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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 G06F 審判 査定不服 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 取り消して特許、登録 G06F |
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管理番号 | 1346427 |
審判番号 | 不服2017-13011 |
総通号数 | 229 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2019-01-25 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2017-09-04 |
確定日 | 2018-12-11 |
事件の表示 | 特願2014-233262「電子ドキュメント管理装置、電子ドキュメント管理システムおよび電子ドキュメント管理用プログラム」拒絶査定不服審判事件〔平成28年 5月30日出願公開、特開2016- 99637、請求項の数(6)〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 |
理由 |
第1 手続の経緯 本件審判請求に係る出願(以下,「本願」という。)は,平成26年11月18日の出願であって,その手続の経緯は以下のとおりである。 平成28年 6月27日 :手続補正書の提出 平成29年 5月26日付け :拒絶理由の通知 平成29年 6月27日 :意見書,手続補正書の提出 平成29年 8月 1日付け :拒絶査定(原査定) 平成29年 9月 4日 :審判請求書,手続補正書の提出 平成30年 7月 2日付け :拒絶理由の通知(当審) 平成30年 8月 3日 :意見書,手続補正書の提出 第2 本願発明 本願請求項1-6に係る発明(以下,それぞれ「本願発明1」-「本願発明6」という。)は,平成30年8月3日付けの手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1-6に記載された事項により特定される発明であり,本願発明1は以下のとおりの発明である。 「 【請求項1】 任意の電子ドキュメントの任意のページを指定して,上記電子ドキュメントの格納場所,ファイル名およびページ番号を表した属性情報から成る仮想ファイルを生成する仮想ファイル生成部と, 電子ドキュメント記憶部に記憶されている全ての電子ドキュメントの全てのページについて,オブジェクトとしてページのサムネイル画像をあらかじめ生成して仮想ファイル記憶部に保存しておくオブジェクト生成部と, 上記仮想ファイル記憶部にあらかじめ保存しておいた上記オブジェクトを,ユーザが選択可能な態様にて表示部に表示させるオブジェクト表示部と, 上記オブジェクト表示部により表示された上記仮想ファイルが生成されている上記オブジェクトのうち所望のオブジェクトがユーザにより選択されることにより,選択されたオブジェクトに対応する仮想ファイルが有する上記属性情報に基づいて,指定された電子ドキュメントの指定されたページにアクセスする仮想ファイルアクセス部とを備え, 上記仮想ファイル生成部は,上記仮想ファイル記憶部にあらかじめ保存しておいた上記オブジェクトを上記表示部に表示させ,その中から上記仮想ファイルが生成されていない何れかのオブジェクトがユーザに選択された場合に,上記任意の電子ドキュメントの任意のページの指定を受け付けて,上記仮想ファイルを生成することを可能にしたことを特徴とする電子ドキュメント管理装置。」 なお,本願発明2-6の概要は以下のとおりである。 本願発明2-4は,本願発明1を減縮した発明である。 本願発明5は,本願発明1に概ね対応する「端末」および「サーバ」を備えた「電子ドキュメント管理システム」の発明であり,本願発明1を減縮した発明である。 本願発明6は,本願発明1に対応する「電子ドキュメント管理用プログラム」の発明であり,本願発明1とカテゴリ表現が異なるだけの発明である。 第3 引用文献,引用発明等 1 引用文献1について 原査定の拒絶の理由に引用された引用文献1(特開平11-25103号公報)には,図面とともに次の事項が記載されている。 (当審注:下線は,参考のために当審で付与したものである。以下,同様。) A 「【0018】<第1の実施形態>図1は本実施形態によるドキュメント管理システム(Document Management System;以下,DMS)の概略構成を示すブロック図である。図に示すようにDMSシステムはネットワークシステム上に構築され,11は各装置がネットワークで接続されていることを示している。本実施形態のDMSはDMSサーバ12とDMSクライアント13で基本的に構成される。 【0019】12はDMSサーバであり,本DMSシステム全体の管理を行うコンピュータである。DMSサーバ12は公知の技術で実現されるネットワーク処理の役割の他に,主に文書データの蓄積,各装置間の文書データの送受信管理,セキュリティ管理,複数ユーザー間の排他制御処理,文書データを蓄積するデータベースの管理等を行う。