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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 G01R |
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管理番号 | 1346640 |
審判番号 | 不服2018-2513 |
総通号数 | 229 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2019-01-25 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2018-02-22 |
確定日 | 2018-12-18 |
事件の表示 | 特願2016-181539「繰り返しインパルス電圧による部分放電計測システムおよび部分放電計測方法」拒絶査定不服審判事件〔平成28年12月15日出願公開、特開2016-212122、請求項の数(12)〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 |
理由 |
第1 手続の経緯 本願は、平成23年6月14日に出願した特願2011-132218号の一部を、平成28年9月16日に新たな特許出願としたものあって、平成29年6月15日付けで拒絶理由が通知され、平成29年8月14日付けで手続補正がなされたが、平成29年11月29日付けで拒絶査定(以下、「原査定」という)がなされ(謄本送達日 平成29年12月5日)、これに対し、平成30年2月22日に拒絶査定不服審判が請求され、同時に手続補正がなされたものである。 第2 原査定の概要 原査定の概要は次の通りである。 (進歩性)この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 ●理由(特許法第29条第2項)について ・請求項 1、5?7、11、12 ・引用文献等 1?4 ・請求項 2、8 ・引用文献等 1?5 ・請求項 3、9 ・引用文献等 1?6 ・請求項 4、10 ・引用文献等 1?7 <引用文献等一覧> 1.木村健,“繰返しインパルス下の部分放電開始電圧のIEC規格”,電気学会放電研究会資料,日本,社団法人電気学会,2010年12月 2日,ED-10-12,p.13-17 2.特開2009-115505号公報 3.特開2010-281673号公報 4.特開平09-105766号公報 5.特開2009-145205号公報 6.特開平08-015366号公報 7.特開2011-095036号公報 第3 本願発明 本願の請求項1-12に係る発明(以下、「本願発明1」-「本願発明12」という。)は、平成30年2月22日付けの手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1-12に記載された事項により特定される発明であり、本願発明1、7は以下のとおりのものである。 「【請求項1】 複数個のインパルス電圧を生成して測定対象物に印加するインパルス電圧印加手段と、 前記インパルス電圧印加手段を制御するインパルス電圧制御手段と、 前記測定対象物における部分放電を検出する部分放電検出手段から出力される検出信号に基づいて前記部分放電の発生回数をカウントする部分放電回数計数手段と、 前記測定対象物に印加された電圧値を算出する電圧値算出手段とを備え、 前記インパルス電圧制御手段は、前記測定対象物に対して同一のピーク値を持つ規定個数のインパルス電圧が印加されるように前記インパルス電圧印加手段を制御し、 前記部分放電回数計数手段は、前記測定対象物に対して規定個数のインパルス電圧が印加される度に、前記部分放電の発生回数のカウントを行い、 前記インパルス電圧制御手段は、前記規定個数のインパルス電圧が印加される度に前記インパルス電圧のピーク値を段階的に上昇させる繰り返しパターンに従うインパルス電圧が前記測定対象物に印加されるように前記インパルス電圧印加手段を制御し、前記部分放電回数計数手段により、最初に規定回数以上の部分放電がカウントされた際に前記インパルス電圧が部分放電開始電圧に達したと判定し、前記インパルス電圧の印加を停止するように前記インパルス電圧印加手段を制御し、 前記電圧値算出手段は、前記部分放電開始電圧に達したと判定されたときの前記インパルス電圧の電圧値を部分放電開始電圧として算出し、 前記インパルス電圧制御手段はさらに、前記インパルス電圧の印加を停止した後に、前記部分放電回数計数手段により規定回数以上の部分放電がカウントされた状態から、前記部分放電開始電圧と同一またはそれよりも大きなインパルス電圧を印加することなく、前記規定個数のインパルス電圧が印加される度に前記インパルス電圧のピーク値を段階的に低下させる繰り返しパターンに従うインパルス電圧が前記測定対象物に印加されるように前記インパルス電圧印加手段を制御し、 前記部分放電回数計数手段により、最初に規定回数未満の部分放電がカウントされた際に部分放電消滅電圧に達したと判定し、 前記電圧値算出手段は、前記部分放電消滅電圧に達したと判定されたときの前記インパルス電圧の電圧値を部分放電消滅電圧として算出することを特徴とする繰り返しインパルス電圧による部分放電計測システム。」 