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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G09G
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 G09G
管理番号 1344532
審判番号 不服2017-17837  
総通号数 227 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2018-11-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2017-12-01 
確定日 2018-09-20 
事件の表示 特願2014- 39078「表示制御装置、表示制御方法、および表示制御システム」拒絶査定不服審判事件〔平成27年 9月 7日出願公開、特開2015-161930〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成26年2月28日の出願であって、平成29年3月23日付けで拒絶理由が通知され、平成29年5月25日に手続補正がなされたが、平成29年9月15日付けで拒絶査定がなされ(送達日:平成29年9月26日)、これに対し、平成29年12月1日に拒絶査定不服審判が請求され、同時に手続補正がなされたものである。

第2 平成29年12月1日にされた手続補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
平成29年12月1日にされた手続補正(以下、「本件補正」という。)を却下する。

[理由]
1 補正の内容
(1)本件補正後の特許請求の範囲の記載
本件補正により、特許請求の範囲の請求項1は、次のとおり補正された(下線部は補正箇所である。)
「【請求項1】
自車両の走行に関する計測情報を示す第1の計測描画オブジェクトと、前記第1の計測描画オブジェクトと同一の前記計測情報であって、前記第1の計測描画オブジェクトとは異なる表現形式の第2の計測描画オブジェクトとを生成する計測描画オブジェクト生成部と、
前記計測情報以外の情報を示す情報画像を生成する情報画像生成部と、
前記第1の計測描画オブジェクトを表示しかつ前記第2の計測描画オブジェクトを表示しない第1の表示形態と、前記第1の計測描画オブジェクト、前記第2の計測描画オブジェクト、および前記情報画像のうちの少なくとも1つを表示する第2の表示形態と、前記第1の表示形態と前記第2の表示形態との間における遷移中の形態である中間表示形態とのうちのいずれかの表示形態となるように前記計測描画オブジェクト生成部および前記情報画像生成部を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記中間表示形態において、前記第1の計測描画オブジェクト、前記第2の計測描画オブジェクト、および前記情報画像のうちの少なくとも1つの裸眼立体表示空間における奥行きを変更するように前記計測描画オブジェクト生成部および前記情報画像生成部を制御することを特徴とする、表示制御装置。」

(2)本件補正前の特許請求の範囲
本件補正前の平成29年5月25日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1の記載は次のとおりである。
「【請求項1】
自車両の走行に関する計測情報を示す第1の計測描画オブジェクトと、前記第1の計測描画オブジェクトと同一の前記計測情報であって、前記第1の計測描画オブジェクトとは異なる表現形式の第2の計測描画オブジェクトとを生成する計測描画オブジェクト生成部と、
前記計測情報以外の情報を示す情報画像を生成する情報画像生成部と、
前記第1の計測描画オブジェクトを表示しかつ前記第2の計測描画オブジェクトを表示しない第1の表示形態と、前記第1の計測描画オブジェクト、前記第2の計測描画オブジェクト、および前記情報画像のうちの少なくとも1つを表示する第2の表示形態と、前記第1の表示形態と前記第2の表示形態との間における遷移中の形態である中間表示形態とのうちのいずれかの表示形態となるように前記計測描画オブジェクト生成部および前記情報画像生成部を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記中間表示形態において、前記第1の計測描画オブジェクト、前記第2の計測描画オブジェクト、および前記情報画像のうちの少なくとも1つの立体表示空間または擬似立体表示空間における奥行きを変更するように前記計測描画オブジェクト生成部および前記情報画像生成部を制御することを特徴とする、表示制御装置。」

2 補正の適否
本件補正は、本件補正前の請求項1における「立体表示空間または擬似立体表示空間」を、「裸眼立体表示空間」と限定するものであるから、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
そこで、本件補正後の前記請求項1に記載された発明(以下、「本願補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか)について以下に検討する。

(1)本願補正発明
本願補正発明は、上記1(1)に記載したとおりのものである。

(2)引用例の記載事項
ア 引用例1について
原査定の拒絶の理由に引用された、本出願前に頒布された刊行物である、特開2009-73431号公報(以下、「引用例1」という。)には、図面とともに、次の事項が記載されている(下線は、当審で付与した。)。
「【0001】
この発明は、車両用メータユニットに関する。」

「【0017】
・・・(中略)・・・これにより、第一表示モードでは、回転指針式アナログ速度計(第一固有画像機能部品)とデジタル速度計との双方により現在車速をより確実かつ迅速にドライバーに視認させることができる一方、第二表示モードでは、第二固有画像機能部品(例えば、前述のカメラ映像表示部又はカーナビゲーション画面表示部からなる画像表示ウィンドウ)を新たに表示させるにも拘わらず、デジタル速度計により車速は引き続き読み取りが可能となる。」