なお,DMSサーバ12の詳細構成は図2により後述する。 【0020】13はDMSクライアントであり,ユーザーが実際に文書データの入力,参照,出力等の作業を行うパーソナルコンピュータである。図1では概念図のため省略してあるが,実際の稼働システムではこのDMSクライアント13が複数台ネットワーク11に接続される。なお,DMSクライアント13の詳細は図3により後述する。」 B 「【0043】図4は図2に示す外部記憶装置28の領域DMSdata285に格納されている文書データの内容を更に詳細に表わす図である。文書データは主に以下に説明するようなデータで構成されている。 【0044】41はDB管理情報であり,文書データを管理するデータベース自体の管理情報である。DB管理情報41は,データベースの作成期日,データベース名称,セキュリティ,などのデータを含む。42はフォルダ情報であり,データベースに蓄積されている文書データを階層的に管理するためのデータであり,その階層の構成,名称などが格納されている。このフォルダ情報42はユーザーインターフェース画面を表わす後述の図7の階層表示領域71にてユーザーが認識することができる。 【0045】43は文書情報であり,文書データの管理情報であるところの,文書名,イメージデータかテキストデータであるかの識別子である文書タイプ,文書検索の際に使用するカテゴリの登録,文書の著者,文書のバージョン,文書の作成日,頁数,文書の排他制御を記録する領域,等の情報が格納されている。詳細は図5を参照して後述する。44は頁情報で,サムネイルデータの実体と共に,読み込んだ文書データ紙のサイズ,向き,添削情報データ等の情報を含む。この情報はユーザーインターフェース画面を表わす図7の一覧表示領域72にてユーザーが認識する事ができる。なお,頁情報44の詳細は図6を参照して後述する。 【0046】45はユーザ情報であり,このDMSシステムに登録されているユーザに関する情報である。ユーザー情報45は,各ユーザーのログイン名,パスワード等のセキュリティに関する情報を含む。46はカテゴリ情報であり,当該DMSシステムに登録された,文書データを分類するためのキーワード等を含む。更に,47は文書実体であり,文書の実体を表わす画像データを含む。文書実体47は,頁単位で,文書の頁順に格納されている。それぞれの文書データの格納先は図6の文書格納先ポインタ6Cに格納されているので,そこから参照することが可能である。」 C 「【0053】図6は文書情報43を表示する際に必要な情報を頁単位で格納する頁情報のデータ構成を示す図である。従って各文書データが有する頁数分だけ図6に示した形式の頁情報が格納されることになる。図6では4頁で構成される文書の一部が示されている。図6において,頁情報60は1頁目の頁情報の一部であり,頁情報61は2頁目の頁情報,頁情報62は3頁目の頁情報の一部を示すものである。」 D 「【0067】図12は本実施形態による1頁抜き取りと文書移動の処理手順を説明するフローチャートである。以下,図12のフローチャートを参照して,図7に示すサムネイル74に対して図8,図9で示すような「1頁抜き取り」や「文書移動」,図11で示すような「ポップアップメニュー表示」の処理手順を説明する。なお,ここでは特に図7の表示74の如く複数頁を有するサムネイル形式で表された文書に対して1頁抜き取り操作を実施する場合の処理を説明する。 【0068】また,以下で説明する「1頁抜き取り」はDMSに登録・格納された複数頁を有する文書から任意の1頁を抜き取り,新規の1頁文書として登録するものである。また,「文書移動」はDMSに登録・格納された複数ページを有する文書の全体についてその表示位置を移動するものである。そして,以下の制御によれば,頁単位の操作(1頁抜き取り)と文書単位の操作(文書移動)を,マウスのみを用いた操作で識別,実行する。なお,以下の処理はDMSを起動した時点であるものとする。 …(中略)… 【0070】次に,ステップS102ではユーザーが図7に示すDMSのGUI画面で一覧表示画面72の中から任意の文書をポイントする操作を行う。本実施形態では“Catalogue”という名称のサムネイル74を指定する操作を行う。指定操作はマウス36を用いて表示74上にマウスカーソルを移動することで実行される。その詳細な様子を図8及び図9の(a)に示す。 …(中略)… 【0072】そして,ステップS103ではユーザーがマウスを用いて抜き取りたい頁を表示させる操作を行う。本実施形態では,85に示すように“Catalogue”の文書の2頁目を表示させて,これから2頁目に対して操作を施すことを図示している。文書移動の場合はこの操作は必要としない。また,頁の選択は,ステータスバー75の右矢印ボタン及び左矢印ボタンを用いて行う。このとき,頁が更新される毎に,サムネイルの表示内容を指定頁のサムネイル画像に変更する。 【0073】そして,ステップS104では,表示させた頁に対して,マウスのボタンを押下してその頁を選択する操作を行う。ここでは,マウスカーソル84がサムネイル画像上にある状態で,マウスボタンを押下することで行われる。」 