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審決分類 審判 一部申し立て 2項進歩性  G10K
管理番号 1348734
異議申立番号 異議2018-700872  
総通号数 231 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2019-03-29 
種別 異議の決定 
異議申立日 2018-10-25 
確定日 2019-01-23 
異議申立件数
事件の表示 特許第6316099号発明「カラオケ装置」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 
結論 特許第6316099号の請求項1ないし5、7に係る特許を維持する。 
理由 第1 手続の経緯
特許第6316099号の請求項1?7に係る特許についての出願は、平成26年5月29日に特許出願され、平成30年4月6日にその特許権の設定登録がされ、その後、その特許のうち、請求項1?5、7に係る特許について、特許異議申立人半戸俊夫により特許異議の申立てがされたものである。

第2 本件特許発明
特許第6316099号の請求項1?7に係る特許に係る発明(以下「本件特許発明1」?「本件特許発明7」という。)は、それぞれ、その特許請求の範囲の請求項1?7に記載された次の事項により特定されるとおりのものである
ただし、(A)?(J)は当審で付与した。以下各構成要件を「構成要件A」?「構成要件J」という。

(本件特許発明1)
(A)楽曲IDで特定される楽曲データ及びこれら楽曲に関する利用者楽曲リストを記憶している携帯端末と通信自在であると共に、少なくとも当該携帯端末の端末IDが利用者の利用者IDに関連付けられた利用者情報を備えるサーバと通信自在であるカラオケ装置であって、
(B)ログインした利用者の利用者IDに基づいて、前記サーバより当該利用者の所持する携帯端末の端末IDを少なくとも含む利用者情報を取得する利用者情報取得手段と、
(C)前記取得した端末IDに基づいて、前記利用者の所持する携帯端末にアクセスして前記記憶されている利用者楽曲リストを取得する楽曲リスト取得手段と、
(D)前記取得した利用者楽曲リストに基づいて、少なくとも楽曲の楽曲IDと当該楽曲を記憶している携帯端末の端末IDとが紐付けられた選曲用楽曲リストを生成する楽曲リスト生成手段と、
(E)前記生成した選曲用楽曲リストに基づいて、カラオケ演奏する楽曲を前記利用者に選曲させる選曲楽曲登録手段と、
(F)前記選曲された楽曲の楽曲IDを少なくとも登録する予約待ち行列と、
(G)前記登録された楽曲IDと当該楽曲IDに紐付けられた携帯端末の端末IDとに基づいて、当該携帯端末にアクセスして前記楽曲データを取得する楽曲データ取得手段と、
(H)前記取得した楽曲データより少なくとも伴奏データを抽出してカラオケ演奏用データに加工する加工手段と、
(I)少なくとも前記カラオケ演奏用データを再生する再生手段と、
(J)前記カラオケ演奏用データの再生終了後、当該カラオケ演奏用データに対応する楽曲IDが前記予約待ち行列に残っていない場合に、当該カラオケ演奏用データ及びこれに付随する生成データ並びに当該カラオケ演奏用データに対応する楽曲データを消去する消去手段と、を有することを特徴とする
(A)カラオケ装置。

(本件特許発明2)
請求項1記載のカラオケ装置であって、
前記加工手段は、
前記楽曲データから主旋律の歌唱データである主ボーカルデータを抽出する主ボーカルデータ抽出手段と、
前記楽曲データからリズム楽器演奏のデータを抽出するリズムトラックデータ抽出手段と、
前記楽曲データからボーカルデータと前記リズムトラックデータを除した残りである伴奏データを抽出する伴奏データ抽出手段と、
を備えることを特徴とするカラオケ装置。

(本件特許発明3)
請求項2記載のカラオケ装置であって、
前記加工手段は、さらに、前記主ボーカルデータから、表示用の歌詞データを生成する表示用歌詞データ生成手段を備えることを特徴とする
カラオケ装置。

(本件特許発明4)
請求項1、2又は3記載のカラオケ装置であって、
前記加工手段は、さらに、前記主ボーカルデータから、歌唱を採点する際の基準となるリファレンスデータを生成するリファレンスデータ生成手段と、
前記加工手段の他に、歌唱信号を当該加工手段で生成したリファレンスデータと比較して採点する採点手段と、を備えることを特徴とする
カラオケ装置。

(本件特許発明5)
請求項2?4の少なくとも何れかに記載のカラオケ装置であって、
前記加工手段は、さらに、前記楽曲データから主旋律以外の歌唱データである副ボーカルデータを抽出する副ボーカルデータ抽出手段、及び、前記主ボーカルデータから利用者の歌唱を支援するためのガイドボーカルデータを生成するガイドボーカルデータ生成手段の少なくとも何れかを備えることを特徴とする
カラオケ装置。

(本件特許発明6)
請求項2?5の少なくとも何れかに記載のカラオケ装置であって、
前記加工手段は、さらに、
前記楽曲データに基づいて当該楽曲のコード進行を分析するコード進行分析手段と、
前記主ボーカルデータと前記コード進行に基づいて当該主ボーカルデータのハーモニーデータを生成するハーモニーデータ生成手段と、
を備えることを特徴とするカラオケ装置。

(本件特許発明7)
請求項2、5及び6の少なくとも何れかに記載のカラオケ装置であって、
利用者にテンポ及びキーコントロールを設定させる設定入力手段を備え、
前記再生手段が、前記設定されたキーコントロールからピッチシフト量を特定し、前記リズムトラックデータを前記テンポに応じて再生し、前記伴奏データを当該テンポと当該ピッチシフト量とに応じて再生し、前記副ボーカルデータ、ガイドボーカルデータ及びハーモニーデータの少なくとも何れかを当該テンポと当該ピッチシフト量とに応じて再生することを特徴とする
カラオケ装置。

第3 申立理由の概要
異議申立人は、証拠として下記甲第1?7号証を提出し、本件特許発明1は、甲第1?4号証に記載された発明に基づいて容易に発明でき、本件特許発明2、3は、甲第1?5号証に記載された発明に基づいて容易に発明でき、本件特許発明4は、甲第1?6号証に記載された発明に基づいて容易に発明でき、本件特許発明5は、甲第1?7号証に記載された発明に基づいて容易に発明でき、本件特許発明7は、甲第1?7号証に記載された発明に基づいて容易に発明できたものであるから、本件特許発明1?5、7は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない旨主張している。


甲第1号証:特開2007-263994号公報
甲第2号証:特開2013-114148号公報
甲第3号証:特開2001-312288号公報
甲第4号証:特開2011-13291号公報
甲第5号証:特開2013-164584号公報
甲第6号証:特開平10-143179号公報
甲第7号証:特開2007-33804号公報

第4 甲各号証の記載事項、及び甲各号証に記載された発明又は技術
1 甲第1号証
(1)甲第1号証の記載事項
甲第1号証には、「カラオケ再生装置」(発明の名称)に関し、図面と共に次に掲げる事項が記載されている(下線は当審が付与した。)。

「【0016】
カラオケ再生装置101は、マイク入力部103、USB(Universal Serial Bus)インターフェース(USB I/F)104、操作部105、表示部106、通信部107、データベース制御部108、USBデバイスファイルデータベース109、カラオケ楽曲データベース110、オーディオ信号処理部111、ビデオ信号処理部112、中央制御部113とを備える。」