「【0021】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1Aは、本発明の車両用メータユニットの第一表示モードにおける画面表示例をビットマップ画像にて示すものであり、図1Bはこれを模式化して示すものである。該車両用メータユニット1は自動車(車両)の運転席に対向配置されるものであり、複数のメータ画像を所定のレイアウトにて集合させた形でディスプレイ210に一括表示するものとして構成されている。ディスプレイ210は、図2に示すように、カラー液晶パネル108バックライトモジュール309とを有する周知のものである。メータ画像として具体的には、ギアポジションメータ503、速度計504A,504D、ハイブリッド車の総出力及び回生状態を示す回転指針式アナログ出力計501、平均燃費メータ506、燃料残量メータ507及び水温メータ509が表示されている。
【0022】
速度計504A,504Dは、円弧状の指示軌跡に沿って移動可能な指針502と、該指示軌跡に沿って形成される目盛盤図形40とを有した回転指針式アナログ速度計タ504Aと、画面SCR上にて指示軌跡の内側にて指針502の回転中心Oを包含する領域に、指針502の指示値を数字によりデジタル指示するデジタ速度計504Dとからなる。また、デジタ速度計504Dに表示される数字50の下側には、該数字50を倒立反転した装飾用倒立影画像50Mが表示されている。
【0023】
図4は、車両用メータユニット1の電気的構成の一例を示すブロック図である。
該構成の要部をなすのはメータ表示の主要制御を司るメータECU200である。メータECU200の要部は、CPU281、ROM282、RAM283、描画LSI及び入出力部280が内部バスにて接続されたマイコンからなる。ROM282にはメータ描画ソフトウェアと、各メータ503,504A,504D,501,506,507,509の描画に必要な図形データ、及びデジタ速度計504Dに速度表示するための数字(数字50)のフォントデータが格納されている。装飾用倒立影画像50Mの表示用画像データは、このフォントデータを用いて作成される。
【0024】
メータECU200は、ボデー系ECU300等の他のECUとシリアル通信バス127により、各々通信インターフェース126を介してネットワーク接続されて、動作状態パラメータ取得手段としての機能も果たす。すなわち、ボデー系ECU300には、メータに表示させるべき基本動作状態情報を取得するためのセンサ群が接続されている。具体的には車速センサ301、車両出力検出ユニット302、冷却水の水温センサ303、燃料残量センサ304、平均燃費演算部305及びギアポジション検出部306などである。
【0025】
メータECU200は、上記のセンサ群301?307からの検出情報を、通信バス127を介して取得し、各々対応するメータのマスター画像(例えばROM282に記憶されているものである)上にその指示値を反映させ、各メータの描画データ(以下、メータ描画データ)を作成する。具体的には、図2において、ギアポジション検出部306の検出値がギアポジションメータ503に、車速センサ301の検出値が速度計504A,504Dに、車両出力検出ユニット302の検出値が回転指針式アナログ出力計501に、平均燃費演算部305の4の燃費演算値が平均燃費メータ506に、燃料残量センサ304の検出値が燃料残量メータ507に、水温センサ303の検出値が水温メータ509にそれぞれ反映される。描画LSI106は、上記の描画データを受け取り、グラフィックメモリ107上で画像合成して液晶パネル108に出力する(メータ描画ソフトウェアを実行するメータECU200と連携して表示制御手段を機能実現する)。