E 「【0081】ステップS107へ処理が進むと,1頁抜き取りのため,対象頁を選択する。本実施形態では,図8の(b)で示すように第2頁目が選択されており,図9で示す“Page2”を選択する処理を行う。すなわち,図8の(b)のサムネイル85上にマウスカーソル84が存在する状態で,マウスの左右ボタンを同時にクリックすると,図に示すように,表示されている頁(サムネイル85)のみを太枠で表示し,ユーザーに頁のみを選択していることを明示する。85では2頁目の頁を表示させて2頁のみを選択している様子を表している。マウスカーソルは87の様に手を握って掴んでいる形態に変更し,この頁を選択して掴んでいる事を示している。 …(中略)… 【0084】次に,ステップS110においては,抜き取る頁を新規に1文書として文書管理システムに登録する処理を行う。すなわち,2頁目に該当する文書管理データを図5の文書データ50及び図6の頁情報61から引用し,新規にDMSdata285に文書として登録する処理を行う。図5には,抜き取り元となる文書“Catalogue”の情報が示されているが,この内容を一部引用して新規に文書情報を作成・登録する。主な引用内容は,まず,文書名53は抜き取り元の2頁目を抜き取ったので,“Catalogue0002”とする。また,作成日59は抜き取りを実施した日に,頁数5Bは1頁として登録する等である。文書識別子52等のその他の項目については,文書登録時にDMS制御プログラムが登録を行う。 【0085】また,図6に示す頁情報は,61の部分が文書“Catalogue”の2頁目に相当するので,同様にこの内容を一部引用して新規に頁情報を作成・登録する。主な引用点としては,頁番号63は1頁にする等である。その他,文書番号65等の登録は,文書登録時に文書管理システムが行う。 【0086】次にステップS111では,頁の抜き取り元である文書“Catalogue”の文書管理データの変更を行う。主な変更は頁数が減少したことに伴うものである。まず図5に示す文書情報では,頁数5Bの値を3頁に変更する。そして,図6に示す頁情報では,61に相当する部分の頁が抜き取られるので,その部分を使用不可にする。処理を高速に行うため,このタイミングでは60と62の間はデータを移動して詰めるような処理は行わない。文書データの配置の最適化はDMSシステムが適宜,公知の技術を用いて実施するものとする。 【0087】そして,文書管理データの登録が完了した時点で,ステップS117に処理を移動して公知の技術を用いて再表示処理を行う。すなわち,図8の(d)に示されるように,頁が抜き取られた文書“Catalogue”74’を表示すると共に,抜き取られた元の次の頁に対応するサムネイル画像88を表示し,頁数表示は図の様に2/3となる。8Dは抜き取った文書のサムネイル画像であり,1頁の文書“Catalogue0002”として登録されている。」 したがって,上記引用文献1には次の発明(以下,「引用発明」という。)が記載されていると認められる。 「管理情報であるところの,文書名,文書の著者,文書のバージョン,文書の作成日,頁数,等の情報を含む文書情報43,文書の頁単位の頁番号,サムネイルデータ,文書格納先ポインタ等を含む頁情報44,文書の実体を表わす画像データを含む文書実体47から構成される文書データを外部記憶装置28の領域DMSdata285に格納する手段と, 1頁抜き取りのため,抜き取り元となる文書の頁に対応したサムネイルをマウスにより選択可能に表示する手段と, ユーザーにより抜き取る頁のサムネイルが選択されると,抜き取る頁に該当する文書情報43及び頁情報44から一部を引用し,DMSdata285に文書データを新規に登録することにより,抜き取る頁を新規の1文書として登録する処理を行う1頁抜き取り手段と, 抜き取った1頁の文書として登録された文書のサムネイルを再表示する手段と, を備えたドキュメント管理システム。」 2 引用文献2について また,原査定の拒絶の理由に引用された引用文献2(特開2009-169537号公報)には,図面とともに次の事項が記載されている。 F 「【0041】 受付部110は,キーボード,マウス,タッチパネル等の入力装置から構成され,後述するように,記憶部120に記憶された文書ファイルや画像データ等のデータファイルのうちアイコンを生成する対象となるデータ(以降,データファイルと呼ぶ。)のファイル名やそのデータファイルの中のどの箇所(ページ,タイトル,段落番号,コラム,はめ込み画像等)をアイコンとして表示させるか等ユーザによって指定された情報の入力を受け付ける。尚,データファイルの具体的な例としては,文書を構成する文字や図表,音声,動画,その他のデータを一つ又は複数を含んだHTMLデータ,XMLデータ,ワードプロセッサで作成されたドキュメントデータ,PDF(Portable Document Format)ファイル,Open Document Formatで作成されたデータ等やメールが含まれる。さらには,マルチメディアオブジェクトや,Flashオブジェクトなども含めるものとする。 【0042】 図2は,受付部110からファイル名とアイコン作成対象とする箇所として入力される情報としてページを用いた場合の例である。