「【0018】
USBインターフェース104は、USBケーブルを介して外部の機器と接続し、その機器との間でデータの送受信を行う。本実施形態においては、カラオケ再生装置101は、当該USBインターフェースを介して携帯端末装置102と接続されている。」

「【0021】
通信部107は、後述する中央制御部113の制御に基づいて、ネットワーク等を介して接続されているカラオケホスト装置116との間で情報の送受信を行う。具体的には、通信部107は、後述する中央制御部113の制御に基づいて、カラオケホスト装置116に格納されているカラオケ楽曲情報を取得し後述するカラオケ楽曲データベース110に出力したり、カラオケホスト装置116に選曲されたカラオケ楽曲データの送信要求を行い、カラオケホスト装置116から送信されてきたカラオケ楽曲データを受信し、受信したカラオケ楽曲データを後述するカラオケ楽曲データベース110に出力すると共に、オーディオデータとビデオデータとに分離し、オーディオデータを後述するオーディオ信号処理部111に出力し、ビデオデータを後述するビデオ信号処理部112に出力する。
【0022】
データベース制御部108は、後述する中央制御部113の制御に基づいて、USBインターフェース104から入力した後述する携帯端末装置103の機器情報、USBデバイスファイル情報、オーディオファイル、通信部107から入力したカラオケ楽曲情報、カラオケ楽曲データ等を後述するUSBデバイスファイルデータベース109又はカラオケ楽曲データベース110に記録する制御を行う。また、データベース制御部108は、USBデバイスファイル情報とカラオケ楽曲情報との対応を示す楽曲テーブルを備える。
【0023】
USBデバイスファイルデータベース109は、USBインターフェース104に接続されたUSBデバイス(本実施形態では携帯端末装置102)から取得した当該携帯端末装置102に記憶されているオーディオファイルに関するUSBデバイスファイル情報や携帯端末装置102から取得したオーディオファイルを記録する。USBデバイスファイル情報は、携帯端末装置102に記憶されているオーディオファイルのタグ情報に基づく情報であり、ファイル名、アーティスト名、タイトル(楽曲名)、ファイルサイズなどの情報である。また、USBデバイスファイルデータベース109は、データベース制御部108の制御に基づいて、携帯端末装置102からオーディオファイルを取得した場合には、当該オーディオファイルも記録する。
【0024】
カラオケ楽曲データベース110は、通信部107を介して接続されているカラオケホスト装置116に格納されているカラオケ楽曲データに関するカラオケ楽曲情報、通信部107を介して入力したカラオケ楽曲データを記録する。カラオケ楽曲情報は、カラオケホスト装置116から取得したカラオケ楽曲データ、或いは、カラオケホスト装置116から取得可能なカラオケ楽曲データの楽曲番号、アーティスト名、楽曲名等を示す情報である。カラオケ楽曲データは、いわゆるカラオケ楽曲である。」

「【0032】
次に、携帯端末装置(USBデバイス)102は、USBインターフェース(USB I/F)119、操作部120、記憶部121、制御部122を備える。本実施形態において、携帯端末装置102として携帯電話を例に挙げて説明する。当該携帯端末装置102は、USBインターフェース119を備えたUSBデバイスであり、前述したカラオケ再生装置101とは、USBケーブルを介してデータの送受信を行う。」

「【0034】
操作部120は、電話機能等に関する操作ボタンを備え、ユーザにより操作された操作ボタンに対応する指示信号を後述する制御部122に出力する。」

「【0039】
図4において、ユーザがUSBケーブルを介して携帯端末装置102のUSBインターフェース119をカラオケ再生装置101のUSBインターフェース104に接続すると、カラオケ再生装置101の中央制御部113は、USBインターフェース104により携帯端末装置102が接続されたことを認識する(ステップS201)。
【0040】
カラオケ再生装置101に携帯端末装置102が接続されたことを認識すると、カラオケ再生装置101の中央制御部113は、携帯端末装置102の識別番号、装置の種類を示す機器情報の送信要求を携帯端末装置102に送信する(ステップS202)。携帯端末装置102の制御部122は、カラオケ再生装置101から機器情報の送信要求があると、USBインターフェース119を介してカラオケ再生装置101に機器情報を送信する。
【0041】
カラオケ再生装置101の中央制御部113は、携帯端末装置102から機器情報を取得すると(ステップS203)、データベース制御部108を制御し、当該機器情報をUSBデバイスファイルデータベース109に記録する(ステップS204)。
【0042】
次に、中央制御部113は、携帯端末装置102に携帯端末装置102内に記憶されているオーディオファイルに関する情報(USBデバイスファイル情報)の送信要求を行う(ステップS205)。携帯端末装置102は、カラオケ再生装置101からのUSBデバイスファイル情報の送信要求に対し、記憶部121に記憶されているオーディオファイルのタグ情報等に基づくUSBデバイスファイル情報をカラオケ再生装置101に送信する。
【0043】
カラオケ再生装置101の中央制御部113は、携帯端末装置102からUSBデバイスファイル情報を取得すると(ステップS206)、データベース制御部108を制御し、当該USBデバイスファイル情報を携帯端末装置102から先に取得した機器情報に対応させてUSBデバイスファイルデータベース109に記録する(ステップS207)。
【0044】
カラオケ再生装置101の中央制御部113は、データベース制御部108を制御し、USBデバイスファイルデータベース109に記録されたUSBデバイスファイル情報に対応するカラオケ楽曲データをカラオケ楽曲データベース110に記録されたカラオケ楽曲情報を用いて検索させる(ステップS208)。具体的には、データベース制御部108は、USBデバイスファイルデータベース109に記録されたUSBデバイスファイル情報のうちのタグ情報から、携帯端末装置102に記憶されているオーディオファイルのアーティスト名、楽曲名等に情報に基づいて、カラオケ楽曲データベース110に記録されているカラオケ楽曲情報と比較し、USBデバイスファイル情報に対応するカラオケ楽曲データが、カラオケ楽曲データベース110内、或いは、通信部107を介してカラオケホスト装置116から取得可能か否かを判断する。
【0045】
データベース制御部108は、USBデバイスファイル情報とカラオケ楽曲データとの対応を示す楽曲テーブルを作成する(ステップS209)。本実施形態においては、データベース制御部108は、携帯端末装置102に「song1.mp3」、「song2.mp3」、「song3.wma」、「song4.wma」、「song5.wma」のオーディオファイルが記憶されているとする。データベース制御部108は、カラオケ楽曲データベース110内に当該オーディオファイルの楽曲と同じ楽曲のカラオケ楽曲データが存在することを検出し、それぞれのオーディオファイルのタグ情報とカラオケ楽曲データのカラオケ番号とを対応させて楽曲テーブルに記録する。
【0046】
データベース制御部108は、USBデバイスファイル情報に対応するカラオケ楽曲データがカラオケ楽曲データベース110内にある場合、すなわち、携帯端末装置102とカラオケ再生装置101に同じ楽曲のオーディオファイルとカラオケ楽曲データが記録されている場合、USBデバイスファイル情報に対応するカラオケ楽曲データベース110内にあること示す情報を楽曲テーブルに記録する。データベース制御部108は、USBデバイスファイル情報に対応するカラオケ楽曲データがカラオケ楽曲データベース110内になく、通信部107を介してカラオケホスト装置116から取得可能な場合、その旨を示す情報を楽曲テーブルに記録する。
【0047】
データベース制御部108は、USBデバイスファイル情報に対応するカラオケ楽曲データがカラオケ楽曲データベース110内になく、また、カラオケホスト装置116から取得不可能である場合、すなわち、携帯端末装置102に記憶されているオーディオファイルが新曲であり、当該楽曲のカラオケ楽曲データがカラオケ楽曲データベース110にもカラオケホスト装置116にもない場合、或いは、オーディオファイルにタグ情報がない場合、タグ情報が誤っている場合、タグ情報は存在するが新しいオーディオデータの場合、ユーザが作成したタグ情報である場合、データベース制御部108は、携帯端末装置102に記憶されているオーディオファイルに対応するカラオケ楽曲データがない旨を示す情報を楽曲テーブルに記録する。
【0048】
カラオケ再生装置101の中央制御部113は、データベース制御部108の楽曲テーブルを参照し、操作部105のリモコン装置115に、図3(a)に示すトップメニュー画面を表示させ(ステップS210)、ユーザによる入力があるまで待機する(ステップS211)。」