「【0026】
以下、第一表示モードのデザイン上の特徴部分について若干補足する。・・・(以下、省略)
【0027】
図1Bに示すごとく、反射投影像を模した装飾用倒立影画像50Mは、仮想投影面HP上にて数字50の手前下方に、該数字50の下縁から遠ざかるほど明度が漸減するグラデーション画像として表示されている。これにより、投影反射光量が減少する画面SCRの手前側ほど装飾用倒立影画像50Mの明度が減少し、反射投影像としてのリアリティが高められる。また、画面SCR上にてメータ画像の背後には、仮想投影面HPに沿う装飾面画像DPが、遠近法により画面SCRの奥行き方向に焦点を生ずる形で表示されている。このような装飾面画像DPを積極表示することで、該装飾面画像DPに対応した位置への仮想投影面HPの存在をより顕在化させることができ、ユーザーに対し装飾用倒立影画像50Mを反射投影像としてより直感的に意識させることができる。なお、仮想投影面HP上にてメータ画像から背後に遠ざかるほど、また、水平方向にて画面SCR中央から左右に遠ざかるほど明度が漸減するグラデーション画像として装飾面画像DPが表示されており、画面SCRの手前上方に仮想照明光VLの光源LSの存在を仮定したときの遠近感をよりリアルに演出することができる。図1Bにおいて、装飾面画像DP上には、画面奥行き方向遠方の焦点を目指して収束する多数の装飾用ストライプが形成されており、装飾面画像DPは明度減少により該焦点の手前で消失(フェードアウト)する形にデザインされ、3D的な奥行き感が高められている。
【0028】
メータ描画ソフトウェアによる、例えば速度計504A,504Dに係るメータ動作処理の流れの概略は以下のとおりである。まず、エンジンが始動すればボデー系ECU300から取得した車速の検出値を取得し、その取得した車速に応じたメータ動作処理となる。この処理ルーチンはエンジンが停止するまで繰り返し実行される。具体的には、図1Bに示すように、アナログ速度計タ504Aの指針502を、取得した車速に対応する目盛位置へ移動するように描画するとともに、車速を示す数値を、前述のフォントデータを用いてデジタ速度計504Dに表示する。上記処理ルーチンの繰り返しに伴い、取得するエンジン回転数の変動に伴い、指針502の描画位置と、デジタ速度計504Dの表示値がこれに追随して変化する。
【0029】
次に、図2は、第二表示モードにおける画面表示例をビットマップ画像にて示すものであり、図1Aの第一表示モードとは明らかにレイアウトが相違するものとなっている。第一表示モードと第二表示モードとの相互切り替えは、図2に示すように、メータECU200(あるいは通信バス127を介して接続された他のECUであってもよい)に接続された表示モード切替スイッチ290を1回操作する毎に、交互に繰り返される。該表示モード切替スイッチ290は、例えばステアリングホイールか、センターコンソール部など、車室内にてドライバーが容易に操作できる位置に設けられる。
【0030】
図2を図1Aと比較すれば明らかな通り、デジタル速度計504D、平均燃費メータ506、ギアポジションメータ503、燃料残量メータ507及び水温メータ509が、第一表示モードにおいても表示される共通画像機能部品となっている。他方、回転指針式アナログ速度計504Aと、回転指針式アナログ出力計501とは、図1Aの第一表示モードにおいてのみ表示される第一固有画像機能部品となっている。
【0031】
さらに、図2の第二表示モードでは、画面中央に画像表示ウィンドウ510が大きく表示されている。この画像表示ウィンドウ510は、図3のボデー系ECU300に接続された周知のナイトビューカメラ(赤外線カメラ)が撮影する車外のナイトビュー映像(赤外線暗視画像)か、又は、通信バス127を介して接続されたカーナビゲーション装置308からの、地図による案内画像等を表示するものである(図面ではナイトビュー映像を表示する態様で代表させてあるが、これに限定されるものではない)。この画像表示ウィンドウ510は、該第二表示モードにおいてのみ表示される第二固有画像機能部品を構成するものである。」

「【0033】
また、図2に示すように、第二表示モードにおいて画像表示ウィンドウ510は、ディスプレイ210の画面中央にて、図1Aにおける(第一固有画像機能部品をなす)回転指針式アナログ速度計504Aと回転指針式アナログ出力計501との双方にまたがって重なるよう、その表示位置及び大きさが設定されている。これら回転指針式アナログ速度計504Aと回転指針式アナログ出力計501とは、図2の第二表示モードでは表示されない。つまり、第二表示モードへの切り替えに伴い消去されるものである。
【0034】
ディスプレイ210の表示モードが、図1Aの第一表示モードから図2の第二表示モードへ切り替わるに伴い、メータ描画ソフトウェアの実行によりモード遷移アニメーションが表示出力される。このモード遷移アニメーションは、共通画像機能部品をなすデジタル速度計504D、平均燃費メータ506及びギアポジションメータ503の、図1Aの第一表示モードでの表示位置から、図2の第二表示モードでの表示位置に移動する遷移過程を示す動画を含む。また、図1Aにおける第一固有画像機能部品をなす回転指針式アナログ速度計504Aと回転指針式アナログ出力計501との表示状態を、図2に示す消去状態に向けて漸次移行表示させる動画を含む。図8?図11は、そのモード遷移アニメーションの実施例を示すものであり、図8のフレーム1はアニメーションの起点フレームであり、図1Aの第一表示モードでの表示画面と一致する。また、図11のフレーム16はアニメーションの終点フレームであり、図2の第二表示モードでの表示画面と一致する。それ以外のフレーム2?フレーム15が、その間の動画表示の連続的な流れを示している。
【0035】
具体的には、左右の回転指針式アナログ出力計501及び回転指針式アナログ速度計504Aの隣接方向中間位置には画像縮小の収束点が概念的に設定されており、それら回転指針式アナログ出力計501及び回転指針式アナログ速度計504Aは、フレーム2?8(図8、図9)に示すごとく、その収束点に向けて漸次縮小しながらフェードアウトし、消去される動画処理となる。図4には、この過程を模式的に示している。このとき、各フレーム上の画像メータ501,504Aには残像処理が施され、前述のごとく、仮想光源LS(図13)によるグラデーションと、遠近法とを用いた画面奥行き方向への3D背景画像(仮想投影面HPを含む)において、その消失点が示す遠方に画像メータ501,504Aがあたかも飛び去ってゆくような、斬新な表示効果が達成されている。ただし、図5に示すように、画像メータ501,504A(第一固有画像機能部品)をフェードアウトしつつ消去するようにしてもよいし、図6に示すように、画面上に予め定められた消去方向(図6では画面下縁から上縁に向う方向)に沿って、一方の端部側から他方の端部側に向けて掃引形態で消去することも可能である。
【0036】
フレーム2?10(図8?図10)に示すごとく、画像メータ501,504Aを消去する動画が開始されると、これと連動して、画像表示ウィンドウ510を画面上に漸次出現させる動画処理となる。この実施形態では、画像表示ウィンドウ510は画面下側から上方へフレームを追う毎に徐々にせり上がるように出現する。なお、画像表示ウィンドウ510は出現動画の表示中は非画像出力状態となっており、第二表示モードでの最終表示位置への到達が完了すれば(フレーム10)、該画像表示ウィンドウ510内への表示対象画像(ここではナイトビュー画像)が表示される(フレーム11?フレーム16)。
【0037】
フレーム1(図8)に示すように、デジタル速度計504Dは回転指針式アナログ速度計504Aの内側に表示されているが、フレーム16(図11)との対比からも明らかな通り、第二表示モードでの画像表示ウィンドウ510の表示領域は、この第一表示モードでのデジタル速度計504Dの表示領域と重なっているので、画像表示ウィンドウ510がせり上がってくるとデジタル速度計504Dと干渉することになる。しかし、デジタル速度計504Dは、そのせり上がってくる画像表示ウィンドウ510をかわすようにその右余白領域側への移動を開始し(フレーム3)、画像表示ウィンドウ510の動きと並行して移動を継続し(フレーム3?7)、第二表示モードでの最終的な表示位置に到達すれば移動を停止する動画処理となる(フレーム8)。図4には、この過程を模式的に示している。デジタル速度計504Dは、画像表示ウィンドウ510の、回転指針式アナログ速度計504Aの収束点Qに向けた縮小方向とは反対側の側縁(図では右側縁)の外側に向けて移動していることが明らかである。」