「【請求項7】 測定対象物に対し、同一のピーク値を持つ規定個数のインパルス電圧を印加し、 前記規定個数のインパルス電圧が印加される度に、前記測定対象物における部分放電を検出する部分放電検出手段から出力される検出信号に基づいて前記部分放電の発生回数をカウントし、 前記規定個数のインパルス電圧が印加される度に前記インパルス電圧のピーク値を段階的に上昇させる繰り返しパターンに従うインパルス電圧を前記測定対象物に印加し、 最初に規定回数以上の部分放電がカウントされた際に前記インパルス電圧が部分放電開始電圧に達したと判定し、前記インパルス電圧の印加を停止し、 前記部分放電開始電圧に達したと判定したときの前記インパルス電圧の電圧値を部分放電開始電圧として算出し、 前記インパルス電圧の印加の停止の後に、規定回数以上の部分放電がカウントされた状態から、前記部分放電開始電圧と同一またはそれよりも大きなインパルス電圧を印加することなく、前記規定個数のインパルス電圧が印加される度に前記インパルス電圧のピーク値を段階的に低下させる繰り返しパターンに従うインパルス電圧を前記測定対象物に印加し、 最初に規定回数未満の部分放電がカウントされた際に、前記インパルス電圧が部分放電消滅電圧に達したと判定し、 前記部分放電消滅電圧に達したと判定したときの前記インパルス電圧の電圧値を部分放電消滅電圧として算出することを特徴とする繰り返しインパルス電圧による部分放電計測方法。」 本願発明2-6は、本願発明1を減縮した発明である。 本願発明8-12は、本願発明7を減縮した発明である。 第4 引用文献、引用発明等 1 引用文献1について 原査定の拒絶の理由で引用された引用文献1(木村健,“繰返しインパルス下の部分放電開始電圧のIEC規格”,電気学会放電研究会資料,日本,社団法人電気学会,2010年12月 2日,ED-10-12,p.13-17)には、図面とともに、次の事項が記載されている(下線は、当審で付与したものである。以下同様。)。 a 「2006年10月に発行されたIEC60034-18-41(以下-41と省略)はモータコイルに部分放電が無いことを要求する初の規格である(10)。その部分放電測定法として同年4月に発行されたばかりのIEC61934TSEd.1が引用されている(11)。これは繰返しインパルス電圧における部分放電計測法の基本を述べたものであるが、-41の発行前に駆け足で発行された事情がある。そのため内容的に不十分であるとの指摘があり、発行直後のIEC/TC112ベルリン会議で第2版に改定するプロジェクトチームWG3PT1が発足した。プロジェクトリーダには筆者が指名された。2007年東京会議から年2回のペースでPT1会議を開催し、プロジェクト原案(WD)を5回作成した後、2010年5月にCDを発行するに至った。本年9月のベルリン会議においてこれに対する技術コメント審議を行い、10月のTC112シアトル会議に報告し、引き続きDTS(TS成立前の最終原案)を2011年春に発行する予定となった。 本稿では、IEC61934の第2版の主な改訂内容を紹介するとともに、関連IEC規格改定の動向についても紹介する。」(第13頁左欄第11行-最下行) b 「<2.1> 用語の定義 IEC61934第1版の最も特徴的な点は、初めて繰返しインパルス電圧における部分放電開始電圧RPDIV、消滅電圧RPDEVを初めて定義したことにある。第2版では電圧インパルス10発に対し5 発以上部分放電パルスが発生した時と定義した。さらにイメージ図1(本文では図12)を追加し、理解しやすく工夫している。」(第14頁左欄第1-7行) c 「 図1 繰返し電圧インパルスの上昇・下降の例 (PDIV、PDEV、RPDIV、RPDEVの表示例) Figure 1 Example of increasing and decreasing the impulse voltage magnitude」(第14頁左欄) d 「<2.3> UHF電磁波アンテナによるPD検出 第1版では従来のコンデンサ法・CT法などに加えて、方向性結合器のみが電磁波センサとして記載されていた。一方日本ではオンライン部分放電センサとしてこれまでも高周波アンテナが研究されており(13)、特に日本の共同実験では狭帯域のUHFアンテナが電磁アンテナとして使用されてきた(14)。このため、図2で示す通常の電磁波アンテナを本文の図6に追加した。」