ユーザがこれらの情報を入力し実行ボタンを押下すると,後述するように,サーバ装置200の画像情報取得部210,シンボル生成部220はこれらの情報に基づいてアイコンを生成する。尚,受付部110によってページの入力が受け付けられない場合には,初期値としてデータファイルの全てのページについてアイコンが生成されるか,後述するようにサーバ装置200の記憶部230に記憶されたデータファイルの属性とデータファイルの中のアイコンを作成する対象となる箇所を関連付けて記憶したテーブルを参照してアイコンを作成する。」 したがって,上記引用文献2には,「文書ファイルのうちユーザが指定したページのアイコンを生成する」という技術的事項が記載されていると認められる。 3 引用文献3について また,原査定の拒絶の理由に引用された引用文献3(特開2004-145568号公報)には,図面とともに次の事項が記載されている。 G 「【0020】 CPU2は,記憶装置6内の画像表示プログラムの指示に基づいて,記録媒体9又は記憶装置6に記憶されているファイルデータ(文書データ,画像データ等)及び当該ファイルに付随するファイル情報(当該ファイルを開くために用いるアプリケーションの種類,印刷時の用紙サイズ,ファイルページ数,表示中のインデックス画像が属するファイルや当該ファイルにおける何ページ目を示すか等の情報)を読み出すデータ読出部21と,データ読出部21が読み出したファイルデータに基づいてインデックス画像を各ファイルのページ毎に生成するインデックス画像生成部22と,後述するサンプル画像を生成するサンプル画像生成部23と,ディスプレイ7の画面上に表示されたインデックス画像の中から選択されたインデックス画像を認識する選択画像認識部24と,選択画像認識部24によって認識されたインデックス画像に対応するファイルを特定し,選択されたファイル同士を相互に関連付けて,仮想的に1つのファイル群として管理するファイル管理部25と,ユーザからのページ指定及びファイル指定を受け付ける指定受付部26と,上記インデックス画像,サンプル画像及びファイル情報をディスプレイ7の画面上に表示させる画像表示制御部27として機能する。 【0021】 インデックス画像生成部22は,上記のように,記憶装置6又は記録媒体9から読み出したファイルデータを縮小加工することにより,ファイルの中身を示すためのインデックス画像(サムネイル画像)を生成する。また,インデックス画像生成部22は,上記指定受付部26がファイル指定やページ指定(ファイル群全体を通して何ページ目かの指定等)を受け付けた場合に,当該指定を受けたファイルの先頭ページや,指定を受けたページのインデックス画像の生成処理等を行う。 …(中略)… 【0027】 そして,いわゆるドラッグ&ドロップ操作等によって,選択した上記インデックス画像をユーザが別のインデックス画像上に移動させると,当該移動された先のインデックス画像に対応するファイルを積み重ね先のファイルとして認識し(S13),当該積み重ね先のインデックス画像を色を変える等により表示する(図5(b))。この積み重ね先のファイルの認識後,選択された2つのファイルを関連付ける(S14)。すなわち,これら複数のファイルをリンクさせて仮想的に1つのファイル群として扱い,当該ファイル群を構成する総ファイル数及びファイル群全体のトータルページ数等の情報を保有しておく。そして,例えば,ファイル群を構成する各ファイルのページ毎のインデックス画像を表示する場合,各ファイルの名称や種類の異同に拘わらず,インデックス画像を連続してシームレスに表示可能とするものである。」 したがって,上記引用文献3には,「ファイルデータからユーザが指定したページのインデックス画像(サムネイル画像)を生成し,ファイルの中身を示すためのインデックス画像を別のインデックス画像上に移動させることにより,複数のファイルをリンクさせて仮想的に1つのファイル群として扱う」という技術的事項が記載されていると認められる。 4 引用文献4について また,原査定の拒絶の理由に引用された引用文献4(特開2004-318915号公報)には,図面とともに次の事項が記載されている。 H 「【0084】 □ ドラッグ表示ページ抜き出し合成処理 文書アイコン上でオルタナティブキーを押下したままドラッグを開始した場合,ドラッグ終了時点で別の文書ファイルがある場合,文書アイコンの表示ページの抜き出し合成処理を行う。 【0085】 ドラッグ開始時点の文書ファイルからその時点の表示ページを抜き出す操作は,前述のドラッグ表示ページ移動処理もしくはドラッグ表示ページコピー処理のものと同様である。さらにマウス位置に文書アイコンがある場合には,ドラッグ開始位置のアイコンが示す今新規作成したドラッグ開始時点の表示ページのみを含む文書ファイルをドラッグ終了位置のアイコンが示す文書ファイルの終端に結合し,新規作成した表示ページのみを含む文書ファイルを削除する。 【0086】 しかる後,ドラッグ終了位置のアイコンに対応する文書ファイルのアイコン表示処理を行う(図26)。 【0087】 利用者にとっては,ドラッグ開始時点の文書アイコンの表示ページのみが切り離され,もしくは,コピーされ,ドラッグ終了位置の文書アイコンの最終ページに追加されたかのように見える。」 