したがって、引用例1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。

「車両用メータユニット1は、複数のメータ画像を所定のレイアウトにて集合させた形でディスプレイ210に一括表示するものとして構成され、ディスプレイ210は、カラー液晶パネル108を有するものであり、メータ画像として具体的には、速度計504A,504D、回転指針式アナログ出力計501が表示され(【0021】)、
速度計504A,504Dは、回転指針式アナログ速度計504Aと、デジタ速度計504Dとからなり(【0022】)、車速センサ301の検出値が速度計504Dに反映され(【0025】)、
車両用メータユニット1の電気的構成の要部をなすのはメータ表示の主要制御を司るメータECU200であり、メータECU200の要部は、CPU281、ROM282、RAM283、描画LSI及び入出力部280が内部バスにて接続されたマイコンからなり(【0023】)、
メータECU200は、各メータの描画データ(以下、メータ描画データ)を作成し、描画LSI106は、上記の描画データを受け取り、グラフィックメモリ107上で画像合成して液晶パネル108に出力し(メータ描画ソフトウェアを実行するメータECU200と連携して表示制御手段を機能実現する)(【0025】)、
メータ描画ソフトウェアによる処理ルーチンは、アナログ速度計504Aの指針502を、取得した車速に対応する目盛位置へ移動するように描画するとともに、車速を示す数値を、前述のフォントデータを用いてデジタ速度計504Dに表示し(【0028】)、
第一表示モードと第二表示モードとの相互切り替えは、メータECU200に接続された表示モード切替スイッチ290を1回操作する毎に、交互に繰り返され(【0029】)、
デジタル速度計504Dが第一表示モードにおいても表示され、他方、回転指針式アナログ速度計504Aと、回転指針式アナログ出力計501とは、第一表示モードにおいてのみ表示され(【0030】)、
第二表示モードでは、画面中央に画像表示ウィンドウ510が大きく表示され、この画像表示ウィンドウ510は、ボデー系ECU300に接続された周知のナイトビューカメラ(赤外線カメラ)が撮影する車外のナイトビュー映像(赤外線暗視画像)等を表示するものであり、この画像表示ウィンドウ510は、該第二表示モードにおいてのみ表示され(【0031】)、
ディスプレイ210の表示モードが、第一表示モードから第二表示モードへ切り替わるに伴い、メータ描画ソフトウェアの実行によりモード遷移アニメーションが表示出力され(【0034】)、
具体的には、左右の回転指針式アナログ出力計501及び回転指針式アナログ速度計504Aの隣接方向中間位置には画像縮小の収束点が概念的に設定されており、それら回転指針式アナログ出力計501及び回転指針式アナログ速度計504Aは、その収束点に向けて漸次縮小しながらフェードアウトし、消去されるが、このとき、遠近法を用いた消失点が示す遠方に画像メータ501,504Aがあたかも飛び去ってゆくような、斬新な表示効果が達成され(【0035】)、
これと連動して、画像表示ウィンドウ510は画面下側から上方へ徐々にせり上がるように出現し、第二表示モードでの最終表示位置への到達が完了すれば、該画像表示ウィンドウ510内への表示対象画像(ここではナイトビュー画像)が表示され(【0036】)、
デジタル速度計504Dは回転指針式アナログ速度計504Aの内側に表示されているが、デジタル速度計504Dは、そのせり上がってくる画像表示ウィンドウ510をかわすようにその右余白領域側への移動を開始し、第二表示モードでの最終的な表示位置に到達すれば移動を停止する(【0037】)、
車両用メータユニット1(【0001】)。」