(第14頁左欄下から8行-最下行) e 「<2.5> 電圧インパルスの上昇・下降の手順 第1版では具体的にどのように具体的に試験するのか全く触れられていなかった。そのため筆者は以下の文を提案し、イタリアから若干のコメントがあったが、ほぼそのまま8節として受け入れられた。その全文を記す。 7節で述べたバックグランドノイズや検出限界を確認したのち、PDIV、PDEV、RPDIV、RPDEVを次のように測定する。繰返し電圧インパルスの値は連続的または低い電圧毎の段階状に上昇させ、その後下降させる。各値は次のような手順で求めていく。 ・試験前に電圧インパルスの最小値、最大値、電圧ステップ値、繰返し周波数を決めておく。 ・予備試験によって、最小電圧は部分放電が発生しない電圧に選ぶ。 ・予備試験によって、最大電圧では電圧インパルスに対して部分放電が必ず発生する電圧に選ぶ。 ・必要であれば試験前にインパルス電源を上記パラメータ値に設定する。 ・最小電圧から繰返しインパルス電圧を発生させる。 ・PDIVは初めて部分放電が1発発生した時の電圧とする。 ・RPDIVは同じ極性の電圧インパルス10発に対して、5発以上の部分放電パルスが発生した時の最小電圧とする。10発以下の電圧インパルスで試験する場合には、電圧インパルスと部分放電パルスの比率が同じになるようにする。 ・最大電圧に達した後、繰返し電圧インパルスは電圧ステップ毎に下降させる。 ・RPDEVは同じ極性の電圧インパルス10発に対して、5発以下の部分放電パルスが発生した時の最大電圧とする。 ・PDEVは部分放電パルスが消滅した時の電圧である。」(第15頁左欄下から18行-右欄第12行) 上記cの図1より、繰返しインパルス電圧は、同一のピーク値を持つ規定個数のインパルス電圧であることが見て取れる。 したがって、上記記載より、引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されている(括弧内は、認定に用いた引用文献1の記載箇所を示す。以下同様。)。 「繰返しインパルス電圧における部分放電計測法であって(上記a)、 繰返しインパルス電圧は、同一のピーク値を持つ規定個数のインパルス電圧であり(上記c、図1)、 繰返し電圧インパルスの値は低い電圧毎の段階状に上昇させ、その後下降させるものであり、 試験前に電圧インパルスの最小値、最大値、電圧ステップ値、繰返し周波数を決めておき、 最小電圧から繰返しインパルス電圧を発生させ(上記e)、 UHF電磁波アンテナが部分放電を検出し(上記d)、 部分放電開始電圧RPDIVは同じ極性の電圧インパルス10発に対して、5発以上の部分放電パルスが発生した時の最小電圧とし(上記b、e)、 最大電圧に達した後、繰返し電圧インパルスは電圧ステップ毎に下降させ(上記e)、 消滅電圧RPDEVは同じ極性の電圧インパルス10発に対して、5発以下の部分放電パルスが発生した時の最大電圧とする(上記b、e)、 繰返しインパルス電圧における部分放電計測法。」 2 引用文献2について 原査定の拒絶の理由で引用された引用文献2(特開2009-115505号公報)には、図面とともに、次の事項が記載されている。 「【0037】 具体例として、図11のフローチャート1及び図12のフローチャート2を用いて放電発生開始電圧の測定動作について説明する。 なお、図11と図12を合わせて、放電発生開始電圧測定の手順を示すフローチャートとなる。 図11に示すように、まず試験条件(即ち、上記測定条件)を設定し、試験を開始し、インパルス電圧VinpにVs(インパルス電圧の印加開始電圧)を代入する。 次に、高圧コンデンサ22をインパルス電圧Vinpに充電し、ゲートバルス制御回路24から高電圧スイッチング回路23にゲートパルスを出力して高電圧スイッチング回路23を通電し、インパルス電圧を被試験巻線10へ印加する。以上がインパルス電圧印加(A)のステップである。・・・」 「【0039】 次に、図12に示すように、インパルス電圧を予め設定した繰り返しインパルス数(Vn)分印加したかどうかを判定するステップに進み、Yesであれば電磁波波形が良(即ち、部分放電なし)であるか否かの判定ステップに進む。Noであれば、インパルス電圧印加(A)のステップに戻る。 電磁波波形が良(即ち、放電なし)である(Yes)と判定した場合は、電圧波形が良(即ち、巻線間の絶縁不良が無し)であるか否かを判定し、No(即ち、巻線間の絶縁不良が有り)であれば「不合格(即ち、巻線試験NG)」と判定する。 また、Yes(即ち、巻線間の絶縁不良が無し)の場合は、インパルス電圧Vinpは設定された終了電圧Ve以上であるか否かを判定し、Yesであれば「合格(即ち、放電発生無しOK/巻線試験OK)」と判定する。 