「【0050】
ユーザがリモコン装置115により「あなたの曲」を指定した場合、すなわち、携帯端末装置102に記憶されているオーディオファイルを選択した場合、カラオケ再生装置101の中央制御部113は、携帯端末装置102に記憶されているオーディオファイルの楽曲が選択されたと判断し(ステップS301)、リモコン装置115に、図3(b)のようなメニュー画面を表示させ、ユーザにアーティスト或いは楽曲を選択させる。
【0051】
本実施例において、リモコン装置115には、トップメニュー画面として図3(a)に示す画面が表示されている。ユーザがトップメニュー画面において「あなたの曲」を選択した場合、中央制御部113は、携帯端末装置102に記憶されているオーディオファイルの楽曲が選択されたと判断し、楽曲テーブルに基づいて図3(b)に示すメニュー画面を表示させる。ユーザの入力により「アーティスト別」が選択されると、中央制御部113は、楽曲テーブルに基づいて図3(c)に示すように、携帯端末装置102に記憶されているオーディオファイルの楽曲のアーティストを示すメニュー画面を表示させる。そして、ユーザの入力により、特定のアーティスト「ZZZZZ」が選択されると、中央制御部113は、楽曲テーブルに基づいて、図3(d)に示すように携帯端末装置102に記憶されているオーディオファイルの楽曲のうちアーティスト「ZZZZZ」の楽曲名を示すメニュー画面を表示させる。
【0052】
ユーザの入力により特定の楽曲「たちつてと」が選択されると、中央制御部113は、データベース制御部108を制御し、楽曲テーブルを参照して、選択された楽曲に対応するカラオケ楽曲データが、カラオケ楽曲データベース110内、或いは、通信部107を介してカラオケホスト装置116から取得可能か否かを確認する(ステップS305)。」

「【0060】
ステップS305において、ユーザの入力により選択された楽曲「たちつてと」に対応するカラオケ楽曲データが、カラオケ再生装置に記録されてない場合、または、ステップS306において、ユーザが楽曲「たちつてと」について携帯端末装置102のオーディオファイルを再生することを選択した場合、中央制御部113は、データベース制御部108の楽曲テーブルを参照し、選択された楽曲「たちつてと」のオーディオファイルを携帯端末装置102から取得し(ステップS311)、取得したオーディオファイルを再生する(ステップS312)。」

「【0062】
このことにより、カラオケ再生装置101では、携帯端末装置101に記憶されているオーディオファイルの楽曲と同じ楽曲のカラオケ楽曲データがカラオケ再生装置101にない場合でも、携帯端末装置102からオーディオファイルを取得し、そのオーディオファイルを再生することができる。このため、例えば、携帯端末装置102にオーディオファイルとしてカラオケ楽曲データが記憶されている場合には、当該カラオケ楽曲データを再生することができる。また、携帯端末装置102にオーディオファイルとしてオリジナル楽曲が記憶されている場合には、オリジナル楽曲のオーディオデータを再生することができるため、ボーカルが含まれるオーディオデータであるが、ユーザは、原曲のオーディオデータに合わせてカラオケを楽しむことができる。」

「【0065】
カラオケ再生装置101から携帯端末装置102の接続が解除された場合、中央制御部113は、USBデバイスデータベース109及び楽曲テーブルをクリアし(ステップS314)、処理を終了する。」

「【0067】
また、ユーザが再生を希望する楽曲が新曲であり、カラオケ再生装置或いはカラオケホスト装置にカラオケ楽曲データがない場合でも、携帯端末装置にカラオケ楽曲データが記憶されているときには、当該カラオケ楽曲データを再生し、ユーザはカラオケを楽しむことができる。また、カラオケ楽曲データがない場合でも、携帯端末装置にオリジナル楽曲のオーディオファイルが記憶されている場合には、当該オリジナル楽曲のオーディオファイルのオーディオデータを再生することにより、そのオリジナル楽曲にあわせて歌うことによりカラオケを楽しむことができる。」

(2)甲第1号証に記載された発明
上記(1)によると、甲第1号証には、次の発明(以下「甲1発明」という。)が記載されていると認められる。
(1a)?(1g)は、各構成を区別するために当審で付与した。各構成を以下「構成1a」?「構成1g」という。甲1発明の各構成の末尾に対応する甲第1号証の段落番号を大括弧を用いて記載した。

(甲1発明)
(1a)携帯端末装置102(携帯電話)とUSBインターフェースを介して接続されていると共に、カラオケホスト装置116と通信部107を介して接続されているカラオケ再生装置101であって[0016、0018、0021]、
(1b)ユーザが携帯端末装置102をカラオケ再生装置101に接続すると、前記携帯端末装置102の識別番号、装置の種類を示す機器情報及び前記携帯端末装置102に記憶されているUSBデバイスファイル情報を取得する中央制御部113と[0039、0040、0041、0043]、
(1c)前記機器情報に対応させた前記USBデバイスファイル情報のうちのタグ情報とカラオケ楽曲データベース110のカラオケ楽曲データのカラオケ番号との対応を示す楽曲テーブルを作成するデータベース制御部108と[0043、0045]、
(1d)ここで、前記USBデバイスファイル情報は、前記携帯端末装置102に記憶されているオーディオファイルのタグ情報に基づく情報であり、ファイル名、アーティスト名、タイトル、ファイルサイズなどの情報であり[0023]、
(1e)前記中央制御部113は、ユーザがリモコン装置115により「あなたの曲」を指定した場合、すなわち前記携帯端末装置102に記憶されているオーディオファイルを選択した場合、前記楽曲テーブルに基づいて、前記携帯端末装置102に記憶されているオーディオファイルの楽曲名を示すメニュー画面を表示し[0050、0051]、
(1f)前記中央制御部113は、前記楽曲テーブルを参照して、選択された楽曲のオーディオファイルを前記携帯端末装置102から取得し、取得したオーディオファイルを再生し[0060]、
(1g)前記中央制御部113は、前記カラオケ再生装置101から前記携帯端末装置102の接続が解除された場合、楽曲テーブルをクリアする[0065]
(1a)カラオケ再生装置101。

