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審決分類 |
審判 査定不服 特174条1項 取り消して特許、登録 F02D 審判 査定不服 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 取り消して特許、登録 F02D 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 F02D |
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管理番号 | 1348512 |
審判番号 | 不服2018-3778 |
総通号数 | 231 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2019-03-29 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2018-03-16 |
確定日 | 2019-02-19 |
事件の表示 | 特願2014-29409「内燃機関の制御装置」拒絶査定不服審判事件〔平成27年8月24日出願公開、特開2015-151993、請求項の数(3)〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 |
理由 |
第1 手続の経緯 本願は、平成26年2月19日の出願であって、平成29年5月31日付け(発送日:同年6月6日)で拒絶の理由が通知され、同年8月1日に手続補正がされ、同年12月14日付け(発送日:同年12月19日)で拒絶査定(以下、「原査定」という。)がされ、これに対して平成30年3月16日に拒絶査定不服審判の請求がされるとともに、その審判の請求と同時に手続補正がされたが、当審において同年11月5日付けで決定をもって平成30年3月16日付けの手続補正が却下されるとともに、同日付け(発送日:同年11月6日)で拒絶の理由(以下、「当審拒絶理由」という。)が通知され、その指定期間内の同年12月19日に手続補正書が提出されたものである。 第2 原査定の概要 原査定(平成29年12月14日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。 (進歩性)本願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 記 (引用文献等については引用文献等一覧参照) 請求項1及び2に対して:引用文献1及び3 引用文献等一覧 1.特開2004-293354号公報(本審決における引用例1) 3.特開2007-285128号公報(本審決における引用例2) 第3 本願発明 本願の請求項1ないし3に係る発明(以下、「本願発明1」ないし「本願発明3」という。)は、平成30年12月19日の手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし3に記載された事項により特定されたとおりのものであると認められるところ、請求項1ないし3に係る発明は、以下のとおりである。 「【請求項1】 燃料噴射弁と、前記燃料噴射弁に燃料を圧送する電動式の燃料ポンプとを備えた内燃機関に適用される制御装置であって、 前記内燃機関を停止するときに、前記燃料ポンプの駆動を停止させた後に前記燃料噴射弁による燃料噴射を停止させる停止時燃圧低下手段を有し、 前記停止時燃圧低下手段は、 前記内燃機関を停止させるときの燃料の温度が低いほど、前記燃料ポンプの駆動を停止させた後における前記燃料噴射弁による燃料噴射の目標総量を多く設定する目標総量設定手段と、 前記燃料ポンプの駆動を停止させた後における前記燃料噴射弁による燃料噴射の総量が前記目標総量に達したときに前記燃料噴射弁による燃料噴射を停止させる燃料噴射停止手段と、 を有する、内燃機関の制御装置。 【請求項2】 前記目標総量設定手段は、 前記内燃機関を停止させるときの燃料の温度が低いほど前記内燃機関の停止期間における目標燃料圧力をより低い圧力に設定し、前記目標燃料圧力が低いほど前記目標総量を多く設定する、 請求項1記載の内燃機関の制御装置。 【請求項3】 前記停止時燃圧低下手段は、 前記内燃機関が再始動されるときの燃料圧力が前記目標燃料圧力に近づくように、前記目標総量設定手段における前記目標燃料圧力に対する前記目標総量を修正する総量修正手段を更に有する、 請求項2記載の内燃機関の制御装置。」 第4 引用例、引用発明等 1.引用例1について 原査定の拒絶の理由に引用された特開2004-293354号公報(以下「引用例1」という。)には、「エンジンの燃料噴射制御装置」に関し、図面(特に、図1及び4を参照。)とともに次の事項が記載されている。