また、Noの場合(インパルス電圧Vinpが終了電圧Veで無い場合)は、インパルス電圧Vinpに△V(電圧増加ステップ量)を加算して試験を継続し、図11のインパルス電圧印加(A)のステップに戻る。 【0040】 一方、図12のフローにおいて、電磁波波形が良でないと判定(即ち、放電ありと判定)すると、放電ありの回数と繰り返しインパルス印加数とで放電発生確率(Px)を求め、放電発生確率(Px)は判定値(Pn)以上であるか否かを判定し、Noであれば試験を継続して「電圧波形が良(即ち、巻線間の絶縁不良が無し)であるか否かを判定するステップ」に戻る。 また、「放電発生確率(Px)が判定値(Pn)以上であるか否か」の判定結果がYesの場合は、印加リトライ回数(Vr)試験したか否かを判定し、判定した印加リトライ回数がYesの場合は「不合格(放電発生有り)」と判定し、印加電圧は放電開始発生電圧になる。 「印加リトライ回数(Vr)試験したか否かの判定結果」がNoの場合は、図11のインパルス電圧印加(A)のステップに戻り、リトライを継続する。 図12に示すように、「合格」や「不合格」の判定結果及び印加電圧などは試験制御手段60の表示装置(モニタ)64に表示される。」 図11及び図12より、リトライを継続する場合は、同一のインパルス電圧を被試験巻線10へ印加することが読み取れる。 したがって、上記記載より、引用文献2には次の技術が記載されている。 「インパルス電圧を予め設定した繰り返しインパルス数(Vn)分被試験巻線10へ印加し(【0037】、【0039】)、 放電ありの回数と繰り返しインパルス印加数とで放電発生確率(Px)を求め、放電発生確率(Px)が判定値(Pn)以上である場合は、印加リトライ回数(Vr)試験したか否かを判定し、印加リトライ回数に満たない場合は、インパルス電圧印加(A)のステップに戻り、リトライを継続し【0040】、同一のインパルス電圧を被試験巻線10へ印加する技術(図11、図12)。」 3 引用文献3について 原査定の拒絶の理由で引用された引用文献3(特開2010-281673号公報)には、図面とともに、次の事項が記載されている。 「【0017】 ステップS3では、電圧制御プログラム9が発振器5に振幅Aの正弦波電圧を生成するように指示を与える。これにより、発振器5で生成された振幅Aの正弦波電圧は、アンプ6で増幅された後、変圧器7でさらに昇圧されて絶縁物8に印加される。ステップS4では、印加電圧計測回路13が絶縁物8に印加された電圧波形を計測し、ステップS5では、電圧値算出プログラム14が、ステップS4で計測された波形から例えば実効値として電圧値Vを算出する。この場合、算出する電圧値はピーク値でも構わない。」 「【0019】 ステップS8では、部分放電信号計測回路16が、部分放電検出ユニット3より出力される部分放電信号波形(判定対象信号)を計測し、ステップS9では、部分放電信号レベル算出プログラム17が、部分放電信号レベルの最大値PDmaxを算出する。 【0020】 図3(a)は、絶縁物8にて部分放電が発生していない状態で、部分放電検出ユニット3が出力した電圧6周期分の部分放電信号波形の一例であり、図3(b)は、部分放電が発生した状態の(a)相当図である。図3(b)に示すように、部分放電が発生すると、ピーク値が異なるインパルス状の信号波形が間欠的に観測される。そこで、部分放電信号レベルの最大値があるレベル以上となったか否かを判定すれば、部分放電の発生を確実に検知できる。 再び、図2を参照する。ステップS10では、部分放電判定プログラム19が、所定のしきい値Thi(測定対象の絶縁物8に応じて異なる)と最大値PDmaxとを比較し、(PDmax≧Thi)であれば部分放電が発生したと判定して(YES)ステップS13に移行する。ステップS13では、ステップS5で算出した電圧値Vを部分放電開始電圧として、計測制御装置4の表示パネルなどに表示する。」 「【0022】 図4は、部分放電消滅電圧の測定手順を示すフローチャートである。ステップS21では、初期電圧取得プログラム12が、計測制御装置4の表示パネルの入力欄に、ユーザにより設定された初期電圧Veを読み込み、ステップS22では、電圧制御プログラム9が絶縁物8に印加される電圧がVeとなる振幅Aをセットする。ステップS3?S5,S8,S9では、図2と同様の処理を行う。 ステップS23では、部分放電判定プログラム19が、所定のしきい値Theと最大値PDmaxを比較し、(PDmax<The)となれば部分放電が消滅したと判定し(YES)、ステップS26に移行する。ステップS26では、ステップS5で算出した電圧値Vを部分放電消滅電圧として、計測制御装置4の表示パネルなどに表示する。 【0023】 ステップS23において、(PDmax≧The)の場合は(NO)部分放電が継続していると判定し、ステップS24にて所定の電圧下降時間Δtdown(例えば0.5秒)が経過するまで待機する。