2 甲第2号証
(1)甲第2号証の記載事項
甲第2号証には、「サーバ装置、カラオケ曲情報提示方法、及びサーバ処理プログラム」(発明の名称)に関し、図面と共に次に掲げる事項が記載されている(下線は当審が付与した。)。

「【0016】
[1.カラオケシステムの構成及び動作の概要]
始めに、図1を参照して、本実施形態に係るカラオケシステムの構成の概要について説明する。図1は、本実施形態のカラオケシステムSの概要構成例を示す図である。なお、図1の例では、説明の便宜上、カラオケ店舗のカラオケルーム(客室)を1室のみ示す。実際には、カラオケ店舗には、複数のカラオケルームがある。また、図1に示す例では、1室のカラオケルームには、リモコン1及びカラオケ装置2がそれぞれ1台ずつ設けられている。なお、カラオケ装置を、以下、「コマンダ」という。」

「【0021】
先ず、ユーザAがカラオケ店舗外で携帯端末T1を操作してログイン要求の指示を行うと、携帯端末T1は、ログイン要求を管理サーバ3へ送信する。ログイン要求は、カラオケシステムSを利用するためのログイン処理の要求である。また、ログイン要求には、携帯端末用ユーザID及びパスワードが付加される。また、ログイン処理は、ユーザを認証する認証処理である。携帯端末用ユーザIDは、ユーザを識別するユーザ識別情報の一例である。また、携帯端末用ユーザIDは、例えば、携帯端末T1から接続可能な楽曲提供サイトで会員登録を行ったユーザAに対して発行される識別情報である。
【0022】
次に、管理サーバ3は、携帯端末T1からログイン要求を受信すると、携帯端末T1から要求されたログイン処理を実行する。管理サーバ3は、ログイン処理が実行されたことに応じて、ログイン処理の要求元の携帯端末T1のユーザAを識別する携帯端末用ユーザIDを取得する。ログイン処理により、ユーザAのログインが成功した場合、ユーザAの携帯端末用ユーザIDがログインリストに登録される。そして、管理サーバ3は、ログイン結果情報を携帯端末T1へ送信する。ログイン結果情報は、ログインの成功又はログインの失敗を示す。
【0023】
次に、携帯端末T1は、管理サーバ3からのログイン結果情報にログインの成功が示される場合に、携帯端末T1に登録された少なくとも1つの楽曲を示す楽曲情報を収集する。この場合、携帯端末T1は、少なくとも1つの楽曲情報を含む楽曲リストを収集しても良い。そして、携帯端末T1は、収集した楽曲情報または楽曲リストを管理サーバ3へ送信する。楽曲情報には、例えば、曲名、アーティスト名、演奏時間等の情報が含まれる。
【0024】
次に、管理サーバ3は、携帯端末T1から受信した楽曲情報または楽曲リストが示す楽曲の中から、コマンダ2で演奏可能なカラオケ曲を抽出する。そして、管理サーバ3は、抽出したカラオケ曲を示すカラオケ曲情報を含むカラオケ曲リストと、携帯端末T1から取得された携帯端末用ユーザIDとを対応付けて記憶する。なお、カラオケ曲情報には、カラオケ曲番号、曲名、アーティスト名、演奏時間等の情報が含まれる。カラオケ曲番号は、カラオケ曲ごとに付与される。また、カラオケ曲番号は、カラオケ曲を識別するための識別情報である。また、カラオケ曲番号は、曲IDともいう。
【0025】
次に、ユーザAがカラオケ店舗のカラオケルーム内でリモコン1を操作してログイン要求の指示を行うと、リモコン1は、ログイン要求を管理サーバ3へ送信する。このログイン要求には、例えば、リモコン1のリモコンID、ユーザAのカラオケ用ユーザID及びパスワードが付加される。カラオケ用ユーザIDは、ユーザを識別するユーザ識別情報の一例である。カラオケ用ユーザIDは、例えばカラオケシステムSを利用するために会員登録を行ったユーザAに対して発行される識別情報である。
【0026】
次に、管理サーバ3は、リモコン1からログイン要求を受信すると、ログイン処理を実行する。ログイン処理により、ユーザAのログインが成功した場合、ユーザAのカラオケ用ユーザIDと、リモコン1のリモコンIDとが対応付けられて記憶される。このとき、ユーザAのカラオケ用ユーザIDが携帯端末用ユーザIDに対応付けられてログインリストに登録される。これにより、リモコン1と携帯端末T1とが対応付けられる。そして、管理サーバ3は、このログイン結果情報をリモコン1へ送信する。次に、リモコン1は、管理サーバ3からのログイン結果情報にログインの成功が示される場合に、カラオケ曲リストの取得要求を管理サーバ3へ送信する。カラオケ曲リストの取得要求には、カラオケ用ユーザIDが付加される。
【0027】
次に、管理サーバ3は、リモコン1からカラオケ曲リストの取得要求を受信すると、リモコン1からログインしたユーザAのカラオケ用ユーザIDに対応する携帯端末用ユーザIDが、カラオケ曲リストに対応付けられて記憶されているかどうかを判定する。そして、携帯端末用ユーザIDが記憶されている場合、管理サーバ3は、携帯端末用ユーザIDと対応付けられたカラオケ曲リストをリモコン1へ送信する。なお、カラオケ曲リストは、リモコン1と対応付け状態にあるコマンダ2へ送信されてもよい。
【0028】
次に、リモコン1は、管理サーバ3から受信したカラオケ曲リストを表示する。これにより、カラオケ曲リストは、ユーザAによりリモコン1上で閲覧可能になる。そして、リモコン1は、ユーザAによりカラオケ曲リストから選曲されたカラオケ曲の予約指令を、リモコン1と対応付け状態にあるコマンダ2へ送信する。なお、カラオケルーム内でユーザAがリモコン1からログインした後、カラオケ曲リストは、携帯端末T1により管理サーバ3から取得可能になる。これにより、カラオケ曲リストは、携帯端末T1上でも閲覧可能になる。そして、携帯端末T1は、ユーザAによりカラオケ曲リストから選曲されたカラオケ曲の予約指令を管理サーバ3へ送信する。管理サーバ3は、携帯端末T1からの予約指令を、携帯端末T1に対応付けられたリモコン1と対応付け状態にあるコマンダ2へ送信する。」

(2)甲第2号証に記載された発明
上記(1)によると、甲第2号証には、次の発明(以下「甲2発明」という。)が記載されていると認められる。
(2a)?(2j)は、各構成を区別するために当審で付与した。各構成を以下「構成2a」?「構成2j」という。甲2発明の各構成の末尾に対応する甲第2号証の段落番号を大括弧を用いて記載した。