イ 周知例1について
当審において、周知例として新たに引用する、本出願前に頒布された刊行物である、特開2010-30330号公報(以下、「周知例1」という。)には、図面とともに、次の事項が記載されている(下線は、当審で付与した。)。
「【0025】
以上のように、本実施形態では、画像表示装置10と、この画像表示装置10に車両情報を画像として表示させる制御手段20とを備えた車両用表示装置において、制御手段20は計測情報をアナログ表示する第1の表示モードと、前記計測情報と撮像画像(特定情報)103とを表示する第2の表示モードとを実行すると共に、前記第1の表示モードから前記第2の表示モードに移行する場合、前記第1の表示モードでは画像表示装置10の所定領域PAに表示されていたアナログ表示画像102を前記第2の表示モードではデジタル表示画像104に切り替えて、所定領域PA内に表示させることにより、第1の表示モードから第2の表示モードへの切り替えに際して、特定の計測情報をアナログ表示画像102からデジタル表示画像104に切り替えても、デジタル表示画像104が、アナログ表示画像102が表示されていた所定領域PA内に表示されるため、表示画像の表示位置が一定となり、情報の認識性を向上させることができる。
【0026】
また本実施形態では、制御手段20が、前記第1の表示モードから前記第2の表示モードに移行する場合、中間表示モードを経て移行するように設定されており、この中間表示モードにてデジタル表示画像104をアナログ表示画像102と共に一旦表示させ、その後、デジタル画像104を所定領域PA内に表示させてなることにより、デジタル表示画像104とアナログ表示画像102とを同時に表示した後、デジタル画像104を所定領域PA内に表示するため、モード変更に際して表示態様の急激な変化を抑え、これにより情報の認識性をより一層高めることができる。」

「【0029】
図5は、本発明の第2の実施形態として中間表示モードの変形例を示すもので、図3に示した中間表示モードとの相違点は、デジタル表示画像104の位置である。
【0030】
すなわち、図3に示す中間表示モードでは、デジタル表示画像104を第2のアナログ表示画像102の図3中下側に表示したが、図5に示す中間表示モードでは、第2のアナログ表示画像102の領域内に表示している。」


ウ 周知例2について
原査定の拒絶理由の拒絶の理由で引用された、本出願前に頒布された刊行物である、特開2013-104976号公報(以下、「周知例2」という。)には、図面とともに、次の事項が記載されている(下線は、当審で付与した。)。
「【0002】
従来、例えば、特許文献1,2に開示のように、視認者に注意喚起を行う警告画像やナビゲーション装置の矢印画像等の車両に係わる情報を、立体視させる意匠を含んだ画像によって視認者に呈示する車両用表示装置が知られている。これら特許文献1,2に開示の車両用表示装置では、視差分割方式により立体表示を可能とする液晶ディスプレイが用いられている。詳しく説明すると、視差分割方式の液晶ディスプレイは、視認者の左目に視認される左目用画像と右目に視認される右目用画像とを表示画面に表示する。視認者は、左右の画像の付与された視差により、表示画面の垂直方向に沿って当該表示画面からずれた位置に、意匠を立体的に知覚することができる。」

(3)引用発明との対比
本願補正発明と引用発明とを対比する。
ア 引用発明における「車速」は、「車速センサ301の検出値」であるから、本願補正発明における「自車両の走行に関する計測情報」に相当する。

イ 引用発明における「指針502を、取得した車速に対応する目盛位置へ移動するように描画」した「回転指針式アナログ速度計504A」が、本願補正発明における「自車両の走行に関する計測情報を示す第1の計測描画オブジェクト」に相当する。

ウ 引用発明における「車速を示す数値を、前述のフォントデータを用いて」「表示し」た「デジタ速度計504D」が、本願補正発明における「前記第1の計測描画オブジェクトと同一の前記計測情報であって、前記第1の計測描画オブジェクトとは異なる表現形式の第2の計測描画オブジェクト」に相当する。

エ 引用発明における、「メータ描画ソフトウェアを実行する」「メータECU200」は、「各メータの描画データ(以下、メータ描画データ)を作成し」ているから、本願補正発明における、「第1の計測描画オブジェクト」と「第2の計測描画オブジェクト」とを「生成する計測描画オブジェクト生成部」に相当する。

