長に対して正常(負)分散を有することである。正常(負)分散が、カスケードラマンレーザ効率に不利な非線形光学作用を回避するために必要である、かかる作用は例えばソリトン効果によって生じるパルス崩壊、四波混合によって生じるスペクトル線の拡張、パラメータの若しくは変調の不安定作用による雑音の増幅及び自発的な放射、及び「寄生」スペクトル線群の生成である。」と記載されているように周知の技術である。

そして、引用文献1発明のファイバレーザ装置400は、「波長λ_(2)のレーザ光の一部が、ファイバグレーティング422を透過し出力される」ものであるから、安定した波長でレーザ光を出力するというレーザ装置の技術常識からみて、出力の波長に変動を及ぼす非線形光学作用を回避するために、上記周知の技術を適用することは、当業者であれば容易に想到し得ることである。

よって、引用文献1発明の希土類ドープファイバ410に対して、上記周知の技術を適用し、相違点1に係る本願発明1の発明特定事項となすことは、当業者であれば容易に想到し得たことである。

(2) 上記(相違点2)について検討する。
引用文献2の段落【0034】に「光ファイバラマンレーザ装置40が備える光ファイバ1のコア11の直径の大きさ2r(即ち、半径の大きさr)を後述する所定の大きさ以下に設定することによって、ストークス光の波長より長い光をコア11の中に閉じ込めないようにしてもよい。」、【0045】「第1クラッド13に鉄、コバルト、セレンなどの赤外線吸収元素を混入し浸み出してきた二次ストークス光成分を吸収させる。このような構成によって、光ファイバ1では波長1142nmで誘導ラマン散乱が起こり、FBG44をからその一部が透過し、出力端42から出力光として取り出される。」と記載されており、
引用文献3の段落【0058】に「非線形ラマン変換ファイバ106の全長若しくはファイバ106が区分けされている場合のちょうど最後の区分が、ソース波長の特定の(N+1)ストークス次数に対応する波長帯域用の波長選択減衰を提供するように生成されることが可能である。特定の(N+1)次数の閾値が決して超過されることなく、カスケードラマン変換がストークス次数番号Nで終了するように、該波長選択減衰は損失を提供する。波長選択減衰は、ファイバへの吸収ドーパント(例えば水)の導入、ガラス材料の吸収端部、ファイバ導波管の長波長カットオフ、若しくは吸収若しくは減衰に対する他の物理的機構に起因し得る。」と記載されている。

すなわち、引用文献2、3には、ともにラマン散乱を発生するファイバにおいて、目標波長よりも、長波長となる、ラマン散乱により発生する高次のストークス光成分を抑制するようにファイバを構成する技術が記載されている。

そして、引用文献1発明と、引用文献2に記載された光ファイバラマンレーザ及び引用文献3に記載された非線形ラマン変換ファイバ106は、各々、所望のストークス次数のラマン散乱光を発生するファイバを有する点で共通するものである。

引用文献1発明のファイバレーザ装置400は、「波長λ_(2)のレーザ光の一部が、ファイバグレーティング422を透過し出力される」ものであるから、安定した波長でレーザ光を出力するというレーザ装置の技術常識からみて、引用文献1発明の希土類ドープファイバ410に対して、不要な波長の光を発生しないように、引用文献2,3に記載された目標波長よりも、長波長となる、ラマン散乱により発生する高次のストークス光成分を抑制するようにファイバを構成する技術を適用して、相違点2に係る本願発明1の発明特定事項となすことは、当業者であれば容易に想到し得たことである。

(3) 上記(相違点3)について検討する。
引用文献1発明のファイバレーザ装置400は、波長λ_(2)のレーザ光の一部が出力されるものであり、出力側に他の装置と光学的な出力結合する手段すなわち、カプラーを配置することは当然のことであり、相違点3は、実質的でない。

仮に、相違点3が実質的なものであったとしても、カプラーをファイバーの出力に配置することは、周知の技術(一例として、引用文献3の段落【0048】の「ラマン変換ファイバ106の終端部306若しくは更なる終端部306'がラマン変換ファイバ106の端部に結合しているので、終端部306若しくは306'はスペクトル形成部(shaper)を提供している。」を参照。)にすぎず、引用文献1発明の希土類ドープファイバ410の出力側に、上記周知のカプラーを単に付加して、相違点2に係る本願発明1の発明特定事項となすことは、当業者であれば容易に想到し得たことである。