Δtdownが経過するとステップS25に進み、電圧制御プログラム9が振幅Aを振幅変化幅ΔAだけ減少させて、ステップS3に戻る。なお、ステップS23では(PDmax<The)という判定式を用いたが、(The≦PDmax)を用いても構わない。また、図2及び図4では、部分放電開始電圧と部分放電消滅電圧とを個別に測定する手順として説明したが、図2のステップS13を実行した後に図4のステップS21に進み、部分放電開始電圧と部分放電消滅電圧とを続けて測定してもよい。」 図2 図4 上記記載より、引用文献3には、次の技術が記載されている。 「正弦波電圧を絶縁物8に印加し(【0018】)、 部分放電信号波形を計測し、部分放電信号レベルの最大値PDmaxを算出し(【0019】)、 所定のしきい値Thiと最大値PDmaxとを比較し、(PDmax≧Thi)であれば部分放電が発生したと判定し、電圧値Vを部分放電開始電圧とし(【0020】)、 部分放電消滅電圧を続けて測定するために(【0023】)、 ユーザにより設定された初期電圧Veを読み込み、電圧Veを絶縁物8に印加する技術(【0022】)。」 4 引用文献4について 原査定の拒絶の理由で引用された引用文献4(特開平09-105766号公報)には、図面とともに、次の事項が記載されている。 「【0013】すると、前述した剥離或いはボイドによって形成された空間には、前述のようにX線の照射による電子放出によって、予め部分放電の発生に関与する初期電子に相当するものが形成されているため、通常よりも低いレベルの印加電圧で部分放電が発生する。そして、ブッシング1に部分放電が発生したことを確認した後、X線管6の動作を停止させ、そこから交流電源2の印加電圧のレベルを下降させて、部分放電が消滅したときの測定用インピーダンス4の端子間電圧を、部分放電測定器5によって測定する。その測定された端子間電圧からブッシング1の印加電圧を換算すれば、部分放電消滅電圧を求めることができる。」 5 引用文献5について 原査定の拒絶の理由で引用された引用文献5(特開2009-145205号公報)には、図面とともに、次の事項が記載されている。 「【0012】 また、図2は図1に示された検出器2の内部構成を示すブロック図である。図2において、21はアンテナ1で検出された信号の入力時間を制限するゲート回路、22は過大信号を遮断するリミッタ、23は所望の周波数帯域の信号だけを通過させるフィルタ、24は信号を増幅させる低雑音増幅器(LNA:Low Noise Amplifier)、25は電磁波信号を直流信号に変換する検波器、26は検波器25の出力を増幅させる増幅器(AMP)である。なお、ゲート回路としては図3に示すような高速動作のIC(動作時間は5ナノ秒以下)が市販されており、こういったものを利用すればよい。」 「【0017】 被試験品6に印加されるインパルス波形は、例えば図4の上のグラフようなものである。印加開始から数10ナノ秒で最大値に達し、その後振幅が減衰しながら振動する。被試験品6で部分放電が発生する場合、図4の下のグラフに示すように、印加電圧の最大値付近で部分放電が発生するため、先に述べた制御部4から検出器2に送られる同期信号の遅延時間t1を数10ナノ秒に設定し、部分放電による電磁波を受信できるようにゲート回路21を開く。その後、一定時間の後にゲート回路21を閉じる。」 「【0024】 次に動作について説明する。図4に示した通り、部分放電による電磁波パルスは、高い電圧が被試験品6に印加されているタイミングで発生することが分かっている。よって、電圧測定回路33は、例えばインパルス電圧の最大値の70%を越える電圧が印加された時点でゲート開放信号を出力するようにする。」 6 引用文献6について 原査定の拒絶の理由で引用された引用文献6(特開平08-015366号公報)には、図面とともに、次の事項が記載されている。 「【0013】部分放電検出部110は、電力ケーブルにおける絶縁接続部1に絶縁筒を挟んで設けられた検出箔電極81の間に接続され、部分放電パルスを検出する検出インピーダンス2と、検出インピーダンス2によって検出された部分放電パルスを増幅する増幅器3と、増幅器3によって増幅された正負両極性パルスを単一極性パルスとして出力する絶対値回路4と、絶対値回路4の出力から所定のレベル以上のパルスを通過させるスライス回路5と、スライス回路5の出力に基づいてパルス幅tのパルスを出力する第1パルス整形回路6と、パルス幅tのパルスの立ち下がりに同期して測定用パルスを出力する第2パルス整形回路7とから構成されている。」 7 引用文献7について 原査定の拒絶の理由で引用された引用文献7(特開2011-095036号公報)には、図面とともに、次の事項が記載されている。 「【0056】 放電発生判定は、CPU21内に搭載しソフトウエアで構築した放電判定手段21aで部分放電発生を判定する(ステップ133?137)。