オ 引用発明において、「画像表示ウィンドウ510」内に表示された「車外のナイトビュー映像(赤外線暗視画像)」が、本願補正発明における「前記計測情報以外の情報を示す情報画像」に相当する。
また、引用発明では、「モード遷移アニメーション」及び「第二表示モード」において、「ナイトビューカメラ(赤外線カメラ)」から「入出力部280」を介して受け取った「車外のナイトビュー映像(赤外線暗視画像)」を「画像表示ウィンドウ510」に表示していることから、引用発明における「メータECU200」が、「入出力部280」や「通信バス127を介して」受け取った「車外のナイトビュー映像(赤外線暗視画像)」を、「画像表示ウィンドウ510」内の画像となるように処理する機能部を備えていることは明らかである。
よって、引用発明において、「ナイトビューカメラ(赤外線カメラ)」から受け取った「車外のナイトビュー映像(赤外線暗視画像)」を、「モード遷移アニメーション」及び「第二表示モード」における「画像表示ウィンドウ510」内の画像となるように処理する機能部と、本願補正発明における「前記計測情報以外の情報を示す情報画像を生成する情報画像生成部」とは、「前記計測情報以外の情報を示す情報画像を作成する情報画像作成部」の点で共通するといえる。

カ 引用発明における「第一表示モード」は、「回転指針式アナログ速度計504A」を表示するとともに「回転指針式アナログ速度計504Aの内側」に「デジタル速度計504D」も表示しているから、本願補正発明における「前記第1の計測描画オブジェクトを表示しかつ前記第2の計測描画オブジェクトを表示しない第1の表示形態」とは、「少なくとも前記第1の計測描画オブジェクトを表示する第1の表示形態」の点で共通する。

キ 引用発明における「第二表示モード」は、「第二表示モードでの」「表示位置」に「デジタル速度計504D」を表示するとともに、「画像表示ウィンドウ510」を表示しているから、本願補正発明における「前記第1の計測描画オブジェクト、前記第2の計測描画オブジェクト、および前記情報画像のうちの少なくとも1つを表示する第2の表示形態」に相当する。

ク 引用発明における「ディスプレイ210の表示モードが、第一表示モードから第二表示モードへ切り替わるに伴」って表示される「モード遷移アニメーション」が、本願補正発明における「前記第1の表示形態と前記第2の表示形態との間における遷移中の形態である中間表示形態」に相当する。

ケ 引用発明における「メータECU200」は、「メータ表示の主要制御を司る」ものであって、「メータ描画ソフトウェアの実行」により、「描画LSI106」と「連携して表示制御手段を機能実現」し、また、「メータECU200に接続された表示モード切替スイッチ290を1回操作する毎に」、「第一表示モードと第二表示モードとの相互切り替え」を行ない、「モード遷移アニメーション」を表示している。
よって、上記「オ」を踏まえると、引用発明における「メータECU200」と、本願補正発明における「1の表示形態」と「第2の表示形態」と「中間表示形態とのうちのいずれかの表示形態となるように前記計測描画オブジェクト生成部および前記情報画像生成部を制御する制御部」とは、「1の表示形態」と「第2の表示形態」と「中間表示形態とのうちのいずれかの表示形態となるように前記計測描画オブジェクト生成部および前記情報画像作成部を制御する制御部」の点で共通する。

コ 引用発明における「モード遷移アニメーション」において、「メータECU200」が「メータ描画ソフトウェア」を実行し、「左右の回転指針式アナログ出力計501及び回転指針式アナログ速度計504Aの隣接方向中間位置には画像縮小の収束点が概念的に設定されており、それら回転指針式アナログ出力計501及び回転指針式アナログ速度計504Aは、その収束点に向けて漸次縮小しながらフェードアウトし、消去されるが、このとき、遠近法を用いた消失点が示す遠方に画像メータ501,504Aがあたかも飛び去ってゆくような、斬新な表示効果が達成され」、「これと連動して、画像表示ウィンドウ510は画面下側から上方へ徐々にせり上がるように出現し、第二表示モードでの最終表示位置への到達が完了すれば、該画像表示ウィンドウ510内への表示対象画像(ここではナイトビュー画像)が表示され」るようにすることと、本願補正発明における「前記中間表示形態において、前記第1の計測描画オブジェクト、前記第2の計測描画オブジェクト、および前記情報画像のうちの少なくとも1つの裸眼立体表示空間における奥行きを変更するように前記計測描画オブジェクト生成部および前記情報画像生成部を制御する」こととは、上記「ケ」及び引用発明におけるディスプレスが「カラー液晶パネル108」を有するものであることを踏まえると、「前記中間表示形態において、前記第1の計測描画オブジェクト、前記第2の計測描画オブジェクト、および前記情報画像のうちの少なくとも1つの表示間における奥行きを変更するように前記計測描画オブジェクト生成部および前記情報画像作成部を制御する」点で共通する。