(4) 上記(相違点4)について検討する。
レーザ装置において、用途に応じた出力に設計することは、例示するまでもない周知の技術であり、「20W以上で励起」することに関しても、引用文献2の段落【0041】に「ポンプ光源43としては例えば出力1kW、発振波長980nmの半導体レーザを用いている。」との記載されていることからみて、設計し得る出力の大きさとして格別のものともいえない。

したがって、引用文献1発明のファイバレーザ装置400において、励起する出力として適宜の値に設計して、相違点4に係る本願発明1の発明特定事項となすことは、当業者であれば容易に想到し得たことである。

(5) 審判請求人の主張及び当該主張についての当審の判断
ア 審判請求人の主張
審判請求人は、平成29年5月25日付け審判請求書の手続補正書(方式)において、次の主張をしている。

(主張1)「本願発明はこのような特徴的な構成を有することから、上述のように『負分散、高パワーで動作し、目標波長に達した後に発生する誘導ラマン散乱に起因する損失を実質的に低減しながらも、回折格子の損傷及びスーパーコンティニューム発生を防止することができる』という格別な効果を奏することができます。」

(主張2)「これに対し、引例1は、動作帯域幅にわたって負分散を有し、目標波長よりも長い波長で不要なストークス次数を抑制するように構成されるフィルター・ファイバーについて何ら開示、教示又は示唆しておりません。このことからも当然に、引例1は、このようなフィルター・ファイバーを用いて上記単一構造体を構成することについて何ら開示しておりません。
特に引例1は、目標波長に達した後に発生する誘導ラマン散乱に起因する損失を低減すること、及びスーパーコンティニューム発生を防止することについては何ら開示しておりません。そのため、引例1には、本願発明の上記格別な効果を奏することができる特徴的な構成を想到することの動機づけとなる記載もありません。
また、引例2乃至7は、動作帯域にわたって負分散を有し、イオン利得を提供するレーザー空胴及び第1のストークス・シフトを提供するラマン空胴の両方として機能する第1の空胴を画定する反射対を有するフィルター・ファイバーを備えた単一構造体について何ら開示するものではありません。
特に引例2は、回折格子の損傷及びスーパーコンティニューム発生を防止することについて何ら開示しておりません。そのため、引例2には、本願発明の上記格別な効果を奏することのできる特徴的な構成を想到することの動機づけとなる記載もありません。
さらに、引例3に記載された発明は、段落[0011]及び[0029]等に記載されるように、非キャビティ若しくは非共振方法及び装置を提供することを目的とするものであり、本願発明のように、空胴(キャビティ)を備えるラマン共振器を構成することは、引例3の目的に反することになります。そのため、引例3に基づいて本願発明を想到することには阻害要因が存するものと思料いたします。」

イ 審判請求人の主張の検討
(ア)(主張2)について
動作帯域幅にわたって負分散を有するフィルターファイバーの構成は、上記(1)で検討したとおり、引用文献1発明の希土類ドープファイバに、周知技術を適用することにより当業者であれば容易に想到し得たものであり、目標波長よりも長い波長で不要なストークス次数を抑制するように構成されるフィルター・ファイバーについては、上記(2)で検討したとおり、引用文献1発明の希土類ドープファイバに、引用文献2、3に記載された技術を適用することにより、当業者であれば容易に想到し得たものである。

そして、上記(2)、(3)で検討したとおり、引用文献3に、ラマン散乱を発生するファイバに関する技術が記載されており、そのような技術を、引用文献1に記載されたラマン散乱を発生するファイバである「希土類ドープファイバ310」に適用することを阻害する記載があるとはいえない。
よって、当該主張は採用できない。