具体的には、PD判定しきい値より大きい部分放電パルス(部分放電強度)を検出した時に部分放電が発生したと判定する。このPD判定しきい値は、被試験物91を付けない状態で試験電圧を印加した時に部分放電計測回路52で計測されるパルス強度をノイズレベルと判断してその値とする。」 第5 対比・判断 1 本願発明7について (1)対比 本願発明7と引用発明を対比すると、次のことがいえる。 ア 引用発明は「繰返しインパルス電圧における部分放電計測法」であるから、測定対象物に「繰返しインパルス電圧」を印加している。 そして、引用発明の「繰返しインパルス電圧は、同一のピーク値を持つ規定個数のインパルス電圧であ」るから、引用発明の「繰返しインパルス電圧」を印加することは、本願発明7の「測定対象物に対し、同一のピーク値を持つ規定個数のインパルス電圧を印加」することに相当する。 イ 引用発明は「部分放電開始電圧RPDIVは同じ極性の電圧インパルス10発に対して、5発以上の部分放電パルスが発生した時の最小電圧とし」ているので、「電圧インパルス10発」が印加される度に、「部分放電パルス」の発生回数をカウントしている。 そうすると、引用発明の「繰返しインパルス電圧を発生させ」、「UHF電磁波アンテナが部分放電を検出し」、「部分放電開始電圧RPDIVは同じ極性の電圧インパルス10発に対して、5発以上の部分放電パルスが発生した時の最小電圧とし」ていることは、本願発明7の「前記規定個数のインパルス電圧が印加される度に、前記測定対象物における部分放電を検出する部分放電検出手段から出力される検出信号に基づいて前記部分放電の発生回数をカウント」することに相当する。 ウ 上記アを踏まえると、引用発明の「繰返し電圧インパルスの値」を「低い電圧毎の段階状に上昇させ」「最小電圧から繰返しインパルス電圧を発生させ」て印加することは、本願発明7の「前記規定個数のインパルス電圧が印加される度に前記インパルス電圧のピーク値を段階的に上昇させる繰り返しパターンに従うインパルス電圧を前記測定対象物に印加」することに相当する。 エ 引用発明は「部分放電開始電圧RPDIVは同じ極性の電圧インパルス10発に対して、5発以上の部分放電パルスが発生した時の最小電圧とし」ているのであるから、最初に「5発以上の部分放電パルスが発生した時」に、「繰返しインパルス電圧」が「部分放電開始電圧RPDIV」に達したと判定して、「繰返しインパルス電圧」の電圧値を「部分放電開始電圧RPDIV」として算出しているといえる。 したがって、引用発明の「部分放電開始電圧RPDIVは同じ極性の電圧インパルス10発に対して、5発以上の部分放電パルスが発生した時の最小電圧と」することと、本願発明7の「最初に規定回数以上の部分放電がカウントされた際に前記インパルス電圧が部分放電開始電圧に達したと判定し、前記インパルス電圧の印加を停止し、前記部分放電開始電圧に達したと判定したときの前記インパルス電圧の電圧値を部分放電開始電圧として算出し」とは、「最初に規定回数以上の部分放電がカウントされた際に前記インパルス電圧が部分放電開始電圧に達したと判定し、前記部分放電開始電圧に達したと判定したときの前記インパルス電圧の電圧値を部分放電開始電圧として算出し」ている点で共通する。 オ 上記アを踏まえると、引用発明の「部分放電開始電圧RPDIVは同じ極性の電圧インパルス10発に対して、5発以上の部分放電パルスが発生した時の最小電圧とし、最大電圧に達した後、繰返し電圧インパルスは電圧ステップ毎に下降させ」ることと、本願発明7の「前記インパルス電圧の印加の停止の後に、規定回数以上の部分放電がカウントされた状態から、前記部分放電開始電圧と同一またはそれよりも大きなインパルス電圧を印加することなく、前記規定個数のインパルス電圧が印加される度に前記インパルス電圧のピーク値を段階的に低下させる繰り返しパターンに従うインパルス電圧を前記測定対象物に印加し」とは、「前記規定回数以上の部分放電がカウントされた後に、前記規定個数のインパルス電圧が印加される度に前記インパルス電圧のピーク値を段階的に低下させる繰り返しパターンに従うインパルス電圧を前記測定対象物に印加し」ている点で共通する。 カ 引用発明は「消滅電圧RPDEVは同じ極性の電圧インパルス10発に対して、5発以下の部分放電パルスが発生した時の最大電圧とする」のであるから、最初に「5発以下の部分放電パルスが発生した時」に、「繰返しインパルス電圧」が「消滅電圧RPDEV」に達したと判定して、「繰返しインパルス電圧」の電圧値を「消滅電圧RPDEV」として算出しているといえる。 