サ 引用発明における「車両用メータユニット1」が、本願補正発明における「表示制御装置」に相当する。

以上のことから、本願補正発明と引用発明との一致点、相違点は、次のとおりである。
(一致点)
「自車両の走行に関する計測情報を示す第1の計測描画オブジェクトと、前記第1の計測描画オブジェクトと同一の前記計測情報であって、前記第1の計測描画オブジェクトとは異なる表現形式の第2の計測描画オブジェクトとを生成する計測描画オブジェクト生成部と、
前記計測情報以外の情報を示す情報画像を作成する情報画像作成部と、
少なくとも前記第1の計測描画オブジェクトを表示する第1の表示形態と、前記第1の計測描画オブジェクト、前記第2の計測描画オブジェクト、および前記情報画像のうちの少なくとも1つを表示する第2の表示形態と、前記第1の表示形態と前記第2の表示形態との間における遷移中の形態である中間表示形態とのうちのいずれかの表示形態となるように前記計測描画オブジェクト生成部および前記情報画像作成部を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記中間表示形態において、前記第1の計測描画オブジェクト、前記第2の計測描画オブジェクト、および前記情報画像のうちの少なくとも1つの表示における奥行きを変更するように前記計測描画オブジェクト生成部および前記情報画像作成部を制御することを特徴とする、表示制御装置。」

(相違点1)
本願補正発明では、第1の表示形態が、「前記第1の計測描画オブジェクトを表示しかつ前記第2の計測描画オブジェクトを表示しないものであるのに対し、引用発明では、第一表示モードにおいて、「回転指針式アナログ速度計504A」を表示するとともに「回転指針式アナログ速度計504Aの内側」に「デジタル速度計504D」を表示している点。

(相違点2)
本願補正発明では、前記中間表示形態において、「前記第1の計測描画オブジェクト、前記第2の計測描画オブジェクト、および前記情報画像のうちの少なくとも1つの裸眼立体表示空間における奥行きを変更するように」しているのに対し、引用発明では、「ディスプレイ210は、カラー液晶パネル108を有する」ものであって、モード遷移アニメーションにおいて、「左右の回転指針式アナログ出力計501及び回転指針式アナログ速度計504Aの隣接方向中間位置には画像縮小の収束点が概念的に設定されており、それら回転指針式アナログ出力計501及び回転指針式アナログ速度計504Aは、その収束点に向けて漸次縮小しながらフェードアウトし、消去されるが、このとき、遠近法を用いた消失点が示す遠方に画像メータ501,504Aがあたかも飛び去ってゆくような、斬新な表示効果が達成され」るようにしている点。

(相違点3)
本願補正発明では、「前記計測情報以外の情報を示す情報画像を生成する情報画像生成部」を備え、「制御部」が「第1の表示形態」と「第2の表示形態」と「中間表示形態と」の「いずれかの表示形態となるように」制御する際に、上記「情報画像生成部」を制御しているのに対し、引用発明では、「メータECU200」が「ナイトビューカメラ(赤外線カメラ)」から受け取った「車外のナイトビュー映像(赤外線暗視画像)」を「画像表示ウィンドウ510」内の画像となるように処理する機能部を備えることは明らかであって、「メータECU200」が「モード遷移アニメーション」及び「第二表示モード」において、「車外のナイトビュー映像(赤外線暗視画像)」を「画像表示ウィンドウ510」内の画像として表示している(つまり、「メータECU200」が、「車外のナイトビュー映像(赤外線暗視画像)」を、「モード遷移アニメーション」及び「第二表示モード」における「画像表示ウィンドウ510」内の画像となるように、上記機能部を制御している)点。

(4)判断
以下、相違点について検討する。
ア (相違点1)について
引用例1の段落【0017】には、「第一表示モードでは、回転指針式アナログ速度計(第一固有画像機能部品)とデジタル速度計との双方により現在車速をより確実かつ迅速にドライバーに視認させることができる」と記載されている。
すると、引用発明において、「第一表示モード」において「デジタル速度計」を表示する理由は、「デジタル速度計」を回転指針式アナログ速度計(第一固有画像機能部品)とともに表示することで、「現在車速をより確実かつ迅速にドライバーに視認させる」ためであるから、「第一表示モード」において「デジタル速度計」を表示させるか否かは、現在車速の視認性をどの程度を確保すべきかに応じて、当業者が適宜決定しうる事項であるといえる。
そして、「車両用表示装置」における「第1の表示モードから第2の表示モードへの切り替えに際して、特定の計測情報を、アナログ表示画像102からデジタル表示画像104に切り替え」て表示することは、例えば周知例1に記載されているように周知の事項であるから、引用発明に周知の事項を適用し、引用発明において、「第一表示モード」では「デジタル速度計」を表示せずに「回転指針式アナログ速度計」を表示し、「モード遷移アニメーション」では、例えばその最初のフレームにおいて「回転指針式アナログ速度計」の内側に「デジタル速度計」を表示し、「第二表示モード」において「デジタル速度計」を「表示位置」に表示するようにして(つまり、「第一表示モード」では、「回転指針式アナログ速度計」を表示し、かつ、「デジタル速度計」を表示しないようにして)、上記相違点1に係る本願補正発明の構成とすることは、当業者が容易になし得たことである。