(イ)(主張1)について
a 回折格子の損傷を防止する効果について
「回折格子の損傷」に関しては、明細書には、本願発明1に関する効果として主張されていない。

一方、本願の明細書の段落【0011】に従来例の説明として「高パワーが、そのようなシステムから実証されているが、図1でのセットアップの結合空胴の性質は、長期の信頼できる動作に重大な影響を有する。特に、結合空胴は、システムが不安定になり、構成要素に損傷を与えるのに十分高いピーク・パワーを持つパルスを発生させる原因となる可能性がある。レーザー高反射体HR1は特に、恐らくそれを通って伝播する高パワーに起因して、システムでの弱いリンクであることが見いだされており、例えばシステム20を使用してエルビウム添加ファイバー・レーザーまたは増幅器を励起することを含むさまざまな条件の下で機能しなくなることが観察されている。加えて、ラマン・レーザーで発生する中間ストークス次数からの光がYb増幅器および励起ダイオードに伝播して戻る可能性があり、それらが機能しなくなる原因となる。その上、第1のストークス・シフトでの光はなお、Ybの利得帯域幅内にあり、ダイオードに達する前に増幅される。これもまた、有害であることは明らかであろう。」と記載されている。

上記記載からみて、本願明細書では、従来例が有するレーザ空洞とラマン空洞とを結合した構成が原因で「回折格子の損傷」が生じていたとしている。

そして、本願発明1では、レーザ空洞とラマン空洞を第1の単一の反射体で構成しているため、このような構成により「回折格子の損傷」を解決したものといえる。

したがって、同様の構成を有する引用文献1発明の第1の共振器は、同様の効果を有するものである。

b スーパーコンティニューム発生を防止する効果について
引用文献3の段落【0032】に「正常(負)分散が、カスケードラマンレーザ効率に不利な非線形光学作用を回避するために必要である、かかる作用は例えばソリトン効果によって生じるパルス崩壊、四波混合によって生じるスペクトル線の拡張、パラメータの若しくは変調の不安定作用による雑音の増幅及び自発的な放射、及び「寄生」スペクトル線群の生成である。」と記載されているように、負分散のファイバを用いることは、「スペクトル線の拡張」を回避するための必要なものであることが読みとれる。

ここで、「スペクトル線の拡張」に関しては、発生する光の波長が幅をもったことを表すものであり、引用文献3にも、段落【0050】に「特異な(正の)分散ファイバ(若しくは正常で且つ極めて小さな分散のものでさえ)における良好なラマン変換は不可能である。なぜならば、スペクトルが広がり、更に四波混合に起因して究極的には超連続体が生成するからである。しかしながら、かかるファイバ若しくはファイバ区分が超連続体生成ファイバとして機能するのであれば、この特性は有益であろう。」と記載されていることからみて、スペクトル線の拡張は、スーパーコンティニュームの発生に関連することであるため、引用文献3の段落【0032】の記載からみて、不利な非線形光学効果の防止のために、動作帯域にわたって負分散(正常分散)を有する周知のファイバは、スーパーコンティニュームの発生を防止する効果を奏するものといえる。

したがって、上記(1)で検討したとおり、引用文献1発明に不利な非線形光学効果の防止のために、動作帯域にわたって負分散(正常分散)を有する周知のファイバを適用することにより、スーパーコンティニュームの発生を防止する効果を奏するものといえる。

c 主張1についてのまとめ
よって、主張する効果は格別なものではなく、当該主張は採用できない。

(6) 小括
したがって、本願発明1は、引用文献1発明、引用文献2?引用文献3に記載された事項、及び、周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。

第5 むすび
以上のとおりであるから、本願発明1は、引用文献1発明、引用文献2?引用文献3に記載された事項、及び、周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

したがって、その余の請求項に係る発明において検討するまでもなく、本願は、拒絶されるべきものである。

よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2018-03-29 
結審通知日 2018-04-03 
審決日 2018-04-16 
出願番号 特願2014-256947(P2014-256947)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (G02F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 廣崎 拓登  
特許庁審判長 森 竜介
特許庁審判官 近藤 幸浩
居島 一仁
発明の名称 フィルター・ファイバーに基づくカスケード・ラマン・ファイバー・レーザー・システム  
代理人 越智 隆夫  
代理人 岡部 讓  
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