(甲2発明)
(2a)ユーザAがカラオケ店舗外で携帯端末T1を操作してログイン要求の指示を行うと、携帯端末T1は、ログイン要求を管理サーバ3へ送信し、ここで、ログイン要求には、携帯端末用ユーザID及びパスワードが付加され[0021]、
(2b)管理サーバ3は、携帯端末T1からログイン要求を受信すると、携帯端末T1から要求されたログイン処理を実行し、携帯端末用ユーザIDを取得し、携帯端末用ユーザIDがログインリストに登録され[0022]、
(2c)携帯端末T1は、収集した楽曲情報または楽曲リストを管理サーバ3へ送信し[0023]、
(2d)管理サーバ3は、携帯端末T1から受信した楽曲情報または楽曲リストが示す楽曲の中から、カラオケ装置2で演奏可能なカラオケ曲を抽出し、抽出したカラオケ曲を示すカラオケ曲情報を含むカラオケ曲リストと、携帯端末T1から取得された携帯端末用ユーザIDとを対応付けて記憶し[0024]、
(2e)ユーザAがカラオケ店舗のカラオケルーム内でリモコン1を操作してログイン要求の指示を行うと、リモコン1は、ログイン要求を管理サーバ3へ送信し、ここで、ログイン要求には、リモコン1のリモコンID、ユーザAのカラオケ用ユーザID及びパスワードが付加され[0025]、
(2f)管理サーバ3は、リモコン1からログイン要求を受信すると、ログイン処理を実行し、ユーザAのカラオケ用ユーザIDと、リモコン1のリモコンIDとが対応付けられて記憶され、このとき、ユーザAのカラオケ用ユーザIDが携帯端末用ユーザIDに対応付けられてログインリストに登録され[0026]、
(2g)リモコン1は、カラオケ曲リストの取得要求を管理サーバ3へ送信し、ここで、カラオケ曲リストの取得要求には、カラオケ用ユーザIDが付加され[0026]、
(2h)管理サーバ3は、携帯端末用ユーザIDと対応付けられたカラオケ曲リストをリモコン1へ送信し[0027]、
(2i)リモコン1は、管理サーバ3から受信したカラオケ曲リストを表示し、ユーザAによりカラオケ曲リストから選曲されたカラオケ曲の予約指令を、リモコン1と対応付け状態にあるカラオケ装置2へ送信する[0028]
(2j)カラオケシステム[0016]。

3 甲第3号証
(1)甲第3号証の記載事項
甲第3号証には、「音楽データ処理装置」(発明の名称)に関し、図面と共に次に掲げる事項が記載されている(下線は当審が付与した。)。

「【0005】本発明は上記課題に鑑みなされたものであって、曲の歌詞(文字情報)を記録していないCDやMD等の記録媒体を使用する場合にも、記録媒体に記録されている曲の歌詞を出力させることができ、どのような記録媒体であっても簡単にカラオケを楽しむことができる音楽データ処理装置を提供することを目的としている。」

「【0066】図6において、実施の形態(2)に係る音楽データ処理装置20の第1のDSP21は、実施の形態(1)における第1のDSP6を構成する音声認識手段14と第1の音声合成手段15とディレイ手段16とに加えて、バンドパスフィルタ22、第3のメモリ23、カラオケ曲作成手段17及びディレイ手段18が装備されており、第1のメモリ5から出力された第1の音楽データが、バンドパスフィルタ22とディレイ手段16とカラオケ曲作成手段17とにそれぞれ入力され、前記第1の音楽データから音声認識手段14により文字情報を獲得する等のデジタル信号処理を行うようになっている。
【0067】バンドパスフィルタ22は、第1の読み取り部2(図1参照)から読み取られた前記第1の音楽データ中から、該第1の音楽データに含まれているボーカル情報の周波数帯域の信号のみを通過させて取り出すフィルタ処理を行うものである。人の声は、おおよそ90Hz?10kHzの周波数帯域に分布する。このためバンドパスフィルタ22は、図7の説明図において、入力された第1の音楽データとしてのボーカル入りの曲(a)から、人の声が主に含まれている周波数帯域の情報、例えば300Hz?3kHzの周波数帯域の情報を取り出すことができるように構成されており(b)、このことによって(c)において、前記第1の音楽データ中に含まれているボーカル情報のみでほぼ構成された情報を得ることが可能になっている。
【0068】第3のメモリ23は、バンドパスフィルタ22が取り出した情報(ボーカル情報)を記憶し、音声認識手段14及びカラオケ曲作成手段17に出力するものとなっている。従って、音声認識手段14は、第3のメモリ23に記憶された情報(ボーカル情報)を、音声認識して文字情報に変換するようになっている。
【0069】カラオケ曲作成手段17は、バンドパスフィルタ22により第1の音楽データから取り出され、第3のメモリ23に記憶された情報を用いて、カラオケ用の音楽データ(第2の音楽データ)を作成するものである。すなわち、バンドパスフィルタ22により処理される前の第1の音楽データから、第3のメモリ23に記憶された、ほぼボーカル情報のみからなる情報を差し引くことによって第1の音楽データ中に含まれる伴奏情報のみで構成されたカラオケ用の音楽データを作成するようになっている。」

(2)甲第3号証に記載された技術
上記(1)によると、甲第3号証には、次の技術(以下「甲3技術」という。)が記載されていると認められる。

(甲3技術)
バンドパスフィルタ22により、ほぼボーカル情報のみからなる情報を差し引くことによって音楽データ中に含まれる伴奏情報のみで構成されたカラオケ用の音楽データを作成する技術

4 甲第4号証
(1)甲第4号証の記載事項
甲第4号証には、「カラオケ背景映像表示システム」(発明の名称)に関し、図面と共に次に掲げる事項が記載されている(下線は当審が付与した。)。

「【0008】
本発明のカラオケ背景映像表示システムは、上述した目的を達成するため、以下の特徴点を有している。すなわち、本発明のカラオケ背景映像表示システムは、予めカラオケ楽曲毎に作成した映像台本データに基づいて、サーバから受信した複数の断片映像データを繋ぎ合わせて一連の背景映像としてストリーミング再生可能であると共に、当該断片映像データを録画可能なカラオケ背景映像表示システムであって、映像台本管理手段と、背景映像再生制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0009】
映像台本管理手段は、カラオケ楽曲別に、背景映像として再生させるための断片映像データの映像IDと、各断片映像データの表示タイミングデータとを紐付けてなる映像台本IDに楽曲IDを対応付けて、映像台本データベースにて管理するための手段である。
【0010】
背景映像再生制御手段は、任意のカラオケ楽曲の演奏に際して、以下の制御を行うための手段である。
(1)演奏を行うカラオケ楽曲の映像台本データを参照し、録画された断片映像データの中に、当該映像台本データに含まれている断片映像データが存在しない場合には、当該断片映像データをストリーミング再生させる。
【0011】
(2)断片映像データを背景映像としてストリーミング再生させる場合であって、かつ、予約待ち行列において当該カラオケ楽曲よりも後順位のカラオケ楽曲の映像台本データに当該断片映像データが含まれている場合には、受信した当該断片映像データを録画する。
【0012】
(3)演奏を行うカラオケ楽曲の映像台本データを参照し、録画された断片映像データの中に、当該映像台本データに含まれている断片映像データが存在する場合には、当該録画された断片映像データを再生させる。
【0013】
(4)録画された断片映像データを背景映像として再生させた場合であって、かつ、予約待ち行列において当該カラオケ楽曲よりも後順位のカラオケ楽曲の映像台本データに当該断片映像データが含まれていない場合には、当該録画された断片映像データを消去する。」