(下線は、理解の一助のために当審が付与した。以下同様。) (1)「【0024】 上記燃焼室6の吸気側の周縁部には、インジェクタ(燃料噴射弁)20がその噴口を燃焼室6内に臨ませて配設されている。このインジェクタ20は、例えば、燃焼室6に臨む先端部の噴口から燃料を旋回流として噴出させて、軸心の延びる方向に沿うようにホローコーン状に噴射する公知のスワールインジェクタであり、その燃料噴霧の貫徹力は燃料の噴射圧力が高いほど、大きくなる。尚、インジェクタ20としては上記スワールインジェクタに限らず、例えば、スリットタイプや多噴口タイプのものとしてもよいし、或いは芯弁を圧電素子によって動作させる構成のものを用いてもよい。 【0025】 上記インジェクタ20の基端側は全気筒2,2,…に共通の燃料分配管21に接続されていて、この燃料分配管21により高圧燃料ポンプ22から吐出される燃料が各気筒2毎のインジェクタ20に分配されるようになっている。そして、インジェクタ20により気筒2の圧縮行程で燃料が噴射されると、この燃料噴霧は燃焼室6内の吸気流動によって点火プラグ17側に輸送されて、該点火プラグ17の電極の周りに混合気塊を形成する。尚、上記燃料分配管21には、インジェクタ20から噴射される燃料の圧力状態(燃料噴射圧)を測定するための燃圧センサ23が配設されていて、この燃圧センサ23からの信号に基づいて、上記高圧燃料ポンプ22の、供給量調整手段としてのスピル弁24(図2参照)の開度が後述のECU50によりフィードバック制御されるようになっている。」 (2)「【0046】 (燃料噴射制御) 次に、上記ECU50による燃料噴射制御について、図4のフローチャートを参照しながら説明する。 【0047】 先ずステップS21では、各センサ値の読み込みを行い、ステップS22で吸気温度に応じて、イグニッションスイッチ75がオフにされたときの目標燃圧P1を設定する。この目標燃圧P1は、燃料供給系からの燃料漏れ度合いが所定以下となる燃圧である。また、吸気温度センサ73からの出力信号に基づいて、吸気温度が予め設定した所定温度以上のときには一定値とし、吸気温度がその所定温度よりも低いときには、吸気温度が低いほど、目標燃圧P1をを低く設定する。つまり、吸気温度(外気温度)が極低温のときには、目標燃圧P1を低下させる。こうして、吸気温度が設定値よりも低いときには、上記吸気温度がその設定値以上のときよりも目標燃圧P1を低く設定する。」 (3)「【0049】 続くステップS24では、イグニッションスイッチ75がオフにされたか否かを判定する。オフにされたのYESのときにはステップS25に移行し、オフにされていないのNOのときにはステップS29に移行する。 【0050】 イグニッションスイッチ75がオフにされることで、エンジン1の停止条件(自動停止条件ではない)が成立したため、上記ステップS25では、スピル弁24を全開にし、これにより、インジェクタ20への燃料供給量を低下させる(最小にする)。そして、ステップS26で、燃圧センサ23からの出力信号に基づいて燃圧がステップS22で設定した目標燃圧P1よりも高いか否かを判定し、高いのYESのときには、ステップS27に移行してインジェクタ20からの燃料噴射を継続する。このようにインジェクタ20への燃料供給量を低下させる一方でインジェクタ20からの燃料噴射を継続することにより、燃圧は低下するようになる。そして、上記ステップS26で、燃圧が目標燃圧P1以下になれば(NOになれば)ステップS28に移行してインジェクタ20からの燃料噴射を停止する。これにより、エンジン1が停止することになる。」 (4)「【0057】 このように、実施形態1に係るエンジン1の燃料噴射制御では、エンジン1の停止条件が成立したときには、インジェクタ20への燃料供給量を低下すると共に、インジェクタ20からの燃料噴射を継続する。このことにより燃圧を低下させる。そして、燃圧が目標燃圧となった後にエンジン1を停止させるため、エンジン1を停止させた後に、インジェクタ20や燃料分配管21等を含む燃料供給系から例えば燃焼室6内等に燃料が漏れることを防止することができる。 【0058】 また、目標燃圧P1,P2は吸気温度に応じて設定され、吸気温度が所定温度よりも低いときには、吸気温度が所定温度以上であるときよりも低く設定される。吸気温度が低いときには燃料供給系に設けられているゴム製シール部材(Oリング等)が硬化し、それによってシール能力が低下して、燃料漏れが生じやすくなるが、シール能力の低下に応じて目標燃圧を低下させることで、燃料供給系からの燃料の漏れを防止することができる。」 (5)「【0072】 また、上記実施形態では、高圧ポンプ22がカム軸駆動に構成されているため、スピル弁24の開度を小さくすることで燃料供給量を低下させているが、上記高圧ポンプ22を電動ポンプに構成したときには、そのポンプ22の回転数を制御することによって、インジェクタ20への燃料供給量を低下させてもよい。」 (6)上記(2)ないし(4)から、エンジンの燃料噴射制御装置は、イグニッションスイッチがオフにされたときに、高圧燃料ポンプ22のインジェクタ20への燃料供給量を低下させた後にインジェクタ20からの燃料噴射を停止させる手段を有し、該手段は、吸気温度が予め設定した所定温度以上のときには目標燃圧P1を一定値とし、吸気温度がその所定温度よりも低いときには、吸気温度が低いほど、目標燃圧P1を低く設定する手段と、燃圧が前記目標燃圧P1以下になればインジェクタ20からの燃料噴射を停止させる手段と、を有しているといえる。 上記記載事項及び認定事項並びに図1及び4の図示内容からみて、引用例1には次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる。 「インジェクタ20と、前記インジェクタ20に燃料を供給する電動式の高圧燃料ポンプ22とを備えたエンジン1に適用される燃料噴射制御装置であって、 イグニッションスイッチがオフにされたときに、前記高圧燃料ポンプ22のインジェクタ20への燃料供給量を低下させた後にインジェクタ20からの燃料噴射を停止させる手段を有し、 前記手段は、 吸気温度が予め設定した所定温度以上のときには目標燃圧P1を一定値とし、吸気温度がその所定温度よりも低いときには、吸気温度が低いほど、目標燃圧P1を低く設定する手段と、 燃圧が前記目標燃圧P1以下になればインジェクタ20からの燃料噴射を停止させる手段と、 を有する、エンジンの燃料噴射制御装置。」 2.引用例2について 原査定の拒絶の理由に引用された特開2007-285128号公報(以下「引用例2」という。)には、図面(特に、図6を参照)とともに、次の事項が記載されている。 (1)「【背景技術】 【0002】 ガソリンエンジンの燃焼室内に燃料を噴射するための第1の燃料噴射弁(筒内噴射用インジェクタ)と、吸気通路内に燃料を噴射するための第2の燃料噴射弁(吸気通路噴射用インジェクタ)とを備え、エンジンの回転数やエンジンの負荷に応じて、筒内噴射用インジェクタと吸気通路噴射用インジェクタとで燃料を噴き分けるエンジンが公知である。また、ガソリンエンジンの燃焼室内に燃料を噴射するための燃料噴射弁(筒内噴射用インジェクタ)のみを備える直噴エンジンも公知である。さらには、ガソリンエンジンの吸気通路内に燃料を噴射するための燃料噴射弁(吸気通路噴射用インジェクタ)のみを備えるエンジンについては、最も古くから公知である。 【0003】 筒内噴射用インジェクタを含む高圧燃料系統においては、高圧燃料ポンプで燃圧が高められた燃料がデリバリーパイプを介して筒内噴射用インジェクタに供給され、筒内噴射用インジェクタは、エンジンの各気筒の燃焼室内に高圧燃料を噴射する。」 (2)「【0006】 いずれのエンジン(筒内噴射用インジェクタと吸気通路噴射用インジェクタとを備えたエンジン、筒内噴射用インジェクタのみを備えたエンジン、吸気通路噴射用インジェクタのみを備えたエンジン)においても、エンジンが停止されて放置された後に再始動するときには以下のような問題が生じる。 【0007】 いずれのエンジンにおいても、燃料タンクからインジェクタへの配管は油密構造が形成されている。ところが、シールの不具合で燃料漏れが発生したり、インジェクタの燃料噴射孔に異物を噛みこむことが発生するとインジェクタから燃料漏れが発生したりする。このため、エンジンが停止された状態から圧力が低下してしまい(燃料の温度にも関係するが、燃料の飽和蒸気圧よりも燃料の圧力が低下すると)減圧沸騰が発生して配管内でベーパが発生する。」 (3)「【0050】 領域(2)は、燃料の温度が高い状態で燃料の圧力が低下してしまっていて、減圧沸騰が発生し易い領域である。たとえば、燃料の温度が40?60℃、燃料の圧力が20?40kPa以下である。この領域においては、プレフィードなしでフィードポンプ100を作動させると、ベーパが発生しているので、燃料の圧力は速やかに上昇しない。このときに、エンジンの始動性に問題が発生する(始動に必要な時間が延びてしまう)。」 上記記載事項及び図6の図示内容からみて、引用例2には次の事項(以下「引用例2記載事項」という。)が記載されていると認められる。 「高圧燃料ポンプと燃料噴射弁の間の燃料配管内において、燃料の温度が高い状態で燃料の圧力が低下すると、減圧沸騰が発生して、ベーパが発生すること。」 第5 対比・判断 1.