したがって,上記引用文献4には,「文書ファイルの表示ページイメージから生成したアイコンをドラッグすることにより,表示ページ抜き出し合成処理を行う」という技術的事項が記載されていると認められる。 第4 対比・判断 1 本願発明1について (1)対比 本願発明1と引用発明とを対比すると,次のことがいえる。 ア 引用発明は「文書の頁単位の頁番号,サムネイルデータ,文書格納先ポインタ等を含む頁情報44」,「文書の実体を表わす画像データを含む文書実体47」を含む「文書データ」を「外部記憶装置28の領域DMSdata285に格納する手段」を備えるところ,引用発明の「文書実体」,「領域DMSdata285」,「サムネイル」は,それぞれ本願発明1の「電子ドキュメント」,「電子ドキュメント記憶部」,「サムネイル画像」に相当し,全ての「文書実体47」の全ての頁について,“オブジェクト”として頁単位の「サムネイル」があらかじめ生成されると解されるから,“オブジェクト生成部”を実質的に備えるといえる。 そうすると,引用発明と本願発明1とは,後記する点で相違するものの,“電子ドキュメント記憶部に記憶されている全ての電子ドキュメントの全てのページについて,オブジェクトとしてページのサムネイル画像をあらかじめ生成しておくオブジェクト生成部”を備える点で共通するといえる。 イ 引用発明は,「1頁抜き取りのため,抜き取り元となる文書の頁に対応したサムネイルをマウスにより選択可能に表示する手段」を備えるところ,上記アでの検討より,「サムネイル」は“オブジェクト”であるといえ,あらかじめ「領域DMSdata285」に保存しておいた「サムネイル」をユーザーが選択可能な態様にて表示するといえる。 そうすると,引用発明の「サムネイルをマウスにより選択可能に表示する手段」は本願発明1の「オブジェクト表示部」に対応し,両者は後記する点で相違するものの,“あらかじめ保存しておいた上記オブジェクトを,ユーザが選択可能な態様にて表示部に表示させるオブジェクト表示部”を備える点で共通するといえる。 ウ 引用発明は,「抜き取った1頁の文書として登録された文書のサムネイルを再表示する手段」を備えるところ,「抜き取った1頁の文書」は,「文書実体47」の任意の1ページがユーザにより指定されて登録された“1頁文書ファイル”であるといえ,本願発明1の「仮想ファイル」は「任意の電子ドキュメントの任意のページを指定して」生成されるから,引用発明の「抜き取った1頁の文書」と本願発明1の「仮想ファイル」とは“1頁文書ファイル”である点で一致するといえる。 また,引用発明は,「抜き取った1頁の文書」の「サムネイル」を抜き取り元となる文書の「サムネイル」と識別可能に再表示して,「抜き取った1頁の文書」の所望の「サムネイル」を選択可能とすることから,所望の“1頁文書ファイル”の“オブジェクト”をユーザにより選択可能とする“オブジェクト選択部”を実質的に備えるといえる。 一方,本願発明1は,「上記オブジェクト表示部により表示された上記仮想ファイルが生成されている上記オブジェクトのうち所望のオブジェクトがユーザにより選択されることにより,選択されたオブジェクトに対応する仮想ファイルが有する上記属性情報に基づいて,指定された電子ドキュメントの指定されたページにアクセスする仮想ファイルアクセス部」を備えるところ,「仮想ファイル」にアクセスするに当たって,その前に“オブジェクト表示部により表示された1頁文書ファイルが生成されているオブジェクトのうち所望のオブジェクトをユーザにより選択可能とする”といえる。 そうすると,引用発明と本願発明1とは,後記する点で相違するものの,“上記オブジェクト表示部により表示された1頁文書ファイルが生成されている上記オブジェクトのうち所望のオブジェクトをユーザにより選択可能とするオブジェクト選択部”を備える点で共通するといえる。 エ 引用発明は,「ユーザーにより抜き取る頁のサムネイルが選択されると,抜き取る頁に該当する文書情報43及び頁情報44から一部を引用し,DMSdata285に文書データを新規に登録することにより,抜き取る頁を新規の1文書として登録する処理を行う1頁抜き取り手段」を備えるところ,上記ウでの検討より,引用発明の「抜き取った1頁の文書」は,本願発明1の「仮想ファイル」と“1頁文書ファイル”である点で一致するといえ,「ユーザーにより抜き取る頁のサムネイルが選択されると」,「抜き取る頁を新規の1文書として登録する処理を行う」ことから,“任意の電子ドキュメントの任意のページを指定して,1頁文書ファイルを生成する”といえる。 また,上記イでの検討より,引用発明の「サムネイル」は“オブジェクト”であるといえ,あらかじめ「領域DMSdata285」に保存しておいた「サムネイル」をユーザーが選択可能な態様にて表示するといえるから,“あらかじめ保存しておいた上記オブジェクトを上記表示部に表示させ,その中から何れかのオブジェクトがユーザに選択された場合に,上記任意の電子ドキュメントの任意のページの指定を受け付けて,上記1頁文書ファイルを生成する”といえる。 