(2)甲第4号証に記載された技術
上記(1)によると、甲第4号証には、次の技術(以下「甲4技術」という。)が記載されていると認められる。

(甲4技術)
「予めカラオケ楽曲毎に作成した映像台本データに基づいて、サーバから受信した複数の断片映像データを繋ぎ合わせて一連の背景映像としてストリーミング再生可能であると共に、当該断片映像データを録画可能なカラオケ背景映像表示システムであって、
映像台本管理手段と、背景映像再生制御手段と、を備え、
前記映像台本管理手段は、カラオケ楽曲別に、背景映像として再生させるための断片映像データの映像IDと、各断片映像データの表示タイミングデータとを紐付けてなる映像台本IDに楽曲IDを対応付けて、映像台本データベースにて管理するための手段であり、
背景映像再生制御手段は、任意のカラオケ楽曲の演奏に際して、録画された断片映像データを背景映像として再生させた場合であって、かつ、予約待ち行列において当該カラオケ楽曲よりも後順位のカラオケ楽曲の映像台本データに当該断片映像データが含まれていない場合には、当該録画された断片映像データを消去する
カラオケ背景映像表示システム。」

5 甲第5号証
(1)甲第5号証の記載事項
甲第5号証には、「音響処理装置」(発明の名称)に関し、図面と共に次に掲げる事項が記載されている(下線は当審が付与した。)。

「【0004】
・・・本発明は、音響信号から特定の成分を分離するときの処理遅延を低減することを目的とする。」

「【0007】
・・・なお、本発明の音響処理装置は、複数種の音響成分が混合された音響信号のうちアタック部(発音開始の直後の立上がり部)が顕著な非調波成分の分離に特に好適に利用される。アタック部が顕著な非調波成分の典型例としては打楽器音(パーカッシブ音)が例示され得る。」

「【0088】
・・・例えば、処理係数列M[u](または処理係数列M[u]と前述の変形例に係る処理係数列M'[u]との双方)を利用して音響信号x(t)を打楽器音の音響信号y(t)と残余の調波成分の音響信号z(t)とに分離し、音響信号y(t)および音響信号z(t)とを個別に加工したうえで混合することも可能である。例えば、打楽器音の音響信号y(t)の音量を増加させたうえで音響信号z(t)と混合すれば、打楽器音で規定されるリズムが顕在化した音響信号を生成することが可能である。また、調波成分の音響信号z(t)の音高(ピッチ)を変化させたうえで音響信号y(t)と混合すれば、打楽器音の聴感的な印象(音程感)を変化させずに調波成分のみの音高を変化させた音響信号を生成することが可能である。あるいは、音響信号y(t)および音響信号z(t)の各々のテンポを個別に制御することもできる。」

(2)甲第5号証に記載された技術
上記(1)によると、甲第5号証には、次の技術(以下「甲5技術」という。)が記載されていると認められる。

(甲5技術)
「音響信号から特定の成分(打楽器音)を分離する技術」
「打楽器音の聴感的な印象(音程感)を変化させずに調波成分のみの音高を変化させた音響信号を生成する技術」

6 甲第6号証
(1)甲第6号証の記載事項
甲第6号証には、「音声信号処理装置」(発明の名称)に関し、図面と共に次に掲げる事項が記載されている(下線は当審が付与した。)。

「【0007】
【課題を解決するための手段】このため本発明においては、音源装置から供給される音声信号の歌唱成分とマイクロフォン入力とを比較して処理を行う音声信号処理装置において、歌唱成分と伴奏成分とが混合された音声信号から歌唱成分のみを取り出して比較を行うようにしたものであって、これによれば、歌唱の判別を常に正確に行うことができ、採点も正確に行うことができる。」

(2)甲第6号証に記載された技術
上記(1)によると、甲第6号証には、次の技術(以下「甲6技術」という。)が記載されていると認められる。

(甲6技術)
「歌唱成分と伴奏成分とが混合された音声信号から歌唱成分のみを取り出して、マイクロフォン入力と比較を行い、採点する技術」

7 甲第7号証
(1)甲第7号証の記載事項
甲第7号証には、「音源分離装置、音源分離プログラム及び音源分離方法」(発明の名称)に関し、図面と共に次に掲げる事項が記載されている(下線は当審が付与した。)。

「【0002】
一般に,ステレオ信号におけるLチャンネル信号及びRチャンネル信号の各々は,楽器の音と歌手の声,或いは二人のデュエット歌手各々の声のように,複数の音源信号が重畳された混合音声信号となっている。・・・」

「【0005】
しかしながら,特許文献1に示される技術によっても,二人のデュエット歌手各々を音源とする場合のように,除去或いは強調(抽出)したい音源信号がLチャンネルとRチャンネルとの中央付近に定位しているとは限らない場合には,いずれかの音源信号のみを抽出する(他の音源信号を除去する)ことができないという問題点があった。
(略)
従って,本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり,その目的とするところは,複数の音源信号が重畳された混合音声信号における各音源信号の定位の状態にかかわらず高い音源分離性能が得られ,さらに,処理負荷を軽減できる音源分離装置,音源分離プログラム及び音源分離方法を提供することにある。」

(2)甲第7号証に記載された技術
上記(1)によると、甲第7号証には、次の技術(以下「甲7技術」という。)が記載されていると認められる。

(甲7技術)
「複数の音源信号が重畳された混合音声信号における各音源信号の定位の状態にかかわらず高い音源分離する技術」

第5 判断
1 本件特許発明1について
(1)本件特許発明1、甲1発明
本件特許発明1と甲1発明とを対比するにあたり、本件特許発明1と甲1発明とを再掲する。

(本件特許発明1)
(A)楽曲IDで特定される楽曲データ及びこれら楽曲に関する利用者楽曲リストを記憶している携帯端末と通信自在であると共に、少なくとも当該携帯端末の端末IDが利用者の利用者IDに関連付けられた利用者情報を備えるサーバと通信自在であるカラオケ装置であって、
(B)ログインした利用者の利用者IDに基づいて、前記サーバより当該利用者の所持する携帯端末の端末IDを少なくとも含む利用者情報を取得する利用者情報取得手段と、
(C)前記取得した端末IDに基づいて、前記利用者の所持する携帯端末にアクセスして前記記憶されている利用者楽曲リストを取得する楽曲リスト取得手段と、
(D)前記取得した利用者楽曲リストに基づいて、少なくとも楽曲の楽曲IDと当該楽曲を記憶している携帯端末の端末IDとが紐付けられた選曲用楽曲リストを生成する楽曲リスト生成手段と、
(E)前記生成した選曲用楽曲リストに基づいて、カラオケ演奏する楽曲を前記利用者に選曲させる選曲楽曲登録手段と、
(F)前記選曲された楽曲の楽曲IDを少なくとも登録する予約待ち行列と、
(G)前記登録された楽曲IDと当該楽曲IDに紐付けられた携帯端末の端末IDとに基づいて、当該携帯端末にアクセスして前記楽曲データを取得する楽曲データ取得手段と、
(H)前記取得した楽曲データより少なくとも伴奏データを抽出してカラオケ演奏用データに加工する加工手段と、
(I)少なくとも前記カラオケ演奏用データを再生する再生手段と、
(J)前記カラオケ演奏用データの再生終了後、当該カラオケ演奏用データに対応する楽曲IDが前記予約待ち行列に残っていない場合に、当該カラオケ演奏用データ及びこれに付随する生成データ並びに当該カラオケ演奏用データに対応する楽曲データを消去する消去手段と、を有することを特徴とする
(A)カラオケ装置。