したがって、引用発明の「消滅電圧RPDEVは同じ極性の電圧インパルス10発に対して、5発以下の部分放電パルスが発生した時の最大電圧とする」ことと、本願発明7の「最初に規定回数未満の部分放電がカウントされた際に、前記インパルス電圧が部分放電消滅電圧に達したと判定し、前記部分放電消滅電圧に達したと判定したときの前記インパルス電圧の電圧値を部分放電消滅電圧として算出すること」とは、「最初に所定回数の部分放電がカウントされた際に、前記インパルス電圧が部分放電消滅電圧に達したと判定し、前記部分放電消滅電圧に達したと判定したときの前記インパルス電圧の電圧値を部分放電消滅電圧として算出すること」である点で共通する。 キ 引用発明の「繰返しインパルス電圧における部分放電計測法」は、本願発明7の「繰り返しインパルス電圧による部分放電計測方法」に相当する。 すると、本願発明1と引用発明とは、次の一致点及び相違点を有する。 (一致点) 「測定対象物に対し、同一のピーク値を持つ規定個数のインパルス電圧を印加し、 前記規定個数のインパルス電圧が印加される度に、前記測定対象物における部分放電を検出する部分放電検出手段から出力される検出信号に基づいて前記部分放電の発生回数をカウントし、 前記規定個数のインパルス電圧が印加される度に前記インパルス電圧のピーク値を段階的に上昇させる繰り返しパターンに従うインパルス電圧を前記測定対象物に印加し、 最初に規定回数以上の部分放電がカウントされた際に前記インパルス電圧が部分放電開始電圧に達したと判定し、 前記部分放電開始電圧に達したと判定したときの前記インパルス電圧の電圧値を部分放電開始電圧として算出し、 前記規定回数以上の部分放電がカウントされた後に、前記規定個数のインパルス電圧が印加される度に前記インパルス電圧のピーク値を段階的に低下させる繰り返しパターンに従うインパルス電圧を前記測定対象物に印加し、 最初に所定回数の部分放電がカウントされた際に、前記インパルス電圧が部分放電消滅電圧に達したと判定し、 前記部分放電消滅電圧に達したと判定したときの前記インパルス電圧の電圧値を部分放電消滅電圧として算出する繰り返しインパルス電圧による部分放電計測方法。」 (相違点1) 本願発明7は、「最初に規定回数以上の部分放電がカウントされた際に」「前記インパルス電圧の印加を停止し、」「前記インパルス電圧の印加の停止の後に、規定回数以上の部分放電がカウントされた状態から、前記部分放電開始電圧と同一またはそれよりも大きなインパルス電圧を印加することなく、前記規定個数のインパルス電圧が印加される度に前記インパルス電圧のピーク値を段階的に低下させる繰り返しパターンに従うインパルス電圧を前記測定対象物に印加し」ているのに対して、引用発明は、「5発以上の部分放電パルスが発生し」ても、「5発以上の部分放電パルスが発生した」状態から、「繰返し電圧インパルスの値」を「段階状に上昇させ、」「試験前に」決めた「最大電圧に達した後」「下降させ」て、「5発以上の部分放電パルスが発生し」ても、「繰返し電圧インパルス」の印加を停止しない点。 (相違点2) 本願発明7は、「最初に規定回数未満の部分放電がカウントされた際に、前記インパルス電圧が部分放電消滅電圧に達したと判定」するのに対して、引用発明は、「消滅電圧RPDEVは同じ極性の電圧インパルス10発に対して、5発以下の部分放電パルスが発生した時の最大電圧とする」点。 (2)判断 ア 相違点1について 上記相違点1について検討する。 上記相違点1で述べたように、引用発明は、5発以上の部分放電パルスが発生しても、5発以上の部分放電パルスが発生した状態から、試験前に決めた最大電圧まで、繰返し電圧インパルスの値を上昇させるものである。 そして、引用文献2-4には次の技術が記載されている。 引用文献2には、インパルス電圧を予め設定した繰り返しインパルス数(Vn)分被試験巻線10へ印加し、放電ありの回数と繰り返しインパルス印加数とで放電発生確率(Px)を求め、放電発生確率(Px)が判定値(Pn)以上である場合は、印加リトライ回数(Vr)試験したか否かを判定し、印加リトライ回数に満たない場合は、インパルス電圧印加(A)のステップに戻り、リトライを継続し、同一のインパルス電圧を被試験巻線10へ印加する技術が記載されているが(上記「第4 2」)、放電発生確率(Px)が判定値(Pn)以上となっても、印加リトライ回数に満たない場合は、リトライを継続し、同一のインパルス電圧を印加するものであるので、最初に放電発生確率(Px)が判定値(Pn)以上となっても、同一のインパルス電圧を印加することになる。 引用文献3には、正弦波電圧を絶縁物8に印加し、部分放電信号波形を計測し、部分放電信号レベルの最大値PDmaxを算出し、所定のしきい値Thiと最大値PDmaxとを比較し、(PDmax≧Thi)であれば部分放電が発生したと判定し、電圧値Vを部分放電開始電圧とし、部分放電消滅電圧を続けて測定するために、ユーザにより設定された初期電圧Veを読み込み、電圧Veを絶縁物8に印加する技術が記載されているが(上記「第4 3」)、部分放電が発生したと判定した後に印加する電圧は、ユーザにより設定された初期電圧Veである。 