そうすると,引用発明と本願発明1とは,後記する点で相違するものの,“任意の電子ドキュメントの任意のページを指定して,1頁文書ファイルを生成するファイル生成部を備え, 上記ファイル生成部は,あらかじめ保存しておいた上記オブジェクトを上記表示部に表示させ,その中から何れかのオブジェクトがユーザに選択された場合に,上記任意の電子ドキュメントの任意のページの指定を受け付けて,上記1頁文書ファイルを生成することを可能にした”点で共通するといえる。 オ 上記ア-エでの検討より,引用発明の「ドキュメント管理システム」は本願発明1の「電子ドキュメント管理装置」に対応するものである。 したがって,本願発明1と引用発明との間には,次の一致点,相違点があるといえる。 (一致点) 「電子ドキュメント記憶部に記憶されている全ての電子ドキュメントの全てのページについて,オブジェクトとしてページのサムネイル画像をあらかじめ生成しておくオブジェクト生成部と, あらかじめ保存しておいた上記オブジェクトを,ユーザが選択可能な態様にて表示部に表示させるオブジェクト表示部と, 上記オブジェクト表示部により表示された1頁文書ファイルが生成されている上記オブジェクトのうち所望のオブジェクトをユーザにより選択可能とするオブジェクト選択部と, 任意の電子ドキュメントの任意のページを指定して,1頁文書ファイルを生成するファイル生成部を備え, 上記ファイル生成部は,あらかじめ保存しておいた上記オブジェクトを上記表示部に表示させ,その中から何れかのオブジェクトがユーザに選択された場合に,上記任意の電子ドキュメントの任意のページの指定を受け付けて,上記1頁文書ファイルを生成することを可能にしたことを特徴とする電子ドキュメント管理装置。」 (相違点) (相違点1) オブジェクト生成に関し,本願発明1では,「オブジェクトとしてページのサムネイル画像をあらかじめ生成して仮想ファイル記憶部に保存しておく」のに対して, 引用発明では,「サムネイルデータ」を含む「頁情報44」,「文書実体47」等から構成される「文書データ」を全て「外部記憶装置28の領域DMSdata285」に格納する点。 (相違点2) オブジェクト表示に関し,本願発明1では,「仮想ファイル記憶部」にあらかじめ保存しておいたオブジェクトを表示させるのに対して, 引用発明では,「抜き取り元となる文書の頁に対応したサムネイル」を表示するものの,「仮想ファイル記憶部」にあらかじめ保存することは特定されていない点。 (相違点3) オブジェクト選択に関し,本願発明1では,「仮想ファイルアクセス部」が,「選択されたオブジェクトに対応する仮想ファイルが有する上記属性情報に基づいて,指定された電子ドキュメントの指定されたページにアクセスする」のに対して, 引用発明では,「抜き取った1頁の文書」の所望の「サムネイル」を選択可能とするものの,指定された「抜き取り元となる文書」の「文書実体47」の指定された頁にアクセスすることは言及されていない点。 (相違点4) ファイル生成に関し,本願発明1では,「任意の電子ドキュメントの任意のページを指定して,上記電子ドキュメントの格納場所,ファイル名およびページ番号を表した属性情報から成る仮想ファイルを生成」するものであって,「仮想ファイルが生成されていない何れかのオブジェクトがユーザに選択された場合に,上記任意の電子ドキュメントの任意のページの指定を受け付けて,上記仮想ファイルを生成する」のに対して, 引用発明では,「ユーザーにより抜き取る頁のサムネイルが選択されると」,「抜き取る頁を新規の1文書として登録する処理を行う」ものの,「仮想ファイル」が生成されていない「オブジェクト」が選択された場合に,「抜き取り元となる文書」とは異なる形式の「電子ドキュメントの格納場所,ファイル名およびページ番号を表した属性情報から成る仮想ファイル」を生成するものではない点。 (2)相違点についての判断 ア 相違点4について 事案に鑑みて,上記相違点4を先に検討すると,引用発明では,「ユーザーにより抜き取る頁のサムネイルが選択されると,抜き取る頁に該当する文書情報43及び頁情報44から一部を引用し,DMSdata285に文書データを新規に登録することにより,抜き取る頁を新規の1文書として登録する処理を行う」ところ,「抜き取る頁」の「新規の1文書」も「抜き取り元となる文書」と同じ「文書データ」のファイル形式を有する文書であると解されるから,「抜き取る頁」の「新規の1文書」について,「抜き取り元となる文書」とは異なるファイル形式の「電子ドキュメントの格納場所,ファイル名およびページ番号を表した属性情報から成る仮想ファイル」を生成する動機付けがあるとはいえない。また,「抜き取る頁」の「新規の1文書」が生成されていない「サムネイル」が選択された場合にだけ,「抜き取り元となる文書」から「抜き取る頁」の「新規の1文書」を生成するようにする動機付けもない。 また,仮想ファイルが生成されていないオブジェクトが選択された場合に,電子ドキュメントの任意のページの指定を受け付けて,電子ドキュメントの格納場所,ファイル名およびページ番号を表した属性情報から成る,電子ドキュメントとファイル形式の異なる仮想ファイルを生成する旨の技術は,上記引用文献2-4には記載されておらず,本願出願前に当該技術分野において周知技術であったとまではいえず,当業者が適宜に選択し得た設計的事項であるとすることもできない。 