(甲1発明)
(1a)携帯端末装置102(携帯電話)とUSBインターフェースを介して接続されていると共に、カラオケホスト装置116と通信部107を介して接続されているカラオケ再生装置101であって、
(1b)ユーザが携帯端末装置102をカラオケ再生装置101に接続すると、前記携帯端末装置102の識別番号、装置の種類を示す機器情報及び前記携帯端末装置102に記憶されているUSBデバイスファイル情報を取得する中央制御部113と、
(1c)前記機器情報に対応させた前記USBデバイスファイル情報のうちのタグ情報とカラオケ楽曲データベース110のカラオケ楽曲データのカラオケ番号との対応を示す楽曲テーブルを作成するデータベース制御部108と、
(1d)ここで、前記USBデバイスファイル情報は、前記携帯端末装置102に記憶されているオーディオファイルのタグ情報に基づく情報であり、ファイル名、アーティスト名、タイトル、ファイルサイズなどの情報であり、
(1e)前記中央制御部113は、ユーザがリモコン装置115により「あなたの曲」を指定した場合、すなわち前記携帯端末装置102に記憶されているオーディオファイルを選択した場合、前記楽曲テーブルに基づいて、前記携帯端末装置102に記憶されているオーディオファイルの楽曲名を示すメニュー画面を表示し、
(1f)前記中央制御部113は、前記楽曲テーブルを参照して、選択された楽曲のオーディオファイルを前記携帯端末装置102から取得し、取得したオーディオファイルを再生し、
(1g)前記中央制御部113は、前記カラオケ再生装置101から前記携帯端末装置102の接続が解除された場合、楽曲テーブルをクリアする
(1a)カラオケ再生装置101。

(2)対比
本件特許発明1と甲1発明とを対比する。

ア 構成要件Aと構成1a、1dとを対比する。
構成1dの「オーディオファイル」は、構成要件Aの「楽曲データ」に相当する。
構成1dの「USBデバイスファイル情報」は、「前記携帯端末装置102に記憶されているオーディオファイルのタグ情報に基づく情報であり」、オーディオファイルを特定できるものであって、「楽曲ID」に相当する。また、構成1dの「USBデバイスファイル情報」は、構成要件Aの「これら楽曲に関する利用者楽曲リスト」に相当する。
構成1aの「携帯端末装置102」は、構成要件Aの「携帯端末」に相当し、構成要件Aの「カラオケ装置」に相当する「カラオケ再生装置101」と「USBインターフェースを介して接続されている」から、「通信自在」といえる。
構成1aの「カラオケホスト装置116」は、「サーバ」といえるから、構成要件Aの「サーバ」として共通する。しかしながら、構成要件Aの「サーバ」は、「少なくとも当該携帯端末の端末IDが利用者の利用者IDに関連付けられた利用者情報を備える」のに対し、構成1aの「カラオケホスト装置116」は、当該利用者情報を備えていない点で相違する。
以上まとめると、構成要件Aと構成1a、1dとは、「楽曲IDで特定される楽曲データ及びこれら楽曲に関する利用者楽曲リストを記憶している携帯端末と通信自在であると共に、サーバと通信自在であるカラオケ装置」として共通する。
しかしながら、「サーバ」が、本件特許発明1においては、「少なくとも当該携帯端末の端末IDが利用者の利用者IDに関連付けられた利用者情報を備える」のに対し、甲1発明においては、当該利用者情報を備えていない点で相違する。

イ 構成要件Bと構成1bとを対比する。
構成1bの「携帯端末装置102の識別番号」は、構成要件Bの「携帯端末の端末ID」に相当する。また、構成1bの「携帯端末装置102の識別番号」は、「携帯端末の端末IDを少なくとも含む利用者情報」ともいえる。
構成1bの「中央制御部113」は、「携帯端末装置102の識別番号」を取得するから、「携帯端末の端末IDを少なくとも含む利用者情報を取得する利用者情報取得手段」として構成要件Bと共通する。
しかしながら、上記アのとおり、「サーバ」が、本件特許発明1においては、「少なくとも当該携帯端末の端末IDが利用者の利用者IDに関連付けられた利用者情報を備える」のに対し、甲1発明においては、当該利用者情報を備えていない点で相違し、それに伴い、「利用者情報取得手段」が、本件特許発明1においては、「ログインした利用者の利用者IDに基づいて、前記サーバより当該利用者の所持する」携帯端末の端末IDを少なくとも含む利用者情報を取得するのに対し、甲1発明においては、「ログインした利用者の利用者IDに基づいて、前記サーバより当該利用者の所持する」携帯端末の端末IDを少なくとも含む利用者情報を取得するものではない点で相違する。

ウ 構成要件Cと構成1bとを対比する。
構成1bの「USBデバイスファイル情報」は、前記携帯端末装置102に記憶されているオーディオファイルのタグ情報に基づく情報(構成1d)であるから、構成要件Cの「利用者楽曲リスト」に相当する。
そうすると、構成要件Cと構成1bとは、「前記取得された端末IDに基づいて、前記利用者の所持する携帯端末にアクセスして前記記憶されている利用者楽曲リストを取得する楽曲リスト取得手段」として一致する。

エ 構成要件Dと構成1cとを対比する。
構成1cの「楽曲テーブル」は、構成要件Dの「選曲用楽曲リスト」に相当する。
構成1cの「前記USBデバイスファイル情報」は、「前記機器情報に対応」しているから、構成1cの「楽曲テーブル」は、「当該楽曲を記憶している携帯端末の端末IDとが紐付けられ」ているといえる。
したがって、構成要件Dと構成1cとは、「前記取得した利用者楽曲リストに基づいて、少なくとも楽曲の楽曲IDと当該楽曲を記憶している携帯端末の端末IDとが紐付けられた選曲用楽曲リストを生成する楽曲リスト生成手段」として一致する。

オ 構成要件Eと構成1fとを対比する。
構成1fの「中央制御部113」は、「前記楽曲テーブルを参照して」楽曲を選択するから、「前記生成した選曲用楽曲リストに基づいて、カラオケ演奏する楽曲を前記利用者に選曲させる選曲楽曲登録手段」として、構成要件Eと一致する。

カ 構成要件Fについて
甲1発明は、カラオケ再生装置であり、カラオケ再生装置において、「前記選曲された楽曲の楽曲IDを少なくとも登録する予約待ち行列」を有することは明らかである。
したがって、本件特許発明1と甲1発明とは、「前記選曲された楽曲の楽曲IDを少なくとも登録する予約待ち行列」を有する点で一致する。

キ 構成要件Gと構成1fとを対比する。
構成1fの「前記楽曲テーブル」は、上記エのとおり、「当該楽曲を記憶している携帯端末の端末IDとが紐付けられ」ているといえる。
したがって、構成要件Gと構成1fとは、「前記登録された楽曲IDと当該楽曲IDに紐付けられた携帯端末の端末IDとに基づいて、当該携帯端末にアクセスして前記楽曲データを取得する楽曲データ取得手段」として一致する。

ク 構成要件Hについて
甲1発明は、「前記取得した楽曲データより少なくとも伴奏データを抽出してカラオケ演奏用データに加工する加工手段」を有しておらず、本件特許発明1と相違する。