イ (相違点2)について
引用例1の段落【0027】には、「図1Bにおいて、装飾面画像DP上には、画面奥行き方向遠方の焦点を目指して収束する多数の装飾用ストライプが形成されており、装飾面画像DPは明度減少により該焦点の手前で消失(フェードアウト)する形にデザインされ、3D的な奥行き感が高められている。」と記載されている。
このことから、引用発明における画面表示では、「3D的な奥行き感」をより高めることが指向されていることは明らかである。
そして、例えば周知例2に記載されているとおり、「車両用表示装置」においても、「視差分割方式により立体表示を可能とする液晶ディスプレイ」を用いることは、周知の事項であるから、引用発明における「ディスプレイ210」として、「カラー液晶パネル108を有する」ものに代え、周知の「視差分割方式により立体表示を可能とする液晶ディスプレイ」を用い、「遠近法を用いた消失点が示す遠方に画像メータ501,504Aがあたかも飛び去ってゆくような、斬新な表示効果」を、「視認者の左目に視認される左目用画像と右目に視認される右目用画像とを表示画面に表示し、左右の画像の付与された視差により、立体的に知覚することができる」表示(本願補正発明でいう「裸眼立体空間表示」)により視認者に与えるようにして、上記相違点2に係る本願補正発明の構成とすることは、当業者が容易になし得たことである。

ウ (相違点3)について
本願明細書の段落【0033】には、「情報画像生成部3は、映像入力部8に入力された映像に基づいて情報画像を生成する。」(下線は、強調のため、当審で付与した。)と記載されている。
すると、本願補正発明における、情報画像の「生成」とは、外部から入力された「映像」を処理することによって画像を作成することを含む用語であるから、引用発明の「メータECU200」が備えることの明らかな機能部、つまり、「ナイトビューカメラ(赤外線カメラ)」から受け取った「車外のナイトビュー映像(赤外線暗視画像)」を「画像表示ウィンドウ510」内の画像となるように処理する機能部は、実質的に、本願補正発明における「情報画像生成部」と同じく、情報画像の「生成」処理を行なうものであるといえる。
よって、上記相違点3は、実質的な相違点ではない。

エ そして、これらの相違点を総合的に勘案しても、本願補正発明の奏する作用効果は、引用発明及び周知の事項の奏する作用効果から予測される範囲内のものにすきず、格別顕著なものということはできない。

オ したがって、本願補正発明は、引用発明及び周知の事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができないものである。

(5)本件補正についてのむすび
以上のとおり、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

第3 本願発明について
1 本願発明
平成29年12月1日にされた手続補正は、上記のとおり却下されたので、本願の請求項1ないし12に係る発明は、平成29年5月25日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし12に記載された事項により特定されるとおりのものであるところ、その請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、その請求項1に記載されたとおりのものである。再掲すれば、次のとおり。
「【請求項1】
自車両の走行に関する計測情報を示す第1の計測描画オブジェクトと、前記第1の計測描画オブジェクトと同一の前記計測情報であって、前記第1の計測描画オブジェクトとは異なる表現形式の第2の計測描画オブジェクトとを生成する計測描画オブジェクト生成部と、
前記計測情報以外の情報を示す情報画像を生成する情報画像生成部と、
前記第1の計測描画オブジェクトを表示しかつ前記第2の計測描画オブジェクトを表示しない第1の表示形態と、前記第1の計測描画オブジェクト、前記第2の計測描画オブジェクト、および前記情報画像のうちの少なくとも1つを表示する第2の表示形態と、前記第1の表示形態と前記第2の表示形態との間における遷移中の形態である中間表示形態とのうちのいずれかの表示形態となるように前記計測描画オブジェクト生成部および前記情報画像生成部を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記中間表示形態において、前記第1の計測描画オブジェクト、前記第2の計測描画オブジェクト、および前記情報画像のうちの少なくとも1つの立体表示空間または擬似立体表示空間における奥行きを変更するように前記計測描画オブジェクト生成部および前記情報画像生成部を制御することを特徴とする、表示制御装置。」

2 引用例等
原査定の拒絶の理由で引用された引用例1、周知例2、当審で周知例として引用した周知例1、及びそれらの記載事項は、前記第2の[理由]2(2)に記載したとおりである。

3 対比・判断
本願発明は、前記第2の[理由]2で検討した本願補正発明における「裸眼立体表示空間」を、「立体表示空間または擬似立体表示空間」とし、表示についての限定事項を解除したものである。
そうすると、本願発明の構成に、本件補正に係る上記限定を付加したものに相当する本願補正発明が、前記第2の[理由]2(3)、(4)に記載したとおり、引用発明及び周知の事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、同様の理由により、引用発明及び周知の事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。

4 むすび
以上のとおり、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないから、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶されるべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2018-07-17 
結審通知日 2018-07-24 
審決日 2018-08-06 
出願番号 特願2014-39078(P2014-39078)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (G09G)
P 1 8・ 575- Z (G09G)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 山崎 仁之森口 忠紀  
特許庁審判長 中塚 直樹
特許庁審判官 須原 宏光
清水 稔
発明の名称 表示制御装置、表示制御方法、および表示制御システム  
代理人 吉竹 英俊  
代理人 有田 貴弘  
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