本願発明1について 本願発明1と引用発明とを対比すると、引用発明における「インジェクタ20」は本願発明1の「燃料噴射弁」に相当し、以下同様に、「供給」は「圧送」に、「高圧燃料ポンプ22」は「燃料ポンプ」に、「エンジン1」は「内燃機関」に、「イグニッションスイッチがオフにされた」は「前記内燃機関を停止する」に、「インジェクタ20からの燃料噴射を停止させる手段」は「燃料噴射弁による燃料噴射を停止させる停止時燃圧低下手段」に、「エンジンの燃料噴射制御装置」は「内燃機関の制御装置」に、それぞれ相当する。 そして、引用発明における「前記高圧燃料ポンプ22のインジェクタ20への燃料供給量を低下させた」と、本願発明1における「前記燃料ポンプの駆動を停止させた」とは、「前記燃料ポンプの駆動を低下させた」という限りにおいて一致している。 したがって、両者の一致点、相違点は以下のとおりである。 [一致点] 「燃料噴射弁と、前記燃料噴射弁に燃料を圧送する電動式の燃料ポンプとを備えた内燃機関に適用される制御装置であって、 前記内燃機関を停止するときに、前記燃料ポンプの駆動を低下させた後に前記燃料噴射弁による燃料噴射を停止させる停止時燃圧低下手段を有する、 内燃機関の制御装置。」 [相違点1] 「前記燃料ポンプの駆動を低下させた」に関して、本願発明1においては「前記燃料ポンプの駆動を停止させた」であるのに対して、引用発明においては「前記高圧燃料ポンプ22のインジェクタ20への燃料供給量を低下させた」である点。 [相違点2] 「停止時燃圧低下手段」に関して、本願発明1においては「前記内燃機関を停止させるときの燃料の温度が低いほど、前記燃料ポンプの駆動を停止させた後における前記燃料噴射弁による燃料噴射の目標総量を多く設定する目標総量設定手段と、前記燃料ポンプの駆動を停止させた後における前記燃料噴射弁による燃料噴射の総量が前記目標総量に達したときに前記燃料噴射弁による燃料噴射を停止させる燃料噴射停止手段と、を有する」ものであるのに対して、引用発明においては「吸気温度が予め設定した所定温度以上のときには目標燃圧P1を一定値とし、吸気温度がその所定温度よりも低いときには、吸気温度が低いほど、目標燃圧P1を低く設定する手段と、燃圧が前記目標燃圧P1以下になればインジェクタ20からの燃料噴射を停止させる手段と、を有する」ものである点。 事案に鑑み、上記相違点2について検討する。 引用例2記載事項は上記のとおりであって、「内燃機関を停止させるときの燃料の温度が低いほど、燃料ポンプの駆動を停止させた後における燃料噴射弁による燃料噴射の目標総量を多く設定する目標総量設定手段と、前記燃料ポンプの駆動を停止させた後における前記燃料噴射弁による燃料噴射の総量が前記目標総量に達したときに前記燃料噴射弁による燃料噴射を停止させる燃料噴射停止手段と、を有する」という事項を開示ないし示唆するものではない。 そうすると、引用発明に、引用例2記載事項を参酌しても、上記相違点2に係る本願発明1の構成とすることはできない。 したがって、上記相違点1について検討するまでもなく、本願発明1は、引用発明及び引用例2記載事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。 2.本願発明2及び3について 本願の特許請求の範囲における請求項2及び3は、請求項1の記載を他の記載に置き換えることなく直接又は間接的に引用して記載されたものであるから、本願発明2及び3は、本願発明1の発明特定事項を全て含むものである。 したがって、本願発明2及び3は、本願発明1と同様の理由により、引用発明及び引用例2記載事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものではない。 第6 当審拒絶理由について 1.当審拒絶理由の概要 平成29年8月1日付け手続補正書により補正された請求項4について、特許法第17条の2第3項及び同法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない。 2.当審拒絶理由について 平成30年12月19日の手続補正により、請求項4が削除されたので、当審拒絶理由は解消した。 第7 むすび 以上のとおり、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2019-02-04 |
出願番号 | 特願2014-29409(P2014-29409) |
審決分類 |
P
1
8・
55-
WY
(F02D)
P 1 8・ 537- WY (F02D) P 1 8・ 121- WY (F02D) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 戸田 耕太郎 |
特許庁審判長 |
冨岡 和人 |
特許庁審判官 |
鈴木 充 水野 治彦 |
発明の名称 | 内燃機関の制御装置 |
代理人 | 小川 護晃 |
代理人 | 西山 春之 |
代理人 | 関谷 充司 |