ケ 構成要件Iと構成1fとを対比する。
構成1fの「中央制御部113」は、「取得したオーディオファイルを再生」するから、「少なくともカラオケ演奏用データを再生する再生手段」として共通する。
しかしながら、「カラオケ演奏データ」が、甲1発明においては、上記クのとおり「前記取得した楽曲データより少なくとも伴奏データを抽出してカラオケ演奏用データに加工する加工手段」がないから、「前記」カラオケ演奏データでない点で本件特許発明1と相違する。

コ 構成要件Jと構成1gとを対比する。
構成1gによると、「前記中央制御部113は、前記カラオケ再生装置101から前記携帯端末装置102の接続が解除された場合、楽曲テーブルをクリアする」から、甲1発明は、「消去手段」を有するとして、本件特許発明1と共通する。
しかしながら、「消去手段」が、本件特許発明1においては、「前記カラオケ演奏用データの再生終了後、当該カラオケ演奏用データに対応する楽曲IDが前記予約待ち行列に残っていない場合に、当該カラオケ演奏用データ及びこれに付随する生成データ並びに当該カラオケ演奏用データに対応する楽曲データを消去する」のに対し、甲1発明においては、「前記カラオケ再生装置101から前記携帯端末装置102の接続が解除された場合、楽曲テーブルをクリアする」点で相違する。

(3)一致点、相違点
以上によると、一致点、相違点は次のとおりである。

(一致点)
楽曲IDで特定される楽曲データ及びこれら楽曲に関する利用者楽曲リストを記憶している携帯端末と通信自在であると共に、サーバと通信自在であるカラオケ装置であって、
携帯端末の端末IDを含む利用者情報を取得する利用者情報取得手段と、
前記取得した端末IDに基づいて、前記利用者の所持する携帯端末にアクセスして前記記憶されている利用者楽曲リストを取得する楽曲リスト取得手段と、
前記取得した利用者楽曲リストに基づいて、少なくとも楽曲の楽曲IDと当該楽曲を記憶している携帯端末の端末IDとが紐付けられた選曲用楽曲リストを生成する楽曲リスト生成手段と、
前記生成した選曲用楽曲リストに基づいて、カラオケ演奏する楽曲を前記利用者に選曲させる選曲楽曲登録手段と、
前記選曲された楽曲の楽曲IDを少なくとも登録する予約待ち行列と、
前記登録された楽曲IDと当該楽曲IDに紐付けられた携帯端末の端末IDとに基づいて、当該携帯端末にアクセスして前記楽曲データを取得する楽曲データ取得手段と、
少なくともカラオケ演奏用データを再生する再生手段と、
消去手段と、
を有することを特徴とするカラオケ装置。

(相違点1)
「サーバ」が、本件特許発明1においては、「少なくとも当該携帯端末の端末IDが利用者の利用者IDに関連付けられた利用者情報を備える」のに対し、甲1発明においては、当該利用者情報を備えていない点で相違し、
それに伴い、「利用者情報取得手段」が、本件特許発明1においては、「ログインした利用者の利用者IDに基づいて、前記サーバより当該利用者の所持する」携帯端末の端末IDを少なくとも含む利用者情報を取得するのに対し、甲1発明においては、「ログインした利用者の利用者IDに基づいて、前記サーバより当該利用者の所持する」携帯端末の端末IDを少なくとも含む利用者情報を取得するものではない点

(相違点2)
本件特許発明1が「前記取得した楽曲データより少なくとも伴奏データを抽出してカラオケ演奏用データに加工する加工手段」を有しているのに対し、甲1発明が当該加工手段を有しておらず、
それに伴い、「再生手段」が、本件特許発明1においては「前記」カラオケ演奏用データを再生するのに対し、甲1発明は「前記」カラオケ演奏用データを再生するものではない点

(相違点3)
「消去手段」が、本件特許発明1においては、「前記カラオケ演奏用データの再生終了後、当該カラオケ演奏用データに対応する楽曲IDが前記予約待ち行列に残っていない場合に、当該カラオケ演奏用データ及びこれに付随する生成データ並びに当該カラオケ演奏用データに対応する楽曲データを消去する」のに対し、甲1発明においては、「前記カラオケ再生装置101から前記携帯端末装置102の接続が解除された場合、楽曲テーブルをクリアする」点

(4)判断
相違点1について、検討する。
上記第4の2(2)のとおり、甲第2号証には、甲2発明が記載されている。
甲1発明と甲2発明は、携帯端末の楽曲リストをカラオケ装置或いはカラオケ装置のリモコンへ送信する技術として技術分野が共通しているから、甲1発明に甲2発明を適用することは、当業者が容易に想到し得ることである。
しかしながら、甲2発明は、携帯端末T1が楽曲リストを管理サーバ3に送信し(構成2c)、管理サーバ3が楽曲リストの内カラオケ装置2で演奏可能なカラオケ曲リストを記憶し(構成2d)、カラオケルーム内のリモコン1が管理サーバ3からカラオケ曲リストを受信するもの(構成2i)である。
したがって、甲1発明に甲2発明を適用したカラオケ装置は、携帯端末装置の「楽曲リスト」(USBデバイスファイル情報)をカラオケホスト装置から受信するカラオケ装置となり、携帯端末装置から「楽曲リスト」を取得するカラオケ装置にはならない。
そうすると、甲1発明に甲2発明を適用したカラオケ装置は、「サーバが利用者の利用者IDに関連付けられた利用者情報を備える」(構成要件A)こと、「ログインした利用者の利用者IDに基づいて」、「前記サーバより」「利用者情報を取得する利用者情報取得手段」(構成要件Bの一部)を備えること、になり得るものの、「前記サーバより当該利用者の所持する携帯端末の端末ID」を「取得する利用者情報取得手段」(構成要件B)、及び、「前記取得した端末IDに基づいて、前記利用者が所持する携帯端末にアクセスして前記記憶されている利用者楽曲リストを取得する」(構成要件C)を備えること、になり得ないといえる。
よって、甲1発明に甲2発明を適用しても、相違点1の構成になり得るものといえず、また、甲第3?7号証をみても、相違点1に係る構成を開示するものはない。
以上のとおりであるから、当業者であっても、本件特許発明1は、甲第1?7号証に記載された発明又は技術に基づいて、容易に発明できたものとは認められない。

2 本件特許発明2?5、7について
異議申立人は、本件特許発明2?5、7は、甲1発明及び甲2?7に記載された技術に基づいて容易に発明できたものであると主張しているが、本件特許発明2?5、7が引用する本件特許発明1が甲1発明及び甲2?7に記載された技術に基づいて容易に発明できたものでないことは、上記1のとおりであり、異議申立人の主張は理由がない。

第6 むすび
以上のとおりであるから、特許異議申立理由によっては、請求項1?5、7に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に本件請求項1?5、7に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
異議決定日 2019-01-08 
出願番号 特願2014-111544(P2014-111544)
審決分類 P 1 652・ 121- Y (G10K)
最終処分 維持  
前審関与審査官 渡邊 正宏  
特許庁審判長 鳥居 稔
特許庁審判官 小池 正彦
坂東 大五郎
登録日 2018-04-06 
登録番号 特許第6316099号(P6316099)
権利者 株式会社第一興商
発明の名称 カラオケ装置  
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