そうすると,引用発明において,抜き取り元となる文書から抜き取る頁の新規の1文書を生成することに代えて,仮想ファイルが生成されていない何れかのオブジェクトがユーザに選択された場合に,任意の電子ドキュメントの任意のページの指定を受け付けて,電子ドキュメントの格納場所,ファイル名およびページ番号を表した属性情報から成る仮想ファイルを生成すること,すなわち,本願発明1の上記相違点4に係る構成とすることは,当業者が適宜なし得たものであるとすることはできない。 イ まとめ したがって,他の相違点について判断するまでもなく,本願発明1は,当業者であっても,引用発明,引用文献2-4に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものとはいえない。 2 本願発明2-4について 本願発明2-4は,本願発明1を減縮した発明であり,本願発明1の 「任意の電子ドキュメントの任意のページを指定して,上記電子ドキュメントの格納場所,ファイル名およびページ番号を表した属性情報から成る仮想ファイルを生成する仮想ファイル生成部」であって,「仮想ファイルが生成されていない何れかのオブジェクトがユーザに選択された場合に,上記任意の電子ドキュメントの任意のページの指定を受け付けて,上記仮想ファイルを生成する仮想ファイル生成部」(以下,「相違点4に係る構成」という。)と同一の構成を備えるものであるから,本願発明1と同じ理由により,当業者であっても,引用発明,引用文献2-4に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものとはいえない。 3 本願発明5について 本願発明5は,本願発明1に概ね対応する「端末」および「サーバ」を備えた「電子ドキュメント管理システム」の発明であり,本願発明1の「相違点4に係る構成」に対応する構成を備えるものであるから,本願発明1と同じ理由により,当業者であっても,引用発明,引用文献2-4に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものとはいえない。 4 本願発明6について 本願発明6は,本願発明1に対応する「電子ドキュメント管理用プログラム」の発明であり,本願発明1とカテゴリ表現が異なるだけの発明であり,本願発明1の「相違点4に係る構成」に対応する構成を備えるものであるから,本願発明1と同じ理由により,当業者であっても,引用発明,引用文献2-4に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものとはいえない。 第5 原査定の概要及び原査定についての判断 原査定は,請求項1-6について上記引用文献1-4に記載された発明及び周知技術に基づいて,当業者が容易に発明できたものであるから,特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない,というものである。 しかしながら,平成30年8月3日付け手続補正により補正された請求項1-6は,それぞれ「相違点4に係る構成」に対応する構成を有するものとなっており, 上記のとおり,本願発明1-6は,引用発明,引用文献2-4に記載された技術的事項に基づいて,当業者が容易に発明できたものではない。 したがって,原査定を維持することはできない。 第6 当審拒絶理由について 1 特許法第36条第6項第1号について (1)当審では,請求項1の「上記オブジェクト表示部により表示された上記オブジェクトのうち上記仮想ファイルが生成されている上記オブジェクトがユーザにより選択された場合,選択されたオブジェクトに対応する仮想ファイルが有する上記属性情報に基づいて,指定された電子ドキュメントの指定されたページにアクセスする仮想ファイルアクセス部」を含む請求項1に記載の発明は,発明の詳細な説明に記載したものではないとの拒絶の理由を通知しているが,平成30年8月3日付けの手続補正により, 「上記オブジェクト表示部により表示された上記仮想ファイルが生成されている上記オブジェクトのうち所望のオブジェクトがユーザにより選択されることにより,選択されたオブジェクトに対応する仮想ファイルが有する上記属性情報に基づいて,指定された電子ドキュメントの指定されたページにアクセスする仮想ファイルアクセス部」, と補正された結果,この拒絶の理由は解消した。 また,請求項1を引用する請求項2-4についても同様に,補正によりこの拒絶の理由は解消した。 (2)当審では,請求項5の「上記仮想ファイルが生成されている上記オブジェクトがユーザにより選択された場合,選択されたオブジェクトに対応する仮想ファイルが有する上記属性情報に基づいて,指定された電子ドキュメントの指定されたページにアクセスする仮想ファイルアクセス部」を含む請求項5に記載の発明は,発明の詳細な説明に記載したものではないとの拒絶の理由を通知しているが,平成30年8月3日付けの手続補正により, 「上記仮想ファイルが生成されている上記オブジェクトのうち所望のオブジェクトがユーザにより選択されることにより,選択されたオブジェクトに対応する仮想ファイルが有する上記属性情報に基づいて,指定された電子ドキュメントの指定されたページにアクセスする仮想ファイルアクセス部」, と補正された結果,この拒絶の理由は解消した。 (3)当審では,請求項6の「上記オブジェクト表示手段により表示された上記オブジェクトのうち上記仮想ファイルが生成されている上記オブジェクトがユーザにより選択された場合,選択されたオブジェクトに対応する仮想ファイルが有する上記属性情報に基づいて,指定された電子ドキュメントの指定されたページにアクセスする仮想ファイルアクセス手段」を含む請求項6に記載の発明は,発明の詳細な説明に記載したものではないとの拒絶の理由を通知しているが,平成30年8月3日付けの手続補正により, 「上記オブジェクト表示手段により表示された上記仮想ファイルが生成されている上記オブジェクトのうち所望のオブジェクトがユーザにより選択されることにより,選択されたオブジェクトに対応する仮想ファイルが有する上記属性情報に基づいて,指定された電子ドキュメントの指定されたページにアクセスする仮想ファイルアクセス手段」, と補正された結果,この拒絶の理由は解消した。 2 特許法第36条第6項第2号について (1)当審では,請求項1の「上記仮想ファイル生成部は,上記仮想ファイル記憶部にあらかじめ保存しておいた上記オブジェクトを上記表示部に表示させ,その中から上記仮想ファイルが生成されていない何れかのオブジェクトをユーザに選択させることにより,上記任意の電子ドキュメントの任意のページの指定を受け付けて,上記仮想ファイルを生成することを可能にした」が特定する事項が不明確であるとの拒絶の理由を通知しているが,平成30年8月3日付けの手続補正により, 「上記仮想ファイル生成部は,上記仮想ファイル記憶部にあらかじめ保存しておいた上記オブジェクトを上記表示部に表示させ,その中から上記仮想ファイルが生成されていない何れかのオブジェクトがユーザに選択された場合に,上記任意の電子ドキュメントの任意のページの指定を受け付けて,上記仮想ファイルを生成することを可能にした」, と補正された結果,この拒絶の理由は解消した。 また,請求項1を引用する請求項2-4についても同様に,補正によりこの拒絶の理由は解消した。 (2)当審では,請求項5の「上記仮想ファイル生成部は,上記仮想ファイル記憶部にあらかじめ保存しておいた上記オブジェクトを上記表示部に表示させ,その中から上記仮想ファイルが生成されていない何れかのオブジェクトをユーザに選択させることにより,任意の電子ドキュメントの任意のページの指定を受け付けて,上記仮想ファイルを生成することを可能にした」が特定する事項が不明確であるとの拒絶の理由を通知しているが,平成30年8月3日付けの手続補正により, 「上記仮想ファイル生成部は,上記仮想ファイル記憶部にあらかじめ保存しておいた上記オブジェクトを上記表示部に表示させ,その中から上記仮想ファイルが生成されていない何れかのオブジェクトがユーザに選択された場合に,任意の電子ドキュメントの任意のページの指定を受け付けて,上記仮想ファイルを生成することを可能にした」, と補正された結果,この拒絶の理由は解消した。 (3)当審では,請求項6の「上記仮想ファイル生成手段は,上記仮想ファイル記憶部にあらかじめ保存しておいた上記オブジェクトを上記表示部に表示させ,その中から上記仮想ファイルが生成されていない何れかのオブジェクトをユーザに選択させることにより,任意の電子ドキュメントの任意のページの指定を受け付けて,上記仮想ファイルを生成することを可能にした」が特定する事項が不明確であるとの拒絶の理由を通知しているが,平成30年8月3日付けの手続補正により, 「上記仮想ファイル生成手段は,上記仮想ファイル記憶部にあらかじめ保存しておいた上記オブジェクトを上記表示部に表示させ,その中から上記仮想ファイルが生成されていない何れかのオブジェクトがユーザに選択された場合に,任意の電子ドキュメントの任意のページの指定を受け付けて,上記仮想ファイルを生成することを可能にした」, と補正された結果,この拒絶の理由は解消した。 第7 むすび 以上のとおり,本願発明1-6は,当業者が引用発明,引用文献2-4に記載された技術的事項に基づいて容易に発明をすることができたものではない。 したがって,原査定の理由によっては,本願を拒絶することはできない。 また,他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって,結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2018-11-28 |
出願番号 | 特願2014-233262(P2014-233262) |
審決分類 |
P
1
8・
121-
WY
(G06F)
P 1 8・ 537- WY (G06F) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 月野 洋一郎 |
特許庁審判長 |
仲間 晃 |
特許庁審判官 |
辻本 泰隆 須田 勝巳 |
発明の名称 | 電子ドキュメント管理装置、電子ドキュメント管理システムおよび電子ドキュメント管理用プログラム |
代理人 | 橘 和之 |