引用文献4には、X線の照射によって、通常よりも低いレベルの印加電圧で部分放電が発生した後、X線管6の動作を停止させ、そこから交流電源2の印加電圧のレベルを下降させて、部分放電が消滅したときの測定用インピーダンス4の端子間電圧を、部分放電測定器5によって測定する技術が記載されているが(上記「第4 4」)、X線照射によって発生する部分放電は、通常よりも低い印加電圧によるものとなり、通常の部分放電の開始を判定するものでない。 したがって、引用文献2-4の何れにも、最初に規定回数以上の部分放電がカウントされた際に、インパルス電圧の印加を停止し、規定回数以上の部分放電がカウントされた状態から、部分放電開始電圧と同一またはそれよりも大きなインパルス電圧を印加することなく、規定個数のインパルス電圧が印加される度にインパルス電圧のピーク値を段階的に低下させる繰り返しパターンに従うインパルス電圧を測定対象物に印加することは記載されていない。 また、引用文献5-7についても、同様に、最初に規定回数以上の部分放電がカウントされた際に、インパルス電圧の印加を停止し、規定回数以上の部分放電がカウントされた状態から、部分放電開始電圧と同一またはそれよりも大きなインパルス電圧を印加することなく、規定個数のインパルス電圧が印加される度にインパルス電圧のピーク値を段階的に低下させる繰り返しパターンに従うインパルス電圧を測定対象物に印加することは記載されていない。 よって、引用発明、引用文献2-7に記載された技術に基づいて、上記相違点1に係る本願発明7の構成を得ることは、当業者が容易に想到し得たことであるとはいえない。 イ 上記相違点1について検討した通りであるから、本願発明7は、上記相違点2について検討するまでもなく、引用発明、引用文献2-7に記載された技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。 2 本願発明8-12について 本願発明7を直接又は間接的に引用する本願発明8-12は、本願発明7をさらに限定した発明であるから、本願発明7と同じ理由により、引用発明、引用文献2-7に記載された技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。 3 本願発明1-6について 本願発明1-6は、上記相違点1に係る本願発明7の「最初に規定回数以上の部分放電がカウントされた際に」「前記インパルス電圧の印加を停止し、」「前記インパルス電圧の印加の停止の後に、規定回数以上の部分放電がカウントされた状態から、前記部分放電開始電圧と同一またはそれよりも大きなインパルス電圧を印加することなく、前記規定個数のインパルス電圧が印加される度に前記インパルス電圧のピーク値を段階的に低下させる繰り返しパターンに従うインパルス電圧を前記測定対象物に印加し」に対応する構成を備えるものであるから、本願発明7と同様の理由により、引用発明、引用文献2-7に記載された技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。 第6 原査定について 本願発明1-12は「最初に規定回数以上の部分放電がカウントされた際に」「前記インパルス電圧の印加を停止し、」「前記インパルス電圧の印加の停止の後に、規定回数以上の部分放電がカウントされた状態から、前記部分放電開始電圧と同一またはそれよりも大きなインパルス電圧を印加することなく、前記規定個数のインパルス電圧が印加される度に前記インパルス電圧のピーク値を段階的に低下させる繰り返しパターンに従うインパルス電圧を前記測定対象物に印加し」という構成又はそれに対応する構成を備えるものとなっており、拒絶査定において引用された引用文献1-7に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。 したがって、原査定の理由を維持することはできない。 第7 むすび 以上のとおり、原査定の拒絶の理由によっては、本願を拒絶することはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2018-12-03 |
出願番号 | 特願2016-181539(P2016-181539) |
審決分類 |
P
1
8・
121-
WY
(G01R)
|
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 青木 洋平、荒井 誠 |
特許庁審判長 |
小林 紀史 |
特許庁審判官 |
中塚 直樹 須原 宏光 |
発明の名称 | 繰り返しインパルス電圧による部分放電計測システムおよび部分放電計測方法 |
代理人 | 特許業務法人サクラ国際特許事務所 |
代理人 | 特許業務法人サクラ国際特許事務所 |
代理人 | 特許業務法人サクラ国際特許事務所 |